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最高裁大法廷 / 民集登載1件
破産宣告決定およびこれに対する抗告事件についての抗告棄却決定と憲法八二条
最高裁判所大法廷昭和45年6月24日昭和41(ク)402民集 第24巻6号610頁
位置づけ最高裁大法廷 / 民集登載
裁判要旨破産宣告決定およびこれに対する抗告事件についての抗告棄却決定は、口頭弁論を経ないでなされても、憲法八二条に違反しない。
参照法条破産法126条,破産法110条,破産法112条,憲法82条
最高裁 / 民集登載82件
政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律7条の2第1項にいう法人である政党等と破産手続開始の決定を受けるべき適格
最高裁判所第一小法廷令和7年10月20日令和6(許)17民集 第79巻7号2765頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律7条の2第1項にいう法人である政党等は、同法10条1項又は2項の規定により解散したものでない場合であっても、破産手続開始の決定を受けるべき適格を有する。
参照法条政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律10条1項、2項、政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律10条の9、破産法13条、破産法35条、民訴法28条、政党助成法4条1項、政党助成法33条2項
破産管財人が別除権の目的である不動産の受戻しについて上記別除権を有する者との間で交渉し又は上記不動産につき権利の放棄をする前後に上記の者に対してその旨を通知するに際し、上記の者に対して破産者を債務者とする上記別除権に係る担保権の被担保債権に…
最高裁判所第三小法廷令和5年2月1日令和4(許)16民集 第77巻2号183頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産管財人が、別除権の目的である不動産の受戻しについて上記別除権を有する者との間で交渉し、又は、上記不動産につき権利の放棄をする前後に上記の者に対してその旨を通知するに際し、上記の者に対して破産者を債務者とする上記別除権に係る担保権の被担保債権についての債務の承認をしたときは、その承認は上記被担保債権の消滅時効を中断す…
参照法条民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)147条3号、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)156条、民法152条、破産法78条1項
担保不動産競売の債務者が免責許可の決定を受け,同競売の基礎となった担保権の被担保債権が上記決定の効力を受ける場合における,当該債務者の相続人の民事執行法188条において準用する同法68条にいう「債務者」該当性
最高裁判所第一小法廷令和3年6月21日令和3(許)7民集 第75巻7号3111頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨担保不動産競売の債務者が免責許可の決定を受け,同競売の基礎となった担保権の被担保債権が上記決定の効力を受ける場合,当該債務者の相続人は,民事執行法188条において準用する同法68条にいう「債務者」に当たらない。
参照法条民事執行法68条,民事執行法71条2号,民事執行法188条,破産法253条1項本文
請負人である破産者の支払の停止の前に締結された請負契約に基づく注文者の破産者に対する違約金債権の取得が,破産法72条2項2号にいう「前に生じた原因」に基づく場合に当たり,上記違約金債権を自働債権とする相殺が許されるとされた事例
最高裁判所第三小法廷令和2年9月8日平成31(受)61民集 第74巻6号1643頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨請負人である破産者Aが,その支払の停止の前に,注文者Yとの間で複数の請負契約を締結していた場合において,上記の各請負契約に,Aの責めに帰すべき事由により工期内に工事が完成しないときはYが当該請負契約を解除することができるとの約定及び同約定により当該請負契約が解除されたときはYが一定額の違約金債権を取得するとの約定がある…
参照法条破産法72条1項3号,破産法72条2項2号
株券が発行されていない株式(振替株式を除く。)に対する強制執行の手続において配当表記載の債権者の配当額に相当する金銭が供託され,その供託金の支払委託がされるまでに債務者が破産手続開始の決定を受けた場合における破産法42条2項本文の適用の有無
最高裁判所第二小法廷平成30年4月18日平成29(許)13民集 第72巻2号68頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨株券が発行されていない株式(振替株式を除く。)に対する強制執行の手続において,当該株式につき売却命令による売却がされた後,配当表記載の債権者の配当額について配当異議の訴えが提起されたために上記配当額に相当する金銭の供託がされた場合において,その供託の事由が消滅して供託金の支払委託がされるまでに債務者が破産手続開始の決定…
参照法条破産法42条2項本文,民事執行法91条1項7号,民事執行法92条1項,民事執行法166条1項2号,民事執行法166条2項,民事執行法167条1項,民事執行規則61条,民事執行規則145条,供託規則30条1項
抵当権の被担保債権が免責許可の決定の効力を受ける場合における当該抵当権自体の消滅時効
最高裁判所第二小法廷平成30年2月23日平成29(受)468民集 第72巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨抵当権の被担保債権が免責許可の決定の効力を受ける場合には,民法396条は適用されず,債務者及び抵当権設定者に対する関係においても,当該抵当権自体が,同法
167条2項〈効力の発生〉所定の20年の消滅時効にかかる。 (補足意見がある。)
参照法条民法167条2項,民法396条,破産法253条1項本文
自動車の購入者と販売会社との間で当該自動車の所有権が売買代金債権を担保するため販売会社に留保される旨の合意がされ,売買代金債務の保証人が販売会社に対し保証債務の履行として売買代金残額を支払った後,購入者の破産手続が開始した場合において,保証…
最高裁判所第一小法廷平成29年12月7日平成29(受)408民集 第71巻10号1925頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨自動車の購入者と販売会社との間で当該自動車の所有権が売買代金債権を担保するため販売会社に留保される旨の合意がされ,売買代金債務の保証人が販売会社に対し保証債務の履行として売買代金残額を支払った後,購入者の破産手続が開始した場合において,その開始の時点で当該自動車につき販売会社を所有者とする登録がされているときは,保証人…
参照法条破産法49条,破産法65条1項,民法369条(所有権留保),民法500条,民法501条
1 弁護士法25条1号に違反する訴訟行為及び同号に違反して訴訟代理人となった弁護士から委任を受けた訴訟復代理人の訴訟行為につき,相手方である当事者が上記各訴訟行為を排除する旨の裁判を求める申立権の有無 2 弁護士法25条1号に違反することを…
最高裁判所第一小法廷平成29年10月5日平成29(許)6民集 第71巻8号1441頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨1 弁護士法25条1号に違反する訴訟行為及び同号に違反して訴訟代理人となった弁護士から委任を受けた訴訟復代理人の訴訟行為について,相手方である当事者は,裁判所に対し,同号に違反することを理由として,上記各訴訟行為を排除する旨の裁判を求める申立権を有する。 2 弁護士法25条1号に違反することを理由として訴訟行為を排除す…
参照法条(1~4につき)弁護士法25条1号 (2につき)民訴法25条5項 (4につき)破産法78条1項
破産債権者が破産手続開始後に物上保証人から債権の一部の弁済を受けた場合における,破産手続開始時の債権の額を基礎として計算された配当額のうち実体法上の残債権額を超過する部分の配当方法
最高裁判所第三小法廷平成29年9月12日平成29(許)3民集 第71巻7号1073頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産債権者が破産手続開始後に物上保証人から債権の一部の弁済を受けた場合において,破産手続開始の時における債権の額として確定したものを基礎として計算された配当額が実体法上の残債権額を超過するときは,その超過する部分は当該債権について配当すべきである。 (補足意見がある。)
参照法条破産法104条,破産法200条
破産手続開始前に成立した第三者のためにする生命保険契約に基づき破産者である死亡保険金受取人が有する死亡保険金請求権と破産財団への帰属
