法務会計研究所 / 論点から引く

判例・論点索引

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最高裁 / 裁判集登載250件

商法四四五条一項三号にいう「訴ノ提起」と控訴の申立

最高裁判所第二小法廷昭和61年7月18日昭和61(オ)466集民 第148号357頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨商法四四五条一項三号にいう「訴ノ提起」には、控訴の申立は含まれない。
参照法条商法(昭和56年法律第74号による改正前のもの)445条1項3号,民訴法45条

給付訴訟における被告適格

最高裁判所第一小法廷昭和61年7月10日昭和58(オ)582集民 第148号269頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨給付訴訟においては、給付義務者であると原告の主張している者に被告適格がある。
参照法条民訴法226条

特許法四八条の三第一項所定の出願審査請求の期間と民訴法一五九条一項の準用ないし類推適用の有無

最高裁判所第二小法廷昭和61年4月25日昭和59(行ツ)286集民 第147号637頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨特許法四八条の三第一項所定の出願審査請求の期間につき民訴法一五九条一項の規定を準用ないし類推適用する余地はない。
参照法条特許法48条の3第1項,民訴法159条1項

立証についての釈明権の不行使が違法とされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和61年4月3日昭和58(オ)1447集民 第147号489頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産管財人が破産者のした代物弁済を否認してその相手方に対し目的物である中古トラックの価額償還を求める訴訟において、裁判所が価額償還請求権の発生を肯認する判断に達したが、否認権行使時の時価については原告の主たる立証の対象とならず、また被告もこれを積極的に争わないという場合に、代物弁済時及び相手方の処分時の価額については書…
参照法条破産法72条,破産法77条,民訴法127条

一筆の土地全部が売買されたとの認定が経験則に反するとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和61年2月27日昭和59(オ)675集民 第147号161頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一筆の土地が現地においてA部分とB部分とに明確に区分され、A部分は甲に、B部分は乙にそれぞれ賃貸されたのちにおいて、甲が売買の目的物を右一筆の土地と表示して契約を締結したとしても、B部分を含める旨の明示的な合意がされている等特段の事情のない限り、右一筆の土地全部が売買の対象とされたものと認めることは、経験則に反する。
参照法条民法第1編第4章第1節,民法555条,民訴法394条

離婚請求を認容した判決のうち親権者指定に関する部分のみについてされた上告の適法性

最高裁判所第三小法廷昭和61年1月21日昭和60(オ)1076集民 第147号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨離婚請求を認容した判決のうち親権者指定に関する部分のみについてされた上告も適法である。
参照法条人事訴訟手続法15条,民訴法393条1項

一定の地域の代表として環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等の訴えを提起した者に原告適格がないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和60年12月20日昭和56(オ)673集民 第146号339頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一定の地域の代表と主張して、環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等を請求する訴訟を提起、追行している者は、当該地域の住民からの授権により訴訟追行権を取得するなど任意的訴訟担当の要件を具備していない以上、当該訴訟につき原告適格を有しない。
参照法条民訴法45条

事実認定が証拠に基づかないものとして違法とされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和60年12月13日昭和59(オ)43集民 第146号251頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨新生児が核黄疸による脳性麻痺に罹患したことにつき、担当医師が新生児に投与したリンコシンがビリルビン転送機能障害の副作用を有するネオマイシン系抗生物質に属し、右投与が黄疸を増強させたとの事実を認定して、医師の過失を肯定している場合において、リンコシンがネオマイシン系抗生物質に属することの証拠がない等判示の事実関係があると…
参照法条民訴法185条,民訴法257条

一 共有登記の一部抹消(更正)登記請求訴訟と共有名義人全員を被告とすることの要否 二 被相続人の不動産に関する登記義務が共同相続人によつて承継された場合における当該共同相続人の登記義務の性質

最高裁判所第二小法廷昭和60年11月29日昭和58(オ)49集民 第146号197頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 自己の持分を登記上侵害されている共同相続人の一人がこれを侵害している他の複数の共同相続人に対して妨害排除としての実質を有する一部抹消(更正)登記手続を請求する訴訟は、右他の共同相続人全員を被告とすべき固有必要的共同訴訟ではない。 二 被相続人の不動産に関する登記義務が共同相続人によつて承継された場合における当該共同…
参照法条民訴法62条,民法430条,民法896条,民法898条,不動産登記法63条

所有権取得原因に関する不明確な主張について釈明権不行使の違法があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和60年6月18日昭和57(オ)100集民 第145号105頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨甲所有土地についての乙の所有権取得原因として、ともに権利能力なき社団である甲と乙とが社団として前後同一であるとの主張のほかに、判示のように不明確ながら乙が甲から承継取得したとの主張があるとみる余地がある場合において、後者の主張についてなんら釈明を求めることなく、前者の主張のみを排斥して、乙の右所有権に基づく請求を棄却し…
参照法条民訴法127条

実用新案登録を無効にする審決の取消請求を棄却する旨の原判決の基礎となつた口頭弁論の終結後に当該実用新案登録請求の範囲の記載の一部を訂正する審決がされた場合と上告理由

最高裁判所第三小法廷昭和60年5月28日昭和58(行ツ)124集民 第145号73頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨実用新案登録を無効にする審決の取消請求を棄却する旨の原判決の基礎となつた口頭弁論の終結後に当該実用新案登録請求の範囲の記載の一部を訂正する審決がされた場合は、民訴法四二〇条一項八号の事由があり、上告理由とすることができる。
参照法条実用新案法37条,実用新案法39条,民訴法394条,民訴法395条,民訴法420条1項8号

交差点における衝突事故につき加害自動車と被害歩行者がともに青信号で交差点に入つたとの認定に経験則違反又は理由不備、理由齟齬の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和60年4月26日昭和56(オ)880集民 第144号551頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨交差点において西進中の自動車と北上横断中の歩行者との衝突事故につき、被害者が青信号に従つて横断を開始したものと仮定して、加害車の走行状況を原審の説示する時速、反応時間、制動時間、制動距離等に則り衝突地点から逆算すると、加害車はその対面信号が青から黄に変わつた時には交差点より手前にいたことになるなど判示のような事情がある…
参照法条民訴法185条,民訴法394条,民訴法395条6号

必要的共同訴訟と二重上告

最高裁判所第二小法廷昭和60年4月12日昭和59(オ)1476集民 第144号461頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨必要的共同訴訟の共同訴訟人の一人が上告を提起したのちに他の共同訴訟人が提起した上告は、二重上告として不適法である。
参照法条民訴法62条1項,民訴法231条,民訴法378条,民訴法396条

民訴法七一条に基づく当事者参加の申立があつた場合における原告の訴えの取下

最高裁判所第二小法廷昭和60年3月15日昭和58(オ)749集民 第144号177頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法七一条に基づく当事者参加の申立があつた場合でも、原告は、被告及び参加人の同意を得て、訴えを取り下げることができる。
参照法条民訴法71条,民訴法236条

地代の増額請求に基づく相当賃料額の判断に証拠に基づかないで認定したか又は理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和60年1月24日昭和57(オ)1202集民 第144号65頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨地代の増額請求に基づく相当賃料額を判断するにあたり、どのような算定方法を採るかの説示もなく、借地法一二条一項所定の諸事情等につき具体的な事実の確定もせず、しかも判示の相当賃料額に直接符合するような証拠又は根拠が見当たらず、かえつて判示の相当賃料額に反し、あるいはこれにそわない趣旨の証拠が存在し、また、挙示の証拠のどの部…
参照法条借地法12条,民訴法185条,民訴法395条1項6号

建物収去土地明渡請求及び賃料相当損害金請求訴訟の係属中に被告が破産宣告を受けた場合と破産宣告までに発生した賃料相当損害金請求部分の訴訟の受継の手続

最高裁判所第一小法廷昭和59年5月17日昭和58(オ)333集民 第142号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨建物収去土地明渡請求及び賃料椙当損害金請求訴訟の係属中に被告が破産宣告を受けた場合、破産宣告の前日までに発生した賃料相当損害金請求部分の訴訟は、破産法六九条所定の破産財団に属する財産に関する訴訟ではなく、同法二四六条所定の破産債権の確定を求める訴訟であつて、その受継は、同法二四六条、二四四条二項、二四七条の定める手続に…
参照法条破産法69条,破産法244条,破産法246条,破産法247条,民訴法214条,民訴法218条

書証を排斥した判断に審理不尽、採証法則違背、理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和59年3月13日昭和55(オ)474集民 第141号295頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法185条,民訴法394条,民訴法395条1項6号

仮差押登記が競落により抹消された場合と時効中断の効力

最高裁判所第二小法廷昭和59年3月9日昭和58(オ)824集民 第141号287頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨不動産の仮差押による時効中断の効力は、第三者の申立による強制競売により右不動産が競落されて仮差押の登記が抹消されても失われず、右抹消の時まで中断事由が存続したものというべきである。
参照法条民法147条2号,民法154条,民訴法(昭和54年法律第4号による改正前のもの)700条1項2号

公簿上相隣接する二筆の土地の中間に第三者所有の土地が介在する場合と右二筆の土地の所有名義人間において境界確定を求めることの許否

最高裁判所第一小法廷昭和59年2月16日昭和57(オ)875集民 第141号227頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨公簿上相隣接する二筆の土地の所有名義人間における境界確定を求める訴えにおいて、右両土地の中間に第三者所有の土地が介在しているときは、右訴えは、当事者適格を欠く不適法な訴えとなるものと解すべきである。
参照法条民訴法45条,民訴法第2編第1章訴

所得税法三〇条一項にいう退職所得にあたるかどうかの認定判断につき法令の解釈適用の誤り及び審理不尽の違法があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和58年12月6日昭和54(行ツ)35集民 第140号589頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨従業員が満五五歳又は勤続満一〇年に達したときに定年となる旨の就業規則の定め及び退職金規程に基づき、勤続満一〇年に達したことを理由として退職金名義の金員の支給を受けた従業員の大部分が、その役職、給与、有給休暇の日数の算定等の労働条件に変化がないまま引き続き勤務しているなど判示のような事実関係があるときは、右就業規則の客観…
参照法条所得税法30条1項,民訴法394条

第一審における民訴法一八七条三項違背と控訴理由

最高裁判所第一小法廷昭和58年11月24日昭和57(オ)1005集民 第140号473頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審の訴訟手続に民訴法一八七条三項違背があつても、控訴審は当然に第一審判決を取り消さなければならないものではない。
参照法条民訴法187条3項,民訴法384条

請求の趣旨について釈明権不行使の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和58年10月28日昭和57(オ)214集民 第140号239頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨異なる金額の各支払を求めうる債権を有する原告両名が請求の趣旨で右金額の合計額の支払を求めている場合において、請求の原因、弁論の全趣旨等に照らし、原告らの真意が右各金額の支払を求めることにあるとうかがわれる事実関係のもとにおいては、右請求の趣旨につき釈明を求めることなく、原告らが右合計額の二分の一ずつの金額の各支払を求め…
参照法条民訴法127条

債権の譲受人と同一債権に対し債権差押命令及び転付命令を得た者との間の優劣の基準

最高裁判所第三小法廷昭和58年10月4日昭和56(オ)1230集民 第140号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債権の譲受人と同一債権に対し債権差押命令及び転付命令を得た者との間の優劣は、確定日付ある通知が債務者に到達した日時又は確定日付ある債務者の承諾の日時と債権差押命令が第三債務者たる右債務者に送達された日時の先後によつて決すべきである。
参照法条民法467条,民訴法598条(昭和54年法律第4号による改正前のもの)

裁判上の和解成立を前提とする裁判外の和解が成立したかどうかの判断につき審理不尽理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和58年9月16日昭和57(オ)1132集民 第139号539頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨不動産の所有者から一定の金員の支払と引換えに仮登記等の抹消登記手続をする旨の裁判上の和解をした仮登記等の権利者が、右所有者との間において、右和解成立の前提として右所有者が右権利者に対し右登記抹消義務履行の条件とされている一定の金員を支払う旨の裁判外の和解が成立したかどうかの判断にあたり、単に右裁判上の和解に無効又は取消…
参照法条民訴法395条1項6号

補助参加申立却下決定後に同一理由に基づき再度の申立をすることの許否

最高裁判所第一小法廷昭和58年6月25日昭和58(オ)350集民 第139号241頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨補助参加申立却下決定確定後は、同一理由に基づく再度の補助参加申立をすることは許されない。
参照法条民訴法64条,民訴法207条

立証についての釈明権の不行使が違法とされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和58年6月7日昭和57(オ)619集民 第139号89頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨乙に対して損害賠償債権を有する甲が乙丙間の売買を詐害行為であるとして丙に対しその取消を求めて提起した訴訟の控訴審において、併合提起されていた甲の乙に対する損害賠償請求につき第一審の勝訴判決が確定しているため、立証の対象が専ら右売買の詐害行為性の有無に限られ、甲が損害賠償債権の存在については事実上立証の必要がないものと誤…
参照法条民法424条,民訴法127条

訴訟手続の中断中に審理及び判決がされた場合と上告理由

最高裁判所第二小法廷昭和58年5月27日昭和57(オ)1088集民 第139号23頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟手続の中断中に審理及び判決がされた場合は、代理権欠缺の場合と同視することができ、民訴法三九五条一項四号の趣旨に則り上告の理由がある。
参照法条民訴法395条1項4号

鑑定の結果が受訴裁判所の心証形成の資料に供されたのちに鑑定の申出を撤回することの許否

最高裁判所第一小法廷昭和58年5月26日昭和56(オ)466集民 第139号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨鑑定の結果が受訴裁判所の心証形成の資料に供されたのちは、鑑定の申出を撤回することは許されない。
参照法条民訴法185条,民訴法258条,民訴法301条

一 入会団体の構成員たる地位に基づき該団体が特定年度に共同財産の売却により獲得した収益金の配当請求を認容した確定判決と該団体の構成員たる地位の存否についての既判力の有無 二 原告(反訴被告)らが入会団体たる被告(反訴原告)の構成員たる地位に…

最高裁判所第一小法廷昭和58年4月21日昭和52(オ)689集民 第138号627頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 入会団体の構成員たる地位に基づき該団体が特定年度においてその共同財産の売却により獲得した収益金の配当請求を認容した確定判決は、その理由中において、構成員の地位の存否を確認している場合であつても、その構成員たる地位の存否についての既判力を有しない。 二 (省略)
参照法条民訴法199条

選択的に併合されている甲、乙両請求につき甲請求の一部を認容しその余の請求を棄却した第一審判決に対し被告が控訴し原告が控訴、附帯控訴しなかつた場合において控訴審が第一審判決の右認容部分を取り消すべきであるとするときと乙請求についての判断の要否

最高裁判所第一小法廷昭和58年4月14日昭和57(オ)1023集民 第138号567頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨選択的に併合されている甲、乙両請求につき、甲請求の一部を認容しその余の請求を棄却した第一審判決に対し、被告が控訴し、原告が控訴、附帯控訴しなかつた場合において、控訴審は、第一審判決の右認容部分を取り消すべきであるとするときには、乙請求につき審理判断すべきであり、乙請求を全部理由がないと判断すべきときにのみ、原告の請求を…
参照法条民訴法227条,民訴法385条,民訴法386条

