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判例・論点索引

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最高裁 / 裁判集登載181件

差押物が捜索差押許可状の目的に含まれるとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和51年11月18日昭和49(あ)1260集刑 第202号379頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨恐喝被疑事件で発付された捜索差押許可状に基づき、事件に関係のある「暴力団を標章する状、バツチ、メモ等」の目的物にあたるとして、暴力団員らによる常習的な賭博場開帳の模様を記録したメモを差し押えたことは、暴力団に関連のある被疑者らによつてその事実を背景として行われた事件であること、右メモにより被疑者と暴力団との関連を知りう…
参照法条憲法35条1項,刑訴法218条1項,刑訴法219条1項

一、公労法一七条が憲法に違反しないとの原判決の憲法解釈の当否が原判決の結論に影響するものでないことがその判示自体において明らかであるとして違憲の主張が不適法とされた事例 二、国鉄職員による列車の一時進行阻止行為が威力業務妨害罪の成立に必要な…

最高裁判所第二小法廷昭和51年6月15日昭和50(あ)1927集刑 第201号27頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
参照法条憲法28条,憲法31条,憲法18条,刑法234条,刑法35条

刑法二〇五条二項と憲法一四条一項

最高裁判所第三小法廷昭和50年11月28日昭和50(あ)1283集刑 第198号707頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨尊属傷害致死に関する刑法二〇五条二項の規定は、憲法一四条一項に違反しない。
参照法条憲法14条1項,刑法205条2項

刑法二〇五条二項と憲法一四条一項

最高裁判所第一小法廷昭和50年11月20日昭和50(あ)48集刑 第198号491頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨尊属傷害致死に関する刑法二〇五条二項の規定は、憲法一四条一項に違反しない。
参照法条憲法14条1項,刑法205条2項

常習賭博罪の憲法一三条違反の主張が不適法とされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和50年11月7日昭和50(あ)1455集刑 第198号425頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
参照法条憲法13条,刑法186条1項

共犯者の自白と憲法三八条三項

最高裁判所第二小法廷昭和50年10月17日昭和50(あ)1413集刑 第198号35頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨共犯者(いわゆる対向犯)の自白を、憲法三八条三項にいわゆる「本人の自白」と同一視し、又はこれを準ずるものとすることのできないことは、当裁判所の判例(昭和二九年(あ)第一〇五六号同三三年五月二八日大法廷判決・刑集一二巻八号一七一八頁)の明らかにするところである。
参照法条憲法38条3項,刑訴法319条2項」

一 大阪市屋外広告物条例(昭和四九年四月一日大阪市条例三二号による改正前のもの)二条一項、四条三項、一六条一号と憲法二一条、三一条、九四条、四一条との関係 二、観念的競合の関係にある二つの罪のうち一つについて刑の廃止があるが原判決を破棄しな…

最高裁判所第一小法廷昭和50年5月29日昭和49(あ)1377集刑 第196号517頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 大阪市屋外広告物条例(昭和四九年四月一日大阪市条例第三二号による改正前のもの)二条一項、一六条一号は憲法二一条、四条三項、三一条、九四条、四一条に違反しない。 二 被告人に対する本件公訴事実のうち、被告人が大阪市条例によりはり紙の表示が禁止された物件である電柱にビラ五枚を表示した点については、原判決後の法令により刑…
参照法条大阪市屋外広告物条令(昭和49年4月1日大阪市条例32号による改正前のもの)2条1項,大阪市屋外広告物条令(昭和49年4月1日大阪市条例32号による改正前のもの)4条3項,大阪市屋外広告物条令(昭和49年4月1日大阪市条例32号による改正前…

刑訴法二二七条一項二二八条二項に基づき被告人及び弁護人に立会の機会を与えず作成された証人尋問調書を同証人の死亡を理由に同法三二一条一項一号により証拠として採用することと憲法三七条二項三項

最高裁判所第三小法廷昭和50年3月25日昭和48(あ)1759集刑 第195号643頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑訴法二二七条二二八条に基づき、被告人及び弁護人に立会の機会を与えることなく証人尋問調書が作成されたのち、当該証人が死亡したため、第一審が、検察官の請求により、同法三二一条一項一号により右証人尋問調書を証拠として採用したため、結局、被告人は証人尋問調書について証人を反対尋問する機会を与えられずに終ったとしても、憲法三七…
参照法条憲法37条2項,憲法37条3項,憲法37条1項1号,刑訴法228条2項,刑訴法321条

和議認可決定及びこれに対する抗告事件についての抗告棄却決定と憲法三二条、八二条

最高裁判所第三小法廷昭和50年2月27日昭和50(ク)16集民 第114号253頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨和議認可決定及びこれに対する抗告事件についての抗告棄却決定は、口頭弁論を経ないでされても、憲法三二条、八二条に違反しない。
参照法条和議法7条,和議法11条,破産法110条,憲法32条

一、ゴルフ場の利用に対し娯楽施設利用税を課することとした地方税法七五条一項二号の規定が違憲であるとの主張が排斥された事例 二、ゴルフ場の土地建物につき固定資産税を賦課したうえゴルフ場を利用する者に対し娯楽施設利用税を賦課することと二重課税の…

最高裁判所第一小法廷昭和50年2月6日昭和44(行ツ)64集民 第114号117頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、省略 二、ゴルフ場の土地建物につき固定資産税を賦課したうえゴルフ場を利用する者に対し娯楽施設利用税を賦課しても、二重課税の問題は生じない。
参照法条憲法13条,憲法14条1項,憲法21条1項,地方税法75条1項2号,地方税法343条

刑法二〇五条二項と憲法一四条一項 違憲でないことがきわめて明らかであるとして、違憲の主張が不適法とされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和49年12月20日昭和49(あ)1997集刑 第194号495頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
参照法条憲法14条1項,憲法22条,刑法205条

控訴棄却決定に対する異議申立につき決定をするにあたつての事実の取調と被告人の反対尋問権

最高裁判所第三小法廷昭和49年10月4日昭和49(し)67集刑 第194号7頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨裁判所が控訴棄却決定に対する異議申立の理由の有無を判断するため事実の取調をするにあたり、被告人側に立会及び尋問の機会を与えなかつたとしても、憲法三七条二項に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和二七年六月一八日大法廷判決・刑集六巻六号八〇〇頁)の趣旨とするところである。
参照法条憲法37条2項,刑訴法43条3項,刑訴規則33条

控訴審における訴訟引受と憲法三二条

最高裁判所第三小法廷昭和49年9月20日昭和49(オ)453集民 第112号591頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審において債務承継人に対し訴訟の引受を命ずることは、憲法三二条に違反しない。
参照法条憲法32条,民訴法74条

一 第一審における併合審理の範囲、程度が相当であるとされた事例 二 いわゆる裁定合議委員会の行なつた調査と裁判に対する司法行政の介入 三 司法行政の運営上必要な資料の入手といわゆる事件に関する予断

最高裁判所第一小法廷昭和49年7月18日昭和48(あ)2460集刑 第193号145頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 弁論の分離併合は受訴裁判所の裁量に属するものであつて、第一審における本件併合審理の範囲、程度は相当であるとした原判断に誤りは認められない。 二 所論裁定合議委員会は、裁判官会議の決議によつて、裁定合議事件の公正な事務分配を期するために設置されて現在に至つたものであるところ、裁判所における事務分配は、当該裁判所の固有…
参照法条刑訴法313条1項,刑訴法256条6項,憲法37条,裁判所法29条2項,裁判所法81条

一 最高裁判所のした破棄差戻判決の破棄理由とした法律上の判断に従つた原審の法律上の判断を不服とする上告の適否 二 憲法三七条一項の迅速な裁判の保障条項に反する異常な事態が生じていないものとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和49年5月31日昭和48(あ)2253集刑 第192号585頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 最高裁判所のした破棄差戻判決の破棄理由とした法律上の判断に従つた原審の法律上の判断を不服として上告することは許されない。 二 第三次控訴審において約七年間の審理中断が生じたが、それが事後審である控訴審において生じたこと、右控訴は有罪の第一審判決に対する被告人からの控訴であつて、被告人側が審理促進を求めるべき段階にあ…
参照法条裁判所法44条,刑訴法405条,憲法37条1項

一 使用者の団体交渉拒否が正当とされた事例 二 原判決自体においてその結論に影響のないことが明らかな憲法解釈を非難する上告趣意の適否

最高裁判所第三小法廷昭和49年2月22日昭和44(あ)2701集刑 第191号165頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 A東京支部からの団体交渉の要求に対し、東京都側が、その三日前および前日の際のように数百名の組合員らが東京都庁に押しかけ、場合によつては三日前の際のように庁内における正常な業務が阻害されるおそれがあると判断して(判文参照)、右団体交渉の求めを拒否したのは、正当である。 二 原判決自体においてその結論に影響のないことが…
参照法条憲法28条,労働組合法1条2項,刑訴法405条

検察官の量刑不当の控訴趣意を理由ありと認めて第一審判決を破棄しこれより重い刑を言い渡すことと憲法三九条

最高裁判所第一小法廷昭和49年2月21日昭和48(あ)2707集刑 第191号159頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨検察官が控訴を申し立てて第一審判決の刑より重い刑の判決を求め、控訴裁判所が右申立を理由ありと認めて第一審判決を破棄しこれより重い刑を言い渡すことが憲法三九条に違反するものでないことは、昭和二四年新(れ)第二二号同二五年九月二七日大法廷判決(刑集四巻九号一八〇五頁)の趣旨とするところである。
参照法条憲法39条,刑訴法351条,刑訴法397条,刑訴法400条但書

民訴法三九条と憲法三二条、一四条

最高裁判所第二小法廷昭和49年2月8日昭和48(ク)263集民 第111号161頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三九条は憲法三二条、一四条に違反しない。
参照法条憲法32条,憲法14条,民訴法39条

累犯加重に関する刑法五六条、五七条と憲法一四条、三九条

最高裁判所第一小法廷昭和48年12月20日昭和48(あ)1963集刑 第190号997頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
参照法条刑法56条,刑法57条,憲法14条,憲法39条

一、民間会社における従業員の在籍専従と使用者の承諾義務 二、労働組合法一七条の規定により拡張適用される労働協約の範囲 三、在籍専従に関する労働協約の規定の法的性質

最高裁判所第一小法廷昭和48年11月8日昭和42(オ)939集民 第110号407頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一、民間会社において、使用者が従業員の在籍専従を認めるか否かは、その自由に委ねられているものと解するのが相当である。 二、労働組合法一七条の規定により拡張適用される労働協約の範囲は、いわゆる規範的部分にかぎられる。 三、在籍専従に関する労働協約の規定は、いわゆる規範的部分に属しない。
参照法条憲法28条,労働組合法2条,労働組合法16条,労働組合法17条

刑訴法三一四条の違憲の主張が欠前提として不適法処理された事例

最高裁判所第三小法廷昭和48年7月24日昭和48(あ)148集刑 第189号723頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
参照法条憲法32条,憲法37条,刑訴法314条

侮辱と憲法二一条

最高裁判所第三小法廷昭和48年6月5日昭和47(あ)2303集刑 第189号259頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨「市民諸君阿呆につける薬があつたら、この市長につけてやつて下さい」「三田市長Bは公団、県のいぬ的存在」「B市長の頭脳の空ラツポさ……」などと記載した新聞一万部を市民に頒布して公然他人を侮辱する行為が憲法の保障する言論の自由の範囲内に属するものでないことは、当裁判所昭和三一年七月四日大法廷判決(民集一〇巻七号七八五頁)の…
参照法条刑法231条,憲法21条

非訟事件手続法による緊急命令違反を理由とする裁判の合憲性

最高裁判所第二小法廷昭和48年1月26日昭和46(ク)349集民 第108号105頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨非訟事件手続法による緊急命令違反を理由とする過料の裁判は、憲法三一条、三二条に違反しない。
参照法条憲法31条,憲法32条,非訟事件手続法207条,労働組合法27条,労働組合法32条

非訟事件手続法による緊急命令違反に対する過料の裁判の合憲性

最高裁判所第三小法廷昭和47年12月26日昭和45(行ト)19集民 第107号561頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨非訟事件手続法による緊急命令違反に対する過料の裁判は、憲法三一条、三二条に違反しない。
参照法条労働組合法27条8項,労働組合法32条,非訟事件手続法207条,憲法31条,憲法32条

原裁判所がした特別抗告却下決定が憲法三二条に違反するとの論旨を前提を欠くとして排斥した事例

最高裁判所第二小法廷昭和47年11月29日昭和47(ク)334集民 第107号271頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨書留郵便に付して送達した決定に対する特別抗告の受理手続において、原裁判所が、抗告申立が、右郵便の発送から五日を経過していることを理由にこれを却下したのは正当であつて、右却下が憲法三二条に違反するとの上告理由はその前提を欠く。
参照法条憲法32条,民訴法173条,民訴法419条ノ2,民訴法399条1項1号

付審判請求事件の審理方式に不当な措置が認められるが、不公平な裁判をするおそれがあるとはされなかつた事例

最高裁判所第一小法廷昭和47年11月16日昭和47(し)50集刑 第185号499頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
参照法条憲法37条1項,刑訴法21条

忌避申立の利益がないとして申立を却下した決定と憲法三二条

最高裁判所第一小法廷昭和47年9月7日昭和47(ク)216集民 第106号707頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨忌避を申し立てられた裁判官が退官したことを理由とし、忌避申立を利益がないとして却下した決定は、申立の実質的理由につき判断を示さなかつたからといつて、憲法三二条に違反するものではない。
参照法条憲法32条,民訴法37条

