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最高裁 / 刑集登載248件
一 株式会社の代表取締役がその任期満了後、新たに会社を代表する取締役の選任就職前になした告訴の効力 二 資本金の一部が未払込であり、且つ、株主総会が長期間に亘り開催されなかつた会社は架空の会社といえるか
最高裁判所第三小法廷昭和31年7月3日昭和30(あ)885刑集 第10巻7号999頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 株式会社の代表取締役は、たといその任期が満了した場合においても、新たに会社を代表する取締役が選任就職するまでは、なお右会社を代表して告訴をすることができるものである。 二 株式会社の資本金の一部が未払込であり、また株主総会が長期間に亘り開催されなかつたからといつて、その会社を目して架空の会社であるということはできな…
参照法条商法(昭和25年法律167号による改正前)258条1項,商法(昭和25年法律167号による改正前)261条1項,刑訴法230条,刑訴法27条,商法第4章株式会社(165条の前)
刑訴法第八条第二項による審判併合請求事件において、その後各裁判所の決定が一致するに至つた場合の直近上級裁判所の措置。
最高裁判所第三小法廷昭和31年7月3日昭和31(す)122刑集 第10巻7号1013頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第八条第二項による審判併合請求事件において、その後各裁判所の決定が一致するに至つた場合は、直近上級裁判所は右請求を却下すべきである。
参照法条刑訴法8条
一 海難審判所のなした裁決における判断は地方裁判所を拘束するか 二 海難審判所のなした裁決は刑訴第四〇五条の判例にあたるか
最高裁判所第一小法廷昭和31年6月28日昭和30(あ)3995刑集 第10巻6号939頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 海難事件で審判所のなした過失の有無に関する判断は同一事件について地方裁判所を拘束しない。 二 海難事件で審判所のなした裁決は、刑訴第四〇五条にいう判例にあたらない。
参照法条刑訴法405条,刑訴法317条,裁判所法4条,海難審判法4条1項
他人の被擬事件につき差押えられた証拠物件を証拠とすることの適否
最高裁判所第一小法廷昭和31年6月21日昭和30(あ)3628刑集 第10巻6号860頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨他人の被擬事件につき差押えられた証拠物件であつても、被告人において異議なく証拠調のなされてある以上これを証拠とすることは妨げない。
参照法条刑訴法220条,刑訴法309条,刑訴法306条,刑訴法317条
検察官事務取扱検察事務官作成の供述調書を検察官作成の供述調書と表示することの適否
最高裁判所第三小法廷昭和31年6月19日昭和29(あ)2705刑集 第10巻6号853頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨証拠の標目として、検察官事務取扱検察事務官作成の供述調書を検察官作成の供述調書と表示しても、違法ということはできない。
参照法条刑訴法321条1項2号,刑訴法335条1項,検察庁法36条
地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条によりした忌避申立却下の裁判に対し高等裁判所に即時抗告の申立があつた場合の措置。
最高裁判所第三小法廷昭和31年6月5日昭和31(し)10刑集 第10巻6号805頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条によりした忌避申立却下の裁判に対し地方裁判所に即時抗告の申立があつた場合には、同裁判所は刑訴第四二六条第一項前段により不適法として右抗告を棄却すべきものである。
参照法条刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法426条1項,刑訴法429条1項1号
令状の執行を受くべき者以外の所有に属する物の押収の適否
最高裁判所第三小法廷昭和31年4月24日昭和29(あ)2287刑集 第10巻4号608頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨捜査差押が、令状掲記の場所において差押の目的たる物につきなされた以上、押収品が、令状の執行を受くべき者以外の者の所有に属するというだけでは、右差押を違法ならしめるものではない。
参照法条刑訴法218条,刑訴法219条
名誉毀損罪として起訴された事実を侮辱罪と認定する場合と公訴の時効
最高裁判所第一小法廷昭和31年4月12日昭和30(あ)1305刑集 第10巻4号540頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨検察官が犯行後一年一月余を経過したときに名誉毀損罪として公訴を提起した公訴事実を裁判所が侮辱罪に該当する所為と認めるときは、被告人に対し公訴の時効が完成したものとして免訴の言渡をなすべきである。
参照法条刑訴法250条,刑訴法337条4号,刑訴法411条1号,刑法230条,刑法231条
一 訴訟遅延のみを目的とする忌避申立却下決定に対する即時抗告と刑訴第四二五条の適用の有無及び憲法第三七条第一項 二 刑訴第二八五条第二項にあたる事件で被告人不出頭のまま公判の審理をした場合と被告人の不出頭許可決定
最高裁判所第二小法廷昭和31年3月30日昭和29(あ)2760刑集 第10巻3号422頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴第二四条により、訴訟を遅延させる目的のみでなされたことの明らかな忌避申立を却下した決定に対する即時抗告については、刑訴第四二五条の規定は適用されないものと解しても、憲法第三七条第一項に違反しない。 二 刑訴第二八五条第二項の適用を受ける事件において、被告人が召喚されていた公判期日に出頭しなかつた場合に、裁判所が…
参照法条憲法37条1項,刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法425条,刑訴法285条2項,刑訴法43条,刑訴規則33条,刑訴規則34条
一 心覚えのため取引を書き留めた手帳の証拠能力 二 たばこ専売法第六六条、第七一条は憲法第一四条に違反するとの主張の当否
最高裁判所第三小法廷昭和31年3月27日昭和27(あ)302刑集 第10巻3号387頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人以外の者が単にその心覚えのため取引を書き留めた手帳は、これを刑訴法第三二三条第三号の書面としてその証拠能力を認めることはできず、刑訴法第三二一条第一項第三号の書面として証拠能力を決すべきである。 二 たばこ専売法は、たばこの製造販売等の機能を国民中一定の者に許すのではなく、国民に対しては無差別にこれを禁止する…
参照法条刑訴法321条1項3号,刑訴法323条,憲法14条,たばこ専売法2条,たばこ専売法3条,たばこ専売法66条,たばこ専売法71条1号
一 刑訴法第二〇一条第二項の準用する同法第七三条第三項にいわゆる「急速を要するとき」にあたる一事例 二 逮捕状を所持しない司法巡査が被疑者を逮捕しようとするに当り被疑者を奪還するためになした暴行と公務執行妨害罪の成立
最高裁判所第二小法廷昭和31年3月9日昭和26(あ)4557刑集 第10巻3号303頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 某会社に勃発した労働争議に関し、発生した建造物損壊被疑事件の被疑者に対し逮捕状が発せられたので、某警部補指揮の下に甲、乙両巡査を含む司法巡査五名が右会社工場内外付近各所において、右被疑者が工場を出てくるのを待つて、右逮捕状を執行すべく待機中、自転車で工場から出て来た被疑者を甲、乙両巡査が発見したが、逮捕状の所持者と…
参照法条刑訴法201条2項,刑訴法73条3項(昭和28年法律172号による改正前のもの),刑法95条1項,憲法33条
一 高等裁判所の判例と相反する判断をした原判決に対する上告と、上告申立後の最高裁判所が先例たる判例及び原判決のいずれをも維持するをえない場合の措置 二 経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律第二条にいう「其ノ職務」の意義 三 経済関係罰則ノ整備ニ関…
最高裁判所第二小法廷昭和31年3月9日昭和28(あ)4064刑集 第10巻3号309頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 原判決が高等裁判所の判例と相反する判断をし、これを理由として上告された場合に、最高裁判所が先例たる判例及び原判決のいずれとも異なる見解に立ち原判決を維持するをえないときは、原判決は破棄すべきものである。 二 当裁判所判例(昭和二八年(あ)第四三八一号同三〇年五月一〇日第三小法廷判決、昭和二八年(あ)第二九〇九号、同…
参照法条刑訴法405条3号,刑訴法410条,刑訴法413条本文,経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律2条別表乙号,経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律2条,経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律5条1項
一 特別公務員暴行陵虐被告事件の職務執行の認定につき、審判に付する決定および一審判決認定事実と異る控訴審の事実認定の適法 二 刑訴第四一一条第一号にあたらない一事例 三 ―特別公務員暴行陵虐被告事件の判決言渡期日に検察官が出席した場合―
最高裁判所第二小法廷昭和31年2月10日昭和28(あ)4724刑集 第10巻2号159頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 特別公務員暴行陵虐の罪について、被告人の所為が、証拠品の任意提出を求める職務執行にあたり行われたという審判に付する決定事実および一審判決の事実認定を、控訴審において緊急逮捕の職務執行にあたり行われたと認定することは、それが証拠に即する限り違法ではない。 二 (裁判官池田克の補足意見) 特別公務員暴行陵虐被告事件の一…
参照法条刑訴法378条3号,刑訴法312条,刑訴法411条1号,刑訴法268条,刑訴法282条2項,刑訴法377条1号,裁判所法11条
訴訟記録の紛失と上告理由の判断
最高裁判所第三小法廷昭和31年1月24日昭和30(れ)5刑集 第10巻1号82頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨訴訟記録が紛失し上告理由の有無について証明の方法がなく、その他に原審の訴訟手続が適法になされたことを確証するに足る証拠もないときは上告理由があるものといわねばならない。
参照法条旧刑訴法410条,旧刑訴法64条,刑訴法411条,刑訴法410条
公判手続の更新に関する刑訴第三一五条と控訴審における準用
最高裁判所第三小法廷昭和30年12月26日昭和29(あ)3846刑集 第9巻14号3025頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公判手続の更新に関する刑訴第三一五条の規定は控訴審においても準用せらるべきである。
参照法条刑訴法404条,刑訴法315条
刑訴第四一一条にあたる一事例 ―簡易裁判所が違法に懲役刑を言渡した場合と破棄の事由―
最高裁判所第三小法廷昭和30年12月20日昭和29(あ)232刑集 第9巻14号2906頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨簡易裁判所が裁判所法第三三条第二項所定の制限に違反し、外国人登録法違反罪について懲役刑を選択処断した違法を看過して控訴を棄却した原判決は、第一審判決とともに、刑訴第四一一条第一号により破棄を免れない。
参照法条裁判所法33条,刑訴法332条,刑訴法411条1号,刑訴法413条
刑訴第二一二条第二項第二号により現行犯人とみなされるためには、逮捕の瞬間に同号に掲記の物件を所持している必要があるか
最高裁判所第二小法廷昭和30年12月16日昭和28(あ)4790刑集 第9巻14号2791頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第二二一条第二項第二号により現行犯人とみなされるためには、必ずしも逮捕の瞬間に同号掲記の物件を所持している必要はない。
参照法条刑訴法212条
一 理由不備の違法のない事例 二 裁判所法第四条に違反しない事例
最高裁判所第二小法廷昭和30年12月16日昭和29(れ)19刑集 第9巻14号2797頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 特別公務員暴行陵虐致死被告事件において、被害者の解剖所見のみを基礎として受傷時と死亡時との時間的間隔を推認し、これにより或る幅をもつた受傷時を推認した上、その推認時間内において被害者と交渉を持つた者のうちから証拠と推理によつて加害者を認定しても差支えなく、理由不備の違法があるとはいえない。 二 証拠と理由不備の違法…
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法317条,裁判所法4条
刑訴法第四八条第二項の意義
最高裁判所第二小法廷昭和30年12月9日昭和28(あ)4317刑集 第9巻13号2682頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴法第四八条第二項にいう「公判期日における審判に関する重要な事項」とは、ことがら自体からみて訴訟法上重要な意義をもつ事項をいうのではなく、特に公判調書に記載しておくことを必要とする事項を意味するのであり、いかなる事項がこれに該当するかは、裁判所の規則の定めるところに委ねられているものと解すべきである。
参照法条刑訴法48条2項,刑訴規則44条
一 伝聞証拠の一事例 二 刑訴第四一一条第三号を適用して破棄差戻した事例
最高裁判所第二小法廷昭和30年12月9日昭和29(あ)2784刑集 第9巻13号2699頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 強姦致死被告事件において、被告人はかねて被害者某女と情を通じたいとの野心をもつていたという事実を認定する証拠として、某女がその生前、被告人が自分に変な言動をするのでいやらしい旨第三者に告白したことがある旨の第三者の公判廷における供述は伝聞証拠である。 二 第一審判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があることを疑う…
参照法条刑訴法320条,刑訴法324条,刑訴法321条,刑訴法411条3号
旧関税法第八三条の規定による追徴金を共同正犯たる各犯人からそれぞれ全額追徴する言渡とその執行
最高裁判所第一小法廷昭和30年12月8日昭和29(あ)3683刑集 第9巻13号2608頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨旧関税法第八三条の規定により同一の供用船舶又は犯則貨物に関し共同正犯たる各犯人に対しそれぞれの価額又は原価の全額を追徴する言渡をしても、かかる判決はその全員に対し重複してその全部につき執行することが許されるわけではなく、その中一人に対し全部の執行が了れば他のものに対しては執行し得ない。
参照法条関税法(昭和29年法律61号による改正前)83条,刑法19条ノ2,刑訴法490条
控訴審が第一審判決の量刑不当を理由として破棄自判した場合と犯罪事実の確定
最高裁判所第一小法廷昭和30年12月1日昭和30(あ)1924刑集 第9巻13号2577頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審が第一審判決の量刑不当の主張を理由ありとしてこれを破棄自判するにあたつては、第一審判決の確定した事実に対し法令の適用を示せば足り、控訴審として改めて事実を認定するを要しない。
参照法条刑訴法381条,刑訴法400条,刑訴法335条
差戻判決の拘束力と差戻後の第一審の訴訟追行の方法
最高裁判所第二小法廷昭和30年11月30日昭和28(あ)3013刑集 第9巻12号2562頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審が第一審の訴訟手続の法令違反を理由として第一審判決を破棄差戻した場合において、第一審裁判所が審理するにあたつては、控訴審の右判断部分に拘束され、訴訟手続上これと抵触することは許されないけれも、その他は自由に審理を進めることができるのであつて差戻前の訴訟手続をひとまず追つた後でなければその後の手続を行い得ないもので…
参照法条刑訴法400条,刑訴規則217条,裁判所法4条
差押令状または捜索令状における押収または捜索すべき場所を表示する程度
最高裁判所第三小法廷昭和30年11月22日昭和30(あ)1521刑集 第9巻12号2484頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨差押令状または捜索令状における押収または捜索すべき場所の表示は合理的に解釈してその場所を特定しうる程度に記載することを必要とするとともに、その程度の記載があれば足ると解すべきである。
参照法条刑訴法102条2項,刑訴法107条,刑訴法218条1項,刑訴法219条
証拠調の請求が放棄されたものと解される事例
最高裁判所第二小法廷昭和30年11月18日昭和28(あ)3469刑集 第9巻12号2460頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨取調請求のあつた証人につき、証拠決定の施行も取消もないまま弁論を終結するにあたつて、訴訟関係人が異議を述べないときは、特段の事情のない限り右証拠申請は放棄せられたものと解すべきである。
参照法条刑訴法298条,刑訴法308条,刑訴規則190条,刑訴規則204条
検察官から証拠物として提出し領置された物件と仮還付の請求
最高裁判所第二小法廷昭和30年11月18日昭和30(す)357刑集 第9巻12号2483頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公判で検察官から証拠物として提出し領置された物件につき、所有者(当初その物件が捜査機関により領置された際の指出人)は、裁判所に仮還付の請求をすることができる。
参照法条刑訴法101条,刑訴法123条2項,刑訴法221条
一 間接国税犯則事件における一個の犯罪事実の一部に対する告発の効力 二 戻入に関する税務署の承認とすでに成立している物品税逋脱罪への影響 三 通告処分後二年有半を経過してあらためてなされた告発の効力 四 訴訟記録の紛失を理由とする公訴棄却の…
最高裁判所第三小法廷昭和30年11月1日昭和28(あ)2219刑集 第9巻12号2353頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 間接国税犯則事件において、当該官吏の告発は公訴提起の有効条件であるけれども、一個の犯罪事実の一部に対する告発は、その全部について効力を生ずるものと解すべきである。 二 製造場から移出した物品を同一製造場内に戻入した事実があり、後にその戻入について所轄税務署承認があつても、その承認前すでに納期が到来して既遂となつてい…
参照法条国税犯則取締法17条1項,刑訴法239条,刑訴法338条4号,物品税法(昭和23年12月21日法律262号による改正前のもの)4条,物品税法(昭和23年12月21日法律262号による改正前のもの)9条1項,物品税法(昭和23年12月21日法…
一 刑訴第二七一条第二項(昭和二八年法律第一七二号により追加された刑訴第三三九条第一項第一号の規定の施行前における)の規定による公訴提起の失効と判断の要否 二 第一次の公訴提起失効後の第二次の公訴提起と二重危険
最高裁判所第三小法廷昭和30年11月1日昭和28(あ)5050刑集 第9巻12号2370頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 昭和二八年法律第一七二号により追加された刑訴第三三九条第一項第一号の規定の施行前においては、起訴状の謄本が公訴の提起があつた日から二箇月以内に被告人に送達されなかつた場合には、公訴の提起は、公訴棄却の裁判をまつまでもなく当然さかのぼつてその効力を失つたものと解すべきである。 二 第一次の公訴の提起がさかのぼつてその…
参照法条刑訴法271条2項,刑訴法339条1項1号(昭和28年法律172号により改正されたもの),刑訴規則176条2項(昭和28年最高規則21号による改正前),刑訴規則219条の2,憲法39条
他の被告事件の公判審理により被告事件の内容を予め知つていた裁判官の裁判と憲法第三七条第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」
最高裁判所第二小法廷昭和30年10月14日昭和30(あ)1708刑集 第9巻11号2213頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公判審理前に、これと必要的共犯の関係にある他の被告事件の証人として被告人を尋問し、被告事件の内容に関し、予め智識を有していたからといつて、その裁判官のした審理判決が憲法第三七条第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」でないということはできない。
参照法条憲法37条1項,刑訴法256条6項,刑訴法296条,刑訴法20条
詐欺罪について訴因の変更を必要としない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和30年10月4日昭和28(あ)4367刑集 第9巻11号2136頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が昭和二七年一〇月中旬頃およびその翌日頃の二回に古鉄商A方において、同人に偽造の砲金棒を示してこれが純正な砲金棒であるように装い同人をそのとおり誤信させ砲金棒合計二七本の買受方を承諾させて現金合計二十七万三千五百円を騙取した旨の訴因に対し、被告人が右各日時頃二回に前同所古鉄商B(A方の女)方において前同様の方法で…