訴えの利益を欠くという理由で請求を棄却した第一審判決を取り消す場合であつても控訴審が事件を第一審裁判所に差し戻すことなく自ら直接右請求の当否について判断したことに違法があるとするにはあたらないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和58年3月31日昭和57(オ)1394集民 第138号449頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴えの利益を欠くという理由で請求を棄却した第一審判決を取り消す場合であつても、第一審裁判所で実体的審理が尽くされ、かつ、争点を同じくする併合事件との関連で右請求についても実体判断が示されているとみられるときには、控訴審が事件を第一審裁判所に差し戻すことなく自ら直接右請求の当否について判断したとしても、違法とするにはあた…
参照法条民訴法388条

主位的請求を棄却し予備的請求を認容した第一審判決に対し第一審被告のみが控訴した場合と控訴審の審判の対象

最高裁判所第三小法廷昭和58年3月22日昭和57(オ)1068集民 第138号315頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨主位的請求を棄却し予備的請求を認容した第一審判決に対し、第一審被告のみが控訴し、第一審原告が控訴も附帯控訴もしない場合には、主位的請求に対する第一審の判断の当否は、控訴審の審判の対象とはならない。
参照法条民訴法385条

離婚請求について全部勝訴の当事者が控訴審において附帯控訴の方式により新たに財産分与の申立をすることの可否

最高裁判所第一小法廷昭和58年3月10日昭和56(オ)1087集民 第138号257頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審において離婚請求について全部勝訴の判決を受けた当事者も、控訴審において、附帯控訴の方式により新たに財産分与の申立をすることができる。
参照法条人事訴訟手続法15条1項,民法768条1項,民法771条,民訴法372条

実用新案登録の審決取消訴訟においてその基礎となる登録査定が将来訂正審決により変更される可能性と上告理由

最高裁判所第一小法廷昭和58年3月3日昭和57(行ツ)147集民 第138号249頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨実用新案登録の審決取消訴訟において、その基礎となる登録査定が将来訂正審決により変更される可能性があるとしても、上告理由となるものではない。
参照法条実用新案法41条,特許法128条,民訴法420条1項8号

入会権の確認を求める訴えが原告側について通常訴訟と認められる場合

最高裁判所第三小法廷昭和58年2月8日昭和55(オ)936集民 第138号79頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨入会団体に個別的に加入を認められたと主張する者が入会権者に対し入会権を有することの確認を請求する場合には、右主張者が各自単独で訴えを提起することができる。
参照法条民訴法62条,民法263条,民法294条

認知無効確認請求訴訟の原告である父の死亡と該訴訟の帰すう

最高裁判所第二小法廷昭和57年12月17日昭和56(オ)1089集民 第137号619頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨父が原告となつて追行していた認知無効確認請求訴訟の係属中に、原告が死亡したときは、該訴訟は終了する。
参照法条民法786条,民訴法208条

土地明渡訴訟における境界の確定を求める中間確認の訴えの適否

最高裁判所第一小法廷昭和57年12月2日昭和57(オ)539集民 第137号573頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨境界の確定を求める訴えは、所有権に基づく土地明渡訴訟の中間確認の訴えとしては不適法である。
参照法条民訴法234条

養親が提起した離縁請求訴訟と養親の死亡による訴訟承継の成否

最高裁判所第二小法廷昭和57年11月26日昭和56(オ)740集民 第137号555頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨養親が養子を相手方として提起した離縁請求訴訟は、養親の死亡により、当然終了する。
参照法条民法814条,民訴法208条1項,人事訴訟手続法2条,人事訴訟手続法26条

口頭弁論を経ないで控訴を棄却する判決を言い渡す場合と判決言渡期日の告知及び呼出手続の要否

最高裁判所第三小法廷昭和57年10月19日昭和57(オ)541集民 第137号391頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴え却下の第一審判決を是認して口頭弁論を経ないで控訴棄却の判決を言い渡す場合には、当事者に対し判決言渡期日の告知及び呼出手続をすることを必要としない。
参照法条民訴法154条,民訴法188条,民訴法202条,民訴法384条

民訴法一五二条五項にいう「顕著ナル事由」の存する場合にあたらないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和57年9月7日昭和57(オ)249集民 第137号49頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審における第四回口頭弁論期日の二日前に提出された右期日の変更申請書の記載が「本日当職が訴訟委任を受けたが、弁論ないし立証準備のため右期日を変更されたい。」とあるのみでは、民訴法一五二条五項にいう「顕著ナル事由」の存する場合にあたらない。
参照法条民訴法152条5項

執行抗告の抗告状が原裁判所以外の裁判所に提出された場合と裁判所のとるべき措置

最高裁判所第三小法廷昭和57年7月20日昭和57(ク)138集民 第136号745頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨執行抗告の抗告状が原裁判所以外の裁判所に提出された場合には、これを受理した裁判所は、民訴法三〇条を類推適用して事件を原裁判所に移送すべきではなく、執行抗告を不適法として却下すべきである。
参照法条民事執行法10条2項,民訴法30条

地上権者と土地境界確定訴訟の当事者適格

最高裁判所第一小法廷昭和57年7月15日昭和55(オ)624集民 第136号597頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨係争土地の地上権者は、境界確定訴訟の当事者適格を有しない。
参照法条民訴法45条,民法265条

手形の不渡届に対する異議申立手続の不履行を理由とする損害賠償請求事件において損害額の認定に違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和57年6月17日昭和54(オ)1031集民 第136号89頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨手形の振出人が、不渡届に対する異議申立手続を怠つた銀行の債務不履行により手形金の支払を余儀なくされたため手形金相当額の損害を被つたといえるためには、右振出人が手形所持人に対して手形金の支払義務を負つていなかつたことが必要であり、したがつて、右支払義務の存否について格別の判断を加えることなく、振出人が手形金の支払を余儀な…
参照法条民法415条,民法416条1項,民訴法395条1項6号

適法な控訴の提起があつたとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和57年5月28日昭和56(オ)757集民 第136号31頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴期間内に控訴人使者の署名捺印のある第一の控訴状が控訴状の提出を委任する旨の控訴人代表者名義の委任状とともに控訴裁判所に提出され、次いで控訴期間経過後に第一の控訴状と同日付をもつて控訴人代表者の署名捺印のある第二の控訴状が提出されたときは、特段の事情のない限り、控訴期間内に第一審判決に対する適法な控訴の提起があつたも…
参照法条民訴法244条,民訴法367条,民訴法368条

死因贈与の主張に対し生前贈与を認定することの許否

最高裁判所第三小法廷昭和57年4月27日昭和56(オ)419集民 第135号813頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨相続による特定財産の所有権取得を原因とする登記手続請求訴訟において、被相続人が死亡時までに死因贈与により右財産の所有権を喪失したとの抗弁が提出された場合、裁判所が、右死因贈与の主張には生前贈与の主張をも包含するものと解して生前贈与による所有権喪失を認定しても、当事者の主張しないことを認定した違法はない。
参照法条民訴法186条,民法549条,民法554条

上告裁判所が自らした審決取消請求事件の判決の言渡により実用新案登録の無効審決確定の事実が顕著である場合に実用新案権に基づく損害賠償請求は理由がないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和57年3月30日昭和51(オ)538集民 第135号461頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨実用新案権に基づく損害賠償請求訴訟の上告裁判所において、実用新案登録に係る考案がその登録出願時において新規性を有しないことを理由として右登録を無効とすべき旨の審決の確定したことが自ら言い渡した審決取消請求事件の判決に徴し顕著である場合は、無効審決の確定により実用新案権が初めから存在しなかつたものとみなされることが実用新…
参照法条実用新案法41条,特許法125条,民訴法403条

一 共有物分割の訴えにおいて分割の方法を具体的に指定することの要否 二 共有物を現物で分割することが不可能であるか又は現物で分割することによつて著しく価格を損するおそれがあるときと裁判の内容

最高裁判所第三小法廷昭和57年3月9日昭和53(オ)927集民 第135号313頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 共有物分割の訴えにおいては、当事者は、共有物の分割を求める旨を申し立てれば足り、分割の方法を具体的に指定することを要しない。 二 共有物を現物で分割することが不可能であるか又は現物で分割することによつて著しく価格を損するおそれがあるときには、裁判所は、共有物を競売に付しその売得金を共有者の持分の割合に応じて分割する…
参照法条民法258条,民訴法186条

申立の手数料を特別抗告状却下命令ののちに納付したことを理由として右命令に対し特別抗告の申立をすることの許否

最高裁判所第二小法廷昭和57年2月22日昭和56(ク)385集民 第135号217頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨申立の手数料等の納付を命ずる補正命令に従わなかつたことを理由として高等裁判所の裁判長がした特別抗告状却下の命令に対しては、右命令ののちに申立の手数料等を納付したことを理由として特別抗告の申立をすることはできない。
参照法条民訴法228条,民訴法370条,民訴法396条,民訴法409条ノ2,民訴法409条ノ3,民訴法419条ノ2,民訴法419条ノ3

離婚判決における親権者指定の脱漏と上告理由の当否

最高裁判所第二小法廷昭和56年11月13日昭和56(オ)572集民 第134号221頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨離婚判決に親権者指定の脱漏があつた場合には、当該判決をした裁判所が追加判決をすれば足り、右脱漏は、上告適法の理由にあたらない。
参照法条民訴法195条1項,人事訴訟手続法15条3項,人事訴訟手続法15条5項,民法819条2項

判決の理由に心証形成の過程を判示することの要否

最高裁判所第二小法廷昭和56年11月13日昭和56(オ)715集民 第134号227頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決の理由には、事実認定の資料として採用した証拠の標目を摘示し、これに反する証拠を措信し難いとして排斥する旨を説示すれば足り、心証形成の過程を判示する必要はない。
参照法条民訴法185条,民訴法191条1項

証すべき事実を表示しないで申し出られた書証の取調が違法でないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和56年10月13日昭和56(オ)526集民 第134号105頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨書証の内容と当事者双方の事実上の主張とに照らし右書証により立証しようとしている事実が明白な場合には、右書証の申出において証すべき事実の表示を欠いているときでも、裁判所が右書証を取り調べて事実認定の資料に供することは違法でない。
参照法条民訴法258条

更正登記手続を命ずる判決主文

最高裁判所第三小法廷昭和56年9月29日昭和56(オ)27集民 第133号497頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告の単独所有名義を原告らと被告との共有名義に更正すべき旨の登記手続を命ずる判決主文においては、更正後の登記事項として、原告らの共有持分だけでなく、被告に帰属する共有持分をも明らかにすべきである。 (意見がある。)
参照法条不動産登記法56条,不動産登記法66条,民訴法191条1項,民訴法224条1項

一 所有権に基づく登記請求を認容した確定判決と所有権の存否についての既判力の有無 二 所有権に基づく登記請求を認容した確定判決と所有権の存否についての既判力に類似する効力(いわゆる争点効)の有無

最高裁判所第二小法廷昭和56年7月3日昭和53(オ)1061集民 第133号241頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 所有権に基づく登記請求を認容した確定判決は、その理由において所有権の存否を確認している場合であつても、所有権の存否についての既判力を有しない。 二 所有権に基づく登記請求を認容した確定判決は、その理由において所有権の存否を確認している場合であつても、所有権の存否についての既判力に類似する効力(いわゆる争点効)を有す…
参照法条民訴法199条

一 民法上の組合類似の性質を有する頼母子講と公正証書作成嘱託の許否 二 公正証書の本文中と嘱託人の表示欄とにおける各債権者の記載の間に齟齬がないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和56年1月30日昭和54(オ)525集民 第132号61頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 民法上の組合類似の性質を有する頼母子講がその名において公正証書の作成嘱託をすることは許されない。 二 頼母子講に講金の取立、支払等について一切の権限を有する講総代が選任されている場合に、講総代が自己の名においてした嘱託に基づいて作成された講掛戻金に関する公正証書の嘱託人の表示欄に債権者として総代何人の住所氏名等が記…
参照法条民訴法(昭和54年法律第4号による改正前のもの)559条3号,民訴法46条,公証人法36条2号,公証人法36条3号

ガードレールを設置しないことが道路の設置ないし管理の瑕疵にあたるとの判断に理由不備があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和55年12月11日昭和51(オ)764集民 第131号273頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨薄暮時ないし夜間における降雨時に道路とこれに沿う川との境の見分けがつきにくく、右道路を走行する自動車が運転を誤つて川に転落する危険のある場合でも、右危険に対する安全を確保するには視線誘導標識ないし夜間の照明設備を設置すれば足り、夜間の降雨時に右の見分けのついていた運転者が他の理由で急制動の措置を講じたため自動車が路面を…
参照法条国家賠償法2条,民訴法395条1項6号

一 執行文付与に対する異議の訴における事実審の口頭弁論終結時までに生じていた請求に関する異議事由を後訴である請求に関する異議の訴において主張することの許否 二 民訴法三八九条一項による差戻しの基準

最高裁判所第三小法廷昭和55年12月9日昭和52(オ)633集民 第131号205頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 執行文付与に対する異議の訴における事実審の口頭弁論終結時までに生じていた請求に関する異議事由を後訴である請求に関する異議の訴において主張することは許される。 二 民訴法三八九条一項により事件を第一審に差戻すか否かは、原則として、控訴裁判所の裁量に委ねられる。
参照法条民訴法389条,民訴法545条,民訴法546条

控訴期間の不遵守が控訴代理人の責に帰すべからざる事由によるかどうかにつき職権調査を尽くさなかつたことが違法とされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和55年10月28日昭和54(オ)613集民 第131号37頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨昭和五三年一二月一五日判決正本の送達を受けた第一審判決につき、控訴代理人が同年一二月二六日その控訴状を書留速達郵便物として長崎市内の郵便局に差し出したところ、同五四年一月一日に至つて福岡高等裁判所に配達されたとの事情のもとでは、右控訴状の配達の遅延は控訴代理人において予知することのできない程度のものであつた疑いがあり、…
参照法条民訴法159条,民訴法366条,民訴法395条6号

訴訟行為の一部のみの追認が許されないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和55年9月26日昭和54(オ)879集民 第130号393頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨無権代理人がした訴訟行為の追認は、ある審級における手続がすでに終了したのちにおいては、その審級における訴訟行為を一体として不可分的にすべきものであつて、すでに終了した控訴審における訴訟行為のうち控訴提起行為のみを選択して追認することは許されない。
参照法条民訴法54条

土地の占有権原につき釈明権の不行使、審理不尽の違法があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和55年7月15日昭和54(オ)1166集民 第130号237頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨土地所有権に基づく土地明渡請求事件において、被告が抗弁として右土地の買受けを主張するとともに、事情として右土地を買受けの時まで長期にわたり賃借していた旨陳述し、原告も賃貸の事実を認めていたなどの訴訟の経過があるにかかわらず、右の売買の無効を判断しただけで、右の陳述の趣旨を釈明せず、占有権原の存否について審理を尽くさない…
参照法条民訴法127条,民訴法394条

