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最高裁 / 裁判集登載41件
一、自首減軽と裁判所の自由裁量 一、自首調書を作成しないことと法令違背の有無
最高裁判所第三小法廷昭和26年4月24日昭和25(れ)1620集刑 第44号431頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論の如き旧刑訴法上の手続違反(自首調書を作成せざる)があつたとしても、それは原審の訴訟手続に関するものではないばかりでなく、自首減軽を為すべきか否かは原審が自由に決し得べきことであるから、真実被告人が自首したものであり且つ原審において自首減軽を相当と認めたならば所論調書の有無に拘わらず、自首の事実を認定して減軽するこ…
参照法条刑法42条,旧刑訴法276条,旧刑訴法273条,旧刑訴法411条
証拠調を経ない証拠によつて事実を認定した判決の違法
最高裁判所第一小法廷昭和26年4月12日昭和25(あ)1555集刑 第43号669頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 原判決が所論A提出の盗難被害届の記載を、原判決挙示の他の証拠と共に綜合して判示被告人の犯行を認定したものであることは所論のとおりである。 二 しかるに原審公判調書によれば、原審においては、ただ「各訊問調書並各聴取書、原審公判調書並判決書、上申書及病気診断書」についてのみ順次読聞け又はその要旨を告げ、次いで押収品並び…
参照法条旧刑訴法336条,旧刑訴法340条1項
新少年法による事件につき旧少年法に基き原判決の違法を主張する上告の適否―新少年法第五〇条第九条は訓示的規定である
最高裁判所第三小法廷昭和26年4月10日昭和25(れ)1846集刑 第43号485頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨記録に徴するに本件は昭和二四年四月二〇日に控訴申立がなされたのであるから原審においては新少年法の規定を適用すべきものである(新少年法は昭和二四年一月一日から施行された)従つて旧少年法に基いて原判決の違法を主張する論旨は理由がない。なお所論旧少年法第六四条第三一条に相当する規定は新少年法第五〇条第九条であるが同規定は訓示…
参照法条旧刑訴法409条,新少年法50条,新少年法9条
証拠調を経ない書面を引用して証拠の内容を摘示しても判決破棄の理由とならない場合
最高裁判所第三小法廷昭和26年4月3日昭和25(れ)1849集刑 第43号43頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決が証拠として「原審(第一審)第二回公判調書中被告人の供述として、御読聞けの……犯罪報告書記載の犯罪事実は販売目的の各代金額の点を除いてその余はその通り相違ない旨並びに右犯罪報告書中の上記除外の点を除いて判示第三と同趣旨の記載」と摘示しながら、右犯罪報告書につき原審で証拠調を経ていない場合でも、右公判調書に記載して…
参照法条旧刑訴法340条1項,旧刑訴法360条1項
刑訴法第一九八条に基ずく司法警察員の被疑者取調と弁護人選任権の告知義務
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月29日昭和25(あ)2615集刑 第42号993頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨しかのみならず所論司法警察員作成の供述調書は刑訴第二〇三条に基く弁解録取書ではなく、同一九八条によつた調書であると解されるから訴訟法上被疑者に対し弁護人を選任することができる旨の告知をなすべき調書とは認められない。
参照法条刑訴法198条,刑訴法203条
一 刑訴施行法第二条の合憲性 二 食糧緊急措置令第一〇条本文を適用した主要食糧不正受配の事実につき詐欺罪を以て問擬すべしと主張する上告の適否
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月29日昭和26(れ)53集刑 第42号861頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 新刑訴法を如何なる時から如何なる事件に適用するかは、経過法の制定に際して諸般の事情を勘案して決せらるべき問題で法律に一任されているところである。従つて刑訴施行法第二条が新刑訴法施行前に公訴の提起があつた事件について新法施行後もなお旧刑訴応急措置法を適用すべき旨を規定したとしても何等憲法に違反するものではなく(昭和二…
参照法条憲法14条,刑訴施行法2条,旧刑訴法409条,旧刑訴法403条,刑法246条1項,食糧緊急措置令10条本文