最高裁判所第一小法廷平成28年4月28日平成27(受)330民集 第70巻4号1099頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産手続開始前に成立した第三者のためにする生命保険契約に基づき破産者である死亡保険金受取人が有する死亡保険金請求権は,破産法34条2項にいう「破産者が破産手続開始前に生じた原因に基づいて行うことがある将来の請求権」に該当するものとして,上記死亡保険金受取人の破産財団に属する。
参照法条破産法34条2項,保険法42条
公序良俗に反する無効な出資と配当に関する契約により給付を受けた金銭の返還につき,当該給付が不法原因給付に当たることを理由として拒むことは信義則上許されないとされた事例
最高裁判所第三小法廷平成26年10月28日平成24(受)2007民集 第68巻8号1325頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者甲との間の契約が公序良俗に反して無効であるとして,乙が当該契約により給付を受けた金銭の返還を求められた場合において,当該金銭は無限連鎖講に該当する事業によって給付された配当金であって他の会員が出えんした金銭を原資とするものであり,当該事業の会員の相当部分の者は甲の破綻により損失を受けて破産債権者の多数を占めるに至…
参照法条民法1条2項,民法90条,民法708条,破産法78条1項,無限連鎖講の防止に関する法律2条,無限連鎖講の防止に関する法律3条
免責許可の決定の効力が及ばない破産債権であることを理由として当該破産債権が記載された破産債権者表につき執行文付与の訴えを提起することの許否
最高裁判所第一小法廷平成26年4月24日平成25(受)419民集 第68巻4号380頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨免責許可の決定が確定した債務者に対し確定した破産債権を有する債権者が,当該破産債権が破産法253条1項各号に掲げる請求権に該当することを理由として,当該破産債権が記載された破産債権者表について執行文付与の訴えを提起することは許されない。
参照法条民事執行法26条,民事執行法27条1項,民事執行法27条2項,民事執行法33条1項,破産法221条,破産法253条1項,破産法253条3項
1 保証人が主たる債務者の破産手続開始前にその委託を受けないで締結した保証契約に基づき同手続開始後に弁済をした場合に保証人が取得する求償権の破産債権該当性 2 保証人が主たる債務者の破産手続開始前にその委託を受けないで締結した保証契約に基づ…
最高裁判所第二小法廷平成24年5月28日平成21(受)1567民集 第66巻7号3123頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨1 保証人が主たる債務者の破産手続開始前にその委託を受けないで締結した保証契約に基づき同手続開始後に弁済をした場合において,保証人が主たる債務者である破産者に対して取得する求償権は,破産債権である。 2 保証人が主たる債務者の破産手続開始前にその委託を受けないで締結した保証契約に基づき同手続開始後に弁済をした場合におい…
参照法条(1,2につき)民法462条,破産法2条5項 (2につき)破産法67条1項,破産法72条1項1号
求償権が破産債権である場合において財団債権である原債権を破産手続によらないで行使することの可否
最高裁判所第三小法廷平成23年11月22日平成22(受)78民集 第65巻8号3165頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨弁済による代位により財団債権を取得した者は,同人が破産者に対して取得した求償権が破産債権にすぎない場合であっても,破産手続によらないで上記財団債権を行使することができる。 (補足意見がある。)
参照法条民法501条,破産法2条5項,破産法2条7項,破産法100条1項,破産法151条
1 弁護士である破産管財人は,自らの報酬の支払について,所得税法204条1項2号所定の源泉徴収義務を負うか 2 弁護士である破産管財人の報酬に係る源泉所得税の債権は,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条2号ただし書にい…
最高裁判所第二小法廷平成23年1月14日平成20(行ツ)236民集 第65巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨1 弁護士である破産管財人は,所得税法204条1項2号の規定に基づき,自らの報酬の支払の際にその報酬について所得税を徴収し,これを国に納付する義務を負う。 2 弁護士である破産管財人の報酬に係る源泉所得税の債権は,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条2号ただし書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請…
参照法条(1〜3につき)所得税法6条 (1,2につき)所得税法204条1項2号,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)166条,破産法87条1項 (2につき)旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条2号,旧破産法(平…
債務者の破産手続開始の決定後に物上保証人が複数の被担保債権のうちの一部の債権につきその全額を弁済した場合に,債権者が破産手続において上記弁済に係る債権を行使することの可否
最高裁判所第三小法廷平成22年3月16日平成20(受)1202民集 第64巻2号523頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨債務者の破産手続開始の決定後に,物上保証人が複数の被担保債権のうちの一部の債権につきその全額を弁済した場合には,複数の被担保債権の全部が消滅していなくても,上記の弁済に係る当該債権については,破産法104条5項により準用される同条2項にいう「その債権の全額が消滅した場合」に該当し,債権者は,破産手続においてその権利を行…
参照法条破産法104条2項,破産法104条5項
1 破産管財人が破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除した際に賃貸人との間で破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をして質権の設定された敷金返還請求権の発生を阻害したことが質権設定者の質権者に対する目的債権の担保価値を維持すべ…
最高裁判所第一小法廷平成18年12月21日平成17(受)276民集 第60巻10号3964頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨1 破産管財人が,破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除するに際し,賃貸人との間で破産宣告後の未払賃料等に破産者が差し入れていた敷金を充当する旨の合意をし,質権の設定された敷金返還請求権の発生を阻害したことは,当時破産財団に上記賃料等を支払うのに十分な銀行預金が存在しており,これを現実に支払うことに支障がなかった…
参照法条(1〜3につき)民法362条,民法619条2項,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条7号,8号,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)49条,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)50条,旧…
1 破産者が破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることの可否 2 地方公務員共済組合の組合員の破産手続中に自由財産である退職手当の中から組合の破産債権に対して地方公務員等共済組合法115条2項所定の方法によりされた弁済…
最高裁判所第二小法廷平成18年1月23日平成17(受)1344民集 第60巻1号228頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨1 破産者は,破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることを妨げられない。 2 地方公務員共済組合の組合員の破産手続中にその自由財産である退職手当の中から地方公務員等共済組合法115条2項所定の方法により組合員の組合に対する貸付金債務についてされた弁済が,組合員による任意の弁済であるというためには,…
参照法条(1,2につき)旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)6条,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)16条,破産法34条,破産法100条 (2につき) 地方公務員等共済組合法115条2項
破産債権者が破産宣告の時において期限付又は停止条件付であり破産宣告後に期限が到来し又は停止条件が成就した債務に対応する債権を受働債権とし破産債権を自働債権として相殺をすることの可否