控訴審における破棄自判判決と審級利益

最高裁判所第一小法廷昭和47年6月15日昭和44(あ)2560集刑 第184号637頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審で無罪を言い渡された被告人に対し、控訴裁判所が事実調のうえ、右無罪判決を破棄し、自ら有罪の判決を言い渡すこと、およびこの場合、右控訴審判決に対し、上訴において事実誤認等を争う途が閉ざされていることは、憲法三一条ないし四〇条またはその精神に反するものではない。
参照法条憲法31条,刑訴法400条但書,刑訴法405条

親権者変更の審判と憲法三二条八二条

最高裁判所第一小法廷昭和46年7月8日昭和46(ク)52集民 第103号385頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨家事審判法九条一項乙類七号に規定する親権者の変更の審判は、本質的に非訟事件の裁判であつて、公開の法廷における対審および判決によつてする必要はなく、したがつて、公開の法廷における口頭弁論に基づかないでされた右審判に対する抗告事件についてされた決定は、憲法三二条、八二条に違反しない。
参照法条憲法32条,憲法82条,家事審判法9条1項乙類7号,民法819条6項

一 第一審の無期懲役刑の判決に対し検察官が控訴を申し立て死刑の判決を求めることと憲法三九条 二 第一審判決が死刑以外の言渡しをしたのに対し控訴審がこれを破棄して死刑を言い渡すことと憲法三六条

最高裁判所第三小法廷昭和46年2月23日昭和44(あ)667集刑 第179号97頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 第一審の無期懲役刑の判決に対し、検察官が控訴を申し立て、死刑の判決を求めることは、憲法三九条に違反しない(当裁判所昭和四四年(あ)第一二一二号、同四五年三月二六日第一小法廷判決参照)。 二 第一審判決が死刑以外の言渡しをしたのに対し、控訴審がこれを破棄して死刑を言い渡すことは、憲法三六条に違反しない(当裁判所昭和四…
参照法条憲法36条,憲法39条,刑訴法351条1項,刑訴法400条但書

同一の租税逋脱行為について重加算税のほかに罰金を科することと憲法三九条

最高裁判所第一小法廷昭和45年10月8日昭和45(あ)884集刑 第178号13頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨同一の租税逋脱行為について重加算税のほかに刑罰たる罰金を科しても憲法三九条に違反するものでないことは、当裁判所大法廷判決(昭和二九年(オ)第二三六号同三三年四月三〇日判決、民集一二巻六号九三八頁)の趣旨に徴して肯認しうるところである。
参照法条国税通則法68条,法人税法(昭和40年法律34号による改正前のもの)48条,憲法39条

裁判官忌避の原因と憲法三二条

最高裁判所第一小法廷昭和45年9月29日昭和45(ク)191集民 第100号499頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法三七条にいう忌避の原因となるべき「裁判官二付裁判ノ公正ヲ妨クヘキ事情アルトキ」とは、裁判官と具体的事件との間に客観的に公正な裁判を期待しえないような人的、物的に特殊な関係がある場合をいい、具体的事件と直接無関係な裁判官としての適格性、行状、思想、単なる法律上の見解等に関する一般的事由は、忌避の原因を構成しないと解…
参照法条民訴法57条,憲法52条

一 刑訴法四〇条の合憲性 二 刑訴法三八八条の合憲性

最高裁判所第一小法廷昭和45年9月24日昭和44(あ)2435集刑 第177号1169頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 被告人が刑訴法四〇条に準拠して書類、証拠物の閲覧謄写ができないとしても、これは立法政策の問題であつて、右規定が憲法三二条、三七条に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第一七一号同二三年五月五日大法廷判決刑集二巻五号四四七頁、昭和二三年(れ)第二八一号同二五年二月一日大法廷判決刑集四巻二号八八頁…
参照法条刑訴法40条,刑訴法388条,憲法32条,憲法37条

刑法一八六条一項の規定を違憲(三一条)とする主張が前提を欠くとされた事例

最高裁判所第二小法廷昭和45年5月29日昭和45(あ)318集刑 第176号425頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告趣意は、違憲(三一条)をいうが、賭博行為が風俗を害し公共の福祉に反するもので、実質的に違法であることは、判例(昭和二五年(れ)第二八〇号同年一一月二二日最高裁判所大法廷判決、刑集四巻一一号二三八〇頁)の趣旨に徴し明らかであつて、この点の主張は前提を欠く。 注 所論は賭博行為が実質的には違法でないとして、これを禁止処…
参照法条刑法186条1項,憲法31条,刑訴法405条1号

死刑を求める検察官控訴と憲法三九条

最高裁判所第一小法廷昭和45年3月26日昭和44(あ)1212集刑 第175号511頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨検察官が控訴を申し立て第一審判決の刑より重い刑の判決を求めることが憲法三九条に違反しないことは、昭和二四年新(れ)第二二号同二五年九月二七日大法廷判決(刑集四巻九号一八〇五頁)の判示するとおりであり、検察官が死刑の判決を求める場合もその例外とは解されない。
参照法条憲法39条後段,刑訴法351条1項

一 刑訴法二二八条二項と憲法三四条前段三七条二項 二 刑訴法二二七条二二八条により弁護人に立会の機会を与えることなく作成された証人尋問調書を証拠とすることと、憲法三四条前段三七条二項

最高裁判所第一小法廷昭和45年3月26日昭和44(あ)1517集刑 第175号551頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 刑訴法二二八条二項が、同条の証人尋問にあたり弁護人の立会を任意にしているからといつて憲法三四条前段、三七条二項に違反するものでないことは、昭和二五年(あ)第七九七号同二七年六月一八日大法廷判決(刑集六巻六号八〇〇頁)およびその趣旨によつて明らかである。 二 証人が、第一審公判廷で共同被告人として供述し、かつ被告人側…
参照法条憲法34条前段,憲法37条2項,刑訴法227条,刑訴法228条

一 いわゆる両罰規定により行為者のほかに事業主をも処罰することと憲法三九条 二 重加算税と刑罰との併科と憲法三九条 三 昭和四〇年法律第三四号による改正前の法人税法四八条一項の逋脱罪の成立時期と修正申告の効果

最高裁判所第二小法廷昭和45年3月13日昭和43(あ)2371集刑 第175号477頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 昭和四〇年法律第三四号による改正前の法人税法四八条一項および五一条一項によれば、本件被告人Aは、犯罪の行為者として、同B株式会社は、同Cを代表者に選任している事業主として、それぞれ別個の刑事責任を負うものであり、したがつて、両被告人に対しそれぞれ刑が科せられるのは一個の行為に対して二重に刑罰が科せられるものであると…
参照法条法人税法(昭和40年法律34号による改正前のもの)48条1項,法人税法(昭和40年法律34号による改正前のもの)51条1項,法人税法159条1項,法人税法164条1項,国税通則法68条,憲法39条

接見交通の不法制限と自白の証拠能力

最高裁判所第三小法廷昭和44年12月23日昭和43(あ)1181集刑 第174号751頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮に、所論のように、当時被疑者であつた被告人と弁護人との間の接見交通に対し検察官による不法な制限があつたとしても、本件においては、その制限があるとされた以前の段階において被告人が犯行を全面的に自白しており、しかも、第一審の公判において、被告人側は所論の自白調書をすべて証拠とすることに同意していることが記録上明らかである…
参照法条憲法34条前段,憲法37条3項,憲法38条,刑訴法39条,刑訴法319条1項

侮辱と憲法二一条

最高裁判所第一小法廷昭和44年10月23日昭和44(あ)806集刑 第173号561頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨「A吸血鬼」「暴力所長Bを追放せよ」と記載したビラを乗用車の車体に貼付して市内の目抜通りを行進するように公然他人を侮辱する行為は、言論の自由の乱用であつて、憲法二一条の保障する言論の自由の範囲内に属すると認めることができないことは当裁判所の判例(昭和二八年(オ)第一二四一号、同三一年七月四日大法廷判決、民集一〇巻七号七…
参照法条刑法231条,憲法21条

勾留請求却下後における被疑者の身柄拘束の有無および適否と準抗告審の裁判の効力

最高裁判所第二小法廷昭和44年2月17日昭和43(し)53集刑 第170号329頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨勾留請求却下の裁判に対する検察官の準抗告に対し、準抗告裁判所が、単に、被疑者につき刑訴法六〇条所定の要件の存否を判断して右裁判を取消し、かつ勾留の裁判をしたものであるときは、勾留請求却下後における被疑者の身柄拘束の有無および適否は、ただちに原決定および勾留の裁判の効力に影響を及ぼすものとはいえない。
参照法条憲法31条,憲法33条,刑訴法60条,刑訴法207条,刑訴法429条

刑法第一八五条および第一八六条の規定は憲法第一四条に違反するか

最高裁判所第二小法廷昭和42年12月15日昭和42(あ)1041集刑 第165号435頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑法第一八五条および第一八六条の規定が憲法第一四条に違反するものでないことは、当裁判所昭和二五年(れ)第二八〇号同年一一月二二日大法定判決(刑集四巻一一号二三八〇頁)の趣旨に徴し明らかである。
参照法条憲法14条,刑法185条,刑法186条

刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が口頭弁論を開くことなく非公開の裁判をすることと憲法第三七条第一項

最高裁判所第三小法廷昭和42年8月1日昭和42(し)36集刑 第164号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が口頭弁論を開くことなく非公開の裁判をしても憲法第三七条第一項に違反しないことは、昭和四〇年(し)第九八号同四二年七月五日大法廷決定の趣旨に照らし明らかである。
参照法条憲法37条1項,憲法82条1項,刑法26条,刑法26条ノ2,刑訴法349条,刑訴法419条

死刑を定める刑法の規定の合憲性

最高裁判所第二小法廷昭和42年7月14日昭和41(あ)2439集刑 第163号893頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨死刑を定める刑法の規定が憲法第一三条、第三一条、第三六条に違反しないことは、すでに当裁判所の判例とするところである(昭和二二年(れ)第一一九号同二三年三月一二日大法廷判決、刑集二巻三号一九一頁)。
参照法条憲法13条,憲法31条,憲法36条,刑法9条,刑法11条

差押令状による物件の差押えが違法でないとされた事例

最高裁判所第一小法廷昭和42年6月8日昭和41(オ)88集民 第87号985頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨「被疑者氏名、D外三名」、「罪名、賭博」、「検索すべき場所、甲府市a町b番地麻雀荘EことA方居宅(含営業所)及附属建物」、「差押えるべき物、本件に関係ありと思料される帳簿、メモ、書類等」と記載された捜索差押令状によつて麻雀牌および計算棒を差し押えても、国家賠償法第一条第一項にいう違法な行為にあたらない。
参照法条国家賠償法1条1項,刑訴法219条,憲法35条

被告人の統率する輩下の前科前歴等を量刑上参酌することと憲法第三一条

最高裁判所第二小法廷昭和42年3月24日昭和41(あ)1629集刑 第162号1145頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人の統率する輩下の前科、前歴等を被告人の性格、経歴その他の量刑の情状を推知するための資料としてこれを考慮することが憲法第三一条に違反しないことは、当裁判所大法廷判決(昭和四〇年(あ)第八七八号同四一年七月一三日宣告、刑集二〇巻六号六〇九頁)の趣旨に照らし明らかである。
参照法条憲法31条,刑訴法317条

刑訴法第二九一条第二項の規定は控訴審に準用されるか

最高裁判所第二小法廷昭和42年3月15日昭和41(あ)2522集刑 第162号949頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は憲法第三八条第一項違反等違憲をいう点もあるが、必ずしも被告人の出頭を要しない控訴審の手続において、刑訴法第二九一条第二項の規定が準用されないことは明白というべきであるから、右違憲の主張は前提を欠く。
参照法条憲法38条1項,刑訴法291条2項

起訴猶予処分となつている放火の事実を重過失失火罪成立の要件である注意義務の存在を認定する資料として判示することと憲法第三九条後段

最高裁判所第二小法廷昭和42年3月9日昭和41(あ)2369集刑 第162号831頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決は、すでに起訴猶予処分となつている所論一四個の放火事実を、本件各重過失失火罪成立の要件である注意義務の存在を認定する資料として判示したにすぎず、右一四個の放火事実について被告人に対し刑事上の責任を問うたものでないことは原判文上明らかであるから、憲法第三九条後段違反であるとの所論はその前提を欠くものである。
参照法条憲法39条後段,刑法117条ノ2,刑法116条,刑法108条

前科を量刑上参酌することと憲法第三九条

最高裁判所第一小法廷昭和42年2月23日昭和41(あ)2315集刑 第162号465頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決が被告人の前科を量刑上参酌したからといつて何ら憲法第三九条に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和二四年(れ)一二六〇号同年一二月二一日大法廷判決、刑集三巻一二号二〇六二頁)の趣旨に照らし明らかである。
参照法条憲法39条,刑法56条

被告人本人との関係における共犯者の犯罪事実に関する供述と憲法第三八条第三項にいわゆる「本人の自白」

最高裁判所第一小法廷昭和42年2月16日昭和41(あ)2329集刑 第162号381頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨共犯者の犯罪事実に関する供述(自白)は、被告人に対する関係においては、被告人以外の者の供述であつて、憲法第三八条第三項にいわゆる「本人の自白」にあたらないことは当裁判所昭和二九年(あ)第一〇五六号同三三年五月二八日大法廷判決(集一二巻八号一七一八頁)の判示するところであり、今なお右判例を変更すべきものとは認められない。
参照法条憲法38条3項,刑訴法317条,刑訴法318条,刑訴法319条

刑訴法第三六条刑訴規則第二八条の合憲性

最高裁判所第二小法廷昭和42年1月27日昭和41(あ)666集刑 第162号13頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨国選弁護人の選任に関する刑訴法第三六条、刑訴規則第二八条は憲法第三七条第三項に違反しない。
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴規則28条