裁判長が「なお調べたいことがあるので判決言渡は延し、次回公判期日は追而指定する」旨の告示と弁論再開の有無
最高裁判所第三小法廷昭和26年3月27日昭和25(れ)1761集刑 第42号661頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨裁判長が「なお調べたい事があるので本日判決言渡は延し、次回公判期日は追而指定する」旨告げたからとて、これを所論のように弁論再開したものと認めなければならない理由はない。
参照法条旧刑訴法322条,旧刑訴法350条
公判請求書を引用した公判調書の採証と右公判調書の証拠調の方法
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月22日昭和24(れ)1552集刑 第42号297頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決は証拠として「原審第一回公判調書中被告人A、同B、同C及び原審相被告人Dの供述として、公判請求書記載の公訴事実を読聞けられた通り間違いない旨の供述記載及び右公判請求書中判示同趣旨の記載」をも綜合していることは、所論の指摘するとおりである。そしてかかる場合には右公判調書の証拠調をするに当つて同調書に引用されている公…
参照法条旧刑訴法340条,旧刑訴法336条,旧刑訴法410条13号
一 建物の庇下に堆積せる藁に放火した事実によつて建物延焼の認識ありと認め得られるか 二 証拠の一部に矛盾があつても綜合して事実認定ができる場合と採証法則違背の有無
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月22日昭和25(れ)1873集刑 第42号357頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 建物の庇下に堆積されている藁に放火すればその建物及びこれに隣接する住家に延焼する危険があることは常識上認められる事柄であるから、特に所論Aの供述のようなものがない場合でも、各被告人に建物に延焼の認識があつたものと認め得られるのである。 二 証拠にはおのずから強弱、直接間接の別があるから、綜合する証拠の一部に矛盾する…
参照法条刑法108条,旧刑訴法336条,旧刑訴法337条
控訴趣意中の相容れない二つの主張につきその一つを理由ありと判断した場合に他の主張につき判断を省略することの適否
最高裁判所第二小法廷昭和26年3月16日昭和25(あ)842集刑 第42号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決を精査すると、原審において弁護人は控訴理由第三点で第一審判決は恐喝及び窃盗の事実を認定して刑法第四五条前段の併合罪に該当するものとして併合加重したけれども右二罪の中間に確定判決があるから原判決には法令適用の違法があると主張したのに対し原判決は右主張は理由があるから本件は第一審判決のように併合罪として一個の刑を以て…
参照法条刑訴法392条1項,刑訴法380条
一 賭博常習者の意義 二 「カブ」と称する賭博と賭博方法の判示の程度
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月15日昭和25(れ)1918集刑 第41号871頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 しかし賭博常習者というのは賭博を反覆累行する習癖を有する者の義であつて、必ずしも所論のような織業的賭博、いわゆる博賭打ち又は遊人或は定職があつても専ら勝負事に耽つて、半職業化したような特殊な存在をいうものでないことは当裁判所屡次の判例とするところであつて、今なおこれを変更する必要を認めない。 二 しかし、「カブ」と…
参照法条刑法186条1項,刑法185条,旧刑訴法360条1項
聴取書に作成者の捺印を欠いても真正に成立した書類と認められる場合とその書類の証拠能力
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月15日昭和25(れ)798集刑 第41号787頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 所論聴取書の作成者である司法警察官警部代理巡査部長Aの名下に捺印のないことは所論のとおりである。二 しかし、同書類にはBの署名拇印並に右Aの署名が存し各葉の間にAの印で契印が施され、神戸市生田警察署印が押されており、さらに立会人巡査Cの署名押印があり、真正に成立した書類と認め得られるから、捺印を欠くの一事をもつて、…
参照法条旧刑訴法71条,旧刑訴法337条