参照法条刑法246条1項,刑訴法256条,刑訴法312条
決定刑を超えた刑を科した第一審判決の違法を看過した控訴または上告審判決と非常上告理由
最高裁判所第一小法廷昭和30年9月29日昭和30(さ)2刑集 第9巻10号2102頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審が法定刑を超えた刑を科した違法がある場合において控訴または上告審が職権調査をなさず、右違法を看過しても、法令に違反したものということはできない。
参照法条刑訴法457条,刑訴法458条,刑訴法392条,刑訴法411条
証拠能力のない証拠を証拠調した違法と判決に対する影響の有無
最高裁判所第二小法廷昭和30年8月26日昭和25(あ)3095刑集 第9巻9号2049頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨証拠能力のない証拠を証拠調した違法のある場合、これを判決に証拠として掲げていない一事を以て直ちに右違法は判決に影響がないと解することはできない。
参照法条刑訴法379条,刑訴法305条
一 別個の所持の認められる一事例 二 所持罪における場所の変更と公訴事実の同一性 三 被告人の控訴趣意書に対する判断遺脱が刑訴第四一一条にあたらない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和30年7月19日昭和28(あ)2775刑集 第9巻9号1885頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 かねて自宅に保管していた麻薬を持ち出し、これを二個に分割し、その一部を他人に交付し、残余の部分を留保して自宅外の場所に隠匿した場合には別個独立の所持罪が成立する。 二 麻薬所持の罪において起訴事実と認定事実との間に、所持の場所に多少の変更があつても、所持の目的物が同一である限り、その一事を以つて直ちに公訴事実の同一…
参照法条旧麻薬取締法(昭和23年法律123号)3条1項,旧麻薬取締法(昭和23年法律123号)57条,刑法45条,刑訴法256条,刑訴法312条,刑訴法378条3号,刑訴法392条1項,刑訴法411条
勾留状の失効とその勾留の効力を争う抗告の利益
最高裁判所第一小法廷昭和30年7月14日昭和30(し)24刑集 第9巻9号1872頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨勾留せられた被疑者が留置の必要事由消滅により処分留保のまま釈放された以上同人に対する勾留状の効力を争うことは利益がない。
参照法条刑訴法207条,刑訴法208条,刑訴法60条,刑訴法429条,刑訴法433条
刑訴第三二〇条第二項の法意
最高裁判所第一小法廷昭和30年7月7日昭和30(あ)822刑集 第9巻9号1863頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨いわゆる簡易公判手続の決定のあつた事件において、検察官提出の証拠につき、被告人または弁護人が証拠とすることに意義を述べないときは、被告人または弁護人の同意がなくても証拠調をし且つこれに証拠能力を認めて事実認定の資料に供することができる。
参照法条刑訴法291条の2,刑訴法320条,刑訴法326条
公訴事実の同一性の認められる一事例
最高裁判所第二小法廷昭和30年7月1日昭和28(あ)1772刑集 第9巻9号1769頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人は甲と共謀して昭和二五年九月一七日某劇場においてストリツプ・ガールA子をして伴奏曲にあわせ脚光を受けながら逐次着衣全部を脱ぎこれを両手にて腰部にあて舞台全面を踊りながら二回にわたり衣裳を脇にずらせ陰部を露出させ最後に舞台中央にて手にした衣裳を下にずり下げ陰部を示す等、猥褻な日本舞踊を踊らせこれを約二〇〇名の客に観…
参照法条刑訴法256条,刑訴法312条,刑法174条,刑法175条
刑訴第三二四条第一項の趣旨
最高裁判所第二小法廷昭和30年6月17日昭和28(あ)4851刑集 第9巻7号1153頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第三二四条第一項は、被告人以外の者の公判準備または公判期日における供述で被告人の自白、自認を内容とするものは、証拠法上すべての関係において被告人の自白、自認と同一であるということを規定したものではない。
参照法条刑訴法324条1項
控訴趣意書最終差出日の通知と弁護人選任の要否
最高裁判所第二小法廷昭和30年6月3日昭和30(し)18刑集 第9巻7号1136頁
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裁判要旨強制弁護の事件について、控訴裁判所が被告人に対し控訴趣意書の最終差出日を通知するにあたり、まだ弁護人の選任届が提出されていない場合でも、先ず弁護人を選任したうえでなければ右通知をすることができないものではない。
参照法条刑訴法376条1項,刑訴法388条,刑訴法389条,刑訴法404条,刑訴法272条
刑訴第二条第一項にいわゆる「現在地」の意義
最高裁判所第三小法廷昭和30年5月17日昭和30(あ)91刑集 第9巻6号1065頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第二条第一項にいわゆる「現在地」とは、公訴提起の同時被告人が現在する地を指称し、これに現在する事由の如何を問わないものと解すべきである。
参照法条刑訴法2条,刑訴法331条
書記官の押印を欠いた公判調書の効力
最高裁判所第一小法廷昭和30年5月12日昭和29(あ)3576刑集 第9巻6号1019頁
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裁判要旨公判調書に裁判所書記官の署名があるだけで、その押印を欠いていても、右裁判所書記官がこれを作成したものと認められる場合は、その公判調書は有効である。
参照法条刑訴法48条,刑訴規則46条
刑訴第二九一条の二にいわゆる「有罪である旨」の陳述と認められる事例
最高裁判所第三小法廷昭和30年4月26日昭和29(あ)3876刑集 第9巻5号913頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が公判における被告事件に対する陳述において「事実は読み聞けの通り相違なく有罪であるますので別に意見弁解はありません」と述べているときは、刑訴第二九一条の二にいう「有罪である旨」の陳述があつたものと認められる。
参照法条刑訴法291条の2
公務員の免官の効力発生時期と辞令の発信または官報の掲載
最高裁判所第三小法廷昭和30年4月12日昭和27(あ)4000刑集 第9巻4号838頁
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裁判要旨公務員(裁判官)の免官の効力は辞令の交付によつて生ずるものであつて、辞令の発信または官報の掲載によつて生ずるものではない。
参照法条憲法32条,裁判官分限法1条,刑訴法377条1号
被告人の母からの上告申立の適否
最高裁判所第一小法廷昭和30年4月11日昭和30(あ)732刑集 第9巻4号836頁
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裁判要旨原審における代理人または弁護人および被告人の法定代理人または保佐人に該当しない被告人の母からの上告申立は不適法である。
参照法条刑訴法414条,刑訴法385条1項,刑訴法355条,刑訴法353条,刑訴法42条
一 刑訴規則第一六六条にいう証明資料の差出時期 二 逃亡中の被疑者に対する起訴の効力 三 刑訴第二二七条による裁判官の証人尋問と除斥原因
最高裁判所第二小法廷昭和30年3月25日昭和29(あ)1396刑集 第9巻3号519頁
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裁判要旨一 検察官が起訴当時所在不明であることの明らかな被告人に対し公訴を提起した場合、その起訴状謄本の送達が不能になるのをまたないで、送達不能の証明資料を裁判所に提出することは、刑訴規則第一六六条の禁ずるところでないと解するを相当とする。 二 論旨は違憲をいうが、その実質は、被疑者に被疑事実について弁解の機会を与えないで起訴…
参照法条刑訴法255条,刑訴法247条,刑訴法227条,刑訴法20条,刑訴規則166条
関税法違反被告事件における検察官押収中の没収可能物件の換価処分と裁判所の許可
最高裁判所第二小法廷昭和30年3月18日昭和28(あ)1840刑集 第9巻3号508頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨関税法違反被告事件において、検察官押収中の没収可能物件につき滅失等の虞がある場合には、当該被告事件の係属する裁判所の許可を得てその物件の換価処分をすることができる。
参照法条刑訴法122條,刑訴法222條,関税法133条,関税法140條4項,関税法附則4項
一 日米安全保障条約第三条に基く行政協定第一七条3(a)(ii)にいう「公務執行中」の意義 二 右行政協定第一七条3(a)(ii)にいう「公務執行中の作為又は不作為から生ずる罪」にあたらない一事例。 三 条約の解釈の誤と上告理由。
最高裁判所第一小法廷昭和30年3月3日昭和29(あ)2439刑集 第9巻3号423頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 日米安全保障条約第三条に基く行政協定第一七条3(a)(ii)にいう「公務執行中」とは、「公務執行の週程における」という意味であつて、「勤務時間中」と解すべきでない。 二 米国駐留軍所属の伍長が、駐留地の市内を巡回警らの任意の途中で乗用のジープから降りて、一般民家に侵入し、婦女を強姦しようとして障害を加えた場合には、…
参照法条日米安全保障条約3条に基く行政協定17条,刑法130条,刑法181条,憲法98条2項,刑訴法405条1号
刑訴法第五条但書に基く刑の執行の軽減又は免除の手続
最高裁判所第一小法廷昭和30年2月24日昭和29(さ)7刑集 第9巻2号374頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑法第五条但書に基く刑の執行の軽減又は免除は、裁判所が、刑の言渡と同時に判決主文においてなすべきものと解するのが相当である。
参照法条刑法5条,刑訴法458条1項
検察官の証人に対する尋問が特に不当とは認められない一事例
最高裁判所第一小法廷昭和30年2月17日昭和29(あ)2350刑集 第9巻2号321頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公職選挙法違反(戸別訪問)被告事件の証人が公判廷で証言をするに当り、被告人から訪問を受けた日時、目的等について記憶を喪失し、又はその記憶が薄らいで正確な供述ができないため、検察官が証人の記憶を呼び起させるため、やむを得ず、証人が前に検察官に対して供述した内容に基いて尋問しても、これをもつて特に不当な尋問ということはでき…
参照法条刑訴法295条,憲法31条
一 起訴状の訂正が許される一事例 二 判決を宣告する場合と通訳人の要否
最高裁判所第三小法廷昭和30年2月15日昭和28(あ)1731刑集 第9巻2号282頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 所論は、憲法三一条違反をいうも、その実質は単なる刑訴法違反の主張であり、しかもそれは第二審判決に対する攻撃ではなく、第一審判決に対する攻撃に過ぎないばかりでなく、所論起訴状の訂正は同一公訴事実の細部を変更しに過ぎないので所論のような刑訴法の違反も認められない。註。「所論」とは訴因又は公訴事実に異にし、この事実に対し…
参照法条刑訴法256条3項,刑訴法312条,刑訴法175条
共犯者の一人に対してした告発の他の共犯者に対する効力
最高裁判所第三小法廷昭和30年2月8日昭和28(あ)1070刑集 第9巻2号207頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨酒税法違反事件において、共犯者の一人に対してした告発は他の共犯者にも効力がある。
参照法条刑訴法238条,国税犯則取締法17条
刑訴法第四一一条に該当する一事例 ―訴訟費用を違法に被告人に負担せしめた場合―
最高裁判所第二小法廷昭和30年1月14日昭和28(あ)1570刑集 第9巻1号52頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨無罪の言渡をした公訴事実に関する証人尋問について生じた訴訟費用を違法に被告人に負担せしめた場合には刑訴第四一一条第一号に該当し原判決を破棄すべきものである。
参照法条刑訴法181条,刑訴法411条
一 刑訴第三二一条第一項第二号後段の調書の取調時期 二 同号但書にいわゆる「前の供述を信用すべき特別の状況」の判断
最高裁判所第三小法廷昭和30年1月11日昭和29(あ)1164刑集 第9巻1号14頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴第三二一条第一項第二号後段の調書の証拠調をその証人尋問期日の後の期日に行つたところで憲法第三七条第二項に反しない。 二 同号但書にいわゆる「前の供述を信用すべき特別の情況」は必ずしも外部的な特別の事情によらなくても、その供述の内容自体によつて判断することができる。
参照法条刑訴法321条1項2号,刑訴法298条,刑訴法300条,憲法37条2項
検察官が同意を条件として被告人の検察官に対する供述調書の証拠調を請求したのに対し、被告人がこれを証拠とすることに同意しなかつた場合とその供述調書の証拠調
最高裁判所第三小法廷昭和29年12月24日昭和28(あ)1376刑集 第8巻13号2411頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨検察官が同意を条件として被告人の検察官に対する供述調書の証拠調を請求したのに対し、被告人がこれを証拠とすることに同意しなかつた場合でも、裁判所は刑訴第三二三条の条件を具備するか否かに関する事項を取調べた上で、右供述調書の証拠調をすることができる。
参照法条刑訴法326条,刑訴法322条,刑訴法298条,刑訴法299条2項
累犯加重事由である前科の認定と憲法第三八条第三項および刑訴第三一九条第二項
最高裁判所第二小法廷昭和29年12月24日昭和28(あ)514刑集 第8巻13号2343頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨累犯加重の事由である前科の事実を被告人の自白だけで認定しても、憲法第三八条第三項および刑訴第三一八条第二項に違反しない。
参照法条刑法56条,刑法57条,憲法38条3項,刑訴法319条2項
窃盗未遂の公訴事実に対し、目的物を遺失物と誤認したとの主張と刑訴第三三五第二項の主張
最高裁判所第三小法廷昭和29年12月24日昭和29(あ)1910刑集 第8巻13号2420頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨或る物を窃取しようとして遂げなかつたとの公訴事実に対し、被告人がその物を遺失物と誤認したとの主張は刑訴第三三五条第二項にいわゆる「犯罪の成立を妨げる理由となる事実の主張」にあたらない。
参照法条刑法235条,刑法254条,刑訴法335条2項
一 占領軍軍事裁判所の裁判と憲法第三九条並びに刑訴第三三七条第一号 二 刑法第五条但書に基く刑の執行の軽減又は免除とその手続並びに形式
最高裁判所第一小法廷昭和29年12月23日昭和28(あ)882刑集 第8巻13号2288頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 すでに占領軍軍事裁判所の裁判を経た事実について、重てねわが裁判所で処罰しても、憲法第三九条に違反しない。また、右軍事裁判が確定しても、刑訴第三三七条第一号の確定判決を経たときとはいえない。 二 刑法第五条但書に基く刑の執行の軽減又は免除は、裁判所が、刑の言渡と同時に主文においてなすべきものと解するのが相当である。
参照法条憲法39条,刑訴法337条1号,刑訴法334条,刑法5条
証拠とすることに同意した供述調書と任意性の調査
最高裁判所第一小法廷昭和29年12月23日昭和29(あ)1270刑集 第8巻13号2295頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が証拠とすることに同意した供述調書について、その調書の作成されたときの情況を考慮して相当と認めたときは、これを証拠とすることができるのであつて、それ以上任意性につき調査することを要しない。
参照法条刑訴法326条,刑訴法325条,刑訴法319条1項,憲法38条2項
電気事業法施行当時同法に違反した行為と刑の廃止
最高裁判所第一小法廷昭和29年12月23日昭和29(あ)1545刑集 第8巻13号2309頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨電気事業法第三八条違反の所為は、公益事業令が昭和二七年一〇月二四日かぎり失効した後においては、刑の廃止があつたものとして免訴すべきである。
参照法条刑法6条,刑訴法411条5号,刑訴法337条3号,電気事業法(昭和6年法律61号)38条,公益事業令(昭和25年政令343号)附則2項,公益事業令(昭和25年政令343号)2項,ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律…
弁護権の不法制限とならない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和29年12月18日昭和28(あ)2551刑集 第8巻13号2158頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審において公判期日を指定告知した後、弁護人から他の裁判所の公判があるため差支がある旨の証明書を添えてその公判期日の変更申請があつても、右期日は裁判所において弁護人の再三の変更申請を容れて指定したものであり、当該期日には国選弁護人により右私選弁護人提出の控訴趣意書に基き弁論し、その内容も量刑不当および多数の犯罪事実中…
参照法条刑訴法276条1項,刑訴規則179条ノ4
起訴状記載の罪名と勾留状記載の罪名とが異なる場合と勾留の効力
最高裁判所第三小法廷昭和29年12月14日昭和28(あ)4001刑集 第8巻13号2142頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨勾留状記載の罪名と起訴状記載の罪名とが異つていても、両者に記載されている犯罪事実に同一性があると認められる以上、勾留は違法でない。
参照法条刑訴法64条,刑訴法256条,憲法34条
電気事業法施行当時同法に違反した行為と刑の廃止
最高裁判所第二小法廷昭和29年12月3日昭和27(あ)3799刑集 第8巻13号2065頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨電気事業法第三八条違反の所為は、公益事業令が昭和二七年一〇月二四日かぎり失効した後においては、刑の廃止があつたものとして免訴すべきである。
参照法条刑法6条,刑訴法422条5号,刑訴法337条2号,電気事業法(昭和6年法律61号)38条,公益事業令(昭和25年政令343号)附則2項,公益事業令(昭和25年政令343号)附則21項,ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関す…
一 検察官の冒頭陳述および判決理由中の説示と裁判官の予断偏見 二 信書が刑訴第三二三条第三号によつて証拠能力を認められる事例
最高裁判所第一小法廷昭和29年12月2日昭和27(あ)4481刑集 第8巻12号1923頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 或る犯行が、甲の単独犯として起訴せられ申に対し有罪の確定判決があつた後、甲の右犯行は乙の教唆に基ずくものであり、且つ丙および丁は甲の犯行を幇助したものであるとして、さらに乙、丙および丁が起訴せられた場合、検察官が冒頭陳述に際し、さきに甲を起訴した時の検察当局の意見を或る程度説明し、また判決がその理由中に、審判に当り…
参照法条憲法37条1項,刑訴法296条,刑訴法44条1項,刑訴法335条1項,刑訴法323条3号
正式裁判の請求の起訴状謄本送達の要否
最高裁判所第一小法廷昭和29年12月2日昭和29(あ)2180刑集 第8巻12号2061頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨適法に略式命令の告知を受けた被告人から、正式裁判の請求があつた場合には、改めて被告人に対し起訴状の謄本を送達する必要がないものと解するを相当とする。
参照法条刑訴法271条,刑訴法464条,刑訴法465条,刑訴規則290条,刑訴規則292条(刑訴法463条3項),刑訴規則292条(刑訴法463条4項),刑訴規則292条(刑訴法463条の2)
刑法四一一条にあたらない事例 ―控訴審における請求による国選弁護人選任の時期―
最高裁判所第三小法廷昭和29年11月30日昭和28(あ)1303刑集 第8巻11号1898頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が控訴趣意書最終提出日(昭和二七年一一月一〇日)の国選弁護人の選任の請求をした場合、原審が第一回公判期日当日(昭和二八年二月一七日)に至つてはじめて弁護人を国選としたとしても、その弁護人が異議なく被告人提出の控訴趣意書に基いて弁論した場合には刑訴第四一一条を適用すべきものとは認められない。
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法36条
刑訴第三二一条第一項第三号の「被告人以外の者が作成した供述書」にはその者の署名、押印を必要とするか
最高裁判所第一小法廷昭和29年11月25日昭和28(あ)5444刑集 第8巻11号1888頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第三二一条第一項第三号の「被告人以外の者が作成した供述書」にはその者の署名、押印を必要としない。
参照法条刑訴法321条,刑訴法322条
刑法第二五条の二を適用できない場合これを適用した判決の違法と非常上告
