刑事訴訟法 / テーマ別まとめ

上訴/抗告

抗告の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

この節は、裁判所の決定に対する不服申立てである抗告と、裁判官の裁判・検察官等の処分に対する取消し又は変更の請求、最高裁判所への不服申立てまでを整理しています。対象となる裁判の種類によって、抗告ができるかどうか、提起期間、裁判の執行が止まるかどうかが条文ごとに個別に定められています。実務では、問題となっている裁判・処分がどの条文の対象かをまず確認し、期間内に正しい提出先へ申立書を出すことが重要です。

抗告
種類対象となる裁判提起期間執行停止
抗告(即時抗告除く)裁判所の決定いつでも可原則停止しない
即時抗告規定がある決定3日当然に停止
裁判官の裁判の取消し・変更請求勾留・保釈・押収等一部3日一部当然停止
検察官等の処分の取消し・変更請求押収等の処分規定なし規定なし
最高裁への抗告不服申立てできない決定5日規定なし
  • 「通常抗告」「準抗告」「特別抗告」は条文上の呼称ではなく実務上の通称
  • 420条2項の除外(勾留・保釈・押収等・鑑定留置に関する決定等)は420条1項の抗告制限には適用されない
  • 420条3項:勾留に対する抗告は、犯罪の嫌疑がないことを理由にはできない
  • 429条3項:207条の2第2項の措置に関する裁判は、201条の2第1項1号2号非該当を理由とする請求不可
  • 429条4項:請求を受けた地方裁判所・家庭裁判所は合議体で決定する
  • 434条による準用は、法律に特別の定めがある場合を除く
1

抗告

抗告について、条文は何を定めているか。

第419条決定に対する抗告の原則を定める1項判例 19件
  • 即時抗告の規定がある場合のほか、決定に抗告できる
  • 法律に特別の定めがある場合は抗告できない
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第420条管轄・訴訟手続の決定は抗告制限3項判例 25件
  • 判決前の管轄・訴訟手続の決定は、即時抗告の規定がある場合以外は抗告不可
  • 勾留・保釈・押収等に関する決定と鑑定留置の決定には適用しない
  • 勾留に対しては、嫌疑なしを理由に抗告できない
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第421条抗告はいつでもできる1項判例 2件
  • 即時抗告を除き、抗告はいつでもできる
  • 原決定を取り消しても実益がなくなったときは抗告できない
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第422条即時抗告の期間は3日1項判例 16件
  • 即時抗告の提起期間は3日
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第423条抗告は原裁判所に申立書提出2項判例 18件
  • 申立書は原裁判所に差し出す
  • 理由があれば原裁判所が決定を更正する
  • 理由なしのときは受取日から3日以内に意見書を添えて抗告裁判所へ送付
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第424条抗告は原則、執行を止めない2項判例 15件
  • 即時抗告を除き、抗告に執行停止の効力はない
  • 原裁判所は決定で抗告の裁判までの執行停止が可能
  • 抗告裁判所も決定で執行停止できる
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第425条即時抗告は執行が当然停止1項判例 3件
  • 即時抗告の提起期間中と申立てがあったときは執行が停止される
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第426条抗告の理由なし・違反は棄却2項判例 47件
  • 手続違反または理由なしのときは決定で抗告を棄却
  • 理由があれば原決定を取り消し、必要なら裁判をし直す
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第427条抗告裁判所の決定に抗告不可1項判例 9件
  • 抗告裁判所がした決定にはさらに抗告できない
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第428条高裁決定には抗告できず異議申立て3項判例 38件
  • 高等裁判所の決定に対しては抗告できない
  • 即時抗告可の決定等は、その高裁に異議申立てができる
  • 異議申立てには抗告(即時抗告含む)の規定を準用
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第429条裁判官の裁判に取消し・変更請求6項・5号判例 32件
  • 忌避却下、勾留・保釈・押収等、鑑定留置、過料等の裁判に不服申立て可
  • 簡裁裁判官の裁判は管轄地裁へ、その他は所属裁判所へ請求
  • 過料・費用賠償の裁判は、裁判の日から3日以内に請求
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第430条検察官等の処分に取消し・変更請求3項判例 22件
  • 検察官・検察事務官の押収等の処分は対応する裁判所に請求
  • 司法警察職員の処分は職務執行地の地裁・簡裁に請求
  • 行政事件訴訟の法令は適用されない
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第431条請求は請求書を管轄裁判所へ1項判例 4件
  • 429条〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他…〉・430条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉の請求は請求書を管轄裁判所に提出
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第432条準抗告に抗告規定を準用1項判例 5件
  • 執行停止・棄却/取消し・不服申立て不可の規定を準用
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第433条不服申立てできない決定は特別抗告2項判例 111件
  • 不服申立てできない決定・命令は、405条〈高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。〉事由に限り最高裁へ抗告可
  • 提起期間は5日
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第434条特別抗告に一部規定を準用1項判例 48件
  • 申立書提出・執行停止・棄却等の規定を準用(特別の定めがある場合除く)
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第419条刑事訴訟法

国選弁護人に支給すべき報酬額の決定に対する不服申立の可否

裁判要旨国選弁護人に支給すべき報酬額の決定に対しては刑訴法に準拠する不服申立をすることは許されず、このように解しても憲法三二条、三七条三項に違反しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和63年11月29日 昭和62(し)70
登載
刑集 第42巻9号1389頁
参照法条
憲法32条,憲法37条3項,刑訴法38条2項,刑訴法419条,刑訴法428条,刑事訴訟費用等に関する法律8条2項
論点2第419条刑事訴訟法

裁定合議決定の取消決定に対する不服申立の許否

裁判要旨裁判所法二六条二項一号の決定を取り消す決定は、訴訟法に準拠する不服申立の対象とならない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和60年2月8日 昭和59(し)126
登載
刑集 第39巻1号15頁
参照法条
裁判所法26条2項1号,刑訴法419条,刑訴法420条1項,刑訴法433条1項
論点3第419条刑事訴訟法

付審判請求棄却決定に対する特別抗告が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年3月24日 昭和57(し)26
登載
集刑 第225号1081頁
参照法条
刑訴法266条1号,刑訴法419条,刑訴法420条1項,刑訴法433条1項
論点4第419条刑事訴訟法

刑訴法四一九条〈抗告は、特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合の外、裁判所のした決定に対してこれをすることができる。但し、この…〉の規定違憲(憲法三二条違反)の主張が「欠前提」とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年9月12日 昭和54(し)89
登載
集刑 第215号287頁
参照法条
憲法32条,刑訴法419条
論点5第419条刑事訴訟法

一 刑法二六条の二第二号と憲法三九条
二 刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が口頭弁論を開くことなく非公開の裁判をすることと憲法三一条〈弁護人は、弁護士の中からこれを選任しなければならない。〉

裁判要旨一 刑法二六条の二第二号が憲法三九条に違反しないことは、昭和四一年(し)第五九号同四二年三月八日大法廷決定(刑集二一巻二号四二三頁)の趣旨に照らして明らかである。(昭和四九年(し)第一一〇号同年一二月二日第二小法廷決定と同旨)
二 刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が口頭弁論を開くことなく非公開の裁判をしても憲法三一条〈弁護人は、弁護士の中からこれを選任しなければならない。〉に違反しないことは、昭和四〇年(し)第九八号同四二年七月五日大法廷決定(刑集二一巻六号七六四頁)の趣旨に照らして明らかである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和52年4月13日 昭和52(し)28
登載
集刑 第203号595頁
参照法条
刑法26条の2第2号,刑法26条,刑法26条の2,憲法39条,憲法31条,刑訴法349条,刑訴法419条
論点6第419条刑事訴訟法

付審判請求棄却決定に対する特別抗告が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年6月27日 昭和50(し)38
登載
集刑 第196号695頁
参照法条
刑訴法266条1号,刑訴法419条,刑訴法420条1項,刑訴法421条,刑訴法426条1項,刑訴法433条,刑訴法434条
論点7第419条刑事訴訟法

一 裁判所のした提出命令は刑訴法四二〇条二項〈裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定に対しては、この法律に特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合を除…〉にいう押収に関する決定にあたるか
二 いわゆる付審判請求事件についてなされた提出命令に対する不服申立の方法

裁判要旨一 裁判所のした提出命令は、刑訴法四二〇条二項〈裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定に対しては、この法律に特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合を除…〉にいう押収に関する決定にあたる。
二 いわゆる付審判請求事件についてなされた提出命令に対しては、刑訴法四一九条〈抗告は、特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合の外、裁判所のした決定に対してこれをすることができる。但し、この…〉による抗告をすることができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年9月18日 昭和44(し)59
登載
刑集 第23巻9号1146頁
参照法条
刑訴法99条2項,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項,刑訴法262条1項,刑訴法352条,刑訴法419条,刑訴法433条
論点8第419条刑事訴訟法

いわゆる事件回付の措置と訴訟法に準拠する不服申立

裁判要旨地方裁判所の本庁と支部との間あるいは支部相互間の事件の回付の措置に対しては、当事者は、訴訟法に準拠する不服の申立はできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和44年3月25日 昭和44(し)3
登載
刑集 第23巻3号212頁
参照法条
憲法32条,憲法37条1項,憲法77条1項,裁判所法31条1項,民訴法31条,民訴法410条,刑訴法19条3項,刑訴法419条,刑訴法420条1項,下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律2条,地方裁判所及び家庭裁判所支部設置規則1条1項
論点9第419条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が口頭弁論を開くことなく非公開の裁判をすることと憲法第三七条第一項〈左の場合に被告人に弁護人がないときは、裁判所は、職権で弁護人を附することができる。〉

裁判要旨刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が口頭弁論を開くことなく非公開の裁判をしても憲法第三七条第一項〈左の場合に被告人に弁護人がないときは、裁判所は、職権で弁護人を附することができる。〉に違反しないことは、昭和四〇年(し)第九八号同四二年七月五日大法廷決定の趣旨に照らし明らかである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和42年8月1日 昭和42(し)36
登載
集刑 第164号1頁
参照法条
憲法37条1項,憲法82条1項,刑法26条,刑法26条ノ2,刑訴法349条,刑訴法419条
論点10第419条刑事訴訟法

地方裁判所(単独制)のした押収物仮還付請求却下の審判に対する不服の申立を審判すべき裁判所

裁判要旨地方裁判所の一人の裁判官をもつて構成する裁判所としての押収物仮還付請求却下の裁判は、刑訴第四二九条〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他…〉にいう「その他の裁判官がした裁判」にはあたらず、これに対する抗告審は高等裁判所である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和35年1月26日 昭和34(し)62
登載
刑集 第14巻1号29頁
参照法条
刑訴法123条2項,刑訴法419条,刑訴法429条1項2号
論点11第419条刑事訴訟法

付審判請求棄却決定に対する抗告棄却決定と憲法第八二条にいう「裁判の対審」

裁判要旨所論は憲法八二条違反をいうけれども、本件における決定(付審判請求棄却決定に対する抗告を棄却する決定)の如きは同条にいわゆる「裁判の対審」に当らないことは当裁判所の判例(昭和二三年(つ)第二五号、同年一一月八日大法廷決定、集二巻一二号一四九八頁参照)の趣旨に徴し明らかであるから右違憲の主張はその前提を欠くものである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和32年12月23日 昭和32(し)57
登載
集刑 第122号807頁
参照法条
憲法82条,刑訴法262条,刑訴法266条,刑訴法419条,刑訴法426条,刑訴法433条
論点12第419条刑事訴訟法

地方裁判所の一人の裁判官のした保釈許可決定に対する不服の申立を審判すべき裁判所

裁判要旨地裁の一人の裁判官をもつて構成する裁判所としての保釈許可決定は、刑訴第四二九条〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他…〉にいう「その他の裁判官がした裁判」にはあたらず、これに対する抗告審は高等裁判所である。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和31年6月13日 昭和31(し)14
登載
刑集 第10巻6号847頁
参照法条
刑訴法97条,刑訴法419条,刑訴法429条1項2号
論点13第419条刑事訴訟法

保釈決定に対する抗告事件と抗告裁判所の審査範囲

裁判要旨保釈を許す決定に対する抗告事件において、抗告裁判所は、原決定が違法であるかどうかにとどまらず、それが不当であるかどうかをも審査し得るものである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和29年7月7日 昭和29(し)32
登載
刑集 第8巻7号1065頁
参照法条
刑訴法419条,刑訴法420条,刑訴法426条,刑訴法88条1項,刑訴法91条1項
論点14第419条刑事訴訟法

準起訴手続における審判請求棄却の決定に対し特別抗告が許されるか

裁判要旨準起訴手続審判請求棄却の決定に対しては、刑訴四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉の事由がある限り抗告の手続を経ないで特別抗告することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年3月3日 昭和28(し)3
登載
集刑 第75号103頁
参照法条
刑訴法262条,刑訴法266条,刑訴法419条,刑訴法420条,刑訴法433条
論点15第419条刑事訴訟法

一 いわゆる審判請求を棄却した決定の性質
二 審判請求棄却決定に対する不服申立の方法

裁判要旨一 刑訴第二六六条第一号〈裁判所は、第二百六十二条第一項の請求を受けたときは、左の区別に従い、決定をしなければならない。 請求が法令上の方式に違反し、若しくは請求権の消滅後にされたものであるとき、又は請求が理由のないときは、請求を棄却する。〉により同法第二六二条第一項のいわゆる審判請求を棄却した決定は、同法第四二〇条の「裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定」にあたらない。
二 刑訴第二六六条第一号によりいわゆる審判請求を棄却した決定に対しては、刑訴第四一九条〈抗告は、特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合の外、裁判所のした決定に対してこれをすることができる。但し、この…〉による抗告をすることができる。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和28年12月22日 昭和26(し)71
登載
刑集 第7巻13号2595頁
参照法条
刑訴法262条1項,刑訴法266条1号,刑訴法269条,刑訴法419条,刑訴法420条1項
論点16第419条刑事訴訟法

捜査機関の請求に基づき裁判官のした捜索許可の裁判に対する不服申立と憲法三二条〈公訴の提起前にした弁護人の選任は、第一審においてもその効力を有する。〉、三五条一項〈裁判所は、裁判所の規則の定めるところにより、被告人又は被疑者の弁護人の数を制限することができる。但し、被告人の弁護人につ…〉

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成元年3月24日 昭和63(し)63
登載
集刑 第251号411頁
参照法条
憲法32条,憲法35条1項,刑訴法218条,刑訴法419条,刑訴法429条1項
論点17第419条刑事訴訟法

最高裁判所がした訴訟終了宣言の決定に対する不服申立ての許否

裁判要旨最高裁判所がした訴訟終了宣言の決定に対しては不服申立てをすることは許されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成27年2月24日 平成27(す)109
登載
刑集 第69巻1号214頁
参照法条
刑訴法359条,刑訴法419条,刑訴法433条1項,裁判所法7条2号
論点18第419条刑事訴訟法

刑訴法448条2項〈再審の請求が理由のあるときは、再審開始の決定をしなければならない。〉による刑の執行停止決定に対する不服申立ての方法

裁判要旨刑訴法448条2項〈再審の請求が理由のあるときは、再審開始の決定をしなければならない。〉による刑の執行停止決定に対しては,同法419条〈抗告は、特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合の外、裁判所のした決定に対してこれをすることができる。但し、この…〉による抗告をすることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成24年9月18日 平成24(し)167
登載
刑集 第66巻9号963頁
参照法条
刑訴法419条,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項,刑訴法448条2項,刑訴法450条
論点19第419条刑事訴訟法

被疑者の弁護人の人数超過許可決定に対する刑訴法419条による抗告申立ての可否

裁判要旨被疑者の弁護人の人数超過許可決定(請求人数よりも少ない人数を指定するもの)に対しては,刑訴法419条〈抗告は、特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合の外、裁判所のした決定に対してこれをすることができる。但し、この…〉により高等裁判所に抗告の申立てをすることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成24年4月20日 平成24(し)178
登載
刑集 第66巻6号645頁
参照法条
刑訴法35条,刑訴法419条,刑訴法420条1項,刑訴法433条1項,刑訴規則27条
論点20第420条刑事訴訟法

裁判長の処分に対する異議申立棄却決定に対する即時抗告の適否

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和55年9月16日 昭和55(し)99
登載
集刑 第218号327頁
参照法条
刑訴法420条1項
論点21第420条刑事訴訟法

不適法な不服申立(特別弁護人選任の許可及びその特別弁護人による被告人質問の申立却下決定に対する抗告)を「理由なし」として棄却した決定に対する特別抗告の処理

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和55年10月7日 昭和55(し)118
登載
集刑 第220号1頁
参照法条
刑訴法420条1項
論点22第420条刑事訴訟法

証拠開示申立却下決定に対する特別抗告が判例の具体的指摘を欠くとして処理された事例(刑訴四二〇条〈裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定に対しては、この法律に特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合を除…〉の準用によらず)

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和49年11月14日 昭和49(し)102
登載
集刑 第194号237頁
参照法条
刑訴法420条
論点23第420条刑事訴訟法

訴因変更許可決定に対する特別抗告の適否

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和47年11月17日 昭和47(し)86
登載
集刑 第185号517頁
参照法条
刑訴法312条1項,刑訴法420条1項,刑訴法433条1項
論点24第420条刑事訴訟法

弁論再開決定に対する特別抗告の適否

裁判要旨弁論再開決定のように、訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴法四三三条一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらないのであるから、本件抗告は不適法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年10月9日 昭和44(し)62
登載
集刑 第173号289頁
参照法条
刑訴法331条1項,刑訴法420条1項,刑訴法433条1項
論点25第420条刑事訴訟法

予備的訴因の追加を許可する旨の決定と特別抗告。

裁判要旨予備的訴因の追加を許可する旨の決定のごときは、「訴訟手続に関し判決前にした決定」であつても、刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいわゆる「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和36年2月7日 昭和36(し)7
登載
刑集 第15巻2号304頁
参照法条
刑訴法256条,刑訴法312条,刑訴法420条,刑訴法433条1項
論点26第420条刑事訴訟法

録音テープが盗聴による違法証拠である旨の意義申立を棄却しこれを取り調べる旨の決定と刑訴法第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉。

裁判要旨検察官から証拠調の請求がなされた録音テープ一巻は、いわゆる盗聴による違法証拠で証拠能力がない旨の弁護人の意義申立を棄却し、これを取り調べる旨の決定は、公訴手続に関し判決前にした決定であつて、刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいわゆる「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和35年2月23日 昭和35(し)3
登載
刑集 第14巻2号193頁
参照法条
刑訴法433条1項,刑訴法420条1項,刑訴法309条1項,刑訴法309条3項,刑訴規則206条
論点27第420条刑事訴訟法

甲に対する刑事被告事件の弁護人であつた者が、右事件終結後甲に対しなされた高等裁判所の保釈保証金没取決定に対しなした異議申立の適否。

裁判要旨甲に対する刑事被告事件の弁護人であつても、右事件が終結後においては、高等裁判所がなした甲に対する保釈保証金没取決定に対し、甲の特別の委任なき以上、甲を代理して異議の申立をすることができない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和33年7月15日 昭和32(し)61
登載
刑集 第12巻11号2578頁
参照法条
刑訴法96条,刑訴法428条,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項
論点28第420条刑事訴訟法

刑訴法第一四四条〈公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたと…〉但書の要件を具備しない証言拒絶を許容した違法があるとの意義申立を棄却する決定と特別抗告

裁判要旨刑訴法第一四四条〈公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたと…〉但書にいう「国の重大な利益を害する」との要件を具備しな証言拒絶を許容した違法があるとの意義申立を棄却する決定の如き訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和33年4月18日 昭和32(し)55
登載
刑集 第12巻6号1109頁
参照法条
刑訴法144条,刑訴法420条,刑訴法433条1項,刑訴法309条
論点29第420条刑事訴訟法