一 擬律違反を理由として破棄自判した第二審判決は自ら犯罪事実を認定したものか 二 第一審判決の憲法違反を理由とする上告の適否
最高裁判所第二小法廷昭和26年3月9日昭和24新(れ)178集刑 第41号435頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨しかし、所論検察官に対する被告人の第一回供述調書を証拠として被告人の犯罪事実を認定したのは、本件第一審判決であつて、原判決ではない。原判決は被告人側の控訴趣意は何れも理由ないが第一審判決には、事実の確定に影響を及ぼさない法令の適用に違法があるとして第一審判決が確定した事実に対し改めて法令の適用を示し、刑の言渡をしたに過…
参照法条刑訴法405条,刑訴法408条
控訴審において公判期日に被告人を召喚することの要否
最高裁判所第一小法廷昭和26年3月8日昭和25(あ)2535集刑 第41号395頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨しかし、控訴審では、被告人のためにする弁論は、弁護士たる弁護人でなければ、これをすることができないものであつて、被告人は、原則として公判期日に出頭することを要しないものであるから、所論第三回公判期日に弁護人が出廷して弁論をした以上、仮りに被告人を召喚しなくとも(本件では昭和二五年五月二七日第二回公判期日に被告人出頭の上…
参照法条刑訴法388条,刑訴法390条
検察官に対する検証並びに証人尋問の日時、場所の変更通知の方法と通知の事実が記録に記録されていない場合における右通知の有無
最高裁判所第三小法廷昭和26年3月6日昭和25(れ)1594集刑 第41号213頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論検証並びに証人尋問の日時、場所の変更を検察官に通知したことの明らかな証拠が、記録に存しないことは所論のとおりである。しかし、証人尋問や検証の日時、場所を検察官に通知するについては如何なる方法によるもの差支えないものであり、その通知の事実を記録に留めることは必ずしも必要ではないのであるから、その通知の明らかな証拠が記…
参照法条刑訴法142条,刑訴法157条2項
一 臨時建築等制限規則の性質と同規則失効後の行為に対する罰則適用の関係 二 昭和二二年閣令第六号臨時建築等制限規則の趣旨と同規則第二条違反罪の事実の成立要件並びにその判示方
最高裁判所第二小法廷昭和26年3月2日昭和25(れ)1463集刑 第41号121頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 原判決が本件被告人の行為に対して適用した臨時建築等制限規則は、臨時物資需給調整法第一条に基づく命令であるが、同法はその附則において、当初よりその効力を存続すべき期間を予定し、かつ、その時までになした行為に対する罰則の適用については、この法律は、存続期間の到来によりその効力を失うべき時以後もなお、その効力を有する旨を…
参照法条臨時物資需給調整法(昭和24年法律21号による改正前のもの)1条,昭和12年閣令6号臨時建築等制限規則2条,旧刑訴法364条,旧刑訴法360条1項,刑法6条,昭和22年閣令4号臨時建築等制限規則2条
上告趣意書提出期間の徒過が被告人又は代人の責に帰すべからざる事由にあたらない事例
最高裁判所第二小法廷昭和26年2月23日昭和25(す)21集刑 第40号1059頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本件上告趣意書提出期間回復請求の理由とするところは、申立人は水産業を営みおり、水産物の仲介等のため地方に旅行その他外出勝であつて、前記公判期日通知書は申立人の不在中臨時留守居の者がこれを受取り申立人に渡すことを忘れてそのまゝ帰つてしまつた等のため紛失したものと思われ、申立人は受取つた記憶はないので、所定の期間内に上告趣…
参照法条旧刑訴法80条,旧刑訴法387条,旧刑訴法423条,民訴法171条
被害者たる証人の供述と補強証拠の要否
最高裁判所第三小法廷昭和26年2月20日昭和25(あ)1246集刑 第40号687頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨証人の供述は事実審たる原審において自由なる心証により採否を決し得べきものであつて、被害者の証言であるからとて其証言の真実性を裏付ける他の補強証拠がなければその証言のみによつて犯罪事実を認定することができない理由はない。
参照法条刑訴法318条,刑訴法304条
控訴趣意として主張せず原判決も判断していない事由と上告の適否