弁護権の不法制限とならないとされた事例

最高裁判所第三小法廷昭和41年11月22日昭和40(あ)2526集刑 第161号335頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本件記録によると、原審が、第一回公判期日を昭和四〇年九月三日と指定し、同年八月三日、国選弁護人として弁護士小野原肇を選任したが、被告人の申請により、右公判期日を同年一〇月一五日に変更し、同年九月三日、被告人が私選弁護人を選任したので、右国選弁護人を解任したところ、同年一〇月四日、被告人から、弁護人の選任、証拠の収集を理…
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴法272条,刑訴法289条,刑訴法273条,刑訴法276条,刑訴規則177条,刑訴規則178条,刑訴規則178条の2,刑訴規則178条の4(250条)

被告人と弁護人との接見交通に関し不当な制限が行なわれたことと原判決に対する影響の有無

最高裁判所第一小法廷昭和41年10月6日昭和41(あ)933集刑 第161号21頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人とその弁護人との接見交通に関し所論のような不当があつたとしても、これがため原判決に影響を及ぼさないことは昭和二三年(れ)第六五号同年七月一四日大法廷判決〔集二巻八号八七二頁〕、同二三年(れ)第七七四号同年一一月一日大法廷判決〔集二巻一三号一六七九頁〕の趣旨に徴し明らかであり、また、これがため常に被疑者の供述の任意…
参照法条憲法34条前段,憲法37条3項,憲法38条,刑訴法39条

一七九日ないし一九二日の拘禁後の自白と不当に長い抑留もしくは拘禁後の自白

最高裁判所第三小法廷昭和41年9月6日昭和41(あ)351集刑 第160号553頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本件のように、事案が複雑で、関係人が多数に上り、捜査にかなりの日数を要するのもやむをえないと認められる事情のある場合には、所論の一七九日ないし一九二日の拘禁後の自白であつても、不当に長く抑留または拘禁されたのちの自白に当るものといえないことは、当裁判所大法廷の判例(昭和二二年(れ)第三〇号同二三年二月六日判決刑集二巻二…
参照法条憲法38条2項,刑訴法319条1項

受命裁判官による証拠調と公開

最高裁判所第二小法廷昭和41年4月22日昭和40(オ)182集民 第83号323頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨受命裁判官による証拠調を公開法廷で行なわなくても、憲法第八二条第一項に違反しない。
参照法条民訴法265条,憲法82条1項

新聞紙に謝罪広告を掲載することを命ずる判決の合憲性

最高裁判所第一小法廷昭和41年4月21日昭和39(テ)35集民 第83号269頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 新聞紙に謝罪広告を掲載することを命ずる判決は、その広告の内容が単に事態の真相を告白し陳謝の意を表明する程度のものにあつては、憲法第一九条に違反しないことは当裁判所の大法廷の判決(昭和二八年(オ)第一二四一号同三一年七月四日大法廷判決、民集一〇巻七号七八五頁参照)の示すところであり、右のごとき判決が憲法第二一条第一項…
参照法条民法723条,憲法19条,憲法21条1項

一 訴訟判決に対する上訴と民事訴訟用印紙法第五条 二 民事訴訟用印紙法第五条の合憲性

最高裁判所第三小法廷昭和41年4月19日昭和39(オ)1137集民 第83号225頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 民事訴訟用印紙法第五条は、原裁判が実体判決であると訴訟判決であるとにかかわりなく、その上訴状について、適用があるものと解すべきである。 二 訴訟判決に対する上訴審において請求の当否に関する審判をしないからといつて、前項の民事訴訟用印紙法第五条の規定をもつて憲法に違反するものとはいえない。
参照法条民事訴訟用印紙法5条,民訴法388条,憲法81条

検察審査会の議決に対する行政訴訟提起の許否

最高裁判所第一小法廷昭和41年1月13日昭和39(行ツ)89集民 第82号21頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨検察審査会の議決に対しては、行政訴訟の提起が許されないと解すべきである。
参照法条憲法32条,裁判所法3条,検察審査会法27条,行政事件訴訟法3条

一 刑訴法第二五五条にいう「犯人が国外にいる場合」の意義。 二 出入国管理令第六〇条第二項第七一条および旅券法第一三条第一項第一四条第一九条第一項第四号の合憲性。

最高裁判所第一小法廷昭和40年11月25日昭和38(あ)1800集刑 第157号305頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 刑訴法第二五五条にいう「犯人が国外にいる場合」とは、検察官において公訴を提起し得る程度に犯人および犯罪事実を覚知していることを要件とするものではなく、単に犯人が国外にいるという事実があれば足りるとした原判決の判断は正当である―昭和三五年(あ)第七三五号、同三七年九月一八日最高裁判所第三小法廷判決、刑集一六巻九号一三…
参照法条刑訴法255条,憲法22条2項,憲法31条,出入国管理令60条2項,出入国管理令71条,旅券法13条1項,旅券法14条,旅券法19条1項4号

憲法全体の無効を主張して最高裁判所に対し特別抗告の形式で裁判を求める申立の適否

最高裁判所第三小法廷昭和40年7月6日昭和40(ク)78集民 第79号699頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨憲法が旧憲法改正の限界を越えているため、全体として無効であることを主張しながら、憲法第三二条に依拠し、最高裁判所に対し、特別抗告の形式で、競落許可決定に対する即時抗告棄却決定に対する不服を述べる申立は不適法である。
参照法条民訴法419条ノ2,憲法32条,憲法47条

被告人の捜査官に対する黙秘権行使自体を量刑上不利益に考慮したものではないとされた事例。

最高裁判所第一小法廷昭和40年3月18日昭和39(あ)2026集刑 第155号99頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は憲法第三八条第一項違反をいうのであるが第一審裁判所は捜査官に対する被告人の黙秘権行使の際の愚弄的の態度をもつて量刑上非難すべき情状として斟酌したにとどまり、原判決も右第一審判決の判示を是認したものであつて、所論のごとく黙秘したこと自体を量刑上不利益に考慮したものでないことは判文上明らかであり、従つて違憲の主張は前…
参照法条憲法38条1項,刑訴法198条2項

一 訴訟代理人の他の受任事件の都合による第一回口頭弁論期日変更申請拒否の適否。 二 公職選挙法第二五一条の二の規定は憲法第一二条および第一三条に違反するか。

最高裁判所第二小法廷昭和40年2月26日昭和39(行ツ)42集民 第77号611頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 訴訟代理人たる弁護士の他の受任事件の都合による第一回口頭弁論期日の変更申請は、当事者の出頭しがたい顕著な事由に基づくものとは認めがたく、これを許容しなくても違法とすることはできない。 二 公職選挙法第二五一条の二の規定は、憲法第一二条および第一三条に違反しない。
参照法条民訴法152条,民訴規則14条,公職選挙法251条の2,憲法12条,憲法13条

刑訴法第三八八条の合憲性

最高裁判所第一小法廷昭和40年2月25日昭和39(あ)2110集刑 第154号859頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴審では、被告人のためにする弁論は、弁護人でなければ、これをすることができない旨を規定する刑訴法第三八八条は立法政策の問題であつて、憲法第三一条に違反するものでないことは、昭和当二三年七月一九日大法廷判決(刑集二巻八号九二二頁)、昭和二五年二月一日大法廷判決(刑集四巻二号八八頁)および昭和三一年七月一八日大法廷判決(…
参照法条刑訴法388条,憲法31条

民訴法第四〇三条は憲法第三二条に違背するか。

最高裁判所第二小法廷昭和40年1月22日昭和39(テ)10集民 第77号125頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨民訴法第四〇三条は憲法第三二条に違背しない。
参照法条憲法32条,民訴法403条,民訴法394条

民訴法第三九九条の合憲性。

最高裁判所第二小法廷昭和39年12月25日昭和39(ク)326集民 第76号779頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原裁判所の決定によつて上告却下ができる旨規定した民訴法第三九九条は、違憲ではない。
参照法条民訴法399条,憲法81条

控訴審において主張判断のなかつた実体法規に関する違憲の主張が上告理由として不適法とされた事例。

最高裁判所第二小法廷昭和39年9月22日昭和38(あ)884集刑 第152号883頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨自衛隊員である被告人に対する収賄被告事件の控訴審において、主張判断のなかつた「防衛庁設置法および自衛隊法が憲法第九条に違反して無効であるから、被告人は公務員ではないのにかかわらず、これを公務員として処罰した第一審判決を是認した原判決は違憲である」との主張は、適法な上告理由に当らない。
参照法条刑訴法405条,憲法9条,刑法7条

控訴審において主張判断のない訴訟手続に関する主張であるとして適法な上告理由にあたらないとされた事例。

最高裁判所第二小法廷昭和39年8月28日昭和38(あ)2078集刑 第152号679頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は、原判決は、令状なくして違憲違法の押収手続により押収された物件を証拠として、その支持する第一審判決判示事実を有罪と認定しているから、原判決は憲法第三五条に違反する旨主張するが、かかる論旨は、原審で主張も判断もなかつた訴訟手続に関する主張であるから適法な上告理由に当らない(昭和三五年(あ)第一七二一号、同三六年七月…
参照法条刑訴法405条,刑訴法218条,刑訴法219条,憲法35条

収税官吏が供述拒否権を告知しないで質問することは憲法第三八条に違反するか。

最高裁判所第一小法廷昭和39年8月20日昭和37(あ)1495集刑 第152号499頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨収税官吏が犯罪嫌疑者に対し質問するに当つて、供述拒否権のあることをあらかじめ告知しなかつたからといつて、その質問手続が憲法第三八条に違反するものでないことは当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第一〇一号同三三年七月一四日大法廷判決、刑集二巻八号八四六頁・昭和二三年(れ)第一〇一〇号同二四年二月九日大法廷判決、刑集三巻二号一…
参照法条刑訴法198条2項,刑訴法311条,憲法38条,旧地方税法(昭和29年法律95号による改正前のもの)79条

刑法第三七条第一項にいう現在の危難と断定することはできないとされた事例。

最高裁判所第三小法廷昭和39年8月4日昭和38(あ)139集刑 第152号429頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人Aが原判示のような事情(原判決理由参照)の下において、「民主叛逆者に対する刑事事件臨時処理法」を除く一連のいわゆる革命立法の施行時期が切迫し、保釈も取り消された上いわゆる革命裁判によつて重刑に処せられることを予想していたとしても、これを以て刑法第三七条第一項にいう現在の危難と断定することはできない。
参照法条刑法37条1項,出入国管理令70条2号,出入国管理令9条5項,憲法22条

一 所得の申告と憲法第三八条第一項にいう「自己に不利益な供述」。 二 所得税逋脱額の算定に関する第一審判決の違法が、判決に影響を及ぼすこと明らかである場合にあたらないとされ、また、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものと認められないと…

最高裁判所第三小法廷昭和39年6月30日昭和36(あ)1638集刑 第151号547頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 申告納税制度の下における所得の申告の如く、憲法の規定する納税義務を前提とし、その税額を決定するために所得の申告を求めるが如きは、憲法第三八条第一項にいう「自己に不利益な供述」に当らない(昭和二七年(あ)第八三八号同三二年二月二〇日大法廷判決、刑集一一巻二号八〇二頁参照)。 二 原判決が、被告人と共謀して所得税を逋脱…
参照法条所得税法(昭和28年法律91号による改正前のもの)26条1項,所得税法(昭和28年法律91号による改正前のもの)69条1項,憲法38条1項,刑訴法397条,刑訴法411条

刑法第二〇〇条(尊属殺)の規定は憲法第一四条に違反するか。

最高裁判所第二小法廷昭和39年5月29日昭和38(あ)3205集刑 第151号273頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は違憲をいうが、刑法第二〇〇条の規定が憲法第一四条に違反するものでないことは既に当裁判所の判例とするところであり(昭和二四年(れ)第二一〇五号同二五年一〇月二五日大法廷判決、刑集四巻一〇号二一二六頁・昭和二八年(あ)第一一二六号同三二年二月二〇日大法廷判決、刑集二巻二号八二四頁)、今なおこれを変更すべきものとは認め…
参照法条刑法200条,憲法14条

控訴審が被告人から意思の疏通を欠くとして弁護人改任の上申があつたのでさきに選任した被告人のための国選弁護人を解任し即日(控訴趣意書提出最終日経過後)新たに国選弁護人を選任し、同弁護人が異義なく弁論した場合における裁判所の措置と憲法第三七条第…

最高裁判所第一小法廷昭和39年4月9日昭和38(あ)2460集刑 第151号11頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨弁護人の上告趣意は控訴審の訴訟手続には、被告人が弁護を受ける権利を剥奪または制限した違法があるとして、憲法第三七条第三項違反を主張するが、記録によると、控訴審は昭和三八年六月一九日被告人のための国選弁護人として甲を選任し、同弁護人は同年七月一七日行控訴趣意書を提出している。その後にいたつて、被告人から意思の疏通を欠くと…
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴規則236条,刑訴規則238条

刑訴法第四六五条第一項同規則第三四条の解釈と刑訴法第四〇五条に規程する事由の存否。

最高裁判所第二小法廷昭和38年11月8日昭和38(し)44集刑 第149号61頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は、違憲をいうけれども、略式命令が被告人に告知されたというには、その謄本が適法に送達されたというだけでは足りず、被告人が現実に略式命令を知ることを要するものとなし、原決定が略式命令謄本の適法な送達があつたときは、これにより略式命令の告知がなされたものというべきであると解したことを非難するものであつて、刑訴法第四六五…
参照法条刑訴法465条1項,刑訴法405条,刑訴法54条,刑訴規則34条,憲法32条,憲法37条1項,民訴法171条1項