控訴審における証拠決定と控訴法第四三三条第一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」

裁判要旨控訴審において検察官から証拠調の請求のあつた書面につき控訴審がなした証拠採用決定の如き訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和32年7月30日 昭和32(し)32
登載
集刑 第119号1163頁
参照法条
刑訴法420条1項,刑訴法433条1項,刑訴法309条1項,刑訴法309条3項
論点30第420条刑事訴訟法

保釈保証書を差し出した者の保証金没取決定に対する異議申立権の有無

裁判要旨保釈された者が有罪判決確定後逃亡したることを理由として高等裁判所がなした同人に対する保釈保証金没取決定に対し、さきに同人のため保証書を差し出した者は、刑訴第三五二条〈検察官又は被告人以外の者で決定を受けたものは、抗告をすることができる。〉の「被告人以外の者で決定を受けたもの」として、自ら異議申立をすることはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和31年8月22日 昭和31(し)25
登載
刑集 第10巻8号1273頁
参照法条
刑訴法96条,刑訴法94条3項,刑訴法352条,刑訴法428条,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項
論点31第420条刑事訴訟法

証拠調請求却下決定と刑訴法第四三三条第一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」

裁判要旨本件証拠請求却下の決定のように訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴四三三条一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」に当らない(昭和二九年(し)第三七号、同年一〇月八日第三小法廷決定、集第八巻一〇号一五八八頁)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和30年10月29日 昭和30(し)45
登載
集刑 第109号875頁
参照法条
刑訴法420条1項,刑訴法433条1項,刑訴法298条,刑訴規則190条
論点32第420条刑事訴訟法

証拠決定と刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」

裁判要旨検察官から証拠調の請求のあつた供述調書につき、被告人側から異議の申立があつたに拘らず、これを証拠に採用するとした決定の如き訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年10月8日 昭和29(し)37
登載
刑集 第8巻10号1588頁
参照法条
刑訴法420条1項,刑訴法433条1項,刑訴法309条1項,刑訴法309条3項,刑訴規則206条
論点33第420条刑事訴訟法

特別弁護人の選任を許可しない旨の決定が刑訴法420条1項にいう「訴訟手続に関し判決前にした決定」に当たるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成5年7月20日 平成5(し)71
登載
集刑 第262号339頁
参照法条
刑訴法31条2項,刑訴法420条1項
論点34第420条刑事訴訟法

勾留の裁判に対する異議申立て棄却決定が確定した後に右異議申立てと同一の論拠に基づき勾留を違法として取り消すことの可否

裁判要旨勾留の裁判に対する異議申立てが棄却され、右棄却決定がこれに対する特別抗告も棄却されて確定した場合においては、右異議申立てと同一の論拠に基づいて勾留を違法として取り消すことはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成12年9月27日 平成12(し)170
登載
刑集 第54巻7号710頁
参照法条
刑訴法87条1項,刑訴法420条1項,刑訴法420条2項,刑訴法428条2項
論点35第421条刑事訴訟法

取寄記録の性質と証拠物の送付に関する手続違反は上告理由となるか

裁判要旨取寄記録のごときは、旧刑訴法上訴訟記録に包含されるものではなく証拠物に属するものである。そして、原二審裁判所は、必ずしもかかる証拠物を法律審である上告裁判所に送付することを要しないものであることは旧刑訴第四二一条〈抗告は、即時抗告を除いては、何時でもこれをすることができる。但し、原決定を取り消しても実益がないようになつたときは、この…〉を同第三九八条〈不法に、管轄違を言い渡し、又は公訴を棄却したことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を原裁判所に差し戻さなけれ…〉と対照すれば明白であつて弁護人は必要とあれば何時でも当裁判所にその取寄を求めることができるのである。しかのみならず、元来訴訟記録又は証拠物の上訴裁判所への送付に関する手続違反のごときは、原判決そのものの違反ではないから、かかる手続違反ありとの主張は、原判決に対する適法な上訴理由ではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和25年11月16日 昭和25(れ)1268
登載
刑集 第4巻11号2315頁
参照法条
旧刑訴法398条,旧刑訴法421条,旧刑訴法409条
論点36第422条刑事訴訟法

高等裁判所がした控訴取下による訴訟終了宣言の決定に対する不服申立の可否

裁判要旨高等裁判所がした控訴取下による訴訟終了宣言の決定に対しては、これに不服のある者は、三日以内にその高等裁判所に異議の申立をすることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和61年6月27日 昭和61(し)44
登載
刑集 第40巻4号389頁
参照法条
刑訴法359条,刑訴法422条,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項,刑訴法433条1項
論点37第422条刑事訴訟法

上告棄却決定前に被告人が死亡していたことを理由として右決定に対する弁護人からの異議申立が認められた事例

裁判要旨上告棄却決定後、適法な異議申立期間内に、弁護人から右決定前に被告人が死亡していたことを理由として公訴棄却の決定を求める旨の異議の申立があり、右死亡の事実が明らかな場合には、右決定を取り消し、被告人に対する公訴を棄却すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和42年5月17日 昭和42(す)94
登載
刑集 第21巻4号491頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法386条1項3号,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項,刑訴法422条,刑訴法426条2項,刑訴法404条,刑訴法339条1項4号
論点38第422条刑事訴訟法

記録上の住居にあててなされた上告趣意書最終提出日の通知が無効とされ、意義申立が容れられた事例。

裁判要旨当裁判所は被告人の上告申立にかかる昭和三八年(あ)第八三九号道路交通法違反等被告事件について、上告趣意書最終提出日を指定し、その通知書を、郵便により、記録上被告人の住居と認められる京都市a区b町(新町名c町)d番地あてに送達したとおろ、送達報告書によると、被告人の雇人である甲が前記場所において右通知書を受領したことによりその送達を終つたことが窺われる。ところが、当裁判所の照会の結果、a郵便局の回答書により、右送達の当時被告人は既に他に転居していて前記場所に住居を有せずその受領者である甲は被告人の雇人、事務員、同居者のいずれでもなかつたこと及び右通知書が甲から被告人に交付されたかどうかも疑わしいことが明らかになつた。しがつて、被告人に対する右通知書の送達は有効になされていなかつたものといわざるをえない。当裁判所は、被告人が上告趣意書を指定の期間内に提出しなかつたことを理由として上告を棄却したのであるが、右のように被告人に対する上告趣意書最終提出日の通知が有効になされていなかつた以上、その瑕疵は原決定に影響すること明らかであり、原決定を取消すべきものと認める。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年9月10日 昭和38(す)203
登載
集刑 第148号65頁
参照法条
刑訴法54条,刑訴法414条,刑訴法376条,刑訴法386条1項1号,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法422条,刑訴法428条2項,刑訴法426条2項,刑訴規則62条,刑訴規則63条,刑訴規則266条,刑訴規則236条
論点39第422条刑事訴訟法

電報による上告棄却決定に対する意義申立の適否。

裁判要旨上告棄却決定に対する意義の申立をするには、三日以内に申立書を差し出さなければならないところ、起訴手続の明確を帰する趣旨から見れば、電報はここにいう申立書に該当しないものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和35年1月25日 昭和35(す)22
登載
集刑 第132号83頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法422条,刑訴法423条1項
論点40第422条刑事訴訟法

上告棄却決定に対する異議申立棄却決定について刑訴法第五〇一条の申立ができるか

裁判要旨上告棄却決定に対する異議申立棄却決定に対しては刑訴第五〇一条〈刑の言渡を受けた者は、裁判の解釈について疑があるときは、言渡をした裁判所に裁判の解釈を求める申立をすることができる。〉にいわゆる裁判の解釈を求める申立をすることができない
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和33年6月17日 昭和33(す)238
登載
刑集 第12巻10号2232頁
参照法条
刑訴法501条,刑訴法414条,刑訴法386条1項3号,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法422条,刑訴法415条
論点41第422条刑事訴訟法

一 刑訴第三六二条〈第三百五十一条乃至第三百五十五条の規定により上訴をすることができる者は、自己又は代人の責に帰することができない事由によつ…〉にいわゆる「責に帰することができない事由」の意義
二 上訴権回復請求の許されない一事例

裁判要旨一 刑訴第三六二条〈第三百五十一条乃至第三百五十五条の規定により上訴をすることができる者は、自己又は代人の責に帰することができない事由によつ…〉にいわゆる「責に帰することができない事由」とは、上訴不能の事由が上訴権者またはその代人の故意または過失にもとづかないことをいうものである。
二 被告人が刑訴第三八六条第一号〈左の場合には、控訴裁判所は、決定で控訴を棄却しなければならない。 第三百七十六条第一項に定める期間内に控訴趣意書を差し出さないとき。〉の規定による控訴棄却決定の送達を受けた当時病床にあり、医師より絶対安静を命ぜられていたために異議の申立をすることができなかつたというような事由は、被告人の責に帰することができない事由とはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和31年7月4日 昭和31(し)29
登載
刑集 第10巻7号1015頁
参照法条
刑訴法362条,刑訴法386条,刑訴法422条,刑訴法428条
論点42第422条刑事訴訟法

上告棄却決定前に被告人が死亡していたことを理由とする右決定に対する不服申立

裁判要旨最高裁判所が刑訴第四一四条〈前章の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、上告の審判についてこれを準用する。〉、第三八六条第一項三号〈左の場合には、控訴裁判所は、決定で控訴を棄却しなければならない。 控訴趣意書に記載された控訴の申立の理由が、明らかに第三百七十七条乃至第三百八十二条及び第三百八十三条に規定する事由に該当しないとき。〉により上告棄却の決定をしたのち、三日の異義申立期間経過後に、弁護人から右決定前に被告人が死亡していたことを理由として公訴棄却の決定を求める旨の申立をしても、右申立は不適法として棄却する外はない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和30年7月18日 昭和28(す)223
登載
刑集 第9巻9号1878頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法386条1項3号,刑訴法2項,刑訴法385条2項,刑訴法422条,刑訴法415条,刑訴法404条,刑訴法339条1項4号
論点43第422条刑事訴訟法

電報による異議の申立―上告棄却決定に対する

裁判要旨刑訴第四一四条〈前章の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、上告の審判についてこれを準用する。〉、第三八六条第二項〈左の場合には、控訴裁判所は、決定で控訴を棄却しなければならない。〉、第三八五条第二項〈控訴の申立が法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅後にされたものであることが明らかなときは、控訴裁判所は、決定でこれを棄…〉、第四二二条〈即時抗告の提起期間は、三日とする。〉、第四二三条第一項〈抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。〉によれば、上告棄却の決定に対する異議の申立は、右決定のあつた日から三日以内に書面でこれをしなればならないとされているのであつて、訴訟手続の明確を期する趣旨から見れば、電報はこゝにいう書面に該当しないものと解するのを相当とする。従つて電報による本件申立は法令上の方式に違反したものである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和30年5月24日 昭和30(す)134
登載
集刑 第105号1007頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法422条,刑訴法423条1項
論点44第422条刑事訴訟法

電気事業法施行当時同法に違反した行為と刑の廃止

裁判要旨電気事業法第三八条違反の所為は、公益事業令が昭和二七年一〇月二四日かぎり失効した後においては、刑の廃止があつたものとして免訴すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年12月3日 昭和27(あ)3799
登載
刑集 第8巻13号2065頁
参照法条
刑法6条,刑訴法422条5号,刑訴法337条2号,電気事業法(昭和6年法律61号)38条,公益事業令(昭和25年政令343号)附則2項,公益事業令(昭和25年政令343号)附則21項,ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律(昭和27年法律81号)1項,ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件の廃止に関する法律(昭和27年法律81号)2項,電気及びガスに関する臨時措置に関する法律(昭和27年法律341号)
論点45第422条刑事訴訟法

高等裁判所のした確定裁判(控訴棄却決定)に対する異議申立棄却決定とこれに対する特別抗告の適否

裁判要旨抗告人は昭和二九年二月二七日山梨県東八代郡a村bの自宅において同月六日附で東京高裁第一刑事部のした控訴趣意書の所定期日内不提出を理由とする控訴棄却決定の送達を受けたが、これに対する刑訴三八六条二項〈左の場合には、控訴裁判所は、決定で控訴を棄却しなければならない。〉に基く異議の申立書は同年三月一〇日附で同月一二日に東京高等裁判所に到達しているに過ぎない。右規定による異議の申立には即時抗告に関する規定が準用される結果同法四二二条によりその提起期間は三日であつて、その期間の経過により既に第一審判決及び控訴を棄却した決定は確定したものである。従つて、本件異議の申立は不適法として棄却すべきであつたのであり、原審が誤つてこれを適法として取り扱い異議申立を理由がないとして棄却したところで、その内容を憲法に違反するとして争うことは結局既に確定した第一、二審の裁判に対し法律の認めない方法で不服の申立をすることに帰し、特別抗告適法の理由にならない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年11月30日 昭和29(し)61
登載
集刑 第100号789頁
参照法条
刑訴法422条,刑訴法386条,刑訴法385条2項
論点46第422条刑事訴訟法

高等裁判所のした控訴棄却の決定に対する、期間経過後の異議申立の適否 ―上訴権回復規定の準用―

裁判要旨原決定が本件異議の申立を棄却したことには、何ら訴訟法違反の点はないから、所論はその前提を欠き採用することができない。(なお、記録によると本件異議の申立は法定の申立期間後に提出されたものであり、これと同時に異議権回復の請求がなされたとは認められないから(刑訴三六三条二項〈上訴権回復の請求は、事由が止んだ日から上訴の提起期間に相当する期間内にこれをしなければならない。〉参照)、原決定が控訴趣意書提出の遅延事由につき「やむを得ない事情に基くもの」と認めなかつたことの当否は兎も角として、本件異議申立を不適法とし、これを棄却したことは結局正当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和28年12月26日 昭和27(し)69
登載
集刑 第90号693頁
参照法条
刑訴法385条,刑訴法428条,刑訴法426条,刑訴法422条
論点47第422条刑事訴訟法

刑訴法422条〈即時抗告の提起期間は、三日とする。〉の規定違憲(憲法14条1項,37条,32条)の主張が欠前提(立法政策)とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成7年12月14日 平成7(し)166
登載
集刑 第266号1113頁
参照法条
刑訴法422条
論点48第422条刑事訴訟法

弁護人に対し証拠開示することを命じる旨求めた弁護人からの証拠開示命令請求(刑訴法316条の26第1項〈裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項にお…〉)の棄却決定に対する即時抗告提起期間の起算日

裁判要旨弁護人に対し証拠開示することを命じる旨求めた弁護人からの証拠開示命令請求(刑訴法316条の26第1項〈裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項にお…〉)を棄却する決定については,即時抗告の提起期間は,同決定の謄本が弁護人に送達された日から進行する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成23年8月31日 平成23(し)286
登載
刑集 第65巻5号935頁
参照法条
刑訴法316条の15第1項,刑訴法316条の26,刑訴法352条,刑訴法358条,刑訴法422条
論点49第422条刑事訴訟法

即時抗告の申立てを受理した裁判所が刑訴法375条を類推適用してその申立てを自ら棄却することの可否

裁判要旨即時抗告の申立てを受理した裁判所は,刑訴法375条〈控訴の申立が明らかに控訴権の消滅後にされたものであるときは、第一審裁判所は、決定でこれを棄却しなければならない。この決定…〉を類推適用してその申立てを自ら棄却することはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成18年4月24日 平成18(し)82
登載
刑集 第60巻4号409頁
参照法条
刑訴法375条,刑訴法422条,刑訴法423条
論点50第422条刑事訴訟法

弁護人からの証拠開示命令請求(刑訴法316条の26第1項〈裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項にお…〉)の棄却決定の謄本が先に弁護人に送達され、その後に被告人本人に送達された場合における、同決定に対する弁護人の即時抗告提起期間の起算日

裁判要旨弁護人からの証拠開示命令請求(刑訴法316条の26第1項〈裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項にお…〉)を棄却した決定の謄本が先に弁護人に送達され、その後に被告人本人に送達された場合において、弁護人が同決定に対して即時抗告をするときは、その提起期間は、同決定の謄本が被告人本人に送達された日から進行する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和6年11月15日 令和6(し)761
登載
刑集 第78巻6号447頁
参照法条
刑訴法316条の20第1項、刑訴法316条の26、刑訴法351条1項、刑訴法352条、刑訴法355条、刑訴法358条、刑訴法422条
論点51第422条刑事訴訟法

高等裁判所がした控訴取下げを無効と認め訴訟手続を再開・続行する旨の決定に対する不服申立ての可否

裁判要旨高等裁判所がした控訴取下げを無効と認め訴訟手続を再開・続行する旨の決定に対しては,これに不服のある者は,3日以内にその高等裁判所に異議の申立てをすることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和2年2月25日 令和1(し)807
登載
刑集 第74巻2号277頁
参照法条
刑訴法359条,刑訴法422条,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項,刑訴法433条1項
論点52第423条刑事訴訟法

電報による上告棄却決定に対する異議申立の適否

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年8月11日 昭和57(す)156
登載
集刑 第228号267頁
参照法条
刑訴法423条1項
論点53第423条刑事訴訟法

刑訴法四二三条二項〈抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。〉により更正の決定をすべきであるとされた事例

裁判要旨申立提起期間内にされた異議の申立を右期間経過後にされた不敵法なものとして誤つて棄却決定をした原裁判所は、同決定に対する特別抗告の申立があつたときは、刑訴法四二三条二項〈抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。〉により右決定を更正して新たな決定をすべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和57年12月14日 昭和57(し)97
登載
刑集 第36巻12号1015頁
参照法条
刑訴法423条2項,刑訴法428条3項,刑訴法434条
論点54第423条刑事訴訟法

電報による即時抗告申立の適否

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年5月30日 昭和54(し)61
登載
集刑 第214号573頁
参照法条
刑訴法423条1項
論点55第423条刑事訴訟法

特別抗告の申立が提起期間経過後のものとして不適法とされた事例

裁判要旨本件特別抗告の提起期間は、昭和四三年九月二四日までであるところ、本件特別抗告の申立書は、同日午後五時一五分最高裁判所に差し出されたが、翌二五日原裁判所である東京地方裁判所に回送されて到達したものであるから、本件特別抗告の申立は、提起期間経過後のものであつて、不適法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和43年11月20日 昭和43(し)81
登載
集刑 第169号473頁
参照法条
刑訴法423条,刑訴法433条,刑訴法434条
論点56第423条刑事訴訟法

署名のない申立書によつてした特別抗告申立の効力。

裁判要旨一 本件について差し出された抗告申立書には「氏名不詳一九六五年七月九日から七月一六日まで名古屋拘置所一階三五房三七九号の男」という記載があるだけであつて、被告人の署名は存在しない。
二 被告人の氏名について、黙秘権がないことは、当裁判所大法廷の判例(昭和二七年(あ)第八三八号同三二年二月二〇日判決、集一一巻二号八〇二頁)とするところであり、法が抗告の申立を要式行為としている理由は、手続を厳格丁重にして過誤のないようにしようとするためであり、被告人が訴訟の主体として誠実に訴訟上の権利を行使しなければならないことも刑訴規則第一条第二項〈この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適…〉の明定するところであつて、氏名を記載することができない合理的な理由がないのに、これらの規定に違反して、申立人の署名のない申立書によつてなされた本件抗告は、無効なものと解するのが相当である(昭和三九年(あ)第二〇二九号同四〇年七月二〇日第三小法廷決定参照)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年2月3日 昭和40(し)102
登載
集刑 第158号263頁
参照法条
刑訴法434条,刑訴法423条,刑訴規則1条2項,刑訴規則60条
論点57第423条刑事訴訟法