最高裁判所第三小法廷昭和26年2月13日昭和25(あ)2056集刑 第40号533頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨は、原審において控訴趣意として全く主張されず、従つて原審が何ら判断をしていない事項であることは、原判決と上告趣意とを対比して明らかなところであり、かかる論旨が上告の理由としてその適法要件を欠くものであることは、すでに当裁判所の判例として示されている(昭和二五年(あ)第三九一号同年一二月五日第三小法廷判決、昭和二四年…
参照法条刑訴法392条,刑訴法407条,刑訴法405条
昭和二一年一〇月二四日物価庁告示第一三七号(度量器、計算器等)の廃止と刑の廃止
最高裁判所第二小法廷昭和26年2月9日昭和25(れ)1474集刑 第40号419頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨昭和二一年一〇月二四日物価庁告示第一三七号が昭和二四年八月一五日限り廃止されたことは所論のとおりであるが、物価統制令第三条違反の行為があつた後に同令に基く統制額指定の告示が廃止されても旧刑訴第三六三条にいわゆる「犯罪後ノ法令ニ依リ刑ノ廃止アリタルトキ」に当らないことは当裁判所の判例とするところである。(昭和二三年(れ)…
参照法条旧刑訴法363条3号,昭和25年10月24日物価庁告示137号
窃盗と賍物牙保との公訴事実の同一性の有無に関する判例違反の主張の適否―原判決言渡後の判例と刑訴法第四〇五条第二号
最高裁判所第三小法廷昭和26年2月6日昭和25(あ)1851集刑 第40号245頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨は、窃盗と賍物牙保とがその日時、場所において近接し、対象となる賍物も同一である場合には、基本的事実関係は同一と解すべきであるとして旧刑訴法の適用される事件についての公訴事実の同一性に関する当裁判所の判例を挙示し、原判決は、これら判例と相反する判断をしたものであると主張しているもののようである。論旨挙示の判例中昭和二…
参照法条刑法235条,刑法256条2項,刑訴法256条,刑訴法312条,刑訴法405条2号
証拠調の方式に関する判例違反の主張の適否
最高裁判所第二小法廷昭和26年2月2日昭和25(あ)2432集刑 第40号213頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨は、所論の証拠物につき第一審のした証拠調の方式が、刑訴第三〇七条に違反するとの前提の下に、これを証拠に採用した第一審判決を相当なりとした原判決は、論旨援用の判例に相反する判断をしたと主張するのであるが第一審公判調書中証拠調の箇所を見ると所論の証拠物については適式の証拠調(即ち朗読並びに提示)が施行された旨記載されて…
参照法条刑訴法307条,刑訴法405条3号
記録取寄決定の施行
最高裁判所第二小法廷昭和26年2月2日昭和25(れ)457集刑 第40号81頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審が昭和二四年一〇年二四日の再開決定を為すにあたり、被告人に対する窃盗屠場法違反被告事件の記録を姫路区検察庁から取寄せる決定をしたことは所論のとおりであるが、原審裁判長はその第六回公判廷で右取寄記録中の被告人及びAに対する各司法警察官の聴取書を読聞けていることに鑑み、該記録が前記公判廷に顕出されたものであることは明で…
参照法条旧刑訴法344条2項
一 昭和二二年四月四日物価庁許可第一六号による青表の例外許可価格制定の趣旨と正規のルート以外の取引に対する右価格適用の有無 二 青表の販売価格の統制額に関する告示の廃止と刑の廃止
最高裁判所第二小法廷昭和26年2月2日昭和25(れ)972集刑 第40号103頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 昭和二二年四月四日物価庁許可第一六号による青表の例外許可価格は同庁長官が物価統制令第三条第一項但書に基づき、A協会及びB農業会の申請を容れ、青表のその当時における需給関係と取引の実情とに鑑み、品物を正規のルートに乗せる為め特定の取引に限つてこれを適用する目的を以つて、真に例外的に許可したものと解すべきである。然るに…
参照法条物価統制令3条1項,昭和21年9月2日物価庁告示43号,昭和22年4月4日物価庁許可16号,旧刑訴法363条,昭和25年1月10日物価庁告示74号
物価統制令違反罪につきその取引行為が告示制定の前後にまたがる場合と右告示制定以前の行為については他の告示の適用がある場合と自己に不利益な上告理由