雑誌記事掲載をもつて人を脅迫し、金員を喝取した行為を刑法第二四九条により処罰することと憲法第二一条第一項。

最高裁判所第三小法廷昭和38年9月17日昭和36(あ)1340集刑 第148号511頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人および弁護人の各上告趣意中には、いずれも憲法第二一条第一項違反をいう部分があるが、憲法第二一条第一項の保障する表現の自由といえども国民の恣意のままに許されるものでなく、つねに公共の福祉によつて調整されなければならないことおよび言論、出版による脅迫が公共の福祉を害し、表現の自由の限界を逸脱するものであることは、当裁…
参照法条憲法21条1項,刑法249条

輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第三条により適用される物品税法の範囲と憲法第三一条。

最高裁判所第二小法廷昭和38年8月23日昭和36(あ)1905集刑 第148号3頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第一条が「この法律は、酒税法、砂糖消費税法、物品税法……の規定において定めるもののほか、輸入する物品に対する内国消費税の賦課、徴収及び免除等について定めるものとする」と規定しているところから、たとえ同法第三条の「酒税法等」のうちに物品税が含まれ、従つてその適用があるとし…
参照法条憲法31条,物品税法18条1項2号,輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和37年法律48号による改正前のもの)1条,輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和37年法律48号による改正前のもの)3条,日本国とアメリカ合衆…

公判期日外の証人尋問において被告人に退席を命じたところ、被告人は証人尋問立会権を放棄して任意退席した場合と憲法第三七条第二項。

最高裁判所第二小法廷昭和38年7月10日昭和38(あ)856集刑 第147号715頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は、被告人は所論証人甲外七名の証人尋問につき全然尋問する機会を与えられなかつたのであるから、かかる尋問の機会を与えない証人の尋問調書を証拠として有罪の認定をした第一審判決及びこれをそのまま支持した原判決は、憲法第三七条第二項に違反するものであるというにある。しかし、記録によると、第一審裁判所はその第一回公判期日にお…
参照法条刑訴法157条,刑訴法158条,刑訴法159条,刑訴法281条,刑訴法281条の2,刑訴法303条,憲法37条2項

公判期日における国選弁護人の選任と憲法第三七条第三項。

最高裁判所第一小法廷昭和38年5月30日昭和37(あ)2433集刑 第147号413頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は、公判期日において突然選任せられた国選弁護人はその職責を十分に尽すことができないので、かような弁護人の選任は憲法(第三七条第三項)の精神に反する旨を主張する。そして記録によると、昭和三七年九月一八日の原審第二回公判期日において、それまで被告人のために弁護活動をしてきた国選弁護人甲が欠席したため、原審裁判長は同日弁…
参照法条刑訴法289条,刑訴法290条,憲法37条3項

刑訴法第一八一条第一項は憲法第三七条第二項に違反するか。

最高裁判所第二小法廷昭和38年4月26日昭和37(あ)2986集刑 第147号99頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑訴法第一八一条第一項は憲法第三七条第二項に違反しない。このことは当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第三一六号同年一二月二七日大法廷判決、刑集二巻一四号一九三四頁・昭和三四年(あ)第一五二〇号同三五年一月一九日第三小法廷判決、刑集一四巻一号一八頁)の趣旨に照らして明らかである。
参照法条刑訴法181条1項,憲法37条2項

刑法第二〇五条は憲法第一四条に違反するか。

最高裁判所第二小法廷昭和38年2月22日昭和37(あ)2451集刑 第146号419頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨故意犯である刑法第二〇五条に該当する者が、過失犯である同法第二一〇条、第二一一条に該当する者よりも重く処罰されるのは、故意による傷害致死行為という行為の属性に由来するのであつて、人によつて差別を設けたものではなく、人の地位、身分による区別ではないのであり、何人にも適用される法条なのである。従つて刑法第二〇五条は憲法第一…
参照法条憲法14条,刑法205条,刑法210条,刑法211条

刑訴規則第二一三条の二の合憲性。

最高裁判所第三小法廷昭和38年2月19日昭和35(あ)512集刑 第146号157頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨公判手続の更新手続を規定した刑訴規則第二一三条の二は憲法第三一条、第三七条第二項に違反しない。
参照法条憲法31条,憲法37条1項,憲法37条2項,刑訴規則213条,刑訴規則213条の2,刑訴法315条,刑訴法315条の2

関税法第一一〇条第二項の合憲性。

最高裁判所第三小法廷昭和38年1月22日昭和37(あ)1240集刑 第146号41頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨関税法第一一〇条第二項の定める刑は、その所定刑期又は罰金額の範囲内で未遂の事情を参酌して、未遂減軽の規定が存する場合と実質的に同一の刑を量定する余地が十分あるのであつて、このような法定刑の定め方を以て一般刑法に比し不合理として憲法第三一条に違反するということはできない。このことは当裁判所の判例(昭和二三年(れ)第一〇三…
参照法条関税法110条1項,関税法110条2項,憲法31条,刑法43条,刑法66条

刑訴法第四四五条にいう「事実の取調」と憲法第三七条第二項。

最高裁判所第三小法廷昭和37年12月25日昭和37(し)29集刑 第145号685頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨憲法三七条二項は、刑事被告人に対し、受訴裁判所の訴訟手続において、すべての証人に対して審問する機会を充分に与えられる旨を規定したものであること当裁判所の判例(昭和二四年(つ)第九三号同二五年三月六日大法廷決定刑集四巻三号三〇九頁、昭和二五年(あ)第七九七号同二七年六月一八日大法廷判決刑集六巻六号八〇一頁)である。しから…
参照法条刑訴法445条,刑訴規則33条,憲法37条2項

迅速を欠いた裁判と破棄の理由。

最高裁判所第二小法廷昭和37年10月26日昭和37(あ)1066集刑 第144号811頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨本件被告事件につき、第一審の有罪判決が言い渡され、被告人から控訴の申立をなし、第一審の大分地裁日田支部から原審の福岡高等裁判所え一件記録が送付せられる迄二年五ケ月以上を経過していること、その遅延した理由が第一審担当事務官の過失によるものであることは所論のとおりであるが右の如き事情で裁判の迅速を欠いたとしても、これにより…
参照法条憲法37条1項,刑訴法410条

一 所得税法第二条第一項にいう所得の帰属する「個人」の意義。 二 所得税法第二六条第一項(申告義務の規定)の合憲性。

最高裁判所第二小法廷昭和37年6月29日昭和34(あ)1220集刑 第143号247頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 所得税法二条所定の課税対家となつている個人の所得とは、当該個人に帰属する所得を指称するものであることは勿論であるが、その所得の外見上又は法律形式上の帰属者が単なる名義人に過ぎずして、他にその終局的実質的享受者が存在する場合、そのいずれを所得の帰属者として課税すべきであるかについて問題を生ずる。思うに、国家経費の財源…
参照法条所得税法2条,所得税法3条の2,所得税法26条1項,憲法38条1項

賭博常習者と憲法第一四条にいう「社会的身分」

最高裁判所第三小法廷昭和37年4月24日昭和35(あ)2683集刑 第141号915頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨賭博常習者というのは、賭博を反覆する習癖、即ち犯罪者の属性による刑法上の身分であるが、憲法一四条にいわゆる社会的身分と解することはできないから刑法一八六条の規定をもつて憲法一四条に違反するものであるとすることができない。
参照法条刑法186条,憲法14条

旧酒税法(昭和一五年法律第三五号)第六六条本文の合憲性

最高裁判所第二小法廷昭和37年4月13日昭和36(あ)2391集刑 第141号823頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨旧酒税法(昭和一五年法律第三五号)六六条本文が罰金刑ついて刑法六六条の規定を排除したからといつて、憲法一三条、七六条三項に違反するということはできない。
参照法条旧酒税法(昭和15年法律35号)66条,憲法13条,憲法76条3項,刑法66条

組合員の過半数の決議による組合財産の処分と憲法第二九条

最高裁判所第二小法廷昭和37年2月23日昭和35(テ)28集民 第58号939頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨組合財産の処分が業務執行としてなされる場合、組合員の過半数を以て決せられるのを原則とすることは民法第六七〇条の明定するところであるから、組合契約上別段の定めがないかぎり、組合員はかかる業務執行を当然のこととして組合契約をしたものとすべく、過半数の決議によつて所有者の意思に反し財産権を奪うことを前提として憲法第二九条違反…
参照法条民法670条,憲法29条

違憲の判断の必要のない事項について違憲の判断をしたと認められた事例

最高裁判所第二小法廷昭和37年2月23日昭和36(オ)502集民 第58号945頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所得税法第四二条第三項にいう源泉徴収義務者でない者に対してなされた源泉徴収所得税徴収決定は、同法条の解釈適用をあやまつた違法があるに過ぎないものであるから、裁判所が右の処分は憲法第三〇条、第八四条に違反すると認定したことは、違憲の判断の必要のない事項についてなされた無用な判断というべきである。
参照法条憲法30条,憲法84条,所得税法42条3項

上告理由書を原裁判所に提出せしめ、期間徒過の場合に上告却下決定をすることは憲法第三二条に違反しないか

最高裁判所第二小法廷昭和37年1月22日昭和34(ク)84集民 第58号315頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告理由書を原裁判所に提出せしめ、提出期間徒過の場合に原審において上告却下の裁判をすることは、憲法第三二条に違反しない。
参照法条憲法32条,民訴法398条,民訴法399条

前科を量刑上参酌することと憲法第三九条。

最高裁判所第二小法廷昭和36年12月15日昭和36(あ)2030集刑 第140号459頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決が被告人の前科を量刑上参酌したからといつて何ら憲法三九条に違反するものでないことは、当裁判所大法廷判決(昭和二四年(れ)第一二六〇号、同年一二月二一日宣告、刑集三巻一二号二〇六二号)の趣旨に照らし明らかである。
参照法条刑法56条,刑法57条,憲法39条

刑法第一八条は憲法第一三条、第一四条に違反するか。

最高裁判所第二小法廷昭和36年12月15日昭和36(あ)2081集刑 第140号465頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑法一八条が憲法一三条、一四条に違反するものでないことは、当裁判所の判例(昭和二四年(れ)第一八九〇号、同二五年六月七日大法廷判決、刑集四巻六号九五六頁)の趣旨に徴し明らかである。
参照法条刑法18条,憲法13条,憲法14条

公判準備期日における弁護人の不出頭と刑訴法第二八九条。

最高裁判所第三小法廷昭和36年8月1日昭和32(あ)3036集刑 第139号7頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨弁護人の上告趣意第一点は、第一審第四回公判期日に弁護人不出頭なるに拘らず、これを公判期日に切り替えてA外二名の証人調を実施したのは、刑訴二八九条に違反し、延ては憲法三七条三項にも違反するものであり、原審が右違法な手続を是正すべき機会である同証人らの尋問請求を却下したのも同様で違法である、というに帰する。記録によると第一…
参照法条刑訴法289条,刑訴規則52条の2,刑訴規則194条,刑訴規則194条の2,刑訴規則194条の3,刑訴規則194条の7,憲法37条3項

控訴趣意書提出期限後になした国選弁護人選任の適否。

最高裁判所第二小法廷昭和35年12月12日昭和35(あ)1984集刑 第136号409頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人は原審で刑訴規則一七八条による通知書に対し、弁護人を私選する旨回答し置きながら選任を懈怠し、控訴趣意書の提出最終日を経過して国選弁護人の選任を求めたものであること記録上明白であるから、違憲の問題を生じない(昭和二八年(あ)第一七〇七号、同三〇年七月二九日第二小法廷判決、昭和二五年(あ)第二一後三号、同二八年四月一…
参照法条刑訴規則178条,刑訴法289条,憲法37条3項

暴力行為等処罰ニ関スル法律第一条の数人共同シテ刑法第二二二条ノ罪ヲ犯ス罪の法定刑が刑法第二二二条の脅迫の罪のそれより重いのは身分による差別か。

最高裁判所第一小法廷昭和35年7月14日昭和35(あ)372集刑 第134号443頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨暴力行為等処罰ニ関スル法律第一条の数人共同シテ刑法第二二二条ノ罪ヲ犯ス罪と、刑法第二二二条の脅迫の罪とは、行為の態様により刑罰に軽重がある場合であつて、憲法第一四条の社会的身分によつて差別される場合にあたらないこと明らかである。
参照法条暴力行為等処罰ニ関スル法律1条,刑法222条,憲法14条

刑法第一八条の合憲性。

最高裁判所第二小法廷昭和35年3月25日昭和32(あ)1581集刑 第132号739頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 罰金不完納の場合の労役場留置は、憲法一八条にいう「犯罪による処罰」に当たることは明白であるから、刑法一八条が憲法一八条に違反するとなし得ないことは自から明らかである。 二 刑法一八条が憲法一一条一三条に違反するものでないことも昭和二四年(れ)第一八九〇号、同二五年六月七日大法廷判決(刑集第四巻六号九六一頁)および昭…
参照法条憲法11条,憲法13条,憲法18条,刑法18条

刑訴法第三九三条第二項の合憲性。

最高裁判所第二小法廷昭和34年8月27日昭和34(し)39集刑 第131号347頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑訴第三九三条第二項が、控訴審における第一審判決後の刑の量定に影響を及ぼすべき情状に関する事実取調の必要の有無を裁判所の裁量に委ねたことは、憲法に違反しない。
参照法条刑訴法393条2項,憲法98条1項