上告棄却の決定に対する電報による異議申立の適否

裁判要旨上告棄却の決定に対する異議の申立は、書面でこれをしなければならないとされているのであつて、訴訟手続の明確を期する趣旨から見れば、電報はここにいう書面に該当しないものと解するのを相当とする。従つて電報による本件申立は法令上の方式に違反したものであるから不適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和37年5月29日 昭和37(す)149
登載
集刑 第142号845頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法423条1項
論点58第423条刑事訴訟法

特別抗告申立書が直接最高裁判所に差し出された場合と特別抗告提起期間。

裁判要旨申立人に対する広島高裁松江支部昭和三六年(う)第三七号窃盗、封印破棄、傷害被告事件について、昭和三六年九月二一日広島高等裁判所がした裁判官忌避申立却下決定に対する異議申立の棄却決定に対し、特別抗告の申立があつたが、本件記録によれば、原決定の謄本が申立人に送達されたのは昭和三六年九月二四日であるから、申立人が特別抗告をするには、刑訴四三四条〈第四百二十三条、第四百二十四条及び第四百二十六条の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、前条第一項の抗告につい…〉、四二三条一項〈抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。〉、四三三条二項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉により申立書を特別抗告の提起期間内(同月二九日まで)に原裁判所である広島高等裁判所へ提出しなければならない(昭和三五年二月九日第三小法廷決定、刑集一四巻一号一一七頁参照)のにもかかわらず、申立人は本件特別抗告申立書を直接最高裁判所に差し出した(最高裁判所に到達したのは前記期間経過後の同年一〇月一日である)のみならず、その申立書は直ぐ広島高等裁判所に回送されたけれども、同高等裁判所に到達したのは、同月四日であつて、法定の期間経過後であることが明らかである。よつて本件特別抗告申立は不適法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年11月29日 昭和36(し)49
登載
集刑 第140号299頁
参照法条
刑訴法423条1項,刑訴法433条2項,刑訴法434条
論点59第423条刑事訴訟法

特別抗告提起期間と特別抗告申立書を差し出すべき裁判所。

裁判要旨特別抗告申立書が特別抗告提起期間内に、直接最高裁判所に差し出された場合に、それが最高裁判所から原裁判所に回送され、その期間経過後に原裁判所に到達したときは、特別抗告の申立は不適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和35年2月9日 昭和35(し)1
登載
刑集 第14巻1号117頁
参照法条
刑訴法423条1項,刑訴法433条2項,刑訴法434条
論点60第423条刑事訴訟法

同一法令違反の罪につき共同審理のもとに有罪判決を受け共に上告申立をした共同被告人中一部の者に対しては右法令の失効を理由として原判決を破棄すべき場合と右上告申立人中上告趣意書を提出しなかつた者に対する裁判

裁判要旨原審で同一法令違反の罪につき共同審理のもとに有罪判決を受け、ともに上告の申立をした共同被告人の一人が、旧刑訴第四二三条〈抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。〉所定の期間内に上告趣意書を提出しなかつたときは、他の上告申立人については既に国法としての効力を失つた右法令を適用した違法があることを理由として原判決を破棄すべき場合でも、右上告趣意書を提出しなかつた上告申立人に対しては、原判決を破棄すべきではない。
(少数意見がある。)
裁判
最高裁判所大法廷 昭和29年9月8日 昭和24(れ)1128
登載
刑集 第8巻9号1467頁
参照法条
旧刑訴法423条,旧刑訴法427条,旧刑訴法434条,旧刑訴法451条,銃砲火薬類取締法(明治43年法律第53号)14条,銃砲火薬類取締法施行規則(明治44年勅令第16号)22条,銃砲火薬類取締法施行規則(明治44年勅令第16号)45条
論点61第423条刑事訴訟法

一 上告申立をした原審弁護人がその資格で提出した上告趣意書の効力
二 上告趣意書提出期間後に上告審の弁護届を提出した原審弁護人が右期間内に提出した上告趣意書の効力
三 刑法第九五条と鉄道営業法第三八条との関係

裁判要旨一 自ら上告申立をした原審弁護人が上告趣意書提出期間内にその資格で上告趣意書を提出した場合でも、右上告趣意は審理の対象とさるべきものである。
二 上告趣意書提出期間内に、原審弁護人が、その資格で上告趣意書を提出した場合でも、裁判の時まで上告審の弁護届が追完されたときは、右上告趣意は拒否さるべきではなく、審理するを相当する。
三 公務員たる鉄道係員(駅助役)の執務中、同係員の脅迫してその職務の執行を妨害した場合には、一個の行為にして刑法第九五条と鉄道営業法第三八条との二個の罪名に触れるものとして、重き前者の刑を以つて処断すべきである。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和29年7月7日 昭和24(れ)1028
登載
刑集 第8巻7号1052頁
参照法条
旧刑訴法379条,旧刑訴法423条,旧刑訴法41条1項,旧刑訴法42条,刑法54条,刑法95条,鉄道営業法38条
論点62第423条刑事訴訟法

一 原判決後に大赦があつたときと上告趣意書の不提出
二 上告を申し立てた共同被告人にともに原判決後大赦があつた場合と上告趣意書を提出しなかつた共同被告人の一人に対する裁判

裁判要旨一 上告申立人が旧刑訴第四二三条〈抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。〉所定の期間内に上告趣意書を提出しなかつた場合には、原判決の認定した罪について原判決後大赦があつても、上告裁判所は、同法第四二七条〈抗告裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉に従いその上告を棄却する決定をすべきである。
二 原審で同種の犯行につき有罪判決を受け、ともに上告の申立をした共同被告人の一人が前項のように上告趣意書を提出しなかつたときは、他の上告申立人については原判決後に大赦があつたことを理由として原判決を破棄すべき場合でも、右上告趣意書を提出しなかつた上告申立人に対しては原判決を破棄すべきではない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和27年11月5日 昭和23(れ)1541
登載
刑集 第6巻10号1176頁
参照法条
旧刑訴法415条,旧刑訴法423条,旧刑訴法427条,旧刑訴法434条,旧刑訴法451条,昭和27年政令117号大赦令
論点63第423条刑事訴訟法

上告趣意書提出期間経過後、弁護人選任届を提出した場合の上告趣意書の効力

裁判要旨上告趣意書を差出すべき法廷期間を経過した後に差出された弁護人選任届によつては、その以前に差出された弁護人名義の上告趣意書を追完してその差出を有効とすることができないことは、当裁判所の判例とするところである(昭和二三年(れ)第一二九号、同年六月一二日第二小法廷判決、同年(れ)第四〇二号、同年七月六日第三小法廷決定)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和26年9月14日 昭和26(れ)1250
登載
集刑 第52号725頁
参照法条
旧刑訴法423条
論点64第423条刑事訴訟法

相被告人から上告趣意が提出されたら有利に援用するとの上申と上告理由

裁判要旨所論は上告適法の理由とは認められない。ことに相被告人より上告趣意書が提出されますればこれを有利に援用するとの上申書はその内容が未必的で不明確でこれに対し当審で判断を与えることができないから、適法な上告理由に当らないこと明らかであつて、援用できない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和26年4月26日 昭和26(れ)159
登載
刑集 第5巻5号939頁
参照法条
旧刑訴法423条,旧刑訴法434条,旧刑訴法409条
論点65第423条刑事訴訟法

上告趣意書提出期間の徒過が被告人又は代人の責に帰すべからざる事由にあたらない事例

裁判要旨本件上告趣意書提出期間回復請求の理由とするところは、申立人は水産業を営みおり、水産物の仲介等のため地方に旅行その他外出勝であつて、前記公判期日通知書は申立人の不在中臨時留守居の者がこれを受取り申立人に渡すことを忘れてそのまゝ帰つてしまつた等のため紛失したものと思われ、申立人は受取つた記憶はないので、所定の期間内に上告趣意書を提出することができなくなつたというのであるが、仮に所論の如く前記通知書と直接受領した者が被告人自身でなかつたとしても、それによつて前記送達の効力に消長を及ぼすものではないから(旧刑訴第八〇条〈勾留されている被告人は、第三十九条第一項に規定する者以外の者と、法令の範囲内で、接見し、又は書類若しくは物の授受をするこ…〉民訴第一七一条〈前章の規定は、勾引に関する規定を除き、鑑定について準用する。この場合において、第百五十七条の六第二項中「ときは、」とある…〉参照)その一事を以つて被告人又は代人の席に帰すべからざる事由によつて右期間内に上告趣意書を提出することができなくなつたものということはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和26年2月23日 昭和25(す)21
登載
集刑 第40号1059頁
参照法条
旧刑訴法80条,旧刑訴法387条,旧刑訴法423条,民訴法171条
論点66第423条刑事訴訟法

申立人の記名のみがあり署名押印がいずれもない申立書による特別抗告の申立てが無効とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 令和2年3月23日 令和2(し)78
登載
集刑 第328号11頁
参照法条
刑事確定訴訟記録法8条,刑訴法434条,刑訴法423条,刑訴規則60条
論点67第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告提起期間中に猶予期間が経過した場合と右取消の効果(反対意見がある)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年10月26日 昭和57(し)107
登載
集刑 第229号39頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条,刑訴法434条
論点68第424条刑事訴訟法

執行猶予取消決定に対する即時抗告棄却決定送達後特別抗告係属中猶予期間が満了した場合と執行猶予取消の効果
(反対意見がある)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年6月22日 昭和56(し)76
登載
集刑 第222号657頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条
論点69第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告係属中に猶予期間が経過した場合と右取消の効果
(反対意見がある)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年5月13日 昭和56(し)56
登載
集刑 第222号9頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条,刑訴法434条
論点70第424条刑事訴訟法

特別抗告の係属中に執行猶予期間が満了した場合における執行猶予の取消につき反対意見が付された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年4月11日 昭和56(し)44
登載
集刑 第221号433頁
参照法条
刑法26条の2第2号、刑訴法424条
論点71第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消決定に関する特別抗告提起期間中に執行猶予期間に相当する期間が経過した場合と右執行猶予取消の効果(反対意見がある)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年11月5日 昭和56(し)141
登載
集刑 第224号1頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条
論点72第424条刑事訴訟法

一 刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件における裁判の執行停止とその対象とすべき裁判
二 刑法二六条三号による刑の執行猶予の取消ができないとされた事例

裁判要旨一 刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件において、裁判の執行を停止する場合には、原原決定を対象とすべきである。
二 高裁で言い渡された執行猶予の判決に対する上告申立期間の満了までに五日を残して、被告人の控訴取下により別件につき地裁で言い渡された懲役刑(実刑)の判決の確定したことが地方検察庁に通知されており、高等検察庁検察官において、地方検察庁検察官と相互に連絡を取り合うなどの方法をとつていれば、右懲役刑に処せられた事実を執行猶予の判決に対する上告申立期間満了前に覚知することができたのに、これに気付かないまま執行猶予の判決を確定させた場合には(判文参照)、刑法二六条三号により右執行猶予を取り消すことはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年11月25日 昭和56(し)113
登載
刑集 第35巻8号884頁
参照法条
刑法26条,刑訴法424条,刑訴法434条,刑訴法349条,憲法39条
論点73第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件における裁判の執行停止とその対象とすべき裁判

裁判要旨刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件において、裁判の執行を停止する場合には、原決定を対象とすべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年10月2日 昭和56(し)113
登載
刑集 第35巻7号683頁
参照法条
刑法26条,刑訴法424条,刑訴法434条
論点74第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予取消決定に対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告提起期間中に執行猶予期間に相当する期間が経過した場合と右執行猶予取消の効果

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和55年7月15日 昭和55(し)83
登載
集刑 第218号247頁
参照法条
刑法27条,刑訴法434条,刑訴法424条
論点75第424条刑事訴訟法

一 刑法二六条の三の規定の合憲性
二 刑法二六条の三による刑の執行猶予言渡の取消を同法二六条、二六条の二による刑の執行猶予言渡の取消と同時に行うことの許否
三 甲執行猶予の言渡を刑法二六条の二第二号により取り消すと同時に乙執行猶予の言渡を同法二六条の三により取り消した場合においてこれに対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告の係属中に乙執行猶予の期間に相当する期間が経過したときと乙執行猶予の取消の効果

裁判要旨一 刑法二六条の三の規定は、憲法一一条、一三条、三一条に違反しない。
二 刑法二六条の三による刑の執行猶予言渡の取消は、同法二六条〈この章の規定は、第二十条第七号の規定を除いて、裁判所書記にこれを準用する。〉、二六条の二による刑の執行猶予言渡取消決定の確定をまたず、これと同時に行うことも許される。
三 甲執行猶予の言渡を刑法二六条の二第二号により取り消すと同時に、乙執行猶予の言渡を同法二六条の三により取り消した場合において、右取消決定に対する即時抗告棄却決定が告知されたときには、甲乙両執行猶予の取消の効果が発生し、特別抗告の係属中に乙執行猶予の期間に相当する期間が経過しても、すでに発生している乙執行猶予の取消の効果に影響しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和55年2月25日 昭和54(し)135
登載
刑集 第34巻2号44頁
参照法条
刑法26条,刑法26条の2,刑法26条の3,刑法27条,憲法11条,憲法13条,憲法31条,刑訴法424条,刑訴法434条
論点76第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消決定に関する特別抗告の係属中に執行猶予期間に相当する期間が経過した場合と右執行猶予取消の効果

裁判要旨刑の執行猶予言渡取消決定に関する特別抗告の係属中に執行猶予期間に相当する期間が経過したことは、すでに発生している執行猶予取消の効果に影響しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年3月29日 昭和54(し)29
登載
刑集 第33巻2号165頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条,刑訴法434条
論点77第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予取消決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告申立後に猶予期間が経過した場合と右取消の効果

裁判要旨刑の執行猶予言渡の取消決定に対する即時抗告棄却決定が執行猶予期間経過前に申立人に告知されたことにより、執行猶予云渡の取消の効果が発生したものであつて、本件特別抗告係属中に右猶予期間が満了したことは、原決定を取り消すべき事由とはならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和51年2月20日 昭和50(し)109
登載
集刑 第199号309頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条,刑訴法433条,刑訴法434条
論点78第424条刑事訴訟法

執行猶予取消決定が猶予期間内に送達された以上特別抗告期間中に猶予期間が満了しても原決定を取り消すべきものではない

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年9月5日 昭和50(し)65
登載
集刑 第197号195頁
参照法条
刑法26条,刑訴法424条
論点79第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予取消決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告申立後に猶予期間が経過した場合と右取消の効果

裁判要旨本件においては、刑の執行猶予言渡の取消決定に対する即時抗告棄却決定が執行猶予期間経過前に申立人に対し告知されたことにより、執行猶予言渡の取消の効果が発生したものであつて、その後本件特別抗告の係属中に右猶予期間が満了したことは、原決定を取り消すべき理由とはならない(当裁判所昭和四〇年(し)第二一号同年九月八日大法廷決定・刑集一九巻六号六三六頁参照)。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和49年2月7日 昭和49(し)6
登載
集刑 第191号83頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条
論点80第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡の取消決定に対する即時抗告棄却決定に対して特別抗告の申立があつた後に刑の執行猶予期間が経過した場合と刑の執行

裁判要旨刑の執行猶予言渡の取消決定に対する即時抗告棄却決定が当該刑の言渡を受けた者に告知された後に刑の執行猶予期間が経過した場合には、この棄却決定に対して適法な特別抗告の申立があつても、同決定の執行が停止されないかぎり、同決定の告知により執行猶予言渡の取消の効果が発生し、刑の執行をなしうるものであることは、最高裁判所昭和四〇年九月八日大法廷決定(刑集一九巻六号六三六頁)の判示するところであつて、この判例は、正当として支持すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和44年11月11日 昭和44(し)50
登載
集刑 第174号27頁
参照法条
刑法27条,刑訴法424条,刑訴法434条,刑訴法471条
論点81第424条刑事訴訟法

刑の執行猶予取消決定に対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告提起期間の満了前に猶予期間が経過した場合と刑の執行。

裁判要旨刑の執行猶予取消決定に対する即時抗告棄却決定が、刑の言渡を受けた者に告知された後特別抗告提起期間の満了前に、猶予期間が経過した場合においても、右決定の執行停止がなされない限り、その告知により執行猶予取消の効果が発生し、刑の執行をなし得るものと解すべきである。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和40年9月8日 昭和40(し)21
登載
刑集 第19巻6号636頁
参照法条
刑法27条,刑訴法434条,刑訴法424条
論点82第425条刑事訴訟法

一 訴訟遅延のみを目的とする忌避申立却下決定に対する即時抗告と刑訴第四二五条〈即時抗告の提起期間内及びその申立があつたときは、裁判の執行は、停止される。〉の適用の有無及び憲法第三七条第一項
二 刑訴第二八五条第二項〈拘留に当たる事件の被告人は、判決の宣告をする場合には、公判期日に出頭しなければならない。その他の場合には、裁判所は、被告…〉にあたる事件で被告人不出頭のまま公判の審理をした場合と被告人の不出頭許可決定

裁判要旨一 刑訴第二四条〈訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。この場合には、前条第三項…〉により、訴訟を遅延させる目的のみでなされたことの明らかな忌避申立を却下した決定に対する即時抗告については、刑訴第四二五条〈即時抗告の提起期間内及びその申立があつたときは、裁判の執行は、停止される。〉の規定は適用されないものと解しても、憲法第三七条第一項に違反しない。
二 刑訴第二八五条第二項〈拘留に当たる事件の被告人は、判決の宣告をする場合には、公判期日に出頭しなければならない。その他の場合には、裁判所は、被告…〉の適用を受ける事件において、被告人が召喚されていた公判期日に出頭しなかつた場合に、裁判所が被告人不出頭のまま審理をなし、公判調書にもその旨記載されているときは、裁判所は被告人に不出頭を許可し、その旨の決定があつたものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和31年3月30日 昭和29(あ)2760
登載
刑集 第10巻3号422頁
参照法条
憲法37条1項,刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法425条,刑訴法285条2項,刑訴法43条,刑訴規則33条,刑訴規則34条
論点83第425条刑事訴訟法

上告趣意に別件についての上告論旨を引用することの可否

裁判要旨別件についての原審相被告人Aの弁護人の上告論旨引用は許されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年3月28日 昭和26(れ)2228
登載
集刑 第62号995頁
参照法条
旧刑訴法425条
論点84第425条刑事訴訟法

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律35条1項〈裁判所は、裁判所の規則の定めるところにより、被告人又は被疑者の弁護人の数を制限することができる。但し、被告人の弁護人につ…〉の異議の申立てと裁判員等選任手続の停止

裁判要旨裁判員の参加する刑事裁判に関する法律35条1項〈裁判所は、裁判所の規則の定めるところにより、被告人又は被疑者の弁護人の数を制限することができる。但し、被告人の弁護人につ…〉の異議の申立てがされても,裁判員等選任手続は停止されない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成25年3月15日 平成25(し)110
登載
刑集 第67巻3号319頁
参照法条
裁判員の参加する刑事裁判に関する法律34条4項,裁判員の参加する刑事裁判に関する法律35条1項,裁判員の参加する刑事裁判に関する法律35条4項,裁判員の参加する刑事裁判に関する法律37条1項,裁判員の参加する刑事裁判に関する法律37条2項,刑訴法425条
論点85第426条刑事訴訟法

勾留執行停止の申立につき高等裁判所がとった「職権発動せず」との措置は不服申立の対象たる裁判には当たらないとして右措置に対する特別抗告が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和61年9月25日 昭和61(し)71
登載
集刑 第243号821頁
参照法条
刑訴法95条,刑訴法434条,刑訴法426条1項
論点86第426条刑事訴訟法