最高裁判所第二小法廷平成17年1月17日平成13(受)704民集 第59巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産債権者は,破産者に対する債務がその破産宣告の時において期限付又は停止条件付である場合には,特段の事情のない限り,期限の利益又は停止条件不成就の利益を放棄したときだけでなく,破産宣告後に期限が到来し又は停止条件が成就したときにも,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)99条後段の規定により,その債務に対…
参照法条破産法67条2項,破産法71条1項1号,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)99条,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)104条1号
債権譲渡人について支払停止又は破産の申立てがあったことを停止条件とする債権譲渡契約に係る債権譲渡と破産法72条2号による否認
最高裁判所第二小法廷平成16年7月16日平成13(受)1797民集 第58巻5号1744頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨債権譲渡人について支払停止又は破産の申立てがあったことを停止条件とする債権譲渡契約に係る債権譲渡は,破産法72条2号に基づく否認権行使の対象となる。
参照法条破産法72条2号,民法127条1項,民法466条
1 破産宣告を受けた有限会社の取締役と火災保険約款の免責条項所定の「取締役」 2 有限会社の取締役が会社の破産宣告後にした放火による建物の焼失が火災保険約款の免責条項所定の「取締役」の故意による事故招致に当たるとされた事例
最高裁判所第一小法廷平成16年6月10日平成12(受)56民集 第58巻5号1178頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨1 有限会社の取締役は,会社が破産宣告を受けた後であっても,火災保険の保険契約者又は被保険者の取締役の故意等によって生じた損害に対しては保険金を支払わない旨の約款中の免責条項にいう「取締役」に当たる。 2 有限会社を保険契約者兼被保険者として締結された火災保険契約に適用される約款中に,保険契約者又は被保険者の取締役の故…
参照法条有限会社法32条,商法254条3項,商法641条,商法665条,民法91条,民法653条,破産法7条
破産終結決定がされて法人格が消滅した会社を主債務者とする保証人が主債務の消滅時効を援用することの可否
最高裁判所第二小法廷平成15年3月14日平成13(受)751民集 第57巻3号286頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産終結決定がされて法人格が消滅した会社を主債務者とする保証人は,主債務についての消滅時効が会社の法人格の消滅後に完成したことを主張してこれを援用することはできない。
参照法条民法145条,民法166条,民法446条,破産法4条,破産法282条
債務者に対する破産宣告後に物上保証人から届出債権の一部の弁済を受けた破産債権者が権利を行使し得る範囲
最高裁判所第三小法廷平成14年9月24日平成12(受)1584民集 第56巻7号1524頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨債権の全額を破産債権として届け出た債権者は,債務者に対する破産宣告後に物上保証人から届出債権の弁済を受けても,その全部の満足を得ない限り,届出債権の全額について破産債権者としての権利を行使することができる。
参照法条破産法24条,破産法26条,民法351条,民法372条,民法502条1項
仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い担保を立てさせて強制執行停止等がされた場合における債務者に対する破産宣告と担保の事由の消滅
最高裁判所第一小法廷平成13年12月13日平成13(許)21民集 第55巻7号1546頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨仮執行宣言付判決に対する上訴に伴い担保を立てさせて強制執行の停止又は既にした執行処分の取消しがされた場合において,債務者が破産宣告を受けたことの一事をもって,「担保の事由が消滅したこと」に該当するということはできない。
参照法条破産法70条1項,民訴法79条1項,民訴法259条,民訴法398条1項,民訴法400条2項,民事執行法39条1項,民事執行法40条1項
免責決定につき送達及び公告がされた場合の即時抗告期間
最高裁判所第三小法廷平成12年7月26日平成12(許)1民集 第54巻6号1981頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨免責決定につき送達及び公告がされた場合の即時抗告期間は、公告のあった日から起算して二週間である。 (補足意見がある。)
参照法条破産法112条・破産法117条・破産法366条ノ20
一 破産管財人が破産法五九条一項に基づく解除権を行使することができない場合 二 年会費の定めのある預託金会員制ゴルフクラブの会員が破産しても破産管財人が破産法五九条一項により会員契約を解除することができないとされた事例
最高裁判所第三小法廷平成12年2月29日平成8(オ)2224民集 第54巻2号553頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 破産宣告当時双務契約の当事者双方に未履行の債務が存在していても、契約を解除することによって相手方に著しく不公平な状況が生じるような場合には、破産管財人は破産法五九条一項に基づく解除権を行使することができない。 二 年会費の定めのある預託金会員制ゴルフクラブの会員が破産した場合において、破産管財人が会員契約を解除する…
参照法条破産法59条1項,民法第3編第2章契約
破産免責の効力の及ぶ債務の保証人とその債権の消滅時効の援用
最高裁判所第三小法廷平成11年11月9日平成9(オ)426民集 第53巻8号1403頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨主債務者である破産者が免責決定を受けた場合に、免責決定の効力の及ぶ債務の保証人は、その債権についての消滅時効を援用することができない。
参照法条民法145条,民法166条1項,民法446条,破産法366条ノ12,破産法366条ノ13
一 動産譲渡担保権に基づく物上代位権の行使が認められた事例 二 動産譲渡担保権の設定者が破産宣告を受けた後における右譲渡担保権に基づく物上代位権行使の可否
最高裁判所第二小法廷平成11年5月17日平成10(許)2民集 第53巻5号863頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 銀行甲が、輸入業者乙のする商品の輸入について信用状を発行し、約束手形の振出しを受ける方法により乙に輸入代金決済資金相当額を貸し付けるとともに、乙から右約束手形金債権の担保として輸入商品に譲渡担保権の設定を受けた上、乙に右商品の貸渡しを行ってその処分権限を与えたところ、乙が、右商品を第三者に転売した後、破産の申立てを…
参照法条民法304条,民法369条(譲渡担保),破産法92条
債権を目的とする質権の設定者が当該債権に基づきその債務者に対して破産の申立てをすることの可否
最高裁判所第二小法廷平成11年4月16日平成10(許)8民集 第53巻4号740頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨債権を目的とする質権の設定者は,質権者の同意があるなどの特段の事情のない限り,当該債権に基づきその債務者に対して破産の申立てをすることはできない。
参照法条民法367条,破産法132条
和議認可決定の確定による和議債権の変更後に和議債権者が右変更前の和議債権を自働債権として右確定前に相殺適状にあった受働債権と相殺することの可否
最高裁判所第三小法廷平成11年3月9日平成10(オ)1318民集 第53巻3号420頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨和議債権と和議債務者の和議債権者に対する債権とが和議認可決定確定前に相殺適状にあった場合には、和議債権者は、和議認可決定の確定により和議債権が和議条件に従って変更された後においても、右変更前の和議債権を自働債権として和議債務者の債権と相殺することができる。
参照法条和議法5条,和議法57条,破産法98条,破産法326条1項
一 手形につき商事留置権を有する者が債務者に対する破産宣告の後に破産管財人からの手形の返還請求を拒むことの可否 二 手形につき商事留置権を有する銀行が債務者に対する破産宣告の後に右手形を手形交換制度によって取り立てて被担保債権の弁済に充当す…
最高裁判所第三小法廷平成10年7月14日平成7(オ)264民集 第52巻5号1261頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 手形につき商事留置権を有する者は、債務者が破産宣告を受けた後においても、右手形を留置する権能を有し、破産管財人からの手形の返還請求を拒むことができる。 二 手形につき商事留置権を有する甲銀行が債務者乙に対する破産宣告の後に右手形を手形交換制度によって取り立てて被担保債権の弁済に充当する行為は、乙が債務を履行しないと…