最高裁判所第一小法廷昭和29年11月25日昭和29(さ)4刑集 第8巻11号1905頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨昭和二九年法律五九号の附則二項は、同法施行前の犯罪については、同法施行後の犯罪と併合罪に当らない限り、右刑法二五条ノ二、一項前段の改正規定の適用がない旨を規定しているから、右法律五七号施行前のみの犯罪にかかる本件被告事件につき刑の執行猶予を言い渡す場合において、被告人を保護観察に対することを得ないものであることもまた明…
参照法条刑法25条,刑法25条の2,刑法の一部改正法律(昭和29年法律57号)附則2項,右法律の施行期日を定める政令(昭和29年政令167号),刑訴法454条,刑訴法458条
刑訴第四三五条第六号に基く再審の請求と証人の取調。
最高裁判所第二小法廷昭和29年11月22日昭和29(し)60刑集 第8巻11号1857頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第四三五条第六号に基く再審の請求にあたり、あらたに発見した証拠として証人の取調を求めている場合でも、再審の請求が理由があるかどうかを判断するためには、必ずその証人の取調をしなければならないのではない。
参照法条刑訴法435条6号,刑訴法445条,刑訴法43条3項,刑訴規則283条,刑訴規則33条3項
刑訴法第三三九条第一項第四号にいわゆる「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」と法人の解散
最高裁判所第一小法廷昭和29年11月18日昭和29(あ)1922刑集 第8巻11号1850頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨法人が解散しても、刑訴法第三三九条第一項四号にいわゆる「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」にあたらない。
参照法条刑訴法339条1項4号,商法116条,商法124条1項1号
一 米弗表示軍票は刑法第一四九条第一項の「内国ニ流通スル外国ノ貨幣」に該当するか 二 刑訴第四一一条一号にあたらない事例 ―物品税証紙の偽造に対する適用法令の誤り―
最高裁判所第一小法廷昭和29年11月11日昭和28(あ)4583刑集 第8巻11号1821頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 本件のような米弗表示軍票は、本件当時占領軍の軍人、軍属及びその家族が、占領軍施設内においてこれを使用することができるほか、わが国の通信官署の職員が、電信電話の料金として受領することができる等制限的ではあるが、日本国内に流通するものであるから、刑法一四九条一項の「内国ニ流通スル外国ノ紙幣」に当るものと解するを相当とす…
参照法条刑法149条,刑法155条3項,刑法166条1項,刑訴法411条1号
差戻判決と差戻前の訴訟手続の効力
最高裁判所第一小法廷昭和29年11月4日昭和29(あ)2072刑集 第8巻11号1665頁
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裁判要旨差戻前の訴訟手続は、差戻判決の破棄の理由となつた限度においてその効力を失い、破棄の理由とならない訴訟手続が全部その効力を失うものではない。
参照法条刑訴法400条,裁判所法4条
量刑不当の控訴理由として訴訟記録等に現われていない裁判例を援用することの適否
最高裁判所第二小法廷昭和29年10月22日昭和28(あ)5435刑集 第8巻10号1653頁
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裁判要旨量刑不当の控訴趣意において、その理由として訴訟記録にも第一審裁判所において取り調べた証拠にも現われていない同種事案に関する従来の裁判例を援用しても、不適法ではない。
参照法条刑訴法381条,刑訴法382条の2,刑訴法393条
被告人に不利益な主張であつて上告理由として許されない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和29年10月19日昭和29(あ)1156刑集 第8巻10号1596頁
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裁判要旨科刑上の一罪として認定された所為を併合罪にあたると主張する上告論旨は、被告人にとり不利益な主張であつて、上告理由として許されない。
参照法条刑法54条1項,刑法45条,刑法47条,刑訴法351条
訴因罰条の変更を必要としない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和29年10月19日昭和29(あ)1260刑集 第8巻10号1600頁
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裁判要旨控訴裁判所が、強盗の起訴に対し強盗幇助と認定した第一審判決を破棄して、自ら恐喝と認定するについては訴因、罰条の変更手続を経ることを要しないものと解すべきである。
参照法条刑法236条,刑法62条,刑法249条,刑訴法312条
証拠決定と刑訴第四三三条第一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」
最高裁判所第三小法廷昭和29年10月8日昭和29(し)37刑集 第8巻10号1588頁
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裁判要旨検察官から証拠調の請求のあつた供述調書につき、被告人側から異議の申立があつたに拘らず、これを証拠に採用するとした決定の如き訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴第四三三条第一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
参照法条刑訴法420条1項,刑訴法433条1項,刑訴法309条1項,刑訴法309条3項,刑訴規則206条
一 受訴裁判所内で受命裁判官による証人尋問を行うことの適否 二 違法な証人尋問についてその手続上の瑕疵が治癒されたものと解せられる一事例 三 刑法一九七条の三にいわゆる「相当ノ行為ヲ為ササルトキ」に当る場合
最高裁判所第二小法廷昭和29年9月24日昭和27(あ)6178刑集 第8巻9号1519頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 受訴裁判所内で行う証人尋問を受命裁判官をして行わしめることは法の認めないところであることは所論のとおりであるけれども、本件所論の場合においては、第一審裁判所は、予め検察官弁護人東京高等裁判所訴訟関係人の同意を得た上で、受命裁判官をして証人の尋問をなさしめたものであり、かつ右証人尋問には、被告人弁護人もこれに立会い、…
参照法条刑訴法163条1項,刑訴法281条,刑法197条の3
一 公判期日外の証人尋問に際し、あらかじめ被告人に尋問事項を告知しなかつた瑕疵と上訴理由 二 特段の事由なしにその裁判所において公判期日外に証人を尋問することと上訴理由
最高裁判所第二小法廷昭和29年9月24日昭和29(あ)2135刑集 第8巻9号1534頁
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裁判要旨一 公判期日外の証人尋問に際し、あらかじめ被告人に尋問事項を告知しなかつた瑕疵があつても、被告人、弁護人が何らの異議なく右尋問に立ち会い、その供述調書の証拠調にあたつても異議を述べなかつたときは之を違法として上訴することはできない。 二 恐喝の被害者らを特段の事由がないのにその裁判所において公判期日外で尋問しても、立ち…
参照法条刑訴法281条,刑訴法158条,刑訴法309条,刑訴規則108条5項
一 裁判宣告期日における被告人の不出頭と上訴期間の起算点 ―いわゆる判決通知との関係― 二 いわゆる判決通知と上訴権回復事由
最高裁判所第三小法廷昭和29年9月21日昭和29(し)3刑集 第8巻9号1514頁
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裁判要旨一 原判決の示すところによれば、控訴審が、被告人に第一回公判期日の召喚状を適法に送達したところ、被告人がその公判期日に出頭しなかつたので、そのまま開廷審理の上結審し判決宣告期日を指定告知し、さらにその宣告期日にも被告人が出頭しないのでそのまま判決を宣告したというのであつて、かかる場合判決の宣告は被告人に対し効力を生じ、…
参照法条刑訴規則220条,刑訴規則222条(250条),刑訴規則222条(250号),刑訴法362条
一 刑訴第三二一条第一項第三号但書の規定の趣旨 二 児童福祉法第六〇条第一項の罪については児童の年齢の認識または不認識についての過失の判示を要するか
最高裁判所第二小法廷昭和29年9月11日昭和27(あ)5497刑集 第8巻9号1479頁
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裁判要旨一 所論刑訴三二一条第一項第三号但書の「特に信用すべき情況」については事実審の裁量規定に関する事項であり(昭和二五年(あ)第一六五七号、同二八年七月一〇日第二小法廷判決、集七巻七号一四七四頁参照)、また所論供述者が一八歳未満の者であることの一事をもつては、未だ右刑訴同条の「特に信用すべき情況」でないといい得ないことは論…
参照法条刑訴法321条1項3号,刑訴法335条,児童福祉法60条1項,児童福祉法60条3項,児童福祉法34条1項6号
刑訴第三六六条第一項は、在監者が控訴趣意書を差し出す場合に準用されるか
最高裁判所第二小法廷昭和29年9月11日昭和29(あ)2120刑集 第8巻9号1490頁
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裁判要旨上告趣意第一点は所論控訴趣意書(上申書と題するもの)は法廷期間経過後の提出にかかるものであるから、この場合刑訴規則二三八条を適用すべき場合でない限り、原審が同趣意書に対し判断を与えなかつたことは当然である。所論引用の判例は適法期間内に提出された控訴趣意書に関するものであつて、本件の場合に当てはまるものではなく、また所論…
参照法条刑訴法366条,刑訴法367条,刑訴法376条,刑訴規則236条,刑訴規則238条
一 起訴状記載の訴因が刑法第二四四条第一項後段の親族相盗にあたるに拘らず告訴を欠く場合と訴因変更の可否 二 起訴条記載の訴因が刑法第二四四条第一項後段の親族相盗にあたるに拘らず告訴を欠く場合と起訴手続の効力
最高裁判所第二小法廷昭和29年9月8日昭和26(あ)4394刑集 第8巻9号1471頁
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裁判要旨本件公訴にかかる窃盗の事実が、刑法二四四条一項後段の親告罪であるか否かは、最終的には、裁判所により事実審理の結果をまつて、判定さるべくものであり、必ずしも起訴状記載の訴因に拘束されるものではない。従つて、本件のように、事実審理の過程において起訴状に記載された訴因事実が前示の親告罪にあたることが明らかになつた場合にも、適…
参照法条刑法244条1項,刑訴法312条,刑訴法338条4号
同一勾留に対する勾留理由開示請求の許否
最高裁判所第三小法廷昭和29年9月7日昭和29(す)316刑集 第8巻9号1459頁
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裁判要旨被告人Aに対する放火被告事件につき申立人から当裁判所に対し勾留理由開示の請求があつたが、勾留理由開示の請求は、同一勾留については、勾留の開始せられた当該裁判所において一回に限り許されるものと解すべきである。本件記録によれば、被告人に対する勾留は、第一審において開示せられたものが継続しているのであるから、当審において申立…
参照法条憲法34条,刑訴法82条,刑訴法86条,刑訴法97条
殺人未遂の訴因に対し傷害の事実を認定する場合と訴因変更の要否
最高裁判所第三小法廷昭和29年8月24日昭和27(あ)6580刑集 第8巻8号1392頁
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裁判要旨殺人未遂の訴因に対し傷害と認定するについては、訴因変更の手続を経る必要はない。
参照法条刑訴法312条,刑法203条,刑法199条,刑法204条
公訴事実の同一性が認められる一事例
最高裁判所第三小法廷昭和29年8月24日昭和29(れ)3刑集 第8巻8号1426頁
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裁判要旨所論の本件公訴事実と原審認定事実とは基本的事実関係としては、いずれも同一物件について車票の差換による不法領得という同一行為に関するものであつて、一は所論の日時場所における貨車の転送をもつて窃盗既遂として起訴し他の転送先の駅又は倉庫で管理者より騙取し又は騙取しようとしたと認定したのは単に占有関係の法的価値評価を異にした結…
参照法条旧刑訴法291条,旧刑訴法410条18号,刑法235条,刑法246条1項
一 被疑者の供述調書に供述拒否権の告知の記載がないときは右告知がなかつたことになるか 二 捜査機関の作成する被疑者の供述調書には刑訴規則第三九条が適用されるか 三 証拠能力ある書面についてもこれを証拠とすることの同意を確めることを要するか
最高裁判所第二小法廷昭和29年8月20日昭和28(あ)1613刑集 第8巻8号1299頁
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裁判要旨一 被疑者の供述調書に供述拒否権を告知した旨の記載がないからといつて、直ちにこの告知がなかつたとはいえない。 二 捜査機関の作成する被疑者の供述調書は刑訴第一九八条の適用を受け、刑訴規則第三九条の適用は受けない。 三 法律条証拠能力のある書面については、これを証拠とすることに同意するかどうかを確める必要はない。
参照法条刑訴法198条,刑訴法326条,刑訴規則39条
強制猥褻の訴因に対し、訴因変更手続を経ることなく公然猥褻の事実を認定した判決と刑訴第三七八条第三号後段
最高裁判所第二小法廷昭和29年8月20日昭和27(あ)4522刑集 第8巻8号1249頁
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裁判要旨行為の公然性について何ら明示するところなく、単に被告人甲乙両名はS方二畳の間において、M女に対し暴行を加え、それぞれ猥褻の行為をなしたとの強制猥褻の訴因に対し、訴因の変更または追加の手続をなすことなく、飲食店S方において右S及び同店の客T外二名の面前で被告人甲乙両名はM女に対しそれぞれ公然猥褻の行為をなしたとの事実を認…
参照法条刑法176条,刑法174条,刑訴法256条,刑訴法312条,刑訴法378条3号
同一勾留に対する勾留理由開示請求の許否
最高裁判所第一小法廷昭和29年8月5日昭和29(す)303刑集 第8巻8号1237頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨勾留理由開示の請求は、第一勾留については勾留の開始せられた当該裁判所において一回に限り許されるものと解すべきである。
参照法条刑訴法82条,刑訴法97条
責任能力と訴訟能力との関係
最高裁判所第二小法廷昭和29年7月30日昭和29(し)41刑集 第8巻7号1231頁
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裁判要旨第一審において汽車顛覆未遂被告事件において精神分裂症と鑑定され、心神耗弱と認定されたからといつて、その控訴取下の訴訟能力のない者の無効な行為であるということはできない。
参照法条刑法39条,刑訴法第3章,刑訴法502条
一 騒擾罪の成立と地方の静謐との関係 二 訴訟費用の裁判に対する不服申立
最高裁判所第二小法廷昭和29年7月16日昭和28(あ)5604刑集 第8巻7号1169頁
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裁判要旨一 騒擾罪は多衆が集合して暴行または脅迫をなすことによつて成立し、その地方の静謐を害することを要件とするものではない。 二 本案の裁判に対する上告の理由がないときは、控訴費用の裁判に対する不服の申立は不適法である。
参照法条刑法106条,刑訴法181条,刑訴法185条
判例と相反する判断が判決に影響しない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和29年7月16日昭和29(あ)1484刑集 第8巻7号1210頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨犯罪さえ発覚すれば犯人の誰であるかが判明しなくても刑法第四二条第一項「官ニ発覚セサル前」ではあり得ないとの判断は、「官ニ発覚セサル前」とは犯罪の発覚前または犯人の誰であるかが、判明しない前を意味するとする当裁判所の判例(刑集三巻六号七二一頁)と相反する判断をしたことになるが、原審のこの判断が、職務質問に際し種々弁解した…
参照法条刑法42条1項,刑訴法405条2号,刑訴法410条1項
訴因変更と公訴時効
最高裁判所第二小法廷昭和29年7月14日昭和27(あ)680刑集 第8巻7号1100頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨詐欺で起訴され、後に訴因が横領に変更せられた事件に対する公訴時効完成の有無は右起訴の時を基準として判断すべきであつて、右訴因変更の時を基準として判断すべきではない。
参照法条刑訴法250条,刑訴法312条
公判手続の更新と公判調書の記載
最高裁判所第二小法廷昭和29年7月14日昭和28(あ)1220刑集 第8巻7号1108頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨裁判官が、かわつたことにより公判手続を更新した場合には、公判調書にその旨を記載すれば足り、更新前の公判調書、証拠書類および証拠物等について証拠の標目、その取調の順序を記載する必要はない。註。本件は簡易裁判所から地方裁判所え移送のあつた場合である。
参照法条刑訴法48条,刑訴法315条,刑訴法332条,刑訴規則44条,刑訴規則213条の2
保釈決定に対する抗告事件と抗告裁判所の審査範囲
最高裁判所第一小法廷昭和29年7月7日昭和29(し)32刑集 第8巻7号1065頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨保釈を許す決定に対する抗告事件において、抗告裁判所は、原決定が違法であるかどうかにとどまらず、それが不当であるかどうかをも審査し得るものである。
参照法条刑訴法419条,刑訴法420条,刑訴法426条,刑訴法88条1項,刑訴法91条1項
同一事件が数個の簡易裁判所に係属している場合に、関連事件の係属している地方裁判所は、後に起訴された事件を併せて審判することができるか
最高裁判所第三小法廷昭和29年6月29日昭和28(あ)685刑集 第8巻6号985頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨同一の傷害事件が数個の簡易裁判所に別々に起訴され、同時に係属する場合において、上級の地方裁判所に窃盗等の関連事件が係属しているときは、同地方裁判所は刑訴第一一条にかかわらず、後に起訴された傷害事件を併せて審判することができる。(本件においては先に起訴された傷害事件は略式命令謄本の不送達によりその後失効した場合に関する。…
参照法条刑訴法5条1項,刑訴法10条1項,刑訴法11条1項,刑訴法339条1項5号
検察官の事実及び法律の適用についての意見陳述の有無と訴訟手続の適否
最高裁判所第一小法廷昭和29年6月24日昭和29(あ)107刑集 第8巻6号977頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨証拠調が終つた後、検察官に対し、事実及び法律の適用について意見を陳述する機会を与えさえすれば、たとえ検察官が何等意見を述べなくても、訴訟手続が違法となるものではない。
参照法条刑訴法293条
一 投票買収資金と法廷選挙費用とが不可分的に一括交付された場合その全額につき交付罪が成立するか 二 控訴審において罰条変更の手続を必要としない事例
最高裁判所第二小法廷昭和29年6月19日昭和28(あ)4950刑集 第8巻6号903頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 投票買収資金と法廷選挙費用とが一括交付され、その区分ができない場合には、その全額につき公職選挙法第二二一条第一項第五号の交付罪が成立すると解すべきである。 二 第一審判決が公職選挙法第二二一条第一項第一号を適用したのは誤であつて、同項第五号を適用すべきであるが、この法令適用の誤は判決に影響することが明らかでないとし…
参照法条公職選挙法221条1項1号,公職選挙法221条1項5号,公職選挙法221条1項,刑訴法312条2項,刑訴法380条
公判期日における訴訟手続の証明資料の一例
最高裁判所第二小法廷昭和29年6月16日昭和28(あ)5475刑集 第8巻6号878頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審公判調書に「証拠に関する事項、別紙証拠関係目録記載のとおり」と記載されているにかかわらずその別紙が添付されていない場合(調書作成当時は添付されていたものと推察される)に、上級審の職権調査により第一審に関与した裁判官または書記官補の提出した回答書は、右の公判調書に記載のない部分の起訴手続を証明する資料となる。
参照法条刑訴法52条,刑訴規則44条
共同被告人を分離して証人として尋問することは不利益な供述の強要にあたるか
最高裁判所第一小法廷昭和29年6月3日昭和28(あ)5177刑集 第8巻6号802頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨共同被告人を分離して証人として尋問しても不利益な供述を強要したものとはいえない。
参照法条憲法38条1項,刑訴法143条
一 憲法違反の語を用いていても憲法違反の主張をするものと認められない一事例 二 選挙権、被選挙権の停止、不停止は刑訴第三八一条の「刑の量定」に含まれるか