上告棄却決定が被告人の死亡により取消された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年10月8日 昭和56(す)142
登載
集刑 第223号363頁
参照法条
刑訴法339条1項4号,刑訴法385条2項,刑訴法426条2項,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項
論点87第426条刑事訴訟法

即時抗告文はこれに代わる異議の申立について申立理由が示されない場合の処置

裁判要旨即時抗告又はこれに代わる異議の申立について、申立書に申立理由の記載があるとは認められず、申立期間内に理由書の提出もないときは、手続がその規定に違反したものとして、申立を棄却すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和54年11月6日 昭和54(し)105
登載
刑集 第33巻7号685頁
参照法条
刑訴法426条1項,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項
論点88第426条刑事訴訟法

公訴棄却の決定に対する被告人・弁護人の上訴権

裁判要旨公訴棄却の決定に対しては、被告人・弁護人からその違法・不当を主張して上訴することはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和53年10月31日 昭和53(し)57
登載
刑集 第32巻7号1793頁
参照法条
刑訴法339条,刑訴法351条,刑訴法355条,刑訴法426条1項,憲法32条
論点89第426条刑事訴訟法

最高裁判所に対する勾留理由開示の請求が許されなかつた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年4月11日 昭和52(す)24
登載
集刑 第203号571頁
参照法条
刑訴法82条,刑訴法426条
論点90第426条刑事訴訟法

上告棄却決定が被告人死亡により取消された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年2月16日 昭和52(す)27
登載
集刑 第203号99頁
参照法条
刑訴法339条1項4号,刑訴法385条2項,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項,刑訴法426条2項
論点91第426条刑事訴訟法

上告棄却決定に対する異議申立に理由を付さずその申立期間内に理由書の提出もないので不適法棄却した事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和51年2月20日 昭和51(す)17
登載
集刑 第199号311頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法426条1項
論点92第426条刑事訴訟法

上告棄却定が被告人死亡により取消された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年7月18日 昭和49(す)127
登載
集刑 第193号199頁
参照法条
刑訴法339条1項4号,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項,刑訴法426条2項
論点93第426条刑事訴訟法

抗告申立の利益の有無。―裁判官忌避申立却下の裁判に対する準抗告棄却決定に対する抗告―

裁判要旨裁判官忌避申立却下の裁判は、当該裁判官が審理を継続している限りにおいては、これを取り消す実益があるけれども、審理を終結し、判決宣告を終つた後においては、右実益が失われるものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和39年9月29日 昭和39(し)52
登載
集刑 第152号987頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法22条,刑訴法24条,刑訴法429条,刑訴法434条,刑訴法426条1項
論点94第426条刑事訴訟法

被告人に対する上告趣意書最終提出日の告知の不適法と、上告趣意書が期限内に提出なしとして上告を棄却した決定への影響

裁判要旨被告人が、保証金未納のためなお拘置所に勾留中であるのに、被告人に対する上告趣意書最終提出日の告知が肩書住居宛に郵送によつてなされたときは右告知は不適法であるから、被告人から上告趣意書が期限内に提出なしとして上告を棄却した決定はこれを取消すべきものである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和33年2月4日 昭和33(す)34
登載
集刑 第123号163頁
参照法条
刑訴法54条,刑訴法386条2項,刑訴法385条2項(414条),刑訴法426条2項,刑訴規則236条(266条),刑訴規則252条,民訴法168条
論点95第426条刑事訴訟法

上告棄却決定に対する異議申立の棄却決定の確定の時期

裁判要旨上告棄却決定に対する異議申立の棄却決定は、その謄本を申立人在監の大阪拘置所長が受領したことによつて確定したものと解すべきことは刑訴および刑訴規則の諸規定に徴し明らかである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和32年9月20日 昭和32(し)40
登載
集刑 第120号501頁
参照法条
刑訴法54条,刑訴法426条,刑訴規則34条,民訴法168条
論点96第426条刑事訴訟法

勾留状の失効とその勾留の効力を争う抗告の利益

裁判要旨勾留せられた被疑者が留置の必要事由消滅により釈放された以上、同人に対する勾留状の効力を争うことは利益がない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和32年5月21日 昭和32(し)23
登載
刑集 第11巻5号1521頁
参照法条
刑訴法60条,刑訴法61条,刑訴法207条,刑訴法426条2項,刑訴法429条1項2号,刑訴法433条
論点97第426条刑事訴訟法

地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条〈訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。この場合には、前条第三項…〉によりした忌避申立却下の裁判に対し高等裁判所に即時抗告の申立があつた場合の措置。

裁判要旨地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条〈訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。この場合には、前条第三項…〉によりした忌避申立却下の裁判に対し地方裁判所に即時抗告の申立があつた場合には、同裁判所は刑訴第四二六条第一項〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉前段により不適法として右抗告を棄却すべきものである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和31年6月5日 昭和31(し)10
登載
刑集 第10巻6号805頁
参照法条
刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法426条1項,刑訴法429条1項1号
論点98第426条刑事訴訟法

上告棄却決定告知後、その確定前に被告人が死亡したことを理由とする右決定に対する不服申立

裁判要旨被告人が昭和三一年三月六日死亡したことは医師A作成の死体検案書及び東京都新宿区長B認証の戸籍謄本によつて明らかであるが、被告人が死亡したのは前記上告棄却の決定告知後のことであること、これまた一件記録上明瞭である。則ち右上告棄却の決定が告知せられた当時においては未だ被告人は死亡せず存命中であつたのであるから本件公訴を棄却せず上告を棄却した当裁判所の決定は相当であつてその決定が現在、未確定であると否とにかかわらず同決定を訂正すべき理由はすこしもない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和31年4月17日 昭和31(す)148
登載
集刑 第113号369頁
参照法条
刑訴法426条1項,刑訴法339条1項4号,刑訴法417条
論点99第426条刑事訴訟法

検察官のした押収物還付処分に対する変更請求事件の決定に対する特別抗告の適法の理由なき事例

裁判要旨検察官のした押収物還付処分は還付すべき相手方を誤認したとしてその変更を求める請求を、単に理由なきものと認めて棄却したに過ぎない下級裁判所の決定に対しては、たとえ該決定の違憲を云為しても特別抗告適法の理由とはならない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年9月16日 昭和28(し)11
登載
集刑 第86号677頁
参照法条
刑訴法430条1項,刑訴法432条,刑訴法426条,刑訴法427条,刑訴法433条
論点100第426条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消手続の抗告審が書面審理によって裁判をすることが憲法三一条〈弁護人は、弁護士の中からこれを選任しなければならない。〉、三二条〈公訴の提起前にした弁護人の選任は、第一審においてもその効力を有する。〉、三七条一項〈左の場合に被告人に弁護人がないときは、裁判所は、職権で弁護人を附することができる。〉に違反しないとされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成元年2月16日 平成1(し)10
登載
集刑 第251号217頁
参照法条
憲法31条,憲法32条,憲法37条1項,刑法26条,刑法26条2号,刑訴法349条の2第5項,刑訴法426条
論点101第426条刑事訴訟法

少年法上の保護処分決定に対する上訴権回復請求棄却決定及び抗告棄却決定に対する即時抗告棄却決定に対する特別抗告事件において刑訴法の特別抗告に関する規定(刑訴法433条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉、434条〈第四百二十三条、第四百二十四条及び第四百二十六条の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、前条第一項の抗告につい…〉、426条1項〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉)を類推適用して処理した事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成9年9月8日 平成9(し)145
登載
集刑 第271号205頁
参照法条
少年法32条,少年法33条,少年法35条,刑訴法362条,刑訴法363条,刑訴法364条,刑訴法433条,刑訴法434条,刑訴法426条1項
論点102第426条刑事訴訟法

鑑定留置の裁判に対する準抗告についての裁判がされる前に申し立てられた特別抗告が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成7年2月23日 平成7(し)24
登載
集刑 第265号401頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法426条1項,刑訴規則34条
論点103第426条刑事訴訟法

勾留期間更新決定による勾留の期間の満了と右決定に関する抗告申立ての利益の消長

裁判要旨勾留期間更新決定に関する抗告申立ての利益は、右決定による勾留の期間の満了により失われる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成6年7月8日 平成6(し)88
登載
刑集 第48巻5号47頁
参照法条
刑訴法60条2項,刑訴法426条1項,刑訴法433条
論点104第426条刑事訴訟法

傷害致死被告事件において接見等禁止の裁判に対する準抗告を棄却した原決定に刑訴法81条〈裁判所は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときは、検察官の請求により又は職権で、勾留されている被告…〉,426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成31年3月13日 平成31(し)113
登載
集刑 第325号83頁
参照法条
刑訴法81条,刑訴法411条1号,刑訴法426条,刑訴法434条
論点105第426条刑事訴訟法

勾留の裁判に関する準抗告決定(原裁判取消し,勾留請求却下)に対する検察官からの特別抗告が棄却された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成30年10月31日 平成30(し)585
登載
集刑 第324号1頁
参照法条
大麻取締法24条1項,大麻取締法24条2項,国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律8条2項,刑訴法60条1項,刑訴法411条,刑訴法426条1項,刑訴法434条
論点106第426条刑事訴訟法

陳述書等の新証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとして再審開始の決定をした原審の手続に審理不尽の違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成29年3月31日 平成28(し)639
登載
集刑 第321号55頁
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条,刑訴法435条6号,刑訴法448条1項
論点107第426条刑事訴訟法

陳述書等の新証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとして再審開始の決定をした原判断に刑訴法435条6号〈再審の請求は、左の場合において、有罪の言渡をした確定判決に対して、その言渡を受けた者の利益のために、これをすることができ… 有罪の言渡を受けた者に対して無罪若しくは免訴を言い渡し、刑の言渡を受けた者に対して刑の免除を言い渡し、又は原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべき明らかな証拠をあらたに発見したとき。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成29年12月25日 平成27(し)587
登載
集刑 第322号253頁
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法426条1項,刑訴法426条2項,刑訴法434条,刑訴法435条6号,刑訴法448条1項
論点108第426条刑事訴訟法

準強制わいせつ被告事件において保釈を許可した原々決定を取り消して保釈請求を却下した原決定に刑訴法90条〈裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上…〉,426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成27年4月15日 平成27(し)223
登載
集刑 第316号143頁
参照法条
刑訴法90条,刑訴法411条1項,刑訴法426条,刑訴法434条
論点109第426条刑事訴訟法

検察官のした廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反被告事件に係る刑事確定訴訟記録の閲覧申出一部不許可処分を取り消し,原発事故により放出された放射性物質で汚染された木くずの移動経路,搬入先等を記載した捜査報告書の一部閲覧を命じた原決定について,刑事確定訴訟記録法4条2項5号の解釈適用を誤った違法があるとして,その一部が取り消された事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成27年12月14日 平成27(し)401
登載
集刑 第318号171頁
参照法条
刑事確定訴訟記録法4条1項,刑事確定訴訟記録法4条2項,刑事確定訴訟記録法8条,刑訴法411条1号,刑訴法426条,刑訴法434条
論点110第426条刑事訴訟法

業務上横領被疑事件において勾留請求を却下した原々裁判を取り消して勾留を認めた原決定に刑訴法60条1項〈裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することがで…〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成27年10月22日 平成27(し)597
登載
集刑 第318号11頁
参照法条
刑訴法60条1項,刑訴法411条1号,刑訴法426条,刑訴法434条
論点111第426条刑事訴訟法

特別抗告審において原決定が取り消され,保釈を許可した原々決定が是認された事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成26年3月25日 平成26(し)136
登載
集刑 第313号319頁
参照法条
刑訴法90条,刑訴法411条1号,刑訴法426条,刑訴法434条
論点112第426条刑事訴訟法

1 受訴裁判所によってされた刑訴法90条〈裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上…〉による保釈の判断に対する抗告審の審査の方法
2 詐欺被告事件において保釈を許可した原々決定を取り消して保釈請求を却下した原決定に刑訴法90条,426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判要旨1 受訴裁判所によってされた刑訴法90条〈裁判所は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上…〉による保釈の判断に対して,抗告審としては,受訴裁判所の判断が委ねられた裁量の範囲を逸脱していないかどうか,すなわち,不合理でないかどうかを審査すべきであり,受訴裁判所の判断を覆す場合には,その判断が不合理であることを具体的に示す必要がある。
2 公判審理の経過及び罪証隠滅のおそれの程度を勘案して被告人の保釈を許可した原々審の判断が不合理であることを具体的に示さないまま,不合理とはいえない原々決定を裁量の範囲を超えたものとして取り消して保釈請求を却下した原決定は,刑訴法90条,426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があり,取消しを免れない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成26年11月18日 平成26(し)560
登載
刑集 第68巻9号1020頁
参照法条
(1,2につき)刑訴法90条,刑訴法426条
論点113第426条刑事訴訟法

迷惑行為防止条例違反被疑事件において勾留請求を却下した原々裁判を取り消して勾留を認めた原決定に刑訴法60条1項〈裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することがで…〉,426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成26年11月17日 平成26(し)578
登載
集刑 第315号183頁
参照法条
刑訴法60条1項,刑訴法411条1号,刑訴法426条,刑訴法434条
論点114第426条刑事訴訟法

特別抗告審において原決定が取り消され,保釈を許可した原々裁判が是認された事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成24年10月26日 平成24(し)534
登載
集刑 第308号481頁
参照法条
刑訴法90条,刑訴法411条1号,刑訴法426条,刑訴法434条
論点115第426条刑事訴訟法

保釈の請求に関する準抗告決定(原裁判取消し,保釈許可)に対する検察官からの特別抗告が棄却された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成22年7月2日 平成22(し)288
登載
集刑 第301号1頁
参照法条
刑訴法411条,刑訴法426条1項,刑訴法434条
論点116第426条刑事訴訟法

準抗告申立てを不適法として棄却した原決定の処理が違法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成18年12月19日 平成18(し)391
登載
集刑 第290号741頁
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法430条1項,刑訴法434条
論点117第426条刑事訴訟法

1 捜査機関による押収処分を受けた者の還付請求権の有無
2 押収物の還付請求却下処分に対する準抗告に理由がある場合に準抗告裁判所がすべき裁判

裁判要旨1 捜査機関による押収処分を受けた者は,刑訴法222条1項〈第九十九条第一項、第百条、第百二条、第百三条から第百五条まで、第百十条、第百十条の二前段、第百十一条第一項前段及び第二項…〉において準用する123条1項〈押収物で留置の必要がないものは、被告事件の終結を待たないで、決定でこれを還付しなければならない。〉にいう「留置の必要がない」場合に当たることを理由として,当該捜査機関に対して押収物の還付を請求することができる。
2 捜査機関による押収処分を受けた者から,還付請求を却下した処分の取消しと自己への還付を求めて刑訴法430条2項〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉の準抗告が申し立てられた場合において,押収物について留置の必要がないときは,申立人以外の者に還付することが相当である場合や,捜査機関に更に事実を調査させるなどして新たな処分をさせることが相当である場合を除き,準抗告裁判所は,原処分を取り消すとともに,捜査機関に対して押収物を申立人に還付するよう命ずる裁判をすべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成15年6月30日 平成15(し)42
登載
刑集 第57巻6号893頁
参照法条
刑訴法123条1項,刑訴法222条1項,刑訴法426条2項,刑訴法430条2項,刑訴法432条
論点118第426条刑事訴訟法

特別抗告審において原決定が取り消され,保釈が許可された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成14年8月19日 平成14(し)218
登載
集刑 第282号1頁
参照法条
刑訴法90条,刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条
論点119第426条刑事訴訟法

申立人が勾留され起訴された事実と異なる事実を前提として刑訴法89条4号〈保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。〉所定の事由存否と裁量保釈の当否を判断した違法があるとして保釈請求却下の裁判に対する準抗告棄却決定が取り消された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成13年1月15日 平成13(し)3
登載
集刑 第280号1頁
参照法条
刑訴法89条4号,刑訴法90条,刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条
論点120第426条刑事訴訟法

鑑定等の新証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとして再審開始の決定をした原々決定及び結論においてこれを是認した原決定にはいずれも刑訴法435条6号〈再審の請求は、左の場合において、有罪の言渡をした確定判決に対して、その言渡を受けた者の利益のために、これをすることができ… 有罪の言渡を受けた者に対して無罪若しくは免訴を言い渡し、刑の言渡を受けた者に対して刑の免除を言い渡し、又は原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべき明らかな証拠をあらたに発見したとき。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和元年6月25日 平成30(し)146
登載
集刑 第326号1頁
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条,刑訴法435条6号,刑訴法447条1項
論点121第426条刑事訴訟法

鑑定等の新証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たるとして再審開始の決定をした原々決定及び結論においてこれを是認した原決定にはいずれも刑訴法435条6号〈再審の請求は、左の場合において、有罪の言渡をした確定判決に対して、その言渡を受けた者の利益のために、これをすることができ… 有罪の言渡を受けた者に対して無罪若しくは免訴を言い渡し、刑の言渡を受けた者に対して刑の免除を言い渡し、又は原判決において認めた罪より軽い罪を認めるべき明らかな証拠をあらたに発見したとき。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和元年6月25日 平成30(し)147
登載
―
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条,刑訴法435条6号,刑訴法447条1項
論点122第426条刑事訴訟法

性的姿態等撮影未遂被疑事件において接見等禁止の裁判に対する準抗告を棄却した原決定に刑訴法81条〈裁判所は、逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるときは、検察官の請求により又は職権で、勾留されている被告…〉、426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 令和7年8月14日 令和7(し)672
登載
―
参照法条
刑訴法81条、刑訴法411条1号、刑訴法426条、刑訴法434条
論点123第426条刑事訴訟法

贈賄被疑事件において勾留請求を却下した原々裁判を取り消して勾留を認めた原決定に刑訴法60条1項〈裁判所は、被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある場合で、左の各号の一にあたるときは、これを勾留することがで…〉、426条〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉の解釈適用を誤った違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和7年11月27日 令和7(し)1043
登載
―
参照法条
刑訴法60条1項、刑訴法411条1号、刑訴法426条、刑訴法434条
論点124第426条刑事訴訟法

刑訴法430条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉の準抗告裁判所が捜査機関の処分の当否を判断するに当たり考慮すべき資料

裁判要旨刑訴法430条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉の準抗告裁判所は、捜査機関の処分の当否を判断するに当たり、捜査機関が当該処分当時に収集していた資料のみならず、その当時の事実に関する資料であって、その後に捜査機関が収集し、又は裁判所に提出されたものについても考慮に入れるべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和7年11月10日 令和7(し)177
登載
刑集 第79巻8号415頁
参照法条
刑訴法124条1項、刑訴法222条1項、刑訴法426条、刑訴法430条、刑訴法432条
論点125第426条刑事訴訟法

再審請求を棄却した原決定に審理不尽の違法があるとされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 令和2年12月22日 平成30(し)332
登載
集刑 第328号67頁
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法426条2項,刑訴法434条,刑訴法435条6号
論点126第427条刑事訴訟法

高等裁判所が抗告審としてした決定と刑訴法第四二八条第二項第三項適用の有無。

裁判要旨高等裁判所が抗告審としてした決定に対しては刑訴法第四二七条によつて再抗告ができないのであるから、同四二八条二項〈高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉三項は適用の余地がない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和33年8月28日 昭和33(し)57
登載
集刑 第127号53頁
参照法条
刑訴法427条,刑訴法428条2項,刑訴法428条3項
論点127第427条刑事訴訟法