弁護人の出頭と必要的弁護事件の裁判言渡期日における開廷の要件

最高裁判所第一小法廷昭和34年7月16日昭和34(あ)633集刑 第130号591頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑訴法二八九条はいわゆる必要的弁護事件を審理する場合には弁護人がなければ開廷することができない旨を規定する法意であつて、弁護人の出頭を当該事件についての裁判言渡期日における開廷の要件として規定するものではないからこの点に関する原審の訴訟手続には何等法令に違背するところはない。
参照法条刑訴法289条,憲法27条3項

刑法第五六条、第五七条と憲法第一四条。

最高裁判所第二小法廷昭和34年4月24日昭和33(あ)2654集刑 第129号533頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨累犯加重に関する刑法第五六条、第五七条は憲法第一四条の規定に違反するものではないこと既に当裁判所の判例とするところである(昭和二四年新(れ)第八八号、同二五年一月二四日第三小法廷判決、集四巻一号五四頁、並びにその引用にかかる昭和二三年(れ)第四三五号、同年一〇月六日大法廷判決、集二巻一一号一二七五頁参照)。
参照法条刑法56条,刑法57条,憲法14条

「貧困のため弁護人を選任しえない」旨の回答は国選弁護人選任の請求となるか。

最高裁判所第三小法廷昭和34年1月30日昭和33(あ)1858集刑 第129号11頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審において、裁判所より被告人に対し、弁護人を選任するや否やと照会していること明らかであり、仮に被告人よりこれに対し、貧困のため弁護人を選任しえない旨回答したことが所論の如くであつたとしても、これを以つては未だ、積極的に弁護人選任を請求したものとはなしえない。
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴法272条,刑訴規則28条

勾留中の被告人が原審の公判期日外の証人尋問に立ち合わなかつた場合と憲法第三七条第二項。

最高裁判所第三小法廷昭和33年7月1日昭和33(あ)417集刑 第126号623頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨勾留中の被告人が出頭している原審公判廷で、被告人が一審においてはその供述調書を証拠とすることに同意していた証人五名を、検証の現場附近で尋問する旨の決定がされたのに、被告人および弁護人から立会の要求もなく、またその証人尋問には弁護人が立ち会い、それら証人尋問調書の証拠調にあたつても異議がなかつたときは、右証人尋問に際し被…
参照法条憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法326条

一 刑訴法第二二七条による裁判官の証人尋問と除斥原因 二 刑訴法第二二七条により証人尋問をした裁判官による裁判と公平な裁判所の裁判

最高裁判所第三小法廷昭和33年6月3日昭和30(あ)3706集刑 第126号11頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論共犯Aに対する第一回公判期日前の証人尋問調書は、本件第一審裁判所の裁判官が刑訴二二七条の規定による検察官の請求に基き自ら証人尋問をなした上作成されたものであること所論のとおりであるところ、同条による証人尋問をした裁判官は当該被告事件の審判から除斥されるものではないことは当裁判所の判例(昭和二九年(あ)第一三九六号、…
参照法条刑訴法227条,刑訴法20条,憲法37条1項

一 証拠物の押収手続に弁護人に立会の機会を与えなかつた違法とその証拠能力 二 死刑およびその執行方法としての絞首刑の憲法第三六条にいう「残虐な刑罰」

最高裁判所第一小法廷昭和33年4月17日昭和31(あ)442集刑 第124号253頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 所論摘示の証拠物の押収手続に所論のような弁護人に立会の機会を与えなかつた違法があつたとしても、第一審公判廷において証拠調する際被告人および弁護人等より何等異議の申立があることなく、適法に証拠調が施行されたものであること記録上明白であるから、第一審裁判所がこれを罪証に供したとしても違法ということはできない 二 所論は…
参照法条刑訴法113条2項,刑訴法306条,刑訴法309条,刑法9条,刑法11条1項,憲法36条,監獄法71条,監獄法72条

立会の機会が与えられたのに被告人が立ち合わないで証人尋問がなされた場合の該手続の適否―その証人尋問調書の証拠能力

最高裁判所第二小法廷昭和33年2月12日昭和32(あ)902集刑 第123号273頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨立会の機会が与えられたのに被告人が立ち合わないで証人尋問がなされたからといつてその尋問手続を違法とする理由はなく、又その証人尋問調書が証拠能力を有しないいわれもない(刑訴三二一条二項参照)。
参照法条憲法37条,刑訴法157条,刑訴法321条

付審判請求棄却決定に対する抗告棄却決定と憲法第八二条にいう「裁判の対審」

最高裁判所第一小法廷昭和32年12月23日昭和32(し)57集刑 第122号807頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は憲法八二条違反をいうけれども、本件における決定(付審判請求棄却決定に対する抗告を棄却する決定)の如きは同条にいわゆる「裁判の対審」に当らないことは当裁判所の判例(昭和二三年(つ)第二五号、同年一一月八日大法廷決定、集二巻一二号一四九八頁参照)の趣旨に徴し明らかであるから右違憲の主張はその前提を欠くものである。
参照法条憲法82条,刑訴法262条,刑訴法266条,刑訴法419条,刑訴法426条,刑訴法433条

他の共犯者に対する公判審理により被告事件の内容を予め知つていた裁判官の裁判と憲法第三七条第一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」

最高裁判所第三小法廷昭和32年7月30日昭和32(あ)1146集刑 第119号1139頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨共同被告人として起訴された共犯者らと被告人との弁論が分離された結果、判決裁判所の裁判官が右共犯者らの公判審理により被告人に対する公判審理の開始前に被告事件の内容に関し予め知識を有していたからといつて、その裁判官のした審理判決が憲法三七条一項にいわゆる「公平な裁判所の裁判」でないということはできないことは当裁判所の判例(…
参照法条憲法37条1項,刑訴法20条,刑訴法21条,刑訴法256条6項

執行猶予の期間内に更に犯罪を犯したことを量刑上参酌することと一事不再理の原則

最高裁判所第二小法廷昭和32年7月19日昭和32(あ)897集刑 第119号1045頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨執行猶予の期間内に更に犯罪を犯したことを量刑上に参酌することは、恰かも素行の善悪を量刑上に参酌すると同様、犯情の一つとして参酌するものであつて、決して所論の如く、前に執行猶予を受けた犯罪に対し重ねて刑罰を科する趣旨のものではない。
参照法条憲法39条,刑法25条

捜索差押手続が違憲であるとの主張が前提を欠く一事例

最高裁判所第三小法廷昭和32年7月16日昭和30(あ)1442集刑 第119号783頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨は、本件証第一号の差押手続が違憲であり、かかる違憲の差押手続により押収された物を証拠として犯罪事実を認定した原判決は、憲法三五条二項違反であると主張する。なるほど、所論許可状中の指摘の部分が所論のとおり訂正されていることは記録五二五丁の許可状に徴し明白であるけれども、右訂正個所には判事の印判が押捺してあり、かつ、上…
参照法条憲法35条2項,刑訴法218条,刑訴法219条,刑訴規則59条

憲法違反の主張に対し判断を示したものと認められる一事例

最高裁判所第一小法廷昭和32年6月27日昭和31(あ)3799集刑 第119号675頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨死刑が違憲である旨の主張があつた場合に、原判決が選択刑として規定している刑法第二四〇条後段を適用挙示して被告人を死刑に処した第一審判決の量刑につき、これを不当とする事由を発見することができない旨を判示したときは、死刑は憲法に適合するとの判断を示したものと解することができる。
参照法条憲法81条,刑訴法392条1項

前科(累犯とならないものを含む)を量刑上参酌することと憲法第三九条第一四条

最高裁判所第三小法廷昭和32年6月25日昭和32(あ)483集刑 第119号605頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決が被告人の前科(累犯とならないものを含む)を量刑上参酌したからといつて何ら憲法三九条、一四条に違反するものではない。
参照法条憲法39条,憲法14条,刑法56条,刑法57条

一 憲法違反の主張と認められない一事例 二 刑訴法第二七三条第二項の合憲性

最高裁判所第二小法廷昭和32年5月31日昭和32(あ)178集刑 第119号293頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 刑訴第二七三条第二項の規定は、憲法第三二条に違反するというだけであつて、何ら原判決に対する不服の理由を示していない主張は、適法な上告理由と認められない。 二 刑訴二七三条二項は違憲でない。
参照法条刑訴法273条2項,刑訴法405条,刑訴法273条2項,憲法32条

除斥の理由が認められない一事例と憲法第三七条第一項

最高裁判所第二小法廷昭和31年12月21日昭和29(あ)4169集刑 第116号247頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審裁判官が所論仮処分決定をなした裁判官であるということは、同裁判官を被告人に対する本被告事件審判の職務の執行から除斥するものでないことは、刑訴二〇条各号の規定により明らかであると共に、右の一事を以て同裁判官が不公平な裁判をする虞があつたとも断定することはできない。
参照法条刑訴法20条,憲法37条1項

一 控訴趣旨に対する判断遺脱の違法と上告理由 二 覚せい剤取締法第四一条第二項の法意

最高裁判所第三小法廷昭和31年10月9日昭和31(あ)1515集刑 第115号49頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 所論は憲法三一条違反をいうけれども、その実質は原判決が覚せい剤取締法四一条二項の解釈の誤りの控訴趣旨に対する判断を遺脱したという単なる刑訴法違反の主張であり、かような判断遺脱の主張は刑訴法四〇五条の上告理由にあたらないこと当裁判所の判例とするところである(昭和二六年(あ)第三一三〇号同二七年一月一〇日第一小法廷判決…
参照法条刑訴法405条1項,刑訴法392条1項,憲法31条,覚せい剤取締法41条1項,覚せい剤取締法41条2項

保釈請求却下決定の理由として「被告人が逃亡する疑なしとは認められない」との認定に対する違憲(第三四条違反)の主張

最高裁判所第二小法廷昭和31年9月26日昭和31(し)39集刑 第114号797頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は違憲をいうが、実質は原審が適法に認定した本件被告人に逃亡する疑なしとは認められないとする事実認定を争うに帰し、前提において採用できない。
参照法条刑訴法60条,刑訴法89条,刑訴法344条,憲法34条

一 被告人と弁護人との起訴前の接見交通に関する不当な制限措置と上告理由 二 右制限措置と被告人の捜査官に対する供述の任意性

最高裁判所第二小法廷昭和31年8月3日昭和31(あ)727集刑 第114号471頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 被告人とその弁護人との起訴前の接見交通に関し不当な制限措置が採られたとしても、これに対する救済は別に刑訴四三〇条、四三一条の規定に従い準抗告の方法によるべきものであつて、かかる制限措置自体に対する違憲の主張が刑訴四〇五条の上告理由とならないことは当裁判所の判例の趣旨に徴して明らかである。(昭和二三年(れ)第六五号同…
参照法条刑訴法39条,刑訴法319条,刑訴法430条,刑訴法431条,憲法38条

一 被告人甲の私選弁護人を相被告人乙の国選弁護人に選任することと公正な弁護権の行使 ―被告人間の利害相反しない事例― 二 裁判所が被告人の私選弁護人を共犯関係に立つ相被告人の国選弁護人に選任する措置の適否 三 被告人と相被告人が利害相反する…

最高裁判所第三小法廷昭和30年12月20日昭和29(あ)121集刑 第111号555頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 本件起訴状に記載するような共犯関係においては、これをもつて直ちに当然両被告人は利害相反するということはできないから、第一審裁判書が公判進行の必要上当面の急に応じ同一弁護人を選任したこと自体をもつて、直ちに公正な弁護権の行使を妨げる違法な処置ということはできない。 二 被告人は第一審相被告人と共謀の上詐欺を行つたとい…
参照法条憲法37条3項,刑訴法30条,刑訴法289条,刑訴法405条,刑訴法38条,刑訴規則29条2項,弁護士法25条

必要的弁護事件において弁護人選任の請求なき場合に控訴趣意書の提出最終日を経過して国選弁護人を選任することは違憲か

最高裁判所第二小法廷昭和30年7月29日昭和28(あ)1707集刑 第107号1133頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨必要的弁護人事件であつても、弁護人選任の請求がない限り、裁判所が控訴趣意書の提出最終日を経過して国選弁護人を選任しても、右手続は違憲でない。
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴法289条,刑訴法411条1号,刑訴規則177条,刑訴規則178条,刑訴規則250条

被告人が負担すべき訴訟費用がないのに之を被告人に負担させた場合と空文

最高裁判所第三小法廷昭和30年7月19日昭和28(あ)3973集刑 第107号571頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨は原判決が憲法二九条に違反すると主張する。なるほど原審は、「当番の国選弁護人に支給した訴訟費用は被告人の負担とする」との判決をしているけれども、記録上国選弁護人に報酬等を支給した形跡は認められず、被告人に負担させるべき費用は存在しない。従つて判決中右の部分は空文に帰したと同様である。それ故、被告人が現実に訴訟費用を…
参照法条刑訴法181条,憲法29条

控訴審と公開裁判

最高裁判所第三小法廷昭和30年7月5日昭和29(あ)3043集刑 第107号147頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審は刑訴法に従つて公開の公判廷において弁護人の控訴趣意の陳述、弁論を聞いた上判決しているのであつて、公開の公判を開かないわけではなく、また原判決は執行猶予の期間を変更したのみで、犯罪事実の認定、刑の量定そのものは第一審判決と同様に判示しているのであるから、原審が刑訴法第四〇〇条但書によつて破棄自判したことが憲法第三七…
参照法条憲法37条,刑訴法43条,刑訴法389条,刑訴法400条但書

