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最高裁 / 刑集登載248件
いわゆる事件回付の措置と訴訟法に準拠する不服申立
最高裁判所第三小法廷昭和44年3月25日昭和44(し)3刑集 第23巻3号212頁
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裁判要旨地方裁判所の本庁と支部との間あるいは支部相互間の事件の回付の措置に対しては、当事者は、訴訟法に準拠する不服の申立はできない。
参照法条憲法32条,憲法37条1項,憲法77条1項,裁判所法31条1項,民訴法31条,民訴法410条,刑訴法19条3項,刑訴法419条,刑訴法420条1項,下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律2条,地方裁判所及び家庭裁判所支部設置規則1条1項
一 刑訴法四三〇条による不服申立を受けた裁判所と差押の必要性に関する審査権 二 事件送致後の司法警察職員と押収処分に関する裁判に対する特別抗告権
最高裁判所第三小法廷昭和44年3月18日昭和43(し)100刑集 第23巻3号153頁
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裁判要旨一 検察官等のした差押に関する処分に対して、刑訴法四三〇条の規定により不服の申立を受けた裁判所は、差押の必要性の有無についても審査することができる。 二 司法警察職員は、事件を検察官に送致した後においては、当該事件につき司法警察職員がした押収に関する処分を取り消しまたは変更する裁判に対して抗告を申し立てることができない…
参照法条刑訴法99条1項,刑訴法218条1項,刑訴法222条1項,刑訴法430条,刑訴法203条1項,刑訴法352条,刑訴法433条
訴因の変更を促しまたはこれを命じないことが審理不尽になるとされた事例
最高裁判所第三小法廷昭和43年11月26日昭和42(あ)1192刑集 第22巻12号1352頁
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裁判要旨裁判所は、原則として、自らすすんで検察官に対し、訴因変更手続を促しまたはこれを命ずる義務はないが、本件のように、証拠上、起訴状に記載された殺人の訴因については無罪とするほかなくても、これを重過失致死という相当重大な罪の訴因に変更すれば有罪であることが明らかな場合には、例外的に、訴因変更を促しまたはこれを命ずる義務があり…
参照法条刑訴法312条,刑訴法397条1項,刑訴法379条,刑法199条,刑法211条
刑訴法第四一一条第一号にあたらないとされた事例
最高裁判所第三小法廷昭和43年11月26日昭和43(あ)1640刑集 第22巻12号1387頁
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裁判要旨原判決が、昭和四三年法律第六一号による改正後の刑法第四五条を適用して一個の懲役刑を科すべきであつたのに、右改正前の同条を適用して三個の懲役刑を科したのは、判決に影響を及ぼすべき法令違反であるが、本件事案のもとでは(判文参照)、原判決を破棄しなくても著しく正義に反するものとは認められない。
参照法条刑法45条,刑法45条(昭和43年法律61号による改正前のもの),刑法の一部を改正する法律(昭和43年法律61号)附則2項,刑訴法411条1号
刑訴法第四〇二条に反しないとされた事例
最高裁判所第一小法廷昭和43年11月14日昭和43(あ)921刑集 第22巻12号1343頁
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裁判要旨第一審が被告人に対し禁錮一〇月の刑を言い渡したのを第二審が懲役八月に変更しても、第一審判決を被告人に不利益に変更したとはいえない。
参照法条刑訴法402条,刑法10条1項
刑訴法第三六六条第一項はいわゆる審判請求事件についてされた抗告棄却の決定に対し在監者が特別抗告申立書を差し出す場合に準用されるか
最高裁判所第三小法廷昭和43年10月31日昭和43(し)71刑集 第22巻10号955頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法第三六六条第一項は、いわゆる審判請求事件についてされた抗告棄却の決定に対し、右請求をした在監者が特別抗告の申立書を差し出す場合には準用ないし類推適用されないものと解すべきである。
参照法条刑訴法366条1項,刑訴法262条1項,刑訴法433条
一 犯行と被告人らとの結びつきに関する原判決の事実認定に不合理な点があるとして刑訴法第四一一条第三号により破棄された事例 二 破棄判決の破棄の理由とされた事実上の判断の拘束力の有無 三 破棄判決の拘束力を有する判断の範囲 四 証人の尋問終了…
最高裁判所第二小法廷昭和43年10月25日昭和41(あ)108刑集 第22巻11号961頁
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裁判要旨一 犯行と被告人らとの結びつきに関する原判決の事実認定に不合理なところがあるときは(判文参照)、刑訴法第四一一条第三号により原判決を破棄しなければならない。 二 破棄判決の破棄の理由とされた事実上の判断は、拘束力を有する。 三 破棄判決の拘束力は、破棄の直接の理由、すなわち原判決に対する消極的、否定的判断についてのみ生…
参照法条刑訴法411条3号,刑訴法400条,刑訴法328条,裁判所法4条,民訴法407条2項但書,刑訴法414条
併合罪の一部についての非常上告と破棄の範囲
最高裁判所第三小法廷昭和43年10月15日昭和43(さ)2刑集 第22巻10号940頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨各一個の窃盗および道路交通法違反(無免許運転)の併合罪につき、原判決が懲役刑および罰金刑を併科している場合において、道路交通法違反の罪についての非常上告に理由があるときは、原判決中罰金刑の部分のみを破棄すれば足りる。
参照法条刑法45条前段,刑法48条1項本文,刑訴法458条
控訴審が事実の取調として職権により公判期日外において証人を尋問する場合とあらかじめ被告人に証人の氏名立証趣旨を知る機会を与えることの要否
最高裁判所第三小法廷昭和43年6月25日昭和43(あ)267刑集 第22巻6号552頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴裁判所が事実の取調として行なう場合であつても、あらかじめ被告人に証人の氏名、立証趣旨すら知る機会を与えることなく、公判期日外において職権をもつて証人尋問を決定して施行することは、検察官および弁護人が立ち会い、かつ、異議がないとしても、訴訟法上許されない。
参照法条刑訴法157条,刑訴法158条,刑訴法393条1項,刑訴規則109条
保釈請求却下決定に対する準抗告申立棄却決定謄本が被告人と弁護人との双方に日を異にして送達された場合と抗告申立期間の起算日
最高裁判所第一小法廷昭和43年6月19日昭和43(し)20刑集 第22巻6号483頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨保釈請求却下決定に対する準抗告申立棄却決定の謄本が、被告人と申立人である弁護人との双方に日を異にして送達された場合における抗告申立の期間は、被告人本人に送達された日から起算すべきである。
参照法条刑訴法88条1項,刑訴法41条,刑訴法355条,刑訴法358条,刑訴法433条,刑訴規則34条
刑訴法第四一一条第一号にあたらないとされた事例―判断遺脱の場合
最高裁判所第二小法廷昭和43年4月26日昭和42(あ)1884刑集 第22巻4号342頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審判決が、併合罪の関係にある数個の訴因中の一個に対する判断を遺脱し、残りの訴因についてのみ有罪の判決をした違法があるのに、原判決がこれを看過し、量刑不当を理由にこれを破棄したうえ、第一審判決の認定判示した事実に法令を適用して自判した違法があつても、右違法により被告人に重大な法律上の利益の侵害を生ずるような事情がなく…
参照法条刑訴法378条3号,刑訴法411条1号
ポリグラフ検査結果回答書が刑訴法第三二六条第一項の書面として証拠能力を認められた事例
最高裁判所第一小法廷昭和43年2月8日昭和42(あ)2188刑集 第22巻2号55頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴法第三二六条第一項の同意のあつたポリグラフ検査結果回答書は、その検査結果が検査者の技術経験、検査器具の性能に徴して信頼できるものであり、かつ、検査の経過および結果を忠実に記載したものであるとき(原判文参照)は、証拠能力がある。
参照法条刑訴法326条1項
被告人の支配人からの正式裁判請求の適否
最高裁判所第一小法廷昭和43年1月17日昭和42(し)71刑集 第22巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨略式手続における代理人または弁護人に該当せず、被告人の法定代理人または保佐人にも該当しない被告人の支配人からの正式裁判請求は不適法である。
参照法条刑訴法353条,刑訴法355条,刑訴法465条,刑訴法467条,刑訴法468条1項,商法38条1項
一 憲法第三八条第三項にいう「本人の自白」 二 道路交通法第六四条第一一八条第一項第一号のいゆる無免許運転の罪と補強証拠の範囲
最高裁判所第一小法廷昭和42年12月21日昭和42(あ)1362刑集 第21巻10号1476頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 憲法第三八条第三項にいう「本人の自白」には、その判決をした裁判所の公判廷における被告人の自白を含まない。 二 道路交通法第六四条、第一一八条第一項第一号のいゆる無免許運転の犯罪事実を認定するにあたつては、運転行為のみならず、運転免許を受けていなかつたという点についても、被告人の自白のほかに、補強証拠の存在することを…
参照法条憲法38条3項,刑訴法319条2項,道路交通法64条,道路交通法118条1項1号
一 旅館業法第六条第二項第一二条の合憲性 二 刑訴法第四一一条第二号に該当するとして同法第四一三条第一項本文により破棄差し戻された事例 三 旅館業法第六条第二項第一二条と憲法第二二条第一項
最高裁判所第一小法廷昭和42年12月21日昭和42(あ)313刑集 第21巻10号1441頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 旅館業法第六条第二項、第一二条は、憲法第三八条第一項に違反しない。 二 被告人が三日間にわたつて三個所の旅館で宿泊するにあたり、各旅館の営業者から宿泊者名簿の記載を請求された際、それぞれ住所、氏名を偽つて告げたとの事実につき、旅館業法第六条、第一二条を適用して、右三個所三泊の際の各事実につき被告人を各拘留二〇日に処…
参照法条旅館業法6条,旅館業法12条,憲法38条1項,刑訴法411条2号,刑訴法413条1項本文,刑訴法22条1項
一 事前準備の際検察官が訴因以外の事実を含む一覧表を提示した行為と裁判官の予断 二 検察官被告人の双方から上訴の申立がありその一方の上訴だけを理由があるとして原判決を破棄する場合主文に他方の上訴を棄却する旨の表示をすることの可否
最高裁判所第三小法廷昭和42年11月28日昭和42(あ)297刑集 第21巻9号1299頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 当選を得しめる目的をもつて選挙運動者に対し現金を供与したとの訴因で起訴された事件につき、第一審における第一回公判期日前の公判進行についての打合せの際、検察官が、打合せの便宜に供するため、右訴因の事実のほかに、受供与者が受領した金員を更に他の者に交付したり、饗応にあてたりした趣旨の事実が系統的に図示されている一覧表を…
参照法条刑訴法256条6項,刑訴法396条
一 起訴状(略式命令請求書)との間に記載内容上軽微とはいえない差異がある略式命令に対し正式裁判の請求がなされ公判が開始された場合における審理の対象 二 訴因罰条の追加を明確な形でなさしめなかつた訴訟手続上の瑕疵が治癒されたものと認められた事…
最高裁判所第二小法廷昭和42年11月24日昭和42(あ)1798刑集 第21巻9号1258頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 訴因について起訴状(略式命令請求書)と略式命令との各記載内容に軽微とはいえない差異(判文参照)があり、被告人には略式命令の謄本だけが送達されたまま、右略式命令に対し正式裁判の請求がなされ公判が開始された場合、その公判における審理の対象(訴因)は、起訴状と略式命令との各記載内容が一致した部分にかぎられるものと解すべき…
参照法条刑訴法256条,刑訴法271条,刑訴法461条,刑訴法463条,刑訴法312条
一、爆発物取締罰則第一条にいう「人ノ身体財産ヲ害セントスルノ目的ヲ以テ」の意義 二、刑訴法第二一二条第二項第四号にいう「罪を行い終つてから間がないとき」および「誰何されて逃走しようとするとき」にあたるとされた事例
最高裁判所第三小法廷昭和42年9月13日昭和39(あ)492刑集 第21巻7号904頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一、爆発物取締罰則第一条に「人ノ身体財産ヲ害セントスルノ目的ヲ以テ」とあるのは、必ずしも、人の身体・財産を害することが爆発物使用の唯一、排他的な動機であることを要求したものではない。 二、犯罪の発生後直ちに現場に急行した警察官が、ひきつづき犯人を捜索のうえ、犯行後四、五十分を経過した頃、現場から約一、一〇〇メートルの場…
参照法条爆発物取締罰則1条,刑訴法212条2項4号
勾留の効力に影響がないとされた事例
最高裁判所第一小法廷昭和42年8月31日昭和42(し)26刑集 第21巻7号890頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨甲被疑事実による勾留を利用して乙被疑事実につき取り調べた後、いつたん釈放し直ちに乙被疑事実により逮捕勾留した場合において、乙事実について公訴が提起され、その後も勾留理由があるときは、起訴前の段階における右のような勾留およびその勾留中の捜査官の取調べの当否は、起訴後における勾留の効力に影響を及ぼさない。
参照法条刑訴法60条,刑訴法87条
旧物品税法第二二条(昭和二四年法律第二八六号による改正前のもの)のいわゆる両罰規定における事業主としての法人または人に対する公訴時効
最高裁判所第二小法廷昭和42年7月14日昭和41(あ)3055刑集 第21巻6号825頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨旧物品税法第二二条(昭和二四年法律第二八六号による改正前のもの)のいわゆる両罰規定における事業主としての法人または人に対する公訴時効は、その法人または人に対する法定刑である罰金刑につき定められた三年の期間を経過することによつて完成する。
参照法条物品税法(昭和24年法律第286号による改正前のもの)22条,物品税法(昭和24年法律第286号による改正前のもの)18条,刑訴法250条5号,刑訴法253条
罰金のみにあたる罪を犯した少年の事件について家庭裁判所を経由することなく公訴が提起され略式命令が確定したときと非常上告
最高裁判所第三小法廷昭和42年6月20日昭和42(さ)4刑集 第21巻6号741頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨罰金のみにあたる罪を犯した少年の事件について、家庭裁判所を経由することなく公訴が提起され、これを有罪とした略式命令が確定した場合において、これに対する非常上告の申立があつたときは、右略式命令を破棄して公訴棄却の言渡をすべきである。
参照法条刑訴法458条,刑訴法338条4号,少年法3条1項1号,少年法20条,少年法41条,少年法42条
控訴審における訴因罰条の追加と第一審判決破棄の適否
最高裁判所第一小法廷昭和42年5月25日昭和41(あ)2022刑集 第21巻4号705頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審当時の訴因罰条からみて、第一審判決になんら誤りが見いだされないのに、控訴審において新たに追加された訴因罰条が認められることを理由として、控訴審裁判所が、第一審判決を破棄することは許されない。
参照法条刑訴法404条,刑訴法312条1項,刑訴法396条,刑訴法397条,刑訴法380条
一 刑訴法第三六一条の要旨 二 第一審判決に対し被告人および検察官の双方から控訴の申立があり被告人のみこれを取り下げた場合において控訴棄却の判決に対し被告人から上告を申し立てることは許されるか
最高裁判所第二小法廷昭和42年5月24日昭和41(あ)3073刑集 第21巻4号576頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴法第三六一条は、同一審級においてのみ適用のある規定と解すべきであつて、控訴の放棄または取下をした者が控訴審の判決に対して上告をすることまで禁ずる趣旨のものと解すべきではない。 二 第一審判決に対し、被告人および検察官の双方から控訴の申立があり、被告人のみこれを取り下げた場合において、控訴審の判決が検察官の控訴を…
参照法条刑訴法361条
犯罪後の法律による刑の変更と公訴時効の期間
最高裁判所第三小法廷昭和42年5月19日昭和42(し)2刑集 第21巻4号494頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨犯罪後の法律により刑の変更があつた場合における公訴時効の期間は、当該犯罪事実に適用すべき罰条の法定刑によつて定まる。
参照法条刑訴法250条
上告棄却決定前に被告人が死亡していたことを理由として右決定に対する弁護人からの異議申立が認められた事例
最高裁判所第二小法廷昭和42年5月17日昭和42(す)94刑集 第21巻4号491頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨上告棄却決定後、適法な異議申立期間内に、弁護人から右決定前に被告人が死亡していたことを理由として公訴棄却の決定を求める旨の異議の申立があり、右死亡の事実が明らかな場合には、右決定を取り消し、被告人に対する公訴を棄却すべきである。
参照法条刑訴法414条,刑訴法386条1項3号,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項,刑訴法422条,刑訴法426条2項,刑訴法404条,刑訴法339条1項4号
一 日本の統治下における朝鮮の通常裁判所が言い渡した有罪の確定判決は旧刑訴法第四八五条にいう「有罪ノ言渡ヲ為シタル確定判決」にあたるか 二 右確定判決に対する再審請求の管轄裁判所の指定
最高裁判所第三小法廷昭和42年2月28日昭和41(す)389刑集 第21巻1号356頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 朝鮮総督府大邱覆審法院が、昭和一七年八月二一日、日本人某に対して言い渡した放火被告事件の有罪の確定判決は、旧刑訴法第四八五条にいう「有罪ノ言渡ヲ為シタル確定判決」にあたる。 二 右確定判決に対する再審請求の管轄裁判所は、旧刑訴法第一五条および裁判所法施行令第一九条第二号に則り、最高裁判所が指定すべきものである。
参照法条刑訴施行法2条,旧刑訴法485条,旧刑訴法490条,旧刑訴法15条,共通法13条,共通法18条,共通法19条,裁判所法施行令19条2号,裁判所法施行令2条1項,裁判所法施行令2条2項
一 公職選挙法第二二五条第三号の「特殊の利害関係を利用した」ことにあたる事実の判示として不備はないとされた事例 二 公職選挙法第二二五条第一号の「威力」と同条第三号の「威迫」との相違
最高裁判所第二小法廷昭和42年2月4日昭和41(あ)2062刑集 第21巻1号9頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 「被告人両名は、衆議院議員選挙候補者Aの選挙運動者であり、いずれも町議会議員としてKの夫が校長として奉職する町立小学校の改築の審議とその施行に尽力してした者であるが、今後予想される同校給食室等付属建物の改築の予算審議にも当然関与すべき特殊の利害関係があるところから、対立候補者Bの選挙運動者であるK方に電話し、同女が…
参照法条公職選挙法225条,刑訴法335条1項
任意弁護事件の第一審において判決宣告期日として指定告知された公判期日に国選弁護人の出頭がないままで弁論を再開し審理判決することは違法か
最高裁判所第三小法廷昭和41年12月27日昭和41(あ)760刑集 第20巻10号1242頁
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裁判要旨国選弁護人が付されている第一審において、判決宣告期日として指定告知された公判期日に、弁護人の出頭がないままで、弁論を再開し、書証の取調を行なつたのち、即日判決を宣告することは、事件がいわゆる必要的弁護事件でない場合でも、違法な措置というべきである。
参照法条刑訴法36条,刑訴法273条3項,刑訴法289条1項,刑訴法293条2項,刑訴規則211条
一 上告審において別件の証言速記録の謄本を取り調べる方法 二 上告審において取り調べた別件の証言速記録の謄本はどの程度に判断の資料となしうるか
最高裁判所第二小法廷昭和41年12月9日昭和36(あ)1162刑集 第20巻10号1107頁
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裁判要旨一 上告審において、別件の証言速記録の謄本を取り調べるにあたつては、公判にこれを顕出するをもつて足りる。 二 上告審は、右の方法で取り調べた証言速記録の謄本を、被告人等の捜査官に対する自白調書の任意性に関する原判断の当否を判断する資料とすることができる。
参照法条刑訴法414条,刑訴法393条1項,刑訴法404条,刑訴法305条