一 不渡異議申立手続の委託に伴う預託金の返還請求権が手形債権者に転付きれた場合と支払銀行が手形債務者に対して有する反対債権をもつてする相殺の許否 二 第三債務者が民訴法六〇九条に基づき被差押債権の存在を認め支払意思を表明したことと相殺権の放…

最高裁判所第二小法廷昭和55年5月12日昭和54(オ)1134集民 第129号637頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 支払銀行に対し、手形の不渡異議申立手続を委託した手形債務者から異議申立提供金に見合う資金として支払銀行に交付された預託金の返還請求権が手形債権者に転付された場合に、支払銀行が右債権の差押前から手形債務者に対して有する反対債権をもつて被転付債権と相殺することが、預託金返還請求権の性質上制限されるものと解すべき理由はな…
参照法条手形法38条,民法511条,民法646条1項,民訴法609条,民訴法748条

一 憲法の無効確認を求める訴の適否 二 最高裁判所に直接提起された憲法の無効確認を求める訴を下級裁判所に移送することなく却下した事例

最高裁判所第三小法廷昭和55年5月6日昭和53(マ)96集民 第129号633頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 憲法の無効確認を求める訴は、不適法である。 二 最高裁判所に直接提起された憲法の無効確認を求める訴は、下級裁判所に移送するまでもなく、却下を免れない。
参照法条民訴法30条,民訴法202条,憲法76条

書証の成立の真正についての自白の裁判所に対する拘束力

最高裁判所第三小法廷昭和55年4月22日昭和54(オ)337集民 第129号583頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨書証の成立の真正についての自白は裁判所を拘束しない。
参照法条民訴法257条

新聞記者の証言拒絶を理由ありとした決定に対する抗告棄却決定に対する特別抗告がその実質は原決定の単なる法令違背を主張するものにすぎず不適法であるとして却下された事例

最高裁判所第三小法廷昭和55年3月6日昭和54(ク)392集民 第129号255頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条憲法21条,民訴法281条1項3号

民訴法一五二条五項にいう「顕著ナル事由」の存する場合にあたらないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和55年2月14日昭和54(オ)1085集民 第129号191頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨会社を当事者とする訴訟において会社代表者が提出した第一回口頭弁論期日の変更申請書にその事由として「当日東京に出張の為」との記載があるのみでは、民訴法一五二条五項にいう「顕著ナル事由」の存する場合にあたらない。
参照法条民訴法152条5項

権利能力なき社団の代表者が構成員の総有に属する不動産について構成員から信託的に与えられた財産管理権限に基づき総有権確認請求をすることができないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和55年2月8日昭和50(オ)702集民 第129号173頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨権利能力なき社団の複数の代表者の各々が構成員の総有に属する不動産について構成員から信託的に管理権限を与えられている場合であつても、その不動産が右社団にとつて重要な資産であり、代表者全員の共有名義とされているなど、判示の事情があるときには、各代表者は、代表者全員の合意に基づくのでなければ、右管理権限に基づき右不動産につき…
参照法条民法33条,民法43条,民訴法46条,民訴法225条

本案の終局判決後に取り下げられた旧訴と当事者及び訴訟物を同じくする新訴の提起が違法でないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和55年1月18日昭和54(オ)566集民 第129号27頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本案の終局判決後に取り下げられた旧訴と当事者及び訴訟物を同じくする新訴の提起であつても、旧訴の取下の事情が判示(判文参照)のようなものであつて、当事者の責に帰すべき事由によるものではなく、また、当事者において同一紛争をむし返して訴訟制度をもてあそぶといつたような不当な意図を有していないときは、右新訴の提起は違法とはいえ…
参照法条民訴法237条2項

判決の事実摘示として証拠関係の記載を全く欠いた場合について判決に影響を及ぼす違法がないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和54年12月20日昭和54(オ)858集民 第128号253頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決の事実摘示として証拠関係の記載を全く欠いた場合でも、判決に影響を及ぼすことの明らかな法令違背とはならない。
参照法条民訴法191条

当審に抗告状を提出してされた特別抗告が不服の対象となる裁判が存在しないとして原裁判所に移送することなく却下された事例

最高裁判所第一小法廷昭和54年11月29日昭和54(マ)73集民 第128号135頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨簡易裁判所の訴訟事件において文書提出の申立をしたところ、これに対する裁判をすることなく弁論が終結されたので、高等裁判所に即時抗告をしたにかかわらず、同裁判所がなんらの裁判をしないとして抗告状を当裁判所に提出してされた特別抗告は、不服の対象となる裁判が存在しない不適法なものであり、原裁判所に移送するまでもなく却下を免れな…
参照法条民訴法399条1項1号,民訴法399条ノ3,民訴法409条ノ2第1項,民訴法409条ノ3,民訴法419条ノ2,民訴法419条ノ3

控訴審において全部勝訴の判決を得た当事者と附帯上告の許否

最高裁判所第二小法廷昭和54年11月16日昭和54(オ)578集民 第128号123頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審において全部勝訴の判決を得た当事者は、第一審において自己の請求の一部を棄却され、控訴審において右敗訴部分に対する控訴も附帯控訴も提起しなかつた場合に右敗訴部分の、認容を求めるためにするときであつても、附帯上告を提起することは許されない。
参照法条民訴法372条,民訴法393条,民訴法396条

土地の売買契約が成立したか賃貸借が成立したかどうかの認定判断につき経験則ないし採証法則の適用の誤り又は審理不尽の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和54年9月6日昭和54(オ)29集民 第127号395頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨土地の売買契約が成立したか賃貸借が成立したかどうかの認定判断にあたり、判示のような証拠関係のもとにおいては、契約締結の際授受された五万円が土地の時価に照らして売買代金額とみられるか、それとも賃貸借の敷金と賃料の合計額とみられるかについて考慮を払うことなく、土地の賃貸借が成立したと認定判断することは、経験則ないし採証法則…
参照法条民訴法394条

第一審の訴訟手続が公示送達によつてされ控訴期間を徒過した場合に控訴の追完が認められなかつた事例

最高裁判所第三小法廷昭和54年7月31日昭和54(オ)46集民 第127号325頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審における訴状、判決を含む訴訟書類の送達が公示送達によつてされた場合であつても、自己に対し訴訟が提起されていることを知り、他日判決が言い渡されるであろうことが十分に予想され、しかもその内容が自己に不利益なものとなることも優に予測されるにもかかわらず、なんらの調査もせずに控訴期間を徒過したときは、控訴期間を遵守するこ…
参照法条民訴法159条,民訴法366条

旧手形交換所交換規則所定の不渡届に対する消印手続の委任の成立を否定した判断に経験則違背があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和54年5月29日昭和51(オ)1309集民 第127号31頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨手形の買戻しをした者が不渡届消印手続を依頼するために、当該銀行に備えつけられた所定の用紙に所要事項を記載して担当の係員に提出したときは、右係員においてその受領を拒絶したとか、右依頼に基づき委任契約が成立するためには銀行側の特別の意思表示を必要とすることが明確にされているとか、の特段の事情がない限り、銀行側において依頼を…
参照法条民訴法185条,旧東京手形交換所交換規則21条

書面に記載された合意の内容と反する事実を認定することと経験則違反

最高裁判所第二小法廷昭和54年3月23日昭和51(オ)771集民 第126号295頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨首肯するに足る特段の事情を示すことなく、当事者問の合意の内容を記載した書面の文言に反する事実を認定した原審の事実認定には、経験則違反がある。
参照法条民訴法394条

買主の地位の譲渡につき売主が承諾を与えた旨の主張が予備的主張に対する関係だけでなく主位的主張に対する関係においてもされたものとして判断遺脱の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和54年2月15日昭和53(オ)315集民 第126号73頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法394条

受送達者及び送達場所につき誤つた記載のある送達報告書に基づいてされた高等裁判所裁判長の控訴状却下命令に対する不服申立方法

最高裁判所第一小法廷昭和54年2月15日昭和53(ク)371集民 第126号97頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴状補正命令が受送達者である控訴人に送達されていないにもかかわらず、控訴人本人にその住所において送達された旨の誤つた記載のある送達報告書に基づき高等裁判所裁判長が控訴状却下の命令をしたときは、右控訴人は、控訴状却下命令に対し、民訴法四二九条、四二〇条一項九号の規定により、再審の申立をすることができる。
参照法条民訴法228条,民訴法370条,民訴法420条1項9号,民訴法429条

所有権保存登記抹消登記手続請求訴訟において勝訴の確定判決を得た原告が被告の口頭弁論終結後の承継人に対し真正な登記名義の回復のための所有権移転登記手続を求める訴と訴の利益

最高裁判所第三小法廷昭和54年1月30日昭和53(オ)528集民 第126号43頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所有権保存登記抹消登記手続請求訴訟において勝訴の確定判決を得た原告が被告の口頭弁論終結後の承継人に対し真正な登記名義の回復のための所有権移転登記手続を求める訴は、右確定判決の存在によつて訴の利益を欠くものではない。
参照法条民訴法201条,民訴法第2編第1章訴,民訴法519条

新会社の設立につき旧会社の債務の支払を免れることを目的とするなどの事情が存する場合において旧会社に対する債務名義につき新会社に対する強制執行のため執行文付与を命ずることができないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和53年9月14日昭和50(オ)745集民 第125号57頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨新会社の設立について旧会社の負担する債務の支払を免れることを目的とするなど判示の事情が存する場合においても、旧会社と新会社を同一の法人格と解し、又は法人格否認の法理に基づいて、旧会社に対する債務名義につき新会社に対する強制執行のため執行文の付与を命ずることはできない。
参照法条民法33条,商法52条,商法428条,民訴法521条

民訴法一八六条違反があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和53年7月25日昭和52(オ)1086集民 第124号483頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原告がその主張にかかる損害賠償債権額から一部弁済の受領分として一定の金額を控除し、その残額をもつて請求金額としている場合には、裁判所は、その認定にかかる原告の損害賠償債権額から原告の控除にかかる右一定金額を控除した金額を認容額とすべきであり、その一部を控除するにとどめることは、民訴法一八六条に違反するものとして違法であ…
参照法条民訴法186条

判決の事実摘示として証拠関係の記載を欠いた場合に判決に影響を及ぼす違法がないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和53年7月17日昭和52(オ)298集民 第124号333頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決の事実摘示として証拠関係の記載を欠いたとしても、判決に影響を及ぼすべき違法があるとは認められない。
参照法条民訴法191条

借地法上の建物の取引価格が零であると認めて借地法一〇条の買取請求権を否定した認定判断が違法とされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和53年7月17日昭和53(オ)55集民 第124号399頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨借地法一〇条の建物買取請求権の成否を判断するにあたり、鑑定書に、借地権がない場合の建物の相当売買価額は零である旨の記載部分があつても、その理由としては、建物を解体撤去するのが妥当で、古材は解体費用に満たないとの記載があるにとどまり、かえつて、借地権があるとした場合の相当売買価額は七〇二万八〇〇〇円であり、借地権の価格は…
参照法条借地法10条,民訴法185条,民訴法395条1項6号

控訴の授権を受けた訴訟代理人の権限

最高裁判所第三小法廷昭和53年6月27日昭和53(オ)348集民 第124号189頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴に関する一切の訴訟行為の委任を受けた代理人は、その相手方の提起した控訴について特別の委任を受けなくても、当然被控訴代理人として訴訟行為をする権限を有する。
参照法条民訴法81条

一 ゴルフクラブの会員の地位の相続が否定された事例 二 ゴルフクラブの会員の死亡と同人を原告とする会員たる地位確認等請求訴訟の帰すう

最高裁判所第二小法廷昭和53年6月16日昭和50(オ)270集民 第124号123頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 預託金会員制ゴルフクラブの会員の会員資格喪失につき当該クラブの会則中に、会員が死亡したときはその資格を失う旨の定めがあるときは、右クラブの会員たる地位は一身専属的なものであつて、相続の対象となりえない。 二 前項の場合において、会員が原告となつて追行していた右クラブからの除名の無効を前提とする会員たるの地位確認及び…
参照法条民法896条,民訴法208条

民訴法三九条が憲法一四条に違反する旨の特別抗告理由の適否

最高裁判所第三小法廷昭和53年6月8日昭和53(ク)138集民 第124号105頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三九条の規定と右規定により除斥又は忌避申立事件を審判するものとされた裁判機関が憲法一四条の規定に違反して不平等な判断をするかどうかとは関係がなく、民訴法三九条が憲法一四条に違反する旨の違憲の主張は、その前提を欠き、不適法である。
参照法条民訴法39条,憲法14条

忌避の申立を受けた裁判官が退官した場合と右申立を排斥する決定に対する特別抗告の利益

最高裁判所第一小法廷昭和53年5月29日昭和53(ク)157集民 第124号103頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨忌避の申立を受けた裁判官が退官したときは、忌避申立却下決定に対する抗告を棄却する旨の決定に対する特別抗告は、原決定を取り消す利益を欠き、不適法である。
参照法条民訴法37条,民訴法419条ノ2

民訴法四四八条に基づいて口頭弁論が終結された場合に同法四四七条二項の書面を被告に送達することなく判決が言い渡されたときとその効果

最高裁判所第二小法廷昭和53年5月1日昭和52(オ)838集民 第124号13頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨手形訴訟が被告不出頭の期日に通常の手続に移行され、民訴法四四八条に基づき同法四四七条二項の書面を被告に事前に送達せずに口頭弁論が終結された場合において、右書面がその後も被告に送達されないまま判決が言い渡されても、そのことは控訴裁判所が右判決を取り消すべき理由とならない。
参照法条民訴法386条,民訴法447条2項,民訴法448条

不真正連帯債務者中の一人と債権者との間の訴訟において相殺を認めた確定判決の他の債務者に対する効力

最高裁判所第一小法廷昭和53年3月23日昭和51(オ)348集民 第123号273頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨不真正連帯債務者中の一人と債権者との間で右債務者の反対債権をもつてする相殺を認める判決が確定しても、右判決の効力は他の債務者に及ぶものではない。
参照法条民訴法199条2項,民訴法201条

唯一の証拠方法を取り調べることを要しない特段の事情にあたらないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和53年3月23日昭和52(オ)591集民 第123号283頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨口頭弁論終結にあたつて当事者が他に主張立証はない旨述べたことは、唯一の証拠方法を取り調べることを要しない特段の事情にはあたらない。
参照法条民訴法259条

頭部に受けた打撲創の結果外傷性てんかんないし頭部外傷後遺症が生じたとは認められないとした認定につき経験則違背の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和53年2月9日昭和52(オ)608集民 第123号7頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨頭部打撲創の受傷を契機として被害者に生じた症状につき、D病院、E病院、F病院の各専門医師が脳波検査、気脳写検査などを含む神経医学上の諸検査を経たうえ、頭部外傷後遺症ないし外傷性てんかんの診断を下しているなど判示の事実関係のもとでは、他に特段の事情のない限り、被害者に右受傷の結果頭部外傷後遺症ないし外傷性てんかんが生じた…
参照法条民法709条,民訴法185条,民訴法394条

土地所有権に基づき建物収去土地明渡を命ずる確定判決の基礎となつた口頭弁論の終結後に建物の所有権を取得した者がその終結前に経由した所有権移転仮登記に基づく本登記を経由した場合と口頭弁論終結後の承継人