弁護人選任権の不法制限とならない一事例

最高裁判所第二小法廷昭和30年2月23日昭和28(し)56集刑 第102号907頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨憲法三七条三項前段所定の弁護人に依頼する権利は、被告人が自ら行使すべきもので、裁判所は被告人にこの権利を行使する機会を与え、その行使を妨げなければ足るものであること、同条項後段の規定は被告人が貧困その他の理由で弁護人を依頼できないときは国に対して弁護人の選任を請求できるものであり、国はこれに対して弁護人を附すれば足るも…
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴法272条,刑訴法289条,刑訴法376条,刑訴法386条1項1号,刑訴規則177条,刑訴規則178条(250条)

刑訴規則第四四条の合憲性

最高裁判所第一小法廷昭和30年2月17日昭和29(あ)1517集刑 第102号775頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第三点は違憲をいうが、刑訴四八条二項は公判調書に記載すべき重要事項範囲を最高裁判所規則に一任しているから、所論規則が起訴状朗読の記載を不要としたことは、刑訴法に反するところはなく、従つて違憲の主張は前提を欠き、採るを得ない。
参照法条刑訴法48条2項,刑訴規則44条,憲法31条,憲法77条

控訴の範囲は何によつて判断すべきか

最高裁判所第一小法廷昭和30年2月17日昭和29(あ)2230集刑 第102号813頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨控訴が、裁判の一部に対して為されたものか、それとも全部に対して為されたものかは、控訴申立書(控訴趣意書でなく)によつて、判断されるべきことである。
参照法条刑訴法357条,刑訴法374条,刑訴法376条,憲法39条

高血圧に苦んでいた被告人の取調官に対する供述の任意性の有無

最高裁判所第三小法廷昭和29年12月24日昭和29(あ)2029集刑 第101号907頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨は所論被告人の供述が、同人が高血圧に苦しんでいた時なされたものであり、また取調官の誘導尋問にもとずくものであつて、任意性なきこと若しくは任意性なき疑のあるものであるということを前提として、原判決の違憲及び違法を主張する。しかし所論供述が誘導尋問等によつてなされたものであるという事実、その他任意性を欠くものであるとの…
参照法条憲法38条2項,刑訴法319条1項,刑訴法322条1項

被告人間の刑の軽重の差異と憲法第一四条

最高裁判所第三小法廷昭和29年10月26日昭和28(あ)4623集刑 第99号389頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨何年間刑の執行を猶予するか、又は何年間選挙権を停止するかということは、事実審たる裁判所が各犯人毎に法定の範囲内で自由に裁量するところに委ねられているものといわなければならない。懲役四月に処せられた他の被告人には一年間の執行猶予が言い渡されたにもかかわらず、懲役三月に処せられた本件被告人には二年間の執行猶予が言い渡され、…
参照法条憲法14条,刑訴法381条

一 商標法第三四条第一号第三号の合憲性 二 商標法第三四条第一号第三号と憲法第二二条

最高裁判所第三小法廷昭和29年8月31日昭和28(あ)664集刑 第98号439頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 商標法第三四条第一号、第三号の規定は憲法第二五条に違反しない。 二 商標法第三四条第一号、第三号の規定は職業選択の自由を保障した憲法第二二条と何等関係はない。
参照法条憲法22条,憲法25条,商標法34条1号,商標法34条3号

刑訴法第二二七条による証人の供述調書を証拠とするにあたり、被告人の審問権を害しない措置がとられた場合と憲法第三七条―差戻前の公判期日では証拠とすることに同意ある場合―

最高裁判所第三小法廷昭和29年8月24日昭和28(あ)2450集刑 第98号349頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨記録についてみるに、原判示第三の事実認定の証拠として挙示されている証人A等に対する裁判官の各証人尋問調書によれば右各証人の尋問には検察官及び弁護人が立会つておる。右証人尋問は本件起訴後第一審第一回公判期日前に刑訴二二七条に基ずく請求によつてなされたものであるが、右各調書は差戻前の第一審第一回公判において、検察官から証拠…
参照法条憲法37条2項,刑訴法227条,刑訴法157条

憲法第三七条第一項に違反しない一事例 ―黙秘権告知前の若干の質問、弁護人申請証拠からの取調開始―

最高裁判所第二小法廷昭和29年8月20日昭和28(あ)536集刑 第98号131頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は、第一審裁判所が被告人に対し、黙秘権を告げる前に、学校はどこまで行つたか等と尋問したこと、並びに証拠調に際し弁護人申請にかゝる証人からその取り調べを開始したことを捉え予断をもつて審理に当つたものであるから右は憲法三七条一項にいわゆる公平な裁判所の裁判とはいえないというのであるが、一審裁判所の右措置が何等違法でない…
参照法条憲法37条1項,刑訴法291条2項,刑訴法311条,刑訴規則199条

控訴審における証人尋問期日に被告人が出頭できなかつた場合と憲法三七条二項

最高裁判所第三小法廷昭和29年7月6日昭和28(あ)15集刑 第97号153頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は、結論として原判決が証拠とした三名の証人の供述について被告人に審問の機会を与えなかつたこととなるから、憲法三七条二項に違反すると主張するのであるが、その前提として、右三名の証人を取り調べた原審第七回の公判期日の召喚状は、被告人に不送達となつたため、被告人は出廷することができなかつたことを理由とする。しかし記録によ…
参照法条憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴規則63条,刑訴規則67条1項

調書上、刑訴法第二〇三条所定の告知事項の記載のない場合と憲法第三四条

最高裁判所第三小法廷昭和29年7月6日昭和28(あ)72集刑 第97号157頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨司法警察員が犯人を逮捕した時、犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を犯人に告げたことを必ず調書に記載すべき旨の法規は存在しないから、かかる記載が存しないからといつて被告人の逮捕をもつて憲法三四条に違反するものということはできないことは、当裁判所の判例(昭和二五年(あ)第一一六六号同年一一月三〇日第一小法廷決…
参照法条憲法34条,刑訴法203条

一 供述調書の任意性とその調査の方法 二 犯罪の類似した犯人間の処罰の差異と憲法第一四条 三 多数の同種の違反者が起訴されず被告人らのみ起訴処罰された場合と憲法第一四条

最高裁判所第三小法廷昭和29年6月22日昭和28(あ)321集刑 第96号397頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 事実審裁判所は適当と認める方法で供述調書の任意性を調査すれば足りるのであつて、本件についてもその調査に違法は認められないのであるから所論違憲の主張はその前提を欠くことにより理由がない。 二 犯情の類似した被告人間の処罰の差異が憲法一四情に違反しないことは、当裁判所大法廷の判例(昭和二三年(れ)四三五号同年一〇月六日…
参照法条刑訴法319条,刑訴法325条,憲法14条

弁護人の意見に反し嘱託してなされた証人尋問と反対尋問権

最高裁判所第二小法廷昭和29年6月2日昭和27(あ)6047集刑 第96号7頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨証人を公判廷で尋問されたい旨の弁護人の意見に反して他の裁判所に嘱託して尋問したからといつて第一審裁判所が弁護人及び当時不拘束の被告人の反対尋問権を侵害したものとは認められず、被告人弁護人が任意にその嘱託尋問に立ち会わなかつたからといつて所論違憲の問題は起きない(昭和二六年(あ)二七六〇号同二七年二月八日第二小法廷判決)…
参照法条刑訴法158条,刑訴法157条,憲法37条2項

刑訴三二一条一項二号後段の書面の取調の請求はその供述者に対する証人尋問中になされなければ憲法三七条二項に違反するか

最高裁判所第三小法廷昭和29年5月11日昭和27(あ)6704集刑 第95号273頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審第一二回公判期日において、右Aの検察官に対する供述調書の証拠調が行われた後、箕山弁護人からこれに対し異議の申立があつたが、裁判官は右異議申立は却下する旨を告げたうえ、反証の取調の請求その他の方法によつて証拠の証明力を争うことができる旨を告げているにかかわらず、被告人側からA証人の再尋問請求はなされた形跡もないので…
参照法条憲法37条2項,刑訴法308条,刑訴法309条,刑訴法321条1項2号

甲の私選弁護人が共同被告人乙の国選弁護人を兼ねることと弁護権不当制限の有無

最高裁判所第三小法廷昭和29年3月16日昭和27(あ)5346集刑 第93号451頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨−被告人間の利害が相反しない事例− 記録によれば、第一審において被告人Aの私選弁護人大曲実形は、同時に共同被告人Bの国選弁護人に選任されたけれども、Bに対する公訴事実は密出国の事実であり被告人Aに対する公訴事実は密出国にあたり登録証明書を返還しなかつた事実及び密輸出を幇助した事実であつて両名間に共犯関係のないことはもち…
参照法条憲法37条3項,刑訴法30条,刑訴法289条,刑訴規則29条2項

適法な緊急逮捕により拘禁された被告人の供述調書の証拠能力

最高裁判所第一小法廷昭和29年1月28日昭和26(あ)1050集刑 第91号955頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮りに、被告人の拘禁が不法であつても、その一事でその後における供述調書が強制、拷問又は脅迫による証拠能力のないものといえないことは、当裁判所屡次の判例とするところである。しかのみならず、本件逮捕状は、刑訴二一〇条所定の逮捕状であることが記録上明白であるから、本件逮捕による拘禁は不法とはいえない。
参照法条刑訴法210条,刑訴法319条,刑訴法322条1項,憲法33条,憲法38条1項,憲法38条2項

憲法違反の主張がその前提を欠く場合 −詐術を用いて犯行を誘発せしめたとの主張−

最高裁判所第一小法廷昭和29年1月21日昭和26(れ)1938集刑 第91号541頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論第一は、要するに捜査当局が犯人にあらざるものに詐術を以て強いて犯罪を行わしめこれを逮捕するがごときは個人の人権の侵害で憲法一三条に違反するというのである。しかし、本件被告人が捜査当局から詐術を以て本件犯罪を強いて誘発された事実を認むべき証拠がないから(被告人は、所論Aより相談を持ちかけられる前既に友人亡Bから本件麻…
参照法条憲法13条,刑法61条,刑法62条,麻薬取締規則(昭和21年厚生省第25号)23条

公判調書における判決宣告期日の誤記と判決への影響の有無

最高裁判所第一小法廷昭和29年1月14日昭和26(あ)4393集刑 第91号349頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審第三回公判調書の記載によれば、第一審判決の宣告期日は、昭和二四年八月三日と指定されており、同第四回公判調書によれば、右八月三日に同判決の宣告が為された旨記載されているが、三輪、豊田両弁護人の上告趣旨第一点、三、挙示の各書面中の年月日の記載によれば、右各公判調書の八月三日の記載は、九月五日の誤記であつて、本件第一審…
参照法条憲法31条,刑訴法379条,刑訴法52条,刑訴法48条,刑訴法411条,刑訴規則44条2号,刑訴規則44条30号

法廷秩序維持のためにした裁判長の退去命令と裁判公開の原則

最高裁判所第二小法廷昭和28年12月25日昭和28(し)76集刑 第90号641頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨論旨後段は、憲法の保障する公開裁判の原則に反すると主張するけれども、所論裁判長の命令は、要するに法廷における被告人、傍聴人に対して拍手等法廷秩序の妨害となるがごとき所為をなさざるよう予め注意を喚起するの趣旨に出でたもので、もとより当然の事理に属するところであつて、被告人らが右の命令に反する所為をしないかぎり、その在廷を…
参照法条刑訴法288条2項,憲法37条1項

弁護士は資格のある弁護人か

最高裁判所第三小法廷昭和28年12月15日昭和27(あ)5113集刑 第89号317頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨国選弁護人は、裁判所がその所在地に在る弁護士の中から、特に明らかに不適当な事情のない限り、何人かを選任すれば足りるのであつて各選任毎にその弁護人の実質的な能力責任感の強弱等を調査する責務を負担するものとは解されない。
参照法条憲法37条3項,刑訴法272条,刑訴法36条,刑訴規則177条

第二回目の酒税法違反についての証拠物件の存在と第一回、第二回違反の自白の補強証拠

最高裁判所第三小法廷昭和28年12月8日昭和27(あ)3601集刑 第89号151頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人は昭和二六年六月初旬以来米麹二斗五升白米三斗位の蒸米に約水一石位を加えこれを醗酵させて約一石四斗位の醪を作り、うち七斗を蒸溜して酒精分二十三度位の焼酎約一斗九升五合位を製造して他に販売し、残り七斗の醪は同月中旬頃蒸溜して酒精分二十三度位の焼酎約一斗九升五合位を製造して所持しておるところを押えられたと供述している。…
参照法条酒税法16条,酒税法60条,酒税法3条,酒税法12条,憲法38条3項,刑訴法317条,刑訴法319条2項

刑法第二二三条第一項にいわゆる強要罪にあたる一事例 ―限界を超えた争議行為―

最高裁判所第一小法廷昭和28年11月26日昭和28(あ)1461集刑 第88号861頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審の認定した事実によれば、所論団体交渉の席上被告人が会社側職員に対し労働者側の要求を受諾しないならば、会社に対する辞職願を書けと申向けこれに応じなければ同人等の身体、自由等に対し如何なる危害が及ぶかもしれないと感ぜしめるような態度を示して脅迫し、よつてその場において同人等をして会社に対する辞職願を作成の上交附せしめて…
参照法条憲法28条,旧労働組合法(昭和24年法律174号による改正前のもの)1条,刑法223条,刑法35条

証人尋問期日通知書の送達の不適法と憲法第三七条第二項(証人尋問期日通知書の送達に関する違背とその治癒)

最高裁判所第一小法廷昭和28年11月19日昭和28(あ)2072集刑 第88号581頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨証人尋問期日通知書の送達が不適法であつたため弁護人が出頭できなかつた違法があつたとしても、原審第二回公判期日に所論の各証人尋問調書は朗読されており、これに対し弁護人から何らの請求も異議の申立もなされておらず、却つて弁護人において尋問調書を弁論に援用しているのであるから、右違法は判決に影響を及ぼすものとは認められないので…
参照法条憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法393条,刑訴法411条1号