一 上訴提起後における原裁判所の勾留の権限 二 受訴裁判所が勾留する場合における勾留質問の要否
最高裁判所第三小法廷昭和41年10月19日昭和40(し)79刑集 第20巻8号864頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 原裁判所は上訴提起後であつても、訴訟記録がまだ上訴裁判所に到達しない間は、被告人を勾留することができる 二 勾留をする裁判所が、すでに被告事件の審理の際、被告事件に関する陳述を聞いている場合には、改めて刑訴法第六一条のいわゆる勾留質問をしなければならないものではない
参照法条(一につき)刑訴法60条,(一につき)刑訴法97条,刑訴規則92条,(二につき)刑訴法61条
一 起訴後余罪について捜査の必要がある場合検察官等は刑訴法第三九条第三項の指定権を行使できるか 二 検察官等が右の権限があるものと誤解して刑訴法第三九条第一項の接見を拒否した場合これに不服のある者は準抗告を申し立てることができるか
最高裁判所第三小法廷昭和41年7月26日昭和41(し)39刑集 第20巻6号728頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 公訴の提起後は、余罪について捜査の必要がある場合であつても、検察官、検察事務官または司法警察職員は、被告事件の弁護人または弁護人となろうとする者に対し、刑訴法第三九条第三項の指定権を行使することができない。 二 右の場合、検察官等が、そのような権限があるものと誤解して、刑訴法第三九条第一項の接見等を拒否した場合、こ…
参照法条刑訴法39条1項,刑訴法39条3項,刑訴法430条
逮捕手続における警察官の違法行為と公訴提起の効力
最高裁判所第一小法廷昭和41年7月21日昭和41(あ)491刑集 第20巻6号696頁
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裁判要旨逮捕の際犯人に対して警察官による暴行陵虐の行為があつたとしても、そのために公訴提起の手続が憲法第三一条に違反し無効となるものではない。
参照法条憲法31条,刑訴法338条4号
入場税逋脱罪の既遂時期。
最高裁判所第三小法廷昭和41年7月12日昭和40(あ)205刑集 第20巻6号567頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨入場税法(昭和三七年法律第五〇号による改正前のもの)第二五条第一項第一号前段の入場税逋脱罪は、同法第一二条に定めるその納期日の徒過により既遂となるものと解すべきである。
参照法条入場税法(昭和37年法律50号による改正前)12条,入場税法(昭和37年法律50号による改正前)25条1項1号,刑訴法253条1項
いわゆる約束による自白の証拠能力。
最高裁判所第二小法廷昭和41年7月1日昭和40(あ)1968刑集 第20巻6号537頁
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裁判要旨自白をすれば起訴猶予にする旨の検察官のことばを信じた被疑者が、起訴猶予になることを期待してした自白は、任意性に疑いがあるものと解するのが相当である。
参照法条憲法38条2項,刑訴法319条1項
農地法第四条第一項違反の罪と公訴時効
最高裁判所第三小法廷昭和41年5月31日昭和39(あ)1111刑集 第20巻5号341頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨農地法第四条第一項違反の罪は、宅地化の目的でなされる場合、家屋の建築工事に着手し、あるいは完全に宅地としての外観を整えるまでにいたらなくとも、農地の肥培管理を不能もしくは著しく困難にして、耕作の目的に供される土地とはいいがたい状態にしたときに成立し、その時から公訴の時効が進行するものと解すべきである。
参照法条農地法4条1項,農地法92条,刑訴法253条1項,刑訴法337条4号
刑訴法第三六六条第一項は勾留中の被告人が判決訂正申立書を差し出す場合に準用されるか
最高裁判所第三小法廷昭和41年4月27日昭和41(み)8刑集 第20巻4号332頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法第三六六条第一項は、勾留中の被告人が、判決訂正申立書を差し出す場合に準用される。
参照法条刑訴法366条1項,刑訴法415条,刑訴規則267条1項
観念的競合犯の公訴時効
最高裁判所第一小法廷昭和41年4月21日昭和40(あ)1318刑集 第20巻4号275頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一個の行為が数個の罪名に触れる場合における公訴の時効期間算定については、各別に論ずることなく、これを一体として観察し、その最も重い罪の刑につき定めた時効期間によるのを相当とする。
参照法条刑法54条1項前段,刑訴法250条,公職選挙法(昭和37年法律112号による改正前)253条
判決書の日付に弁論を終結した公判期日より前の年月日が記載されている場合と判決破棄の理由
最高裁判所第一小法廷昭和41年2月24日昭和40(あ)1407刑集 第20巻2号49頁
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裁判要旨判決宣告期日として指定された公判期日に、弁論を再開して証拠調をしたのち、弁論を終結し直ちに判決を宣告した場合において、判決書の日付に右公判期日より前の年月日が記載されているときは、右判決は前記弁論再開後の口頭弁論に基づかないでした違法なものと認められ、判決破棄の理由となる。
参照法条刑訴法43条1項,刑訴法411条1号,刑訴規則53条,刑訴規則54条,刑訴規則58条
公職選挙法違反罪(受供与)の自白と補強証拠。
最高裁判所第三小法廷昭和40年10月19日昭和40(あ)1073刑集 第19巻7号765頁
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裁判要旨被告人が、昭和三九年三月六、七日頃、甲から投票並びに投票取纒めの選挙運動を依頼され、その報酬として金一〇〇〇円の供与を受けたとの受供与罪につき、被告人の捜査段階における自白と、被告人の妻乙の「『甲から金を貰つて来たがお前にもやる、選挙のときは甲に投票してくれ。』と右日時頃被告人から頼まれ、自分の分として金五〇〇円貰つた…
参照法条公職選挙法221条1項1号,公職選挙法221条1項4号,刑訴法319条2項
訴訟費用の負担を命ずる裁判が不服申立期間の満了により確定した場合における刑訴法第五〇〇条第二項所定の申立期間の起算点。
最高裁判所第二小法廷昭和40年8月2日昭和40(せ)90刑集 第19巻6号609頁
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裁判要旨刑訴法第五〇〇条第二項所定の訴訟費用執行免除申立期間は、訴訟費用の負担を命ずる裁判が不服申立期間の満了により確定した場合には、その満了日の翌日午前零時から進行し、初日もまる一日としてこれに算入される。
参照法条刑訴法500条2項,刑訴法55条1項
一 署名のない申立書によつてした被告人の上告申立の効力。 二 署名のない弁護人選任届によつてした被告人の弁護人選任の効力。
最高裁判所第三小法廷昭和40年7月20日昭和39(あ)2029刑集 第19巻5号591頁
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裁判要旨一 氏名を記載することができない合理的な理由がないのに、署名のない申立書によつてした被告人の上告申立は、無効である。 二 氏名を記載することができない合理的な理由がないのに、署名のない弁護人選任届によつてした被告人の弁護人選任は、無効である。
参照法条刑訴法30条1項,刑訴法355条,刑訴法374条,刑訴法385条,刑訴法414条,刑訴規則1条2項,刑訴規則18条,刑訴規則60条
一 他事件につき本刑たる自由刑に算入された未決勾留と重複する未決勾留をさらに本刑たる自由刑に算入することは違法か。 二 右重複の有無、範囲を判断するについての本刑算入未決勾留日数の取扱方。
最高裁判所第二小法廷昭和40年7月9日昭和40(あ)230刑集 第19巻5号508頁
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裁判要旨一 他事件につき本刑たる自由刑に算入された未決勾留と重複する未決勾留を、さらに本刑たる自由刑に算入することは、刑法第二一条、刑訴法第四九五条の趣旨に違反し許されない。 二 右重複の有無、範囲を判断するにあたり、本刑に算入された未決勾留の日数は、刑の執行があつたとされる刑量を示すにすぎないものとして扱うべきで、未決勾留期…
参照法条刑法21条,刑訴法495条
一 横領罪ではなく背任罪が成立するとされた事例。 二 刑訴法第四一一条第一号にあたらないとされた事例。
最高裁判所第一小法廷昭和40年5月27日昭和39(あ)2013刑集 第19巻4号396頁
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裁判要旨一 農業協同組合の組合長である被告人が、任務に背いて組合名義をもつて約束手形を振出したときは、背任罪が成立し、その手形を組合の当座預金から払出して支払つた行為もまた右背任罪の一部であつて、別に横領罪を構成するものではない。 二 原判決の認定する被告人の犯行が、合計二四回総額一、三四一万円に達する業務上横領並びに合計六回…
参照法条刑法247条,刑法253条,刑訴法411条1号
被告会社の合併による解散と刑訴法第三三九条第一項第四号。
最高裁判所第三小法廷昭和40年5月25日昭和38(あ)198刑集 第19巻4号353頁
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裁判要旨被告会社が合併により解散したときは、刑訴法第三三九条第一項第四号にいわゆる「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」にあたる。
参照法条刑訴法339条1項4号,商法56条,商法94条3号,商法103条,商法404条,商法416条
一 刑訴法第四〇二条に違反しないとされた事例。 二 犯人に対する犯人隠避教唆罪の成立。
最高裁判所第二小法廷昭和40年2月26日昭和39(あ)2370刑集 第19巻1号59頁
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裁判要旨一 第一審が懲役七月の実刑を言い渡したのを、控訴審が、懲役七月三年間執行猶予、罰金五、〇〇〇円に変更しても、第一審の判決を不利益に変更したものといえない。 二 犯人が他人を教唆して自己を隠避させた場合には、犯人隠避罪の教唆犯が成立する(昭和三五年(あ)九八号同年七月一八日第二小法廷決定、刑集一四巻九号一一八九頁参照)。
参照法条刑訴法402条,刑法103条,刑法61条1項
刑訴法第三三二条の適用範囲。
最高裁判所第三小法廷昭和39年12月25日昭和39(あ)1439刑集 第18巻10号978頁
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裁判要旨刑訴法第三三二条は、当該事件について、地裁が事物管轄をもつ場合にのみ適用である。
参照法条刑訴法332条,裁判所法33条2項,裁判所法33条3項
一 違憲の主張が適法な上告理由とならないとされた事例。 二 集会、思想、表現等の自由に対する侵害の回復及び予防を目的とした逮捕、監禁行為につき違法性が阻却されないとされた事例。(いわゆる舞鶴事件)
最高裁判所第二小法廷昭和39年12月3日昭和36(あ)2865刑集 第18巻10号698頁
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裁判要旨一 原判示自体において原判決の結論に影響のないことが明らかな憲法解釈を非難する違憲の主張は、適法な上告理由とならない。 二 第三次中国引揚の帰国者約七百名の参加する帰国者大会において、同大会が非公開とされた後も秘かに会場内に残留して傍聴した舞鶴引揚援護局非常勤女子職員(当二六年)を、同女による右帰国者等の集会、思想、表…
参照法条刑法35条,刑法220条1項,刑訴法405条
下級審がその事件について上告審の破棄理由とした法律上の判断に従つてした判決に対する上告理由の適否。
最高裁判所第三小法廷昭和39年11月24日昭和37(あ)2354刑集 第18巻9号639頁
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裁判要旨下級審がその事件について上告審の破棄理由とした法律上の判断に従つてした判決に対しては、その法律上の診断を不服として上告することは許されない。
参照法条刑訴法405条,裁判所法4条
一 いわゆる闘争手段としてのビラ貼り行為が建造物損壊罪、器物損壊罪を構成しないものとされた事例。 二 建造物損壊罪並びに暴力行為等処罰ニ関スル法律違反の罪(器物損壊を内容とする)として起訴された事実を軽犯罪法第一条第三三号に該当する事実と認…
最高裁判所第三小法廷昭和39年11月24日昭和37(あ)468刑集 第18巻9号610頁
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裁判要旨一 駅長室の一部である室内の板壁や、白壁の下部の腰板に国鉄当局に対する要求事項等を墨書ないし印刷したビラ三四枚を、室内硝子窓、出入口の硝子戸、木製衝立等に同様のビラ三〇米を、メリケン粉製の糊でそれぞれ貼り付けた行為は、いまだ刑法上の建造物損壊罪ないし器物破損罪を構成するものでないと解するものを相当する。 二 検察官が犯…
参照法条刑法260条,刑法261条,暴力行為等処罰ニ関スル法律(昭和39年法律114号による改正前のもの)1条1項,軽犯罪法1条33号,刑訴法250条,刑訴法337条4号,刑訴法411条1号
刑事訴訟法第二三五条第一項にいう「犯人を知つた」の意義。
最高裁判所第三小法廷昭和39年11月10日昭和37(あ)1976刑集 第18巻9号547頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑事訴訟法第二三五条第一項にいう「犯人を知つた」とは、犯人が誰であるかを知ることをいい、告訴権者において、犯人の住所氏名など詳細を知る必要はないけれども、少なくとも犯人の何人かたる特定し得る程度に認識することを要するものと解すべきである。
参照法条刑訴法235条1項
上訴権回復請求が認められた事例。
最高裁判所第二小法廷昭和39年7月17日昭和39(し)30刑集 第18巻6号399頁
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裁判要旨上訴申告書が上訴申立期間の最終日に速達郵便に付され、該郵便物が法令上即日管轄裁判所に配達さるべき時間内に配達受持局に到達したにもかかわらず、翌日配達された場合、右期間の徒過は、上訴権者又はその代人の責に帰することはできない。
参照法条刑訴法362条,刑訴法411条1号,郵便法60条,郵便規則100条1項,郵便規則100条2項,昭和38年12月28日郵業6633号仙台郵政局郵務部長通達
一 常習犯の中間に別罪の確定裁判が介在した場合における罪数。 二 右常習犯と確定裁判を経た罪とは併合罪か。 三 刑訴法第四一一条第一号に当らないとされた事例。
最高裁判所第二小法廷昭和39年7月9日昭和39(あ)103刑集 第18巻6号375頁
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裁判要旨一 常習犯の中間に別罪の確定裁判が介在しても、そのためにその常習犯が二個の常習犯に分割されるものではないと解すべきである。 二 右の場合、その常習犯は別罪の裁判確定後に終了したものであるから、右確定裁判を経た罪とは刑法第四五条の併合罪の関係に立つものではない。 三 原判決が、刑法第四五条の適用を誤り二個の刑を言い渡すべ…
参照法条刑法45条,盗犯等ノ防止及処分ニ関スル法律2条4号,刑訴法411条1号
刑事訴訟規則第二九〇条第一項は訓示規定か。
最高裁判所第二小法廷昭和39年6月26日昭和39(あ)321刑集 第18巻5号230頁
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裁判要旨刑事訴訟規則第二九〇条第一項は、訓示規定である。
参照法条刑訴規則290条1項,刑訴法463条の2第1項
一 刑訴法第一六〇条と同第一六一条との関係。 二 刑訴法第一六〇条による過料と同第一六一条による罰金拘留との併科は憲法第三一条第三九条後段に違反するか。
最高裁判所第二小法廷昭和39年6月5日昭和39(あ)65刑集 第18巻5号189頁
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裁判要旨一 刑訴法第一六〇条による過料と同第一六一条による罰金、拘留は、二者択一の関係にあるものではなく併科を妨げないと解すべきである。 二 刑訴法第一六〇条による過料と同第一六一条による罰金、拘留との併科は、憲法第三一条、第三九条後段に違反しない。
参照法条刑訴法160条,刑訴法161条,憲法31条,憲法39条
累犯となる前科の認定とその証拠摘示の要否。
最高裁判所第二小法廷昭和39年5月23日昭和38(あ)2389刑集 第18巻4号166頁
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裁判要旨累犯となる前科の事実は、審理において適法な証拠調をした証拠によりこれを認定することができる限り、判決においては、その事実を判示すれば足り、必らずしもこれを認定する証拠の標目を挙示するを要しない。
参照法条刑訴法44条1項,刑訴法305条,刑訴法335条1項
刑訴法第四〇二条に違反しないとされた事例。
最高裁判所第一小法廷昭和39年5月7日昭和38(あ)1657刑集 第18巻4号136頁
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裁判要旨第一審が被告人に対し禁錮二年六月の刑を言い渡したのを第二審が懲役二年に変更しても、第一審判決を被告人に不利益に変更したとはいえない。
参照法条刑法10条1項,刑訴法402条
被疑者の逮捕引致後における留置場所変更の適否。
最高裁判所第一小法廷昭和39年4月9日昭和38(あ)2476刑集 第18巻4号127頁
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裁判要旨逮捕状の執行によつて引致された被疑者を留置の必要ある場合に、他の警察署の代用監獄に押送拘置することは違法な措置ではない。
参照法条刑訴法200条,刑訴法209条,刑訴法75条,監獄法1条3項
一部有罪一部無罪の判決に対し全部について控訴の申立があり有罪部分ついて理由がなく無罪部分について第一審判決破棄の理由があるときの措置。
最高裁判所第三小法廷昭和38年11月12日昭和35(あ)2800刑集 第17巻11号2367頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一部有罪(有期懲役刑)一部無罪の判決に対し、その全部について警察官から、有罪部分について被告人から控訴の申立があり、無罪部分について第一審判決を破棄すべき理由があつてこれを有期懲役刑に処するには、有罪部分について控訴の理由がない場合でも、全部について第一審判決を破棄し、刑法第四五条、第四七条を適用して一個の有期懲役刑を…
参照法条刑法45条,刑法47条,刑訴法357条,刑訴法397条
一 判決宣告手続に違法がある場合と上訴提起期間の起算点 二 控訴申立書と題する書面の意思解釈―上訴権回復の請求の意思表示をも含むと解された事例 三 自己又は代人の責に帰すべからざる事由によつて上訴権の行使を妨げられたと認められた事例
最高裁判所第三小法廷昭和38年10月31日昭和37(し)50刑集 第17巻11号2391頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人が公判期日に出頭しなければ、判決の宣告ができない事件につき、被告人不出頭のまま判決の宣告をした瑕疵があつても、上訴提起期間は判決宣告の日から進行する。 二 右の場合において、控訴申立書と題する書面に、被告人が判決宣告の翌日判決通知書を受けた旨並びに右判決に不服を申し立てるについては上訴権回復の請求に関する刑訴…
参照法条刑訴法285条2項,刑訴法286条,刑訴法358条,刑訴法362条,刑訴法363条,刑訴法411条1号,罰金等臨時措置法7条2項,罰金等臨時措置法3条1項各号
検察官作成の控訴申立諸に肩書の誤記または遺脱がある場合と控訴申立の適否。
最高裁判所第二小法廷昭和38年10月25日昭和36(あ)2945刑集 第17巻9号1786頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨区検察庁検察官事務取扱の職務を担当する地方検察庁検察官が、簡易裁判所のした判決に対して控訴するにあたり、誤つて控訴申立書にその肩書を地方検察庁検察官検事と表示したとしても、同検察官が区検察庁検察官事務取扱の職務もあわせて担当しており、その資格で控訴申立をしたことが記録上明らかで、肩書の明白な誤記または遺脱にすぎないと認…
参照法条刑訴法374条,刑訴規則58条
一 認定した事実と証拠力 二 伝聞供述にあたるかどうかを定める基準 三 原供述者が二者択一的である伝聞供述と証拠能力
最高裁判所第一小法廷昭和38年10月17日昭和35(あ)1378刑集 第17巻10号1795頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 証拠によつて認定した事実は、他の事実の証拠となり得る。 二 伝聞供述となるかどうかは、要証事実と当該供述者の知覚との関係により決せられるものと解すべきであつて、甲が一定内容の発言をしたこと自体を要証事実とする場合には、その発言を直接知覚した乙の供述は、伝聞供述にあたらないが、甲の発言内容に符合する事実を要証事実とす…
参照法条刑訴法317条,刑訴法318条,刑訴法320条1項,刑訴法321条1項2号,刑訴法321条1項3号,刑訴法324条2項