最高裁判所第二小法廷昭和52年12月23日昭和50(オ)203集民 第122号581頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨土地所有権に基づき建物収去土地明渡を命ずる確定判決の基礎となつた事実審口頭弁論の終結後に債務者から建物の所有権を取得した者は、その終結前に経由していた所有権移転仮登記に基づく本登記を経由した場合であつても、仮登記の時にさかのぼつて被告適格を承継するものではなく、口頭弁論終結後の承継人にあたる。
参照法条民法176条,民法177条,不動産登記法7条2項,民訴法201条1項

整地請負契約における契約の一部解除の認定が相当でないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和52年12月23日昭和52(オ)583集民 第122号597頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨対価として土地一〇〇〇坪の譲渡を受けるという約定のもとに、自動車学校の用地の整地、練習用コース周囲の明渠の設置及び排水の諸工事を請け負つた者が期日までに約一〇分の二程度の工事しかせず、全工事完成の見込みがたたなくなつたので、注文者が残工事部分の打切りを申し入れるとともに、既に請負人に譲渡ずみの土地五〇〇坪全部の返還を要…
参照法条民法541条,民法632条,民訴法185条

中断中の弁論に基づき、中断の事実を看過して口頭弁論を終結して判決が言い渡された場合の、訴訟手続の瑕疵

最高裁判所第二小法廷昭和52年12月23日昭和52(オ)588集民 第122号605頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟手続の中断中に、中断の事実を看過して口頭弁論期日を開き、弁論を終結し、判決を言い渡した原審の訴訟手続には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令違背があり、その判決は破棄を免れない。
参照法条民訴法222条

民訴法三九条と憲法七六条

最高裁判所第三小法廷昭和52年12月1日昭和52(ク)249集民 第122号279頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三九条は除斥又は忌避についての裁判機関を定めたものであるから、裁判官が憲法七六条三項所定の良心に従つた裁判をすることとはなんら関係がない。
参照法条憲法76条3項,民訴法39条

事実摘示欄に証拠関係についての記載を欠く判決と上告理由

最高裁判所第一小法廷昭和52年11月24日昭和51(オ)918集民 第122号247頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決の事実摘示欄に証拠関係についての記載を欠いても、上告理由とはならない。
参照法条民訴法192条,民訴法394条

判決における事実欄の証拠摘示に記録中の証拠目録を引用したにすぎない場合について判決に影響を及ぼすことの明らかな法令違背がないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和52年10月25日昭和51(オ)1323集民 第122号135頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨省略(昭和五二年(オ)第二〇号事件判決参照)
参照法条民訴法191条

判決における事実欄の証拠摘示に記録中の証拠目録を引用したにすぎない場合について判決に影響を及ぼすことの明らかな法令違背がないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和52年10月25日昭和52(オ)20集民 第122号119頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決の証拠に関する事実摘示として記録中の証拠目録を引用したにすぎない場合は、証拠関係を摘示したことにはならないが、記録及び原判決理由説示に徴し、右摘示を欠いたことは、判決に影響を及ぼすことの明らかな法令違背とはならない。
参照法条民訴法191条

控訴審でされた当事者参加に対する参加被告の反訴提起と参加人の同意の要否

最高裁判所第二小法廷昭和52年10月14日昭和50(オ)250集民 第122号37頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審において当事者参加がなされた場合において、右参加の訴に対し参加被告が反訴を提起するには、参加人の同意を要しない。
参照法条民訴法71条,民訴法382条

仮登記担保権の実行においていわゆる過剰競売禁止の趣旨が類推された事例

最高裁判所第一小法廷昭和52年9月22日昭和52(オ)340集民 第121号261頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨共同仮登記担保の目的物のうち債務者所有の一箇の物件のみで被担保債権全額の優先弁済を受けられるなど原判決判示の事情があるときは、民訴法六七五条、民法一条三項の趣旨に従い、右物件以外の目的物について仮登記担保権を実行することは許されない。
参照法条民法1条3項,民法369条,民法482条,民訴法675条,競売法32条

選定当事者の選定書に「第一審の訴訟手続について」との文言が記載されている場合と上訴審における選定の効力

最高裁判所第一小法廷昭和52年9月22日昭和52(オ)369集民 第121号271頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨選定書に「第一審の訴訟手続について」との文言が記載されている場合でも、特段の事情のない限り、右記載は、事件名等と相まつて選定当事者を選定する事件を特定するためのものであつて、選定の効力を第一審の訴訟に限定する趣旨のものではなく、選定の効力は訴訟の終了にいたるまで継続しているものと解するのを相当とする。
参照法条民訴法52条

公正証書に対する再度の請求異議の訴において異議事由の主張がさきの請求異議の訴に対する確定判決の既判力に抵触し許されないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和52年7月21日昭和49(オ)349集民 第121号207頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨貸主と借主の連帯保証人との間の金銭消費貸借公正証書中、将来発生する分を含めた遅延損害金債権の部分について、連帯保証及び公正証書作成嘱託の委任の各事実の不存在、予備的に遅延損害金債権の放棄を異議の事由とする請求異議の訴に対し請求棄却の確定判決があるときには、のちの請求異議の訴において、利息制限法の定めを根拠に遅延損害金債…
参照法条民訴法199条1項,民訴法545条,民訴法562条3項

借家法一条ノ二の正当事由に基づく解約申入の認定について狭義の弁論主義違反の違法があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和52年5月27日昭和51(オ)402集民 第120号607頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨「被告は、賃借家屋を改造するにつき賃貸人たる原告に立会の機会を与えず、原告の予期しなかつた改造を行い、また、原告に対して賃借家屋の補強工事をすると約束したのにその完全な履行をしなかつた。被告のこのような改造の方法、程度及びその後の補強のしかたは、賃貸借における当事者間の信頼関係を破壊するものであるから、賃貸借契約を解除…
参照法条民訴法186条

権利の承継人として民訴法七四条一項の第三者にあたる場合

最高裁判所第二小法廷昭和52年3月18日昭和50(オ)1011集民 第120号295頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨約束手形の被裏書人丙が、適法な遡及条件を具備することなく、所持人として、振出人甲に対し手形金請求訴訟を提起し、その係属中に、前裏書人乙が丙から右約束手形の返還を受けたときは、乙は訴訟の目的たる手形金債権の承継人として民訴法七四条一項の第三者にあたる。
参照法条手形法14条,手形法16条,手形法49条,民訴法73条,民訴法74条

上告理由として準備書面を援用することの可否

最高裁判所第三小法廷昭和52年1月25日昭和51(オ)1048集民 第120号17頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告理由として控訴審における準備書面を援用した上告は不適法である。
参照法条民訴法398条2項,民訴法399条1項,民訴法399条の3

株式会社の代表取締役のした金銭借入れにつき会社が借主であるとした判断が違法とされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和51年11月26日昭和51(オ)689集民 第119号265頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨株式会社の代表取締役甲が、新規事業のための調査等に必要な資金として乙から金銭を借り入れた場合において、乙が甲の私的な旧知であり、右新規事業の構想につき役員間に反対があることを知らされていること、右借入れについては、甲から代表取締役の肩書を表示した甲の名刺に右金銭借用の旨を記載した借用書の交付を受け、担保として甲個人の手…
参照法条民法93条,商法261条,民訴法395条1項6号

遺言執行者がある場合に包括受遺者が遺贈義務の履行を求める訴の被告適格

最高裁判所第二小法廷昭和51年7月19日昭和51(オ)190集民 第118号315頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨遺言執行者がある場合に、包括受遺者が遺言の執行として目的不動産の所有権移転登記手続を求める訴の被告としての適格を有する者は、遺言執行者に限られる。
参照法条民法990条,民法1012条,民法1013条,民訴法45条

電話による抗告申立の適否

最高裁判所第三小法廷昭和51年6月30日昭和51(ク)47集民 第118号223頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原決定に対して特別抗告を申し立てる旨を、原裁判所書記官に電話をもつて告げても、特別抗告の申立として不適法である。
参照法条民訴法397条1項,民訴法419条ノ3

弁論更新手続上のかしが補正されたものと認められた事例

最高裁判所第三小法廷昭和51年6月29日昭和50(オ)1254集民 第118号145頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法187条1項,民訴法187条2項

喪失した白地手形について除権判決を得た者と手形の再発行請求権

最高裁判所第二小法廷昭和51年6月18日昭和48(オ)574集民 第118号123頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨白地手形を喪失した者は、右手形について除権判決を得た場合でも、手形債務者に対し喪失手形と同一の内容の手形の再発行を請求する権利を有しない。
参照法条手形法10条,民訴法785条

共同訴訟人の一人が相手方と他の共同訴訟人との訴訟につき相手方に補助参加をすることができる場合

最高裁判所第三小法廷昭和51年3月30日昭和46(オ)1057集民 第117号323頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨甲の乙丙に対する乙丙の共同不法行為を理由とする損害賠償請求訴訟の第一審において、乙に対する請求を認容し、丙に対する請求を棄却する判決があり、乙が自己に対する判決につき控訴しないときは、乙は、甲丙間の判決について控訴するため甲に補助参加をすることができる。
参照法条民法719条,民訴法64条

訴訟代理権を授与された者が本人の死亡後にその者を原告と表示して提起した訴の効力

最高裁判所第二小法廷昭和51年3月15日昭和50(オ)1167集民 第117号181頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟代理権を授与された者が本人の死亡したのちその者を原告と表示して提起した訴は、死亡した本人の相続人のための訴として適法である。
参照法条民訴法85条,民訴法208条

虚偽の陳述をした当事者に対し受訴裁判所によつて過料の裁判がされないまま事件がその審級を離脱したときと再審事由

最高裁判所第二小法廷昭和51年1月16日昭和50(オ)1104集民 第117号11頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨虚偽の陳述をした当事者に対し、受訴裁判所によつて過料の裁判がされないまま、事件がその審級を離脱したときは、民訴法四二〇条二項後段所定の証拠欠缺外の理由により過料の確定裁判が得られない場合にあたらない。
参照法条民訴法339条,民訴法420条1項7号,民訴法420条2項後段

農地法五条の知事の許可を条件とする所有権移転登記請求訴訟において土地の現況が宅地であるかどうかにつき釈明権を行使すべきであるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和50年11月28日昭和50(オ)320集民 第116号729頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨農地法五条の知事の許可を条件とする所有権移転登記請求訴訟において、その土地が現在市街化区域に属し、当事者の主張によつてもその現況が宅地化していることを疑わせる場合には、裁判所は、釈明権を行使して右土地の現況が宅地であるかどうかなどを明らかにさせるべきである。
参照法条民訴法127条

判決言渡期日の告知及び呼出状の送達を欠いたままされた判決言渡しと上告理由

最高裁判所第二小法廷昭和50年10月24日昭和50(オ)486集民 第116号375頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨期日外で判決言渡期日を指定しながら、当事者に対する右期日の告知及び呼出状の送達を欠いたままされた判決の言渡しは、違法ではあるが、右違法は、判決に影響を及ぼさないかぎり上告理由にならない。
参照法条民訴法154条,民訴法188条,民訴法387条,民訴法394条,民訴法396条

訴状に原告の表示として記載された「甲合名会社業務執行社員乙」から原告として確定される者が甲合名会社であるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和50年10月3日昭和50(オ)256集民 第116号229頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴状に共同原告の表示として「甲合名会社業務執行社員乙」及び乙個人が記載されていることならびに訴状に記載された請求の趣旨・原因(原判決参照)に照らし、右「甲合名会社業務執行社員乙」の表示から原告として確定される者は、甲合名会社と解するのが相当である。
参照法条民訴法224条

仮処分債権者による権利行使の催告の申立と仮処分及び本案訴訟が不法行為であることによる損害賠償債務の承認又は時効利益の放棄

最高裁判所第二小法廷昭和50年9月19日昭和50(オ)418集民 第116号53頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮処分債権者が担保取消決定を得るため権利行使の催告の申立をしても、これによつて、右債権者は、仮処分債務者に対し、仮処分及び本案訴訟が不法行為であることによる損害賠償債務を承認し、あるいは、消滅時効の利益を放棄したものということはできない。
参照法条民法146条,民法147条3号,民訴法115条

特許料の追納期間の徒過と訴訟行為追完の規定の適用の有無

最高裁判所第一小法廷昭和50年9月11日昭和49(行ツ)109集民 第116号39頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨特許料の追納期間を徒過した場合については、訴訟行為の追完に関する民訴法一五九条の規定は、適用ないし類推適用されない。
参照法条民訴法159条,特許法112条1項

借地権の放棄に伴う補償に関する契約において補償額算定の基準時について意思表示の解釈を誤つたとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和50年9月9日昭和49(オ)1107集民 第116号9頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨省略(判文参照)
参照法条民訴法394条,民訴法395条1項6号

準備手続を経ない口頭弁論期日(第一回期日を除く)の変更と当事者の合意

最高裁判所第二小法廷昭和50年7月21日昭和49(オ)787集民 第115号549頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨準備手続を経ない口頭弁論期日(第一回期日を除く。)の変更は、当事者の合意がある場合でも、顕著な事由の存在が明らかでないかぎり、これを許さなければならないものではない。
参照法条民訴法152条5項

補正命令の正本の瑕疵の治癒

最高裁判所第二小法廷昭和50年7月14日昭和50(オ)334集民 第115号409頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴状の補正命令の正本に瑕疵があつたとしても、その送達を受けた控訴人が、補正命令に従つて印紙を増貼し、裁判所が控訴を適法なものとして、その本案につき審理判決したときは、右瑕疵は治癒されたものである。
参照法条民訴法205条,民訴法228条

補助参加人の控訴申立期間

最高裁判所第一小法廷昭和50年7月3日昭和49(オ)1054集民 第115号231頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨補助参加人は、被参加人のために定められた控訴申立期間内に限つて、控訴の申立をすることができる。
参照法条民訴法69条,民訴法366条

訴訟事件が調停に付された場合と右訴訟事件につき和解の権限を有する訴訟代理人の調停手続に関する代理権の有無

最高裁判所第二小法廷昭和50年6月27日昭和48(行ツ)4集民 第115号217頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟事件について和解の権限を有する訴訟代理人は、右事件が調停に付された場合、当該調停についても当然に代理権を有する。
参照法条民訴法81条2項,民事調停法20条

控訴審において係属中の反訴を追加的に変更する場合の要件

最高裁判所第二小法廷昭和50年6月27日昭和49(オ)717集民 第115号119頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審において係属中の反訴を追加的に変更するには、その請求の基礎が同一であり、かつ、これにより著しく訴訟手続を遅滞せしめなければ足り、相手方の同意を要しない。
参照法条民訴法232条,民訴法239条,民訴法382条

判決言渡期日の遅延と上告理由

最高裁判所第三小法廷昭和50年6月24日昭和50(オ)262集民 第115号107頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決が口頭弁論終結の日から約五年有余を徒過したのちに言い渡されたという違法は、上告適法の理由とはならない。
参照法条民訴法190条,民訴法394条,民訴法395条