最高裁判所第二小法廷昭和29年6月2日昭和28(あ)5322刑集 第8巻6号794頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 如何なる理由により憲法の如何なる条項に違反するか述べていない上告趣意は、違憲の語を用いていても刑訴第四〇五条第一号の主張といえない。 二 公職選挙法第二五二条にいう選挙権、被選挙権の停止、不停止は刑法第九条第一〇条にいわゆる刑ではないが刑訴法第三八一条の「刑訴法の量定」には含まれるものと解すべきである。
参照法条公職選挙法252条,刑訴法381条,刑法9条,刑法10条
証拠調請求の撤回と取消決定および当事者の意見聴取の要否
最高裁判所第一小法廷昭和29年5月20日昭和28(あ)4305刑集 第8巻5号706頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨裁判所が、当事者の請求により証拠調をする旨の決定をしたのち、当事者が公判廷で右請求を撤回した場合には、右決定を取り消す必要はなく、また検察官および被告人または弁護人の意見を聴く必要もない。
参照法条刑訴法297条,刑訴法298条,刑訴規則190条
窃盗の訴因と賍物牙保の訴因との間に公訴事実の同一性が認められる一事例
最高裁判所第二小法廷昭和29年5月14日昭和27(あ)4155刑集 第8巻5号676頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨「被告人は昭和二五年一〇月一四日項、静岡県長岡温泉Aホテルにおいて宿泊中のBの所有にかかる紺色背広上下一着、外雑品数点を窃取した」との窃盗の訴因と、「被告人は賍物たるの情を知りながら、同月一九日頃東京都内において自称Bから右紺色背広上下一着の処分方を依頼され、同日同都豊島区池袋a丁目Y方においてこれを質入れ牙保した」と…
参照法条刑訴法314条1項,刑訴法314条4項,刑法235条,刑法256条2項
伝聞証言について証拠とすることの同意があつたと認められる場合
最高裁判所第三小法廷昭和29年5月11日昭和27(あ)6547刑集 第8巻5号664頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨伝聞証言について、被告人が何ら異議を述べず、証人に兼ねることもないといつている場合には、これを証拠とすることの同意があつたものと認められる。
参照法条刑訴法326条,刑訴法320条
被疑者を勾留する際の陳述調書は第一回公判期日後裁判官から裁判所に送付すべき書類に含まれるか
最高裁判所第三小法廷昭和29年5月11日昭和27(あ)6602刑集 第8巻5号670頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被疑者を勾留する際に被疑事件を告げこれに関する陳述をきいた調書は、第一回の公判期日が開かれたとき裁判官から裁判所に送付すべき書類のうちに含まれない。
参照法条刑訴法207条1項,刑訴法61条,刑訴規則39条,刑訴規則150条,刑訴規則167条1項,刑訴規則167条3項
地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条により忌避申立却下の裁判をした場合とこれに対する不服申立方法
最高裁判所第三小法廷昭和29年5月4日昭和29(し)9刑集 第8巻5号631頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨地裁の一人の裁判官が刑訴第二四条により忌避申立却下の裁判をしたときは、これに対する不服は同第四二九条第一項(準抗告)によりその地方裁判所に対し行うべく、同第二後条により即時抗告をなすべきものではない。
参照法条刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法429条
刑訴第九条の関連事件と同一〇条の同一事件
最高裁判所第三小法廷昭和29年4月27日昭和28(あ)5302刑集 第8巻4号572頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨共犯者甲に対する被告事件は、共犯者乙にとつて刑訴第九条の関連事件ではあるが、同第一〇条にいう同一事件ではない。
参照法条刑訴法9条,刑訴法10条,刑訴法11条,刑訴法339条1項5号
一 鑑定の目的物を破壊するについて刑訴第一六八条所定の裁判所の許可を受けなかつた場合と当該鑑定の証拠能力 二 軽犯罪法第一条第一九号の法意
最高裁判所第一小法廷昭和29年4月15日昭和27(あ)3156刑集 第8巻4号471頁
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裁判要旨一 鑑定の目的物を破壊するについて、刑訴第一六八条所定の裁判所の許可を受けなかつた場合でも、右処置に対し当該強制処分の対象となつた者から異議がなされていない以上、その鑑定の証拠能力を否定すべき理由はない。 二 軽犯罪法第一条第一九号は、正当の理由なくして変死体又は死胎の現場を変える行為を取り締ろうとする法意であつて、故…
参照法条刑訴法168条,刑訴法317条,刑訴法318条,軽犯罪法1条19号,刑法190条
証拠調の請求が放棄されたものと解される一事例
最高裁判所第三小法廷昭和29年4月13日昭和27(あ)5648刑集 第8巻4号445頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨取調請求のあつた証人のある者につき、許否の決定を留保したまま公判が続行されたが、証拠調を終えようとするにあたり、裁判官が反証の取調の請求その他の方法により証拠の証明力を争うことができる旨を告げたのに対し、請求当事者が「他に取調を請求する証拠はない」と述べたときは、右証人の取調請求は放棄されたものと解すべきである。
参照法条刑訴法298条,刑訴法308条,刑訴規則190条,刑訴規則204条
一 数個の前科がある場合と刑法第五九条にいわゆる「三犯」 二 再犯につき刑法第五九条を適用した違法と判決への影響
最高裁判所第二小法廷昭和29年4月2日昭和28(あ)5680刑集 第8巻4号399頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 本件犯罪と累犯の関係にある前科が数個あつても、前科相互間に刑法第五六条所定の条件を欠くときは、再犯であつて三犯ではない。 二 前科相互間に刑法第五六条所定の条件を欠くため、再犯であつて三犯でないにも拘らず、刑法第五九条を適用した違法があつても、その前科がいずれも本件犯罪と累犯の関係にある場合には、右の違法は、判決に…
参照法条刑法56条,刑法57条,刑法59条,刑訴法380条
共同被告人の検察官に対する供述調書を最初に取り調べることは違法か
最高裁判所第三小法廷昭和29年3月23日昭和27(あ)5116刑集 第8巻3号293頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨共同被告人の検察官に対する供述調書は、当該被告人との関係においては、刑訴第三〇一条の「犯罪事実に関する他の証拠」にあたり、これを最初に取り調べても違法であるとはいえない。註。右共同被告人は一審で確定済。
参照法条刑訴法301条
一 公判調書における文字の挿入削除が刑訴規則第五九条所定の方式を欠く場合の効力 二 予備的訴因の追加により公訴事実の同一性が害されない事例 三 予備的訴因につき有罪を認定した場合に主たる訴因に対する判断を明示することの要否
最高裁判所第三小法廷昭和29年3月23日昭和27(あ)5538刑集 第8巻3号305頁
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裁判要旨一 公判調書における文字の挿入削除が刑訴規則第五九条所定の方式を欠いていても、ただちにその挿入削除を無効とすべきではなく、その効力の有無は、裁判所が諸般の状況に照して合理的な裁量により決すべきものである。 二 「被告人はA税務事務所に勤務中、B日頃、かねて同税務事務所滞納整理係Cから徴収方依頼を受けていた納税者D会社よ…
参照法条刑訴規則59条,刑訴法256条3項,刑訴法256条5項,刑訴法312条1項,刑訴法44条1項,刑訴法336条,刑訴法378条3号,刑法252条1項,形法246条1項
没収と裁判所による押収の要否
最高裁判所第三小法廷昭和29年3月23日昭和27(あ)5977刑集 第8巻3号318頁
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裁判要旨没収を言い渡すためには、その物件が裁判所により押収されている物であることを要しない。
参照法条酒税法62条2項,刑訴法99条,刑訴法101条
保釈の制限住居の定めある場合と郵便に依る書類の送達
最高裁判所第二小法廷昭和29年3月20日昭和25(し)58刑集 第8巻3号280頁
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裁判要旨保釈の制限住居の定めある場合において、裁判所が被告人に対し郵便に依る送達をするには、被告人がその制限住居に居住していないときでも、その事実が裁判所に明白でない限り、右制限住居においてその住居との居住者であつて同居人と目される者に書類を交付してすることができる。
参照法条刑訴法54条,民訴法162条,民訴法164条,民訴法169条
証拠の標目として掲げられている証人の供述中に伝聞にかかる部分がある場合その部分を証拠としたものと解すべきであるか
最高裁判所第一小法廷昭和29年2月18日昭和27(あ)5694刑集 第8巻2号145頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 判決に証拠の標目として掲げられている証人の供述中に伝聞にかかる部分がある場合、その部分について特に排除決定、または判決に当該部分を除外する旨の説示がないからといつて、その伝聞にかかる部分をも証拠としたものと断定すべきではない。 二 判決に証拠の標目として掲げられている証人の供述中伝聞にかかる部分を除いた他の部分とそ…
参照法条刑訴法335条1項,刑訴法320条,刑訴法324条2項,刑訴法326条,刑訴法405条3号,刑訴法401条2項
保釈請求却下決定に関する特別抗告申立後に被告人が保釈により釈放された場合と抗告の利益
最高裁判所第三小法廷昭和29年1月19日昭和27(し)45刑集 第8巻1号37頁
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裁判要旨保釈請求却下決定に関して特別抗告が申し立てられた後に、被告人が保釈により釈放された場合には、右抗告は、その理由について裁判をする実益がない。
参照法条刑訴法92条,刑訴法429条,刑訴法433条
一 原本に代えて証拠書類の謄本の取調請求のあつた場合と証拠調 二 控訴審において被告人が出頭した場合と人定質問の要否
最高裁判所第一小法廷昭和28年12月17日昭和25(あ)547刑集 第7巻12号2558頁
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裁判要旨一 原本に代えて証拠書類の謄本の取調請求があつた場合、被告人および弁護人がこれを証拠とすることに同意し、且つ証拠調をすることに異議がない以上、謄本を証拠とするため証拠調をしても違法ではない。 二 控訴審においては、被告人が出頭した場合でも、必ずしも人定質問をするを要しない。
参照法条刑訴法298条1項,刑訴法305条1項,刑訴法309条,刑訴法326条,刑訴法390条,刑訴規則115条,刑訴規則196条
一 銃砲等所持禁止令違反罪の公訴事実の同一性の有無 二 不法監禁中になされた暴行脅迫行為が別罪を構成する事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年11月27日昭和27(あ)5833刑集 第7巻11号2344頁
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裁判要旨一 同一被告人に対する二個の銃砲等所持禁止令違反の公訴事実において、その不法所持にかかる日本刀がいずれも別個のものであり、且つ、判示の如くその事実上の支配状態を別異にするときは、たとい不法所持の日時、場所が彼此近接しているとしても、その間に公訴事実の同一性は認められない。 二 暴行脅迫が不法監禁中になされたものであつて…
参照法条憲法39条,刑訴法256条2項,刑訴法256条3項,刑訴法335条1項,刑訴法337条1号,刑法220条1項,刑法208条,刑法222条,刑法54条1項前段,暴力行為等処罰に関する法律1条1項
刑訴第四三五条第六号にもとずく再審の請求と証人の取調
最高裁判所第三小法廷昭和28年11月24日昭和28(し)12刑集 第7巻11号2283頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第四三五条第六号に基く再審の請求にあたり、あらたに発見した証拠として証人の取調を求めている場合でも、その再審の請求が理由があるかどうかを判断するために、その証人の取調をするか、又はこれをしないで、趣意書に添えた証拠書類等及び確定事件記録につき必要と認める調査をするにとどめ、あるいはさらにその証人の取調以外の方法によ…
参照法条刑訴法435条6号,刑訴法445条,刑訴法43条3項,刑訴規則283条,刑訴規則33条3項
証拠書類の謄本の提出と裁判所の許可。
最高裁判所第三小法廷昭和28年11月17日昭和28(あ)2533刑集 第7巻11号2202頁
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裁判要旨公判調書に証拠書類が取り調べられた旨の記載があり、検察官がその謄本を提出するについて被告人側より異議を申し立てた形跡もなく、且つ同謄本が記鉄に編綴されている以上、右謄本の提出につき裁判所の許可があつた旨が公判調書に記載されていないからといつて、右許可がなかつたものとすることはできない。
参照法条刑訴法310条但書,刑訴法48条2項,刑訴規則44条1項30号ト
一 控訴審が第一審判決の法令適用の誤りを理由として破棄自判した場合と犯罪事実の確定 二 右の場合第一審の証拠に関する違憲の非難は上告適法の理由になるか
最高裁判所第三小法廷昭和28年11月10日昭和27(あ)417刑集 第7巻11号2051頁
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裁判要旨一 原判決は、第一審判決を破棄したが、それは事実の確定に影響を及ぼすことなき法令適用の誤りを理由としてなされたのであつた。このような場合には自判するに当つては、第一審判決の認定した事実を基礎としてこれに法令を適用することが正当であること、当裁判所の判例(昭和二六年(あ)二九四三号同二八年八月七日第二小法廷決定)の示すと…
参照法条刑訴法380条,刑訴法397条,刑訴法400条
一 勾留中の被疑者が勾留状に記載されていない犯罪事実について供述した場合の供述の効力 二 刑法第一九七条にいう「職務」の意義 三 法令と証拠調手続 四 共犯者たる共同被告人の公判廷における供述の証拠能力
最高裁判所第三小法廷昭和28年10月27日昭和26(あ)3999刑集 第7巻10号1971頁
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裁判要旨一 背任および臨時物資需給調整法違反が被疑事実によつて勾留された間に被疑者が収賄事実について検察官に対して供述した場合、その一事をもつて直ちに右供述を無効と解すべきではない。 二 刑法第一九七条にいう「職務」には、公務員がその地位に伴い公務として取り扱うべき一切の執務を指称するものである。 三 富山県庁達第五二号「土木…
参照法条刑法197条,刑訴法62条,刑訴法64条,刑訴法318条,刑訴法305条,刑訴法317条,刑訴法311条3項
刑訴第一四六条にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」の意義
最高裁判所第二小法廷昭和28年10月23日昭和28(し)19刑集 第7巻10号1968頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第一四六条にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」とは、証言の内容自体に刑事訴追を受ける虞のある事実を包含する場合をいうのであつて、証人が真実を述べることによりその供述を偽証なりとして訴追を受ける虞ありとの事由で、証言を拒否し得るものではない。
参照法条刑訴法146条,刑法169条,憲法38条1項
一 被告人の黙祕権と偽証教唆罪の成否 二 刑法第一〇四条の証憑の偽造には証人の偽証を包含するか 三 証人の証言拒絶権と偽証罪の成否
最高裁判所第二小法廷昭和28年10月19日昭和27(あ)1976刑集 第7巻10号1945頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人自体に黙祕権があるからといつて、他人に虚偽の陳述をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。 二 刑法第一〇四条にいわゆる証憑の偽造とは、証拠自体の偽造を指称し、証人の偽証を包含しないと解すべきである。 三 証人が刑訴第一四六条の証言拒否権を有したとしても、宣誓の上虚偽の陳述をしたときは偽証罪が成立する…
参照法条刑法61条1項,刑法169条,刑法104条,刑訴法311条1項,刑訴法146条,刑訴法154条,刑訴法155条1項
刑訴第四一一条第一号にあたる一事例(前科の誤認の場合)
最高裁判所第二小法廷昭和28年10月16日昭和28(あ)168刑集 第7巻10号1940頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨大赦令により赦免された罪に科せられた懲役刑を前科と認定して累犯加重をした法令違反は、刑訴第四一一条第一号の場合にあたる。
参照法条恩赦法3条,昭和27第政令117号大赦令1条83号,昭和27第政令117号大赦令1条117号,刑法56条,刑法57条,刑訴法411条1号
捜査機関の嘱託にもとずき作成された鑑定書に刑訴第三二一条第四項の準用があるか
最高裁判所第一小法廷昭和28年10月15日昭和28(あ)2482刑集 第7巻10号1934頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨捜査機関の嘱託にもとずき作成された鑑定書には、裁判所が命じた鑑定人の作成した書面に関する刑訴第三二一条第四項を準用すべきものである。
参照法条刑訴法223条,刑訴法321条4項,刑訴法321条3項
再度の勾留理由開示請求の適否
最高裁判所第一小法廷昭和28年10月15日昭和28(す)510刑集 第7巻10号1938頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨既に一度勾留理由の開示がなされたときは、その同一勾留の継続中は重ねて勾留理由の開示を請求することを許さないものと解すべきである。
参照法条刑訴法86条
一 被告人の供述調書の任意性立証の要否 二 右供述調書の任意性の調査方法 三 右供述調書の任意性調査と公判調書
最高裁判所第二小法廷昭和28年10月9日昭和26(あ)1295刑集 第7巻10号1904頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人の供述調書の任意性を被告人が争つたからといつて、必ずしも検察官にその供述の任意性について立証させねばならないものではない。 二 右供述調書の任意性の有無の調査は、裁判所が適当と認める方法によつてこれを行うことができ、かつ供述調書の方式のみでなく内容自体も右調査の資料となし得る。 三 右供述調書の任意性調査の事…
参照法条刑訴法325条,刑訴法322条,刑訴法48条,刑訴規則44条
訴訟費用負担の執行免除の申立が不適法な一事例
最高裁判所第三小法廷昭和28年10月6日昭和28(せ)234刑集 第7巻10号1897頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨訴訟費用の負担を命ぜられた者たる被告人から特に申立についての委任をうけなかつた場合に、国選弁護人のなした執行免除の申立は不適法である。
参照法条刑訴法500条
訴因、罰条の変更を必要としない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年9月30日昭和28(あ)2850刑集 第7巻9号1868頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨殺人の起訴に対し刑法第三八条第二項を適用し同意殺人の責任を認めるときは、訴因、罰条の変更を必要としない。
参照法条刑法199条,刑法202条,刑訴法312条
一 証拠調決定を取り消す決定をするに止まる場合と更新手続の要否 二 被告人不出頭のまま開廷しても刑訴第二八六条に違反しない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和28年9月29日昭和27(あ)1040刑集 第7巻9号1848頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 開廷後、裁判官がかわつた場合でも、事件の実体に関する審理をするのでなく、単に弁護人から前に許可された証人喚問の証拠調決定が必要がなくなつたとして放棄の申出をしたのに基き、その取消決定をするに止まるような場合には、その決定前に公判手続を更新する必要がない。 二 公判期日に被告人不出頭のまま開廷しても、弁護人からの証人…
参照法条刑訴法315条,刑訴法286条
刑訴第四一一条第一号にあたる一事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年9月25日昭和27(あ)6209刑集 第7巻9号1832頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審で、起訴事実ABの中、Aは有罪となつたが、Bは無罪となり、検察官から無罪部分B事実に対してのみ控訴の申立があつたにもかかわらず、第二審で第一審判決を破棄自判するに当り、被告人よりの控訴もなかつたA事実についても審理し、ABを刑法第四五条前段の併合罪とし、これに対して一つの刑を言い渡したときは、右第二審判決は、何ら…
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法357条
他人の登録商標を類似商品に貼付して販売する目的で所持した場合と商標法第三四条第二号違反罪の成立