一 刑訴法第四〇五条にいう「判例と相反する判断をした」というためにはその判断が原判決に示されていることを要するか 二 自白がその信用性に疑いがあつて有罪の証拠とすることは許されないとされた事例
最高裁判所第一小法廷昭和38年9月12日昭和36(あ)2378刑集 第17巻6号661頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴法第四〇五条にいう「判例と相反する判断をした」というためには、その判例と相反する法律判断が原判決に示されているのでなければならない。 二 本件のように被告人と実行行為とを結びつける証拠が、自白のほかになく、その自白が明らかに事実に反しまたは不合理不自然な幾多のものを含み(判文参照)、その信用性に疑いのあるときは…
参照法条刑訴法405条2号,刑訴法405条3号,刑訴法318条
刑訴法第四一一条第一号にあたらないとされた事例。
最高裁判所第二小法廷昭和38年8月23日昭和38(あ)542刑集 第17巻6号628頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審判決が、併合罪として起訴された被告人の延三二名に対する三二回、合計四二万円の供与、交付の公職選挙法違反行為につき、全部有罪としたところ、原判決が右起訴事実中一名に対する一回、一万円の交付について無罪と認めながら、右第一審判決の事実誤認、法令適用の誤は判決に影響を及ぼさないとして控訴を棄却したときは、原判決には判決…
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法380条,刑訴法382条
旧物品税法第二二条のいわゆる両罰規定における事業主たる法人又は人に対する公訴時効。
最高裁判所第一小法廷昭和37年12月27日昭和35(あ)712刑集 第16巻12号1741頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨旧物品税法第二二条のいわゆる両罰規定における事業主たる法人又は人に対する公訴時効は、その法人又は人に対する法定刑たる罰金刑につき定められた三年の期間を経過することによつて完成する。
参照法条物品税法(昭和26年法律77号、78号による改正後の昭和15年法律40号)22条,物品税法(昭和26年法律77号、78号による改正後の昭和15年法律40号)18条1項,刑訴法250条5号,刑訴法253条,刑訴法411条1号
一 酒税法第六二条のいわゆる両罰規定における事業主たる法人又は人に対する公訴時効 二 第一審における証拠とすることの同意を控訴審に至つて撤回することの可否
最高裁判所第三小法廷昭和37年12月25日昭和34(あ)1973刑集 第16巻12号1718頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 酒税法第六二条のいわゆる両罰規定における事業主たる法人又は人に対する公訴時効は、その法人又は人に対する法定刑たる罰金刑につき定められた三年の期間を経過することによつて完成する。 二 第一審における証拠とすることの同意を控訴審に至つて撤回することは、原則として許されない。
参照法条酒税法62条,酒税法55条1項1号,刑訴法250条5号,刑訴法253条,刑訴法411条1号,刑訴法326条
一 刑訴法第二五五条第一項前段の法意 二 出入国管理令第六〇条第二項、第七一条の合憲性
最高裁判所第三小法廷昭和37年9月18日昭和35(あ)735刑集 第16巻9号1386頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴法第二五五条第一項前段は、犯人が国外にいる場合は、そのことだけで、公訴の時効はその国外にいる期間中進行を停止することを規定したものである。 二 出入国管理令第六〇条第二項、第七一条は、憲法第二二条第二項に違反しない。
参照法条刑訴法255条1項,出入国管理令60条2項,出入国管理令条71条,憲法22条2項
選挙権、被選挙権の停止は刑訴法第三八一条等の「刑の量定」に含まれるか
最高裁判所第一小法廷昭和37年8月23日昭和37(あ)659刑集 第16巻8号1322頁
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裁判要旨公職選挙法第二五二条にいう選挙権、被選挙権の停止は刑法にいわゆる刑ではないが、それに関する裁判所の裁量は刑訴第三八一条同第四一一条第二号にいわゆる「刑の量定」には含まれる。
参照法条公職選挙法252条,刑訴法381条,刑訴法411条2号,刑法9条,刑法10条
被害者の傷害と死亡との間の因果関係の存否に関する判断に理由不備があつて、刑訴法第四一一条一号にあたるとされた事例。
最高裁判所第三小法廷昭和37年8月21日昭和33(あ)1588刑集 第16巻8号1303頁
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裁判要旨被告人から濃硫酸約五合を浴びせかけられ、頭部、顔面、頸部、前胸部、両上下肢等殆んど身体の全部位に治療数ケ月を要する硫酸腐蝕傷を受けた被害者が、入院加療の途上、該硫酸腐蝕傷は八割以上治癒したが結核性胸膜炎を誘発し、これに基づく循環機能不全により死亡するに至つた事案において、原審が、専門医に対し右被害者の受傷の部位、程度、…
参照法条刑法205条1項,刑訴法44条1項,刑訴法335条1項,刑訴法411条1号
刑訴法四〇二条に違反しないとされた事例。
最高裁判所第二小法廷昭和37年6月18日昭和34(あ)2182刑集 第16巻7号1265頁
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裁判要旨第一審が被告人を懲役一年(三年間執行猶予)に処するとともに、金五七七、八六六円六六銭を追徴する旨の判決を言い渡したのに対して、被告人から控訴の申立があつた場合、控訴審が右第一審判決を破棄し、被告人を懲役一〇月(三年間執行猶予)に処し、金六〇七、八六六円を追徴する旨の判決を言い渡したとしても、いまだ第一審判決を被告人の不…
参照法条刑訴法402条
被告人のほか検察官から量刑不当を理由とする控訴の申立があつた場合において控訴審が職権で第一審判決を破棄差し戻したときと不利益変更禁止の原則。
最高裁判所第二小法廷昭和37年6月15日昭和34(あ)1075刑集 第16巻7号1250頁
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裁判要旨差戻前の第一審判決に対し、被告人のほか検察官から量刑不当を理由とする控訴の申立があつた以上、控訴審が右各申立に対する判断をしないで職権により第一審判決を破棄、差し戻した場合において、差戻後の第一審判決が被告人を差戻前の第一審判決より重い刑に処しても、不利益変更禁止の原則に違反しない。
参照法条刑訴法400条,刑訴法402条
一 原動機付自転車には後写鏡の装置が必要か 二 起訴状に記載された事実が真実であつても、何らの罪となるべき事実を包含していない場合に、その事実につき略式命令が確定したときと非常上告
最高裁判所第一小法廷昭和37年6月14日昭和37(さ)2刑集 第16巻7号1245頁
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裁判要旨一 原動機付自転車の保安基準について規定した道路運送車両法四四条には、後写鏡については何ら定めがない。従つて原動機付自転車については、後写鏡の装置は必要がないものと解しなければならない。 二 起訴状に記載された事実が真実であつても、何らの罪となるべき事実を包含していない場合に、その事実につき略式命令が確定したときは、非…
参照法条道路運送車両法44条,道路交通法62条,道路交通法119条1項5号,刑訴法339条1項2号,刑訴法458条1号
原判決に審理不尽、理由不備の欠陥があり、延いて事実誤認ありとして破棄した事例
最高裁判所第一小法廷昭和37年5月19日昭和34(あ)2148刑集 第16巻6号609頁
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裁判要旨本件のように原判決に、審理不尽、理由不備の欠陥があり、その欠陥が延いて原判決を破棄するのでなければ著しく正義に反するものと認められる程の事実誤認を導き出しているときは、刑訴第四一一条第一号、第三号により原判決を破棄すべきである。
参照法条刑訴法441条1号,刑訴法441条3号
公訴事実に同一性の認められる事例
最高裁判所第一小法廷昭和37年3月15日昭和36(あ)2447刑集 第16巻3号274頁
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裁判要旨被告人は某日午後一一時四〇分頃千葉県印幡郡a町a某病院前付近の道路上において、甲の保管にかかるその兄所有の腕時計一個を窃取したとの事実(主たる訴因)と、被告人は前同日時場所において、甲と乙が喧嘩闘争をする際、甲がその場に脱ぎ捨てたジヤンバーのポケツトから路上にころがり出た右時計一個を拾得して甲のため占有保管し、その翌日…
参照法条刑訴法312条,刑法235条,刑法252条1項
刑訴法に定めた簡易公判手続の合憲性
最高裁判所第一小法廷昭和37年2月22日昭和36(あ)1915刑集 第16巻2号203頁
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裁判要旨刑訴法に定めた簡易公判手続は、憲法第三七条第二項、第一四条第一項に違反しない。
参照法条刑訴法291条の2,刑訴法307条の2,刑訴法320条2項,憲法37条2項,憲法14条1項
一 告発の意義 二 弁護士会は人権に関する事件につき告発し、また、事件を裁判所の審判に対することを請求する権能を有するか
最高裁判所第三小法廷昭和36年12月26日昭和33(あ)2187刑集 第15巻12号2058頁
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裁判要旨一 告発とは、犯人または告訴権者以外の者が、捜査機関に対し、犯罪事実を申告してその訴追を求める意思表示である。 二 弁護士会は、人権に関する事件につき弁護士会自身として告発をし、また、事件を裁判所の審判に付することを請求する権能を有する。
参照法条刑訴法239条1項,刑訴法262条,弁護士法1条,弁護士法31条,弁護士法42条2項
一 ポツダム宣言の受託に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律第三項の趣旨。 二 B軍法会議において併合罪につき処断せられた者に対し、刑法第五二条による刑を定める裁判所。
最高裁判所第一小法廷昭和36年11月30日昭和36(す)265刑集 第15巻10号1795頁
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裁判要旨一 ポツダム宣言の受託に伴い発する命令に関する件(昭和二〇年勅令第五四二号)の廃止に関する法律三項は「この法律は、勅令五四二号に基く命令により法律若しくは命令を廃止し、又はこれらの一部を改正した効果に影響を及ぼすものではない)と規定しており、この規定は、同法二項によつて失効する命令が法令を廃止しまたは、改正したものであ…
参照法条ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律(昭和27年法律81号)2項,ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律2項,ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律3項,ポツダム宣言…
刑法第四五条後段の確定裁判のあつたことを認定する証拠書類と刑訴第三〇五条による取調の要否。
最高裁判所第三小法廷昭和36年11月28日昭和28(あ)4375刑集 第15巻10号1774頁
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裁判要旨刑法四五条後段の確定裁判のあつたことを認定する証拠書類は、刑訴第三〇五条による取調をすることを要する。
参照法条刑法45条,刑訴法305条,刑訴法317条
一 証人の供述中その一部の採証と事実の認定。 二 相互に矛盾する多数の証拠による事実の認定。 三 傷害致死罪において暴行と死亡との間に因果関係が存在すると認められる事例。
最高裁判所第三小法廷昭和36年11月21日昭和35(あ)2042刑集 第15巻10号1731頁
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裁判要旨一 証人の供述中分離することができる部分があるときは、その一部を採り、他の部分を捨てても差支えなく、また、多数の証拠のうち一部において相互に牴触するものがあつても、論理法則または実験則に反しない限り、その全部を綜合して事実を認定しても差支えないものである。(昭和二三年(れ)第一三一二号同二四年二月二四日第一小法廷判決、…
参照法条刑訴法318条,刑法205条1項
起訴後における捜査官による被告人の取調の適否―起訴後作成された被告人の捜査官(検察官)に対する供述調書の証拠能力。
最高裁判所第三小法廷昭和36年11月21日昭和36(あ)1776刑集 第15巻10号1764頁
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裁判要旨起訴後においては被告人の当事者たる地位にかんがみ、捜査官が当該公訴事実について被告人を取り調べることはなるべく避けなければならないが、これによつて直ちにその取調を違法とし、その取調の上作成された供述調書の証拠能力を否定すべきではない。
参照法条刑訴法197条,刑訴法198条
控訴審が検察官の量刑不当を理由とする控訴趣意を認めて第一審判決を破棄し自判する場合と第一審における心神耗弱の主張に対する判断の要否。
最高裁判所第一小法廷昭和36年11月9日昭和36(あ)10刑集 第15巻10号1696頁
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裁判要旨第一審判決の量刑軽きにすぎるとして検察官から控訴の申立がなされた事件において、控訴審が右量刑の点のみについて判断し、第一審判決を破棄して自判する場合には、第一審において弁護人からなされた心神耗弱の主張については判断を加えなくても違法ではない。
参照法条刑訴法355条2項,刑法39条2項
起訴状謄本不送達による公訴棄却の決定がなされた後その確定前に同一の事実についてさらに公訴を提起することは二重起訴にあたるか。
最高裁判所第三小法廷昭和36年10月31日昭和33(あ)65刑集 第15巻9号1653頁
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裁判要旨起訴状謄本不送達による公訴棄却の決定がなされた後、その確定前に同一の事実についてさらに公訴の提起があつた場合、その後右決定が確定したときは、二重の起訴のあつた場合にあたらない。
参照法条刑訴法338条3号,刑訴法339条1項1号,刑訴法339条2項,刑訴法271条
一 検察官が執行指揮その他の処分をする以前になされた裁判の執行に関する異議申立の適否。 二 裁判の執行に関する異議申立の理由。
最高裁判所第一小法廷昭和36年8月28日昭和36(し)36刑集 第15巻7号1301頁
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裁判要旨一 検察官が裁判の執行指揮その他の処分をする以前になされた裁判の執行に関する異議の申立は不適法である。 二 裁判の執行に関する異議において、裁判の内容そのものの不当を主張し、あるいは現行刑罰制度ないし行刑制度を非難することは許されない。
参照法条刑訴法502条
物品税法(昭和二五年法律第二八六号による改正前のもの)第二二条のいわゆる両罰規定における事業主たる法人又は人に対する公訴時効。
最高裁判所第三小法廷昭和36年7月25日昭和30(あ)2705刑集 第15巻7号1202頁
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裁判要旨物品税法(昭和二五年法律第二八六号による改正前のもの)第二二条のいわゆる両罰規定における事業主たる法人又は人に対する公訴時効は、その法人又は人に対する法定刑たる罰金刑につき定められた三年の期間を経過することによつて完成する。
参照法条物品税法(昭和25年法律286号による改正前のもの)22条,物品税法(昭和25年法律286号による改正前のもの)18条1項,物品税法(昭和25年法律286号による改正前のもの)18条2号,刑訴法250条5号,刑訴法253条
一 農林漁業金融公庫法第一七条、第一九条第二項の各規定の合憲性。 二 刑訴法第四一一条第一号にあたらない事例。
最高裁判所第三小法廷昭和36年7月25日昭和35(あ)701刑集 第15巻7号1216頁
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裁判要旨一 農林漁業金融公庫法第一七条、第一九条第二項の各規定は憲法第一四条第一項に違反しない。 二 農林中央金庫の職員に対し贈賄した行為に対する法令の適用として刑法第一九八条が掲げられている以上、農林漁業金融公庫法第一九条第二項の規定によるべき場合に、誤つて、同法第一七条を表示したとしても、刑訴第四一一条第一号にいわゆる判決…
参照法条憲法14条1項,農林漁業金融公庫法17条,農林漁業金融公庫法19条2項,刑法198条,刑訴法411条1号
被告人が上告申立をした場合における原審弁護人提出の上告趣意書の効力。
最高裁判所第三小法廷昭和36年7月18日昭和36(あ)730刑集 第15巻7号1103頁
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裁判要旨被告人自ら上告の申立をなした場合に、原審弁護人が上告趣意書提出期間内にその資格で上告趣意書を提出しても、右上告趣意は審理の対象とならない。
参照法条刑訴法355条,刑訴法376条,刑訴法392条,刑訴法407条,刑訴法414条,刑訴法32条2項,刑訴規則252条
訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行免除の申立期間経過後の申立権回復請求。
最高裁判所第一小法廷昭和36年7月13日昭和36(す)239刑集 第15巻7号1082頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行免除の申立期間経過後の申立権回復請求は不適法である。
参照法条刑訴法500条,刑訴法362条
上告を棄却した最高裁判所の決定に対する異議申立の要件。
最高裁判所第二小法廷昭和36年7月5日昭和36(す)191刑集 第15巻7号1051頁
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裁判要旨上告を棄却した最高裁判所の決定に対する異議申立は、決定の内容に誤りのあることを発見した場合に限りすることができる。
参照法条刑訴法414条,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法415条
共犯者に対して有罪の判決をした裁判官と忌避の原因。
最高裁判所第一小法廷昭和36年6月14日昭和36(し)21刑集 第15巻6号974頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨裁判官が共犯者に対して被告人との共謀にかかる公訴事実につき有罪の判決をしたことだけでは、被告人に対する右公訴事実につき審判をするにあたつて忌避の原因とはならない。
参照法条刑訴法20条,刑訴法21条
刑訴法第三六二条の合憲性
最高裁判所第二小法廷昭和36年6月7日昭和36(し)22刑集 第15巻6号956頁
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裁判要旨刑訴第三六二条が代人の過失によつて上訴期間を徒過した場合上訴権回復の請求権がないものとしたのは、違憲でない。
参照法条憲法32条,刑訴法362条
当事者の弁論再開の請求とこれに対する決定の要否。
最高裁判所第二小法廷昭和36年5月26日昭和35(あ)2194刑集 第15巻5号842頁
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裁判要旨当事者から終結した弁論の再開請求がなされたときは、裁判所は、その請求を容れて再開するか、又はその必要なしと認めて却下するか、いずれかの決定を与えなければならないものと解するを相当する。
参照法条刑訴法313条1項
一 特別抗告について刑訴法第四一一条の準用があるか 二 公判期日変更決定が刑訴規則第一八二条第一項に違反するとされた事例
最高裁判所第三小法廷昭和36年5月9日昭和36(し)10刑集 第15巻5号871頁
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裁判要旨一 特別抗告については刑訴法第四一一条の準用がある 二 裁判所が判決宣言期日を変更した場合に、被告事件についての審理が判決に熟しているものと認められ、右公判期日変更が証拠調その他犯罪事実及び情状についての審理を更に続行し或は再開する必要上為されたものと認むべき事迹は全くなく、専ら約一〇月半の時の経過を測る目的を以て為さ…
参照法条刑訴法276条,刑訴法443条,刑訴法434条,刑訴法411条,刑訴規則182条1項
選挙権、被選挙権の停止、不停止は刑訴法第三八一条の「刑の量定」に含まれるか
最高裁判所第三小法廷昭和36年4月4日昭和35(あ)2426刑集 第15巻4号709頁
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裁判要旨公職選挙法第二五二条にいう選挙権、被選挙権の停止、不停止は刑法第九条、第一〇条にいわゆる刑ではないが刑訴法第三八一条の「刑の量定」には含まれる。
参照法条公職選挙法252条,刑法第9条,刑法第10条,刑訴法381条
刑訴法第四一一条第一号にあたらない事例。
