民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第601条賃貸借

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原文整理テーマ別まとめ
賃貸借/総則ステップ 1 / 1 総則総則について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約することによって成立する契約である。
  • 相手方は、その使用及び収益に対して賃料を支払うことを約する。
  • 相手方は、引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することも約する。
  • これら使用収益・賃料支払・返還の約束がそろうことによって、賃貸借はその効力を生ずる。

第601条 賃貸借の成立要素

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要素約束する当事者約束の内容
使用収益の許諾当事者の一方ある物の使用及び収益を相手方にさせることを約する
賃料の支払相手方これに対してその賃料を支払うことを約する
目的物の返還相手方引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約する

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法建物明渡等
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和57(オ)1011
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年12月13日 棄却
登載
民集 第38巻12号1411頁
参照法条
公営住宅法22条,民法541条,民法601条
判示事項
公営住宅の明渡請求と信頼関係の法理の適用
裁判要旨公営住宅の入居者が公営住宅法二二条一項所定の明渡請求事由に該当する行為をした場合であつても、賃貸人である事業主体との間の信頼関係を破壊するとは認め難い特段の事情があるときは、事業主体の長がした明渡請求は効力を生じない。
民法リース料
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和55(オ)1061
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和57年10月19日 破棄差戻
登載
民集 第36巻10号2130頁
参照法条
民法601条
判示事項
一 いわゆるファイナンス・リース契約においてリース業者が利用者の債務不履行を原因としてリース期間の途中でリース物件の返還を受けた場合と返還によつて取得した利益の清算の必要 二 いわゆるファイナンス・リース契約においてリース期間の途中でリース物件の返還を受けたリース業者が返還によつて取得した利益を清算すべき場合と右利益の算定基準
裁判要旨一 いわゆるファイナンス・リース契約において、リース業者がリース期間の途中でリース物件の返還を受けた場合には、その原因が利用者の債務不履行にあるときでも、リース業者は、特段の事情のない限り、右返還によつて取得した利益を清算する必要がある。
二 いわゆるファイナンス・リース契約において、リース期間の途中でリース物件の返還を受けたリース業者が返還によつて取得した利益を清算すべき場合にその対象となるのは、リース物件が返還時において有した価値と本来のリース期間の満了時において有すべき残存価値との差額であつて、返還時からリース期間の満了時までの利用価値ではない。
民法建物収去土地明渡
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和53(オ)719
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和53年12月14日 棄却
登載
民集 第32巻9号1658頁
参照法条
民法163条,民法601条,民法612条
判示事項
土地賃借権の無断譲受人による土地の使用が賃借意思に基づくものではないとして賃借権の時効取得が否定された事例
裁判要旨土地賃借権の無断譲受人が、土地の引渡を受けながら賃貸人に賃料を支払つたことがなく、また、賃貸人に賃借権譲渡の承諾を求めたが拒絶され、かえつて譲渡人との賃貸借契約は既に解除ずみであるとして土地の明渡を求められ、その後にいたつて賃料の弁済供託を開始したなど、判示の事実関係のもとにおいては、譲受人が賃借意思に基づいて土地の使用を継続したものということはできず、賃借権の時効取得を認めることはできない。

実務注記

原文解釈
  1. 3つの約束が成立要件条文上、使用収益をさせる約束・賃料支払の約束・返還の約束の3つが備わることが効力発生の要件となっている。
  2. 返還対象は「引渡しを受けた物」返還すべき対象は「引渡しを受けた物」と明記されており、この文言の範囲で確認する。
  3. 返還時期は「契約が終了したとき」返還の時期は「契約が終了したとき」と規定されている。
  4. 賃料は使用収益の対価「これに対して」その賃料を支払うと規定されており、賃料が使用及び収益をさせることの対価であることが文言上読み取れる。
  5. 効力発生要件としての引渡しの位置づけ条文は当事者双方の約束によって効力を生ずるとしており、目的物の引渡し自体は効力発生の要件として明記されていない。

条文原文

原文ママ
民法 第601条(賃貸借)
(賃貸借)
第六百一条賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。

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