地方税を納付しないことを煽動するが如きビラを頒布する行為と言論の自由

最高裁判所第三小法廷昭和28年11月17日昭和27(あ)541集刑 第88号491頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審が原判示のビラを頒布した被告人等の行為を以て「地方税を納付しないことを煽動したもの」と認めたのは相当であり、これを非難する論旨は当らない。そしてそれ自体犯罪を構成する右の様な行為が憲法二一条の保障の範囲外であることは昭和二三年(れ)第一三〇八号事件同二四年五月一八日大法廷判決の趣旨に徴し明である。
参照法条憲法21条,地方税法12条

刑訴四一一条に当る一事例。第一審で確定した部分につき控訴審が更に審判したとき

最高裁判所第一小法廷昭和28年10月15日昭和27(あ)3989集刑 第87号377頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審が控訴審として既に第一審判決の確定によつて完結した銃砲等所持禁止令違反事件についてまで審判をなしたのは違法であり、刑訴四一一条一号に基きこの部分を破棄しなければ著しく正義に反するものといわなければならない。(そして、右銃砲等所持禁止令違反の点については、前示の如く第一審判決の確定により事件は完結し、その判決の効力が…
参照法条憲法39条後段,刑訴法411条,刑訴法357条

認定事実に関係なき事項について無用の説示をした判決の適否

最高裁判所第一小法廷昭和28年10月1日昭和27(あ)6219集刑 第87号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論A及びBの共犯関係についての原判決の説示は所論の事実ありと仮定して無用の説明をなしたに過ぎないものであるからこの点を捉えて云為する論旨(註、共犯関係については何らの証拠がないから憲法一一条に違反するとする事を指す)は原判決を破棄する理由となすに足りない。
参照法条憲法11条,刑訴法411条,刑訴法396条,刑訴規則246条

重症の結核患者に実刑を科することと憲法第三六条

最高裁判所第三小法廷昭和28年9月22日昭和28(あ)1703集刑 第86号913頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮りに被告人に所論のような病状(重症の肺結核)があつても、それは刑の執行の面において考慮せらるべき事項であるから、原判決が被告人に実刑を科したからといつて、憲法三六条に違反するとはいえない。
参照法条憲法36条,刑訴法482条

刑の執行猶予取消請求事件において弁護人選任等の告知をする必要があるか

最高裁判所第二小法廷昭和28年7月13日昭和28(し)5集刑 第84号477頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑の執行猶予取消請求事件において、所論のような弁護人選任等の告知をする必要のないことは原決定の説示するとおりであるばかりでなく、公判手続においてすら、右の告知をしなかつたからといつて、憲法三七条三項に違反するものでないことは当裁判所の判例とするところである。(昭和二五年(あ)第二一五号昭和二八年四月一日大法廷判決参照)…
参照法条憲法37条3項前段,刑訴法272条,刑訴規則178条

不起訴釈放した後、起訴することと一事不再理の原則

最高裁判所第一小法廷昭和28年7月2日昭和27(あ)4500集刑 第84号23頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一旦不起訴釈放した後、起訴したとしても遡及処罰又は一事不再理の違反であるといえないこと多言を要しない。
参照法条憲法39条,刑訴法248条

公判期日外における証人尋問に被告人及び弁護人が立ち会わなかつたことと憲法第三七条第二項

最高裁判所第二小法廷昭和28年5月1日昭和26(あ)4426集刑 第80号35頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審が被告人及び弁護人に対して公判期日外の証人尋問に立会の機会を与え(両名とも不出頭)、その証人尋問調書の証拠調に当つて異議を述べる機会を与え被告人の審問権を実質的に害しない措置を講じたことは明かであるから、被告人が右証人尋問に立会せしめられなかつたことをもつて刑訴一五九条二項乃至憲法三七条二項に違反するということで…
参照法条憲法37条2項,刑訴法158条,刑訴法159条,刑訴法309条

警察職員による被疑者の取調と黙祕権または供述拒否権の告知の要否

最高裁判所第二小法廷昭和28年5月1日昭和26(あ)4531集刑 第80号49頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨警察職員が被疑者を取り調べるにあたつて、あらかじめいわゆる黙祕権または供述拒否権のあることを告知しなかつたからといつて、憲法三八条一項に違反するものでないこと及び右告知のなかつた一事を以つて右取調に基く被疑者の供述が任意性を欠くものと速断することのできないことは当裁判所の判例の趣旨に徴し極めて明かである。(昭和二三年(…
参照法条憲法38条1項,刑訴法189条

検察庁における被告人の供述が畏迫強制に基くものとは認められない一事例

最高裁判所第一小法廷昭和28年4月23日昭和26(あ)5243集刑 第79号213頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨被告人が検察庁に身柄を送致されるに際し、警察署で事実をはつきりいえば保釈して貰えるというような事を言い聞かされたとしてもこの一事だけで検察庁における被告人の供述が畏迫強制によるものであると断ずることを得ない。
参照法条刑訴法319条,刑訴法322条,刑訴法198条,憲法38条

罰金不完納の場合金一〇〇円を一日に換算し労役場に留置するとしたことと憲法第一四条

最高裁判所第二小法廷昭和28年4月17日昭和26(あ)2971集刑 第78号773頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨罰金刑の言渡を受けた者が罰金を完納することができない場合における労役場留置の金銭的換算率を定めるにあたり、金百円を留置一日に換算するとしたことが、今日の経済事情に副わないと仮定しても、それをもつて、憲法一四条に違反するということはできない。
参照法条刑法18条,憲法14条

刑訴二二七条により証人訊問した裁判官による裁判と公平な裁判所の裁判

最高裁判所第一小法廷昭和28年4月16日昭和27(あ)1327集刑 第78号685頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨刑訴二二七条により証人尋問をした裁判官は事件の審判から除斥されるものでもなく、所論裁判官は本件訴訟手続において忌避の申立を受けた事実もないのであり、且つ所論証人尋問調書を証拠とすることには被告弁護人も同意しているのであるから、公平な裁判所でないとの所論は採るを得ない。
参照法条刑訴法227条,刑訴法20条,刑訴法21条,憲法37条1項

共犯関係にある者の一方(共同審理を受けていない)を他方のための証人として尋問することと憲法第三八条第一項

最高裁判所第三小法廷昭和28年4月7日昭和28(し)23集刑 第78号203頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨「何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。」のであるから(刑訴一四六条)、被告人と共犯関係があるものとして起訴されている者が証人となつても、自身の公訴事実について不利益な証言を強要されることにはならない。
参照法条刑訴法146条,憲法38条1項

一 捜索差押許可状の違法は差押調書の証拠能力に影響するか 二 同一書記官が第一、二審の審理に立ち会つたことと憲法第三七条

最高裁判所第一小法廷昭和28年3月26日昭和26(あ)1694集刑 第77号245頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 仮りに捜索差押許可状に差し押えるべき物の特定を欠く違法があつたとしてもその一事によつて、所論差押調書そのものが無効となるものとはいえないし、また右調書を証拠に供することについては、被告人並びに弁護人が同意しているのみならず、原判決判示第一の事実は、右調書の記載を除外した他の証拠によつてもこれを認定し得るのであるから…
参照法条憲法33条,憲法37条1項,刑訴法99条,刑訴法102条,刑訴法106条,刑訴法282条,刑訴法26条,刑訴法20条

有罪判決を受けて服役中の共犯者の供述の証拠能力

最高裁判所第一小法廷昭和28年3月26日昭和26(あ)2856集刑 第77号327頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨記録によれば同人(註、共犯者たる証人を指す)は既に有罪の判決を受けて事件が確定し、服役中の第三者であつて、右供述(註、第一審公判廷における供述及び検察官に対する供述)は、その服役中のものにかかり、従つて、その供述は証言であつて、自白とはいえないことは明らかである。
参照法条刑訴法317条,刑訴法143条,刑訴法321条1項2号,憲法38条

公判調書に予め不動文字を印刷した用紙を利用することと憲法第三七条

最高裁判所第三小法廷昭和28年3月17日昭和26(あ)3090集刑 第76号273頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審における所論公判調書中検事の意見陳述の記載につき印刷文字を用いていることは所論のとおりであるが、右は検事が同旨の意見陳述をしたればこそ、かかる印刷文字の記載のある用紙を利用して、公判調書の作成を簡略にした趣旨であることは一見して明瞭であつて、到底所論の如く、原裁判所が控訴趣意の理由なきことを予断して公判に臨んだもの…
参照法条憲法37条,刑訴法48条,刑訴法389条

一 旧刑訴第四一〇条第八号および第一六号にあたらない事例 二 憲法第三七条第一項にいわゆる公平な裁判所の裁判の意義

最高裁判所第一小法廷昭和28年1月17日昭和26(れ)2143集刑 第72号207頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 旧刑訴法事件における控訴審の第二八回公判期日(昭和二六年六月一八日)になつて、被告人よりその二日前の日附になる医師の診断書を添え公判延期願が提出されたが、その診断書によつては必らずしも出廷不可能な疾病とは認められず、また現に被告人がその公判期日に出頭していて、右公判延期申請が却下されるや自ら裁判長忌避の申立を為し、…
参照法条旧刑訴法410条8号,旧刑訴法410条16号,旧刑訴法404条,旧刑訴法330条,旧刑訴法407条,旧刑訴法352条,刑訴規則183条,刑訴規則施行規則3条1号,憲法37条1項

裁判所外における証人尋問手続に違法がある判決と憲法第三七条第二項及び刑訴法第四一一条。

最高裁判所第二小法廷昭和27年12月26日昭和25(あ)3370集刑 第71号871頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨証人を検証現場において尋問するに際し刑事訴訟法一五八条二項、刑事訴訟規則一〇八条一項所定の尋問事項の告知をした形跡が記録上認められない違法があるが、右証拠調の決定は、当事者の意見を聴いて公判延でなされた上、右各証人の尋問においてはいづれも被告人並びに被告人の弁護人が立会い何等異議を述べず殊に弁護人は右各証人に対し尋問し…
参照法条憲法37条2項,刑訴法158条2項,刑訴法411条,刑訴規則108条1項

控訴審が第一審の量刑を判断するに当つて被告人の自供を引用したに過ぎない場合と憲法第三八条第三項

最高裁判所第二小法廷昭和27年12月19日昭和26(あ)108集刑 第71号109頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審は、第一審判決が適法に認定判示する本件犯罪事実に触れることなく単に犯情を考察するに当り、被告人の自供を引用したに過ぎないものであるから、被告人の自白のみによつて有罪として処断したものというを得ない。
参照法条憲法38条3項,刑訴法381条,刑訴法396条

勾留に際し陳述を聴いた調書が記録にないことは勾留を不適法たらしめるか

最高裁判所第一小法廷昭和27年12月18日昭和25(あ)2068集刑 第70号721頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨新刑訴においては、逮捕状、勾留状等法律又は規則によつて提出を要する書類を除いて、証拠上必要と認めて当事者が提出した書類の外記録に編綴されないのであるから、勾留に際して陳述を聴いた書面も編綴されていないのがむしろ普通である。されば、この書面が記録に見当らないことを理由とする憲法第三四条違反の主張は、その前提を欠き採用の限…
参照法条憲法34条,刑訴法62条,刑訴法61条,刑訴法199条,刑訴規則167条3項

被告人を労役場に留置することにより家族が生活困難におちいる場合と憲法第二五条

最高裁判所第三小法廷昭和27年11月11日昭和26(あ)3235集刑 第69号217頁
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裁判要旨被告人が罰金を納めることができず、ために労役場に留置せられるためその家族が生活困難におちいるとしてもその判決が憲法二五条に違反しないことは当裁判所判例の趣旨とするところである。
参照法条憲法25条,刑法18条

被告人の弁護人選任権を妨げたものといゝ得ない例−被告人の意思を確かめず国選した場合

最高裁判所第一小法廷昭和27年8月21日昭和27(あ)1250集刑 第67号145頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨第一審裁判所が被告人の私選弁護人選任の意思を確かめずして、被告人のため国選弁護人を選任したものであるとしても、必ずしもこれによつて被告人が自らその弁護人を選任することを妨げたものといい得ないこと勿論である。
参照法条憲法37条3項,刑訴法30条,刑訴法289条

控訴趣意書提出期間経過後に弁護人が国選された場合と憲法第三七条第三項

最高裁判所第三小法廷昭和27年8月5日昭和27(あ)1938集刑 第67号59頁
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裁判要旨本件につき原審訴訟記録をみれば、裁判所から被告人に弁護人を選任するかどうかの問合せをした旨の記載なく、控訴趣意書提出の最終日たる昭和二六年一二月七日を経過して公判期日の二日前たる昭和二七年二月九日に至り始めて弁護人が国選されていること所論のとおりであるが、弁護人は公判期日に出頭して被告人提出の控訴趣意書に基いて弁論し、…
参照法条憲法37条3項,刑訴法36条,刑訴法289条,刑訴法391条

被告人の証人審問権と、証人を裁判所外で尋問する場合に監獄に拘禁されている被告人を立ち会わせることの要否

最高裁判所第三小法廷昭和27年5月27日昭和27(あ)480集刑 第64号743頁
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裁判要旨論旨第七点は証拠調の際に被告人を出頭させなかつたことを憲法違反と主張しているので、記録を調べてみると、原審は第一回公判で本件につき事実の取調をする旨を宣し、昭和二六年一〇月二七日裁判所外において証拠調をしたのであるが、所論のとおり被告人はこれに立会していない。しかし、当時、松江刑務所に在監中であつた被告人に対し予め一〇…
参照法条憲法37条2項,刑訴法158条