最高裁判所第一小法廷昭和36年3月30日昭和35(あ)1562刑集 第15巻3号688頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨必要的弁護事件の控訴審において選任された国選弁護人の控訴趣意書には「控訴の理由なし」と記載してあつても、同弁護人は、量刑の当不当、法令適用の正誤、事実誤認の有無、訴訟手続違反の有無、刑訴第三七七条、第三八三条関係の各事項にわたり詳細に取り調べた上控訴の理由なしとしたものであり、また被告人の控訴趣意は量刑不当の主張のみで…
参照法条憲法37条3項,刑訴法第36条,刑訴法298条,刑訴法388条
明白な誤記と公判調書の証明力。
最高裁判所第三小法廷昭和36年3月14日昭和35(あ)2517刑集 第15巻3号516頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨公判調書の記載が明白な誤記である場合には、公判調書は正しい内容にしたがつて証明力を有する。
参照法条刑訴法52条
一 略式命令をした裁判官と除斥原因 二 共同被疑者に対し刑訴法第二二七条による証人尋問の請求が許されるか
最高裁判所第一小法廷昭和36年2月23日昭和35(あ)1695刑集 第15巻2号396頁
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裁判要旨一 略式命令をした裁判官が、同命令に対して正式裁判の請求があつた場合に、その事件を別件と併合した上、刑訴第三三二条により地方裁判所に移送しても、除斥さるべき職務の執行をしたものといえない 二 共同被疑者に対しても、他の共同被疑者の被疑事件につき、刑訴第二二七条による証人尋問の請求が許される
参照法条刑訴法20条7号,刑訴法461条,刑訴法313条1項,刑訴法332条,刑訴法227条,刑訴法223条
予備的訴因の追加を許可する旨の決定と特別抗告。
最高裁判所第三小法廷昭和36年2月7日昭和36(し)7刑集 第15巻2号304頁
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裁判要旨予備的訴因の追加を許可する旨の決定のごときは、「訴訟手続に関し判決前にした決定」であつても、刑訴第四三三条第一項にいわゆる「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
参照法条刑訴法256条,刑訴法312条,刑訴法420条,刑訴法433条1項
一 異性間の情交と賄賂の目的物。 二 刑訴法第四〇〇条但書に違反しない事例。
最高裁判所第二小法廷昭和36年1月13日昭和34(あ)470刑集 第15巻1号113頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 異性間の情交は賄賂の目的物となり得る。 二 第一審判決が、収賄の公訴事実につき犯意について証明がないことを理由に無罪を言渡したのに対し、控訴裁判所が、自ら事実の取調として、右犯意の点を主要な争点とする公訴事実につき、犯罪の成否を決する上に関係を有すべき証人五名を取り調べたものである以上、その事実の取調の結果が、争点…
参照法条刑法197条,刑法198条,刑訴法400条但書
国税犯則事件につき当該官吏告発前における強制捜査の適否。
最高裁判所第三小法廷昭和35年12月23日昭和34(あ)1049刑集 第14巻14号2213頁
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裁判要旨司法警察職員および検察官は、当該官吏の告発をまつて論ずべき国税犯則事件につき、その告発前においても強制捜査をすることができる。
参照法条刑訴法189条2項,刑訴法191条1項,刑訴法197条1項,刑訴法239条,関税法140条1項,国税犯則取締法17条1項
共有者の一人がした告訴の効力範囲。
最高裁判所第二小法廷昭和35年12月22日昭和32(あ)2717刑集 第14巻14号2204頁
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裁判要旨共有者の一人が共有物に関する犯罪に対して告訴をしたときは、告訴人が被害共有物について有する持分の多少にかかわらず、不可分的に被害共有物全部に関する犯罪の訴追に対し効力が及ぶ。
参照法条刑法252条1項,刑訴法230条
一 人権侵害、労働基準法違反等の疑があるとして関係官庁において調査を開始したという事実の報道と名誉毀損罪の成否 二 刑訴法第四一一条第一号にあたる事例
最高裁判所第二小法廷昭和35年12月16日昭和32(あ)523刑集 第14巻14号2126頁
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裁判要旨一 苟も人権侵害、労働基準法違反等の疑があるとして関係官庁において該事実の有無について調査を開始したという事実の如きは公益に影響を及ぼすべき問題であるから報道機関としての新聞紙がこれを取り上げ報道することは許容さるべきところである。註第一、二審判決は高等裁判所判例集第一〇巻一号五〇頁に登載されている。 二 名誉毀損幇助…
参照法条刑法230条,刑法230条1項,刑法62条1項,昭和20年9月19日附連合国最高司令官の日本政府に対する覚書「新聞規則」,刑訴法411条1号
一 証拠を排斥する理由を説明することの要否 二 刑訴法第二二七条、第二二八条により被告人、被疑者または弁護人に審問の機会を与えずに作成された証人尋問調書を証拠とすることは、憲法第三七条第二項に違反するか。 三 旧銃砲刀剣類等所持取締令にいう…
最高裁判所第二小法廷昭和35年12月16日昭和33(あ)1439刑集 第14巻14号1947頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 判決において個々の証拠につき、その採るをえない理由を逐一説明する必要はない。 二 刑訴法第二二七条第二二八条により被告人、被疑者または弁護人に審問の機会を与えずに作成された証人尋問調書を、その証人が公判廷において尋問され、被告人側の反対尋問にさらされ、その証人尋問調書につき尋問を受けている場合に、証拠とすることは憲…
参照法条刑訴法44条,刑訴法318条,刑訴法227条,刑訴法228条,憲法37条2項,旧銃砲刀剣類等所持取締令(昭和30年7月4日法律51号による改正前のもの)1条
一 刑訴法第四〇〇条但書に違反しない事例 二 国鉄の事業ないし業務は業務妨害罪の対象となるか
最高裁判所第二小法廷昭和35年11月18日昭和31(あ)3015刑集 第14巻13号1713頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 第一審判決が、被告人は威力を用いて日本国有鉄道(以下国鉄と略称する)の貨物運行業務を妨害した旨の事実を認めながら、刑法第二三四条の業務には国鉄の貨物運行業務の如き公務を含まないものと解して無罪を言い渡した場合において、控訴裁判所が同条の業務中には公務も含まれるものと解し、「第一審判決は法律の解釈適用を誤つた」ものと…
参照法条刑訴法400条但書,刑法233条,刑法234条,日本国有鉄道法2条,日本国有鉄道法3条,日本国有鉄道法34条
刑法第二六条第三号と憲法第一一条、第一三条、第三八条、第三九条。
最高裁判所第三小法廷昭和35年10月4日昭和35(し)34刑集 第14巻12号1533頁
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裁判要旨刑法第二六条第三号は憲法第一一条、第一三条、第三八条、第三九条に違反しない。
参照法条刑法26条3号,刑訴法349条,憲法11条,憲法13条,憲法38条,憲法39条
一 法律の錯誤としてたばこ専売法違反の成立を妨げないものとされた事例 二 共同被告人を分離して証人として尋問し、その証言を当該被告人の犯罪を認定する証拠とすることと憲法第三八条第一項
最高裁判所第二小法廷昭和35年9月9日昭和32(あ)2338刑集 第14巻11号1477頁
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裁判要旨一 繊維製品の販売等を目的とする株式会社の代表取締役たる甲と同会社の取締役にして営業部長なる乙とが共謀の上、右会社が日本専売公社指定の製造たばこ小売人ではないのにもかかわらず、同会社の業務に関し、右公社の製造たばこを他に小売販売した場合には、たとえ甲および乙において、製造たばこの小売人の指定が乙の個人名義でなされていて…
参照法条刑法38条,刑法60条,たばこ専売法29条2項,たばこ専売法71条5号,たばこ専売法77条,憲法38条1項,刑訴法143条,刑訴法146条,刑訴法313条
代理人による告訴の取消。
最高裁判所第二小法廷昭和35年8月19日昭和32(あ)455刑集 第14巻10号1407頁
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裁判要旨代理人による告訴の取消は、その代理権の存在が実質的に証明される限り適法有効であつて、必ずしも被害者本人の委任状の添付または告訴取消調書に「代理」の記載があることを要しない。
参照法条刑訴法240条
冒頭手続における共同被告人の陳述と刑訴法第三二一条第一項第二号にいう「公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異つた供述をしたとき」。
最高裁判所第三小法廷昭和35年7月26日昭和31(あ)4561刑集 第14巻10号1307頁
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裁判要旨刑訴第二九一条第二項の冒頭手続において、共同被告人が、公訴事実につき前に検察官に対してなした供述と相反するか若しくは実質的に異なつた陳述をし、その後の手続段階においても依然これを維持している場合には、たとえその共同被告人が証拠調の段階においては何らの供述をしておらなくとも、刑訴第三二一条第一項第二号にいう「公判期日にお…
参照法条刑訴法291条2項,刑訴法321条1項2号
故意犯(現住建造物放火幇助)と過失犯(失火)との間に公訴事実の同一性の認められた事例。
最高裁判所第二小法廷昭和35年7月15日昭和31(あ)1357刑集 第14巻9号1152頁
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裁判要旨被告人に対する本件現住建造物放火幇助の公訴事実と失火の公訴事実(各判文参照)との間には同一性があるものと認むべきである。
参照法条憲法39条,刑訴法312条,刑訴法337条1号,刑法116条,刑法108条,刑法62条
刑訴法第四一一条第一号にあたる事例。(判決宣告期日を変更しながら変更前の期日に判決を宣告した場合)
最高裁判所第二小法廷昭和35年6月10日昭和34(あ)2388刑集 第14巻7号970頁
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裁判要旨判決宣告期日を変更したにも拘らず、その変更前の期日に言い渡した第二審判決は、刑訴第四一一条第一号により破棄を免れない。
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法342条,刑訴法273条
刑訴法第三〇四条の二による措置と憲法第三七条第二項前段。
最高裁判所第二小法廷昭和35年6月10日昭和35(あ)436刑集 第14巻7号973頁
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裁判要旨裁判所が、立証趣旨その他により、証人が被告人の面前においては圧迫を受け充分な供述をすることができないと認めたとき、刑訴第三〇四条の二により、証人の供述中被告人を退廷させても、弁護人が終始右証人の尋問に立ち会つて主尋問をしており、且つ、供述終了後被告人を入廷させ、これに証言の要旨を告知して、その証人を尋問する機会を与え、…
参照法条憲法37条2項,刑訴法304条の2
一 いわゆる準新事件の公訴時効とその中断 二 同事件につき上告趣意書提出最終日の指定がなされその通知書が上告人に送達されたときは公訴時効中断の効力を生ずるか。 三 同事件につき上告審で公訴時効が完成した場合の措置。
最高裁判所第一小法廷昭和35年6月9日昭和29(れ)10刑集 第14巻7号953頁
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裁判要旨一 本件のように昭和二三年二月一九日公訴が提起され同二六年六月一九日原判決の言渡があつた事件においては、刑訴施行法第二条、第三条の二より、公訴の時効、その中断等については、旧刑訴第二八一条、第二八五条等旧刑訴の適用を受けるものであつて、刑訴第二五四条等の適用を受けるものではない。 二 右事件につき上告趣意書提出最終日の…
参照法条刑法130条,刑訴施行法2条,刑訴施行法3条の2,刑訴法411条5号,旧刑訴法281条,旧刑訴法285条,旧刑訴法363条4号,旧刑訴法448条,旧刑訴法455条
鑑定命令に指示された以外の資料を用いてなされた鑑定の効力。
最高裁判所第一小法廷昭和35年6月9日昭和34(あ)2352刑集 第14巻7号957頁
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裁判要旨鑑定人が鑑定命令において資料につき特に制限されたものでないかぎり、その命令に指示された資料以外の必要かつ相当な資料を鑑定の用に供しても、その鑑定は無効といえない。
参照法条刑訴法165条,刑訴規則129条,刑訴規則130条,刑訴規則134条
証拠保全手続は控訴審に適用があるか。
最高裁判所第一小法廷昭和35年5月28日昭和35(し)18刑集 第14巻7号925頁
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裁判要旨証拠保全手続は控訴審には適用がないと解するのが相当である。
参照法条刑訴法179条,刑訴法433条1項,刑訴規則137条,刑訴規則217条3号
刑法第四五条前段の併合罪につき懲役刑と罰金刑とが同法第四八条第一項によつて併科され罰金刑につき免訴すべき場合の判決破棄の範囲。
最高裁判所第二小法廷昭和35年5月6日昭和27(あ)520刑集 第14巻7号861頁
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裁判要旨刑法第四五条前段の併合罪中甲罪につき懲役刑が、乙罪につき罰金刑が各選択され、両者が同法第四八条第一項により併科され懲役および罰金の言渡があつた後、乙罪につき大赦があつたときは、罰金を言渡した部分のみを破棄すべく、全部を破棄すべきものではない。
参照法条刑法45条,刑法48条1項,刑訴法411条5号
一 訴因変更手続を要しない事例。―起訴状記載の事実と一審判決認定事実の間における場所の差異― 二 第一審に提出した弁論要旨と題する書面を援用する旨の控訴趣意書の適否 三 収賄罪における税務署法人税課係員の担当地域と職務権限
最高裁判所第三小法廷昭和35年4月19日昭和31(あ)3605刑集 第14巻6号685頁
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裁判要旨一 収賄罪における賄賂収受の場所の差異につき、起訴状の記載に「東京都北区ab丁目c番地被告人自宅」とあるのを第一審判決で「東京都北区de丁目b、f番地の当時の被告人自宅」と認定するには、訴因変更の手続を要しない。 二 控訴趣意書自体に控訴理由を明示しないで、第一審に提出した弁論要旨と題する書面の記載を援用する旨の控訴趣…
参照法条刑訴法312条,刑訴法376条,刑法197条,刑訴規則240条
一 控訴裁判所が第一審において有罪とされた手段結果の関係にある犯罪事実の一部を無罪とし、なお第一審の刑より軽い刑を言い渡さなかつた場合と刑訴法第四〇二条 二 刑訴法第四八条第二項にいう「重要な事項」の意味
最高裁判所第三小法廷昭和35年4月12日昭和31(あ)4407刑集 第14巻5号548頁
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裁判要旨一 被告人が控訴をした事件について、控訴裁判所が、第一審において有罪とした手段結果の関係にある私文書偽造、同行使、公正証書原本不実記載の犯罪事実のうち、公正証書原本不実記載の点を無罪とした場合に、第一審の刑より軽い刑を言い渡さなくても刑訴第四〇二条に違反しない。 二 刑訴法第四八条第二項にいう「重要な事項」とは、ことが…
参照法条刑訴法402条,刑訴法48条2項,刑訴規則44条
証拠物たる録音テープの証拠調の方法。
最高裁判所第一小法廷昭和35年3月24日昭和34(あ)2133刑集 第14巻4号462頁
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裁判要旨本件のような本人不知の間に録音された証拠物たる録音テープの証拠調は、公判廷でこれを展示し、かつ、録音再生器により再生する方法によるべきである。
参照法条刑訴法306条,刑訴法305条
中国語で記載した上告趣意書の適否
最高裁判所第二小法廷昭和35年3月23日昭和34(あ)1904刑集 第14巻4号439頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨中国語で記載した上告趣意書は不適法である。
参照法条裁判所法74条,刑訴法177条
電報による上告申立の適否。
最高裁判所第三小法廷昭和35年2月27日昭和35(あ)201刑集 第14巻2号206頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨電報による上告の申立は、不敵法である。
参照法条刑訴法374条,刑訴法385条1項,刑訴法414条
録音テープが盗聴による違法証拠である旨の意義申立を棄却しこれを取り調べる旨の決定と刑訴法第四三三条第一項。
最高裁判所第三小法廷昭和35年2月23日昭和35(し)3刑集 第14巻2号193頁
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裁判要旨検察官から証拠調の請求がなされた録音テープ一巻は、いわゆる盗聴による違法証拠で証拠能力がない旨の弁護人の意義申立を棄却し、これを取り調べる旨の決定は、公訴手続に関し判決前にした決定であつて、刑訴第四三三条第一項にいわゆる「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
参照法条刑訴法433条1項,刑訴法420条1項,刑訴法309条1項,刑訴法309条3項,刑訴規則206条
特別抗告提起期間と特別抗告申立書を差し出すべき裁判所。
最高裁判所第三小法廷昭和35年2月9日昭和35(し)1刑集 第14巻1号117頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨特別抗告申立書が特別抗告提起期間内に、直接最高裁判所に差し出された場合に、それが最高裁判所から原裁判所に回送され、その期間経過後に原裁判所に到達したときは、特別抗告の申立は不適法である。
参照法条刑訴法423条1項,刑訴法433条2項,刑訴法434条
酒税法違反の罪につき懲役刑を言い渡した簡易裁判所の確定判決と非常上告。
最高裁判所第一小法廷昭和35年2月4日昭和32(さ)9刑集 第14巻1号54頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨酒税法違反の罪につき懲役刑を言い渡した簡易裁判所の確定判決は、裁判所法第三三条第二項に違反するもので、これに対する非常上告は理由がある。
参照法条酒税法45条,酒税法56条1項4号,裁判所法33条,刑訴法458条1号
原本に代えて証拠書類の謄本の取調請求があつた場合と証拠調
最高裁判所第二小法廷昭和35年2月3日昭和32(あ)918刑集 第14巻1号45頁
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裁判要旨原本に代えて証拠書類の謄本の取調請求があつた場合、被告人および弁護人がこれを証拠とすることに同意し、且つ証拠調をすることに異議がない以上、謄本を証拠とするため証拠調をしても違法でない。
参照法条刑訴法309条,刑訴法326条,刑訴法310条
地方裁判所(単独制)のした押収物仮還付請求却下の審判に対する不服の申立を審判すべき裁判所
最高裁判所第三小法廷昭和35年1月26日昭和34(し)62刑集 第14巻1号29頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨地方裁判所の一人の裁判官をもつて構成する裁判所としての押収物仮還付請求却下の裁判は、刑訴第四二九条にいう「その他の裁判官がした裁判」にはあたらず、これに対する抗告審は高等裁判所である。
参照法条刑訴法123条2項,刑訴法419条,刑訴法429条1項2号
刑訴法第一八一条は、憲法第三七条第二項に違反するか。
最高裁判所第三小法廷昭和35年1月19日昭和34(あ)1520刑集 第14巻1号18頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第一八一条は、憲法第三七条第二項に違反しない。
参照法条刑訴法181条,憲法37条2項
裁判所は検察官所持の証拠を予め被告人または弁護人に閲覧させるよう命令することができるか。
最高裁判所第三小法廷昭和34年12月26日昭和34(し)60刑集 第13巻13号3372頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨現行刑事訴訟法規のもとで、裁判所が検察官に対し、その所持する証拠書類または証拠物を、検察官において公判で取調べを請求すると否とにかかわりなく、予め、被告人または弁護人に閲覧させるように命令することはできない。
参照法条刑訴法40条,刑訴法49条,刑訴法299条1項,刑訴法300条,刑訴規則178条の3,刑訴規則193条
一 公訴事実の同一性の認められる事例−業務上横領と窃盗 二 同一事実に対する別訴の提起が二重起訴にあたらないとされた事例
最高裁判所第二小法廷昭和34年12月11日昭和29(あ)2526刑集 第13巻13号3195頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 被告人は家畜商を営むものであるが、昭和二五年七月二五日頃家畜商Aより同人所有の馬四頭の売却方を依頼され、同月二九日うち二頭をBに代金六万円で売却しこれを保管中、同月三〇日新潟県西蒲原郡a町C旅館において、内金三万円を着服して横領をしたとの業務上横領の訴因と、被告人は昭和二五年七月三新潟県西蒲原郡b村大字cD方から同…