最高裁判所第一小法廷昭和28年9月3日昭和27(あ)3897刑集 第7巻9号1800頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨他人の登録商標と同一の商標を、類似の商品に貼付して、販売する目的で所持していたからといつて、商標法第三四条第二号違反をもつて論ずることはできない。
参照法条商標法34条1号,商標法34条2号,刑訴法411条1号
一 鑑定留置状の執行による勾留中の被告人の出監と勾留状の効力 二 公判手続を停止する程の心神喪失と認められない事例
最高裁判所第三小法廷昭和28年9月1日昭和28(あ)2473刑集 第7巻9号1787頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 鑑定留置状の執行により、勾留中の被告人を出監せしめ、他の場所、例えば病院等に移し留置した場合には、勾留状の効力は消滅することなく、ただ、その執行が当然に停止されるものと解すべきである。 二 第一審がその判決の理由において、被告人が犯行当時心神耗弱の状態にあつた事実を認定する証拠として適法に採用した医師A作成の鑑定書…
参照法条刑訴法(昭和28年法律172号による改正前のもの)167条,刑訴法(昭和28年法律172号による改正前のもの)95条,刑訴法314条1項
刑訴第一四六条にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」の意義
最高裁判所第三小法廷昭和28年9月1日昭和28(し)26刑集 第7巻9号1796頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第一四六条にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」とは、証言の内容自体に刑事訴追を受ける虞のある事実を包含する場合をいうのであつて、証人が真実を述べることにより其の供述を偽証なりとして訴追を受ける虞ありとの事由で、証言を拒否し得るものではない。
参照法条憲法38条1項,刑訴法146条,刑法169条
一 たばこ専売法第七五条第二項の適用と「没収することのできないとき」の判断 二 追徴と没収することができなかつた具体的理由および追徴金額算出の基礎の各証拠説示の要否 三 刑法第一九条第一項第一九条ノ二とたばこ専売法第七五条との関係
最高裁判所第三小法廷昭和28年8月25日昭和27(あ)1525刑集 第7巻8号1762頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 製造たばこの価額を追徴するにあたり、たばこ専売法第七五条第二項を適用している以上、その製造たばこが同項にいう「没収することのできないとき」であると判断した趣旨に解すべきである。 二 判決で追徴を言い渡す場合、必ずしも特に、没収することができなかつた具体的理由および追徴金額算出の基礎を、証拠を掲げて説明するを要しない…
参照法条刑訴法44条1項,刑訴法335条1項,刑法8条,刑法19条1項,刑法19条ノ2,たばこ専売法75条1項,たばこ専売法75条2項
自首があつたとの主張と刑訴第三三五条第二項
最高裁判所第三小法廷昭和28年8月18日昭和27(あ)1264刑集 第7巻8号1737頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨自首があつたとの主張は、刑訴第三三五条第二項の主張にあたらない。
参照法条刑法42条1項,刑訴法335条2項
被告人および弁護人が控訴審における検証および証人尋問に立ち会わなかつた場合と憲法第三七条第二項
最高裁判所第三小法廷昭和28年8月18日昭和27(あ)1830刑集 第7巻8号1742頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人および弁護人が検証および証人尋問の決定がなされた控訴審公判期日に出頭していて、裁判所外でなされる、これらの証拠調の日時、場所等を了知していたのにかかわらず、同人らがこれに立ち合わなかつた場合、憲法第三七条第二項に違反するものではない。
参照法条憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法393条
控訴審が第一審判決の法令の適用に誤りありとして破棄自判した場合と犯罪事実の確定
最高裁判所第二小法廷昭和28年8月7日昭和26(あ)2943刑集 第7巻8号1679頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審が第一審判決の法命の適用に誤りありとしてこれを破棄自判するに当り、第一審判決の認定した事実に対し法令の適用を示す旨判示した場合に於ては控訴審は第一審判決が確定した事実に対し法令を適用したものと解するのを相当とする。
参照法条刑訴法380条,刑訴法397条,刑訴法400条
刑訴第四一一条第一号にあたる一事例。
最高裁判所第二小法廷昭和28年7月31日昭和26(あ)3162刑集 第7巻7号1651頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審が、指定した公判期日を被告人及び私選弁護人に通知せず同弁護人不出頭のまま審理を終結し、判決宣告期日に有罪判決を言い渡したときは、たとえ国選弁護人を選任して私選弁護人提出の控訴趣意書に基いて弁論したときでも、弁護権の不法制限であり刑訴第四一一条第一号にあたる。
参照法条刑訴法411条,刑訴法388条,刑訴法389条
外国人登録令に違反して登録申請をしない行為の公訴時効の起算点
最高裁判所第二小法廷昭和28年7月31日昭和26(あ)3895刑集 第7巻7号1654頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨外国人登録令附則第二項所定の三〇日以内に登録申請をしなかつた罪の公訴時効は、その後当該外国人が本邦に在留するかぎり、その登録義務を履行した時から進行する。
参照法条外国人登録令(昭和22勅令207号)4条,外国人登録令(昭和22勅令207号)12条,外国人登録令(昭和22勅令207号)附則2,外国人登録令(昭和22勅令207号)附則3項,外国人登録令(昭和24勅令381号)附則7項,刑訴法250条,刑…
上告を棄却した確定判決に対する再審請求の事由
最高裁判所第二小法廷昭和28年7月24日昭和27(き)3刑集 第7巻7号1648頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨上告を棄却した確定判決に対する再審の請求は、当該確定判決自体に刑訴第四三六条第一項所定の事由があることを理由とするときにのみ許される。
参照法条刑訴法436条1項,刑訴法438条
第二審判決前に既に被告人が死亡していたことを主張して非常上告をすることができるか
最高裁判所第三小法廷昭和28年7月18日昭和25(さ)37刑集 第7巻7号1541頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人の生存していることを前提としてなされた第二審判決に対し、その判決前に被告人が既に死亡していたことを主張し、これを前提として非常上告をすることは許されない。
参照法条旧刑訴法516条(現行刑訴法454条),旧刑訴法365条1項2号(現行刑訴法339条1項3号)
一 恐喝罪の起訴状に、恐喝手段が正当な権利の行使にあたらないことを示す為に被告人の所為を記載することと刑訴法第二五六条第六項 二 刑訴第四七条本文の注意 三 刑訴第四七条但書にあたる一事例 四 控訴審における刑訴第三九三条但書による事実取調…
最高裁判所第三小法廷昭和28年7月18日昭和27(あ)801刑集 第7巻7号1547頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 所論は、要するに恐喝罪にかかる本件起訴状の前段記載に「被告人は…塩酸キニーネ一壜(約百五十瓦在中)価格約千円位のものを五万円の塩酸モルヒネと言う高価な薬だと偽つて売却方を依頼した如く見せかけた後」とあるのを指摘し、かかる記載は裁判官に事件に付予断を生ぜしめる虞のある事項にあたり、本件起訴は無効であるというのである。…
参照法条刑法249条,刑訴法256条6項,刑訴法47条,刑訴法256条,刑訴法393条,刑訴規則164条
刑訴第四一一条第一号にあたる一事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年7月17日昭和28(あ)223刑集 第7巻7号1537頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑の執行猶予期間中に犯した罪について右執行猶予を付せられた前刑があるからとして累犯加重の上処断することは、刑訴第四一一条第一号にあたる。
参照法条刑法56条,刑法57条,刑訴法411条1号
区検察庁検察官事務取扱検察事務官の公訴提起
最高裁判所第三小法廷昭和28年7月14日昭和27(あ)796刑集 第7巻7号1529頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨検察庁法第三六条により区検察庁の検察官の事務を取り扱う検察事務官は、同庁に対応する簡易裁判所に公訴を提起することができる。
参照法条検察庁法(昭和27・7・31法律268号による改正(法務総裁を法務大臣と改称)前のもの)2条1項,検察庁法(昭和27・7・31法律268号による改正(法務総裁を法務大臣と改称)前のもの)3条,検察庁法(昭和27・7・31法律268号による改…
一 警察に身柄拘束中の被疑者と弁護人との面接時間が短時間であつたこと等と右被疑者が検事に対してなした自白の任意性の有無との関係 二 被告人の検察官に対する供述の任意性の有無についての判断基準の一事例 三 刑訴第三二一条第一項第二号但書の規定…
最高裁判所第二小法廷昭和28年7月10日昭和25(あ)1657刑集 第7巻7号1474頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被疑者として警察に身柄を拘束されていた間に弁護人との面接時間が二分ないし三分と指定され、しかも右面接の際警察官が立ち会つていた事実があつたとしても、右被疑者が検事に対してなした自白に任意性があるか否かは、それらの事由とは関係なくその自白をした当時の情況に照らして判断すべきである。 二 被告人Aの検事に対する供述調書…
参照法条刑訴法30条,刑訴法39条,刑訴法319条,刑訴法430条,刑訴法431条,刑訴法322条,刑訴法321条1項2号
一 被告人の容貌体格を証拠とすることができるか 二 公判廷における右証拠の取調方法
最高裁判所第二小法廷昭和28年7月8日昭和26(あ)2776刑集 第7巻7号1462頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人の容貌体格は、被告人と犯人の同一性を証明するための証拠とすることできる。 二 公判廷で被告人の容貌体格を取り調べるのは検証の性質を有するが、特段の方法を用いる必要がなくかつ被告人に証拠の証明力を争う機会が与えられていたような場合には、特段の証拠調手続を履践する必要がない。
参照法条刑訴法306条,刑訴法128条,刑訴法308条,刑訴規則44条1項23号
刑訴施行法第三条の二施行後旧法事件につき最高裁判所に跳躍上告をすることは許されるか
最高裁判所第三小法廷昭和28年6月30日昭和28(れ)12刑集 第7巻6号1401頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴施行法第三条の二(昭和二五年法律第二六七号)施行後は、旧法事件につき、地方裁判所がした第一審判決に対し、控訴をしないで最高裁判所に上告することは許されない。
参照法条旧刑訴法416条,新刑訴法406条,刑訴施行法3条の2
一 公訴事実に同一性の認められる一場合 二 一審で横領と認定した事実を控訴審で訴因罰条の変更手続を経ることなく占有離脱物横領と認定することの適法な一場合
最高裁判所第二小法廷昭和28年5月29日昭和26(あ)4626刑集 第7巻5号1158頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 「被告人は甲日、某信用組合において、事務員Aが誤つて他人に支払うべき払戻金三万五千円を被告人に提供せんとするや右誤信に乗じてこれを受け取り騙取した」との詐欺の事実(主たる訴因)と「被告人は甲日某信用組合事務員の過失により他人に支払うべき払戻金三万五千円を受領し帰宅後、事務員Bより財布の内容を尋ねられるや、領得の意思…
参照法条刑訴法312条,刑訴法256条,刑訴規則209条,刑法246条,刑法252条,刑法254条
一 法定代理人の告訴権は固有権か 二 法定代理人が犯人を知つた時から六ケ月の期間内にした親告罪は有効か
最高裁判所第二小法廷昭和28年5月29日昭和28(あ)283刑集 第7巻5号1195頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 強姦の被害者の法定代理人の告訴権は固有権である。 二 被害者が犯人を知つた時から六ケ月を経過していても、法定代理人がこれを知つた時から六ケ月の期間内にした親告罪の告訴は有効である。
参照法条刑訴法231条1項,刑訴法235条
一 騒擾罪の成立には多衆の暴行脅迫が群集の暴動に発展し社会の治安を動揺せしめる危険または社会の治安に不安動揺を生ぜしめた事実を必要とするか 二 刑法第一〇六条にいわゆる「多衆」の意義 三 騒擾罪にあたる殺傷行為が特定の一個人に対するものであ…
最高裁判所第一小法廷昭和28年5月21日昭和26(れ)908刑集 第7巻5号1053頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 騒擾罪の成立には多衆の暴行脅迫が群集の暴動に発展し社会の治安を動揺せしめる危険または社会の治安に不安動揺を生ぜしめた事実を必要としない。 二 刑法第一〇六条にいわゆる多衆は、互に意思連絡のない不特定多数人であることを必要としない。 三 騒擾罪にあたる殺傷行為が特定の一個人に対するものであつても騒擾罪の成立に影響をお…
参照法条刑法106条1項,刑法199条,刑法204条,旧刑訴法403条
供述調書の原本の証拠調後その写を提出することは違法か
最高裁判所第一小法廷昭和28年5月21日昭和27(あ)1668刑集 第7巻5号1125頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨供述調書の原本の証拠調後に裁判所の許可を得てその写を提出することは訴訟法に違反しない。
参照法条刑訴法305条,刑訴法310条
一 判例と相反する判断をした一事例 二 外国人登録不申請罪の性質 三 外国人登録令に違反して登録申請をしない行為の公訴時効の起算点 四 勅令の定める登録義務を通牒により左右することができるか
最高裁判所第一小法廷昭和28年5月14日昭和27(あ)753刑集 第7巻5号1026頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 原判決が、所論のごとく、要するに外国人登録令に定める登録不申請罪は、所定期間の三〇日を徒過することにより既遂となると同時に犯罪実行々為も終了しその時から公訴の時効は進行するものと判断して、結局被告人に対し免訴の言渡をしたこと、並びに、所論引用の原判決の言渡前になされた各高等裁判所の判決が、要するに所定期間経過後にお…
参照法条外国人登録令4条,外国人登録令12条,外国人登録令附則2項,外国人登録令附則3項,刑訴法405条,刑訴法250条,刑訴法253条1項,昭和24年政令381号外国人登録令附則7項,通牒(昭和24年11月1日法務府民事局民事甲2491号(6)1…
被告人の悪い性格に関する証拠調をすることの可否。
最高裁判所第三小法廷昭和28年5月12日昭和26(あ)3756刑集 第7巻5号981頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨暴行被告事件を第一審において審理するにあたり、要証事実に関する証拠調を終了し、量刑に関する諸般の情状を調査する手続上の段階において、検察官から、被告人に暴行の習癖あることを立証するためなされた証人尋問の請求を許容して、その取調をしても、これを違法であるということはできない。
参照法条刑訴法295条,刑訴法296条,刑訴法297条,刑訴法318条,憲法37条1項
証人の伝聞事項の供述を証拠とすることに同意があつたと見られる一事例
最高裁判所第三小法廷昭和28年5月12日昭和26(あ)4248刑集 第7巻5号1023頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨証人が、共同被告人から伝聞した事項を供述したときに被告人および弁護人が、何ら異議を述べず、かえつて証人に対し尋ねることはないと述べたときは、その供述を証拠とすることに同意があつたものと認めるのを相当とする。
参照法条刑訴法324条2項,刑訴法321条1項3号,刑訴法326条
一 詐欺罪と背任行為 二 控訴裁判所が第一審判決には法令の適用に誤がありとしてこれを破棄した場合と控訴審における訴因変更の要否
最高裁判所第二小法廷昭和28年5月8日昭和26(あ)3819刑集 第7巻5号965頁
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裁判要旨一 他人の事務を処理する者が自己の利益を図り任務に関して本人を欺き財物を交付せしめたときは、詐欺罪が成立し、別に背任罪を構成しない。 二 第一審裁判所が、基礎状記載の訴因と同一の背任罪を認定して刑法第二四七条を適用したが、背任罪として判示したのは法令の誤解であつて判示自体により詐欺の事実が確定されているものと認められる…
参照法条刑法246条,刑法247条,刑訴法256条,刑訴法312条,刑訴法380条
証拠調の請求を放棄したと解せられる事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年4月30日昭和26(あ)3524刑集 第7巻4号904頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨証拠調の請求につき採否を留保して公判を続行したが、証拠調を終えんとするにあたり、裁判所が反証の取調の請求等により証拠の証明力を争うことができる旨を告げたのに対し請求当事者が別に争わないと述べたときは、その証拠調請求を放棄したものと解すべきである。
参照法条刑訴法308条,刑訴法298条,刑訴規則204条,刑訴規則190条
一 刑訴第二二七条の証人尋問における立会人の範囲 二 右証人尋問において立会人に与えるべき準備期間
最高裁判所第一小法廷昭和28年4月25日昭和25(し)24刑集 第7巻4号876頁
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裁判要旨一 刑訴第二二七条の証人尋問にあたつて被告人または弁護人の何れかまたは双方或は弁護人中の何名に立会を許すかは、裁判官の裁量に属する。 二 右証人尋問にあたつて立会人にどの程度の準備の余裕を与えるかも裁判官の裁量に属する。
参照法条刑訴法227条,刑訴法228条2項
公判の審理に関与しなかつた裁判官が判決に関与した違法と刑訴第四一一条の適用
最高裁判所第二小法廷昭和28年4月17日昭和26(あ)2521刑集 第7巻4号873頁
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裁判要旨公判の審理に関与しなかつた裁判官が原判決に関与した場合は、判決に影響を及ぼすべき法令違反であつて、原判決を破棄しなければ著しく正義に反する場合にあたる。
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法43条1項,刑訴規則54条
一 同一検察官が引き続き被疑者を取り調べる場合にその都度供述拒否権を告知しなければならないか 二 供述拒否権を告知しないで取り調べることは憲法三八条一項に反するか
最高裁判所第三小法廷昭和28年4月14日昭和26(あ)2434刑集 第7巻4号841頁
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裁判要旨一 第一回供述調書作成八日後に同一検事が更に被疑者を取り調べる場合には、改めて供述拒否権を告知しなくても刑訴一九八条二項に反しない。 二 供述拒否権を告知しないで取り調べても憲法三八条一項に反するものとはいえない。
参照法条刑訴法198条1項,刑訴法198条2項,憲法38条1項
刑訴第四一一条にあたらない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年4月9日昭和26(あ)2343刑集 第7巻4号837頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨昭和二四年法律第四三号による改正後の酒税法第六六条の解釈を誤り懲役及び罰金を併科した場合の罰金刑について刑法第四八条第二項を適用した違法があつても、刑訴第四一一条を適用すべきものとは認められない。
参照法条酒税法(昭和24年法律43号による改正後のもの)60条,酒税法(昭和24年法律43号による改正後のもの)66条,刑法48条,刑訴法411条
公判廷において黙祕権を告知しないことは憲法第三八条に違反するか
最高裁判所第一小法廷昭和28年4月2日昭和26(あ)4222刑集 第7巻4号745頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公判廷において被告人に対し黙祕権を告知しなかつたとしても、憲法第三八条に違反するものとはいえない。
参照法条憲法38条1項,刑訴法291条,刑訴規則197条
鑑定書にもとずく動機の認定が実験則に違反しない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和28年3月27日昭和26(れ)2125刑集 第7巻4号680頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が昭和二三年一一月一二日同一会社に事務員として勤務中の婦女を殺害した動機は、被告人が同年七月頃より被害者と情交関係を結び、その結果同女は妊娠したので会社における自己の立場に鑑みその処置に苦慮したがためであると認めるにあたり(情交から殺害までの期間四ケ月余)、被害者が妊娠六ケ月に達する男性の胎児を有する旨の鑑定書を…
参照法条旧刑訴法336条,旧刑訴法337条,旧刑訴法221条1項