控訴審の公判期日に被告人に召喚状を発しながらその不出頭のまま結審した場合と憲法37条1項

最高裁判所第三小法廷昭和27年5月13日昭和25(あ)2147集刑 第64号395頁
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裁判要旨原審が被告人に対し第一回公判期日の召喚状を発していることは所論のとおりであるが、右は刑訴三九〇条但書の規定にもとずいて被告人の出頭がその権利保護のため重要であると認めて出頭を命じたものでないことは記録に徴し明らかである。そして、被告人は控訴審において召喚に応じ公判期日に出頭する義務はないのであり、本件被告人は適法な公判…
参照法条憲法37条1項,刑訴法390条

一 国選弁護人の選任が控訴趣意書最終提出日経過後であつても弁護権の制限とならない事例 二 控訴審において上申書等として提出された書面につき判断することの要否―弁護人が控訴趣意として陳述していない場合

最高裁判所第三小法廷昭和27年5月6日昭和26(あ)5038集刑 第64号225頁
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裁判要旨一 原審における国選弁護人の選任が控訴趣意書最終提出日経過後であつたとしても、弁護人は控訴趣意書補充書を提出し、原審公判延に出頭の上異議なく被告人の控訴趣意書及び右補充書に基いて弁論をしているのであり、原判決もこの補充書に対し判断を加えているのである、従つて、原審が弁護権の行使を制限したことを前提とする論旨は、既にその…
参照法条憲法37条3項,刑訴法376条,刑訴法289条,刑訴法272条,刑訴法404条,刑訴法388条,刑訴法389条,刑訴法392条,刑訴規則177条,刑訴規則178条,刑訴規則250条

勾留処分の違法とその勾留中に行われた被告人に対する検事聴取書の効力

最高裁判所第一小法廷昭和27年4月17日昭和23(れ)572集刑 第63号299頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮りに勾留が違法であるとしても、その一事だけで直ちにその勾留中に行われた検事の被告人に対する聴取書を目して強制又は拷問による供述書であるということができないことも論を待たない。
参照法条旧刑訴法91条,刑訴応急措置法10条2項,憲法38条2項

共犯者を証人として宣誓せしめることの可否

最高裁判所第三小法廷昭和27年2月26日昭和26(あ)1547集刑 第61号597頁
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裁判要旨刑事訴訟法は、一四三条において何人でも証人としてこれを尋問することができる旨を規定し、一五四条において証人には宣誓させなければならないと定め、唯証人は自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞がある等一四六条、一四七条等に規定する事由がある場合に限りかかる証言を拒むことができることとなつているのである。従つて共犯者と…
参照法条刑訴法143条,刑訴法154条,憲法38条1項

証人尋問につき被告人の審問権を実質的に害しない措置が講ぜられた場合と憲法三七条二項

最高裁判所第二小法廷昭和27年2月8日昭和26(あ)2760集刑 第60号265頁
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裁判要旨裁判所が弁護人に対しては証人尋問に立会の機会を与え、被告人の審問権を実質的に害しない措置を講じたのに拘わらず、弁護人は、みずからその権利を抛棄し、被告人もその後何等の異議をさしはさまず同証人の公判廷喚問の申請もしなかつたときは、被告人が右証人尋問に立会せしめられなかつたことを以て憲法三七条二項に違反するということはでき…
参照法条憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法158条,刑訴法159条

必要的弁護の条件に関する新旧両刑訴法の差異と憲法の平等の原則

最高裁判所第一小法廷昭和27年1月31日昭和26(れ)2132集刑 第59号483頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨必要的弁護の条件が新旧刑訴法の間に区別があり従つて旧件と新件との間に取扱に差等を生ずるが、それは憲法の平等原則に違反するものでない。
参照法条憲法14条,旧刑訴法334条,新刑訴法289条

被告人の自白と補強証拠の供述との間に多少のくいちがいのある場合と犯罪事実の認定

最高裁判所第二小法廷昭和26年11月30日昭和26(れ)683集刑 第57号781頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原判決が、判示第六の犯罪事実認定の証拠として、被告人の原審並に第一審公判における自白の外、Aに対する司法警察官の聴取書を掲げたのは、これを以て右被告人の自白を補強するためであつて、右聴取書におけるAの供述がその内容の全部に亘つて、右被告人の自白と符合するものではないとしても、少くとも、その外形的事実―例えば同人が自転車…
参照法条旧刑訴法336条,旧刑訴法337条,旧刑訴法360条1項,刑訴応急措置法10条3項,憲法383条3項

判決書に弁護人の氏名の記載を欠くことと憲法第三四条

最高裁判所第三小法廷昭和26年11月27日昭和26(れ)1810集刑 第57号493頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨又半径書に弁護人の氏名を記さなければならないということは憲法の何処にも規定してないので、論旨第六点の如きは全く徒に違憲に名を藉るものに過ぎない。
参照法条旧刑訴法69条,憲法34条

民法改正前における分家同意書の偽造、行使罪の処罰可能と憲法第一一条

最高裁判所第一小法廷昭和26年10月4日昭和26(れ)1044集刑 第54号135頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 原判決の確定したところによれば、被告人は昭和一九年六月末頃私文書である戸主Aの分家同意書を偽造、行使したというのである。そして、既に成立したかかる私文書偽造、行使罪を免訴とすべき憲法規定は存しないのであるから、所論は採用し難い。(弁護人沖田誠の上告趣意書) 二 本件は封建的旧民法の戸主権を極端に認容した非民主的思想…
参照法条刑法159条,旧刑訴法363条2号,旧刑訴法161条,憲法11条

一 弁護人選任の機会を与えたと認むべき事例 二 憲法第三四条前段及び同第三七条第三項前段所定の弁護人に依頼する権利と裁判所の告知義務

最高裁判所第三小法廷昭和26年8月9日昭和26(れ)372集刑 第51号467頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 論旨中には、被告人は原審において弁護人に選任するため公判の続行を求めたが許されず、弁護人を選任する十分な機会もなく弁護人のないままで弁論を終結されたのは憲法に違反するとの主張があるが、記録によると、被告人は本件につき原審に控訴を申立てた後保釈によつて釈放されていたのであるからその機会に弁護人を選任することは十分にで…
参照法条旧刑訴法39条,旧刑訴法41条,憲法37条3項,憲法34条前段

弁護人の公判期日変更申請を許容せず国選弁護人の弁論をきいてした裁判と弁護権の制限の有無

最高裁判所第三小法廷昭和26年7月24日昭和25(あ)1590集刑 第50号933頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨記録によれば、原審裁判所が弁護人木原主計の第一回公判期日変更申請を許容しなかつたこと及び、同弁護人がその期日に公判に立会わないことは所論のとおりであるが、国選弁護人により被告人自身選定した右木原弁護人提出の控訴趣意書に基く弁論がなされたこと、その控訴趣意は簡単明白であり特に新たな事実証拠の取調を要する趣旨でもないこと及…
参照法条憲法37条3項,刑訴法276条

被告人に対し弁護人選任に関する通知をしなかつたことの合憲性

最高裁判所第三小法廷昭和26年7月17日昭和26(あ)1087集刑 第50号83頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審が被告人に対し弁護人の選任に関する通知をしなかつたからとて所論憲法の規定に違反しないことは大法廷判決(昭和二四年(れ)第二三八号同年一一月三〇日判決)の趣旨に徴し明らかであり、すでに当裁判所に同趣旨の判決がある。(昭和二五年(あ)第二四三一号同二六年五月一五日第三小法廷判決)。それゆえ、論旨は理由がない。
参照法条憲法34条,憲法37条,刑訴法272条

控訴裁判所が刑訴第二七二条の告知をしなかつたため弁護人の国選がみられ控訴趣意書差出期間を経過した場合と憲法第三七条第三項

最高裁判所第三小法廷昭和26年7月3日昭和25(あ)1712集刑 第49号23頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨原審裁判所が控訴申立事件を受理するや直ちに被告人に弁護人の選任を請求することができる旨告知せず、又被告人も亦これが請求をしないで控訴趣意提出期間を経過しその後になつて始めて被告人は右請求をなし原裁判所が弁護人を選任したため、同弁護人は控訴趣意書を提出することができなくなつたからといつて、原裁判所は、被告人に対しその弁護…
参照法条憲法37条3項,刑訴法272条,刑訴法404条,刑訴法規則177条

破棄差戻又は移送後の第一審の訴訟手続にする刑訴法第二五六条第六項、第二九一条、第二九二条、第二九八条及び第三〇一条の適用の有無と憲法違反の主張

最高裁判所第二小法廷昭和26年6月15日昭和26(あ)129集刑 第47号1123頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破棄差戻又は移送後の第一審裁判所がその第一回公判期日前あらかじめ記録を調査し、且つ、公判廷において裁判官が証拠調をする前に被告人に対し、犯罪事実に関し可成り詳細に質問をし当事者の証拠調の請求を俟たないで記録中の各証拠書類及び証拠物を職権により証拠調をしたことが違法であるかどうかを争う主張は刑訴法第四〇五条第一項の憲法違…
参照法条刑訴法256条6項,刑訴法301条,刑訴法291条,刑訴規則217条,刑訴規則292条,裁判所法4条,裁判所法298条,憲法31条

罰金不完納の場合の労役場留置期間の割合を一日金二〇円と定めたことと憲法第一四条

最高裁判所第二小法廷昭和26年5月11日昭和25(れ)1763集刑 第45号627頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨所論は未決勾留日数の法定通算に関する罰金等臨時措置法第七条四項を援用するけれども、未決勾留日数の法定通算と罰金不完納の場合における労役場留置とは必ずしも同列に断ずることを得ないばかりでなく本件犯行は同法施行前の行為にかかり、従つて本件犯行に対する罰金額は金千円を超えることを得ないのであるから原判決が労役場留置期間の割合…
参照法条憲法14条,刑法18条,刑法21条,罰金等臨時措置法7条4項

政府乃至都道府縣が賭場開帳図利罪若しくは富籖罪と本質上同一行為を為すことによつて右賭博等の犯罪行為を公認したものといえるか―刑法第二三章の各条項は失効しない

最高裁判所第三小法廷昭和26年5月1日昭和25(あ)982集刑 第45号101頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨賭博及び富籖に関する行為が風俗を害し公共の福祉に反するものというべきこと勿論であつて、政府乃至都道府縣が自ら賭場開帳図利若しくは富籖罪と本質上同一の行為を為すこと自体が適法であるか否か又これを認める立法の当否は問題となるが原に犯罪行為と本質上同一である或る種の行為が行われているという事実並にこれを公認している立法がある…
参照法条刑法186条2項,刑法187条,憲法13条

一 刑訴施行法第二条の合憲性 二 食糧緊急措置令第一〇条本文を適用した主要食糧不正受配の事実につき詐欺罪を以て問擬すべしと主張する上告の適否

最高裁判所第一小法廷昭和26年3月29日昭和26(れ)53集刑 第42号861頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 新刑訴法を如何なる時から如何なる事件に適用するかは、経過法の制定に際して諸般の事情を勘案して決せらるべき問題で法律に一任されているところである。従つて刑訴施行法第二条が新刑訴法施行前に公訴の提起があつた事件について新法施行後もなお旧刑訴応急措置法を適用すべき旨を規定したとしても何等憲法に違反するものではなく(昭和二…
参照法条憲法14条,刑訴施行法2条,旧刑訴法409条,旧刑訴法403条,刑法246条1項,食糧緊急措置令10条本文

一 白金指輪は昭和一八年六月商工省告示第五五三号所定の「貴金属製品」にあたる 二 罰金不完納の場合金五〇円を一日に換算し労役場に留置するとしたことと憲法第一四条

最高裁判所第三小法廷昭和26年1月23日昭和24(れ)2803集刑 第39号615頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 原審の適用した昭和一八年六月二六日商工省告示第五五三号の四五九には単に「白金」とあること所論のとおりであるが、右告示の五二一には「貴金属製品」とあつて、本件白金指輪はこれに該当してその輸出は禁じられているものであるから、原判決が右告示を適用したことは何等法令の誤りはなく、論旨は理由がない。 二 罰金刑の言渡を受けた…
参照法条昭和18年6月26日商工省告示553号,貿易統制令(昭和16年勅令581号)4号,貿易統制令施行規則10条ノ2(昭和18年6月26日改正の分),刑法18条,旧刑訴法565条,憲法13条,憲法14条

憲法第三七条第二項の法意と被告人に対する訴訟費用の負担

最高裁判所第二小法廷昭和25年10月19日昭和25(あ)3190集刑 第54号1325頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨右憲法第三七条第二項の規定は証人尋問に要する費用は、すべて国家でこれを支給し、訴訟進行の過程において、被告人にこれを支弁せしむることなく、被告人の無資産などの事情のために、充分に証人の喚問を請求する自由が妨げられてはならないという趣旨であつて、もつぱら判事被告人をして訴訟上の防禦を遺憾なく行使せしめんとする法意にもとず…
参照法条憲法37条2項,刑訴法181条

最高裁1件

1 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)の議員定数配分規定の適法性 2 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)の議員定数配分規定の合憲性

最高裁判所第三小法廷令和7年1月28日令和5(行ツ)404
裁判要旨1 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)の議員定数配分規定は、令和5年4月9日に行われた千葉県議会議員一般選挙当時、公職選挙法15条8項に違反していたものとはいえない。 2 千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)の議員定数配分規定は、令和5年…
参照法条(1、2につき) 公職選挙法15条8項、千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例(昭和49年千葉県条例第55号)2条 (2につき) 憲法14条1項