参照法条刑訴法312条,刑訴法256条,刑訴法338条3号,刑訴法337条,刑法253条,刑法235条
一 公判調書に刑訴規則第一九七条の二所定の処置をした記載がない場合と右処置の有無 二 刑訴法第二九一条の二にいわゆる「有罪である旨を陳述した」と認められる事例
最高裁判所第三小法廷昭和34年10月9日昭和34(あ)1253刑集 第13巻11号3034頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 公判調書に簡易公判手続により審判する旨の決定をする前、刑訴規則一九七条の二所定の処置をした記載がないからといつて、必ずしも右処置が行われなかつたということはできない。 二 被告人が公判における被告事件に対する陳述において、「事実はその通りです。尚有罪で処断されても異議はありません」と述べているときは、刑訴第二九一条…
参照法条刑訴法48条,刑訴法291条の2,刑訴規則44条,刑訴規則197条の2
控訴審において控訴を棄却する場合と少年法適用の基準時期。
最高裁判所第二小法廷昭和34年7月3日昭和34(あ)677刑集 第13巻7号1110頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審が控訴を理由がないものと認めて棄却する場合には、第一審判決時を基準として被告人に少年法を適用すべきや否やを決すべきものである。
参照法条少年法2条1項,刑訴法396条
供述調書の告訴調書としての効力。
最高裁判所第一小法廷昭和34年5月14日昭和33(あ)2576刑集 第13巻5号706頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨犯罪の被害者またはその法定代理人の検察官または司法警察員に対する「供述調書」であつても、右被害者らが検察官または司法警察員に対し犯罪事実を申告し犯人の処罰を求める旨の意思表示を録取したものであれば刑訴第二四一条第二項の告訴調書として有効である。
参照法条刑訴法223条,刑訴法241条
弁護人に対する公判期日の通知が適法になされなかつた違法があつても弁護権を侵害したことにならぬとされた事例。
最高裁判所第一小法廷昭和34年5月7日昭和33(あ)371刑集 第13巻5号606頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審において弁護人に対する公判期日の通知が適法になされなかつたため、その弁護人が右公判期日に出頭しなかつたとしても、判決宣告期日の通知は適法になされており、弁護人は判決宣告までに弁論再開の申立をする等自ら弁論をする機会を得ることができた筈であるのにそのことなくして経過したばかりでなく、弁護人の控訴趣意書は提出せられて…
参照法条憲法37条3項,刑訴法273条3項
刑訴法第二四条の合憲性。
最高裁判所第一小法廷昭和34年3月27日昭和34(し)12刑集 第13巻3号415頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴第二四条は、憲法第三七条第一項、第三二条に違反しない。
参照法条刑訴法24条,憲法37条1項,憲法32条
刑法第二三八条の「逮捕ヲ免レ」るための暴行にあたる事例。
最高裁判所第二小法廷昭和34年3月23日昭和33(あ)2499刑集 第13巻3号391頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨窃盗犯人が、進行中の電車内で現行犯として車掌に逮捕され、約五分経過後到着駅ホームを警察官に引渡のため連行されている際に、逃走を企て右車掌に暴行したときは、刑法第二三八条の「逮捕ヲ免レ」るための暴行にあたる。
参照法条刑法238条,刑訴法213条,刑訴法214条
一 売買農地の所有権移転の効力発生時期 二 出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律第四条所定の「金銭の貸借の媒介を行う者」の意義 三 不動産の登記簿上の所有名義と刑法上の占有 四 上告受理申立の理由書記載事項を援用した上告趣意書の…
最高裁判所第二小法廷昭和34年3月13日昭和31(あ)2521刑集 第13巻3号310頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 売買農地の所有権移転は知事の許可と同時に其の効力を発生するものと解すべきである。 二 出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律第四条所定の「金銭の貸借の媒介を行う者」とは単に金銭の貸借の媒介を行う者と解すべきであつて、業として行うと否とを問わない。 三 不動産の所有権が売買により買主に移転しかつ該不動産が買…
参照法条農地法3条1項,農地法92条,出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律4条,刑法252条,刑訴法407条,刑訴規則266条,刑訴規則240条
国税犯則取締法第一三条による告発書の記載要件。
最高裁判所第一小法廷昭和34年3月12日昭和33(あ)1445刑集 第13巻3号302頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨国税犯則取締法第一三条による告発書には、犯罪事実を申告し、その捜査および訴追を求める意思が表示されていれば足り、同条第一項各号の事由は必ずしもこれを明示することを要しない。
参照法条国税犯則取締法13条,刑訴法241条1項
控訴審が第一審判決の併合罪の関係にある一部の事実認定を是認し、他の事実には犯罪の証明がないとして破棄自判する場合と前者の事実をさらに自ら認定判示することの適否。
最高裁判所第一小法廷昭和34年2月26日昭和33(あ)1376刑集 第13巻2号232頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審が、第一審判決判示第二および第三(一)(二)の事実認定ならびに法令の適用には誤がないとして是認し、ただ同判決第一事実は犯罪の証明がないとして破棄自判する場合において、あらためて右判決の判示第二および第三(一)(二)と同一事実を認定判示することは違法である。
参照法条刑訴法382条,刑訴法397条,刑訴法400条
刑訴規則第二三六条にいわゆる控訴申立人には控訴申立をした第一審弁護人を含むか。
最高裁判所第三小法廷昭和34年2月25日昭和33(あ)2497刑集 第13巻2号190頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨刑訴規則二三六条にいわゆる控訴申立人には、控訴申立をした第一審弁護人を含まない。
参照法条刑訴規則236条,刑訴法376条
再審請求の目的となつた確定判決に関与した裁判官の再審請求事件への関与。
最高裁判所第一小法廷昭和34年2月19日昭和34(し)3刑集 第13巻2号179頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨再審請求の目手となつた確定判決に関与した裁判官は再審請求事件の裁判に関与することを妨げるものではない。
参照法条刑訴法20条,刑訴法438条
一 控訴審が破棄自判する場合と第一審において取り調べた証拠 二 農林漁業資金融通法による政府貸付金について業務上横領罪の成立する場合
最高裁判所第二小法廷昭和34年2月13日昭和31(あ)1761刑集 第13巻2号101頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 控訴審が事実の取調をなし第一審の無罪判決を破棄して有罪を認定するにあたつては、第一審において取り調べた証拠は、控訴審で再び証拠調をし直すことを必要とせず、そのまま証拠能力を認めて判決の基礎とすることができる。 二 社団法人たる森林組合を代表し組合業務一切を掌理する組合長および組合長を補佐し組合業務を執行する組合常務…
参照法条刑訴法394条,刑訴法400条但書,農林漁業資金融通法(昭和26年法律105号)2条2号,農林漁業資金融通法(昭和26年法律105号)3条4項2号,農林漁業資金融通法(昭和26年法律105号)4条1項,刑法253条
保釈保証書を差し出した者の保証金没取決定に対する異議申立権の有無。
最高裁判所第二小法廷昭和34年2月13日昭和33(し)84刑集 第13巻2号153頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨保釈された者が有罪判決確定後逃亡したことを理由として高等裁判所がなした同人に対する保釈保証金没取決定に対し、さきに同人のため保証書を差し出した者は、刑訴第三五二条の「被告人以外の者で決定を受けたもの」として、みずから異議申立をすることはできない。
参照法条刑訴法96条,刑訴法94条3項,刑訴法352条,428条,420条1項,420条2項
被害者の法定代理人たる親権者が二人ある場合の法定代理人の告訴。
最高裁判所第二小法廷昭和34年2月6日昭和31(あ)3265刑集 第13巻1号49頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被害者の親権者が二人あるときは、その各自が刑訴第二三一条第一項の被害者の法定代理人として、告訴をすることができる。
参照法条刑訴法231条1項,刑訴法28条
一 いわゆる電源ストについて原判決に理由不備、事実誤認の疑があるとされた事例。 二 ピケツテイングについて理由のくいちがい、真実誤認の疑があるとされた事例。
最高裁判所第一小法廷昭和33年12月25日昭和31(あ)3844刑集 第12巻16号3555頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 本件電源ストにおいて被告人らが排水門、制水門を開放して水力発電所の用水を放流した積極的な所為が、電源職場における被告人ら従業員の労務提供義務不履行行為にあたる理由を説示するところなく無罪とした原判決は、理由不備ないし重大な事実誤認の疑がある。 二 原判決が一面ピケツテイングは平和的説得ないし団結の示威を建前とすると…
参照法条刑法35条,刑法234条,刑法123条,刑訴法411条1号,刑訴法411条3号,労働組合法1条2項
裁判の解釈を求める申立の許されない事例。
最高裁判所第三小法廷昭和33年12月24日昭和33(す)547刑集 第12巻16号3551頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨再審請求棄却決定に対する異議申立棄却決定に対してなされた特別抗告を棄却した決定に対しては、刑訴第五〇一条にいわゆる裁判の解釈を求める申立をすることはできない。
参照法条刑訴法501条,刑訴法433条
一 裁判官忌避申立却下決定成立後送達前に、決定をした裁判官が忌避された場合。 二 刑訴法第二三条にいう「その裁判官所属の裁判所が、決定を」するとの意義。
最高裁判所第二小法廷昭和33年12月15日昭和33(し)85刑集 第12巻16号3545頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 裁判官忌避申立却下決定の成立後、その送達前に、その決定をした裁判官を忌避する申立があつても、右決定は、訴訟法上適法に構成された裁判所の裁判たる性質を失うものではない。 二 刑訴第二三条にいう「その裁判官所属の裁判所が、決定を」するというのは、忌避された裁判官所属の裁判所の裁判官をもつて構成される、訴訟法上の意味の裁…
参照法条刑訴法23条,刑訴規則34条,刑訴規則11条
一 被告人の父からの控訴申立の適否。 二 控訴の申立が法令上の方式に違反する場合と第一審裁判所の措置。
最高裁判所第一小法廷昭和33年11月24日昭和33(し)12刑集 第12巻15号3531頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 原審における代理人または弁護人および被告人の法定代理人または保佐人に該当しない被告人の父からの控訴申立は不適法である。 二 第一審裁判所は、控訴の申立が法令上の方式に違反していることを理由として右申立を棄却することはできない。
参照法条刑訴法353条,刑訴法355条,刑訴法42条,刑訴法375条,刑訴法385条1項,刑訴規則235条
控訴審における職権破棄と量刑判断。
最高裁判所第二小法廷昭和33年11月17日昭和33(あ)1446刑集 第12巻15号3513頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨控訴審において、職権をもつて、法令違反を理由として第一審判決を破棄し改めて有罪判決をした以上、量刑不当の控訴趣意に対し特に判断を与うるの必要はない。
参照法条刑訴法392条,刑訴法44条1項,刑訴法381条,刑訴法400条但書
判決訂正申立棄却決定に対する異議申立の適否。
最高裁判所第二小法廷昭和33年11月10日昭和33(す)482刑集 第12巻15号3511頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨上告棄却判決に対する訂正申立棄却決定に対しては異議申立は許されない。
参照法条刑訴法418条,裁判所法7条
一 期待可能性がないとした判断が法令の適用の誤または理由不備であるとされた事例。 二 原判決が一部無罪、一部有罪としたとき、上告審が無罪の部分の判断が誤りであるとする場合の措置。
最高裁判所第三小法廷昭和33年11月4日昭和30(あ)1996刑集 第12巻15号3439頁
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裁判要旨一 労働争議に際し、被告人ら労組員が会社側幹部に暴行を加え且つ引き続き監禁した事件において、原判決が、争議に相当の理由があり、急速な解決を必要としたこと、会社側幹部が逃避的態度を示したこと、被告人等は組合員の勢に引き摺られたものであること、加えた危害が高度でないことなどの理由だけで前半の暴行を期待可能性がないものとして…
参照法条刑法37条,刑訴法380条,刑訴法378条4号,刑訴法411条,刑訴法413条
刑法第二三八条の「逮捕ヲ免レ」るための暴行にあたる事例。
最高裁判所第二小法廷昭和33年10月31日昭和31(あ)863刑集 第12巻14号3421頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨窃盗犯人が現行犯として被害者に逮捕せられ警察官に引き渡されるまでの間に、逮捕状態を脱するため暴行をすることも、刑法第二三八条の「逮捕ヲ免レ」るための暴行にあたる
参照法条刑法238条,刑法240条,刑訴法213条,刑訴法214条
刑訴法第三三二条による移送と土地管轄。
最高裁判所第二小法廷昭和33年10月31日昭和33(あ)769刑集 第12巻14号3429頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨簡易裁判所が刑訴第三三二条により移送するにあたり、土地管轄を有しない地方裁判所に移送することは違法であるが、移送を受けた地方裁判所は被告人の申立がなければ管轄違の言渡をすることはできない。
参照法条刑訴法332条,刑訴法331条
一 賍物運搬罪の成立する事例。 二 伝聞証言に証拠能力の認められる事例。
最高裁判所第二小法廷昭和33年10月24日昭和31(あ)740刑集 第12巻14号3368頁
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裁判要旨一 賍品を場所的に移転して、被害者の同品に対する権利の実行を困難ならしめた以上、これを運んだ距離にさほど遠くないものがあつても、賍物運搬罪は成立する。 二 第一審公判における検察官側の証人甲の証言中に、乙の供述を内容とするいわゆる伝聞部分があつても、同証言に際し被告人側から異議の申立があつた形跡がないばかりでなく、乙は…
参照法条刑法256条2項,刑訴法394条,刑訴法326条,刑訴法324条2項,刑訴法321条1項3号
控訴審における書面審理と憲法第三七条第一項。
最高裁判所第二小法廷昭和33年10月24日昭和33(あ)1331刑集 第12巻14号3407頁
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裁判要旨控訴審において、公開法廷で公判審理が行われ、右期日に被告人は適法な召喚状の送達を受けたが出頭せず、弁護人の控訴趣旨書に基ずく弁論および検察官の意見の陳述の後弁論が終結された以上右手続は憲法第三七条第一項に違反しない。
参照法条憲法37条1項,刑訴法389条,刑訴法390条
米国空軍特別捜査官の面前における被疑者の供述書の証拠能力。
最高裁判所第二小法廷昭和33年10月17日昭和33(あ)521刑集 第12巻14号3333頁
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裁判要旨日本駐留のアメリカ合衆国軍人である被告人が同国の軍法会議に関する統一法に基き同国空軍特別捜査官の面前において被疑者として取調を受けた際作成した供述書であつて、供述前当該被疑事実につきその意に反して供述をなす必要なく、且つ当該供述について宣誓をなすと否とは全く自由である趣旨の告知を受けながら任意に供述の上宣誓をしたものは…
参照法条憲法31条,憲法38条,刑訴法319条,刑訴法322条
一 原判決を維持すべき旨の答弁書に対する判断の要否。 二 量刑判断につき事実の取調のある事例。
最高裁判所第二小法廷昭和33年10月3日昭和31(あ)2769刑集 第12巻14号3205頁
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裁判要旨一 弁護人は原審が弁護人の答弁書に対し考慮判断していないのは違法であり、憲法一三条に違反するという主張もしているが、刑訴三九二条は控訴趣意書につき調査を要求しているが、原判決を維持すべき旨の答弁書については、その調査を要求してはいない。従つてその判断を示さなくても違法でない。 二 他の同種事件の判決謄抄本を公判廷で取り…
参照法条刑訴法392条,刑訴法400条,刑訴法393条
刑訴法第四〇二条に違反する事例。
最高裁判所第三小法廷昭和33年9月30日昭和31(あ)4247刑集 第12巻13号3190頁
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裁判要旨第一審が被告人を判示第一の事実につき罰金一万二千円に、第二の事実につき罰金一万五千円に処し、右罰金を完納することができないときは金五百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置すべき旨の判決を言い渡し、これに対して被告人より控訴の申立があつた場合、控訴審が右第一審判決を破棄し、被告人を原判示第一および第二の事実につき各…
参照法条刑訴法402条,刑法18条
一 刑訴規則第一七九条第一項違反と刑訴法第四一一条第一号。 二 刑訴法第二七二条、刑訴規則第一七七条の規定は、控訴の審判に準用があるか。 三 刑訴規則第一七八条の規定は、起訴の審判に準用があるか。 四 控訴の相手方たる検察官は、刑訴規則第二…
最高裁判所第二小法廷昭和33年9月12日昭和33(あ)220刑集 第12巻13号3007頁
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裁判要旨一 刑訴規則第一七九条第一項に違反して、被告人に対する第一回の公判期日の召喚状の送達が起訴状の謄本を送達する前になされた違法があつても、起訴状の謄本の送達と第一回の公判期日との間に二〇日の期間が存し、しかも右第一回の公判期日において裁判官が訴訟当事者に弁論を命ずることなく被告人に対し十分訴訟準備をするように告げた上公判…
参照法条刑訴法275条,刑訴法411条1号,刑訴法272条,刑訴法404条,刑訴法289条,刑訴規則179条,刑訴規則177条,刑訴規則250条,刑訴規則178条,刑訴規則243条
弁論再開請求却下決定の方式。
最高裁判所第三小法廷昭和33年8月8日昭和31(あ)3058刑集 第12巻12号2827頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨弁論再開請求却下の決定は、特段の裁判書を作成しなくても、右請求書上欄に「否」として裁判長および陪席裁判官の押印をすることで行うことができる。
参照法条刑訴法313条1項,刑訴規則53条,刑訴規則55条,刑訴規則214条
傷害の同時犯の起訴を共同正犯と認定する場合と訴因変更手続の要否。
最高裁判所第二小法廷昭和33年7月18日昭和30(あ)3982刑集 第12巻12号2656頁
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裁判要旨傷害の同時犯として起訴されたものを共同正犯と認定しても、それによつて被告人に不当な不意打を加え、その防禦権の行使に実質的な不利益を与えるおそれのないかぎり訴因変更の手続を必要としないものと解するのが相当である。
参照法条刑訴法312条,刑法207条,刑法204条,刑法60条
甲に対する刑事被告事件の弁護人であつた者が、右事件終結後甲に対しなされた高等裁判所の保釈保証金没取決定に対しなした異議申立の適否。
最高裁判所第二小法廷昭和33年7月15日昭和32(し)61刑集 第12巻11号2578頁
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裁判要旨甲に対する刑事被告事件の弁護人であつても、右事件が終結後においては、高等裁判所がなした甲に対する保釈保証金没取決定に対し、甲の特別の委任なき以上、甲を代理して異議の申立をすることができない。
参照法条刑訴法96条,刑訴法428条,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項
一 偽証教唆被告事件において被教唆者の自白は憲法第三八条第三項の「本人の自白」に含まれるか。 二 釈放直後精神障害を呈した者の勾留中における供述の証拠力。
最高裁判所第一小法廷昭和33年7月10日昭和32(あ)3266刑集 第12巻11号2492頁
