判示事項
借地法上の建物の取引価格が零であると認めて借地法一〇条の買取請求権を否定した認定判断が違法とされた事例
裁判要旨
借地法一〇条の建物買取請求権の成否を判断するにあたり、鑑定書に、借地権がない場合の建物の相当売買価額は零である旨の記載部分があつても、その理由としては、建物を解体撤去するのが妥当で、古材は解体費用に満たないとの記載があるにとどまり、かえつて、借地権があるとした場合の相当売買価額は七〇二万八〇〇〇円であり、借地権の価格は二九二一万一〇〇〇円である旨の記載があるなど判示の事情があるときは、右鑑定書を唯一の証拠として、特段の理由を説示することなく、建物を取引上無価値であると認め、建物買取請求権を否定するのは、借地法一〇条の解釈を誤つた結果、採証法則に違背し、ひいて理由不備、理由齟齬の違法がある。
参照法条
借地法10条,民訴法185条,民訴法395条1項6号
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