参照法条破産法93条,破産法95条,破産法204条,商法521条,民事執行法136条,民事執行法192条,民法91条,民法709条
一 構成員に会社を含む共同企業体の債務と各構成員の連帯債務関係 二 和議開始の申立てをした連帯債務者の一人に対し他の連帯債務者が右申立てを知って和議開始決定前の弁済により取得した求償権をもって相殺することの可否 三 和議認可決定を受けた連帯…
最高裁判所第三小法廷平成10年4月14日平成6(オ)2137民集 第52巻3号813頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 構成員に会社を含む共同企業体の各構成員は、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき連帯債務を負う。 二 連帯債務関係が発生した後に連帯債務者の一人が和議開始の申立てをした場合において、右申立てを知って和議開始決定前の弁済により求償権を取得した他の連帯債務者は、右求償権をもって和議債務者の債権と相…
参照法条民法442条,民法501条,民法675条,商法511条1項,和議法5条,和議法45条,和議法57条,破産法24条,破産法26条,破産法104条,破産法326条
動産の買主が転売先から取り戻した右動産を売主に対する売買代金債務の代物弁済に供した行為が破産法七二条四号による否認の対象になるとされた事例
最高裁判所第一小法廷平成9年12月18日平成7(オ)863民集 第51巻10号4210頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨甲から動産を買い受けた乙がこれを丙に転売して引き渡したことにより、甲が右動産に対して動産売買の先取特権を行使し得なくなったところ、その後に支払を停止した乙が、右動産を甲に返還する意図の下に、丙との間で転売契約を合意解除して右動産を取り戻した上、甲に対する右動産の売買代金債務の代物弁済に供したなど判示の事実関係の下におい…
参照法条破産法72条4号,民法322条,民法333条
破産者所有の不動産に対する競売手続における交付要求に係る配当金を交付すべき相手方
最高裁判所第三小法廷平成9年11月28日平成7(オ)1937民集 第51巻10号4172頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者所有の不動産に対する競売手続において交付要求がされたときは、交付要求に係る請求権に基づき破産宣告前に国税徴収法又は国税徴収の例による差押え又は参加差押えがされている場合を除き、交付要求に係る配当金は、破産管財人に交付すべきである。
参照法条民事執行法84条,民事執行法87条1項,民事執行法188条,破産法47条2号,破産法49条,破産法51条1項,破産法71条1項,破産法95条,国税徴収法82条
仮登記仮処分命令に基づく仮登記と破産法七四条一項による否認
最高裁判所第一小法廷平成8年10月17日平成7(オ)1060民集 第50巻9号2454頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者の支払停止の後に、これを知った根抵当権者が不動産登記法三三条による仮登記仮処分命令を得て根抵当権設定仮登記をした場合には、破産管財人は、破産法七四条一項によって右行為を否認することができる。
参照法条破産法74条,不動産登記法32条,不動産登記法33条
一 主たる債務者の破産手続の債権調査期日終了後に債権全額を弁済した保証人が債権の届出名義の変更の申出をした場合における右保証人の求償権の消滅時効の中断 二 主たる債務者の破産手続の債権調査期日において債権者の届出債権につき異議がなく保証人が…
最高裁判所第一小法廷平成7年3月23日平成3(オ)1493民集 第49巻3号984頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 債権者が主たる債務者の破産手続において債権全額の届出をし、保証人が、債権調査期日終了後に債権全額を弁済した上、破産裁判所に債権の届出をした者の地位を承継した旨の届出名義の変更の申出をしたときは、右弁済により保証人が取得した求償権の消滅時効は、右求償権の全部について右届出名義の変更の時から破産手続の終了に至るまで中断…
参照法条民法147条,民法152条,民法501条,民法174条ノ2第1項,破産法26条2項,破産法240条1項,破産法287条1項
和議認可決定を受けた連帯保証人の一人に対し他の連帯保証人が和議開始決定後の弁済により取得した求償権の行使の要件とその限度
最高裁判所第二小法廷平成7年1月20日平成3(オ)491民集 第49巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨連帯保証人の一人について和議認可決定が確定した場合に、和議開始決定後の弁済により右連帯保証人に対して求償権を取得した他の連帯保証人は、債権者が債権全部の弁済を受けたときに限り、右弁済による代位によって取得する債権者の和議債権(和議条件により変更されたもの)の限度で右求償権を行使することができる。
参照法条民法501条,和議法45条,和議法57条,破産法24条,破産法26条,破産法326条
破産終結後における破産者の財産に関する訴訟と破産管財人の被告適格
最高裁判所第二小法廷平成5年6月25日平成3(オ)1334民集 第47巻6号4557頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産手続が終結した後における破産者の財産に関する訴訟については、当該財産が破産財団を構成し得るものであったとしても、追加配当を予定すべき特段の事情がない限り、破産管財人は被告適格を有しない。
参照法条破産法162条,破産法283条1項
特定の債務の弁済に充てる約定で借り入れた金員による当該債務の弁済が破産法七二条一号による否認の対象とならないとされた事例
最高裁判所第二小法廷平成5年1月25日平成1(オ)1062民集 第47巻1号344頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者が特定の債務の弁済に充てる約定の下に借り入れた金員により当該債務を弁済した場合において、借入債務が弁済された債務より利息などその態様において重くなく、また、破産者が、右約定をしなければ借入れができず、貸主及び弁済を受ける債権者の立会いの下に借入後その場で直ちに右弁済をしており、右約定に違反して借入金を他の使途に流…
参照法条破産法72条1号
一 使用者が労働者の同意を得て労働者の退職金債権に対してする相殺と労働基準法(昭和六二年法律第九九号による改正前のもの)二四条・一項本文 二 使用者が労働者の同意の下に労働者の退職金債権等に対してした相殺が有効とされた事例 三 使用者が労働…
最高裁判所第二小法廷平成2年11月26日昭和63(オ)4民集 第44巻8号1085頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 使用者が労働者の同意を得て労働者の退職金債権に対してする相殺は、右同意が労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、労働基準法(昭和六二年法律第九九号による改正前のもの)二四条一項本文に違反しない。 二 甲会社の従業員乙が、銀行等から住宅資金の貸付けを受けるに当…
参照法条労働基準法(昭和62年法律第99号による改正前のもの)24条1項,民法91条,民法505条1項,破産法72条,破産法98条
給与支給機関が地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づきD組合の組合員である地方公務員の給与から貸付金残額を控除して右組合に払い込む行為と破産法七二条二号による否認
最高裁判所第一小法廷平成2年7月19日昭和62(オ)1083民集 第44巻5号837頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨給与支給機関が、地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき、D組合の組合員である地方公務員の給与から未返済の貸付金に相当する金額を控除してこれを右組合に払い込む行為は、破産法七二条二号による否認の対象となる。
参照法条地方公務員等共済組合法115条2項,破産法72条2号
給与支給機関が国家公務員等共済組合法一〇一条二項に基づきD組合の組合員である国家公務員の給与から貸付金残額を控除して右組合に払い込む行為と破産法七二条二号による否認
最高裁判所第一小法廷平成2年7月19日昭和63(オ)1457民集 第44巻5号853頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨給与支給機関が、国家公務員等共済組合法一〇一条二項に基づき、D組合の組合員である国家公務員の給与から未返済の貸付金に相当する金額を控除してこれを右組合に払い込む行為は、破産法七二条二号による否認の対象となる。
参照法条国家公務員等共済組合法101条2項,破産法72条2号