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裁判要旨一 偽証教唆被告事件において、被教唆者の自白は憲法第三八条第三項の「本人の自白」に含まれない。 二 元来ヒステリー性格者である者が、公判廷における証言直後偽証の疑ありとして逮捕勾留され、十日目に釈放されたが心因性反応による一時的精神障害を呈し、二日後には精神病院に入院し約三週間後にほぼ治癒して退院した場合、右の者の勾留…
参照法条憲法38条3項,刑訴法321条2号,刑訴法318条
刑法第二六一条の器物毀棄罪と告訴権者。
最高裁判所第一小法廷昭和33年7月10日昭和33(あ)380刑集 第12巻11号2500頁
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裁判要旨地方裁判所支部庁舎の玄関扉のガラス等を破壊した器物毀棄の罪については、当該地方裁判所長が適法な告訴権を有する。
参照法条刑法261条,刑法264条,刑訴法230条,国有財産法2条1項,国有財産法3条,国有財産法5条,下級裁判所会計事務規程2条,下級裁判所会計事務規程87条
起訴状が紛失していても適法な公訴提起があつたものと認めた事例
最高裁判所第一小法廷昭和33年6月26日昭和33(れ)1刑集 第12巻10号2319頁
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裁判要旨第二審判決宣告後起訴状が紛失した場合に、第一審判決謄本、右第二審判決謄本および第一審担当検察官の証明書並びに右検察官および第一審判決に関与した裁判官の各証言によつて、公訴提起のあつたことおよびその犯罪事実は第一審判決認定事実と同一であつたことを認定し、適法な公訴の提起があつたものと認めることは違法でない
参照法条旧刑訴法290条,旧刑訴法291条,新刑訴法256条
訴因の変更を必要としない事例(強盗殺人の共同正犯―殺人の幇助)
最高裁判所第三小法廷昭和33年6月24日昭和31(あ)462刑集 第12巻10号2269頁
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裁判要旨被告人は、甲が金品強取の目的で乙を殺害しようとしてその首を絞めているとき、その企図を察知共謀の上乙の抵抗を阻止し、また着用の腰紐を甲に与えて絞首殺害の目的を達成するに至らせた旨の訴因で、被告人において甲が乙殺害の目的でその首を絞めている企図を察知しながら、その着用の腰紐を甲に与えて、絞首殺害の目的達成を容易ならしめてこ…
参照法条刑訴法312条,刑法240条,刑法199条,刑法60条,刑法62条
上告棄却決定に対する異議申立棄却決定について刑訴法第五〇一条の申立ができるか
最高裁判所第三小法廷昭和33年6月17日昭和33(す)238刑集 第12巻10号2232頁
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裁判要旨上告棄却決定に対する異議申立棄却決定に対しては刑訴第五〇一条にいわゆる裁判の解釈を求める申立をすることができない
参照法条刑訴法501条,刑訴法414条,刑訴法386条1項3号,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法422条,刑訴法415条
原判決が是認した第一審判決の採証する自白調書の任意性に疑いがあると認められる場合と刑訴法第四一一条第一号による原判決の破棄
最高裁判所第二小法廷昭和33年6月13日昭和31(あ)4204刑集 第12巻9号2009頁
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裁判要旨第一審判決が被告人の司法警察員に対する供述(自白)調書を他の証拠と綜合して犯罪事実を認定し、原判決もまたその自白の任意性を認め、第一審判決の右採証を是認している場合、諸般の証拠上、右自白の任意性に疑いがあるとみるのが相当で(判文参照)、且つ同自白が犯罪事実認定の有力な証拠となつていると認めるときは、刑訴第四一一条第一号…
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法322条1項,刑訴法319条1項,刑訴法335条1項,刑訴法317条,憲法38条2項
刑訴法第二一二条第一項にいう「現に罪を行い終つた者」にあたる事例
最高裁判所第二小法廷昭和33年6月4日昭和30(あ)3391刑集 第12巻9号1971頁
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裁判要旨住居侵入の犯人がその現場から約三〇米はなれたところで逮捕された場合であつても、時間的には、住居侵入の直後、巡査が急報に接し自転車で現場にかけつけ、右の地点において犯人を逮捕したものであるときは、刑訴第二一二条第一項にいう「現に罪を行い終つた者」にあたる現行犯人の逮捕ということができる
参照法条刑訴法212条1項,刑訴法213条
証人尋問請求の撤回があつたと認められる一事例
最高裁判所第三小法廷昭和33年5月27日昭和30(あ)365刑集 第12巻8号1625頁
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裁判要旨検察官の証人尋問請求の趣旨がその者の検察官に対する供述調書を刑訴第三二一条一項二号により証拠とするためになされたと認められる場合において、被告人がその証人尋問の施行に先立ち右書面を証拠とすることに同意した場合には右証人尋問請求は撤回されたものと認めることができる
参照法条刑訴法298条1項,刑訴法321条1項2号
いわゆる準起訴手続における公訴時効停止の時期
最高裁判所第三小法廷昭和33年5月27日昭和31(あ)745刑集 第12巻8号1665頁
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裁判要旨いわゆる準起訴手続において公訴時効は刑訴二六六条二号により裁判所の審判に附する決定があつたときに停止されるであつて、審判請求時に遡つて停止されるのではない
参照法条刑訴法266条2号,刑訴法267条,刑訴法254条,刑法195条
一 再審を開始するか否かの手続は憲法にいう「裁判の対審」か 二 刑訴法第四三五条第六号の「明らかな証拠」の意義 三 同号の「原判決において認めた罪より軽い罪」の意義
最高裁判所第三小法廷昭和33年5月27日昭和33(し)14刑集 第12巻8号1683頁
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裁判要旨一 確定判決に対する再審を開始するか否かの手続は、憲法にいう「裁判の対審」に当たらない 二 刑訴法第四三五条第六号にいう「明らかな証拠」というのは証拠能力もあり証明力も高度のものをいい、被告人が弁護人に宛てた書信の如きを含まない 三 同条同号の「原判決において認めた罪より軽い罪」というのは法定刑の軽い罪をいい、心神耗弱…
参照法条憲法37条1項,憲法82条1項,刑訴法435条6号,刑訴法445条,刑法39条2号,刑訴規則283条
刑訴規則第二一六条、第二二二条と控訴審への準用の有無
最高裁判所第一小法廷昭和33年5月26日昭和27(し)42刑集 第12巻8号1621頁
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裁判要旨刑訴規則第二一六条、第二二二条の規定は第一審における刑訴第二八四条、第二八五条第一、二項にあたる事件に関するものであつて、控訴審には準用のない規定である
参照法条刑訴法284条,刑訴法285条,刑訴法390条,刑訴規則216条,刑訴規則222条
一 刑訴法第二条にいう「現在地」の意義 二 国外において俘虜の管理にあたり日本人がその権限を逸脱して行つた逮捕監禁の罪とわが科刑権、裁判権
最高裁判所第一小法廷昭和33年5月24日昭和28(あ)1683刑集 第12巻8号1535頁
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裁判要旨一 刑訴第二条にいう「現在地」とは、被告人が公訴提起の当該任意又は適法な強制によつて現在する地域をいう 二 国外において俘虜の管理に当り日本人が正当行為の範囲を逸脱して行つた逮捕監禁の所為については、わが科刑権及び、我が国が事実上、裁判権を行使できる状態になればこれを処罰することができる
参照法条刑訴法2条,刑訴法338条1号,刑法4条,刑法3条9号,刑法3条10号,刑法218条,刑法219条,刑法220条,刑法221条
一 法人をたばこ専売法第七七条第七一条第一号第六六条第一項により処罰する場合と同法第七五条の没収、追徴 二 刑訴法第三三九号第一項第四号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」にあたらない事例 三 略式命令の請求による起訴の効力発生の…
最高裁判所第一小法廷昭和33年5月24日昭和32(あ)2199刑集 第12巻8号1611頁
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裁判要旨一 法人とたばこ専売法第七七条、第七一条、第六六条第一項により処罰する場合には、所定の罰金のほか同法第七五条の没収、追徴の言渡ができる 二 法人の清算人が清算結了前に検察官から解散前の違反行為につき略式手続によることに異議がないかどうかを確められ、異議がない旨申述し、清算結了後、その登記前に略式命令の請求がなされている…
参照法条たばこ専売法77条,たばこ専売法71条1号,たばこ専売法66条1項,たばこ専売法75条,刑法8条,刑法9条,刑法20条,憲法31条,刑訴法339条1項4号,刑訴法256条,刑訴法461条,刑訴法462条,刑訴規則290条
一 被告人の経歴等と詳細な記載がある起訴状が刑訴法第二五六条第六項に違反しないとされた一事例 二 恐喝の手段として郵送された脅迫文書の殆んど全文が記載された起訴状と刑訴法第二五六条第六項
最高裁判所第三小法廷昭和33年5月20日昭和28(あ)3906刑集 第12巻7号1398頁
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裁判要旨一 本件起訴状に被告人の経歴等に関する詳細な記載があるからといつてそれが刑訴法第二五六条第六項に違反するものであるということはできない 二 恐喝の手段として被害者に郵送された脅迫文書の趣旨が婉曲暗示的であつて、起訴状にこれを要約摘示するには相当詳細にわたるのでなければその文書の趣旨が判明し難いような場合には、起訴状にそ…
参照法条刑訴法256条,刑法249条
刑訴規則第一七八条第一項前段、第三項の規定は、控訴の審判に準用があるか
最高裁判所第二小法廷昭和33年5月9日昭和30(あ)4056刑集 第12巻7号1359頁
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裁判要旨刑訴規則第一七八条第一項前段、第三項の規定は、同第二五〇条により控訴の審判に準用があるものと解すべきである
参照法条刑訴法404条,刑訴法289条,刑訴規則178条,刑訴規則250条
一 弁護権の不法制限にならない一事例 二 事実の取調請求とは認められない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和33年5月6日昭和30(あ)4054刑集 第12巻7号1327頁
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裁判要旨一 量刑不当を主張している控訴趣意書を提出した私選弁護人が約二ヶ月の余裕を以て通知された第一回公判期日の三日前になつてから病気を理由として、公判期日変更の申請をしても、その病気が既に三ヶ月前に発した乳糜病でなお二ヶ月の安静加療を要するという場合には、右公判期日当日国選弁護人を選任して手続を進めても、特段の異議がない限り…
参照法条憲法37条3項,刑訴法276条,刑訴法389条,刑訴法393条1項,刑訴規則179の5
刑法第二七条により刑の言渡の効力を失つた前科を量刑資料に参酌することの適否
最高裁判所第一小法廷昭和33年5月1日昭和32(あ)3136刑集 第12巻7号1293頁
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裁判要旨執行猶予の言渡を取り消されることなく猶予の期間を経過し刑の言渡がその効力を失つても、その言渡を受けたいという既往の事実そのものを量刑の資料に参酌することは違法でない
参照法条刑法27条,刑訴法381条
刑訴法第一四四条但書の要件を具備しない証言拒絶を許容した違法があるとの意義申立を棄却する決定と特別抗告
最高裁判所第二小法廷昭和33年4月18日昭和32(し)55刑集 第12巻6号1109頁
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裁判要旨刑訴法第一四四条但書にいう「国の重大な利益を害する」との要件を具備しな証言拒絶を許容した違法があるとの意義申立を棄却する決定の如き訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴第四三三条第一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない
参照法条刑訴法144条,刑訴法420条,刑訴法433条1項,刑訴法309条
一 一部破棄の一事例 二 原判決が既になされた高等裁判所の判例および原判決後になされた右判例と同趣旨の最高裁判所の判例と相反する判断をしている場合と刑訴法四〇五条第三号の適用
最高裁判所第一小法廷昭和33年4月10日昭和32(あ)908刑集 第12巻5号866頁
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裁判要旨一 原判決中「本件控訴を棄却する」とある部分に対する上告がその理由なく、「当審における未決勾留日数中百弐拾日を原判決の本刑に算入する」とある部分に対する上告がその理由ある本件においては、原判決中「当審における未決勾留日数中百弐拾日を原判決の本刑に算入する」との部分だけを破棄し、その余の部分に対する上告を棄却すべきもので…
参照法条刑法21条,刑訴法357条,刑訴法410条1項,刑訴法405条2項,刑訴法405条3項
一 児童福祉法第六〇条第三項本文にいう「児童の年齢を知らないこと」と刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の成立を妨げる理由となる事実」 二 児童福祉法第六〇条第三項但書にいう「過失のない」ことと刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の…
最高裁判所第一小法廷昭和33年3月27日昭和28(あ)3015刑集 第12巻4号658頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 児童福祉法第六〇条第三項本文は、児童を使用する者において「児童の年齢を知らないこと」が刑訴法第三三五条第二項にいう「法律上犯罪の成立を妨げる理由となる事実」にあたらない旨を規定するものである。 二 児童福祉法第六〇条第三項但書は、児童を使用する者において児童の年齢を知らないことにつき「過失のない」ことが、刑訴法第三…
参照法条児童福祉法34条1項6号,児童福祉法60条1項,児童福祉法60条2項,児童福祉法60条3項,刑訴法335条2項
製造たばこ無指定販売罪幇助犯の公訴事実の記載方法
最高裁判所第一小法廷昭和33年3月27日昭和32(あ)2914刑集 第12巻4号697頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨製造たばこ無指定販売罪の幇助犯の公訴事実を起訴状に記載するには、日本専売公社より製造たばこの小売人として指令を受けない者が製造たばこを販売したこと、ならびにその販売を容易ならしめた具体的行為の日時、場所、方法を特定して記載するをもつて足るものと解するを相当とする。
参照法条たばこ専売法29条2項,たばこ専売法71条5号,刑訴法256条,刑法62条
一 道路交通取締法違反(無謀操縦)と業務上過失致死の各事実が公訴事実の同一性を欠く一事例 二 道路交通取締法違反(無謀操縦)罪と業務上過失致死罪との間に牽連関係乃至一所為数法の関係が存しない場合
最高裁判所第二小法廷昭和33年3月17日昭和30(あ)2676刑集 第12巻4号581頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 本件における道路交通取締法違反(無謀操縦)の事実と業務上過失致死の事実とは、公訴事実としては別個の事実であつて、公訴事実の同一性を認むべきではない。 二 本件における道路交通取締法違反(無謀操縦)の罪と業務上過失致死罪とは別個独立の犯罪であつて、右両者の間には牽連関係ないし一所為数法の関係は存しない。
参照法条道路交通取締法28条1号,道路交通取締法7条1項,道路交通取締法2項,刑法54条1項,刑法211条,刑訴法256条,刑訴法312条1項
一 被告人の検察官に対する供述調書が刑訴法第三二二条第一項および第三二一条第一項第二号の書面として取調請求がなされたものと認められる事例 二 証拠調に関するかしが治癒されたと認められる事例
最高裁判所第一小法廷昭和33年3月6日昭和32(あ)1531刑集 第12巻3号400頁
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裁判要旨一 共犯者たる共同被告人が数名あつて、いずれも、公判で、公訴事実を全面的に否認している場合、検察官が証拠として同被告人等の検察官に対する供述調書を一括して取調請求をしたときは、特段の事情がない限り、同供述調書は、刑訴第三二二条第一項および第三二一条第一項第二号により、当該被告人に対する関係のみならず、相被告人等に対する…
参照法条刑訴法298条1項,刑訴法322条1項,刑訴法321条1項2号,刑訴法291条2項,刑訴法311条3項,刑訴規則189条,刑訴規則192条,憲法37条2項
刑訴法四一一号第一号にあたらない事例
最高裁判所第三小法廷昭和33年3月4日昭和30(あ)271刑集 第12巻3号367頁
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裁判要旨船舶により貨物密輸出の予備をなした場合において、その用に供した船舶を旧関税法第八三条によることなく刑法第一九条第一項第一号第二項により没収した違法があつても、右違法は未だ刑訴第四一一条第一号を適用すべきものとは認められない。
参照法条刑訴法411条1号,旧関税法(明治32年法律61号)83条,刑法19条1項1号,刑法19条2項
公訴事実の同一性を欠く一事例
最高裁判所第二小法廷昭和33年2月21日昭和30(あ)212刑集 第12巻2号288頁
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裁判要旨「被告人は昭和二七年一二月三〇日頃の午後一一時半頃肩書自宅において、Aが川崎市aB化学工業株式会社工場内より同工場長某の管理にかかる銅製艶付板三二枚(価格九万六千円相当)を窃取するに際し、同人から例の銅板を会社から持出すからリヤカーを貸して呉れと頼まれてこれを貸与しよつて同人の右窃盗の犯行を容易ならしめて幇助した」との…
参照法条刑訴法312条1項,刑法235条,刑法256条2項
一 現行刑訴法上裁判所は職権で証拠調をしたり検察官に対して立証を促したりする義務があるか 二 裁判所に検察官に対し証拠を提出を促がす義務があると認められる一場合 三 審理不尽に基く理由の不備または事実の誤認があつて判決に影響を及ぼすことが明…
最高裁判所第一小法廷昭和33年2月13日昭和28(あ)2324刑集 第12巻2号218頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 わが現行刑訴法上、原則として、職権で証拠調をしたり、または検察官に対して立証を促したりする義務はない。 二 共犯または必要的共犯の関係に立つ者が多数あつて、これらの被告事件がしばしば併合または分離されつつ同一裁判所で審理されているうち、甲を除くその余の被告人等に対する関係では、同人等の検察官に対する供述調書が証拠し…
参照法条刑訴法298条,刑訴法1条,刑訴規則1条
心神耗弱と認めたことが経験則に違反しない事例
最高裁判所第三小法廷昭和33年2月11日昭和31(あ)721刑集 第12巻2号168頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨二つの精神鑑定書の各結論の部分に、いずれも、被告人が犯行当時心神喪失の情況にあつた旨の記載があつても、其部分を採用せず、右鑑定書全体の記載内容とその他の情況証拠とを綜合して、心神耗弱の事実を認定することは、必ずしも経験則に反するとはいえない。
参照法条刑訴法317条,刑訴法318条,刑訴法411条1号,刑訴法165条,刑法39条
裁判権ないし管轄権なくしてなされた刑法第五二条による刑を定める決定に対し法定の期間経過後になされた即時抗告
最高裁判所第三小法廷昭和33年2月11日昭和31(し)37刑集 第12巻3号355頁
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裁判要旨刑法第五二条による刑を定める決定が裁判権ないし管轄権をなくしてなされたものであつても、右決定に対する即時抗告が法定の期間経過後になされたものである以上、不適法のものとして棄却を免れない。
参照法条刑法52条,旧刑訴法375条,旧刑訴法459条,旧刑法469条4号,旧刑法466条1項,昭和21年勅令第278号(陸軍運法会議法海軍軍法会議法及第1復員裁判所及第2復員裁判所廃止ニ関スル件)附則5項,昭和27年法律81号(右勅令廃止法律)
検察官の氏名の記載のない起訴状謄本の送達とその効力
最高裁判所第二小法廷昭和33年2月10日昭和30(あ)3137刑集 第12巻2号125頁
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裁判要旨被告人に送達された起訴状登録に、起訴検察官の氏名が遺脱しているとの一事だけでは、その送達を無効ならしめるものではない。