簡易裁判所の管轄に属しない事件を刑訴第三三二条により移送できるか
最高裁判所第二小法廷昭和28年3月20日昭和26(あ)2287刑集 第7巻3号597頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨簡易裁判所の事物管轄に属する刑事事件が簡易裁判所に起訴された後、検察官においてその訴因罰条の変更を請求し、同裁判所がこれを許可したためその事件が簡易裁判所の事物管轄に属しないこととなつた場合においても、同裁判所が刑訴三三二条により事件を管轄地方裁裁所に移送することを妨げないものと解すべきである。(ただしかかる場合におい…
参照法条刑訴法332条,裁判所法33条
刑訴第二二六条・第二二七条に基づく裁判官の証人尋問と弁護人に対する尋問の日時および場所の通知
最高裁判所第二小法廷昭和28年3月18日昭和26(あ)1895刑集 第7巻3号568頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第二二六条、第二二七条に基づく裁判官の証人尋問の場合、弁護人に対し尋問の日時および場所を通知する必要はない。
参照法条刑訴法226条,刑訴法227条,刑訴法228条2項,刑訴法157条2項
公判廷外における証人尋問と憲法第三七条第二項の被告人の反対尋問権
最高裁判所第二小法廷昭和28年3月13日昭和26(あ)2390刑集 第7巻3号561頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨裁判所が証人を裁判所外で尋問する場合に、被告人が監獄に拘禁されているときのごときは、弁護人に立会の機会を与えてあれば、必ずしも被告人自身を証人尋問に立ち合わせなくても憲法三七条二項の規定に違反しない。
参照法条憲法37条2項,刑訴法157条
一 強姦の実行着手時期 二 地方検察庁検察事務官の告訴受理権
最高裁判所第二小法廷昭和28年3月13日昭和26(れ)1590刑集 第7巻3号529頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人は婦女を誘惑して郊外に連れ出し、午後一〇時過頃、人家も稀れなお寺の境内に連れ込み、同所で同女を強姦しようと企て、突然同女の首を締めて境内の方へ押すようにしながら「大きな声をするな殺して逃げてしまえばそれまでだ」と申し向けて脅迫したというのであるから、たとい被告人に所論の如くいまだ猥褻行為に出でんとした直接の姿…
参照法条刑法177条,刑法179条,旧刑訴法272条,刑訴応急措置法19条,検察庁法27条
業務妨害罪について訴因の変更を必要としない一事例
最高裁判所第一小法廷昭和28年3月5日昭和26(あ)1303刑集 第7巻3号443頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が会社工場長の制止するにかかわらず、これに反抗して同工場に対する送電用スイツチを切断して送電を不能ならしめ、もつて威力を用い同会社の業務を妨害した旨の起訴状記載の訴因に対し、被告人が送電設備の状況を監視していた右会社の工場長に対し、同人が制止するにかかわらず暴行、脅迫をなし、その間数回にわたつてスイツチを切断しも…
参照法条刑法234条,刑訴法256条,刑訴法312条
いわゆる囮捜査はこれによつて犯意を誘発された者の犯罪の成否および訴訟手続に影響するか
最高裁判所第一小法廷昭和28年3月5日昭和27(あ)5470刑集 第7巻3号482頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨いわゆる囮捜査は、これによつて犯意を誘発された者の犯罪構成要件該当性、責任性若しくは違法性を阻却するものではなく、また公訴提起の手続に違反し若しくは公訴権を消滅せしめるものではない。
参照法条麻薬取締法53条,刑法61条,刑法62条,刑法38条,刑法35条,刑訴法338条4号,刑訴法337条
脅迫の認定に対し国家公務員法第一一〇条第一項第八号にあたるとして被告人から控訴するのは適法な控訴理由となるか
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月26日昭和26(あ)1347刑集 第7巻2号311頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨脅迫の認定に対し国家公務員法第一一〇条第一項八号にあたるとして被告人から控訴することは、刑訴第四〇二条の規定にかかわらず不利益な主張として適法な控訴理由とならない。
参照法条刑法222条,国家公務員法110条1項8号,国家公務員法39条,刑訴法402条
検察官事務取扱検察事務官作成の被疑者または第三者に対する供述調書の証拠能力
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月26日昭和26(あ)3776刑集 第7巻2号339頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨検察官事務取扱検察事務官作成にかかる被疑者または第三者に対する供述調書は、刑訴第三二六条の同意があるときは、事物管轄の如何にかかわらず、証拠能力を有する。
参照法条刑訴法198条,刑訴法223条,刑訴法321条1項,刑訴法322条,刑訴法326条,検察庁法36条
一 強盗傷人罪における暴行と認められる一事例 二 傷害が暴行の結果と認められる一事例 三 共同被告人が弁論分離後証人としてした供述の証拠能力
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月19日昭和26(あ)3700刑集 第7巻2号280頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被害者に対し「金を出せ、騒ぐと突き刺すぞ」等と申し向けて刃渡四五糎の日本刀を突きつける所為は、人の身体に対する不法な有形力の行使であつて、強盗傷人罪における暴行にあたる。 二 右の場合、被害者が右日本刀にしがみついて救を求め、犯人がその刀を引いたことによつて右手掌等に傷害を負わしめたときは、その所為は暴行の結果とい…
参照法条刑法236条1項,刑法240条,刑訴法317条,刑訴法319条2項
憲法第三七条第一項に違反しない事例
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月19日昭和26(あ)4205刑集 第7巻2号293頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨ただ一人の裁判官が配属せられ且つその裁判官が簡易裁判所裁判官と地裁支部裁判官とを兼任している場合、裁判官が簡易裁判所に略式命令の請求があつた事件につき、これを略式命令不相当として通常公判手続に移し、二回の公判審理とこれに伴う証拠調をした上、地方裁判所において審判するのが相当だとしてさらに地方裁判所支部に移送し、自ら審理…
参照法条刑訴法463条,刑訴法332条,刑訴法20条,裁判所法33条3項,憲法37条1項
一 鑑定の意義 二 鑑定人とその鑑定を為すに必要な特別の知識経験
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月19日昭和27(あ)4113刑集 第7巻2号305頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 鑑定は、裁判所が裁判上必要な実験則等に関する知識経験の不足を補給する目的で、その指示する事項につき、第三者をして新たに調査をなさしめて、法則そのもの又はこれを適用して得た具体的事実判断等を報告せしめるものである。 二 鑑定人がいわゆる鑑定事項の調査をなすに際して、特別な知識経験を必要とする場合、その知識経験は必ずし…
参照法条刑訴法165条
刑訴応急措置法第一七条による再上告事件と大赦
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月19日昭和27(れ)81刑集 第7巻2号299頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴応急措置法一七条による高裁が上告審としてした判決に対する再上告事件においては、再上告により判決の確定を妨げる効力を有しないものであること同条第二項の規定により明白であり、従つて、原判決は、その性質上判決においてした法律、命令等が憲法に適合するかしないかについての判断を除くのほか被告事件に対しては確定力を生じた確定判…
参照法条臨時物資需給調整法1条,臨時物資需給調整法4条,繊維製品配給消費統制規則9条,刑訴応急措置法17条,昭和27年政令117号,大赦令1条88号,旧刑訴法363条3号
綜合認定した証拠中に証拠能力のない書面があつた場合と刑訴第四一一条
最高裁判所第三小法廷昭和28年2月17日昭和27(あ)2719刑集 第7巻2号237頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人以外の者の司法警察員に対する供述調書が、証拠とすることの同意がなかつたため、刑訴第三二八条の規定により提出された場合に、これを綜合認定の証拠の一つとして挙示するのは違法であるが、他の証拠のみで事実の認定ができれば刑訴第四一一条にあたらない。
参照法条刑訴法321条1項3号,刑訴法326条,刑訴法328条,刑訴法335条,刑訴法411条
自白の任意性の調査方法
最高裁判所第一小法廷昭和28年2月12日昭和26(あ)1657刑集 第7巻2号204頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公判廷外における被告人の自白の任意性の有無の調査は、必ずしも証人の取調によるの要なく、裁判所が適当と認める方法によつてこれを行うことができる。
参照法条刑訴法322条,刑訴法325条
一 罰金の寡額が刑法第一五条によつて定められている場合においては罰金の寡額の引上は罰金等臨時措置法第二条第一項によるのか 二 検察官が供述調書を作成する際にこれを供述者に読み聞けなかつた場合における供述調書の証拠能力 三 公法関係において債…
最高裁判所第三小法廷昭和28年1月27日昭和25(あ)3098刑集 第7巻1号64頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 特別法であつても、罰金の寡額が刑法第一五条によつて定められる場合には、その寡額の引上は、罰金等臨時措置法第四条によるのではなく、同法第二条第一項の規定によるものである。 二 検察官が供述調書を作成する際にこれを供述者に読み聞けなかつたとしても、その一事のみによつて供述調書がただちに証拠能力を失うことにはならない。 …
参照法条罰金等臨時措置法2条1項,罰金等臨時措置法4条,刑訴法198条4項,刑訴法223条,刑訴法312条,刑訴法256条,民法489条,失業保険法53条,失業保険法34条(改正前のもの),失業保険法55条,失業保険法施行令10条
一 申告事実の虚偽たることの未必的認識と誣告罪の成立の主観的要件 二 軽々になされた告発と誣告罪の成立
最高裁判所第二小法廷昭和28年1月23日昭和25(あ)475刑集 第7巻1号46頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 誣告罪が成立するためには、その主観的要件として申告者が申告した事実につき、その虚偽たることを確定的に認識していたことを必要とするものではなく、未必的な認識があれば足りる。 二 犯罪ありと思料して他人を告発した場合でも、告発者において告発した事実の虚偽たることにつき未必的な認識を有し、且つ右告発が極めて軽々になされた…
参照法条刑法172条,刑法38条1項,刑訴法239条1項
同一裁判所に二重の起訴があつたものとして控訴棄却申立があつた場合における判断の時期と方法
最高裁判所第一小法廷昭和28年1月22日昭和25(し)17刑集 第7巻1号26頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨起訴状の謄本が所定期間内に送達されなかつたとして検察官がさらに控訴を提起した場合に、弁護人から同一裁判所に二重の起訴があつたものとして控訴棄却の申立があつたとしても、裁判所は、最終の判決自体においてその判断を示せばたり、その都度申立に対し決定することを要しない。
参照法条刑訴法338条3号,刑訴法271条
旧刑訴第三四四条第二項に基く証人尋問の決定と刑訴応急措置法第一八条第一項にいわゆる「不服を申し立てることができない決定」
最高裁判所第一小法廷昭和27年12月27日昭和26(し)103刑集 第6巻12号1477頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨旧刑訴第三四四条第二項に基く証人尋問の決定は、刑訴応急措置法第一八条第一項にいわゆる「不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
参照法条旧刑訴法344条,旧刑訴法457条,刑訴応急措置法18条
控訴審において第一審の量刑の当否を判断するに用いた前科調書については厳格な証拠調の手続が必要か。
最高裁判所第二小法廷昭和27年12月27日昭和27(あ)3574刑集 第6巻12号1481頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審において第一審の量刑の当否を判断するに用いた前科調書については厳格な証拠調の手続をする必要がない。
参照法条刑訴法392条1項,刑訴法393条1項,刑訴法381条,刑訴法404条,刑訴法305条
上告を申し立てた共同被告人につきともに原判決後大赦があつた場合と上告趣意書を差し出さなかつた共同被告人の一人に対する裁判
最高裁判所第二小法廷昭和27年12月26日昭和26(れ)2005刑集 第6巻12号1466頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨原審で同種の犯行につき有罪判決を受け、ともに上告の申立をし、当審で併合審理を受けた共同被告人の一人が、旧刑訴法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則第一〇条により定めた期間内に上告趣意書を差し出さなかつたときは、他の共同被告人については原判決後に大赦があつたことを理由として原判決を破棄すべき場合でも、右上…
参照法条刑訴施行法2条,刑訴施行法3条の2,刑訴施行法13条,刑訴法411条5号,旧刑訴法法律の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則10条,旧刑訴法427条,旧刑訴法451条,昭和27年法令117号大赦令1条83号,昭和27年法令117号…
英文で記載した証拠書類の取調が裁判所法第七四条に違反しない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和27年12月24日昭和26(あ)334刑集 第6巻11号1380頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨英文で記載した証拠書類がその訳文とともに朗読されている場合には、その証拠調をもつて裁判所第七四条に違反するものということはできない。
参照法条裁判所法74条,刑訴法177条,刑訴法305条
刑訴応急措置法第一七条による再上告事件と大赦
最高裁判所第一小法廷昭和27年12月4日昭和23(れ)1962刑集 第6巻11号1288頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨生糸等ノ数量報告等ニ関スル件(昭和二〇年商工省令農林省令第一号)違反被告事件の上告審判決に対し、刑訴応急措置法第一七条によりさらに上告を申し立て該事件が最高裁判所に係属中右被告事件について大赦があつた場合には、これを理由に免訴の判決をすべきものではない。
参照法条生糸等ノ数量報告等ニ関スル件(昭和20年商工省令農林省令1号),刑訴応急措置法17条,昭和27年政令117号大赦令1条55号,旧刑訴法363条3号
刑訴第四一一条の適用のある一事例
最高裁判所第二小法廷昭和27年11月28日昭和26(れ)2256刑集 第6巻10号1274頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審において、被告人の住居が記録上知れているにかかわらず、誤つてこれを知れざるものとして被告人に対し公示送達の方法により公判期日の召喚手続をなし、被告人の不出頭を理由に、旧刑訴第四〇四条を適用して被告人の陳述を聽かないで審判した場合には、その審判手続は違法であつて、その判決は、刑訴第四一一条により破棄すべきものである…
参照法条旧刑訴法320条2項,旧刑訴法78条1項,旧刑訴法404条,新刑訴法411条
不正逮捕拘禁中司法警察員の作成した被告人の供述調書の証拠能力
最高裁判所第三小法廷昭和27年11月25日昭和26(あ)468刑集 第6巻10号1245頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨司法警察員が作成した被告人の供述調書は、それがかりに不法逮捕拘禁中に作成されたものであつてもその一事をもつて、ただちに無効と解すべきではない。
参照法条刑訴法319条1項,刑訴法322条1項,憲法33条,憲法34条,憲法38条1項,憲法38条2項
一 旧刑訴事件につき刑法第五二条の規定により刑の変更をする場合は新旧何れの刑訴によるべきか 二 右の場合高等裁判所がした刑の変更決定に対し新刑訴により異議の申立が許されるか 三 本人と弁護人との双方に原決定謄本が送達された場合における不服申…
最高裁判所第三小法廷昭和27年11月18日昭和27(し)77刑集 第6巻10号1213頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 旧刑訴事件につき刑法第五二条の規定により刑の変更をする場合は、刑訴施行法第二条により旧刑訴第三七五条の規定によるべきである。 二 右の場合、高等裁判所が誤つて新刑訴第三五〇条を適用して決定をしても、これに対して異議の申立は許されない。 三 本人と弁護人との双方に原決定の謄本が日を異にして送達された場合における不服申…
参照法条刑法52条,刑訴施行法2条,旧刑訴法375条,旧刑訴法50条,新刑訴法350条,新刑訴法349条2項,新刑訴法428条,刑訴応急措置法18条,刑訴規則34条
強姦致傷罪で納得ずくで関係したという主張と旧刑訴第三六〇条第二項
最高裁判所第三小法廷昭和27年11月18日昭和27(れ)123刑集 第6巻10号1207頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨強姦致傷罪で、納得ずくで関係したという主張は、旧刑訴第三六〇条第二項にいわゆる犯罪の成立を阻却すべき原由たる事実上の主張に該当しない。
参照法条刑法181条,刑法177条,旧刑訴法360条2項
一 併合審理の決定があつたと解される一事例 二 最初の事件につき付した国選弁護人の弁護権の範囲と追起訴事件
最高裁判所第二小法廷昭和27年11月14日昭和25(あ)1976刑集 第6巻10号1199頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 さきに起訴された事件と併合審理しても被告人の権利保護を害するおそれのない事件が追起訴され、公判延において右両事件につき事実上併合して審理が行われ、被告人弁護人ともに異議なく手続が進行された場合は、併合審理の決定はあつたものと解すべきである。 二 最初起訴された必要的弁護事件につき被告人のため付した国選弁護人の弁護権…
参照法条刑訴法313条,刑訴法43条,刑訴法289条,刑訴規則178条,刑訴規則210条
控訴審における刑訴第二七三条第三項違背が刑訴第四一一条に該当しないものと認められる一事例
最高裁判所第三小法廷昭和27年10月7日昭和27(あ)3013刑集 第6巻9号1109頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審において第一回公判期日の通知が被告人の私選弁護人に対して為されていなくても、被告人が控訴審で初め弁護人を私選しない旨回答しながら、被告人のために弁護人が国選せられ、被告人および国選弁護人の双方から控訴趣意書の提出があり、国選弁護人に右公判期日の通知がなされた後(但し、被告人に対しては未だ同公判期日の召喚場が送達さ…
参照法条刑訴法404条,刑訴法273条,刑訴法388条,刑訴法389条,刑訴法392条1項,刑訴法411条1号
判決に罰金等臨時措置法の適用を示すことの要否
最高裁判所第一小法廷昭和27年10月2日昭和26(あ)3976刑集 第6巻9号1097頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨罰金等臨時措置法施行後の犯罪について同法をも適用処断するにあたつては同法の適用を必ずしも常に示す必要がない。
参照法条罰金等臨時措置法2条,罰金等臨時措置法3条,刑法256条,刑訴法335条
数個の恐喝罪と暴行罪(懲役刑選撰)とを併合加重する場合の法令適用の判示方
最高裁判所第一小法廷昭和27年10月2日昭和26(あ)4561刑集 第6巻9号1100頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨数個の恐喝罪と一個の暴行罪(懲役刑選択)とを併合加重するにあたつては、何れの罪が最も重いかを明示説明しなくても、必ずしも違法でない。
参照法条刑法249条,刑法208条,刑法45条,刑法47条,刑法10条,刑訴法335条
併合罪の関係にある確定判決を経ない他の罪を審理裁判することと憲法第三九条
最高裁判所第二小法廷昭和27年9月12日昭和27(あ)2416刑集 第6巻8号1071頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨併合罪の関係にある一部の罪について確定裁判がなされても、その既判力は他の部分の罪には及ばないし、右両者の罪は同一の犯罪ではなく別個の犯罪であつて、後者の罪を審理裁判したことは確定判決に判示された前者の罪につき再び審理裁判をしたものということはできないから、憲法第三九条に違反しない。
参照法条刑法45条,刑法50条,刑訴法337条1号,憲法39条
一 原判決宣告の日時が公判調書記載の日と異るとの主張は適法か 二 高等裁判所が抗告審としてした決定に対しその裁判所に異議の申立ができるか