最高裁判所第二小法廷昭和26年1月26日昭和24(れ)2354集刑 第39号753頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本件に適用せられた告示が昭和二二年一〇月二八日以後効力を生じたものであること、しかるに原判示の事実は昭和二二年一〇月一五日以降同二三年五月三日までの取引であるにかかわらず昭和二二年一〇月二八日以前と以後の分の区別が記録上明瞭でないことは所論のとおりである。従つてもし昭和二二年一〇月二八日以前の取引があつたとすればこれに…
参照法条旧刑訴法409条,昭和22年10月28日物価調告示938号,昭和21年月29日大蔵省告示504号
第一審において懲役四月及罰金五万円を言渡し第二審において罰金一五万円を言渡した場合と不利益変更の禁止
最高裁判所第二小法廷昭和26年1月26日昭和24(れ)2529集刑 第39号767頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本件において一審判決は被告人に対し懲役四月及罰金五万円に処する。但懲役刑については一年間その執行を猶予する旨を言渡したに対し、原審は、罰金十五万円に処する旨の判決を言渡したのであつて、懲役刑が罰金刑よりも重い刑であることは刑法第一〇条の明定するところであるから、右原審の刑を以て第一審の刑よりも重いとすることはできない。…
参照法条旧刑訴法403条,刑法10条
被告人が警察署において犯行に関する略図を書いた事実を証言によつて認定し、この事実と他の証拠と相俟つて同被告人の犯行を認定したことの適否
最高裁判所第一小法廷昭和26年1月25日昭和25(あ)676集刑 第39号707頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審は所論の略図そのものを事実認定の資料としたものではなく、被告人が警察署における取調に際し詳細に窃盗の事実を述べた上、犯行当時における被告人及び第一審相被告人Aの位置などを明確にするため所論の略図を書いたという事実を証人Bの証言によつて、認定し、この事実を考慮に入れて他の証拠と相俟つて被告人がAと共謀の条第一審判決判…
参照法条刑訴法317条,刑訴法323条3号
一 法令の不和と犯意の成立 二 犯罪の情状に関する主張に過ぎない期待不可能の主張
最高裁判所第一小法廷昭和26年1月25日昭和25(れ)1559集刑 第39号671頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 法令の不和と犯意の成立を阻却しないことはいうまでもないところであるし、しかも、被告人が本件犯行当時判示の所為が違法であることを知つていたことは原審公廷における所論引用の裁判長の「幽霊人員を作つて配給を受けるということは悪いと言う事は判つていたね」の問に対し被告人の「はい承知して居りました」の供述に照らしてたやすく容…
参照法条刑法38条3項,旧刑訴法360条2項,旧刑訴法409条
一 賭博罪の判示とその相手方の員数及び氏名の判示の要否 二 賭博方法の判示の程度
最高裁判所第一小法廷昭和26年1月25日昭和25(れ)1627集刑 第39号685頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 賭博罪は二人で偶然の事情により勝負を決しこれに財物を賭けることによつて成立するものであり、その相手方が特定の人物であること及びその員数の如きは必ずしも賭博罪成立の要件ではない。されば所論のように被告人等のなした各賭博行為毎にその相手方の員数及びその氏名を明確に判示しなかつたとしても違法はない。 二 花札を使用して行…
参照法条刑法185条,旧刑訴法360条1項
被告人に読聞けず証拠調をもしないで採証した判決の適否
最高裁判所第一小法廷昭和26年1月25日昭和25(れ)1632集刑 第39号689頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審公判調書によれば同調書には「判事は公判請求書の公訴事実を読み聞かせ、この事実はどうかとの問に対して、被告人はその通り間違ありませんと答えた旨」の記載が存するのみであるから、原審がそれを証拠に供するには第一審公判調書の外公判請求書も読みきけこれが証拠調をしなければならないものといわねばならぬ。
参照法条旧刑訴法336条,旧刑訴法338条,旧刑訴法340条,旧刑訴法410条19号
一 白金指輪は昭和一八年六月商工省告示第五五三号所定の「貴金属製品」にあたる 二 罰金不完納の場合金五〇円を一日に換算し労役場に留置するとしたことと憲法第一四条
最高裁判所第三小法廷昭和26年1月23日昭和24(れ)2803集刑 第39号615頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 原審の適用した昭和一八年六月二六日商工省告示第五五三号の四五九には単に「白金」とあること所論のとおりであるが、右告示の五二一には「貴金属製品」とあつて、本件白金指輪はこれに該当してその輸出は禁じられているものであるから、原判決が右告示を適用したことは何等法令の誤りはなく、論旨は理由がない。 二 罰金刑の言渡を受けた…