参照法条刑訴法271条,刑訴規則176条,刑訴規則164条,刑訴規則58条
刑事事件の捜査上氏名住所を知るため外国人登録証明書の呈示を要求することと憲法第三八条第一項
最高裁判所第一小法廷昭和33年1月16日昭和29(あ)1993刑集 第12巻1号1頁
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裁判要旨刑事事件の捜査上氏名住所を知るため外国人登録証明書の呈示を要求したとしても憲法第三八条第一項に違反しない。
参照法条外国人登録法1条,外国人登録法13条2項,外国人登録法18条1項7号,憲法38条1項,刑訴法198条2項
刑訴法第四〇〇条但書に違反する一事例
最高裁判所第二小法廷昭和32年12月27日昭和30(あ)456刑集 第11巻14号3444頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審判決が起訴にかかる第一ないし第三の公訴事実を犯罪の証明がないとして、被告人に対し無罪を言い渡した場合に、控訴裁判所が右判決を破棄し、第一、第二の公訴事実につきみずから事実の取調を行うことなく、もつぱら第一審裁判所において取り調べた証拠のみによつて右第一ないし第三の犯罪事実の存在を確定し、有罪の判決をすることは、刑…
参照法条刑訴法400条,刑訴法54条,刑訴規則63条,憲法37条
破棄差戻判決の拘束力
最高裁判所第一小法廷昭和32年12月5日昭和31(あ)4041刑集 第11巻13号3167頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審裁判所が公訴事実はこれを認めるに足る証拠がないとして無罪の判決を言い渡したのに対し、原審裁判所のした破棄差戻判決における破棄の理由として示された判断が、第一審裁判所の無罪判決には事実の誤認および訴訟法の違反があり、そのために有罪を宣告すべきにかかわらず、無罪を宣告しているのであるから、右の誤りは判決に影響を及ぼす…
参照法条裁判所法4条,刑訴法397条,刑訴法400条本文
被告人が備忘のため取引関係を記入した書面を自白の補強証拠となると認めた事例
最高裁判所第二小法廷昭和32年11月2日昭和30(あ)865刑集 第11巻12号3047頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨米穀小売販売業者である被告人が本件犯罪の嫌疑を受ける前にこれと関係なく、自らその販売未収金関係を備忘のため、闇米と配給米とを問わず、その都度記入したものと認められる未収金控帳の記載内容は被告人の自白と目すべきでなく右控帳はこれを刑訴第三二三条第二号の書面として証拠能力を有し、自白の補強証拠たりうる。
参照法条憲法38条3項,刑訴法319条2項,刑訴法323条2号
証言を拒んだ証人に対し過料の制裁を科さない措置と異議申立の適否
最高裁判所第二小法廷昭和32年11月2日昭和32(し)37刑集 第11巻12号3056頁
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裁判要旨証人が正当の理由なく証言を拒んだときに、過料の制裁を科さなかつた措置に対して刑訴第三〇九条第一項の異議の申立をすることは許されないと解するを相当とする。
参照法条刑訴法160条,刑訴法146条,刑訴法147条,刑訴法149条,刑訴法309条1項
刑訴法第四一一条第一号にあたる一事例。―違法な保護観察の言渡―
最高裁判所第二小法廷昭和32年11月1日昭和29(あ)3170刑集 第11巻12号3037頁
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裁判要旨有罪判決において刑の執行猶予を言い渡すにあたり、保護観察に付することを得ない場合であるにかかわらず、併せて保護観察に付する旨言い渡した第一審判決およびこれを看過した原判決は、共に違法であつて刑訴第四一一条第一号により破棄を免れない。
参照法条刑法25条1項,刑法25条2項,刑法(昭和29年法律57号による改正前および改正後のもの)25条ノ2,刑法の一部を改正する法律(昭和29年法律57号)附則2項,刑訴法411条1号
外国人たる被告人の検察官に対する供述調書として証拠能力の認められる事例
最高裁判所第三小法廷昭和32年10月29日昭和32(あ)1195刑集 第11巻10号2708頁
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裁判要旨外国人たる被告人が検察官に対して英語で供述したことを通訳人が日本語に通訳しこれを検察官が録取した書面に被告人の署名がなくても、これを英訳した調書に被告人の署名があり、右和英両文調書双方に通訳人が通訳及び翻訳の相違ないことを担保して署名しているときは、右両調書を一括して被告人の検察官に対する供述調書として、証拠能力を認め…
参照法条刑訴法175条,刑訴法177条,刑訴法322条1項
刑訴法第九六条第三項による保釈保証金没取請求をなすべき裁判所
最高裁判所第三小法廷昭和32年10月23日昭和30(す)369刑集 第11巻10号2694頁
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裁判要旨刑訴第九六条第三項による保釈保証金没取の請求は、現に当該本案記録の存する検察庁に対応する裁判所になすべきものと解するのが相当である。
参照法条刑訴法96条3項,刑訴法472条
一罪の訴因を二罪と認定する場合と訴因の追加変更
最高裁判所第三小法廷昭和32年10月8日昭和30(あ)3499刑集 第11巻10号2487頁
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裁判要旨一個の窃盗として起訴せられたものを、訴因の追加変更の手続を経ないで、二個の窃盗と認定しても、公訴事実の同一性を失わずかつ被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞れがない限り、違法ではない。
参照法条刑訴法312条,刑訴法256条,刑法235条
一 刑訴法第三二二条の書面にあたる一事例 二 刑訴法第三二一条第一項第二号の書面にあたる一事例
最高裁判所第二小法廷昭和32年9月30日昭和30(あ)600刑集 第11巻9号2403頁
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裁判要旨一 船舶を焼失沈没させて保険金を騙取したとの公訴事実の証明のために提出された被告人の供述調書で、船舶沈没事故があつたことだけを認め、それが犯罪に因るものであることを否定しているものも、刑訴第三二二条にいわゆる不利益な事実の承認を内容とする書面にあたる。 二 相被告人の検察官に対する供述を録取した書面で、その公判廷におけ…
参照法条刑訴法322条,刑訴法321条1項2号
刑訴法第三二二条第一項にいわゆる被告人作成の供述書と認められる一事例
最高裁判所第一小法廷昭和32年9月26日昭和31(あ)1791刑集 第11巻9号2371頁
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裁判要旨表面は、司法巡査作成名義の交通違反現認報告書と題する書類で、道路交通取締法令違反の被疑者の氏名、住所、違反の概要を記載せるものの裏面に、不動文字をもつて「表記の通り違反を認む」と記載しあり末尾に日付、被告人の住所、氏名の自署および押印がなされているときは、該書類の裏面は、書面全体の形式から被告人の意思に基き被告人自ら作…
参照法条刑訴法322条1項
告訴の訴訟能力ありとされた一事例
最高裁判所第一小法廷昭和32年9月26日昭和31(あ)4628刑集 第11巻9号2376頁
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裁判要旨強姦の被害者が、告訴当時一三才一一月で中学二年生であつても告訴の訴訟能力を有すると認めるのを相当とする。
参照法条刑訴法230条
被告人以外の者の検察官に対する供述調書の任意性に関する調査があつたと認められる事例
最高裁判所第二小法廷昭和32年9月18日昭和29(あ)3619刑集 第11巻9号2324頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人以外の者の検察官に対する供述調書について、弁護人から特信性がないから証拠調に反対の旨の異議申立があり、右異議は理由なしとして却下された旨公判調書に記載されている場合は、右異議についての裁判に際し、その任意性の有無についても調査せられたものと解するを相当とする。
参照法条刑訴法325条
刑訴法第三九二条第二項の合憲性
最高裁判所第二小法廷昭和32年9月18日昭和30(あ)1627刑集 第11巻9号2340頁
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裁判要旨刑訴第三九二条二項が控訴審に職権調査の義務を課さなかつたといつて、憲法第一三条、第七六条第三項に違反しない。
参照法条刑訴法392条,憲法13条,憲法76条3項
第一審判決の不定期刑を第二審判決で定期刑に変更する場合における刑の軽重の比較
最高裁判所第二小法廷昭和32年9月18日昭和32(あ)1544刑集 第11巻9号2353頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審判決の不定期刑を第二審判決で定期刑に変更する場合において、両者の刑の軽重は、右第一審判決の不定期刑の中間位を標準とし、これを定期刑の刑期と比較対照して、その長い方を重いとする、いわゆる中間位説に従つて決すべきものである。
参照法条刑法10条,少年法52条,刑訴法402条
刑訴法第四八条第三項所定期間内に整理されなかつた公判調書とその効力
最高裁判所第三小法廷昭和32年9月10日昭和32(あ)1116刑集 第11巻9号2213頁
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裁判要旨刑訴第四八条第三項所定期間内に整理されなかつた公判調書であつても、単にその一事だけは無効と解することはできない。
参照法条刑訴法48条,刑訴法50条
刑訴法第六五条第三項の通知による召喚手続
最高裁判所第二小法廷昭和32年8月30日昭和32(あ)1389刑集 第11巻8号2128頁
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裁判要旨刑訴第六五条第三項の被告人に対する通知による召喚手続については、裁判所が各場合につき相当と認めるところに従い、在監人召喚簿、電話その他適宜の方法により前もつて通知をすれば足りる。
参照法条刑訴法65条,刑訴法54条,刑訴規則298条,民訴法168条
裁判長の認印を欠く公判調書の効力
最高裁判所第二小法廷昭和32年8月23日昭和30(あ)120刑集 第11巻8号2103頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨裁判長の認印若しくは裁判長に差支あるときの他の裁判官の一人の認印を欠く公判調書は、刑訴規則第四六条の規定に違反するものであるが、その作成権限ある裁判所書記官補の署名押印があり、他方第一審において所定の期間内に被告人または弁護人から同公判調書の記載の正確性について異議の申立がなされた形跡がなく、また原審において右法令違反…
参照法条刑訴法48条,刑訴法51条,刑訴規則37条,刑訴規則46条,刑訴規則48条
一 被告人に不利益な主張であつて、上告理由とすることの許されない事例 二 台湾製パイン・アツプル罐詰の輸入税率
最高裁判所第二小法廷昭和32年7月19日昭和28(あ)5347刑集 第11巻7号1939頁
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裁判要旨一 刑法第四五条前段の併合罪の関係にあるものとして、(一)関税逋脱、(二)(1)(2)密輸入品運搬、(三)関税逋脱未遂の罪が認定せられ、同第四七条第一〇条により右(一)の罪を犯情の最も重いものとしてこれに所定の加重をして処断せられたのに対し、右(二)(1)(2)をもつて関税逋脱または密輸入の罪にあたると主張する上告論旨…
参照法条旧関税法75条1項,旧関税法75条2項,旧関税法76条ノ2第1項,刑訴法405条,刑訴法407条,刑訴法402条,刑訴法351条,関税定率法別表輸入税表番号301の1甲,関税定率法別表輸入税表番号301の2甲
刑訴法第三七八条第三号にあたる違法の認められない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和32年7月19日昭和32(あ)725刑集 第11巻7号2006頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨起訴にかかる事実は、競馬施行者でない被告人が、地方競馬の競走に関し勝馬投票券に類似するものを発売して競馬を行つたという競馬法第三〇条第一号違反の起訴にかかる事実を、判決において被告人は地方競馬の競走に関し勝馬投票類似の行為をさせて利を図つたという同法第三〇条第三号違反の事実を認定したからといつて、刑訴第三七八条第三号に…
参照法条競馬法30条,競馬法1条3項,刑訴法378条3号
自首があつたとの主張と刑訴法第三三五条第二項
最高裁判所第一小法廷昭和32年7月18日昭和31(あ)4723刑集 第11巻7号1880頁
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裁判要旨自首があつたとの主張は、刑訴第三三五条第二項の主張にあたらない。
参照法条刑法42条1項,刑訴法335条2項
一 飼犬が所有者の事実上の支配を及ぼし得ない地域に出遊した場合とその所持 二 法定刑(懲役刑)を同じくするが種類を異にする数個の犯罪を併合加重する場合と法令適用の判示方
最高裁判所第三小法廷昭和32年7月16日昭和30(あ)2908刑集 第11巻7号1829頁
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裁判要旨一 飼犬が時に所有者の事実上の支配を及ぼし得べき地域外に出遊した場合でも、その習性として所有者の許に帰来するのを常としているものは、特段の事情の生じないかぎり、所有者の所持を離れたものということはできない。 二 窃盗、傷害(懲役刑選択)、恐喝の三罪につき併合罪の加重をする場合、いずれの罪を最も重いと認めて加重をしたかを…
参照法条刑法235条,刑法47条,刑法10条,刑訴法335条1項
刑訴法第八条第二項による審判併合請求事件について、それぞれ現に係属する裁判所で各別に審判するを相当と認めるときの直近上級裁判所の措置
最高裁判所第一小法廷昭和32年7月4日昭和32(す)453刑集 第11巻7号1807頁
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裁判要旨刑訴第八条第二項による審判併合請求事件について、直近上級裁判所が、それぞれ現に係属する裁判所で各別に審判するを相当と認めるときは、その請求を却下すべきである。
参照法条刑訴法8条
刑訴法第四〇〇条但書に違反する一事例
最高裁判所第二小法廷昭和32年6月21日昭和30(あ)2244刑集 第11巻6号1721頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨強姦致傷の公訴事実について第一審が、単なる傷害罪と認定処断したのに対し、控訴審が何ら自ら事実の取調をしないで第一審判決を事実誤認があるとして破棄し、訴訟記録並びに第一審で取り調べた証拠のみによつて、直ちに強姦致傷の事実を認定処断することは、刑訴第四〇〇条但書に違反するものである。
参照法条刑法204条,刑法181条,刑訴法400条
大赦令により赦免され、刑の言渡の効力を失つた前科を量刑当否の判断の資料に供すること等の適否
最高裁判所第二小法廷昭和32年6月19日昭和32(あ)614刑集 第11巻6号1695頁
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裁判要旨大赦令により赦免され、刑の言渡の効力を失つた前科であつても、第一審においてその前科調書を証拠として取り調べ、右受刑の事実を審問し、または第二審においてこれを前審の量刑当否の判断の資料に供したからといつて、違法ということはできない。
参照法条大赦令(昭和20年勅令579号)1条1項44号,恩赦令(大正元年勅令23号)3条1号,恩赦法(昭和22年法律20号)3条1号,刑訴法381条
一 自白の任意性に関する立証責任 二 刑訴法第四一一条第一号にあたる一事例。−勾留中の被疑者に対する糧食差入禁止とその間またはその後に作成された自白調書の証拠能力−
最高裁判所第二小法廷昭和32年5月31日昭和28(あ)1516刑集 第11巻5号1579頁
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裁判要旨一 自白が任意になされたかどうかについての合理的な疑の存否につき、何れとも決し難いときは、これを被告人の不利益に判断すべきではない。 二 被疑者に対する糧食差入禁止の事実を認め、しかもその糧食差入禁止の期間と自白の時日との関係上、外形的には糧食差入禁止と自白との間に因果の関係を推測させ、少くともその疑ある事実であるにか…
参照法条刑訴法319条,刑訴法318条,刑訴法322条,刑訴法81条,刑訴法207条,刑訴法411条1号
上告棄却決定謄本が本人と弁護人との双方に日を異にして送達された場合と異議申立期間の起算日
最高裁判所第二小法廷昭和32年5月29日昭和32(す)390刑集 第11巻5号1576頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨上告棄却決定の謄本が、本人と弁護人との双方に日を異にし本人に先に送達された場合における異議申立の期間は、本人に送達された日から起算すべきである。
参照法条刑訴法414条,刑訴法386条2項,刑訴法55条1項,刑訴規則34条
一 緊急逮捕をするにあたつて被疑者の特定がされていたと認められる事例 二 右の場合急速を要し裁判官の逮捕状を求めることができないと認められる事例 三 緊急逮捕をするにあたつて逮捕の理由を告げたと認められる事例
最高裁判所第三小法廷昭和32年5月28日昭和30(あ)457刑集 第11巻5号1548頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 集団暴行犯人の住所氏名を知ることができず、各人ごとに人相、体格等の特徴を具体的に表示できなくても、犯人を確認、追尾した司法警察職員が、群集中に混在する犯人を容貌等により識別できる以上、緊急逮捕をするに必要な被疑者の特定があるということができる。 二 右集団暴行犯人が多数の者と共に団体結成の大会を開き、逮捕に備えて石…
参照法条刑訴法210条
一旦不起訴にした犯罪を起訴することと憲法第三九条
最高裁判所第二小法廷昭和32年5月24日昭和31(あ)900刑集 第11巻5号1540頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨検察官が一旦不起訴にした犯罪を後日起訴しても、憲法第三九条に違反するものではない。
参照法条憲法39条,刑訴法248条
補強証拠としての価値を認め得る一事例
最高裁判所第一小法廷昭和32年5月23日昭和31(あ)3543刑集 第11巻5号1531頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨犯人自ら当該物件を盗んだことを認めているのであるから、盗難にあつたことは間違いないものと思う旨の記載がある被害顛末書でも、それに詳記されている被害物件の保管場所、保管者、保管状況等によつては、その補強証拠としての価値を認めて差支えない。
参照法条刑訴法318条,刑訴法319条2項,刑訴法321条,憲法38条3項
勾留状の失効とその勾留の効力を争う抗告の利益
最高裁判所第三小法廷昭和32年5月21日昭和32(し)23刑集 第11巻5号1521頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨勾留せられた被疑者が留置の必要事由消滅により釈放された以上、同人に対する勾留状の効力を争うことは利益がない。
参照法条刑訴法60条,刑訴法61条,刑訴法207条,刑訴法426条2項,刑訴法429条1項2号,刑訴法433条
一 刑訴法第二条第一項にいわゆる「現在地」の意義 二 被告人の黙秘権と偽証教唆罪の成否 三 証人の証拠拒絶権と偽証罪の成否
最高裁判所第三小法廷昭和32年4月30日昭和29(あ)3965刑集 第11巻4号1502頁
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裁判要旨一 刑訴第二条第一項にいわゆる「現在地」とは、公訴提起の当時被告人が任意または適法な強制処分によつて現在する地域をいう。 二 被告人に黙秘権があるからといつて他人に虚偽の証言をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。 三 証人が証言拒絶権を有する事項であつても宣誓の上虚偽の供述をすれば偽証罪が成立する。
参照法条刑訴法2条1項,刑訴法311条1項,刑訴法146条,刑訴法154条,刑法61条1項,刑法169条
犯罪が前刑の執行猶予期間内に犯されたことを量刑に考慮することの適否
最高裁判所第一小法廷昭和32年4月25日昭和31(あ)3746刑集 第11巻4号1485頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨量刑の当否を判断するにあたり、犯罪が前刑の執行猶予期間内に犯されたことを情状として考慮することは、違法ではない。
参照法条刑訴法381条,刑訴法248条,憲法14条
一 弁護権の不法制限にあたらない一事例 二 控訴審の破棄差戻判決関与裁判官の破棄差戻後の控訴審判決言渡関与の適否
最高裁判所第三小法廷昭和32年4月16日昭和30(あ)1291刑集 第11巻4号1372頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 控訴審において、一人の弁護人に公判期日の通知をしなかつた違法があつても、適法な通知を受けた他の弁護人において公判期日に出頭し、同弁護人において、主任弁護人の指定を受け、不出頭の弁護人の控訴趣意書についても弁論し、その後何らの異議なく審判がなされたときは、右手続の瑕疵は判決破棄の理由とならない。 二 控訴審の破棄差戻…