他の者と共有、共用しているいわゆる三文判と押印の推定

最高裁判所第一小法廷昭和50年6月12日昭和50(オ)121集民 第115号95頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨私文書の作成名義人の印影が、名義人と他の者の共有、共用しているいわゆる三文判によつて顕出されたものであるときは、右印影は、名義人の意思に基づいて顕出されたものと推定することはできない。
参照法条民訴法326条

仮処分異議訴訟における仮処分却下の確定判決と当該仮処分が不法行為であるとして提起された損害賠償訴訟に対する拘束力

最高裁判所第二小法廷昭和50年4月25日昭和48(オ)382集民 第114号605頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮処分に対する異議訴訟において、当該仮処分を保全の必要性がないとして取り消し、その仮処分申請を却下する旨の判決が言い渡され、これが確定した場合、この確定判決は、右仮処分が不法行為を構成するとして仮処分債務者によつて提起された仮処分債権者に対する損害賠償訴訟の係属する裁判所を法律上拘束するものとはいえない。
参照法条民法709条,民訴法201条

競売法による不動産競売手続における仮登記のある抵当権者に対する競売代金の配当方法

最高裁判所第三小法廷昭和50年4月25日昭和49(オ)1131集民 第114号661頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨競売法による不動産競売手続において、競売裁判所は、仮登記のある抵当権者に対してはその仮登記の本登記をすれば第三者に対抗することができる抵当権の順位および内容にしたがつて競売代金を配当すべく、その配当額についてはこれを供託し、後日その仮登記の本登記をするに必要な条件を具備するに至つたとき、これを右仮登記権利者に交付すべき…
参照法条民訴法630条3項,民法373条,不動産登記法2条

仮処分に関し地方裁判所が第二審としてなした決定に対する再抗告の許否

最高裁判所第三小法廷昭和50年4月24日昭和50(ク)71集民 第114号561頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨簡易裁判所の仮処分申請却下決定に対する抗告につき地方裁判所がした抗告棄却の決定に対しては、再抗告は許されない。
参照法条民訴法393条3項,民訴法413条,民訴法414条,民訴法419条ノ2

民訴法二七九条と責問権の放棄

最高裁判所第二小法廷昭和50年1月17日昭和49(オ)8集民 第114号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨裁判所が受命裁判官をして尋問させた証人及び本人について民訴法二七九条各号該当の事由がなかつたとしても、当事者が右証拠調につき遅滞なく異議を述べなかつたときは、責問権を放棄したものと解すべきである。
参照法条民訴法141条,民訴法265条1項,民訴法279条,民訴法342条

下級裁判所の裁判事務分配の定めに違背してされた判決言渡手続の効力

最高裁判所第二小法廷昭和49年11月29日昭和49(オ)347集民 第113号339頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨裁判官が下級裁判所の裁判事務分配の定めの上ではその担当とされていない判決言渡手続を行つたとしても、そのことから直ちに右手続が裁判権がなくされ、あるいは訴訟法に違反して無効であるということはできない。
参照法条下級裁判所事務処理規則6条,民訴法387条

取得時効における前主の占有と民訴法一八六条

最高裁判所第二小法廷昭和49年11月22日昭和49(オ)660集民 第113号225頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨建物を甲から乙、乙から丙、丙から丁、丁から戊が順次買受けて占有を承継し、甲以下の前主の占有を併せると、甲が占有を開始したときから二〇年を経過したときに戊のため取得時効が完成した旨の主張は、仮に乙と丙との間に占有承継人として別の者が介在することが証拠上認められるとするならば、その者の占有をも前記取得時効の期間として主張す…
参照法条民法162条,民法186条,民法187条,民訴法186条

一、敷地不法占有と家屋収去請求の相手方 二、土地所有権に基づく家屋収去土地明渡の確定判決の事実審口頭弁論終結前に家屋を譲り受けた第三者に対する右確定判決の効力

最高裁判所第一小法廷昭和49年10月24日昭和47(オ)590集民 第113号47頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、地上家屋が第三者に譲渡されたにもかかわらず、所有権移転登記がされないで登記簿上譲渡人所有名義のままになつている場合であつても、敷地所有者から右譲渡人に対し、敷地不法占有を理由として家屋収去請求をすることは許されない。 二、敷地所有者の土地所有権に基づく家屋収去土地明渡の確定判決の事実審口頭弁論終結前に、被告から地上…
参照法条民法176条,民法177条,民訴法201条,民訴法545条

自白の成立が認められないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和49年9月27日昭和48(オ)182集民 第112号741頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法257条

控訴審における訴訟引受と憲法三二条

最高裁判所第三小法廷昭和49年9月20日昭和49(オ)453集民 第112号591頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審において債務承継人に対し訴訟の引受を命ずることは、憲法三二条に違反しない。
参照法条憲法32条,民訴法74条

一、現業国家公務員に対する国家公務員法八九条一項所定の処分の法的性質 二、不当労働行為に該当する現業国家公務員に対する国家公務員法八九条一項所定の処分の効力 三、現業国家公務員に対する国家公務員法八九条一項所定の処分につき裁判による取消を求…

最高裁判所第一小法廷昭和49年9月2日昭和43(行ツ)44集民 第112号517頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、現業国家公務員に対する国家公務員法八九条一項所定の処分は、抗告訴訟の対象となる行政処分である。 二、不当労働行為該当の瑕疵を有する現業国家公務員に対する国家公務員法八九条一項所定の処分は、違法ではあるが、右瑕疵が重大かつ明白でないかぎり、当然無効ではない。 三、国家公務員法八九条一項所定の処分を受けた現業国家公務員…
参照法条行政事件訴訟法3条2項,国家公務員法89条1項,国家公務員法92条の2,公共企業体等労働関係法40条1項1号,公共企業体等労働関係法40条3項,労働組合法7条,民訴法385条,民訴法388条,民訴法396条

上告審における訴訟参加申立の許否

最高裁判所第一小法廷昭和49年7月22日昭和48(オ)1067集民 第112号411頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告審においては、民訴法七三条七一条による訴訟参加の申立は許されない。
参照法条民訴法71条,民訴法73条

母死亡後非嫡出の子の提起する親子関係存在確認の訴の許否

最高裁判所第二小法廷昭和49年3月29日昭和48(オ)18集民 第111号487頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨認知の訴によらず母との親子関係を主張できる非嫡出の子は、母が死亡した後でも、検察官を相手方として、同女との間の親子関係の存在確認の訴を提起することができる。
参照法条民法787条,民訴法225条,人事訴訟手続法2条3項

賃借権の無断譲渡が賃貸人に対する背信行為に当たらないとみることはできないとした判断に審理不尽があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和49年3月22日昭和48(オ)657集民 第111号457頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨ゴルフ場経営を目的とする株式会社が、ゴルフ場用地の一部として賃借していた土地の賃借権を、賃貸人に無断で他の株式会社に譲渡したときでも、当該賃貸人に賃貸借契約締結の当初から不誠実な態度があつたほか、譲受会社が元来賃借会社の子会社として当該ゴルフ場運営のために設立された会社であり、また、他の百余名の賃貸人らがすべて賃借権の…
参照法条民法612条,民訴法394条

理由そご・理由不備があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和49年3月19日昭和47(オ)820集民 第111号397頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法395条1項6号

確定判決の弁論手続が民訴法一四三条に違反する場合と判決の絶対無効

最高裁判所第一小法廷昭和49年2月14日昭和48(オ)552集民 第111号163頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨確定判決の弁論手続に民訴法一四三条違反の違法があることを理由として、他の訴訟において、当該判決の無効を主張することは、許されない。
参照法条民訴法143条,民訴法188条,民訴法387条,民訴法394条,民訴法395条,民訴法420条

土地所有権に基づく所有権移転登記手続を求める訴の係属中、相手方が同一土地について提起した所有権確認及び所有権移転登記手続請求権不存在確認の訴と重複起訴の成否

最高裁判所第二小法廷昭和49年2月8日昭和47(オ)393集民 第111号75頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨土地所有権に基づき甲から乙に対する所有権移転登記手続を求める訴が係層中、乙が甲を相手方として、同一土地につき、自己の所有権確認の訴を提起することは重複起訴の禁止にふれないが、甲が右所有権移転登記手続請求権を有しないことの確認を求める訴を提起することは重複起訴の禁止にふれる。
参照法条民訴法225条,民訴法231条

民訴法三九条と憲法三二条、一四条

最高裁判所第二小法廷昭和49年2月8日昭和48(ク)263集民 第111号161頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三九条は憲法三二条、一四条に違反しない。
参照法条憲法32条,憲法14条,民訴法39条

一、裁判上の和解において定められた債権債務が同時履行の関係にあるとされた事例 二、弁済のための銀行振出小切手の持参と現実の提供

最高裁判所第三小法廷昭和48年12月11日昭和47(オ)1174集民 第110号653頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、裁判上の和解において甲が一定期日に乙に対し金員の支払をなすべき旨定められていても、他方、乙は甲から右金員の支払を受けると同時に甲に対し登記手続をすべき旨定められているときは、特別の事情の存しないかぎり、右両債務は同時履行の関係にある。 二、債務者が弁済のため銀行振出小切手を債権者方に持参してその受領を催告すれば、こ…
参照法条民法493条,民法533条,民訴法203条

当事者双方不出頭の場合に本人尋問の採用を取消す決定の告知方法

最高裁判所第二小法廷昭和48年11月30日昭和47(オ)1103集民 第110号621頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨適法な呼出を受けながら当事者双方が口頭弁論期日に出頭しない場合に、本人尋問の採用を取消す決定が言渡されたときは、右決定の告知は、当事者双方に対してその効力を生ずる。
参照法条民訴法190条2項,民訴法207条

言渡期日を当事者に告知することなく言渡した第一審判決を第二審において取消す場合と差戻の要否

最高裁判所第一小法廷昭和48年11月29日昭和45(オ)189集民 第110号567頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨言渡期日を当事者に告知することなく言渡した第一審判決を、第二審において、判決手続に違法があるとの理由で取消す場合は、第一審裁判所に差戻すことなく、自判することができる。
参照法条民訴法387条,民訴法389条

判決正本と裁判官および裁判所書記官の捺印

最高裁判所第一小法廷昭和48年10月18日昭和48(オ)111集民 第110号317頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨当事者に送達される判決正本には、裁判官の捺印および民訴法一九二条による裁判所書記官の捺印を要しない。
参照法条民訴法151条4項,民訴法191条,民訴法192条,民訴法193条

判決の理由中の判断に包含されるに過ぎない法律関係について既判力ないし既判力類似の効力が認められないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和48年10月4日昭和47(オ)1293集民 第110号159頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨係争地の通行権を主張する甲に対処するため乙が通行禁止の仮処分申請を余儀なくされたことによつて被つた損害の賠償を求めた前訴の確定判決が、その理由中の判断において甲の通行権の存在を認めて乙の請求を棄却したのち、甲が右仮処分によつて被つた損害の賠償を求めた後訴の判決が、甲が通行権を有するとは認められないから仮処分が違法なもの…
参照法条民訴法199条1項

寺院の檀徒もしくは檀徒総代の提起した寺院規則認証無効確認訴訟と原告の死亡による訴訟承継の成否

最高裁判所第一小法廷昭和48年9月20日昭和43(行ツ)33集民 第110号107頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨寺院の檀徒もしくは檀徒総代たる地位において所轄庁のした寺院規則の認証の無効確認を求める訴訟は、原告の死亡により、当然終了する。
参照法条民訴法208条,宗教法人法14条,宗教法人法14条附則5項

口頭弁論期日の変更を必要とする顕著な事由の存在が明らかでないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和48年6月26日昭和48(オ)207集民 第109号427頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法152条5項,民訴規則13条

転補後に署名捺印された単独判決と判決手続の適法性

最高裁判所第一小法廷昭和48年4月26日昭和47(オ)1089集民 第109号225頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一人の裁判官により審理されていた事件の判決原本の署名捺印が当該裁判官転補後に行なわれたときは、その判決手続は違法となる。
参照法条裁判所法47条,民訴法191条3項,民訴法387条

換地処分取消請求棄却の確定判決の既判力と右換地処分の違法を理由とする国家賠償請求

最高裁判所第三小法廷昭和48年3月27日昭和47(オ)642集民 第108号529頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨換地処分の違法を理由とする国家賠償請求訴訟において原告の主張する違法と、当該原告がすでに請求棄却の確定判決を受けた右換地処分取消請求訴訟で主張した違法とが、その内容において異なるものでないときは、右確定判決の既判力は、右国家賠償の請求に及ぶ。
参照法条民訴法199条,行政事件訴訟法3条,国家賠償法1条

一、間接占有者たる所有者と執行官保管・債権者使用許可の仮処分の執行に対する第三者異議の訴 二、全部勝訴の原告と控訴審における新請求の追加

最高裁判所第一小法廷昭和48年2月15日昭和44(オ)755集民 第108号185頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、建物に対する債務者の占有を解いて執行官の保管に付し、現状不変更を条件として債権者に使用を許す旨の仮処分の執行に対し、右建物の所有者は、これを仮処分債務者に賃貸占有させている場合でも、第三者異議の訴を提起することができる。 二、第一審において全部勝訴の判決を得た原告も、控訴審において、附帯控訴の方式により請求を拡張し…
参照法条民訴法232条,民訴法372条,民訴法549条

証拠決定と民訴法四一九条ノ二第一項にいう「不服ヲ申立ツルコトヲ得サル決定及命令」

最高裁判所第一小法廷昭和48年2月15日昭和48(ク)15集民 第108号193頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨鑑定申立却下の決定は、民訴法四一九条ノ二第一項にいう「不服ヲ申立ツルコトヲ得サル決定及命令」に当たらないものと解するのが相当である。
参照法条民訴法259条,民訴法419条ノ2

民事調停における法定代理権証明の方法

最高裁判所第一小法廷昭和48年2月8日昭和47(オ)769集民 第108号169頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨未成年者の法定代理人が未成年者を代理して民事調停行為をなす場合には、民事訴訟法五二条を準用して、その法定代理権は書面によつて証明すべきものと解するのが相当であるが、過去の民事調停行為についての法定代理権の存否は、書面のみに限らず、他の証拠方法をもつて証明することができるものと解すべきである。
参照法条民事調停法22条,非訟事件手続法7条,民訴法52条

原裁判所がした特別抗告却下決定が憲法三二条に違反するとの論旨を前提を欠くとして排斥した事例

最高裁判所第二小法廷昭和47年11月29日昭和47(ク)334集民 第107号271頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨書留郵便に付して送達した決定に対する特別抗告の受理手続において、原裁判所が、抗告申立が、右郵便の発送から五日を経過していることを理由にこれを却下したのは正当であつて、右却下が憲法三二条に違反するとの上告理由はその前提を欠く。
参照法条憲法32条,民訴法173条,民訴法419条ノ2,民訴法399条1項1号

債務不履行による損害の一部の賠償請求権を被保全権利とする仮差押が他の損害について消滅時効を中断しないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和47年11月28日昭和45(オ)121集民 第107号241頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨店舗を賃貸する旨の約定の不履行による損害のうち営業上の逸失利益の賠償請求権を被保全権利としてした仮差押は、通常の借家権価格相当の損害賠償請求権については、消滅時効を中断しない。
参照法条民法147条2号,民法154条,民法416条,民訴法737条