参照法条昭和18年6月26日商工省告示553号,貿易統制令(昭和16年勅令581号)4号,貿易統制令施行規則10条ノ2(昭和18年6月26日改正の分),刑法18条,旧刑訴法565条,憲法13条,憲法14条
併合罪の関係にある事件を分離して審判とすることの適否
最高裁判所第一小法廷昭和26年1月18日昭和25(あ)2074集刑 第39号517頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨併合罪の関係にある二個以上の犯罪について、各別に公訴の提起があり、各別個の事件として、同一裁判所に繋属する場合においても、これを併合審理するか否かは、裁判所が各場合における諸般の事情を斟酌して適当に裁定するところに委ねられているのである。そして刑法はその第四七条乃至第五三条において、併合罪が同時に審判せられる場合の刑の…
参照法条刑法47条,刑法53条,刑訴法313条
旧刑訴法第四〇三条の不利益変更の禁止に違背した事例
最高裁判所第二小法廷昭和25年12月22日昭和25(れ)1461集刑 第38号619頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決の刑と第一審判決のそれとをくらべてみると両者は未決勾留日数を本刑に通算する点を除いてその他の部分はすべて同じであるが、前者は後者において本刑に通算せられた第一審の未決勾留日数中、六〇日をその本刑に算入していないこと論旨の指摘するとおりである。しからば原判決の刑は第一審判決の刑より重いこと明らかである。しかるに本件…
参照法条旧刑訴法403条
旧刑訴法第四一〇条第一三号にいわゆる「法律により公判において取調ぶべき証拠」の意義
最高裁判所第二小法廷昭和25年11月17日昭和25(れ)744集刑 第36号143頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨旧刑訴法第四一〇条一三号にいう「法律により公判において取調ぶべき証拠」とは例えば同法第三四二条所定の証拠のごとくその取調が裁判所の自由裁量に属せず従つて法律上必ず公判において取調べなければならないような証拠の取調をいうのであつて(昭和二三月(れ)第一〇一号同二三年七月一四日大法廷判決)所論の刃渡り六寸の出刃庖丁は右にい…
参照法条旧刑訴法342条,旧刑訴法410条13号
総則規定の適用を明示しない判決と擬律不備の有無
最高裁判所第一小法廷昭和25年11月2日昭和25(れ)216集刑 第35号39頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決が被告人Aの判示虚偽公文書作成の所為に加功した所為に対し、刑法第六五条一項の適用を明示しなかつたことは所論のとおりである。しかし、同条項のごとき総則規定は特にこれが適用を明示しなくとも、これを適用したことを看取し得れば差支ないものといわなければならない。そして原判決は、その判示冒頭において被告人は昭和二一年三月三…
参照法条刑法65条1項,旧刑訴法360条1項,旧刑訴法410条19号
一 従犯の地位にあつた旨の主張と法律上刑の減免の原由たる事実上の主張 二 被告人に対する最終陳述の機会の附与と「別にありません」を「別にあります」とした調書記載の誤記の認定 三 公判調書における弁護人の姓の誤記たることの認定
最高裁判所第三小法廷昭和25年10月31日昭和25(れ)1224集刑 第19号1065頁
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裁判要旨一 論旨は原審認定の被告人の犯行について被告人は原審に於て従記の地位にあつたことを主張しているのであるからこれは旧刑事訴訟第三六〇条第二項に所謂法律上刑の減免の原由たる事実上の主張に当るにも拘らず原判決は何らこれに対する判断を示していないのは判断遺脱の違法があると主張するが、所論の様な陳述があつたとしてもこれをて刑の減…
参照法条刑法62条,旧刑訴法360条2項,旧刑訴法60条,旧刑訴法74条,旧刑訴法349条3項,旧刑訴法40条17号,旧刑訴法64条
弁護人からの鑑定申請に対し留保の決定をしながら採否の決定を為さずに結審した判決の違法
最高裁判所第三小法廷昭和25年10月31日昭和25(れ)914集刑 第19号1055頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審の公判調書を調べてみると、第一回公判において豊島弁護人から鑑定を申請したのに対して、裁判長はこれを留保する旨の決定を言渡したが、その後第二回第三回の公判においてもこれが採否の決定を為さず、遂に留保した儘結審し判決を言渡したこと、所論の通りである。かような違法が上告の理由となることは当裁判所の判例(昭和二四年(れ)第…