一 信用金庫の商人性 二 信用金庫取引約定書四条四項の趣旨 三 破産債権者が支払停止又は破産申立前にされた取立委任に基づき支払停止又は破産申立のあつたことを知つてした手形の取立と破産法一〇四条二号但書
最高裁判所第三小法廷昭和63年10月18日昭和59(オ)557民集 第42巻8号575頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 信用金庫法に基づいて設立された信用金庫は、商法上の商人には当たらない。 二 信用金庫取引約定書四条四項は、取引先において信用金庫に対し、取引先がその債務を履行しない場合に、信用金庫の占有する取引先の手形等の取立又は処分をする権限及び取立又は処分によつて取得した金員を取引先の債務の弁済に充当する権限を授与する趣旨であ…
参照法条商法4条1項,信用金庫法1条,信用金庫法2条,信用金庫法(昭和56年法律第60号による改正前のもの)53条,民法1編4章1節,破産法104条2号
請負人の破産と破産法五九条の適用
最高裁判所第一小法廷昭和62年11月26日昭和59(オ)521民集 第41巻8号1585頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨請負人が破産宣告を受けた場合には、当該請負契約の目的である仕事が請負人以外の者において完成することのできない性質のものでない限り、右契約について破産法五九条が適用される。
参照法条破産法59条,民法632条
一 保証又は担保の供与と破産法七二条五号にいう無償行為 二 いわゆる同族会社の代表者で実質的な経営者でもある破産者が当該会社のためにした保証又は担保の供与が破産法七二条五号にいう無償行為に当たる場合
最高裁判所第二小法廷昭和62年7月3日昭和58(オ)734民集 第41巻5号1068頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 破産者が義務なくして他人のためにした保証又は担保の供与は、債権者の主たる債務者に対する出捐の直接の原因をなす場合であつても、破産者がその行為の対価として経済的利益を受けない限り、破産法七二条五号にいう無償行為に当たる。 二 いわゆる同族会社の代表者で実質的な経営者でもある破産者が義務なくして当該会社のために保証又は…
参照法条破産法72条5号
各自全部の履行義務を負う数人の債務者の全員又は一部の者が和議開始決定を受けた場合に一部弁済を受けた和議債権者が権利を行使しうる範囲
最高裁判所第三小法廷昭和62年6月2日昭和60(オ)589民集 第41巻4号769頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨各自全部の履行義務を負う数人の債務者の全員又は一部の者が和議開始決定を受けた場合、債権の全額を和議債権として届け出た債権者は、債務者から一部弁済を受けても全部の満足を得ない限り、右債権全額について和議債権者としての権利を行使することができる。
参照法条和議法45条,破産法24条,破産法26条1項,破産法26条2項
一 破産法人に対する予納法人税の債権のうち各事業年度の所得に係る部分と破産法四七条二号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権 二 破産法人に対する予納法人税の債権のうち租税特別措置法(昭和五七年法律第八号による改正前のもの)六三条一項…
最高裁判所第三小法廷昭和62年4月21日昭和59(行ツ)333民集 第41巻3号329頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 破産法人に対する予納法人税の債権のうち、各事業年度の所得に係る部分は、破産法四七条二号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権に当たらない。 二 破産法人に対する予納法人税の債権のうち、租税特別措置法(昭和五七年法律第八号による改正前のもの)六三条一項の規定による土地重課税に係る部分は、課税の対象となる譲渡利益…
参照法条破産法47条2号,法人税法102条1項,法人税法105条,租税特別措置法(昭和57年法律第8号による改正前のもの)63条1項,地方税法53条2項,地方税法72条の29第1項,地方税法321条の8第2項
一 上告審における被告の破産と破産債権確定訴訟への訴えの変更 二 指名債権が二重に譲渡された場合に対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済と民法四七八条の適用 三 二重に譲渡された指名債権の債務者が対抗要件を後れて具備した譲受人に対…
最高裁判所第二小法廷昭和61年4月11日昭和57(オ)272民集 第40巻3号558頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 給付訴訟の上告審係属中に被告が破産宣告を受け破産管財人が訴訟手続を受継した場合には、原告は、上告審において、右給付の訴えを破産債権確定の訴えに変更することができる。 二 指名債権が二重に譲渡された場合に、民法四六七条二項所定の対抗要件を後れて具備した譲受人に対してされた弁済についても、同法
四七八条〈清算人の就任〉の適用がある。 三…
参照法条民訴法232条,破産法244条1項,破産法246条1項,民法467条,民法478条
和議法五条の準用する破産法一〇四条二号により効力を有しない相殺と和議手続から移行した破産手続におけるその効力の有無
最高裁判所第三小法廷昭和61年4月8日昭和57(オ)246民集 第40巻3号541頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨和議債権者が債務者に対して負担する債務を受働債権としてする相殺が和議法五条の準用する破産法一〇四条二号により効力を有しない場合は、和議手続から移行した破産手続において、右債務負担の原因が破産宣告の時より一年前に生じたことになるときであつても、右相殺は効力を有しない。
参照法条和議法5条,和議法6条,和議法9条1項,和議法10条,破産法98条,破産法104条2号
債務者が破産宣告を受けた場合と先取特権者の物上代位権
最高裁判所第一小法廷昭和59年2月2日昭和56(オ)927民集 第38巻3号431頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨先取特権者は、債務者が破産宣告を受けた場合であつても、目的債権を差し押えて物上代位権を行使することができる。
参照法条民法304条1項但書,破産法92条
一 否認権行使の相手方が否認された行為のあつたのちに総破産債権が不存在となつたことを主張して否認権行使の効果を否定することの可否 二 総破産債権につき詐害行行為取消権の消滅時効が完成した場合と破産法七二条一号所定の否認権の消長
最高裁判所第二小法廷昭和58年11月25日昭和55(オ)134民集 第37巻9号1430頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 否認権の行使を受けた相手方は、否認された行為のあつたのちに破産者に対する債権がすべて消滅し、総破産債権が現存していないことを主張して否認権行使の効果を否定することはできない。 二 破産法七二条一号所定の否認権は、総破産債権者につき詐害行為取消権の消滅時効が完成しても、消滅しない。
参照法条破産法72条1号,破産法85条,民法426条
一 名誉侵害を理由とする慰藉料請求権と行使上の一身専属性の喪失事由 二 名誉侵害を理由とする破産者の慰藉料請求権が破産終結決定後に行使上の一身専属性を失つた場合と破産法二八三条一項後段の適用の有無
最高裁判所第一小法廷昭和58年10月6日昭和54(オ)719民集 第37巻8号1041頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 名誉侵害を理由とする慰藉料請求権は、加害者が被害者に対し一定額の慰藉料を支払うことを内容とする合意若しくはかかる支払を命ずる債務名義が成立したなどその具体的な金額が当事者間において客観的に確定したとき又は被害者が死亡したときは、行使上の一身専属性を失う。 二 名誉侵害を理由とする破産者の慰藉料請求権が破産終結決定後…
参照法条民法423条,民法710条,民訴法(昭和54年法律第4号による改正前のもの)570条1項,民訴法(昭和54年法律第4号による改正前のもの)618条1項,破産法(昭和54年法律第5号による改正前のもの)6条3項,破産法(昭和54年法律第5号に…
執行力のある債務名義又は終局判決を有しない破産債権者の届出債権に対する債権調査期日における破産管財人又は他の債権者の異議と右破産債権届出の時効中断の効力
最高裁判所第二小法廷昭和57年1月29日昭和55(オ)666民集 第36巻1号105頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨執行力のある債務名義又は終局判決を有しない破産債権者の届出債権に対する債権調査期日における破産管財人又は他の債権者の異議は、右破産債権届出の時効中断の効力に影響を及ぼすものではない。
参照法条民法152条,破産法240条1項
破産宣告後の不動産転借権の取得と破産法五四条一項