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法273条3項,刑訴法20条7号
一 刑訴法第三九〇条の合憲性 二 被告人の上訴を棄却する場合とその審級における未決勾留日数の通算
最高裁判所第一小法廷昭和32年3月28日昭和31(あ)3965刑集 第11巻3号1306頁
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裁判要旨一 刑訴法第三九〇条は憲法第三一条に違反しない。 二 上訴裁判所は、被告人の上訴を棄却する場合においても、その審級における未決勾留日数を本刑に算入することができる。
参照法条刑訴法390条,刑訴法495条,憲法31条,刑法21条
一 憲法第三七条第三項に違反しない事例 二 控訴審の判決に控訴趣意書記載の控訴趣意を引用する場合と控訴趣意書添付の要否。
最高裁判所第一小法廷昭和32年3月14日昭和31(あ)3468刑集 第11巻3号1080頁
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裁判要旨一 必要的弁護事件の控訴審において、私選弁護人は控訴趣意書を提出せず、被告人がただ量刑不当を主張した控訴趣意書を提出しているに過ぎない場合、公判期日五日前に被告人より疾病を理由として右期日の延期を申請し、裁判所もまた同期日二日前に被告人に対し勾留執行停止の決定をしていても、右公判期日に私選弁護人が出頭しないときは、在廷…
参照法条憲法37条3項,刑訴法414条,刑訴法289条,刑訴法387条,刑訴法389条,刑訴規則246条
刑訴法第四一一条第一号第三号にあたる一事例
最高裁判所第一小法廷昭和32年2月14日昭和26(あ)5023刑集 第11巻2号696頁
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裁判要旨贈収賄被告事件において、不可分の供述の一部をとつて全体の意味と異る趣旨を認定して職務に関する饗応を認めた判決は証拠法の違反があると共に事実の誤認があつて刑訴第四一一条第一号第三号によりこれを破棄した上無罪の言渡をすることができる。
参照法条刑訴法317条,刑訴法318条,刑訴法411条,刑訴法413条,刑法197条,刑法198条
一 供出完了後のいわゆる余剰米に関する食糧管理法第九条第一項、同施行令第六条の適用の合憲性 二 食糧管理法違反罪における買受米の換価金の没収 三 懲役と罰金とを併科し、更に附加刑として換価金の没収を科することの可否
最高裁判所第二小法廷昭和32年2月8日昭和29(あ)3450刑集 第11巻2号539頁
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裁判要旨一 生産者の供出完了後のいわゆる余剰米といえども、食糧管理法第九条第一項同施行令第六条適用の対象となり、その規定に違反した者に対し、同法第三一条第三四条を適用して処断することは憲法第二九条に違反するものではない。 二 所論換価金は、被告人が本件犯行によつて得た米の換価金であるから、ひつきよう米そのものと同視すべきもので…
参照法条食糧管理法9条1項,食糧管理法31条,食糧管理法34条,食糧管理法施行令6条,憲法29条,刑法19条,刑訴法122条
弁論の再開請求却下手続の瑕疵と判決への影響
最高裁判所第一小法廷昭和32年2月7日昭和27(あ)2207刑集 第11巻2号522頁
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裁判要旨控訴審において、弁護人から示談弁償を理由として弁論再開申請があつたにかかわらず再開を許さなかつたことが、再開の請求を却下するという決定の形式によらなかつた違法があるとしても、それは形式だけの違法であつて、原判決に影響を及ぼさないこと明白である。
参照法条刑訴法313条,刑訴規則214条
裁判官が他の被告事件の公判審理により被告事件の内容を予め知つていた場合と刑訴法第二五六条第六項
最高裁判所第三小法廷昭和32年1月29日昭和29(あ)2076刑集 第11巻1号305頁
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裁判要旨被告人甲に対する窃盗事件の第一回公判期日において同被告人から窃盗の事実を自認する陳述を聴取しその証拠書類の取調をした裁判官が、同被告人より右窃盗の賍物を故買したことを公訴事実とする被告人乙に対する賍物故買事件(別件)を、前記甲に対する事件の第二回公判期日冒頭において、これに併合審理することとし、乙に対し起訴状の朗読に始…
参照法条刑訴法256条6項,刑訴法296条
一 未完成の弁解録取書は刑法第二五八条の「公務所ノ用ニ供スル文書」にあたるか 二 公文書毀棄罪の成立する一事例
最高裁判所第三小法廷昭和32年1月29日昭和29(あ)2424刑集 第11巻1号325頁
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裁判要旨司法警察員が刑訴二〇三条に基き被疑者に対し被疑事実の要旨および弁護人を選任し得る旨を告げ、被疑者がこれに対する供述をしたので、その旨を記載した弁解録取書原本を執筆し、これを読み聞かせ誤の有無を問うたところ被疑者が黙秘したため、司法警察員がその旨の文言の一部を末尾に記載した場合においては、いまだ被疑者および司法警察員の署…
参照法条刑法258条,刑訴法203条,刑訴規則58条
所在不明者作成の答申書を証拠とすることと憲法第三七条第二項
最高裁判所第三小法廷昭和32年1月29日昭和30(あ)881刑集 第11巻1号337頁
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裁判要旨答申書の作成者が所在不明であるとき、その答申書を証拠に採用することは、憲法第三七条第二項に違反しない。
参照法条憲法37条2項,刑訴法320条1項,刑訴法321条1項3号
一 犯行の謀議の一過程に属する事実を共同被告人中の一人の自白だけで認定することは憲法第三八条第三項に違反するか 二 証人の証言拒否を理由としてその検察官に対する供述調書を刑訴法第三二一条第一項第二号により証拠として取り調べた後、右証人が態度…
最高裁判所第三小法廷昭和32年1月22日昭和30(あ)1941刑集 第11巻1号103頁
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裁判要旨一 独立した犯罪事実でなく、犯行の謀議の一過程に属する事実について共同被告人中の一人の自白だけで認定しても、憲法第三八条第三項に違反するものではない。 二 公判期日に証人が証言を拒否したため刑訴第三二一条第一項第二号によりその検察官に対する供述調書を証拠として取り調べた後、右証人が公判廷で真実を述べるといつているからと…
参照法条憲法38条3項,憲法37条2項,刑訴法298条,刑訴法321条1項2号,刑訴法324条
昭和三〇年法律第五一号による銃砲刀剣類等所持取締令の一部改正と刑の廃止
最高裁判所第三小法廷昭和31年12月25日昭和31(あ)667刑集 第10巻12号1701頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨昭和三〇年法律第五一号による銃砲刀剣類等所持取締令の一部改正前に業務その他正当な理由がなく刃渡一五センチメートル未満のあいくち(七首)を携帯した所為については、右改正により刑の廃止があつたものということはできない。
参照法条銃砲刀剣類等所持取締令1条2項,銃砲刀剣類等所持取締令2条,銃砲刀剣類等所持取締令15条,銃砲刀剣類等所持取締令26条1号,銃砲刀剣類等所持取締令27条,銃砲刀剣類等所持取締令(昭和30年法律51号による改正前)1条,銃砲刀剣類等所持取締令…
犯罪行為後の発生事実を刑の量定に参酌した一事例
最高裁判所第二小法廷昭和31年12月22日昭和29(あ)665刑集 第10巻12号1667頁
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裁判要旨被告人が火薬類を所持しこれを譲渡しなかつたならば、その直後に災害が発生しなかつたものであると認められる事情の存する場合に、その火薬類により発生した災害の結果を火薬類所持罪の量刑の一事情として参酌したからといつて、不当ではなく、違法ということはできない。
参照法条刑訴法333条,刑訴法381条,刑訴法411条2号,火薬類取締法59条2号,火薬類取締法21条
刑訴法第四〇〇条但書に違反する一事例
最高裁判所第二小法廷昭和31年12月14日昭和28(あ)2891刑集 第10巻12号1655頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨第一審裁判所が鑑定その他の証拠調をした上、被告人には是非善悪を弁別しこれに基いて行動する能力があると認めるに足る精神状態の存在は認められないから被告人は犯行当時心神喪失の状態にあつたとして無罪の判決を言渡したのに、控訴審が何ら事実の取調をしないで訴訟記録および第一審裁判所で取り調べた証拠だけによつて第一審判決を破棄し、…
参照法条刑法39条,刑訴法400条但書
共同被告人が弁論分離後他の事件の証人としてした証言を自己の犯罪事実に対する証拠とすることの可否
最高裁判所第一小法廷昭和31年12月13日昭和28(あ)3280刑集 第10巻12号1629頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨甲乙が共同被告人である場合に、弁論分離後乙が甲の事件の証人としてした証言は、乙の犯罪事実に対する証拠となる。
参照法条刑訴法143条,刑訴法317条,刑訴法322条
訴訟費用の裁判に対する不服申立
最高裁判所第一小法廷昭和31年12月13日昭和30(あ)2955刑集 第10巻12号1633頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨上訴審において訴訟費用の裁判を是正すべき場合は単に本案の裁判に対し上訴の申立があつただけでは足らずその上訴が適法であり且つ理由があり、本案についても下級審の判決が取消される場合にかぎるものと解すべきである。
参照法条刑訴法185条
一 期待可能性の不存在を理由として刑事責任を否定する場合、法文上の根拠を示すことを要するか 二 いわゆるピケツテイングが威力業務妨害罪にあたらない一事例
最高裁判所第三小法廷昭和31年12月11日昭和24(れ)2273刑集 第10巻12号1605頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 論旨は、原判決は被告人の所為について期待可能性がないとしてその刑事責任を否定したのであるが、その根拠としてはただ漫然条理上責任を阻却するというに止まり、何故期待可能性なき場合には刑事責任が排斥されるかを成文との繋りにおいて明示してその法的根拠を充分に説示していないから、結局裁判に理由を附せず又は判決に示すべき判断を…
参照法条刑訴法44条,刑法234条,刑法35条,労働組合法1条,裁判所法11条
包括一罪と認められる一事例
最高裁判所第一小法廷昭和31年11月29日昭和31(さ)4刑集 第10巻11号1570頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人が法令に定められた運転の資格を持たないで、昭和三〇年五月一九日午後一時頃玉名市aよりA号自動三輪車を運転して、玉名市b町内を乗り廻して無謀操縦をしたという公訴事実と、同一被告人が法令に定められた運転の資格を持たないで、昭和三〇年五月一九日午後一時四〇分頃玉名市c町道路においてB家所有の自動三輪車を運転して無謀操縦…
参照法条刑訴法337条,刑訴法338条,刑訴法454条
各別に起訴された被告人を異にする相関連する事件の公判が同一の裁判官によつて相前後して開廷審理された場合と憲法第三七条第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」
最高裁判所第三小法廷昭和31年11月27日昭和31(あ)2178刑集 第10巻11号1558頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人の事件と相関連する事件で別に起訴され、後に被告人の事件と併合審理された相被告人の第一回公判が、被告人の公判より前に開廷された結果、同一の裁判官が相被告人の第一回公判で、後に被告人の審理において提出された証拠を取り調べたからといつて、被告人に憲法第三七条第一項によつて保障された「公平な裁判所の裁判」を受ける権利が侵…
参照法条憲法第37条1項,刑訴法292条,刑訴法297条,刑訴法313条
一 刑法第二五条第二項の法意 二 刑訴第四〇六条刑訴規則第二五七条によつて受理された事件と同法第四一一条の適用
最高裁判所第一小法廷昭和31年11月22日昭和30(あ)4104刑集 第10巻11号1551頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑法第二五条第二項は、前に禁錮以上の刑に処せられたその執行を猶予せられた者に対して一年以下の懲役または禁錮の言渡をなす場合に再度の執行猶予の言渡をなすことができる趣旨である。 二 刑訴第四〇六条刑訴規則第二五七条によつて受理された事件についても、同法第四一一条を適用することができる。
参照法条刑法25条,刑訴法406条,刑訴法411条,刑訴規則257条
一 公訴事実の同一性の認められる一事例 二 業務上横領と詐欺
最高裁判所第二小法廷昭和31年11月9日昭和29(あ)2278刑集 第10巻11号1531頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨被告人はA事務局の外務員として同連盟賛助会員の募金並びに賛助金集金等の業務に従事中、昭和二六年三月二四日頃から同年八月一六日頃までの間二五回にわたつてB株式会社外二四名から集金した合計一七五〇〇〇円をその都度ほしいままに着服横領したとの業務上横領の訴因と、被告人は昭和二五年一〇月末まで右事務局員として右事務に従事し同日…
参照法条刑訴法312条,刑訴法256条,刑法253条,刑法246条
偽造手形と刑法第一九条第二項
最高裁判所第一小法廷昭和31年11月1日昭和31(あ)1944刑集 第10巻11号1525頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨押収されている偽造手形は何人の所有をも許されないが、検察官が没収の執行として、これに偽造の旨表示したものを所有又は所持することは許される。
参照法条刑訴法497条,刑訴法498条,刑法19条2項
刑訴第二一二条第一項にいう「現に罪を行い終つた者」にあたる一事例
最高裁判所第一小法廷昭和31年10月25日昭和31(あ)479刑集 第10巻10号1439頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨某が飲酒酩酊の上甲特殊飲食店の玄関において、従業婦の胸に強打を加え、更に同家勝手口の硝子戸を故らに破損したため、同家主人が直ちに附近の巡査派出所の勤務巡査に届け出で、同巡査は現場に急行したところ、右従業婦から某の暴状を訴えられ、某は今乙特殊飲食店にいると告げられたので、破損箇所を検した上直ちに甲店より約20米隔てた乙店…
参照法条刑訴法212条1項,刑訴法213条
一 貸金業等の取締に関する法律第一八条第一号の罪の性質 二 営業犯の公訴時効 三 出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律附則第一一項と憲法第一四条
最高裁判所第一小法廷昭和31年10月25日昭和31(あ)813刑集 第10巻10号1447頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 貸金業等の取締に関する法律第一八条第一号の罪は営業犯である。 二 営業犯の公訴時効は最終の犯罪行為が終つた時から進行する。 三 刑罰法令は行為時法によるべきものであつて、所為出資の受入、預り近及び金利等の取締等に関する法律附則第一一項は貸金業等の取締に関する法律第五条違反の行為をした者に対しては、何人に対しても平等…
参照法条貸金業等の取締に関する法律5条,貸金業等の取締に関する法律18条1号,貸金業等の取締に関する法律18条,出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律附則5項11項,刑訴法250条5号,刑訴法253条,刑法45条,出資の受入預り金及び金利等…
昭和二九年国家公安委員会規則第五号により司法警察員に指定された司法巡査の権限
最高裁判所第二小法廷昭和31年8月22日昭和31(あ)1719刑集 第10巻8号1266頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨昭和二九年国家公安委員会規則第五号の定めるところにより当該管区警察局長が司法警察員に指定した司法巡査は、司法警察員の資格において参考人の供述調書を作成することができる。
参照法条昭和29年国家公安委員会規則第5号,刑訴法189条,刑訴法223条
保釈保証書を差し出した者の保証金没取決定に対する異議申立権の有無
最高裁判所第二小法廷昭和31年8月22日昭和31(し)25刑集 第10巻8号1273頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨保釈された者が有罪判決確定後逃亡したることを理由として高等裁判所がなした同人に対する保釈保証金没取決定に対し、さきに同人のため保証書を差し出した者は、刑訴第三五二条の「被告人以外の者で決定を受けたもの」として、自ら異議申立をすることはできない。
参照法条刑訴法96条,刑訴法94条3項,刑訴法352条,刑訴法428条,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項
一 包括一罪と認むべき事例 二 包括一罪の公訴時効
最高裁判所第二小法廷昭和31年8月3日昭和29(あ)180刑集 第10巻8号1202頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 医師で麻薬施用者として免許を受けている被告人が、昭和二三年六月一五日頃より同九月三〇日頃までの間五四回および昭和二六年八月一〇日頃より同年一〇月一六日頃までの間三五回にわたり、同一の麻薬中毒患者に対しその中毒症状を緩和する目的をもつて麻薬である塩酸モルヒネ注射八九本を施用した各所為は、それぞれ包括一罪であると解する…
参照法条旧麻薬取締法(昭和23年法律123号)39条,旧麻薬取締法(昭和23年法律123号)57条,刑法45条,刑訴法253条
正式裁判の量刑と刑訴第四〇二条
最高裁判所第一小法廷昭和31年7月5日昭和30(あ)3699刑集 第10巻7号1020頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨略式命令に対する正式裁判に関しては刑訴第四〇二条は適用されない。
参照法条刑訴法468条2号,刑訴法468条3号,刑訴法469号,刑訴法402条
一 刑訴第三六二条にいわゆる「責に帰することができない事由」の意義 二 上訴権回復請求の許されない一事例
最高裁判所第二小法廷昭和31年7月4日昭和31(し)29刑集 第10巻7号1015頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨一 刑訴第三六二条にいわゆる「責に帰することができない事由」とは、上訴不能の事由が上訴権者またはその代人の故意または過失にもとづかないことをいうものである。 二 被告人が刑訴第三八六条第一号の規定による控訴棄却決定の送達を受けた当時病床にあり、医師より絶対安静を命ぜられていたために異議の申立をすることができなかつたとい…
参照法条刑訴法362条,刑訴法386条,刑訴法422条,刑訴法428条
最高裁 / 民集登載2件
一 刑訴第二〇八条第二項所定の「やむを得ない事由があると認めるとき」の意義 二 検察官が勾留延長請求をし裁判官が右請求認容の裁判をするについて、国家賠償法第一条第一項所定の過失があるとした原判決が違法であるとされた事例
最高裁判所第三小法廷昭和37年7月3日昭和32(オ)682民集 第16巻7号1408頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 刑訴第二〇八条第二項所定の「やむを得ない事由があると認めるとき」とは、事件の複雑困難(被疑者もしくは被疑事実が多数であるほか、計算複雑被疑者関係人らの供述その他の証拠のくいちがいが少なからず、あるいは取調を必要と見込まれる関係人、証拠物等が多数の場合等)、あるいは証拠蒐集の遅延もしくは困難(重要と思料される参考人の…
参照法条刑訴法208条2項,国家賠償法1条1項
一 経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律第四条による株券の没収は株主催に及ぶか 二 右株券が押収に係るものである場合の没収の効力の発生時期 三 右株券没収の言渡を受けた者が没収の効力発生後国に対する名義書換までの間に交付を受けた利益配当金及び無償…
最高裁判所第二小法廷昭和37年4月20日昭和32(オ)628民集 第16巻4号860頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律第四条により株券が没収されたときは、没収の効力は右株券に表彰される株主催に及ぶものと解すべきである。 二 右の株券が押収されている場合には、検察官の命令による執行をまたず、没収の判決の確定と同時に没収の効力(没収の言渡を受けた者と国との間における国庫帰属の効力)を生ずる。 三 右の株券…
参照法条経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律4条,商法290条2項,株式会社の再評価積立金の資本組入に関する法律3条,株式会社の再評価積立金の資本組入に関する法律5条,民法703条,刑訴法490条
該当する裁判例がありません。