上告理由で指摘された後に口頭弁論調書の作成が許されないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和47年11月2日昭和47(オ)257集民 第107号91頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨高等裁判所の判決言渡が三人の裁判官による合議体によつてされなかつた旨の違法が上告理由で指摘されたのちにおいては、判決言渡が右の合議体によつてされた旨を記載する口頭弁論調書(更正調書)を作成することは許されない。
参照法条裁判所法18条,民訴法142条,民訴法147条

忌避申立の利益がないとして申立を却下した決定と憲法三二条

最高裁判所第一小法廷昭和47年9月7日昭和47(ク)216集民 第106号707頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨忌避を申し立てられた裁判官が退官したことを理由とし、忌避申立を利益がないとして却下した決定は、申立の実質的理由につき判断を示さなかつたからといつて、憲法三二条に違反するものではない。
参照法条憲法32条,民訴法37条

借地上の建物の所有権の移転とその借地権

最高裁判所第三小法廷昭和47年7月18日昭和46(オ)659集民 第106号469頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨借地上の建物の所有権が第三者に移転する場合には、任意譲渡であると競売等国家機関の介入による場合であるとを問わず、特別の事情がないかぎり、その敷地の借地権は、建物の所有権とともに当然に第三者に移転するものと解すべく、右特別の事情の存することの主張立証責任はこれを自己の利益に援用する者の側にあるものというべきである。
参照法条民法559条,民法612条,民訴法686条,競売法32条

弁論主義違反がないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和47年6月29日昭和45(オ)819集民 第106号369頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨無断転貸を理由とする賃貸借契約解除の主張が賃借権無断譲渡を理由とする解除の趣旨をも含むと解して、これを認めても、弁論主義に反しない。
参照法条民訴法186条

控訴が控訴期間経過後に提起された不適法なものとしてこれを却下した原判決に違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和47年5月25日昭和46(オ)1188集民 第106号175頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法367条

民訴法一八七条三項は本人尋問に準用されるか

最高裁判所第一小法廷昭和47年5月4日昭和45(オ)514集民 第106号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法一八七条三項は、本人尋問には準用されない。
参照法条民訴法187条3項

請負代金債権の消滅時効の起算日の認定判断に審理不尽・理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和47年4月20日昭和46(オ)814集民 第105号613頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判示の事実関係のもとにおいて、賃貸マーケット等の用に供する建物の建築工事請負契約に基づく残代金債権の弁済期はその建物にマーケットの賃借人が充員した時に到来し、右残代金債権の消滅時効はその時から進行を開始したとする原審の認定判断には、審理不尽・理由不備の違法がある。
参照法条民法166条1項,民法170条2号,民法633条,民訴法185条,民訴法395条1項6号

民訴法三五条六号にいう「不服ヲ申立テラレタル前審ノ裁判」の意義

最高裁判所第二小法廷昭和47年4月12日昭和47(マ)16集民 第105号557頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三五条六号にいう「不服ヲ申立テラレタル前審ノ裁判」とは、当該事件について下級審のした裁判をいうものである。
参照法条民訴法35条6号

審級管轄を誤つて移送された移送決定にき束され最高裁判所が即時抗告審として審理判断した事例

最高裁判所第二小法廷昭和47年3月31日昭和46(ク)58集民 第105号463頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省 略)
参照法条裁判所法7条2号,裁判所法16条2号,民訴法419条ノ2,民訴法419条ノ3,民訴法399条

建物の賃借人が賃貸借終了後に右建物につき留置権を行使した場合に建物の使用を継続することができるか

最高裁判所第一小法廷昭和47年3月30日昭和45(オ)1142集民 第105号413頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨建物の従前の賃借人が、賃借中支出した費用の償還を請求するためその建物につき留置権を行使した場合には、賃借中と同一の態様をもつて建物の占有・使用を継続することは、特段の事情のないかぎり、留置権に基づく適法な行為と解すべきである。
参照法条民訴法298条2項

適法に告知された判決言渡期日に当事者双方が不出頭の場合の延期期日の指定と呼出の要否

最高裁判所第三小法廷昭和47年3月21日昭和46(オ)947集民 第105号315頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨適法に告知された判決言渡期日に当事者双方が不出頭の場合において、同期日に判決の言渡を延期し、さらに言渡期日を指定したときは新期日の呼出状を当事者に送達することなく、右新期日に判決を言渡しても違法ではない。
参照法条民訴法207条,民訴法190条2項

契約書に記載されない特約の存否に関する認定と経験則

最高裁判所第一小法廷昭和47年3月2日昭和43(オ)1294集民 第105号225頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨国と私人との間に、私人を売主として成立した土地売買契約において、目的土地の利用方法に関する特約は、当事者にとつて極めて重要な特約であるから、右契約につき予算決算及び会計令(昭和二七年政令七六号による改正前)六八条に基づき契約書が作成された以上、かかる特約の趣旨は契約者に記載されるのが通常の事態であり、これに記載されてい…
参照法条民法91条,予算決算及び会計令(昭和47年政令76号による改正前)68条,民訴法186条

訴訟の終了を宣言した判決の既判力の範囲

最高裁判所第二小法廷昭和47年1月21日昭和45(オ)771集民 第105号13頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟上の和解が成立したことによつて訴訟が終了したことを宣言した判決は、訴訟が終了したことを確定する訴訟判決であつて、訴訟上の和解が有効であるとの点について既判力を有しない。
参照法条民訴法199条1項,民訴法203条

補助参加人の上告理由書提出期間

最高裁判所第一小法廷昭和47年1月20日昭和46(オ)873集民 第105号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被参加人が上告を提起した場合に、補助参加人が上告理由書を提出することのできる期間は、被参加人の上告理由書提出期間内に限られる。
参照法条民訴法69条,民訴法398条,民訴規則50条

当事者の申し立てない事項につき判決した場合にあたらないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和46年12月23日昭和43(オ)941集民 第104号791頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨請求の趣旨が贈与による所有権移転登記手続を求める旨表示されている場合に、主位的請求原因が所有権に基づく真正な登記名義回復を求め、予備的請求原因が贈与による所有権移転登記手続を求めるにあつて、主位的請求を認容するときは、たんに所有権移転登記手続を命ずる判決をしても、当事者の申し立てない事項につき判決した違法はない。
参照法条民訴法186条,不動産登記法36条1項

判決理由中において証人の証言の採否が明らかにされていない違法が判決に影響を及ぼすこと明らかな法令違背に当らないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和46年12月21日昭和45(オ)607集民 第104号749頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨反証として取調べがなされた証人の証言が争点の判断に影響を及ぼさないものである場合には、判決の理由中において右証言の採否が明らかにされていなくても、右の瑕疵は、判決に影響を及ぼすこと明らかな法令違背に当らない。
参照法条民訴法191条,民訴法394条

適法な抗告理由とは認められないとして特別抗告が却下された事例

最高裁判所第三小法廷昭和46年12月17日昭和44(ク)375集民 第104号725頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨抗告人と相手方との間には、抗告人が相手方の著作に対する検定という方式を通して相手方の有する表現の自由を制限したという法律関係が存在する旨の原決定の判示は、抗告人および相手方の判示主張事実を前提とすれば右法律関係が存在することとなるとしているものにすぎず、本件検定が相手方の表現の自由を侵害している旨を原審みずからが判断し…
参照法条民訴法312条,民訴法419条ノ2

和解調書に記載されなかつた債権債務と裁判上の和解の解釈

最高裁判所第二小法廷昭和46年12月10日昭和46(オ)47集民 第104号607頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨裁判上の和解の内容および効力については、原則として和解調書に記載されたところからこれを判断すべきであり、和解調書に記載されなかつた債権債務を和解条項中の債務と関連させて、その効力を論ずることは許されない。
参照法条民訴法203条

不動産の売主が売買契約の効力を争い仮定的に取得時効を援用した場合ただちに取得時効を認めることの可否

最高裁判所第一小法廷昭和46年11月25日昭和42(オ)1055集民 第104号445頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨不動産の売主が売買契約の効力の発生を争うとともに仮定的にその取得時効を援用した場合に、売買契約の効力につき判断することなく、売主のため取得時効の完成を認めることを妨げない。
参照法条民法162条,民訴法137条

債権の仮差押前から債務者に対して反対債権を有していた第三債務者が右反対債権を自働債権として被仮差押債権を受働債権としてする相殺の効力

最高裁判所第二小法廷昭和46年11月19日昭和46(オ)115集民 第104号413頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債権の仮差押がされた場合において、第三債務者が債務者に対し反対債権を有していたときは、その債権が仮差押後に取得されたものでないかぎり、右債権および被仮差押債権の弁済期の前後を問わず、両者が相殺適状に達しさえすれば、第三債務者は、仮差押後においても、右反対債権を自働債権として、被仮差押債権と相殺することができる。 (反対…
参照法条民法511条,民訴法598条1項,民訴法750条2項

高等裁判所が民訴法三九九条一項一号により却下した決定に対する即時抗告の許否

最高裁判所第二小法廷昭和46年11月10日昭和46(ク)311集民 第104号225頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨高等裁判所が民訴法三九九条一項一号により却下した決定に対しては、最高裁判所に対して即時抗告をなすことは許されない。
参照法条民訴法399条,裁判所法7条2号

民訴法二三一条が禁止する二重起訴にあたるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和46年9月23日昭和46(オ)159集民 第103号541頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法231条

一、主たる債務の短期消滅時効期間が民法一七四条ノ二の規定により一〇年に延長された場合の保証人の債務の消滅時効期間 二、信用保証協会信用保証委託約款の解釈につき違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和46年7月23日昭和45(オ)622集民 第103号457頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、民法一七四条ノ二の規定によつて主たる債務者の債務の短期消滅時効期間が一〇年に延長されるときは、これに応じて保証人の債務の消滅時効期間も同じく一〇年に変ずるものと解すべきである。 二、(省略)
参照法条民法174条ノ2,民法457条,民法446条,民訴法395条

攻撃防禦方法の提出が遅れたことに故意または重大な過失がないとしてその提出を許容した原審の措置を適法とした事例

最高裁判所第三小法廷昭和46年7月20日昭和42(オ)912集民 第103号427頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨建物買取請求権およびその代金との引換給付を求める者の抗弁を第一審の最終口頭弁論期日および原審の第一回口頭弁論期日にいたつてはじめて提出した場合においても、当時賃貸人たる原告と訴外甲との間に別訴で係争土地の所有権の帰属が争われており、右抗弁を提出した被告らが甲から本件土地を賃借した旨主張して争つていた事情があるときは、被…
参照法条民訴法139条

一、被控訴人が控訴審においてした書面による請求の趣旨変更の申立およびその申立書添付の物件目録訂正の申立が附帯控訴の申立と認められた事例 二、いわゆる立件の意義およびその効力

最高裁判所第一小法廷昭和46年7月1日昭和45(オ)1222集民 第103号375頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、(省略) 二、裁判所が特定の申立についてするいわゆる立件は、裁判所の内部における事務処理上の手続にすぎないものであつて、それがその申立を審理した口頭弁論の終結後になされたときでも、その申立の訴訟法上の効力に影響を及ぼすものではない。
参照法条民訴法372条,民訴法374条,民訴法367条,民訴法150条,民訴法186条,裁判所法60条

被参加人の意思に反する補助参加人の控訴申立の効力

最高裁判所第三小法廷昭和46年6月29日昭和41(オ)539集民 第103号241頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨補助参加人のなした控訴の申立が被参加人の意思に反するものであつても、その申立の以前に、被参加人が相手方と不控訴の合意をなし、または控訴権を放棄していたなどの事由の存在しないかぎり、右控訴の申立は、被参加人の訴訟行為に抵触するものとはいえず、無効とはならないものと解すべきである。
参照法条民訴法69条,民訴法360条,民訴法364条

当事者の一定の主張を排斥するために当事者から主張されない他の事実を認定することと弁論主義

最高裁判所第三小法廷昭和46年6月29日昭和46(オ)286集民 第103号319頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨請求原因事実または抗弁事実の存否に争いがある場合に、裁判所が右主張事実を証拠上肯認することができない事情として、右事実と両立せず、かつ、相手方に主張責任のない事実を認定し、もつて右請求原因事実または抗弁事実の立証なしとして排斥することは、認定された事実が当事者によつて主張されていない場合でも、弁論主義に違反しない。
参照法条民訴法186条

会社を当事者とする訴を提起した者の代表権の存否の認定の基準時

最高裁判所第三小法廷昭和46年6月22日昭和46(オ)95集民 第103号207頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨会社を当事者とする訴を提起した者の代表権は、事実審の口頭弁論の終結時に存在していなければならないものであつて、裁判所は、右代表権の存否の認定にあたつては、事実審の口頭弁論の終結時を基準としてこれを判断すれば足り、その後に生じる事情の変動を斟酌することを要しない。
参照法条民訴法58条,民訴法45条

債権担保のための清算型代物弁済予約について釈明権不行使の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和46年6月18日昭和44(オ)431集民 第103号159頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨当事者が代物弁済予約の存在を前提に、その予約完結に基づく本登記義務の存否を争つている場合において、裁判所が審理の結果、右予約の実質は、債権担保のための清算型代物弁済予約であり、しかも、後順位抵当権が実行中であつて、右請求がそのまま認容しえないことが判明したときは、裁判所は、当事者に対し、その法律関係について釈明を求める…
参照法条民法482条,民訴法127条,民訴法186条

民訴法一五二条五項にいう「顕著ナル事由」の存する場合にあたらないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和46年6月4日昭和46(オ)234集民 第103号91頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審における第一回口頭弁論期日(昭和四五年一二月一四日)の変更申請の理由が「昭和四五年一二月一三日控訴人より委任を受け右期日に差支えがある。」というのみでは、民訴法一五二条五項にいう「顕著ナル事由」の存する場合にあたらない。
参照法条民訴法152条5項

判決確定後の特定承継人と再審原告

最高裁判所第一小法廷昭和46年6月3日昭和42(ヤ)20集民 第103号87頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨判決確定後に目的たる土地を右判決の当事者から買い受けた者は、右判決に対する再審の訴において再審原告となることができる。
参照法条民訴法201条

建物買取請求権の行使に関する主張が訴訟の完結を遅延させるものとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和46年4月23日昭和45(オ)408集民 第102号571頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨借地法一〇条による建物買取請求権の行使に関する主張が、同条所定の時価として裁判所が相当と認める額の代金の支払があるまで、建物の引渡を拒むために同時履行等の抗弁権を行使する前提としてなされたもので、右時価に関する証拠調になお相当の期間を必要とするものである場合において、すでに訴訟は裁判をなすに熟し、さらに審理を続行する必…
参照法条民訴法159条1項,借地法10条

上告状および上告理由書の上告人表示欄の補正を命じた事例

最高裁判所第一小法廷昭和46年4月22日昭和45(オ)1125集民 第102号547頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法228条,民訴法567条,民訴法570条,民訴法597条