最高裁判所第一小法廷昭和54年1月25日昭和53(オ)662民集 第33巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産宣告当時破産者所有の不動産につき対抗力ある賃借権の負担が存する場合において、破産宣告後に右不動産が転貸されたとしても、特段の事情のない限り、転借人の転借権取得は破産法五四条一項所定の破産者の法律行為によらない権利の取得に該当しない。
参照法条民法612条,破産法54条1項
破産法一〇四条二号の規定に違反してされた相殺を有効とする破産管財人と破産債権者との合意の効力
最高裁判所第三小法廷昭和52年12月6日昭和52(オ)330民集 第31巻7号961頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産法一〇四条二号の規定に違反してされた相殺を有効とする合意は、破産管財人と破産債権者との間でされた場合であつても、特段の事情のない限り無効である。
参照法条破産法104条
破産管財人が破産者宛の破産債権譲渡の通知書の配達を受けて開披した場合と右譲渡の対抗力
最高裁判所第一小法廷昭和49年11月21日昭和45(オ)1133民集 第28巻8号1654頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産債権である指名債権の譲渡を破産管財人に対抗するには、譲渡人がこれを破産管財人に通知し、又は破産管財人がこれを承諾することを要し、破産者宛の通知が破産管財人に配達され、破産管財人がこれを開披したとしても、破産管財人に対する通知があつたとはいえない。
参照法条民法467条1項,破産法190条1項,破産法190条2項
破産者の行為が否認された場合と右行為を原因とする登記を原状に回復する登記の方法
最高裁判所第一小法廷昭和49年6月27日昭和46(オ)242民集 第28巻5号641頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者の行為が否認されたことを理由に右行為を原因とする登記を原状に回復するには、破産法一二三条の否認の登記によるべきである。
参照法条破産法72条,破産法123条
破産者がした債務の弁済が否認され給付したものが破産財団に復帰した場合と連帯保証債務
最高裁判所第一小法廷昭和48年11月22日昭和48(オ)726民集 第27巻10号1435頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者がした債務の弁済が破産管財人により否認され、その給付したものが破産財団に復帰したときは、さきにいつたん消滅した連帯保証債務は、当然復活する。
参照法条破産法72条,破産法77条1項,破産法79条,民法446条,民法458条
一、借地法の適用のある賃貸借の賃貸人が賃借人の破産を理由としてする解約申入と正当事由の要否 二、賃借人が破産しても賃貸借が解約されない場合における賃料債権の性質
最高裁判所第三小法廷昭和48年10月30日昭和47(オ)718民集 第27巻9号1289頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一、借地法の適用のある賃貸借の賃借人が破産しても、賃借土地上に建物を所有している場合は、賃貸人が民法六二一条に基づき解約申入をするためには、借地法四条一項但書、六条二項の正当事由が解約申入の時から民法六一七条所定の期間満了に至るまで存続することを要するものと解すべきである。 二、賃借人が破産しても賃貸借が解約されない場…
参照法条民法621条,借地法4条1項,借地法6条2項,破産法47条7号
破産法七四条一項所定の期間の起算日
最高裁判所第二小法廷昭和48年4月6日昭和47(オ)577民集 第27巻3号483頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産法七四条一項所定の一五日の期間は、権利移転の原因たる行為の日からではなく、当事者間における権利移転の効果を生じた日から起算すべきである。
参照法条破産法74条1項
詐欺を理由に取り消された法律行為に基づく利得を破産者が返還した場合と破産法七二条一号の適用
最高裁判所第三小法廷昭和47年12月19日昭和42(オ)699民集 第26巻10号1937頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産会社が、破産宣告を受ける前に、その経営が事実に反し健全であるかのように装つて第三者を欺罔し、新株の引受および貸付の意思表示をさせて金員の給付を受けたのち、その意思表示が詐欺を理由に取り消されたため、その利得の返還として同額の金員を同人に支払つた場合においても、破産債権者を害する意図のもとに支払をしたときは、その弁済…
参照法条破産法15条,破産法72条1号,民法96条,民法121条
株式会社に対しその整理開始前に負担した停止条件付債務の条件が整理開始後に成就したときと商法四〇三条一項、破産法一〇四条一号
最高裁判所第一小法廷昭和47年7月13日昭和45(オ)449民集 第26巻6号1151頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨株式会社の債権者が会社に対し、その整理開始前に停止条件付債務を負担した場合でも、整理開始後に条件が成就したときは、整理開始後に債務を負担したものとして、商法四〇三条一項、破産法一〇四条一号により相殺が禁止される。
参照法条商法403条1項,破産法104条1号
破産法七二条一号但書と受益者の無過失の要否
最高裁判所第一小法廷昭和47年6月15日昭和46(オ)912民集 第26巻5号1036頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産法七二条一号による否認権行使の場合において、受益者が同号但書により否認を免れうるためには、その行為の当時破産債権者を害することを知らなかつたことが認められれば足り、その知らないことにつき過失がなかつたかどうかは問わないものと解すべきである。
参照法条破産法72条1号但書
破産管財人の報酬と財団債権である国税その他の公課との優劣
最高裁判所第二小法廷昭和45年10月30日昭和40(オ)1467民集 第24巻11号1667頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産手続において破産財団が財団債権を弁済するに不定する場合、破産管財人の報酬は、財団債権である国税その他の公課に優先して弁済を受けることができる。
参照法条破産法47条,破産法51条
破産宣告手続における申立債権者の権利行使意思の表示による時効中断の効力と破産申立の取下
最高裁判所第一小法廷昭和45年9月10日昭和45(オ)85民集 第24巻10号1389頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産の申立債権者の破産宣告手続における権利行使意思の表示は、破産の申立が取り下げられた場合においても、債務者に対する催告として時効中断の効力を有し、右債権者は、取下の時から六か月内に訴を提起することにより、当該債権の消滅時効を確定的に中断することができる。
参照法条民法147条,民法149条,民法153条,破産法132条
破産法七四条の法意
最高裁判所第一小法廷昭和45年8月20日昭和44(オ)1061民集 第24巻9号1339頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産法七四条が対抗要件の否認について規定した趣旨は、対抗要件の充足行為も、本来は、同法七二条の一般規定によつて否認の対象となりうべきものであるが、原因行為に否認の理由がないかぎり、できるだけ対抗要件を具備させて当事者の所期の目的を達成させることとし、一定の要件をみたす場合にのみ、とくにこれを否認しうることとしたものと解…
参照法条破産法74条
破産宣告後は破産財団に属する財産に対し新たに国税徴収法による差押をすることができるか
最高裁判所第一小法廷昭和45年7月16日昭和39(行ツ)47民集 第24巻7号879頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産宣告後は、破産財団に属する財産に対し、財団債権である国税債権をもつて新たに国税徴収法による差押をすることはできない。
参照法条破産法47条2号,破産法71条,国税徴収法47条
仮差押の債務者が破産宣告を受けたときと第三者異議の訴の利益の有無
最高裁判所第一小法廷昭和45年1月29日昭和44(オ)568民集 第24巻1号74頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨仮差押の債務者が後に破産宣告を受けたときは、仮差押の執行は破産財団に対しては効力を失い、仮差押執行の排除を求める第三者異議の訴はその利益を有しない。
参照法条民訴法549条,破産法70条
一、破産手続において債権表に記載された債権の消滅時効期間 二、退職金債権と一般の先取特権
最高裁判所第三小法廷昭和44年9月2日昭和43(オ)1095民集 第23巻9号1641頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一、確定債権についての債権表の記載は確定判決と同一の効力を有するから、右債権表に記載された債権の消滅時効については、民法一七四条ノ二第一項により、その時効期間は一〇年であると解すべきである。 二、給料の後払いとしての性格を有する退職金債権については、その最後の六か月間の給料相当額について一般の先取特権があると解すべきで…