参照法条旧刑訴法344条,旧刑訴法410条14号
原判決の証拠説明中に「供述記載」は供述の「供述」は「記載」の各誤記ある場合と理由不備
最高裁判所第三小法廷昭和25年10月31日昭和25(れ)955集刑 第19号1061頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論の原判決証拠説明中の二の証拠は、被告人の第一回公判期日における供述を裁判官更送のため公判手続が更新された第二回公判期日において繰り返したのであるから、証拠説明中には「当公廷における供述」と書くのが正確であるし、又所論原判決証拠説明中の三の証拠は、被告人が愛知縣経済防犯課長宛提出した始末書を証拠調べをしてその中の供述…
参照法条旧刑訴法360条1項,旧刑訴法410条19号,旧刑訴法10条20号
窃盗の共犯として起訴せられ第一審が臟物運搬と認定し原審が窃盗の幇助と認定した場合と事実の同一性
最高裁判所第二小法廷昭和25年10月27日昭和25(れ)1098集刑 第19号1051頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨裁判所は、その基本たる事実関係の同一性を害しない限り、公訴事実とその態様において異り、したがつて適用法条を異にする事実を認定することができるものである(昭和二三年れ第八三八号、同年一二月四日第二小法廷判決参照)。そして、所論の原判示事実は、窃盗の共犯として起訴せられ、第一審が臟物運搬と認定したのを、原審において窃盗の幇…
参照法条刑法60条,刑法235条,刑法256条,刑法62条,旧刑訴法291条,旧刑訴法410条18号
一 公判調書中の「証人に別紙宣誓書により宣誓させた」との記載と証人の誓宣が各別に行われたことの有無 二 起訴状に被害場所の番地の未記入並びに被害者の姓の記載に誤記ある場合と公訴事実の同一性
最高裁判所第一小法廷昭和25年10月19日昭和24新(れ)351集刑 第19号897頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 所論のように各証人個別に宣誓書を朗読せしめたか否かのごときは公判調書の記載事項でもないし、また、これが記載を欠くからといつてその手続が行われなかつたとはいえない。そして、原審公判調書に「証人に別紙宣誓書により宣誓させた」との記載があり且つ所論の証人が各別に署名押印した宣誓書が現に記録中に存在しているのであるから、所…
参照法条刑訴法48条,刑訴法154条,刑訴法256条,刑訴規則44条
憲法第三七条第二項の法意と被告人に対する訴訟費用の負担
最高裁判所第二小法廷昭和25年10月19日昭和25(あ)3190集刑 第54号1325頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨右憲法第三七条第二項の規定は証人尋問に要する費用は、すべて国家でこれを支給し、訴訟進行の過程において、被告人にこれを支弁せしむることなく、被告人の無資産などの事情のために、充分に証人の喚問を請求する自由が妨げられてはならないという趣旨であつて、もつぱら判事被告人をして訴訟上の防禦を遺憾なく行使せしめんとする法意にもとず…
参照法条憲法37条2項,刑訴法181条
最高裁14件
刑訴法96条1項の規定により保釈を取り消す場合において、保釈取消し決定の後に保釈保証金没取決定をすることの可否
最高裁判所第三小法廷令和8年5月29日令和8(し)378
裁判要旨刑訴法96条1項の規定により保釈を取り消す場合には、保釈取消し決定の後であっても、保釈保証金没取決定をすることができる。
参照法条刑訴法96条1項、2項
公訴提起後の接見等禁止請求書と刑訴規則141条又は150条の準用の有無
最高裁判所第二小法廷令和8年5月27日令和8(し)416
裁判要旨検察官が公訴の提起後に裁判官に対してした接見等禁止請求に係る請求書については、刑訴規則141条も150条も準用されない。
参照法条刑訴法40条1項、刑訴法81条、刑訴法280条1項、3項、刑訴規則141条、刑訴規則150条
1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合における破産手続の終了と刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」 2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役と当該会社を被…