再審請求棄却決定に対する即時抗告を棄却した高等裁判所の決定に対する異議申立の適否。

裁判要旨佐賀地裁伊万里支部が本件再審請求はその法令上の方式に違反するという理由で刑訴四四六条〈再審の請求が法令上の方式に違反し、又は請求権の消滅後にされたものであるときは、決定でこれを棄却しなければならない。〉により再審請求を棄却する旨の決定をしたこと、これに対して申立人から即時抗告の申立があつたが原審である福岡高裁は右即時抗告を理由なしとしてこれを棄却する旨の決定をしたこと明らかである。従つて原決定は刑訴四二七条〈抗告裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉にいう抗告裁判所の決定であつて、同四二八条一項〈高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉の決定ではない。故にこれに対し同条二項の規定に基き異議の申立をすることができる筋合のものではない。されば申立人の本件異議申立が同条項に基くものとすれば不適法であるといわなければならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和33年11月20日 昭和33(し)73
登載
集刑 第128号631頁
参照法条
刑訴法427条,刑訴法428条,刑訴法446条
論点128第427条刑事訴訟法

特別抗告と原決定を取り消しても実益がないようになつたときの処置

裁判要旨地方裁判所の裁判官がした保釈許可決定(保障金額一〇万円)に対し地方裁判所(合議体)が抗告裁判所としてした保釈保証金変更決定(三万円に変更)により被告人が釈放された場合に右決定に対し、更に高等裁判所がその保証金額を変更した決定(七万円に変更)に対する特別抗告事件において、被告人が保釈許可決定の指定条件に違反したため保釈を取り消された場合(保証金三万円没収)には、右特別抗告は原決定を取り消しても実益がないようになつたものとして棄却すべきである。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和29年4月26日 昭和26(し)96
登載
刑集 第8巻4号539頁
参照法条
刑訴法429条,刑訴法432条,刑訴法427条,刑訴法433条
論点129第427条刑事訴訟法

一 原判決宣告の日時が公判調書記載の日と異るとの主張は適法か
二 高等裁判所が抗告審としてした決定に対しその裁判所に異議の申立ができるか

裁判要旨一 原判決宣告の日時が公判調書記載の日時と異るとの主張はすることができない。
二 高裁が抗告審としてした決定に対しては同法第四二七条によつて、再抗告ができないのであるから、同第四二八条第二項〈高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉、第三項は適用の余地がない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年9月10日 昭和27(し)47
登載
刑集 第6巻8号1068頁
参照法条
刑訴法52条,刑訴法427条,刑訴法428条,刑訴規則44条1項2号
論点130第427条刑事訴訟法

上告を申し立てた共同被告人につきともに原判決後大赦があつた場合と上告趣意書を差し出さなかつた共同被告人の一人に対する裁判

裁判要旨原審で同種の犯行につき有罪判決を受け、ともに上告の申立をし、当審で併合審理を受けた共同被告人の一人が、旧刑訴法事件の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則第一〇条〈同一事件が事物管轄を異にする数個の裁判所に係属するときは、上級の裁判所が、これを審判する。〉により定めた期間内に上告趣意書を差し出さなかつたときは、他の共同被告人については原判決後に大赦があつたことを理由として原判決を破棄すべき場合でも、右上告趣意書を差し出さなかつた共同被告人に対しては原判決を破棄すべきでない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年12月26日 昭和26(れ)2005
登載
刑集 第6巻12号1466頁
参照法条
刑訴施行法2条,刑訴施行法3条の2,刑訴施行法13条,刑訴法411条5号,旧刑訴法法律の控訴審及び上告審における審判の特例に関する規則10条,旧刑訴法427条,旧刑訴法451条,昭和27年法令117号大赦令1条83号,昭和27年法令117号大赦令1条117号
論点131第427条刑事訴訟法

違憲と主張してもその実質は違憲の主張でない場合

裁判要旨所論再上告の申立は、昭和二四年四月二八日福岡高等裁判所の為した上告棄却の決定に対するものであり、従つて、判決に対するものでない点で不適法たるを免れない。しかのみならず、その申立の理由とするところは、憲法第三二条違反とはいつているが、その実質は、要するに「上告趣意書差出期間経過後に差出された弁護人選人届によつては、その以前期間内になされた同弁護人名義の上告趣意書の差出を有効ならしめることはできない。」とした原決定の判断を不当であるというに帰する。されば、仮りに所論申立が再抗告であるとしても、原決定のした単なる訴訟手続法上の判断を訴訟法上不当であると主張するに過ぎないものであるから、刑訴応急措置法第一八条所定の適法な再抗告理由ということはできない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和25年11月29日 昭和24(れ)1662
登載
刑集 第4巻11号2429頁
参照法条
憲法32条,旧刑訴法427条,刑訴応急措置法18条
論点132第428条刑事訴訟法

裁判官忌避申立却下の裁判と不服申立の利益

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和62年1月21日 昭和61(し)110
登載
集刑 第245号487頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法428条2項,刑訴法433条
論点133第428条刑事訴訟法

決定に記載された被告人の住居の表示の訂正を求める異議の申立が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和62年12月15日 昭和62(す)209
登載
集刑 第247号1299頁
参照法条
刑訴法428条
論点134第428条刑事訴訟法

最高裁判所がした保釈請求却下決定に対する異議申立の可否(消極)

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和60年1月11日 昭和59(す)225
登載
集刑 第239号1頁
参照法条
刑訴法428条
論点135第428条刑事訴訟法

最高裁判所がした保釈請求却下決定に対する異議申立の適否(消極)

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和60年12月4日 昭和60(す)210
登載
集刑 第241号367頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法428条
論点136第428条刑事訴訟法

最高裁判所がした勾留期間更新決定に対する異議申立の可否

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和59年9月21日 昭和59(す)142
登載
集刑 第238号53頁
参照法条
刑訴法428条
論点137第428条刑事訴訟法

上訴権回復請求及び異議申立を一つの決定で棄却した例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年7月3日 昭和54(す)145
登載
集刑 第215号17頁
参照法条
刑訴法362条,刑訴法363条,刑訴法428条
論点138第428条刑事訴訟法

在監者が再審請求棄却決定に対し異議申立書を差し出す場合と刑訴法三六六条一項〈刑事施設にいる被告人が上訴の提起期間内に上訴の申立書を刑事施設の長又はその代理者に差し出したときは、上訴の提起期間内に上…〉の準用の有無

裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法三六六条一項は、在監者が再審請求棄却決定に対し異議申立書を差し出す場合に準用される。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和54年5月1日 昭和51(し)130
登載
刑集 第33巻4号271頁
参照法条
刑訴法366条1項,刑訴法428条,刑訴法444条,刑訴法450条
論点139第428条刑事訴訟法

最高裁判所のした保釈保証金没取決定に対する異議申立権の有無

裁判要旨最高裁判所のした保釈保証金没取決定に対しては刑訴法四二八条の準用により異議の申立をすることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和52年4月4日 昭和52(す)12
登載
刑集 第31巻3号163頁
参照法条
憲法29条,憲法31条,刑訴法96条,刑訴法428条
論点140第428条刑事訴訟法

特別抗告申立書自体に違憲及び判例違反の具体的な摘示がなく、抗告期間内にこれを補う理由書も提出されていないとして、特別抗告が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年4月15日 昭和52(し)30
登載
集刑 第203号603頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法428条
論点141第428条刑事訴訟法

再度の異議申立棄却決定に対する特別抗告が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和51年2月19日 昭和51(し)11
登載
集刑 第199号267頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法428条
論点142第428条刑事訴訟法

最高裁判所のした保釈却下決定に対する異議申立が棄却された事例。

裁判要旨本件について、最高裁判所がした保釈却下決定に対し異議の申立があつたが、最高裁判所のした保釈却下決定に対し異議申立を許す規定はないから、申立は不適法であつて棄却すべきものである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年1月26日 昭和40(す)6
登載
集刑 第154号525頁
参照法条
刑訴法351条,刑訴法428条
論点143第428条刑事訴訟法

公判調書の記載の正確性に対する異議申立を棄却した高等裁判所の決定は刑訴法第四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により、不服を申し立てることができない決定」に当るか。

裁判要旨申立人の本件公判調書の記載の正確性に対する異議申立を棄却した原決定は、高裁である原審が抗告審としてなした決定ではなく、刑訴四二八条一項〈高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉にいう「高等裁判所の決定」であること明白であるから、これに対しては、不服申立として、その高等裁判所に異議の申立をすることができることは同条二項の規定するところである。従つて、原決定は刑訴四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」に当らないから、これに対し同条所定の特別抗告を申し立てることはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和35年6月1日 昭和35(し)16
登載
集刑 第134号1頁
参照法条
刑訴法428条,刑訴法433条,刑訴法50条1項
論点144第428条刑事訴訟法

上告趣意書に押捺した指印の瑕疵が裁判後判明した場合と裁判の訂正

裁判要旨拘置所に在所中の被告人の上告趣意書が拘置所長から裁判所に提出され、裁判所はこれに基き裁判をした場合、その書面の被告人名下その他訂正個所に捺された指印が被告人以外の者の手により擅になされたものであることが裁判後に判明しても、右書面の作成、署名が被告人によつてなされ、被告人自らこれを拘置所長に提出したものであることに疑の余地がない以上、右指印についての瑕疵は裁判を訂正する理由とするに足りない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和31年9月11日 昭和31(す)326
登載
集刑 第114号629頁
参照法条
刑訴法428条,刑訴法415条,刑訴規則61条1項
論点145第428条刑事訴訟法

高等裁判所のした保釈請求却下決定に対して最高裁判所に抗告をなし得るか

裁判要旨保釈の請求を却下する決定で高等裁判所がしたものに対しては、刑訴四二八条二項〈高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉により、その高等裁判所に異議の申立をすることができるのである。従つて、原決定は同四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらないから、これに対し同条所定の特別抗告を申し立てることはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年10月1日 昭和29(す)390
登載
集刑 第99号7頁
参照法条
刑訴法88条,刑訴法428条2項,刑訴法433条
論点146第428条刑事訴訟法

旧刑訴事件について高等裁判所がした再審請求棄却決定に対する異議申立の適否

裁判要旨旧刑訴事件について高等裁判所のした再審の請求棄却決定に対しては同裁判所に異議の申立をすることは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年3月10日 昭和28(す)68
登載
集刑 第75号729頁
参照法条
刑訴法428条,旧刑訴法505条,刑訴施行法2条
論点147第428条刑事訴訟法

一 刑法第二六条第三号の意義
二 昭和二四年一月一日前に公訴の提起があつた事件についてなされた刑執行猶予言渡に対する取消請求事件に適用される手続法
三 いわゆる旧刑訴事件について簡易裁判所がした決定に対する管轄抗告裁判所
四 いわゆる旧刑訴事件について簡易裁判所がした決定に対する即時抗告の申立について、高等裁判所が新刑訴法を適用して棄却した決定に対する不服申立の方法
五 刑法第二六条第一項第三号の「猶予ノ言渡前他ノ罪ニ付キ禁錮以上ノ刑ニ処セラレタルコト発覚シタルトキ」の意義

裁判要旨一 執行猶予の言渡前にすでに他の罪につき禁錮以上の刑に処せられたことが発覚していた場合には、刑法二六条三号によつて執行猶予の言渡を取消すことはできないものと言わなければならない。
二 昭和二四年一月一日前に公訴の提起があつたいわゆる旧刑訴事件についてなされた刑執行猶予言渡に対する取消請求事件については、刑訴施行法第二条により、旧刑訴法及び刑訴応急措置法によるべきである。
三 いわゆる旧刑訴事件について簡易裁判所がした刑執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告の申立については、昭和二三年法律第二六〇号による改正前の裁判所法第二四条第三号により地方裁判所がこれを審判すべきである。
四 いわゆる旧刑訴事件について簡易裁判所がした刑執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告の申立について、誤つて高等裁判所が新刑訴法を適用して棄却の決定をした場合でも、この決定に対しては、刑訴応急措置法第一八条により特別抗告をするは格別、刑訴第四二八条第二項〈高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。〉による異議の申立又は刑訴第四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉による特別抗告をすることはできない。
五 刑法第二六条第一項第三号に「猶予ノ言渡前他ノ罪ニ付キ禁錮以上ノ刑ニ処セラレタルコト発覚シタルトキ」とあるは、所定の処刑の事実が猶予の言渡後に発覚した場合をいうのであつて、その言渡前に既に発覚していた場合はこれにあたらない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和27年2月7日 昭和24(つ)87
登載
刑集 第6巻2号197頁
参照法条
刑法26条3号,刑法26条1項3号,刑訴施行法2条,旧刑訴法374条,昭和23年12月21日法律260号裁判所法の一部を改正する等の法律による改正前及び改正後の裁判所法16条2号,昭和23年12月21日法律260号裁判所法の一部を改正する等の法律による改正前及び改正後の裁判所法24条3号,右改正法律附則11条,刑訴応急措置法18条,刑訴法428条2項,刑訴法433条
論点148第428条刑事訴訟法

高等裁判所が刑訴第四一四条〈前章の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、上告の審判についてこれを準用する。〉第三七五条〈控訴の申立が明らかに控訴権の消滅後にされたものであるときは、第一審裁判所は、決定でこれを棄却しなければならない。この決定…〉によりなした上告申立棄却決定と特別抗告

裁判要旨高等裁判所が刑訴第四一四条〈前章の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、上告の審判についてこれを準用する。〉、第三七五条〈控訴の申立が明らかに控訴権の消滅後にされたものであるときは、第一審裁判所は、決定でこれを棄却しなければならない。この決定…〉によりなした上告申立棄却決定に対して、最高裁判所に特別抗告をなすことは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和27年1月8日 昭和26(し)104
登載
刑集 第6巻1号1頁
参照法条
刑訴法414条,刑訴法375条,刑訴法428条1項,刑訴法428条2項,刑訴法433条
論点149第428条刑事訴訟法

一 旧刑訴事件につき刑法第五二条〈公判期日における訴訟手続で公判調書に記載されたものは、公判調書のみによつてこれを証明することができる。〉の規定により刑の変更をする場合は新旧何れの刑訴によるべきか
二 右の場合高等裁判所がした刑の変更決定に対し新刑訴により異議の申立が許されるか
三 本人と弁護人との双方に原決定謄本が送達された場合における不服申立期間の起算日

裁判要旨一 旧刑訴事件につき刑法第五二条〈公判期日における訴訟手続で公判調書に記載されたものは、公判調書のみによつてこれを証明することができる。〉の規定により刑の変更をする場合は、刑訴施行法第二条により旧刑訴第三七五条〈控訴の申立が明らかに控訴権の消滅後にされたものであるときは、第一審裁判所は、決定でこれを棄却しなければならない。この決定…〉の規定によるべきである。
二 右の場合、高等裁判所が誤つて新刑訴第三五〇条〈刑法第五十二条の規定により刑を定むべき場合には、検察官は、その犯罪事実について最終の判決をした裁判所にその請求をしなけれ…〉を適用して決定をしても、これに対して異議の申立は許されない。
三 本人と弁護人との双方に原決定の謄本が日を異にして送達された場合における不服申立の期間は、本人に送達がされた時から起算すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和27年11月18日 昭和27(し)77
登載
刑集 第6巻10号1213頁
参照法条
刑法52条,刑訴施行法2条,旧刑訴法375条,旧刑訴法50条,新刑訴法350条,新刑訴法349条2項,新刑訴法428条,刑訴応急措置法18条,刑訴規則34条
論点150第428条刑事訴訟法

高等裁判所のした控訴棄却の決定に対する異議申立期間と上訴権回復の規定の準用

裁判要旨高等裁判所がした控訴棄却の決定に対し、自己又は代人の責に帰することができない事由により所定の期間内に異議の申立をすることができなかつた場合には、上訴権の回復の規定の準用がある。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和26年10月6日 昭和26(し)57
登載
刑集 第5巻11号2177頁
参照法条
刑訴法362条,刑訴法363条,刑訴法386条1項,刑訴法386条2項,刑訴法385条,刑訴法428条2項
論点151第428条刑事訴訟法

決定に被告人の旧姓の記載を求める異議の申立てが不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成5年6月18日 平成5(す)107
登載
集刑 第262号335頁
参照法条
刑訴法428条
論点152第429条刑事訴訟法

起訴前の勾留の裁判に対する準抗告申立の利益は起訴後は失われるとされた事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和63年9月13日 昭和63(し)66
登載
集刑 第250号75頁
参照法条
刑訴法429条1項2号,刑訴法433条
論点153第429条刑事訴訟法

簡易裁判所裁判官がした勾留の裁判に対する特別抗告の適否(消極)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和62年6月29日 昭和62(し)59
登載
集刑 第246号57頁
参照法条
刑訴法429条1項,刑訴法433条1項
論点154第429条刑事訴訟法

地方裁判所の一人の裁判官が刑訴法二四条により忌避申立却下の裁判をした場合とこれに対する不服申立方法

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年5月30日 昭和59(し)53
登載
集刑 第236号1029頁
参照法条
刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法429条1項1号
論点155第429条刑事訴訟法

忌避申立簡易却下の裁判と不服申立の利益

裁判要旨刑の執行猶予の言渡取消請求事件につき忌避された裁判官が忌避の申立を簡易却下した場合において、同裁判官が、刑の執行猶予の言渡取消決定をし、これに対する即時抗告につき意見書等を抗告裁判所に送付したときは、右簡易却下の裁判に対する不服申立の利益は失われる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年3月29日 昭和59(し)29
登載
刑集 第38巻5号2095頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法429条1項1号,刑訴法433条
論点156第429条刑事訴訟法

起訴前の勾留の裁判に対する準抗告と起訴後におけるその利益

裁判要旨起訴前の勾留の裁判に対する準抗告申立の利益は、起訴後は失われる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年11月20日 昭和59(し)115
登載
刑集 第38巻11号2984頁
参照法条
刑訴法60条,刑訴法207条,刑訴法429条1項2号,刑訴法433条
論点157第429条刑事訴訟法

一般的指定等に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告が公訴提起により不適法となつたとして棄却された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和58年10月28日 昭和58(し)100
登載
集刑 第232号625頁
参照法条
刑訴法39条,刑訴法429条,刑訴法433条
論点158第429条刑事訴訟法

逮捕に関する裁判と刑訴法四二九条一項所定の準抗告

逮捕に関する裁判と刑訴法四二九条一項〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他…〉所定の準抗告

裁判要旨逮捕に関する裁判は、刑訴法四二九条一項〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他…〉各号所定の準抗告の対象となる裁判に含まれない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年8月27日 昭和57(し)101
登載
刑集 第36巻6号726頁
参照法条
刑訴法199条,刑訴法429条1項
論点159第429条刑事訴訟法

刑訴法一七九条〈被告人、被疑者又は弁護人は、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるときは、第一回の…〉に基づく押収の請求を却下する裁判と同法四二九条一項二号にいう「押収に関する裁判」

裁判要旨刑訴法一七九条〈被告人、被疑者又は弁護人は、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるときは、第一回の…〉に基づく押収の請求を却下する裁判は、同法四二九条一項二号〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他… 勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する裁判〉にいう「押収に関する裁判」に含まれる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和55年11月18日 昭和55(し)138
登載
刑集 第34巻6号421頁
参照法条
刑訴法179条1項,刑訴法429条1項2号
論点160第429条刑事訴訟法

逮捕状発付取消の申立棄却決定に対する特別抗告が不適法として処理された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和54年2月13日 昭和54(し)10
登載
集刑 第214号55頁
参照法条
刑訴法433条1項,刑訴法429条1項
論点161第429条刑事訴訟法

即時抗告と題する申立を準抗告の趣旨に善解処理した原措置につき正当であると判示された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和49年12月5日 昭和49(し)112
登載
集刑 第194号321頁
参照法条
刑訴法429条
論点162第429条刑事訴訟法