参照法条民法174条ノ2,民法306条,民法308条,破産法242条
親株の取戻権者の破産管財人に対する配当金および子株の返還請求の許否
最高裁判所第一小法廷昭和43年12月12日昭和39(オ)496民集 第22巻13号2943頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨株式の取戻権者が株券引渡の訴を提起した後に右株式につき生じた配当金および右株式につき株主に割り当てられた新株を破産管財人において取得した場合には、右取戻権者は、破産管財人に対し不当利得に基づく財団債権として右配当金および新株の返還を請求することができる。
参照法条破産法47条5号,民法704条,商法206条1項,商法280条ノ21項5号,商法280条ノ4,商法293条
一、債権者の代物弁済予約完結の行為が破産法第七二条第二号により否認されうる場合 二、右予約完結に際し代物弁済予約による所有権移転請求権保全の仮登記が存する場合およびその後右仮登記が権利放棄を理由に債権者により抹消された場合と破産法第七二条第…
最高裁判所第二小法廷昭和43年11月15日昭和40(オ)1107民集 第22巻12号2629頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一、債務の弁済期が未到来のため債権者が代物弁済一方の予約に基づく予約完結権を行使できない間に、債権者および債務者が債務者に対し破産の申立がされたことを知つて、両者が相通じ、債務者は期限の利−益を放棄して予約完結権の行使を誘致し、債権者は債務者に対し一方的予約完結の意思表示をし代物弁済の効力を生ぜしめた場合には、債権者の…
参照法条破産法72条2号,民法482条,不動産登記法2条2号,不動産登記法7条2項
破産宣告後の原因に基づく破産者の所得に対する所得税と破産法第四七条第二号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権
最高裁判所第三小法廷昭和43年10月8日昭和39(行ツ)6民集 第22巻10号2093頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産宣告後の原因に基づく破産者の所得に課せられた所得税は、破産法第四七条第二号但書にいう「破産財団ニ関シテ生シタル」請求権にあたらない。
参照法条破産法47条2号,旧所得税法(昭和22年法律第27号)9条8号
問屋の破産と取戻権
最高裁判所第一小法廷昭和43年7月11日昭和40(オ)25民集 第22巻7号1313頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨問屋が委託の実行としてした売買により権利を取得した後これを委託者に移転しない間に破産した場合には、委託者は、右権利につき取戻権を行使することができる。
参照法条商法552条,破産法87条
破産財団に属する物件が他人の土地上に存在することによつて生ずる損害金債権の性質
最高裁判所第一小法廷昭和43年6月13日昭和40(オ)1146民集 第22巻6号1149頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産財団に属する物件が他人の土地上に存在し、そのため、右土地を不法に占有することによつて生ずる損害金債権は、破産法第四七条第四号所定の財団債権にあたる。
参照法条破産法47条4号
株式会社が同時破産廃止の決定を受けた場合と清算人
最高裁判所第二小法廷昭和43年3月15日昭和42(オ)124民集 第22巻3号625頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨株式会社が破産宣告とともに同時破産廃止の決定を受けた場合において、なお残余財産があるときは、従前の取締役が当然に清算人となるものではなく、商法第四一七条第一項但書の場合を除き、同条第二項に則り、利害関係人の請求によつて、裁判所が清算人を選任すべきものと解するのが相当である。
参照法条商法417条,商法254条,破産法145条1項
破産者は株式会社の取締役となることができるか
最高裁判所第一小法廷昭和42年3月9日昭和41(オ)251民集 第21巻2号274頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産者は、復権しないかぎり、株式会社の取締役となることができない。
参照法条商法254条,民法653条,破産法7条
一 破産債権を有する者が支払の停止または破産の申立があつたことを知つて破産者に対し債務を負担した場合と相殺の許否 二 破産債権者の相殺権行使は否認権の対象となるか
最高裁判所第二小法廷昭和41年4月8日昭和39(オ)1158民集 第20巻4号529頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 破産債権を有する者が支払の停止または破産の申立があつたことを知つて破産者に対し債務を負担した場合には、破産法第一〇四条第三号本文の相殺制限の規定は類推適用されない。 二 破産債権者の相殺権行使は、否認権の対象とならない。
参照法条破産法104条,破産法72条,破産法98条
手形割引依頼人の支払停止を理由にされた手形買戻請求と破産法第一〇四条第三号但書。
最高裁判所第三小法廷昭和40年11月2日昭和38(オ)1003民集 第19巻8号1927頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨銀行が、買戻の特約を含む手形割引契約に基づき手形を割引いた後、割引依頼人の支払停止を理由として同人に対し該手形の買戻請求をした場合に取得した割引依頼人に対する買戻代金債権は、破産法第一〇四条第三号但書にいう「支払ノ停止若ハ破産ノ申立アリタルコトヲ知リタル時ヨリ前ニ生シタル原因ニ基」づき取得したものと解すべきである。
参照法条破産法104条
否認権の行使による返還金に付すべき利息の利率。
最高裁判所第一小法廷昭和40年4月22日昭和36(オ)1095民集 第19巻3号689頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産会社の銀行に対する債権譲渡行為が否認された結果、右銀行が該債権の取立によつて得た金員相当額を返還する場合において、これに付すべき利息は、年六分の商事法定利率によるのが相当である。
参照法条破産法72条,破産法77条,商法514条
破産法第七四条第一項にいう「第三者ニ対抗スルニ必要ナル行為」の主体。
最高裁判所第三小法廷昭和40年3月9日昭和37(オ)374民集 第19巻2号352頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨破産法第七四条第一項の規定により否認することのできる「第三者ニ対抗スルニ必要ナル行為」は、破産者の行為またはこれと同視すべきものに限られると解するのが相当である。
参照法条破産法74条
一 執行行為に基づく弁済の否認と破産法第七二条第一号の適用 二 破産法第七二条第一号による否認権行使における受益者の悪意の立証責任
最高裁判所第一小法廷昭和37年12月6日昭和37(オ)422民集 第16巻12号2313頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 破産者が強制執行を受けるについて害意ある加功をなした場合には、執行行為に基づく破産者の弁済は、破産法第七二条第一号によつて否認されうる。 二 破産法第七二条第一号による否認権行使においては、否認を免れようとする受益者がその行為の当時破産債権者を害することを知らなかつたことの立証責任を負う。
参照法条破産法75条,破産法72条1号,民訴法258条
一 約束手形の裏書人たる破産者が被裏書人から手形を受け戻すにつき手形金額の支払をした場合と破産法第七三条第一項の類推適用の有無 二 破産法第七三条第一項にいう「手形ノ支払」と「債務者ノ一人又ハ数人ニ対スル手形上ノ権利」の意義
最高裁判所第三小法廷昭和37年11月20日昭和33(オ)689民集 第16巻11号2293頁
位置づけ最高裁 / 民集登載
裁判要旨一 約束手形の裏書人たる破産者が被裏書人から手形を受け戻すにつき手形金額の支払をした場合には破産法第七三条第一項は類推適用のされない。 二 破産法第七三条第一項にいう「手形ノ支払」とは、約束手形にあつては振出人の支払を指し、「債務者ノ一人又ハ数人ニ対スル手形上ノ権利」とは、手形所持人の前者に対する遡及権を指すにほかなら…
参照法条破産法73条,破産法72条,手形法43条,手形法53条,手形法777条1項,手形法77条1項
最高裁 / 刑集登載1件
1 破産法374条3号にいう「商業帳簿」の意義 2 電磁的記録と破産法374条3号にいう「商業帳簿」
最高裁判所第三小法廷平成14年1月22日平成12(あ)1606刑集 第56巻1号1頁
位置づけ最高裁 / 刑集登載
裁判要旨1 破産法374条3号にいう「商業帳簿」は,商法32条1項にいう「会計帳簿及び貸借対照表」をいう。 2 破産法374条3号にいう「商業帳簿」には,可視性,可読性が確保されている電磁的記録が含まれる。