最高裁判所第三小法廷令和8年4月7日令和6(あ)1479
裁判要旨1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合には、破産手続が終了したとしても、刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」に当たらない。 2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役は、破産手続開始によりその地位を当然には失わず、破産手続が終了するまで…
参照法条(1、3につき)会社法
475条1号〈清算の開始原因 解散した場合(第四百七十一条第四号に掲げる事由によって解散した場合及び破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)〉、会社法
476条〈清算株式会社の能力〉、会社法
481条1号〈清算人の職務 現務の結了〉 (1につき)刑訴法339条1項4号 (2、3につき)刑訴法27条1項 (2につき)会社法
330条〈株式会社と役員等との関係〉、会社法
349条1項〈株式会社の代表〉、民法653条2号、破産法78条1項 (3につき)会…
勾留中求令状起訴について勾留状が発せられなかったのに、検察官が先行勾留に係る被疑事実と公訴事実に同一性が認められたと理解して釈放指揮を行わなかった違法が、その後に裁判官がした勾留の効力に影響を及ぼさないとされた事例
最高裁判所第二小法廷令和8年4月1日令和8(し)235
参照法条刑訴法60条1項、刑訴法208条1項
刑訴法435条6号による再審請求を認容すべきものとした原決定が是認された事例(いわゆる日野町事件第2次再審請求)
最高裁判所第二小法廷令和8年2月24日令和5(し)155
参照法条刑訴法435条6号
贈賄被疑事件において勾留請求を却下した原々裁判を取り消して勾留を認めた原決定に刑訴法60条1項、426条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
最高裁判所第一小法廷令和7年11月27日令和7(し)1043
参照法条刑訴法60条1項、刑訴法411条1号、刑訴法426条、刑訴法434条
申立人が釈放された場合における刑訴法207条の3第1項の請求を却下する裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告申立ての許否(消極)
最高裁判所第一小法廷令和7年9月19日令和7(し)735
参照法条刑訴法207条の3第1項、刑訴法433条
性的姿態等撮影未遂被疑事件において接見等禁止の裁判に対する準抗告を棄却した原決定に刑訴法81条、426条の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
最高裁判所第三小法廷令和7年8月14日令和7(し)672
参照法条刑訴法81条、刑訴法411条1号、刑訴法426条、刑訴法434条
刑訴法227条1項に基づく第1回公判期日前の証人尋問を実施することに対する特別抗告の許否(消極)
最高裁判所第二小法廷令和7年3月31日令和7(し)152
参照法条刑訴法227条1項、刑訴法433条1項
少年審判規則7条4項前段の規定による記録の閲覧に関する措置に対する特別抗告の許否(消極)
最高裁判所第一小法廷令和7年3月12日令和7(し)90
参照法条少年審判規則7条4項、刑訴法433条1項
津波による原子力発電所の事故につきこれを設置し運転していた電力会社の役員らに業務上過失致死傷罪が成立しないとした第1審判決を維持した原判決が是認された事例
最高裁判所第二小法廷令和7年3月5日令和5(あ)246
参照法条刑法(平成25年法律第86号による改正前のもの)211条1項前段、刑訴法411条
再審請求を棄却した原々決定を是認した原決定に対する特別抗告が棄却された事例
最高裁判所第三小法廷令和7年2月25日令和5(し)412
参照法条刑訴法435条6号
死刑の量刑が維持された事例(日立妻子6人殺害事件)
最高裁判所第二小法廷令和7年2月21日令和5(あ)541
参照法条刑法11条、刑法199条、刑訴法411条2号
鑑定等の新証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとして再審開始の決定をした原々決定及び結論においてこれを是認した原決定にはいずれも刑訴法435条6号の解釈適用を誤った違法があるとされた事例
最高裁判所第一小法廷令和元年6月25日平成30(し)147
参照法条刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条,刑訴法435条6号,刑訴法447条1項
該当する裁判例がありません。