裁判官のした勾留理由開示請求却下の裁判に対する不服申立

裁判要旨裁判官が勾留理由開示の請求を却下した裁判に不服がある者は、刑訴法四二九条一項二号〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他… 勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する裁判〉により、その取消または変更を請求することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和46年6月14日 昭和46(し)44
登載
刑集 第25巻4号565頁
参照法条
刑訴法429条1項2号,刑訴法82条2項,刑訴法86条
論点163第429条刑事訴訟法

被疑者移監の同意の性質

裁判要旨被疑者の移監に対する裁判官の同意は、刑訴法四二九条一項二号〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他… 勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する裁判〉の裁判にあたる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和46年11月12日 昭和46(し)99
登載
集刑 第182号27頁
参照法条
刑訴規則80条1項,刑訴法429条1項2号
論点164第429条刑事訴訟法

勾留請求却下後における被疑者の身柄拘束の有無および適否と準抗告審の裁判の効力

裁判要旨勾留請求却下の裁判に対する検察官の準抗告に対し、準抗告裁判所が、単に、被疑者につき刑訴法六〇条所定の要件の存否を判断して右裁判を取消し、かつ勾留の裁判をしたものであるときは、勾留請求却下後における被疑者の身柄拘束の有無および適否は、ただちに原決定および勾留の裁判の効力に影響を及ぼすものとはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和44年2月17日 昭和43(し)53
登載
集刑 第170号329頁
参照法条
憲法31条,憲法33条,刑訴法60条,刑訴法207条,刑訴法429条
論点165第429条刑事訴訟法

一 国税犯則取締法二条〈裁判所の土地管轄は、犯罪地又は被告人の住所、居所若しくは現在地による。〉により裁判官がした差押等の許可自体に対する準抗告その他独立の不服申立の許否と憲法三二条〈公訴の提起前にした弁護人の選任は、第一審においてもその効力を有する。〉
二 国税犯則取締法二条により収税官吏がした差押処分に対する不服申立方法

裁判要旨一 国税犯則取締法二条〈裁判所の土地管轄は、犯罪地又は被告人の住所、居所若しくは現在地による。〉により収税官吏の請求に基づいて裁判官がした差押等の許可自体に対しては、準抗告その他独立の不服申立は許されない。このように解しても、憲法三二条に違反しない。
二 国税犯則取締法二条により収税官吏がした差押処分に対する不服申立は、行政事件訴訟に定める訴訟の方法によるべきであつて、これにつき刑訴法四三〇条の準抗告の規定を準用すべきではない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和44年12月3日 昭和42(し)78
登載
刑集 第23巻12号1525頁
参照法条
国税犯則取締法2条,刑訴法429条1項2号,刑訴法430条,憲法32条,行政事件訴訟法1条
論点166第429条刑事訴訟法

裁判官忌避申立却下の裁判を取り消す実益がない場合と特別抗告の適否。

裁判要旨裁判官忌避の申立を却下した裁判の取消請求は、原裁判を取り消しても実益がないようになつたときは、これを許すべきものでないと解すべく、本件取消請求は既にその申立の利益を失つたものと認められるから、本件特別抗告は、右請求棄却決定の当否について裁判をする実益がなく、結局その理由がないことに帰する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和36年10月31日 昭和36(し)44
登載
集刑 第139号817頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法24条,刑訴法429条,刑訴法433条
論点167第429条刑事訴訟法

勾留状の失効とその勾留の効力を争う抗告の利益

裁判要旨勾留せられた被疑者が留置の必要事由消滅により処分留保のまま釈放された以上同人に対する勾留状の効力を争うことは利益がない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和30年7月14日 昭和30(し)24
登載
刑集 第9巻9号1872頁
参照法条
刑訴法207条,刑訴法208条,刑訴法60条,刑訴法429条,刑訴法433条
論点168第429条刑事訴訟法

地方裁判所の一人の裁判官が刑訴第二四条〈訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。この場合には、前条第三項…〉により忌避申立却下の裁判をした場合とこれに対する不服申立方法

裁判要旨地裁の一人の裁判官が刑訴第二四条〈訴訟を遅延させる目的のみでされたことの明らかな忌避の申立は、決定でこれを却下しなければならない。この場合には、前条第三項…〉により忌避申立却下の裁判をしたときは、これに対する不服は同第四二九条第一項〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他…〉(準抗告)によりその地方裁判所に対し行うべく、同第二後条により即時抗告をなすべきものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年5月4日 昭和29(し)9
登載
刑集 第8巻5号631頁
参照法条
刑訴法24条,刑訴法25条,刑訴法429条
論点169第429条刑事訴訟法

保釈請求却下決定に関する特別抗告申立後に被告人が保釈により釈放された場合と抗告の利益

裁判要旨保釈請求却下決定に関して特別抗告が申し立てられた後に、被告人が保釈により釈放された場合には、右抗告は、その理由について裁判をする実益がない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年1月19日 昭和27(し)45
登載
刑集 第8巻1号37頁
参照法条
刑訴法92条,刑訴法429条,刑訴法433条
論点170第429条刑事訴訟法

忌避申立て簡易却下の裁判に対する準抗告が利益を欠くとして不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成9年10月2日 平成9(し)171
登載
集刑 第272号1頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法24条,刑訴法429条1項1号
論点171第429条刑事訴訟法

一 勾留に関する処分を行う裁判官が職権で移監命令を発することの可否
二 移監命令の職権発動を促す趣旨でされた勾留取消し請求を却下した裁判に対する不服申立ての許否

裁判要旨一 勾留に関する処分を行う裁判官は職権により被疑者又は被告人の勾留場所を変更する旨の移監命令を発することができる。
二 裁判官に移監命令の職権発動を促す趣旨でされた勾留取消し請求を却下した裁判に対する不服申立ては許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年4月12日 平成7(し)40
登載
刑集 第49巻4号609頁
参照法条
刑訴法60条,刑訴法64条1項,刑訴法87条,刑訴法429条,刑訴規則80条
論点172第429条刑事訴訟法

勾留状謄本交付請求却下の裁判に対する準抗告の申立てが不適法であることを理由として特別抗告を不適法とした事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成6年1月20日 平成6(し)2
登載
集刑 第263号53頁
参照法条
刑訴法429条1項,刑訴法433条,刑訴規則74条
論点173第429条刑事訴訟法

勾留理由開示の手続においてされる裁判官の行為に対する準抗告申立ての適否

裁判要旨勾留理由開示の手続においてされる裁判官の行為は、刑訴法四二九条一項二号〈裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他… 勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する裁判〉にいう勾留に関する裁判には当たらず、これに対する準抗告の申立ては、不適法である
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成5年7月19日 平成5(し)64
登載
刑集 第47巻7号3頁
参照法条
刑訴法83条,刑訴法84条,刑訴法429条2号
論点174第429条刑事訴訟法

被告人の配偶者,直系の親族又は兄弟姉妹からの保釈請求を却下した裁判に対する同人らの不服申立ての許否

裁判要旨被告人の配偶者,直系の親族又は兄弟姉妹は,自ら申し立てた保釈の請求を却下した裁判に対し,刑訴法352条〈検察官又は被告人以外の者で決定を受けたものは、抗告をすることができる。〉にいう「決定を受けたもの」又は同法429条1項にいう「不服がある者」として抗告又は準抗告を申し立てることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成17年3月25日 平成17(し)91
登載
刑集 第59巻2号49頁
参照法条
刑訴法88条1項,刑訴法352条,刑訴法429条1項
論点175第429条刑事訴訟法

公訴提起後第1回公判期日前に弁護人が申請した起訴前の勾留理由開示の期日調書の謄写を許可しなかった裁判官の処分に対する不服申立て

裁判要旨公訴提起後第1回公判期日前に弁護人が申請した起訴前の勾留理由開示の期日調書の謄写について裁判官が刑訴法40条1項〈弁護人は、公訴の提起後は、裁判所において、訴訟に関する書類(刑事確定訴訟記録法(昭和六十二年法律第六十四号)第二条第一項…〉に準じて行った不許可処分に対しては,同法429条1項2号による準抗告を申し立てることはできず,同法309条2項により異議を申し立てることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成17年10月24日 平成17(し)406
登載
刑集 第59巻8号1442頁
参照法条
刑訴法40条1項,刑訴法280条1項,3項,刑訴法309条2項,刑訴法429条1項2号,刑訴規則86条
論点176第429条刑事訴訟法

逮捕に関する裁判に対する特別抗告の可否

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和6年7月17日 令和6(し)462
登載
集刑 第333号361頁
参照法条
刑訴法199条、刑訴法429条1項、刑訴法433条1項
論点177第430条刑事訴訟法

一 公判不提出の押収物について還付等の処分をすべき検察官
二 検察官の保管にかかる公判不提出の押収物に関する還付等の処分に対する準抗告の管轄裁判所

裁判要旨一 公判不提出の押収物については、押収の基礎となつた被告事件がどの裁判に係属している場合であつても、特段の事情のない限り、現にその物の押収を継続している検察庁の検察官が還付等の処分をすべきである。
二 検察官の保管にかかる公判不提出の押収物に関する還付等の処分に対する刑訴法四三〇条一項〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉所定の準抗告は、右押収の起訴となつた被告事件がどの裁判所に係属している場合であつても、その物の押収を継続している検察庁が還付等の処分をしたものと認められるときには、右検察官の所属する検察庁に対応する裁判所に申し立てるべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和58年4月28日 昭和58(す)20
登載
刑集 第37巻3号369頁
参照法条
刑訴法123条,刑訴法124条,刑訴法222条1項,刑訴法430条1項,刑訴法431条
論点178第430条刑事訴訟法

刑訴法四三〇条二項〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉にいう「職務執行地」の意義

裁判要旨刑訴法四三〇条二項〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉にいう「職務執行地」とは、不服のある処分の行われた地をいう。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年4月3日 昭和54(し)31
登載
刑集 第33巻3号175頁
参照法条
刑訴法430条2項
論点179第430条刑事訴訟法

押収物が検察官の歳入編入処分により国の一般財産と混和し特定性を失つた場合と還付の可否

裁判要旨押収物が検察官の歳入編入処分により国の一般財産と混和し特定性を失つたときは、当該押収物の還付は不能である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年12月12日 昭和52(し)114
登載
刑集 第33巻7号839頁
参照法条
刑訴法123条,刑訴法222条,刑訴法430条1項
論点180第430条刑事訴訟法

司法警察員による建物差押処分を取り消す旨の準抗告決定に対する特別抗告の決定中に、「なお、所論にかんがみ職権により調査するもいまだ刑訴法四一一条を適用すべきものとまでは認められない。」との判示が付加された事例―いわゆる成田・横堀要塞差押事件―

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和53年7月26日 昭和53(し)44
登載
集刑 第211号875頁
参照法条
刑訴法430条2項,刑訴法411条
論点181第430条刑事訴訟法

原決定が刑訴法四三〇条の準抗告を「却下」したことは違法であるとしてこれを取り消したうえ準抗告申立は利益を欠くとしてこれを棄却された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年3月30日 昭和47(し)92
登載
集刑 第186号551頁
参照法条
刑訴法411条1号,刑訴法430条
論点182第430条刑事訴訟法

司法警察員がした差押処分等の取消を求める準抗告棄却決定に対する特別抗告が最高裁判所に係属中に当該差押物件が準抗告申立人に還付された場合と差押処分等の取消を求める利益の存否

裁判要旨司法警察員がした差押処分等の取消を求める準抗告棄却決定に対する特別抗告が最高裁判所に係属中に当該差押物件が準抗告申立人に還付された場合には、差押処分等の取消を求める法律上の利益を欠くに帰したものであり、特別抗告が、この法律上の利益があることを前提とするときは、前提を欠くものとして棄却を免れない(最高裁判所昭和四二年(し)第五六号同四三年二月二九日第一小法廷決定・裁判集刑事一六六号三〇五頁参照)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和45年9月17日 昭和45(し)18
登載
集刑 第177号1145頁
参照法条
刑訴法124条,刑訴法222条1項,刑訴法430条,刑訴法433条
論点183第430条刑事訴訟法

司法警察員が被害者に還付した押収物がその後被害者方に存在しなくなつた場合と当該被害者還付処分の取消を求める準抗告の適否

裁判要旨司法警察員が押収物を被害者に還付した後、当該押収物が他に売却、搬出され、被害者方に存在しなくなつた場合には、当該被害者還付処分の取消を求める準抗告は、実益を欠き、不適法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年8月27日 昭和43(し)91
登載
集刑 第172号365頁
参照法条
刑訴法124条,刑訴法222条1項,刑訴法430条
論点184第430条刑事訴訟法

一 刑訴法四三〇条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉による不服申立を受けた裁判所と差押の必要性に関する審査権

二 事件送致後の司法警察職員と押収処分に関する裁判に対する特別抗告権

裁判要旨一 検察官等のした差押に関する処分に対して、刑訴法四三〇条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉の規定により不服の申立を受けた裁判所は、差押の必要性の有無についても審査することができる。

二 司法警察職員は、事件を検察官に送致した後においては、当該事件につき司法警察職員がした押収に関する処分を取り消しまたは変更する裁判に対して抗告を申し立てることができない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和44年3月18日 昭和43(し)100
登載
刑集 第23巻3号153頁
参照法条
刑訴法99条1項,刑訴法218条1項,刑訴法222条1項,刑訴法430条,刑訴法203条1項,刑訴法352条,刑訴法433条
論点185第430条刑事訴訟法

押収物に関する所有権および還付請求権放棄の意思表示の撤回が許されないとされた事例

裁判要旨領置の際、提出者が「被害者に返して下さい」、または「私はいりません」もしくは「いりません」と申し出ている場合に、その申出が錯誤に基づいたものと認めるべきなんらの証跡もないときは、その申出の撤回を許すべきではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和43年2月29日 昭和42(し)56
登載
集刑 第166号305頁
参照法条
刑訴法123条1項,刑訴法221条,刑訴法222条,刑訴法430条
論点186第430条刑事訴訟法

一 起訴後余罪について捜査の必要がある場合検察官等は刑訴法第三九条第三項〈身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁…〉の指定権を行使できるか
二 検察官等が右の権限があるものと誤解して刑訴法第三九条第一項の接見を拒否した場合これに不服のある者は準抗告を申し立てることができるか

裁判要旨一 公訴の提起後は、余罪について捜査の必要がある場合であつても、検察官、検察事務官または司法警察職員は、被告事件の弁護人または弁護人となろうとする者に対し、刑訴法第三九条第三項〈身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁…〉の指定権を行使することができない。
二 右の場合、検察官等が、そのような権限があるものと誤解して、刑訴法第三九条第一項の接見等を拒否した場合、これに不服がある者は、同第四三〇条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉により準抗告を申し立てることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和41年7月26日 昭和41(し)39
登載
刑集 第20巻6号728頁
参照法条
刑訴法39条1項,刑訴法39条3項,刑訴法430条
論点187第430条刑事訴訟法

一 被告人と弁護人との起訴前の接見交通に関する不当な制限措置と上告理由
二 右制限措置と被告人の捜査官に対する供述の任意性

裁判要旨一 被告人とその弁護人との起訴前の接見交通に関し不当な制限措置が採られたとしても、これに対する救済は別に刑訴四三〇条〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉、四三一条〈前二条の請求をするには、請求書を管轄裁判所に差し出さなければならない。〉の規定に従い準抗告の方法によるべきものであつて、かかる制限措置自体に対する違憲の主張が刑訴四〇五条〈高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。〉の上告理由とならないことは当裁判所の判例の趣旨に徴して明らかである。(昭和二三年(れ)第六五号同年七月一四日大法廷判決集二巻八号八七二頁、昭和二三年(れ)第七七四号同年一二月一日大法廷判決集二巻一三号一六七九頁参照)
二 右制限措置がなされたことからそれが直ちに被告人の捜査官に対してなした供述まで任意性を欠くものであるとは断定し得ないところであつて、その任意性の有無はその供述をした当時の諸般の情況に照してこれを判断すべきである。(昭和二五年(あ)第一六五七号、同二八年七月一〇日第二小法廷判決集七巻七号一四七四頁参照)
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和31年8月3日 昭和31(あ)727
登載
集刑 第114号471頁
参照法条
刑訴法39条,刑訴法319条,刑訴法430条,刑訴法431条,憲法38条
論点188第430条刑事訴訟法

一 警察に身柄拘束中の被疑者と弁護人との面接時間が短時間であつたこと等と右被疑者が検事に対してなした自白の任意性の有無との関係
二 被告人の検察官に対する供述の任意性の有無についての判断基準の一事例
三 刑訴第三二一条第一項第二号〈被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り… 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。〉但書の規定の趣旨

裁判要旨一 被疑者として警察に身柄を拘束されていた間に弁護人との面接時間が二分ないし三分と指定され、しかも右面接の際警察官が立ち会つていた事実があつたとしても、右被疑者が検事に対してなした自白に任意性があるか否かは、それらの事由とは関係なくその自白をした当時の情況に照らして判断すべきである。
二 被告人Aの検事に対する供述調書を検討すると同被告人は検事から黙祕権を告げられた後任意に供述し且つ供述を録取した後これを読聞けられその誤のないことを認めた上で署名押印しており、しかもその供述内容は自然であつて首肯せしめるものがありその間に何者矛盾のないことが認められ同被告人の供述が直接その取調に当つた検事の不当な影響の下になされたことを疑わしめるに足る形跡は少しも認められない。
三 刑訴三二一条一項二号〈被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り… 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。〉但書により検察官の面前における供述を録取した書面を証拠とするに当り該書面の供迷が公判準備又は公判期日における供述より信用すべき特別の情況が存するか否かは結局事実審裁判所の裁量に委されているものと解するのが相当である(昭和二六年(あ)第一一一一号同年一一月一五日第一小法廷判決参照)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年7月10日 昭和25(あ)1657
登載
刑集 第7巻7号1474頁
参照法条
刑訴法30条,刑訴法39条,刑訴法319条,刑訴法430条,刑訴法431条,刑訴法322条,刑訴法321条1項2号
論点189第430条刑事訴訟法

違法な捜索差押許可状による差押処分であるとして準抗告棄却決定及び差押処分が取り消された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成6年12月21日 平成6(し)153
登載
集刑 第264号407頁
参照法条
刑訴法219条1項,刑訴法430条1項,刑訴法433条,国際捜査共助法8条2項,国際捜索共助法12条
論点190第430条刑事訴訟法

違法な捜索差押許可状による差押処分であるとして準抗告棄却決定及び差押処分が取り消された事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成6年12月21日 平成6(し)158
登載
集刑 第264号427頁
参照法条
刑訴法219条1項,刑訴法430条1項,刑訴法433条,国際捜査共助法8条2項,国際捜査共助法12条
論点191第430条刑事訴訟法

差押処分が取り消されたため司法警察員が当該差押物を返還する行為に対する準抗告申立ての適否

裁判要旨差押処分が違法として取り消されたため、司法警察員が当該差押物を返還する行為は、刑訴法四三〇条二項〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉の押収物の還付に関する処分には当たらず、これに対する準抗告の申立ては、不適法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成4年10月13日 平成4(し)64
登載
刑集 第46巻7号611頁
参照法条
刑訴法123条1項,刑訴法222条1項,刑訴法430条1項,刑訴法430条2項
論点192第430条刑事訴訟法