最高裁判所第二小法廷昭和27年9月10日昭和27(し)47刑集 第6巻8号1068頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 原判決宣告の日時が公判調書記載の日時と異るとの主張はすることができない。 二 高裁が抗告審としてした決定に対しては同法第四二七条によつて、再抗告ができないのであるから、同第四二八条第二項、第三項は適用の余地がない。
参照法条刑訴法52条,刑訴法427条,刑訴法428条,刑訴規則44条1項2号
大審院によつて既に変更された決定に違反するとの主張と上告理由の適否
最高裁判所第二小法廷昭和27年8月30日昭和27(し)16刑集 第6巻8号1063頁
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裁判要旨大審院のした決定であつても、大審院のその後の決定で既に変更されている以上、右変更前の決定と相反する判断をしたとの主張は、刑訴第四〇五条第三号の上告理由として不適法である。
参照法条刑訴法405条3号,裁判所構成法49条
鑑定書の取調請求と鑑定処分の許可状提出の要否
最高裁判所第二小法廷昭和27年7月25日昭和26(あ)5121刑集 第6巻7号946頁
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裁判要旨鑑定書の取調請求に対して被告人および弁護人が証拠調に異議がないと述べた以上、鑑定処分許可状が提出されなくても違法ではない。
参照法条刑訴法223条1項,刑訴法225条,刑訴法168条1項,刑訴法309条,刑訴法326条,刑訴規則159条
一 起訴状および訴因追加請求書各謄本の被告人に対する不送達と刑訴第四一一条 二 恐喝罪の公訴犯罪事実中に被告人の性格、経歴及び素行等を記載することと刑訴法第二五六条第六項
最高裁判所第二小法廷昭和27年7月18日昭和25(あ)262刑集 第6巻7号913頁
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裁判要旨一 起訴状および訴因追加請求書の各謄本が被告人に送達されていなくても、起訴の日に被告人が自ら弁護人を選任し、弁護人は裁判所書記官に請求して、起訴状および訴因追加請求書各謄本の送達を受け、第一審第一回公判も起訴の日から二箇月以内に開かれており、また起訴状謄本が弁護人に送達されてから同公判までに一箇月以上、訴因追加請求書が…
参照法条刑訴法271条1項,刑訴法312条3項,刑訴法411条,刑訴法256条,刑訴規則209条3項,刑法249条
一 間接国税犯則者処分法第二条により裁判官の発した臨検捜索許可状および差押許可状と憲法第三五条にいわゆる「令状」 二 間接国税に関する犯則事件を調査するため数名の収税官吏が共同してした質問および共同して作成した顛末書の適否
最高裁判所第二小法廷昭和27年7月11日昭和24(れ)2590刑集 第6巻7号890頁
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裁判要旨一 裁判官が間接国税犯則者処分法(昭和二二年法律第二九号による改正法律)第二条により発した臨検捜索許可状、および差押許可状は、憲法第三五条にいわゆる「令状」にあたる。 二 収税官吏が間接国税犯則者処分法(昭和二二年法律第二九号による改正法律)第一条第一項により質問し、同法第一〇条により顛末書を作成するにあたり、数名の収…
参照法条間接国税犯則者処分法(昭和22年法律29号による改正法律)2条,間接国税犯則者処分法(昭和22年法律29号による改正法律)1条1項,間接国税犯則者処分法(昭和22年法律29号による改正法律)10条,憲法35条,旧刑訴法56条,旧刑訴法58条
強姦罪について告訴が適法に取消された場合に、同罪の手段たる共同暴行のみを処罰し得るか
最高裁判所第二小法廷昭和27年7月11日昭和26(れ)1732刑集 第6巻7号896頁
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裁判要旨数人が婦女に対し共同して暴行を加え姦淫した事実が認められるが、強姦罪について告訴が適法に取り消された場合、同罪の手段たる共同暴行を「暴力行為等処罰に関する法律」第一条違反として処罰することは違法である。
参照法条暴力行為等処罰に関する法律1条,刑法177条,刑法180条,刑法181条,旧刑訴法258条,旧刑訴法267条,旧刑訴法364条5号
証拠書類にあたる書面
最高裁判所第一小法廷昭和27年6月26日昭和26(あ)1777刑集 第6巻6号860頁
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裁判要旨司法警察員又は検察官作成の被害者の供述調書、被害者の被害届、被害者に対する医師の診断書、司法警察員作成の被告人の供述調書、被告人の前科調書等は、単にこれらの書面の意義が証拠となるだけで、その存在や状態が証拠となるものでない場合、「証拠書類」であつて、「書面の意義が証拠となる証拠物」ではない。
参照法条刑訴法305条,刑訴法306条,刑訴法307条
一 在監者に対する送達が違法と認められる一事例 二 違法な起訴状謄本の送達と刑訴第四一一条
最高裁判所第二小法廷昭和27年5月31日昭和25(あ)1226刑集 第6巻5号788頁
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裁判要旨一 代用監獄である警視庁管下の警察署に在監する被告人に対して起訴状謄本を送達するにあたり、監獄の長たる右警察署長あてとすることなく警視総監あてとすることは違法である。 二 警視庁刑事部押送係において受領した起訴状謄本の伝達を受けた同庁管下警察署看守係巡査が、刑訴第二七一条第一項所定の期間内に同署に在監する被告人に対し、…
参照法条刑訴法271条,刑訴法54条,刑訴法411条,民訴法168条
一 委任命令は「日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律」の規定により失効するか 二 判例と相反する判断をしたことにならない一事例 三 証拠決定をしないままで結審した違法が判決に影響を及ぼさない一事例 四 証拠調をし…
最高裁判所第三小法廷昭和27年5月13日昭和26(れ)1206刑集 第6巻5号744頁
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裁判要旨一 委任命令は、「日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律」の規定により失効しない。 二 証拠決定をしないまま弁論を終結したにすぎないだけの場合は、証拠決定をしないで弁論を終結するのは絶対的上告理由にあたるとした当裁判所の判例と相反する判断をしたことにならない。 三 証拠決定をしないままで弁論を…
参照法条日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律1条,日本国憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律1条の3,刑訴法405条2号,刑訴法411条1号,旧刑訴法344条,旧刑訴法410条14号,旧刑訴法340…
証拠書類と書面の意義が証拠となる証拠物との区別
最高裁判所第三小法廷昭和27年5月6日昭和25(あ)2962刑集 第6巻5号736頁
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裁判要旨証拠書類と書面の意義が証拠となる証拠物とは、その書面の内容のみが証拠となるか又は書面そのものの存在又は状態等が証拠となるかによつて区別される。
参照法条刑訴法305条,刑訴法306条,刑訴法307条
占領軍物資不法所持の公訴提起の効果
最高裁判所第一小法廷昭和27年4月24日昭和26(れ)1187刑集 第6巻4号693頁
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裁判要旨占領軍物資不法所持の公訴提起の効果は、その不法所持を為すに至つた賍物収受行為に及ぶものと解すべきである。
参照法条旧刑訴法291条1項,旧刑訴法410条18号
一 刑訴第四一一条第四号(再審請求)にあたる一事例 二 いわゆる準新事件について上告審においても事実の取調として証拠調ができるか 三 いわゆる準新事件について刑訴第四一一条第四号に該当するとして原判決を破棄する場合に上告審は自ら判決すること…
最高裁判所第一小法廷昭和27年4月24日昭和26(れ)2509刑集 第6巻4号708頁
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裁判要旨一 原判決後真犯人が検挙され、有罪の判決を受け確定した場合には、旧刑訴第四八五条第六号にいわゆる「有罪ノ言渡ヲ受ケタル者ニ対シテ無罪ヲ言渡スヘキ明確ナル証拠ヲ新ニ発見シタルトキ」に該当し、刑訴第四一一条第四号にあたる。 二 いわゆる準新事件について上告審において事実の取調として証拠調をすることができる。 三 いわゆる準…
参照法条刑訴法411条,刑訴法414条,刑訴法393条,旧刑訴法485条,旧刑訴法448条,旧刑訴法448条の2,刑訴応急措置法16条
刑訴第四一一条にあたらない一事例
最高裁判所第一小法廷昭和27年4月10日昭和26(あ)3067刑集 第6巻4号653頁
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裁判要旨累犯加重をするにあたり再犯を三犯と誤つて刑法第五九条を適用しても、刑訴四一一条を適用すべき違法とは認められない。
参照法条刑法56条,刑法57条,刑法59条,刑訴法411条
刑訴第四一一条にあたらない事例
最高裁判所第一小法廷昭和27年4月10日昭和26(れ)2437刑集 第6巻4号648頁
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裁判要旨最終口頭弁論期日の変更決定の告知が期日後に被告人に送達され、従つて同期日の召喚が不適法であつても、被告人が公判準備期日において控訴理由を詳細に供述し、犯罪事実については争わず、単に量刑の軽減を求める趣旨を述べており、また、被告人の弁護人は右公判準備期日に立ち会い被告人のため証人の尋問を申請したばかりでなくその証人の尋問…
参照法条刑訴法411条1号,旧刑訴法404条,旧刑訴法407条,旧刑訴法320条2項
一 刑訴第四一一条にあたらない一事例 二 旧刑訴法事件の控訴審及び上告審に於ける審判の特例に関する規則(昭和二五年最高裁判所規則第三〇号)第八号にいわゆる「法令を掲げれば足りる」の適用
最高裁判所第二小法廷昭和27年3月28日昭和26(れ)2152刑集 第6巻3号566頁
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裁判要旨一 裁判長が被告人に対し旧刑訴第三四七条第二項による告知をしなくても、各個の証拠につき取調を終える毎に被告人に対し意見の有無を尋ねており、最後に弁護人から「他に立証等ない。」と答えている以上、原判決に刑訴第四一一条にあたる事由あるとはいえない。 二 旧刑訴法事件の上告審に於ける審判の特例規則第八条には、法令を掲げれば足…
参照法条旧刑訴法347条2項,旧刑訴法360条1項,刑訴法411条,刑法54条1項前段,刑法10条,旧刑訴事件の上訴審における審判の特例規則8条
刑訴第四一一条第一号に該当する一事例
最高裁判所第二小法廷昭和27年3月28日昭和26(れ)521刑集 第6巻3号559頁
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裁判要旨旧刑訴法事件の控訴審において、必要的弁護事件につき、弁護人の立会なしに審理判決したときは、刑訴第四一一条第一号に該当する。
参照法条刑訴法411条1号,旧刑訴法334条
一 逮捕後被疑者に弁解の機会を与えるに際していわゆる黙秘権の告知が必要か 二 被疑者の弁解録取書は証拠能力を有するか
最高裁判所第一小法廷昭和27年3月27日昭和26(あ)2650刑集 第6巻3号520頁
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裁判要旨一 刑訴二〇三条に基く司法警察員の被疑者に対する弁解録取書、又は同二〇四条若しくは同二〇五条に基く検察官の被疑者に対する弁解録取書は、専ら被疑者を留置する必要あるか否かを調査するための弁解録取書であつて、同一九八条所定の被疑者の取調調書ではないから、訴訟法上その弁解の機会を与えるには犯罪事実の要旨を告げるだけで充分であ…
参照法条刑訴法203条,刑訴法204条,刑訴法205条,刑訴法198条1項2項,刑訴法322条,刑訴法326条
刑訴第五二条の法意
最高裁判所第三小法廷昭和27年3月25日昭和25(あ)2060刑集 第6巻3号507頁
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裁判要旨刑訴五二条は、公判調書に記載あるもののみについて反証を許さない趣旨であつて、調書に記載なきものについては、ただそれだけで手続がなされなかつたということは出来ない。
参照法条刑訴法52条,旧刑訴法64条
一 他の証拠能力ある供述書の内容を補足する趣旨で証拠能力のない書面を判決に引用した場合の適否 二 右の場合における供述書の証拠調の方法
最高裁判所第三小法廷昭和27年3月25日昭和25(あ)2456刑集 第6巻3号514頁
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裁判要旨一 判決の証拠説明において証拠能力のない書面を挙げていても、それが他の証拠能力のある供述書に引用せられており、その内容を補足する趣旨のものに過ぎないときは、違法ではない。 二 右の場合、供述書の証拠調の方法としては、これを朗読する外引用せられた書面を朗読すれば足り、これを示す必要はない。
参照法条刑訴法317条,刑訴法305条,刑訴法306条
刑訴法第四一一条にあたらない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和27年3月18日昭和26(れ)2407刑集 第6巻3号498頁
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裁判要旨記録を調べて見ると、原審判決は、第一審判決において有罪とされた犯罪事実のうち、所論の部分を除外し、なんらの判断をせず、その余の部分についてのみ有罪とし刑を言い渡したことは所論のとおりである。しかし、原判決が第一審判決認定の有罪事実より除外した部分は、有罪とされなかつたのであるから、被告人にとつて利益であるばかりでなく、…
参照法条旧刑訴法360条,旧刑訴法362条,刑訴法411条,憲法39条
一 第一審当時において旧刑訴第二〇一条第一項第三号後段に該当した証人が第二審当時之に該当しなかつた場合の第一審公判調書中の証言の証拠能力 二 憲法違反の主張と認められない事例
最高裁判所第一小法廷昭和27年3月13日昭和26(れ)2299刑集 第6巻3号470頁
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裁判要旨一 一件記録を精査すれば、所論証人A、同Bについて第一審裁判所は、旧刑訴二〇一条一項三号後段に基きその尋問当時現に供述を為すべき事件の被告人と共犯の嫌疑ある者と認め、宣誓を為さしめないで尋問し、原審裁判所は、第一審裁判所の尋問当時はその嫌疑があつたが自己の尋問当時には最早かかる嫌疑なきものと認め、宣誓を為さしめて尋問し…
参照法条旧刑訴法337条,旧刑訴法201条1項,旧刑訴法196条,刑訴施行法3条の2,刑訴法405条
被告人の防禦権の行使と名誉毀損罪の成立
最高裁判所第二小法廷昭和27年3月7日昭和26(れ)1931刑集 第6巻3号441頁
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裁判要旨誣告被告事件の公判廷において、被告人が弁解として故意に虚偽の事実を陳述して、公然誣告の相手方の名誉を毀損することは、被告人としての防禦権を濫用するものであつて、その行為につき名誉毀損罪が成立する。
参照法条旧刑訴法135条,旧刑訴法338条,刑法230条,刑法35条
数個の関連事件が各別に控訴審及び第一審に係属する場合と刑訴第五条第一項
最高裁判所第三小法廷昭和27年3月4日昭和25(あ)1696刑集 第6巻3号339頁
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裁判要旨刑訴五条一項の規定は、これらの関連事件がいずれも同一審級たる第一審裁判所に係属していることを前提とするのであつて、本件のように、一方は控訴審に、他方は第一審に、審級を異にして係属する場合を含むものではない。(かかる場合に審判の併合を認めれば、一方の事件は、その審判について審級の利益を失うことゝなる)。
参照法条刑訴法5条1項
勾留及び保釈の決定をした裁判官がその被告事件について審判することの合憲性
最高裁判所第二小法廷昭和27年2月15日昭和26(れ)1867刑集 第6巻2号257頁
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裁判要旨起訴後第一回公判期日までの間に、被告人の勾留及び保釈の決定をした裁判官が、その被告事件につき第一審の審理判決をしたとしても、憲法第三七条第一項に違反しない。
参照法条憲法37条1項,旧刑訴法24条,旧刑訴法25条
一 公判調書の末尾に裁判所書記官補の官名の記載並びにその署名捺印の存することと公判期日に立会した裁判所書記 二 公判調書の末尾に裁判所書記官補の官名の記載並びにその署名捺印することと旧刑訴第六〇条第二項第二号
最高裁判所第一小法廷昭和27年2月14日昭和26(れ)1786刑集 第6巻2号237頁
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裁判要旨一 公判調書の末尾に裁判所書記官補A某の官名の記載並びにその署名捺印がある外、他にその公判期日に立会した裁判所書記の官氏名の記載がない場合には、右A書記官補が裁判所書記として同公判期日に立会したものと認めることができる。 二 公判調書の末尾に裁判所書記官補A某の官名の記載並びにその署名捺印がある場合には、たとえその公判…
参照法条旧刑訴法60条2項2号,旧刑訴法63条,旧刑訴法329条
一 刑法第二六条第三号の意義 二 昭和二四年一月一日前に公訴の提起があつた事件についてなされた刑執行猶予言渡に対する取消請求事件に適用される手続法 三 いわゆる旧刑訴事件について簡易裁判所がした決定に対する管轄抗告裁判所 四 いわゆる旧刑訴…
最高裁判所第一小法廷昭和27年2月7日昭和24(つ)87刑集 第6巻2号197頁
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裁判要旨一 執行猶予の言渡前にすでに他の罪につき禁錮以上の刑に処せられたことが発覚していた場合には、刑法二六条三号によつて執行猶予の言渡を取消すことはできないものと言わなければならない。 二 昭和二四年一月一日前に公訴の提起があつたいわゆる旧刑訴事件についてなされた刑執行猶予言渡に対する取消請求事件については、刑訴施行法第二条…
参照法条刑法26条3号,刑法26条1項3号,刑訴施行法2条,旧刑訴法374条,昭和23年12月21日法律260号裁判所法の一部を改正する等の法律による改正前及び改正後の裁判所法16条2号,昭和23年12月21日法律260号裁判所法の一部を改正する等…
公判延における裁判官の被告人尋問は陳述の強要となるか
最高裁判所第三小法廷昭和27年2月5日昭和25(あ)125刑集 第6巻2号121頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨裁判官が公判廷で被告人に対し、公訴事実その他について詳細な尋問をしたからといつて、直ちに被告人に陳述を強要したものとはいえない。
参照法条刑訴法291条
一 法廷外の訴訟行為と公判手続の更新の要否 二 被害者の供述記載を含む検証調書と判断の資料に供した「検証の結果」の意義 三 控訴審において勾留中の被告人に対し、尋問の日時場所を予め通知しないで法廷外で決定実施した証人尋問と憲法第三七条第二項…
最高裁判所第二小法廷昭和27年1月11日昭和26(あ)3051刑集 第6巻1号78頁
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裁判要旨一 証拠決定、並にこれが実施をしたのが何れも法廷外の訴訟行為であるときは、裁判所の構成に変更があつても、公判手続の更新を要しない。 二 控訴審でした検証調書に被害者の供述が記載されていても、同裁判所は別にその被害者を証人として訊問し、その判決において、「右検証の結果と右証人の証言とに徴し、第一審判決の事実認定には誤りが…
参照法条刑訴法315条,刑訴法321条2項,刑訴法157条,刑訴法392条1項,刑訴法411条1号,憲法37条2項
一 控訴審における陳述されなかつた控訴趣意に対する判断の要否 二 控訴趣意に対する判断遺脱の違法と上告理由 三 控訴趣意に対する判断違脱の違法が判決に影響を及ぼさない場合及びその違法が著るしく正義に反すると認められない場合
最高裁判所第一小法廷昭和27年1月10日昭和26(あ)3130刑集 第6巻1号69頁
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裁判要旨一 法定の期間内に差し出された被告人の控訴趣意書が、その後適法に撤回されるか、又は公判期日において適法にこれを陳述しない旨の明確な意思表示のなされない以上は、たとえ弁護人がその控訴趣意書に基いて弁論しなくても、控訴裁判所はその控訴趣意に対し判断をしなければならない。 二 控訴裁判所が控訴趣意に対する判断を遺脱した旨の主…
参照法条刑訴法376条1項,刑訴法388条,刑訴法389条,刑訴法392条1項,刑訴法405条1項,刑訴法411条1号,刑訴法400条,憲法32条
高等裁判所が刑訴第四一四条第三七五条によりなした上告申立棄却決定と特別抗告
最高裁判所第三小法廷昭和27年1月8日昭和26(し)104刑集 第6巻1号1頁
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裁判要旨高等裁判所が刑訴第四一四条、第三七五条によりなした上告申立棄却決定に対して、最高裁判所に特別抗告をなすことは許されない。
参照法条刑訴法414条,刑訴法375条,刑訴法428条1項,刑訴法428条2項,刑訴法433条
一 食糧管理法施行規則(昭和二二年八月一二日農林省令第六八号による改正前のもの)第一条の市町村長のなす米麦供出割当数量の通知方法 二 米麦不供出罪の審判と右通知が公示されたか否かの審理の要否 三 米麦の供出割当数量が実収高を超えるとの主張と…