一、特許の無効審決と上告理由 二、上告審において民訴法第一九八条二項に基づき給付金の返還および損害の賠償を命じた事例

最高裁判所第三小法廷昭和46年4月20日昭和43(オ)104集民 第102号491頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、二審判決の基礎となつた専用実施権の前提である特許権につき無効審決が確定したときは、これを上告理由とすることができる。 二、省略(判文参照)
参照法条民訴法420条1項8号,民訴法198条2項,特許法77条,特許法102条,特許法125条

控訴期間の不遵守が訴訟代理人の定めた送達受取人の過失に基づくものであつても、当事者の責に帰すべからざる事由によるものであるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和46年4月20日昭和45(オ)513集民 第102号501頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟代理人である弁護士が、所属弁護士会の規則に従い同会を受送達場所、送達受取人と定めて届出ていたところ、同会の送達部から送付を受けた第一審判決正本に「昭和四四年九月二四日受送達」の旨ゴム印が押捺されていたので、同日から二週間内である同年一〇月八日控訴を提起したが、実際は、弁護士会が執行官から右正本の交付を受け送達の効力…
参照法条民訴法159条1項,民訴法170条

補正命令に対する補正期間の延長の申出と裁判長の職権

最高裁判所第一小法廷昭和46年4月15日昭和45(ク)213集民 第102号473頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨補正命令によつて訴状の補正を命じられた者が補正期間の延長を申し出た場合に、申出を容れて延長するかどうかは裁判長の職権による裁量に委ねられる。
参照法条民訴法228条

上告審において特別代理人の選任が許されない場合

最高裁判所第三小法廷昭和46年3月23日昭和46(マ)7集民 第102号301頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審において原告である会社の代表者の代表権限が欠缺しているという理由でその訴が却下されている場合には、上告審において右代表者の原審における訴訟行為を追認させる目的のもとに、上告会社のために特別代理人を選任することは許されない。
参照法条民訴法56条

一、仮執行宣言の申立が却下された場合と不服申立の方法 二、右不服申立に対する裁判

最高裁判所第一小法廷昭和46年3月11日昭和44(オ)540集民 第102号245頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、第一審において仮執行宣言の申立が却下された場合には、附帯控訴により不服の申立をなすことを妨げない。 二、右附帯控訴にもかかわらず、控訴裁判所において仮執行の宣言が相当でないと判断するときは、その旨を判決の理由中において説示すれば足り、判決の主文において附帯控訴を棄却する旨を宣言する要はない。
参照法条民訴法196条,民訴法372条

不動産引渡命令に対する不服申立の方法

最高裁判所第一小法廷昭和46年3月4日昭和45(オ)1072集民 第102号213頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨競売法によつて準用される民訴法六八七条によつて発せられた不動産引渡命令は、債務名義ではなく執行方法にほかならず、右命令に対し第三者異議の訴を提起することは許されない。
参照法条競売法52条2項,民訴法687条2項,民訴法549条

民訴法七一条に基づく参加のあつた訴訟において原告の請求について判断を欠く判決の適法性

最高裁判所第一小法廷昭和45年12月24日昭和42(オ)861集民 第101号839頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法七一条に基づく参加があつた訴訟において、原告の請求について判断を欠く判決は違法であつて破棄を免れず、この瑕疵は、訴訟要件に準じ、職権をもつて調査すべきである。
参照法条民訴法71条

文書の送付嘱託の申立と証拠調

最高裁判所第二小法廷昭和45年12月4日昭和45(オ)184集民 第101号627頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟記録および権利申告書の送付嘱託を求める申立があり、裁判所の嘱託により右記録および右権利申告書の謄本の送付があつた場合、挙証者が右文書全部を証拠とすることを欲するとはかぎらないから、裁判所は、右文書中挙証者が証拠とする旨明示または黙示に指定したものについて取り調べれば足りると解すべきである。
参照法条民訴法319条

控訴審において請求が減縮された場合と判決主文

最高裁判所第二小法廷昭和45年12月4日昭和45(オ)625集民 第101号639頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審において原告の請求が全部認容されたが、その控訴審において請求が減縮された場合において、原告の請求を相当とし、被告の控訴を理由がないと判断するときは、実質的に債務名義として有効に存続する部分を明確にするため、控訴判決の主文において、控訴を棄却したうえ、第一審判決を訂正し、減縮後の原告の請求自体につき認容する判決をす…
参照法条民訴法182条,民訴法186条,民訴法237条,民訴法384条

特定の請求に関し原審が裁判を脱漏しているとしてその請求に関する上告を却下した事例

最高裁判所第三小法廷昭和45年11月24日昭和43(オ)945集民 第101号493頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法195条

上告審において民訴法一九八条二項の損害賠償を命じた事例

最高裁判所第二小法廷昭和45年11月6日昭和41(オ)1236集民 第101号407頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法198条2項

書証の成立の認定に審理不尽の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和45年10月30日昭和45(オ)282集民 第101号313頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨契約の成立を主張する当事者がこれに関する重要な書証である相手方作成名義の文書を二審の最終口頭弁論期日にはじめて提出した場合において、判示のように、他の証拠との対比などからもその真否を疑うべき事情があるにかかわらず、裁判所が、成立を争う相手方に反証提出の機会を十分に与えることなく即日口頭弁論を終結し、その文書における自己…
参照法条民訴法185条,民訴法325条,民訴法394条

数通の手形金のうち一部の支払を求める訴において認容金額に対応する手形の特定を欠く違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和45年10月30日昭和45(オ)30集民 第101号291頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨金額一六万ないし三四万円の手形一五通 その合計金額三、七二二、五三二円のうち、一部を減額した残額二、三七二、四三二円の支払請求をそのまま認容した原判決は、認容額に対応する手形の特定を欠くため、請求の特定を欠き、違法である。
参照法条民訴法191条,民訴法199条

礼拝堂の建築所有を目的とする土地の使用貸借が相当の期間の経過により終了した旨の判断に審理不尽・理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和45年10月16日昭和44(オ)375集民 第101号77頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨省略(判文参照)
参照法条民法597条,民訴法395条1項6号

第一審において反訴を提起していた当事者が控訴審においてその反訴を変更する場合の要件

最高裁判所第三小法廷昭和45年10月13日昭和45(オ)362集民 第101号59頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審において反訴を提起していた当事者が、控訴審においてその反訴を変更する場合には、その請求の基礎が同一であれば足り、相手方の同意を要しない。
参照法条民訴法232条,民訴法239条,民訴法382条

上告期間経過後の上告申立につき追完の事由があるにかかわらずその職権調査を尽くさないでされた高等裁判所の上告却下に対する不服申立方法

最高裁判所第二小法廷昭和45年9月30日昭和45(ク)220集民 第100号559頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨当事者の予想しえない郵便遅配のため上告期間経過後に到達した上告の申立につき、高等裁判所が追完の事由の存否の職権調査を尽くさないで上告却下の決定をしたときは、右決定に対し、民訴法四二九条、四二〇条一項九号の規定により、再審の申立をすることができる。
参照法条民訴法596条,民訴法566条,民訴法159条,民訴法429条,民訴法420条1項9号

裁判官忌避の原因と憲法三二条

最高裁判所第一小法廷昭和45年9月29日昭和45(ク)191集民 第100号499頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三七条にいう忌避の原因となるべき「裁判官二付裁判ノ公正ヲ妨クヘキ事情アルトキ」とは、裁判官と具体的事件との間に客観的に公正な裁判を期待しえないような人的、物的に特殊な関係がある場合をいい、具体的事件と直接無関係な裁判官としての適格性、行状、思想、単なる法律上の見解等に関する一般的事由は、忌避の原因を構成しないと解…
参照法条民訴法57条,憲法52条

一、銀行の貸付金債権についてされた期限の利益喪失約款の差押債権者に対する効力 二、手形の不渡異議申立手続に関し手形債務者が支払銀行に預託する預託金の返還債務の履行期

最高裁判所第一小法廷昭和45年8月20日昭和42(オ)900集民 第100号333頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、銀行の貸付金債権について、債務者に対し強制執行、仮差押等の手続が開始されたときは、なんらの通知、催告を要せず、右債務が当然期限の利益を失う旨の合意は、右貸付金債権を差し押えた者に対しても、その効力を対抗しうる。 二、手形の不渡異議申立手続に関し、手形債務者が支払銀行に預託する預託金の返還債務の履行期は、支払銀行が、…
参照法条民法511条,民法646条,民訴法598条,手形法58条

口頭弁論期日に出頭しなかつた当事者に対する判決言渡期日の告知

最高裁判所第二小法廷昭和45年5月22日昭和42(オ)1017集民 第99号201頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨当事者の一方が適式な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合において、裁判所が、当事者の一方の不出頭のまま口頭弁論を経て審理を終結し、判決言渡期日を指定して告知したときは、その告知は、右期日に在廷していなかつた当事者に対しても、その効力を有する。
参照法条民訴法207条,民訴法190条2項

唯一の証拠方法である証拠の申出と弁論再開の要否

最高裁判所第一小法廷昭和45年5月21日昭和45(オ)66集民 第99号187頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨口頭弁論終結後唯一の証拠方法である証拠の申出と共に弁論再開の申立があつた場合でも、弁論の再開を命ずると否とは、裁判所の専権に属する。
参照法条民訴法133条,民訴法259条

連帯保証債務に関する公正証書作成につき債権者が連帯保証人の白紙委任状に基づきその代理人を選任してなされた場合に公正証書が有効とされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和45年3月24日昭和44(オ)1160集民 第98号455頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨連帯保証債務に関する公正証書の作成につき、債権者が連帯保証人の白紙委任状に基づきその代理人を選任してなされた場合であつても、右公正証書記載の執行約款をも含めて契約条項が既に当事者間において予めとりきめられ右代理人は単に右条項を公正証書に作成するためのみの代理人であり、新たな契約条項を決定するものでないときは、右代理人の…
参照法条民法108条,民訴法545条

家督相続人たる地位確認請求が確認の利益を欠くとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和45年3月3日昭和44(オ)1138集民 第98号359頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨自己が家督相続人として選定されたことを理由として、戸籍簿上の家督相続人を排除し自己の家督相続人たる地位を回復することを目的とする請求は、戸籍簿上の家督相続人を相手方とする家督相続回復の訴によるべきであり、選定者を相手方として家督相続人たる地位の確認を求める訴は確認の利益を有しない。
参照法条民訴法225条,旧民法966条(昭和22年法律第222号による改正前のもの)

自動車の割賦販売契約が合意解除された場合に買主に損害の賠償を命じた判断に審理不尽理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和45年3月3日昭和44(オ)521集民 第98号341頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨昭和三六年八月二二日締結された自動車の割賦販売契約が、割賦代金の支払の遅滞があつて合意解除された場合に、何らの証拠も特段の事情も示すことなく、一般に、右契約には、売主が自動車の返還を受けて他に売却処分しその売却代金を残存の代金債務の弁済に充て売買契約関係を清算決済する旨の特約が付されるのが通常であり、本件の契約にも右と…
参照法条民法92条,民訴法185条

喪失した白地手形について除権判決を得た者と手形上の権利行使

最高裁判所第三小法廷昭和45年2月17日昭和44(オ)967集民 第98号209頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨白地手形を喪失し除権判決を得た者は、手形債務者から手形の再発行を得て白地を補充したうえ請求するのであれば格別、除権判決を得たことのみを主張して手形金の支払を求めることはできない。
参照法条手形法10条,民訴法785条

控訴審における民訴法一三八条の適用の有無

最高裁判所第二小法廷昭和45年1月30日昭和44(オ)885集民 第98号193頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法一三八条は控訴審にも適用がある。
参照法条民訴法138条

一、一筆の土地の一部の明渡を命ずる判決における主文不明確の事例 二、共同訴訟人間における証拠共通の原則 三、不動産の二重譲渡において双方の買主がそれぞれ売主に対して処分禁止の仮処分を執行した後第一次仮処分債権者が本案の勝訴判決に基づいて所有…

最高裁判所第二小法廷昭和45年1月23日昭和43(オ)282集民 第98号43頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、一筆の土地の一部の明渡を命ずる判決において、土地の表示として土地の所在地番のほか「一、山林三反四畝歩のうち東部の宅地一三九坪」との記載があるにとどまり、記録中にも明渡を命ずる土地の範囲がいかなる部分かを特定する手掛りが存在しないときは、右土地の範囲を明確にしたものとはいえず、主文不明確の違法がある。 二、共同訴訟人…
参照法条民訴法62条,民訴法185条,民訴法191条,民訴法755条,民訴法758条,民法177条

特定の土地の引渡を求める訴訟の判決に添付された目的土地の特定のための実測図に基点が脱落している場合と主文の特定の有無

最高裁判所第一小法廷昭和44年12月18日昭和44(オ)940集民 第97号823頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨特定土地の引渡を求める訴訟の判決に添付された目的土地の実測図に基点が脱落していても、それが土地の範囲、所在について当事者間に争いのない被告提出の準備書面添付の測量図に基づいて作成されたもので、右測量図によれば基点の所在が明らかで、判決添付図面を作成する際、基点の記載を脱落したにすぎないときは、更正決定をすれば足り、主文…
参照法条民訴法191条,民訴法194条

唯一の証拠方法を取調べなくても違法でないとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和44年12月5日昭和44(オ)997集民 第97号705頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審が、上告人(被告)の証人申請を採用したうえ、前後四回にわたつて同人に対して呼出状を送付し、その間同人が正当な事由なく出頭しないことを理由として過料三、〇〇〇円に処する旨の決定をもしているにかかわらず、同人が出頭しなかつたため、ついに右採用決定を取り消して審理を終結したものであるときは、かりに右証人が上告人の申し出た…
参照法条民訴法259条

書証の申出と写の提出

最高裁判所第一小法廷昭和44年12月4日昭和44(オ)971集民 第97号701頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨挙証者がみずから所持する文書に関する書証の申出は、証すべき事実を表示して文書を提出してすれば足り、同時にその写を提出することはその有効要件ではない。
参照法条民訴法258条,民訴法311条,民訴規則39条

将来の給付請求が不適法であるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和44年11月13日昭和44(オ)915集民 第97号287頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨借地法の適用のある土地賃貸借の期間が、事実審の口頭弁論終結後約六年後に満了する場合において、貸主がその期間満了による賃貸土地の返還を求める将来の給付請求は、その請求の基礎となる権利関係を確定することができない請求権を訴訟物とするものであつて、不適法である。
参照法条民訴法226条

控訴審における新たな相殺の主張と民訴法一四〇条の適用

最高裁判所第三小法廷昭和44年11月11日昭和44(オ)847集民 第97号223頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審における新たな相殺の主張は、その主張事実について民訴法一四〇条の適用がある。
参照法条民訴法140条

口頭弁論終結後その再開申立とともになされた答弁書および証拠の申出書の提出と印紙の納付義務

最高裁判所第三小法廷昭和44年10月21日昭和41(オ)681集民 第97号55頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨当事者が、口頭弁論終結後その再開申立とともに、それぞれ所定の印紙を貼用した答弁書および証拠の申出書を提出し、それが裁判所の行為を求める申立であると解されるときは、印紙の納付義務がある。
参照法条民訴法138条,民訴法258条,民事訴訟用印紙法6条ノ3第3号,民事訴訟用印紙法10条