司法警察員が捜索差押の際にした写真撮影によって得られたネガ及び写真の廃棄又は引渡を求める準抗告が不適法とされた事例

裁判要旨司法警察員が申立人方居室内で捜索差押をするに際し捜索差押許可状記載の「差し押えるべき物」に該当しない印鑑、ポケット・ティッシュペーパー等について写真を撮影した場合において、右の写真撮影は、「押収に関する処分」には当たらず、その撮影によって得られたネガ及び写真の廃棄又は申立人への引渡を求める準抗告は、不適法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成2年6月27日 平成2(し)9
登載
刑集 第44巻4号385頁
参照法条
刑訴法218条1項,刑訴法430条1項,刑訴法430条2項
論点193第430条刑事訴訟法

弁護人からの飲食物差入れ拒否及び弁護人への宅下げ禁止のような拘置所職員のした処分と刑訴法430条1項〈検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法によ…〉又は2項の準抗告の許否(消極)

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成27年9月8日 平成27(し)483
登載
集刑 第317号343頁
参照法条
刑訴法430条1項,刑訴法430条2項
論点194第431条刑事訴訟法

準抗告申立理由の追加として適法と認められる主張に対し準抗告棄却決定において判断を示さなかつたことが違法とされた事例

裁判要旨一 原決定が本件準抗告申立(「抗告申立書」と題する準抗告申立書参照)の理由の追加として適法と認められる「抗告理由申立書」記載の主張(同書面参照)に対して判断を示さなかつたのは、違法である。
二 (参考)「抗告申立書」・「抗告理由申立書」および原決定は最高裁判所裁判集(刑事)登載の本件決定に添えて登載されている。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年4月28日 昭和47(し)21
登載
集刑 第184号169頁
参照法条
刑訴法431条,刑訴法432条
論点195第433条刑事訴訟法

原判決後上訴権のない選任権者により選任された弁護人のした上訴申立の適否

裁判要旨原判決後選任された弁護人は、その選任者が上訴権を有しない場合であつても、被告人を代理して上訴申立をすることができる。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和63年2月17日 昭和62(し)107
登載
刑集 第42巻2号299頁
参照法条
刑訴法30条2項,刑訴法32条2項,刑訴法41条,刑訴法351条1項,刑訴法353条,刑訴法355条,刑訴法433条
論点196第433条刑事訴訟法

付審判請求棄却決定に対する特別抗告が被疑事実の公訴時効の完成により不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和63年11月22日 昭和63(し)79
登載
集刑 第250号1025頁
参照法条
刑訴法266条1号,刑訴法433条1項
論点197第433条刑事訴訟法

上訴権回復請求及びこれと同時にされた特別抗告の申立を併せて棄却した地方裁判所の各決定に対する特別抗告の適否

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和62年6月8日 昭和62(し)51
登載
集刑 第246号33頁
参照法条
刑訴法364条,刑訴法375条,刑訴法414条,刑訴法433条
論点198第433条刑事訴訟法

裁判所書記官忌避申立却下の裁判と不服申立の利益

裁判要旨書記官忌避申立却下の裁判は、当該書記官の関与する被告事件の審理が終了し、判決宣告を終つた後においては、これを取り消す実益が失われるものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和62年3月10日 昭和62(し)17
登載
集刑 第245号733頁
参照法条
刑訴法25条,刑訴法26条,刑訴法433条
論点199第433条刑事訴訟法

管轄移転請求却下決定に対する特別抗告において、憲法三七条一項違反の主張が欠前提処された事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和61年2月7日 昭和61(し)8
登載
集刑 第242号41頁
参照法条
憲法37条1項,刑訴法17条,刑訴法433条
論点200第433条刑事訴訟法

メモ禁止命令及び退任命令に対する傍聴人からの特別抗告申立が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和60年4月25日 昭和60(し)10
登載
集刑 第239号297頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法288条,裁判所法71条
論点201第433条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消請求事件についての即時抗告棄却決定謄本が申立人本人と弁護人との双方に日を異にして送達された場合と特別抗告申立期間の起算日

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和58年10月19日 昭和58(し)97
登載
集刑 第232号415頁
参照法条
刑訴法358条,刑訴法433条
論点202第433条刑事訴訟法

刑訴法九六条三項〈裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消す…〉による保釈保証金没取請求事件につき在監者が特別抗告を申し立てる場合と同法三六六条一項の準用の有無

裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法三六六条一項は、同法九六条三項による保釈保証金没取請求事件につき在監者が特別抗告を申し立てる場合に準用される。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年9月22日 昭和56(し)86
登載
刑集 第35巻6号675頁
参照法条
刑訴法96条3項,刑訴法366条1項,刑訴法433条
論点203第433条刑事訴訟法

付審判請求棄却決定に対する特別抗告が不適法とされた事例(刑訴法三六六条一項〈刑事施設にいる被告人が上訴の提起期間内に上訴の申立書を刑事施設の長又はその代理者に差し出したときは、上訴の提起期間内に上…〉の準用なし)

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和56年4月28日 昭和56(し)52
登載
集刑 第221号565頁
参照法条
刑訴法366条1項,刑訴法433条,刑訴法434条
論点204第433条刑事訴訟法

公判手続の更新の方法に関する裁判長の処分に対する異議申立棄却決定が、刑訴法四三三条一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう決定にあたらないとされた事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年10月20日 昭和56(し)129
登載
集刑 第223号849頁
参照法条
刑訴法315条,刑訴法433条1項
論点205第433条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡取消決定に対する即時抗告棄却決定の告知後特別抗告申立前に猶予期間が経過した場合と右取消の効果(団藤裁判官の反対意見がある)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和55年7月17日 昭和55(し)93
登載
集刑 第218号253頁
参照法条
刑法27条,刑訴法433条,刑訴法434条
論点206第433条刑事訴訟法

刑事補償請求事件についての即時抗告棄却決定謄本が請求人本人と代理人との双方に日を異にして送達された場合と特別抗告申立期間の起算日

裁判要旨刑事補償請求事件についてされた即時抗告棄却決定の謄本が、請求人本人と即時抗告申立代理人との双方に日を異にして送達された場合における特別抗告申立の期間は、請求人本人に送達された日から進行する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和55年5月19日 昭和55(し)33
登載
刑集 第34巻3号202頁
参照法条
刑事補償法9条,刑事補償法14条,刑事補償法19条,刑事補償法23条,刑訴法358条,刑訴法433条
論点207第433条刑事訴訟法

控訴棄却決定に対し直接特別抗告が申し立てられた場合の処理例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和55年12月17日 昭和55(し)155
登載
集刑 第220号785頁
参照法条
刑訴法386条2項,刑訴法385条2項,刑訴法433条1項
論点208第433条刑事訴訟法

在監者が付審判請求事件についてされた抗告棄却決定に対し特別抗告申立書を差し出す場合と刑訴法三六六条一項〈刑事施設にいる被告人が上訴の提起期間内に上訴の申立書を刑事施設の長又はその代理者に差し出したときは、上訴の提起期間内に上…〉の準用の有無(消極)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年9月5日 昭和54(し)88
登載
集刑 第215号271頁
参照法条
刑訴法366条1項,刑訴法362条1項,刑訴法433条
論点209第433条刑事訴訟法

本件の勾留及び接見等禁止の裁判は自白を強要するためにとられた措置で憲法三八条一項〈この法律の規定に基づいて裁判所若しくは裁判長又は裁判官が付すべき弁護人は、弁護士の中からこれを選任しなければならない。〉に違反するという論旨を、実質事実誤認、単なる法令違反の主張として処理した事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和53年7月5日 昭和53(し)54
登載
集刑 第211号623頁
参照法条
憲法38条1項,刑訴法60条,刑訴法81条,刑訴法433条
論点210第433条刑事訴訟法

弁論再開請求却下決定に対する特別抗告の適否

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和53年1月25日 昭和52(し)159
登載
集刑 第209号3頁
参照法条
刑訴法433条1項,刑訴法313条1項
論点211第433条刑事訴訟法

いわゆる付審判の決定に対する特別抗告申立の適否

裁判要旨いわゆる付審判の決定に対する特別抗告の申立は、不適法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年8月25日 昭和52(し)105
登載
刑集 第31巻4号803頁
参照法条
刑訴法266条2号,刑訴法433条
論点212第433条刑事訴訟法

弁護士会の申し立てた付審判請求事件の特別抗告が棄却された事例

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和50年1月31日 昭和50(し)5
登載
集刑 第195号47頁
参照法条
刑訴法262条,刑訴法433条
論点213第433条刑事訴訟法

保釈請求却下決定に対する異議申立棄却決定に対し特別抗告の申立があつた後本案の被告事件が確定した場合の特別抗告の効力

裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和50年1月28日 昭和50(し)2
登載
集刑 第195号41頁
参照法条
刑訴法88条2項,刑訴法82条3項,刑訴法433条
論点214第433条刑事訴訟法

在監者による刑事補償請求事件の特別抗告申立と刑訴法三六六条一項の準用の有無

裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法三六六条一項は、刑事補償請求事件の特別抗告申立には準用ないし類推適用されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和49年7月18日 昭和49(し)69
登載
刑集 第28巻5号257頁
参照法条
刑訴法366条1項,刑訴法433条,刑事補償法19条2項,刑事補償法23条
論点215第433条刑事訴訟法

勾留取消請求却下決定に対する異議申立棄却決定に対する特別抗告が利益を欠き不適法とされた事例(本案判決確定)

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年4月4日 昭和49(し)33
登載
集刑 第192号227頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法91条
論点216第433条刑事訴訟法

付審判請求事件の特別抗告申立と刑訴法三六六条一項の準用

裁判要旨付審判請求事件の特別抗告申立には刑訴法三六六条一項は準用ないし類推適用されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和49年3月20日 昭和49(し)20
登載
集刑 第191号481頁
参照法条
刑訴法262条1項,刑訴法366条1項,刑訴法433条2項
論点217第433条刑事訴訟法

付審判請求事件の審理方式に対する不服申立の適否

裁判要旨付審判請求事件の審理方式は、裁判所が当該事件について審理に関する方針を宣明するものにすぎず、これによつて直ちに一定の訴訟法上の効果を生ずるものではないのが一般であり、審理方式中関係人に告知することにより一定の訴訟法上の効果を生じさせるものを除き、審理方式自体に不服申立をすることは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和49年3月13日 昭和48(し)62
登載
集刑 第191号361頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法43条,刑訴法262条1項
論点218第433条刑事訴訟法

弁護人選任届の提出されていない弁護士がなした等の問題点のある抗告が適法視された事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和48年7月27日 昭和48(し)57
登載
集刑 第189号737頁
参照法条
刑訴法21条2項,刑訴法352条,刑訴法433条2項
論点219第433条刑事訴訟法

特別抗告についての上訴権回復請求を棄却する場合と特別抗告棄却の権能

裁判要旨特別抗告についての上訴権回復請求を受理した裁判所は、これを棄却する場合には、刑訴法三七五条〈控訴の申立が明らかに控訴権の消滅後にされたものであるときは、第一審裁判所は、決定でこれを棄却しなければならない。この決定…〉、四一四条〈前章の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、上告の審判についてこれを準用する。〉を類推適用して、右請求と同時にされた特別抗告の申立を自ら棄却することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年6月21日 昭和48(し)22
登載
刑集 第27巻6号1197頁
参照法条
刑訴法362条,刑訴法363条,刑訴法375条,刑訴法414条,刑訴法433条
論点220第433条刑事訴訟法

一 簡易裁判所の裁判官が発した勾留状により勾留されている被疑者の事件が地方裁判所に起訴された場合と第一回公判期日前における勾留理由の開示をなすべき裁判官
二 特別抗告審において原決定後の事由により原決定が取り消された事例

裁判要旨一 簡易裁判所の裁判官が発した勾留状により勾留されている被疑者の事件が地方裁判所に起訴された場合には、第一回公判期日前における勾留理由の開示は、その地方裁判所の裁判官が行なうべきものである。
二 金沢地方裁判所裁判官がした本件勾留理由開示請求事件を金沢簡易裁判所に移送する旨の決定およびこれを是認した原決定(判文参照)は、いずれもその決定の時点においては正当であつたが、事件につき公訴が提起された現在においては、同簡易裁判所裁判官は、もはや本件勾留理由の開示をすることはできないから、いずれも刑訴法四一一条一号によりこれを取り消すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年4月28日 昭和47(し)22
登載
刑集 第26巻3号249頁
参照法条
刑訴法82条,刑訴法280条,刑訴法433条,刑訴規則187条
論点221第433条刑事訴訟法

釈明請求に関する異議申立棄却決定と刑訴法四三三条一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」

裁判要旨本件釈明請求に関する異議申立棄却決定(注、弁護人から請求のあつた釈明を検察官に求めないこととする裁判長の処分に対する異議申立を棄却したもの)のように、訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴法四三三条一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和46年4月19日 昭和46(し)26
登載
集刑 第180号127頁
参照法条
刑訴法294条,刑訴法309条2,刑訴法309条3項,刑訴法433条1項
論点222第433条刑事訴訟法

忌避申立却下決定に対する即時抗告棄却決定謄本が被告人と弁護人との双方に日を異にして送達された場合と抗告申立期間の起算日

裁判要旨忌避申立却下決定に対する即時抗告棄却決定の謄本が、被告人と申立人である弁護人との双方に日を異にして送達された場合における抗告申立の期間は、被告人本人に送達された時から進行をはじめる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和45年4月30日 昭和45(し)24
登載
集刑 第176号277頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法41条,刑訴法355条,刑訴法358条,刑訴法433条
論点223第433条刑事訴訟法

一 いわゆる付審判請求事件における被疑者の忌避申立権の有無
二 特別抗告と原決定を取り消しても実益がないようになつたときの措置

裁判要旨一 刑訴法二六二条〈刑法第百九十三条から第百九十六条まで又は破壊活動防止法(昭和二十七年法律第二百四十号)第四十五条若しくは無差別大量殺人行…〉以下に規定するいわゆる付審判請求事件における被疑者は、同法二一条一項〈裁判官が職務の執行から除斥されるべきとき、又は不公平な裁判をする虞があるときは、検察官又は被告人は、これを忌避することが…〉により、裁判官忌避の申立をすることができる。
二 忌避申立の対象とされた裁判官が、当該事件の審理を担当する裁判所の合議体の構成を離れたときは、特別抗告の論旨につき判断するまでもなく、同裁判官に対する忌避申立を却下した第一審決定およびこれを維持した原決定を取り消す実益を欠くに至つたものとして、特別抗告を棄却すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年9月11日 昭和44(し)53
登載
刑集 第23巻9号1100頁
参照法条
刑訴法20条,刑訴法21条,刑訴法262条,刑訴法265条,刑訴法266条,刑訴法267条,刑訴法433条1項,刑訴規則13条
論点224第433条刑事訴訟法

控訴趣意書不提出を理由とする控訴棄却決定に対する異議申立棄却決定が審理不尽の違法があるとして取り消された事例

裁判要旨本件のような事情(決定文参照)のもとにおいては、控訴趣意書不提出による控訴棄却決定に対する異議申立を受けた原裁判所としては、当該郵便送達報告書の記載内容に疑いの余地があるから、申立人に控訴趣意書差出最終日通知書が送達されたかどうかを判断するには、なお、関係者の取調等事実の取調を必要とすると認められるのに、原裁判所が、事実の取調を行なうことなく、記録上控訴趣意書差出最終日通知書は適式に申立人に送達されていると認定して、異議申立を棄却する決定をしたのは、審理不尽の違法があり、刑訴法第四一一条第一項第一号〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する… 判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること。〉により取消を免れない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年9月17日 昭和43(し)38
登載
集刑 第168号717頁
参照法条
刑訴法54条,刑訴法386条,刑訴法411条1号,刑訴法433条
論点225第433条刑事訴訟法

保釈請求却下決定に対する準抗告申立棄却決定謄本が被告人と弁護人との双方に日を異にして送達された場合と抗告申立期間の起算日

裁判要旨保釈請求却下決定に対する準抗告申立棄却決定の謄本が、被告人と申立人である弁護人との双方に日を異にして送達された場合における抗告申立の期間は、被告人本人に送達された日から起算すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和43年6月19日 昭和43(し)20
登載
刑集 第22巻6号483頁
参照法条
刑訴法88条1項,刑訴法41条,刑訴法355条,刑訴法358条,刑訴法433条,刑訴規則34条
論点226第433条刑事訴訟法

いわゆる審判請求事件につき違憲の主張が判断の実益を欠くから適法な特別抗告理由にあたらないとされた事例

裁判要旨記録を調べてみると、申立人が本件被疑事実につき福島地方検察庁に告訴した当時すでに公訴時効の完成していたことが明らかであるから、同検察庁検察官森山英一が右被疑事実につき公訴を提起しない旨の処分をしたのは相当であるとした原決定の判断は相当であり、右被疑事実の内容である副検事による公訴提起が違憲であるかどうかの点について判断してみたところで、原決定の右判断になんら影響を及ぼすものではないから、所論違憲の主張は判断の実益を欠き、刑訴法第四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉の抗告理由にあたらない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和43年11月21日 昭和43(し)78
登載
集刑 第169号527頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法262条,刑訴法250条
論点227第433条刑事訴訟法

刑訴法第三六六条第一項〈刑事施設にいる被告人が上訴の提起期間内に上訴の申立書を刑事施設の長又はその代理者に差し出したときは、上訴の提起期間内に上…〉はいわゆる審判請求事件についてされた抗告棄却の決定に対し在監者が特別抗告申立書を差し出す場合に準用されるか

裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法第三六六条第一項は、いわゆる審判請求事件についてされた抗告棄却の決定に対し、右請求をした在監者が特別抗告の申立書を差し出す場合には準用ないし類推適用されないものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和43年11月13日 昭和43(し)85
登載
集刑 第169号367頁
参照法条
刑訴法366条1項,刑訴法262条1項,刑訴法433条
論点228第433条刑事訴訟法

刑訴法第三六六条第一項〈刑事施設にいる被告人が上訴の提起期間内に上訴の申立書を刑事施設の長又はその代理者に差し出したときは、上訴の提起期間内に上…〉はいわゆる審判請求事件についてされた抗告棄却の決定に対し在監者が特別抗告申立書を差し出す場合に準用されるか

裁判要旨在監者の上訴申立に関する刑訴法第三六六条第一項は、いわゆる審判請求事件についてされた抗告棄却の決定に対し、右請求をした在監者が特別抗告の申立書を差し出す場合には準用ないし類推適用されないものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年10月31日 昭和43(し)71
登載
刑集 第22巻10号955頁
参照法条
刑訴法366条1項,刑訴法262条1項,刑訴法433条
論点229第433条刑事訴訟法

保釈請求却下決定に対する準抗告申立棄却決定謄本が被告人と弁護人との双方に日を異にして送達された場合と抗告申立期間の起算日

裁判要旨保釈請求却下決定に対する準抗告申立棄却決定の謄本が、被告人と申立人である弁護人との双方に日を異にして送達された場合における抗告申立の期間は、被告人本人に送達された日から起算すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年10月25日 昭和43(し)83
登載
集刑 第169号209頁
参照法条
刑訴法88条1項,刑訴法41条,刑訴法355条,刑訴法358条,刑訴法433条,刑訴規則34条
論点230第433条刑事訴訟法

簡易裁判所のした裁判の執行の異議申立却下決定に対する特別抗告申立の適否。

裁判要旨簡易裁判所がした、裁判の執行の異議申立を却下する決定に対し、特別抗告の申立があつても、右決定に対しては刑訴法第五〇四条により即時抗告をすることができるのであるから、直接最高裁判所に対しなされた右特別抗告は、刑訴法第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉の要件を具えない不適法なものである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年2月9日 昭和39(し)68
登載
集刑 第154号699頁
参照法条
刑訴法502条,刑訴法504条,刑訴法433条1項
論点231第433条刑事訴訟法