最高裁判所第一小法廷昭和26年12月27日昭和23(れ)1039刑集 第5巻13号2657頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 食糧管理法施行規則(昭和二二年八月一二日農林省令第六八号による改正前のもの)第一条により市町村長がなすべき米麦の生産者に対する政府に売り渡すべき米の数量の通知は、適宜の方法によれば足り、他人に代行せしめても差支ない。 二 右の通知が米麦の生産者たる被告人になされている以上、被告人に生産米不供出罪の責があるかを判定す…
参照法条食糧管理法(昭和22年12月30日法律247号による改正前のもの)3条,食糧管理法(昭和22年法律247号による改正前のもの)3条,食糧管理法施行規則(昭和22年8月12日農林省令68号による改正前のもの)1条,旧刑訴法360条
上告棄却決定に対する再審請求の適否
最高裁判所第一小法廷昭和26年12月27日昭和26(き)4刑集 第5巻13号2668頁
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裁判要旨刑訴法は、上告を棄却した確定判決に対して再審を許すけれども、確定決定に対してはこれを許容する規定もなくまたこれを許すべきものでないから、本件再審請求は採ることができないものといわねばならない。
参照法条刑訴法436条,刑訴法446条
判例違反が判決に影響を及ぼさない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和26年12月25日昭和25(あ)1189刑集 第5巻13号2613頁
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裁判要旨被告人が一箇の恐喝行為によつて同時に二人の被害者から全品を奪取した所為に対し刑法第五四条第一項前段、第一〇条を適用しなかつた点に、たとえ判例違反があるとしても、右犯行と併合罪の関係にある他の恐喝罪の刑に併合罪の加重をして処断している以上、右判例違反は判決に影響を及ぼさないことが明らかである。
参照法条刑訴法405条,刑訴法410条1項,刑法249条,刑法54条1項,刑法45条前段,刑法47条
恐喝罪として起訴された事実を暴力行為等処罰に関する法律違反と認定する場合と公訴の時効
最高裁判所第三小法廷昭和26年12月25日昭和26(れ)1984刑集 第5巻13号2623頁
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裁判要旨検事が犯行後三年五月を経過したときに恐喝罪として公訴を提起した公訴事実を、裁判所が暴力行為等処罰に関する法律第一条第一項に該当する所為と認めるときは、被告人に対し公訴の時効が完成したものとして免訴の言渡をなすべきものである。
参照法条旧刑訴法281条,旧刑訴法363条,刑法249条,暴力行為等処罰に関する法律1条
一 昭和二二年政令第一一八号飲食営業緊急措置令の性格 二 旧刑訴第八条第一項第四号の牽連関係があるものとして起訴されたものと認むべき事例 三 訴訟費用の負担と旧刑訴第四〇三条
最高裁判所第一小法廷昭和26年12月20日昭和26(れ)1835刑集 第5巻13号2556頁
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裁判要旨一 飲食営業緊急措置令は、当所からその二条において一定の期間だけその効力を有するいわゆる限時法的性格を持つ趣旨を表明し、その後三回に亘りその期間を延長した末昭和二四年五月七日飲食営業臨時規整法附則四項で「飲食営業緊急措置令は廃止する。但し、この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、同令はなおその効力を有する…
参照法条刑法6条,旧刑訴法415条,旧刑訴法8条1項4号,旧刑訴法403条,飲食営業緊急措置令(昭和22年7月1日政令118号),昭和22年3月29日政令314号,昭和23年2月28日政令4号,昭和23年4月30日政令98号,飲食営業等規整法附則4…
第一審で懲役三年、罰金三〇万円、第二審で懲役三年但し五年間刑の執行猶予及び罰金四〇万円を言渡した場合と不利益変更に関する判例違反の有無
最高裁判所第三小法廷昭和26年11月27日昭和26(れ)1826刑集 第5巻13号2457頁
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裁判要旨本件において、第一審判決は被告人を懲役三年及び罰金三〇万円(罰金不完納の場合における労役場留置期間の言渡を遺脱)に処したのに対し、原控訴審判決は被告人を懲役三年但し五年間刑の執行猶予及び罰金四〇万円(前金不完納の場合に金一、〇〇〇円を一日に換算した期間労役場留置)に処したのであるから、原控訴審判決は少しも前記大審院判決…
参照法条旧刑訴法403条,刑訴法405条,刑訴法411条
一 犯意の成立と違法の認識 二 物価統制令第三条第一項違反の罪につき犯罪後統制額が取引価格より高価に改正指定された場合と刑の廃止
最高裁判所第一小法廷昭和26年11月15日昭和24(れ)1694刑集 第5巻12号2354頁
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裁判要旨一 原判決は、弁護人の「当時被告人において進駐軍の許可があり違法でないものと信じていたものであるから、犯意を欠き罪とならないものである旨」の主張に対し、所論のごとく当時被告人は判示超過価格による精米の売買につき違法の認識を有しなかつたと断じながら右は通常人としての注意を著しく欠き判示超過価格による精米の売買が法律上許容…
参照法条刑法38条,物価統制令3条1項,旧刑訴法363条2号
一 旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則第五条にいわゆる「不服のないことが明らかな事項」の意義 二 訴訟手続に関する規定を判決に摘示することの要否
最高裁判所第一小法廷昭和26年11月15日昭和26(れ)1261刑集 第5巻12号2383頁
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裁判要旨所論規則第五条にいわゆる「不服のないことが明らかな事項」とは罪となるべき事実中の不服のない事項を指し所論の量刑に関する事項をいうものではなく、かかる量刑に関する資料をどの程度に証拠調をするかは原審の裁量に属するところである。されば、原判決には所論規則の解釈を誤つた等の違法は認められない。また、所論規則第五条第六条の各規…
参照法条旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則5条,旧刑事訴訟法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則6条,旧刑訴法360条
一 下級審が事件について上級審が示した意見に従つて処理した場合の下級審判決の適否 二 免訴判決に対する検察官の上訴と憲法第三九条
最高裁判所第三小法廷昭和26年10月23日昭和26(れ)1785刑集 第5巻11号2281頁
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裁判要旨一 上級審の裁判所における判断は、その事件について下級審の裁判所を拘束するものであること、裁判所法第四条の規定するところである。それゆえ「上級審において下級審判決が破棄され事件の差戻があつた場合には、下級審はその事件を処理するに当り判決破棄の理由となつた上級審の事実上及び法律上の意見に拘束され必ずその意見に従いこれに基…
参照法条裁判所法4条,旧刑訴法409条,旧刑訴法376条,憲法39条
一 昭和二一年一〇月一日商工省令第四一号にいう「繊維製品配給消費統制規則はこれを臨時物資需給調整法に基いて発したものとす」との意議 二 判決書作成の遅延を理由とする上告の適否 三 判決宣言の年月日を記載した判決書の効力
最高裁判所第一小法廷昭和26年10月18日昭和26(れ)1055刑集 第5巻11号2274頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 昭和二一年九月三〇日を以て国家総動員法、物資統制令が失効するに当り、同年一〇月一日法律三二号臨時物資需給調整法により、商工大臣は産業の回復及び振興に関し経済安定本部総裁の定める基本的な政策及び計画の実施を確保するために同総裁の定める方策に基いて繊維製品の割当又は配給等に関し必要な命令をなすことを得るに至つたのである…
参照法条繊維製品配給消費統制規則(昭和17年10月20日商工省令4号)2条,臨時物資需給調整法1条,昭和21年10月1日商工省令41号,旧刑訴法66条,旧刑訴法67条,旧刑訴法408条,旧刑訴法409条,旧刑訴法71条
郵便に付する送達と書類到達の要否
最高裁判所第一小法廷昭和26年10月18日昭和26(れ)616刑集 第5巻11号2259頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨そして被告人は第一審において保釈決定を受け、その制限住居を別府市ab番地と指定されていたのであり、その住居が、被告人提出にかかる昭和二六年二月二三日付住居変更届に基ずき原審において同年三月六日東京都武蔵野市cd番地と変更せられるまでは、前記別府市ab番地に居住していたものと認められる。しかるに被告人において、原審に対し…
参照法条旧刑訴法75条,旧刑訴法76条
物の名称につき判文中外国文字を使用することの適否
最高裁判所第一小法廷昭和26年10月18日昭和26(れ)899刑集 第5巻11号2268頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨論旨第四点に主張する判示「D・D・T油液」は、物の名称であるから所論裁判所法第七四条に違背するとはいえない。
参照法条裁判所法74条,旧刑訴法234条
一 罰金不完納の場合における労役場留置の言渡と不利益変更禁止の原則 二 刑訴法第四〇五条第三号にあたらない二つの事例
最高裁判所第三小法廷昭和26年10月16日昭和26(れ)384刑集 第5巻11号2249頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 罰金不完納の場合における労役場留置の言渡についてもいわゆる不利益変更禁止の規定の適用がある。 二 大審院の判例に反すると主張していても、既にこれと同趣旨の最高裁判所の判例があるときは、刑訴第四〇五条第三号にあたらない。 三 高裁の判例に反すると主張していても、既にその判例が最高裁判所の判例で変更せられているときは、…
参照法条刑法18条,旧刑訴法403条,刑訴法405条3条
一 重要物資輸送証明規則及び指定物資輸送証明規則と限時法 二 指定物資輸送証明規則の改正により同規則第一条にいわゆる「指定物資」からいか油を除外したことと刑訴法第四一一条第五号にいわゆる「刑ノ廃止」 三 いか油を油糧需給調整規則第三条に違反…
最高裁判所第二小法廷昭和26年10月12日昭和25(あ)893刑集 第5巻11号2214頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 尤もその後、本件物資たる「いか油」は原判決宣告後たる昭和二五年四月一日総理府令、法務府令、外務省令、大蔵省令、文部省令、厚生省令、農林省令、通商産業省令、運輸省令、郵政省令、電気通信省令、労働省令、建設省令、経済安定本部令第六号により、新令(指定物資輸送証明規則)一条にいわゆる「指定物資」から除外され、従つて新令二…
参照法条臨時物資需給調整法1条,臨時物資需給調整法4条,重要物資輸送証明規則(昭和22年9月20日総理庁令、外務、内務、大蔵、司法、文部厚生、農林、商工、運輸、逓信、労働省令1号)1条,重要物資輸送証明規則(昭和22年9月20日総理庁令、外務、内務…
一 判決に掲げてある証拠の誤記であることの明瞭な場合 二 賄賂の価格算定の誤謬を主張する上告理由と被告人に不利益な主張 三 農地委員会の職務権限 四 いわゆる荒廃地と自作農創設特別措置法第三条の農地
最高裁判所第二小法廷昭和26年10月12日昭和25(れ)1409刑集 第5巻11号2183頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 判決に証拠として「被告人に対する検事の第二回聴取書中判示同旨の供述記載」と掲げてあつても、記録中数通ある被告人に対する検事の聴取書中判示事項と同旨の記載ある聴取書は第一回聴取書だけであつて、その余の聴取書には別個の事実についての供述記載しかない場合には、右第二回聴取書は第一回聴取書の誤記であること明らかであるといわ…
参照法条旧刑訴法360条1項,旧刑訴法409条,刑法197条,農地調整法(昭和21年法律第42号により改正されたもの)4条1項,農地調整法(昭和21年法律第42号により改正されたもの)4条3項,農地調整法施行令(昭和21年勅令第556号により改正さ…
証拠調の請求が却下された検察事務官に対する被告人の供述調書を読聞けてした質問の適法な一事例
最高裁判所第二小法廷昭和26年10月12日昭和26(あ)1804刑集 第5巻11号2229頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審第一回公判において、出席の検察官より被告人の検察事務官に対する第一、二回供述調書の証拠調べ請求があつたのに対し、被告人側がこれを証拠とすることに同意せず、その証拠調べについて異議を申立てた結果、裁判所より右証拠調べの請求が却下せられたにもかかわらず、次の第二回公判において検察官が右供述調書の一部を被告人に読聞かし…
参照法条刑訴法311条,刑訴法295条,刑訴法326条
被告人に対する公判期日の召喚状を公示送達したことが違法と認められる一事例
最高裁判所第二小法廷昭和26年10月12日昭和26(れ)1792刑集 第5巻11号2224頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が第一審裁判所における保釈の制限住居に居住し、その後転宅又は長期間家を不在にしたことはなく、右制限住居に宛てた他の郵便物も被告人に到達しているのに、原審が同人に対するこの制限住居宛の公判期日の召喚状が郵便局集配人により「宛先番地を尋ねたるも不明、転居先不明」の事由により返戻されたことの一事をもつて、他に何等の調査…
参照法条旧刑訴法78条,旧刑訴法410条8号
高等裁判所のした控訴棄却の決定に対する異議申立期間と上訴権回復の規定の準用
最高裁判所第二小法廷昭和26年10月6日昭和26(し)57刑集 第5巻11号2177頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨高等裁判所がした控訴棄却の決定に対し、自己又は代人の責に帰することができない事由により所定の期間内に異議の申立をすることができなかつた場合には、上訴権の回復の規定の準用がある。
参照法条刑訴法362条,刑訴法363条,刑訴法386条1項,刑訴法386条2項,刑訴法385条,刑訴法428条2項
一 犯行後、刑訴応急措置法第一二条第二項によつてあらたに証拠能力を認められた証拠によつて審判することの合憲性 二 耕作地の交換の斡旋は市町村農地委員会の権限に属するか
最高裁判所第二小法廷昭和26年9月21日昭和25(れ)1606刑集 第5巻10号1941頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴応急措置法施行前に為された犯罪行為であつても、同法施行後行われた訴訟手続においては、同法第一二条第二項により、従来旧刑訴第三四三条によつて当該事件について証拠能力を制限されていた供述録取書(副検事の聴取書)を証拠として審判しても、憲法第三一条、第三九条に違反しない。 二 本件の如き耕作地の交換の斡旋はたとえ農地…
参照法条刑訴応急措置法12条(附則3項),旧刑訴法343条,憲法31条,憲法39条,農地調整法15条(昭和21年10月21日法律42号により改正されたもの),農地調整法施行令14条(昭和21年11月21日勅令556号により改正されたもの),自作農創…
一 傷害致死罪の成立と致死の結果の予見の要否 二 二人以上の者が共謀しないで他人に暴行を加え傷害致死の結果を生じその傷害を生ぜしめた者を知ることができない場合の罪責
最高裁判所第一小法廷昭和26年9月20日昭和26(れ)797刑集 第5巻10号1937頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 傷害致死罪の成立には傷害と死亡、との間の因果関係の存在を必要とするにとどまり、致死の結果についての予見は必要としないのであるから、原判決が所論傷害の結果たる致死の予見について判示しなかつたからといつて、原判決には所論理由不備の違法は存しない。 二 二人以上の者が共謀しないで、他人に暴行を加え傷害致死の結果を生ぜしめ…
参照法条刑法205条1項,刑法207条,旧刑訴法360条1項
一 公判期日が別個の裁判所により同一日時に指定された場合には弁護人は何れの期日を遵守すべきか 二 公判期日の変更申請にあたつて明らかにすべき事項 三 弁護権の不法制限とならない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和26年9月14日昭和26(れ)499刑集 第5巻10号1928頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 公判期日が別個の裁判所により同一日時に指定された場合には、弁護人は、特別の事情のないかぎり先に指定された公判期日を遵守しなければならない。 二 弁護人は、公判期日の変更の申請をするに当つては、当時判明している自己に支障のある日時を裁判所に明らかにしなければならない。 三 弁護人が右手続を怠つた結果、裁判所が更に指定…
参照法条刑訴法273条,刑訴法276条,刑訴法276条1項,刑訴規則179条の4,刑訴規則施行規則3条1号
本籍地の表示の訂正申立と刑訴法第四一五条第一項
最高裁判所第一小法廷昭和26年9月13日昭和26(す)312刑集 第5巻10号1925頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨然し当裁判所のした上告棄却の決定に対する本件訂正申立はただ被告人の本籍地の表示の訂正を求めるだけであつて、当裁判所の前示裁判の内容に誤のあることを理由とするものでなく、従つて、刑訴四一五条一項の要件を欠くから同四一七条一項に従いこれを棄却する。
参照法条刑訴法415条1項,刑訴法417条1項
一 綜合して事実認定に供した数個の証拠中、数量、場所について多少相違するものがあるときと理由齟齬の有無 二 一審公判調書中の共同被告人の供述記載の採証と刑訴応急措置法第一二条第一項
最高裁判所第一小法廷昭和26年9月13日昭和26(れ)254刑集 第5巻10号1920頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 原審の事実認定は、原判決挙示の証拠を綜合すれば肯認することができる。論旨の指摘するよのに、A提出に係る盗難被害届記載の被告物件の数量と被告人の運搬したと認定された判示物件の数量との間に多少の齟齬があるとしても、また、右届書記載の被害物件保管の場所と、被告人が本件物件を運搬すべくトラツクに積込をしたと認定された場所と…
参照法条旧刑訴法336条,旧刑訴法10条19号,刑訴応急措置法12条1項,刑訴応急措置法11条2項
一 生年月日についての知識と伝聞証言 二 兒童をして数名の男子と売淫させた行為と罪数
最高裁判所第一小法廷昭和26年9月6日昭和25(あ)2589刑集 第5巻10号1895頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 所論証人の証言は、自己の認識そのものとして供述せられていること記録上明らかである。そして人は自己又は年令の極めて近接した兄弟姉妹の生月日については、その幼小の頃にあつては父母その他のものから教えられることによつてのみ、はじめてこれが知識を得るものであること勿論であるが、その成長するに従い、近親者相亘の密接な生活関係…
参照法条刑訴法324条2項,刑訴法320条,刑訴法321条1項3号,兒童福祉法34条1項6号,兒童福祉法40条1項,刑法45条
副検事のすでに作成した供述調書の記載に対する変更申立と刑訴法第一九八条第四項
最高裁判所第一小法廷昭和26年9月6日昭和26(あ)634刑集 第5巻10号1878頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨副検事が、既に適法に作成した供述調書の記載に対して爾後の尋問に際し変更を申立てても、その申立は、刑訴第一九八条第四項にいわゆる増減変更の申立にあたらない。
参照法条刑訴法198条4項
送達告知された決定と刑訴法第五六条第二項適用の有無
最高裁判所第一小法廷昭和26年9月6日昭和26(し)36刑集 第5巻10号1907頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨しかのみならず、所論刑訴法第五六条第二項の規定(なお刑訴規則六六条二項参照)は、本件のような到達告知の場合には適用がない。
参照法条刑訴法56条2項,刑訴規則66条2項
最高裁 / 民集登載2件
一 国選弁護人と民法委任の規定の適用の有無 二 国選弁護人と費用償還請求権
最高裁判所第三小法廷昭和29年8月24日昭和27(オ)483民集 第8巻8号1549頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 国選弁護人の選任に基く法律関係については、民法委任の規定を適用すべきものではない。 二 国選弁護人は、裁判所の支給する旅費、日当、宿泊料及び報酬以外に、別に費用の請求をすることはできない。
参照法条民法643条,民法650条,刑訴法38条2項,刑事訴訟費用法7条
除斥原因としての「前審ノ裁判ニ関与シタルトキ」の意義
最高裁判所第二小法廷昭和28年6月26日昭和26(オ)759民集 第7巻6号783頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨民訴第三五条第六号にいわゆる「前審ノ裁判ニ関与シタルトキ」とは、前審の裁判の評決に加わつたときの意であつて、裁判官は、たとえ前審において口頭弁論を指揮し証拠調をした事実があつても、該事件の上訴審において職務の執行から除斥されない。
参照法条民訴法35条,民訴法395条1項2号,刑訴法20条7号
該当する裁判例がありません。