控訴審たる地方裁判所が訴の変更により追加提起された新請求につきした判決と不服申立の種類

最高裁判所第二小法廷昭和44年9月26日昭和44(テ)23集民 第96号651頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨事件が控訴審たる地方裁判所に係属中、訴の変更により新請求が追加提起された場合において、同裁判所が新訴に対してする判断は実質上初審としてするものではあるが、第二審としてした判断であり、したがつて、これに対し高等裁判所にする不服申立は上告であつて控訴ではない。
参照法条民訴法360条,民訴法393条1項

会社の代表取締役が不動産を買い受けた場合においてこれが右代表取締役個人のためにした売買契約であるとした事実認定に経験則違背の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和44年9月11日昭和43(オ)280集民 第96号497頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨会社の代表取締役が他から不動産を買い受けた場合において、売主がその買主として信用のある個人を望み、各種会社、団体の役員をつとめ社会的信用のある右代表者個人をその最適任者と考え、売買契約においても右代表者個人の名義を使用したとしても、右会社が個人会社の実態を有し、その代金およびその後の維持費が会社の経理から支出され、右不…
参照法条商法504条,民訴法394条

一、控訴審判決の主文において物件を表示するにつき第一審判決に掲げる物件の表示を引用することの可否 二、賃借権存在確認の訴において、賃料額、存続期間または契約の成立年月日を主文に掲記することの要否

最高裁判所第一小法廷昭和44年9月11日昭和44(オ)500集民 第96号539頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、控訴審判決の主文において物件を表示するにつき第一審判決に掲げる物件の表示を引用することは許される。 二、賃借権存在確認の訴において、原告が確定を求めていない賃料額、存続期間または契約の成立年月日を主文に掲記することは必要でない。
参照法条民訴法391条,民訴法186条,民法601条

賃貸借契約終了または所有権に基づく家屋明渡請求権を共同相続した者の賃借権者または不法占有者に対する家屋明渡請求訴訟は必要的共同訴訟か

最高裁判所第一小法廷昭和44年7月24日昭和43(オ)781集民 第96号381頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨賃貸借契約終了または所有権に基づく家屋明渡請求権を共同相続した者の賃借権者または不法占有者に対する家屋明渡請求訴訟は、必要的共同訴訟ではない。
参照法条民訴法61条,民訴法62条

民訴三三八条に則り尋問事項に関する相手方の主張が真実と認められた事例

最高裁判所第二小法廷昭和44年7月18日昭和43(オ)1315集民 第96号369頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法338条

倉荷証券の所持人が倉庫営業者に対して有する寄託契約上の寄託物引渡請求権と第三者異議の訴

最高裁判所第二小法廷昭和44年7月4日昭和43(オ)632集民 第96号53頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨倉荷証券の発行されている寄託物について、所有権を主張する者が、倉庫営業者を債務者として、右物件の執行官保管、占有移転禁止の仮処分を執行した場合において、倉荷証券の所持人は、単なる寄託契約上倉庫営業者に対して有する右物件の引渡請求権をもつてしては、右仮処分の執行の排除を求めることはできない。
参照法条民訴法549条,商法604条,商法573条,商法575条

所有権に基づく登記請求を認容した確定判決と所有権の存否についての既判力およびこれに類似する効力の有無

最高裁判所第三小法廷昭和44年6月24日昭和43(オ)1210集民 第95号613頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所有権に基づく登記請求を認容した確定判決は、その理由において所有権の存否を確認している場合であつても、所有権の存否について既判力およびこれに類似する効力(いわゆる争点効)を有するものではない。
参照法条民訴法199条

原判決に裁判の脱漏がある場合に、原審にさらに職権をもつて追加判決をすべき旨付加判示して、上告を棄却した事例

最高裁判所第一小法廷昭和44年6月5日昭和43(オ)397集民 第95号481頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民訴法195条

一、共有持分に基づく所有権保存登記抹消請求の許否 二、所有権保存登記の全部抹消を求める請求と更正登記手続を命ずる判決

最高裁判所第一小法廷昭和44年5月29日昭和42(オ)316集民 第95号421頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、共有者の一人の単独名義に所有権の登記がされている場合には、その登記が保存登記であり、かつ、第三者のための登記が存在しないときでも、他の共有者は、右所有権の登記につき、自己の持分についてのみの一部抹消(更正)登記手続を求めることができるにすぎず、その全部の抹消登記手続を求めることはできない。 二、共有者の一人から他の…
参照法条民法249条,不動産登記法63条,民訴法186条

銀行による新規貸付契約が成立した旨の事実認定に経験則違背・理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和44年5月2日昭和42(オ)766集民 第95号275頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判示の事実関係のもとにおいて、銀行が、従来何らの取引関係もなかつた相手方に対し、金額四二万〇、六四〇円の不渡手形を返還するとともに、新規に金四二万円を貸し付ける旨の契約をしたと認定することは経験則に違背し、その判断には理由不備の違法がある。
参照法条民法587条,民訴法185条,民訴法395条1項6号

喪失した白地手形について除権判決を得た者と手形上の権利の行使

最高裁判所第一小法廷昭和44年3月20日昭和43(オ)668集民 第94号623頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨喪失した白地手形について除権判決がなされても、右判決によつて当該白地手形自体が復活するわけではないから、それのみでは白地を補充して手形上の権利を行使することはできない。
参照法条手形法10条,民訴法785条

本訴原告が土地の売渡によりその所有権を喪失したことを理由に本訴原告のその所有権に基づく請求を棄却するとともに反訴原告が右売渡を受けた買主の占有を基礎とする取得時効により右土地の所有権を取得したことを理由に反訴原告のその所有権に基づく請求を認…

最高裁判所第一小法廷昭和44年3月6日昭和43(オ)921集民 第94号571頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨(省略)
参照法条民法162条,民法187条,民訴法239条

当事者の相続人のする当事者参加の申立の効力

最高裁判所第一小法廷昭和44年3月6日昭和43(オ)947集民 第94号597頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨当事者の相続人は、自分の相続した分については、当事者参加の申立をすることはできないが、他の相続人が承継した訴訟の分については、他人間の訴訟として、右の申立をすることができる。
参照法条民訴法73条,民訴法71条,民訴法208条

上告期間起算日について誤記のある送達報告書に依拠し十分な職権調査を尽くさないでされた高等裁判所の上告却下決定に対する不服申立方法

最高裁判所第一小法廷昭和44年2月27日昭和42(ク)270集民 第94号489頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告期間起算日について誤記のある送達報告書に依拠し十分な職権調査を尽くさないでされた高等裁判所の上告却下決定に対しては、上告期間内に上告の提起があつたことを理由として、民訴法四二九条、四二〇条一項九号の規定により、再審の申立をすることができる。
参照法条民訴法396条,民訴法366条,民訴法429条,民訴法420条1項9号

債務者に代位して債務者の権利を主張する訴を提起した債権者が右権利を譲り受けたうえ従前の訴を右権利を自己の権利として主張する訴に変更する手続をとつた場合と従前の訴の提起に基づく右権利の消滅時効中断の効果

最高裁判所第二小法廷昭和44年2月14日昭和43(オ)552集民 第94号311頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債務者に代位して債務者の権利を主張する訴を提起した債権者が、その訴訟の係属中に債務者から右権利を譲り受けたうえ、従前の訴を右権利を自己の権利として主張する訴に変更する手続をとつた場合においても、訴訟物自体には変更がないから、従前の訴の取下の効果は発生せず、その訴の提起に基づく右権利の消滅時効中断の効果も消滅しない。
参照法条民法147条,民法149条,民法423条,民訴法232条,民訴法235条,民訴法237条

一、農地の受贈者に農地法第三条第二項の不許可事由のある場合と受贈者より贈与者に対して所有権移転登記手続等を求める訴えの利益の有無 二、時効期間内に農地所有権移転登記手続の請求が提訴され時効期間経過後に知事に対する許可申請手続の請求が追加され…

最高裁判所第三小法廷昭和43年12月24日昭和41(オ)441集民 第93号907頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、農地の受贈者に農地所有権移転に必要な知事の許可を妨げる事由がある場合であつても、右受贈者から贈与者に対して、知事に対する許可申請手続および右許可を条件とする所有権移転登記手続を求める訴えの利益は失われない。 二、農地の受贈者から贈与者に対し、時効期間内に、農地所有権移転登記手続の請求が提訴された場合において、その後…
参照法条農地法3条,民法149条,民法153条,民法167条,民訴法225条,民訴法232条,民訴法235条

第三者の提起する養子縁組無効訴訟における訴の利益

最高裁判所第二小法廷昭和43年12月20日昭和43(オ)723集民 第93号747頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨養親の実子は、養親死亡後養子を相手方として養子縁組無効の訴を提起する訴の利益を有する。
参照法条民訴法225条,人事訴訟手続法24条,人事訴訟手続法26条,人事訴訟手続法2条2項

農地法第六条の所有制限を受ける小作地の小作人から農業委員会に対し同法第八条所定の手続を開始する義務あることの確認を求める訴の許否

最高裁判所第一小法廷昭和43年12月19日昭和41(行ツ)94集民 第93号723頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨小作地が農地法第六条の所有制限を受けるにかかわらず、農業委員会がこれにつき同法第八条所定の手続を開始しなかつたとしても、それだけでは、右小作地の小作人から、右農業委員会に対し、右第八条による公示および通知をなすべき義務あることの確認を求める訴を提起することはできない。
参照法条民訴法226条,行政事件訴訟法7条,農地法8条

控訴提起の訴訟委任状が弁護士のもとに送附されたときをもつて民訴法第一五九条の「事由ノ止ミタル」時に当るとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和43年12月17日昭和42(オ)346集民 第93号641頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨サイゴン在住の本人が、公示送達の方法による判決正本の送達を知つた後、その責に帰すべき遅延なしに控訴提起の訴訟委任状を弁護士のもとに送附したときには、この時をもつて、控訴期間不遵守の事由が止んだものというべきである。
参照法条民訴法366条,民訴法159条

共同相続人が限定承認をした場合と民法第九三六条によつて家庭裁判所が選任した相続財産管理人の訴訟上の地位

最高裁判所第三小法廷昭和43年12月17日昭和43(オ)435集民 第93号659頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴訟係属中に当事者が死亡し、数人の相続人がある場合に、右相続人らが限定承認をし、民法第九三六条の規定による相続財産管理人が選任されたときは、右訴訟を承継する者は共同相続人であつて、相続財産管理人はその法定代理人として受継の申立をなすべきであつて、相続財産管理人が訴訟を承継するものではない。 (注・本件は相続財産管理人が…
参照法条民法936条,民訴法208条

上告審に移審していない部分を目的とする不適法な附帯上告とされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和43年11月26日昭和42(オ)591集民 第93号491頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨甲から乙に対する第一請求と乙・丙に対する固有必要的共同訴訟たる第二請求とにつき原審で一個の判決があり、乙から第一請求に関する敗訴部分を目的として上告の申立があつた場合に、甲が第二請求の敗訴部分を目的として附帯上告を申し立てることは、許されない。
参照法条民訴法396条,民訴法372条

期日変更の申立の許否

最高裁判所第二小法廷昭和43年11月15日昭和43(オ)501集民 第93号309頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第二回口頭弁論期日の期日変更の申請について、同一の日に他の事件の期日の指定があつたことを理由とする場合には、本件の右期日指定前に右他の事件の期日指定があつたことを理由とし、かつ、その旨を明らかにする資料等を提出することを要する。
参照法条民訴法152条,民訴規則13条,民訴規則14条

控訴の特別委任を受けた第一審訴訟代理人は本人の死亡後控訴審において請求の拡張をする訴訟代理権を有するか

最高裁判所第二小法廷昭和43年11月15日昭和43(オ)557集民 第93号315頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨積極
参照法条民訴法81条,民訴法85条,民訴法232条1項

上告審における反訴の提記の許否

最高裁判所第二小法廷昭和43年11月1日昭和43(オ)523集民 第93号11頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告審において、反訴を提起することは、許されない。
参照法条民訴法396条,民訴法382条,民訴法239条

和解調書に建物収去土地明渡および損害金支出の条項がある場合と右請求に対する訴の利益

最高裁判所第二小法廷昭和43年11月1日昭和43(オ)754集民 第93号15頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨和解調書に建物収去土地明渡および右土地の不法占有による損害金を支払うべき旨の条項があつても、その明渡の対象となる土地および収去の対象となる建物の表示が極めて不明確であつてその特定性を欠き、損害金の支払についてもその終期が特定しない等その債務名義としての内容に疑義がある場合には、さらに右建物収去土地明渡および損害金の支払…
参照法条民訴法226条

訴変更不許の判断を主文において宣言することの要否

最高裁判所第三小法廷昭和43年10月15日昭和41(オ)90集民 第92号545頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨訴の変更申立を許すべからざるものと判断した場合には、その旨を判決の主文において宣言することを要するものではなく、理由中において説示すれば足りる。
参照法条民訴法233条

立会書記官の氏名の記載を欠く口頭弁論調書の効力

最高裁判所第二小法廷昭和43年9月27日昭和42(オ)418集民 第92号435頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨立会書記官の氏名の記載を欠く口頭弁論調書は無効である。
参照法条民訴法143条2号,民訴法147条

手形取得の経路についての事実認定に審理不尽・理由不備の違法があるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和43年9月19日昭和42(オ)479集民 第92号305頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨手形が甲(振出人)―乙―丙(所持人)の経路で丙によつて取得されたものでなく、甲−乙−丁の経路で丁が取得したが、丁は訴訟信託の目的で丙に譲渡したものであるから、丙に対しては支払義務がない旨の訴訟信託の抗弁を審理するに際し、丁は乙の債権者として右手形を取得する事情があるのに対し、丙にはそのような事情がなく、また丁と丙とは親…
参照法条手形法17条,民訴法185条,民訴法395条1項6号

贈与の主張に対し死因贈与を認定することの適否

最高裁判所第一小法廷昭和43年9月12日昭和42(オ)246集民 第92号231頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨係争家屋の所有権を贈与により取得したとして贈与者の相続人らに対し贈与を原因とする所有権移転登記を求めたのに対し、裁判所が、右贈与の主張は死因贈与の主張を包含するものと解して、死因贈与による所有権移転を認定しても、当事者の主張しない事実を認定したものとはいえない。
参照法条民訴法186条,民法554条

民訴法第一九四条第一項を準用して判示の誤謬の更正が許されると認められた事例

最高裁判所第一小法廷昭和43年9月12日昭和42(オ)672集民 第92号239頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨認定した売買契約成立の日時についての判示の誤謬が記録上明白なものであるときは、右誤謬が当事者の申立の誤りおよび提出された証拠内容の誤りに基づくものであつても、民訴法第一九四条第一項を準用して誤謬の更正をすることが許される。
参照法条民訴法194条1項

選定当事者の和解の権限

最高裁判所第三小法廷昭和43年8月27日昭和40(オ)903集民 第92号79頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨選定当事者は、選定者から特別の委任を受けないでも、訴訟上の和解をすることができ、その権限は、選定行為においてもこれを制限することができないものと解すべきである。
参照法条民訴法47条1項,民訴法81条2項