一 弁論の分離決定によつて著しく裁判の遅延を招来するものということはできないとした事例
二 特別抗告について刑訴法第四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉の準用があるか
三 公判期日を追つて指定する旨の裁判長の処分が迅速裁判の要請に著しく反し違法であるとされた事例

裁判要旨一 抗告趣意第一点は、原分離決定は、著しく裁判の遅延を招来するものであるから憲法三七条1項に違反すると主張するが、原分離決定は、被告人Aに対する被告事件と他の被告人に対する被告事件とを別個に審判する効果を有するにすぎないから、これによつて著しく裁判の遅延を招来するものということはできない。
二 特別抗告については、刑訴法第四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉の準用がある。
三 被告人の留学の便宜を考慮し五年後に被告人が帰国した後に判決宣告をしようとする意図によつてなされた判決宣告期日を追つて指定する旨の裁判長の処分は、迅速裁判の要請に著しく反し、違法である。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和37年2月14日 昭和36(し)38
登載
刑集 第16巻2号85頁
参照法条
刑訴法313条,刑訴法1条,刑訴法433条,刑訴法434条,刑訴法411条,刑訴法273条,憲法37条1項
論点232第433条刑事訴訟法

裁判所のした傍聴警察官に対する退廷命令に対する検察官の異議申立棄却決定を取り消す実益がない場合と特別抗告の適否。

裁判要旨被告人A外一〇名に対する公務執行妨害等被告事件の第一審第八回公判調書の抄本によれば、傍聴人一八、九名中所論B、C両名の退廷に関する経緯は所論のとおりであることが認められるけれども、同裁判所は、同公判期日において、所論証人Dの取調を終了し、証人Eを次回公判期日に取り調べる旨の決定をした上、同日の公判を閉廷した事実が認められる。従つて。今さら、所論退廷命令及び原決定を取り消してもその実益がないことが明白である。それ故、本件特別抗告はその理由について裁判をする実益がないので、刑訴四三四条〈第四百二十三条、第四百二十四条及び第四百二十六条の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、前条第一項の抗告につい…〉、四二六条一項〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉により本件特別抗告を棄却すべきものとする。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年6月22日 昭和36(し)11
登載
集刑 第138号547頁
参照法条
刑訴法309条2項,刑訴法309条3項,刑訴法433条,刑訴規則202条,刑訴規則205条2項,刑訴規則205条の5
論点233第433条刑事訴訟法

証拠保全手続は控訴審に適用があるか。

裁判要旨証拠保全手続は控訴審には適用がないと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和35年5月28日 昭和35(し)18
登載
刑集 第14巻7号925頁
参照法条
刑訴法179条,刑訴法433条1項,刑訴規則137条,刑訴規則217条3号
論点234第433条刑事訴訟法

刑法第二六条第三号による刑の執行猶予の取消の要件

裁判要旨刑法第二六条第三号により刑の執行猶予を取消すには、検察官において、上訴の方法により、違法に言渡されたの執行猶予の判決を是正する途がとざされた場合すなわち、執行猶予の判定確定によつて進行を始めた猶予期間中に、「猶予ノ言渡前他ノ罪ニ付禁錮以上ノ刑ニ処セラレタルコト」が、検察官に発覚したときであることを要する。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和33年2月10日 昭和31(し)32
登載
刑集 第12巻2号135頁
参照法条
刑法26条,憲法39条,刑訴法349条,刑訴法433条
論点235第433条刑事訴訟法

裁判の解釈を求める申立の許されない事例。

裁判要旨再審請求棄却決定に対する異議申立棄却決定に対してなされた特別抗告を棄却した決定に対しては、刑訴第五〇一条〈刑の言渡を受けた者は、裁判の解釈について疑があるときは、言渡をした裁判所に裁判の解釈を求める申立をすることができる。〉にいわゆる裁判の解釈を求める申立をすることはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和33年12月24日 昭和33(す)547
登載
刑集 第12巻16号3551頁
参照法条
刑訴法501条,刑訴法433条
論点236第433条刑事訴訟法

公判期日変更申請却下の決定並びに刑訴法第二八五条第二項による公判期日不出頭許可の決定は刑訴法第四三三条第一項にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」に当るか。

裁判要旨公判期日変更申請却下の決定並びに刑訴法二八五条二項による公判期日不出頭許可の決定は、いずれも訴訟手続に関し判決前にした決定であつて、かかる決定は、刑訴四三三条一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」に当らないと解するを相当とする。それ故、本件特別抗告は不適法たるを免れない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和33年10月9日 昭和33(し)72
登載
集刑 第128号211頁
参照法条
刑訴法276条,刑訴法285条,刑訴法433条,刑訴規則179条の4
論点237第433条刑事訴訟法

免訴判決による勾留の失効と保釈保証金額の変更決定の取消を求める特別抗告の実益の存否

裁判要旨被告人に対する東京地裁の免訴の判決により被告人に対する勾留は失効し、保釈許可決定も亦その効力を失つたものであつて右保釈許可決定における保釈保証金額を変更した東京高等裁判所の保釈保証金額変更決定は今やこれを取り消しても実益がないようになつたものである。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和31年1月16日 昭和26(し)97
登載
集刑 第112号81頁
参照法条
刑訴法93条,刑訴法345条,刑訴法433条,刑訴法434条
論点238第433条刑事訴訟法

特別抗告理由にあたらない一事例 ―法延警察、訴訟指揮に関する裁判長の処分―

裁判要旨本件特別抗告理由は、原決定の違憲を主張するけれども、その実質は申立人にかかる傷害被告事件の原審公判廷において、傍聴人が大声を発し審理不能となつたことを理由として傍聴人全員に退廷を命じた裁判官の起訴指揮は違法であると主張し、また、被告人が朝鮮人であるから充分の資料に基いて日本語を使用せしむべきか否かを判断すべきに拘らず、これを怠り日本語を使用せしめようとしたことは法令に違反すると主張するのであつて、いずれも単なる訴訟法違反の主張に帰し、刑訴四三三条〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉所定の特別抗告理由に該当しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年6月30日 昭和27(し)33
登載
集刑 第96号609頁
参照法条
刑訴法294条,刑訴法433条,刑訴法175条,裁判所法71条,裁判所法74条
論点239第433条刑事訴訟法

再審請求棄却決定に対する即時抗告を棄却した抗告裁判所の決定に対する特別抗告

裁判要旨有罪を言渡した確定判決に対する再審の請求を棄却した地裁の決定に対する即時抗告について、高裁が右再審請求の事由とするところは不適法であるとして、右即時抗告を棄却した決定に対しては、右確定判決に憲法違反があることを理由として最高裁判所に特別抗告を申し立てることはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年6月15日 昭和29(し)20
登載
集刑 第96号237頁
参照法条
刑訴法435条,刑訴法446条,刑訴法447条,刑訴法450条,刑訴法433条
論点240第433条刑事訴訟法

刑訴一七条一項〈検察官は、左の場合には、直近上級の裁判所に管轄移転の請求をしなければならない。〉各号に当らない事例

裁判要旨裁判所の所管公文書毀棄の犯罪事実が当該裁判所に起訴審理されたからといつて、その一事をもつて直ちに刑訴一七条一項〈検察官は、左の場合には、直近上級の裁判所に管轄移転の請求をしなければならない。〉各号の事由があるものということはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年12月19日 昭和28(し)2
登載
集刑 第90号61頁
参照法条
刑訴法17条,刑訴法433条
論点241第433条刑事訴訟法

一 特別抗告について刑訴法第四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉の準用があるか

二 保釈決定謄本と異つた制限住居に宛てた付郵便送達の効力

三 特別抗告において原決定を取り消さなければ着しく正義に反するものと認められる事例

裁判要旨一 そして最高裁判所が正義を維持するため発動する職権破棄権は本件のような場合には当然にこれを保有するものというべきであるから本件特別抗告については刑訴法第四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉の準用があるものと解するのが正当である。

二 被告人(控訴申立人)に対し、保釈決定原本に記載された制限住居とまつたく異つた制限住居を記載した謄本が送達せられ、被告人はそれを正しい謄本と信じて謄本記載の制限住居に居住していた場合に、控訴裁判所が原本記載の制限住居に宛てて控訴趣意書提出最終日通知書の送達を試み、それが不送達になつたのち、さらに同所に宛てて郵便に付する送達の方法をとり、右通知書は現実にも被告人に到達しなかつたが、同裁判所は控訴趣意書不提出の理由で控訴棄却の決定をしたのに対し、被告人から右事情を述べて異議の申立をしたにも拘らず、原決定が前記郵便に付する送達は有効であるとして異議申立を棄却したのは、刑訴規則第六三条の解釈を誤つた違法があり、刑訴第四一一条を準用して原決定を取り消されなければ著しく正義に反するものと認められる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和26年4月13日 昭和25(し)64
登載
刑集 第5巻5号902頁
参照法条
刑訴法433条,刑訴法411条,刑訴法54条,刑訴規則63条
論点242第433条刑事訴訟法

裁判官忌避申立て却下決定(簡易却下)についての異議申立て棄却決定に対する特別抗告が利益が失われるものとして不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年10月27日 平成9(し)195
登載
集刑 第272号91頁
参照法条
刑訴法21条,刑訴法24条,刑訴法433条
論点243第433条刑事訴訟法

管轄移転請求棄却決定に対する特別抗告において,憲法37条違反の主張が欠前提処理された事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成8年1月22日 平成8(し)6
登載
集刑 第267号1頁
参照法条
憲法37条,刑訴法17条,刑訴法433条
論点244第433条刑事訴訟法

控訴裁判所の弁論の終結に対する特別抗告の申立てが不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成8年11月1日 平成8(し)174
登載
集刑 第269号1頁
参照法条
刑訴法433条1項
論点245第433条刑事訴訟法

原決定謄本の付郵便送達が適法とされ,特別抗告の申立てが期間経過後のものとして不敵法とされた事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 平成3年6月14日 平成3(し)59
登載
集刑 第258号11頁
参照法条
刑訴法433条2項,刑訴法54条,民訴法172条
論点246第433条刑事訴訟法

少年法20条による検察官送致決定に対する特別抗告の許否

裁判要旨少年法20条による検察官送致決定に対しては,特別抗告をすることはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成17年8月23日 平成17(し)346
登載
刑集 第59巻6号720頁
参照法条
少年法20条,刑訴法433条
論点247第433条刑事訴訟法

家庭裁判所の強制的措置許可決定に対する特別抗告の可否(消極)

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成16年11月11日 平成16(し)314
登載
集刑 第286号569頁
参照法条
少年法6条3項,少年法18条2項,児童福祉法27条の3,刑訴法433条
論点248第433条刑事訴訟法

刑の執行猶予言渡しの取消請求事件について在監者のした特別抗告申立てと刑訴法366条1項〈刑事施設にいる被告人が上訴の提起期間内に上訴の申立書を刑事施設の長又はその代理者に差し出したときは、上訴の提起期間内に上…〉の類推適用の有無

裁判要旨在監者の上訴申立てに関する刑訴法366条1項は,刑の執行猶予言渡しの取消請求事件についての特別抗告申立てに類推適用される。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成16年10月8日 平成16(し)214
登載
刑集 第58巻7号641頁
参照法条
刑訴法349条,刑訴法349条の2,刑訴法366条1項,刑訴法433条
論点249第433条刑事訴訟法

観護措置決定が事後に取り消されたことを理由としてこれに対する特別抗告が不適法とされた事例

観護措置決定に対する特別抗告を棄却する場合に刑訴法434条〈第四百二十三条、第四百二十四条及び第四百二十六条の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、前条第一項の抗告につい…〉、426条1項〈抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。〉を適用しなかった処理例

裁判
最高裁判所第一小法廷 平成10年2月9日 平成10(し)29
登載
集刑 第273号13頁
参照法条
少年法17条1項,刑訴法433条,刑訴法434条
論点250第433条刑事訴訟法

逃亡犯罪人引渡法10条1項3号の決定に対する不服申立ての許否

裁判
最高裁判所第二小法廷 令和元年11月12日 令和1(し)699
登載
集刑 第327号1頁
参照法条
逃亡犯罪人引渡法10条1項,刑訴法433条,裁判所法7条,裁判所法8条,憲法31条,憲法81条
論点251第433条刑事訴訟法

申立人が釈放された場合における刑訴法207条の3第1項の請求を却下する裁判に対する準抗告棄却決定に対する特別抗告申立ての許否(消極)

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和7年9月19日 令和7(し)735
登載
―
参照法条
刑訴法207条の3第1項、刑訴法433条
論点252第433条刑事訴訟法

刑訴法227条1項〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉に基づく第1回公判期日前の証人尋問を実施することに対する特別抗告の許否(消極)

裁判
最高裁判所第二小法廷 令和7年3月31日 令和7(し)152
登載
―
参照法条
刑訴法227条1項、刑訴法433条1項
論点253第433条刑事訴訟法

少年審判規則7条4項前段の規定による記録の閲覧に関する措置に対する特別抗告の許否(消極)

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和7年3月12日 令和7(し)90
登載
―
参照法条
少年審判規則7条4項、刑訴法433条1項
論点254第433条刑事訴訟法

勾留理由の開示に対する特別抗告申立ての適否

裁判
最高裁判所第一小法廷 令和5年5月8日 令和5(し)270
登載
集刑 第332号17頁
参照法条
刑訴法83条、刑訴法84条、刑訴法433条1項
論点255第433条刑事訴訟法

逃亡犯罪人引渡法に基づく仮拘禁許可状の発付に対する不服申立ての許否

裁判
最高裁判所第二小法廷 令和5年11月6日 令和5(し)735
登載
集刑 第332号241頁
参照法条
逃亡犯罪人引渡法5条2項、逃亡犯罪人引渡法25条、刑訴法433条、裁判所法7条、裁判所法8条、憲法34条
論点256第434条刑事訴訟法

一 特別抗告について刑訴法第四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉の準用があるか
二 公判期日変更決定が刑訴規則第一八二条第一項〈共犯の訴訟費用は、共犯人に、連帯して、これを負担させることができる。〉に違反するとされた事例

裁判要旨一 特別抗告については刑訴法第四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉の準用がある
二 裁判所が判決宣言期日を変更した場合に、被告事件についての審理が判決に熟しているものと認められ、右公判期日変更が証拠調その他犯罪事実及び情状についての審理を更に続行し或は再開する必要上為されたものと認むべき事迹は全くなく、専ら約一〇月半の時の経過を測る目的を以て為されたと認められる等の事情(判文参照)があるときは、右期日変更決定を支持した原決定は刑訴規則第一八二条第一項の解釈を誤つた違法がある
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和36年5月9日 昭和36(し)10
登載
刑集 第15巻5号871頁
参照法条
刑訴法276条,刑訴法443条,刑訴法434条,刑訴法411条,刑訴規則182条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

刑事訴訟法 第419条 詳細ページ
第四百十九条抗告は、特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合の外、裁判所のした決定に対してこれをすることができる。但し、この法律に特別の定のある場合は、この限りでない。
刑事訴訟法 第420条 詳細ページ
第四百二十条裁判所の管轄又は訴訟手続に関し判決前にした決定に対しては、この法律に特に即時抗告をすることができる旨の規定がある場合を除いては、抗告をすることはできない。
2前項の規定は、勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する決定及び鑑定のためにする留置に関する決定については、これを適用しない。
3勾留に対しては、前項の規定にかかわらず、犯罪の嫌疑がないことを理由として抗告をすることはできない。
刑事訴訟法 第421条 詳細ページ
第四百二十一条抗告は、即時抗告を除いては、何時でもこれをすることができる。但し、原決定を取り消しても実益がないようになつたときは、この限りでない。
刑事訴訟法 第422条 詳細ページ
第四百二十二条即時抗告の提起期間は、三日とする。
刑事訴訟法 第423条 詳細ページ
第四百二十三条抗告をするには、申立書を原裁判所に差し出さなければならない。
2原裁判所は、抗告を理由があるものと認めるときは、決定を更正しなければならない。抗告の全部又は一部を理由がないと認めるときは、申立書を受け取つた日から三日以内に意見書を添えて、これを抗告裁判所に送付しなければならない。
刑事訴訟法 第424条 詳細ページ
第四百二十四条抗告は、即時抗告を除いては、裁判の執行を停止する効力を有しない。但し、原裁判所は、決定で、抗告の裁判があるまで執行を停止することができる。
2抗告裁判所は、決定で裁判の執行を停止することができる。
刑事訴訟法 第425条 詳細ページ
第四百二十五条即時抗告の提起期間内及びその申立があつたときは、裁判の執行は、停止される。
刑事訴訟法 第426条 詳細ページ
第四百二十六条抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。
2抗告が理由のあるときは、決定で原決定を取り消し、必要がある場合には、更に裁判をしなければならない。
刑事訴訟法 第427条 詳細ページ
第四百二十七条抗告裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。
刑事訴訟法 第428条 詳細ページ
第四百二十八条高等裁判所の決定に対しては、抗告をすることはできない。
2即時抗告をすることができる旨の規定がある決定並びに第四百十九条及び第四百二十条の規定により抗告をすることができる決定で高等裁判所がしたものに対しては、その高等裁判所に異議の申立をすることができる。
3前項の異議の申立に関しては、抗告に関する規定を準用する。即時抗告をすることができる旨の規定がある決定に対する異議の申立に関しては、即時抗告に関する規定をも準用する。
刑事訴訟法 第429条 詳細ページ
第四百二十九条裁判官が次に掲げる裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他の裁判官がした裁判に対してはその裁判官所属の裁判所にその裁判の取消し又は変更を請求することができる。
一忌避の申立てを却下する裁判
二勾留、保釈、押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)又は第百二十三条の二第一項(第五百十三条第十項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による複写に関する裁判
三鑑定のため留置を命ずる裁判
四証人、鑑定人、通訳人又は翻訳人に対して過料又は費用の賠償を命ずる裁判
五身体の検査を受ける者に対して過料又は費用の賠償を命ずる裁判
2第四百二十条第三項の規定は、前項の請求について準用する。
3第二百七条の二第二項(第二百二十四条第三項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による措置に関する裁判に対しては、当該措置に係る者が第二百一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者に該当しないことを理由として第一項の請求をすることができない。
4第一項の請求を受けた地方裁判所又は家庭裁判所は、合議体で決定をしなければならない。
5第一項第四号又は第五号の裁判の取消し又は変更の請求は、その裁判のあつた日から三日以内にしなければならない。
6前項の請求期間内及びその請求があつたときは、裁判の執行は、停止される。
刑事訴訟法 第430条 詳細ページ
第四百三十条検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、押収物の還付、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)、第二百十八条第三項の規定による命令若しくは第二百二十二条第一項若しくは第五百十三条第六項において準用する第百二十三条の二第一項の規定による複写に関する処分に不服がある者は、その検察官又は検察事務官が所属する検察庁の対応する裁判所にその処分の取消し又は変更を請求することができる。
2司法警察職員のした前項の処分に不服がある者は、司法警察職員の職務執行地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にその処分の取消し又は変更を請求することができる。
3前二項の請求については、行政事件訴訟に関する法令の規定は、これを適用しない。
刑事訴訟法 第431条 詳細ページ
第四百三十一条前二条の請求をするには、請求書を管轄裁判所に差し出さなければならない。
刑事訴訟法 第432条 詳細ページ
第四百三十二条第四百二十四条、第四百二十六条及び第四百二十七条の規定は、第四百二十九条及び第四百三十条の請求があつた場合にこれを準用する。
刑事訴訟法 第433条 詳細ページ
第四百三十三条この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。
2前項の抗告の提起期間は、五日とする。
刑事訴訟法 第434条 詳細ページ
第四百三十四条第四百二十三条、第四百二十四条及び第四百二十六条の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、前条第一項の抗告についてこれを準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。