参照法条破産法374条3号,商法32条1項
最高裁 / 裁判集登載40件
第三債務者が差押債務者に対する弁済後に差押債権者に対してした更なる弁済は,差押債務者が破産手続開始の決定を受けた場合,破産法162条1項の規定による否認権行使の対象となるか
最高裁判所第三小法廷平成29年12月19日平成28(受)1797集民 第257号29頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債権差押命令の送達を受けた第三債務者が,差押債権につき差押債務者に対して弁済をし,差押債権者に対して更に弁済をした後,差押債務者が破産手続開始の決定を受けた場合,後者の弁済は,破産法162条1項の規定による否認権行使の対象とならない。
参照法条破産法162条1項,民法481条1項
1 継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約に基づいて金銭の借入れと弁済が繰り返され,同契約に基づく債務の弁済がその借入金全体に対して行われる場合において,過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときにおける利息制限法(平成18年法律第…
最高裁判所第一小法廷平成25年7月18日平成23(受)1948集民 第244号55頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨1 継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約に基づいて金銭の借入れと弁済が繰り返され,同契約に基づく債務の弁済がその借入金全体に対して行われる場合において,過払金が発生している時点で新たな借入れをしたときには,利息制限法(平成18年法律第115号による改正前のもの)1条1項にいう「元本」の額は,新たな借入金に上記過払金…
参照法条(1につき)利息制限法(平成18年法律第115号による改正前のもの)1条1項 (2,3につき)民訴法260条2項 (2につき)破産法2条5項 (3,4につき)民訴法129条 (3につき)民訴法124条,民訴法136条 (4につき)破産法10…
債務者の代理人である弁護士が債権者一般に対して債務整理開始通知を送付した行為が破産法162条1項1号イ及び3項にいう「支払の停止」に当たるとされた事例
最高裁判所第二小法廷平成24年10月19日平成23(受)462集民 第241号199頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債務者の代理人である弁護士が債権者一般に対して債務整理開始通知を送付した行為は,?上記通知に,上記債務者が自らの債務整理を弁護士に委任した旨並びに当該弁護士が債権者一般に宛てて上記債務者,その家族及び保証人への連絡及び取立て行為の中止を求める旨の各記載がされていたこと,?上記債務者が単なる給与所得者であり広く事業を営む…
参照法条破産法162条1項1号イ,破産法162条3項
株式会社の取締役等の解任又は選任を内容とする株主総会決議不存在確認の訴えの係属中に当該株式会社が破産手続開始の決定を受けた場合における訴えの利益の消長
最高裁判所第二小法廷平成21年4月17日平成20(受)951集民 第230号395頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨株式会社の取締役又は監査役の解任又は選任を内容とする株主総会決議不存在確認の訴えの係属中に当該株式会社が破産手続開始の決定を受けても,上記訴訟についての訴えの利益は当然には消滅しない。
参照法条会社法
830条〈株主総会等の決議の不存在又は無効の確認の訴え〉,破産法30条,民法653条,民訴法第2編第1章訴え
破産管財人が破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除した際に破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をして上記賃料等の現実の支払を免れたことにより敷金返還請求権の質権者に対し不当利得返還義務を負う場合において破産管財人が悪意の受益…
最高裁判所第一小法廷平成18年12月21日平成17(オ)184集民 第222号643頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産管財人が,破産者の締結していた建物賃貸借契約を合意解除するに際して破産宣告後の未払賃料等に敷金を充当する旨の合意をし,上記賃料等の現実の支払を免れたことにより,敷金返還請求権の質権者に対し不当利得返還義務を負う場合において,法律上の原因の有無が,破産債権者のために破産財団の減少を防ぐという破産管財人の職務上の義務と…
参照法条民法362条,民法619条2項,民法703条,民法704条,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条7号,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)47条8号,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)…
破産者が株式会社である場合において破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき破産者の破産宣告当時の代表取締役に対してした別除権放棄の意思表示の効力
最高裁判所第二小法廷平成16年10月1日平成16(許)5集民 第215号199頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産者が株式会社である場合において,破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき,別除権者が破産者の破産宣告当時の代表取締役に対してした別除権放棄の意思表示は,これを有効とみるべき特段の事情の存しない限り,無効である。
参照法条破産法96条,破産法197条12号,破産法277条,商法254条3項,商法417条,民法653条
債権譲渡人について支払停止又は破産の申立てがあったことを停止条件とする債権譲渡契約に係る債権譲渡と破産法72条2号による否認
最高裁判所第三小法廷平成16年9月14日平成15(受)339集民 第215号171頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債権譲渡人について支払停止又は破産の申立てがあったことを停止条件とする債権譲渡契約に係る債権譲渡は,破産法72条2号に基づく否認権行使の対象となる。
参照法条破産法72条2号,民法127条1項,民法466条
仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止のために担保が立てられた場合における債務者に対する破産宣告と担保の事由の消滅
最高裁判所第二小法廷平成14年4月26日平成14(許)1集民 第206号401頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨仮執行宣言付判決に対する上訴に伴う強制執行の停止のために担保が立てられた場合において,債務者が破産宣告を受けたことの一事をもって,「担保の事由が消滅したこと」に該当するということはできない。
参照法条破産法70条1項,民訴法79条1項,民訴法259条,民訴法398条1項,民訴法400条2項,民事執行法39条1項
破産宣告決定の送達を受けた破産者の同決定に対する即時抗告期間
最高裁判所第二小法廷平成13年3月23日平成12(許)42集民 第201号475頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産宣告決定の送達を受けた破産者の同決定に対する即時抗告期間は,同決定の公告のあった日から起算して2週間である。
参照法条破産法112条,破産法143条1項,破産法143条2項
破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき放棄の意思表示をすべき相手方
最高裁判所第二小法廷平成12年4月28日平成11(許)40集民 第198号193頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産者が株式会社である場合を含め、破産財団から放棄された財産を目的とする別除権につき別除権者がその放棄の意思表示をすべき相手方は、破産者である。
参照法条破産法96条・破産法197条12号・破産法277条
預託金会員制ゴルフクラブの会員のゴルフ場施設利用料金支払義務と破産法五九条一項の未履行債務
最高裁判所第一小法廷平成12年3月9日平成10(オ)1116集民 第197号269頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨預託金会員制ゴルフクラブの会員がゴルフ場施設を利用した場合に発生すべき所定の施設利用料金の支払義務は、破産法五九条一項の未履行債務に当たらない。
参照法条破産法59条1項,民法第3編第2章契約
一 破産管財人が破産法五九条一項に基づく解除権を行使することができない場合 二 年会費の定めのある預託金会員制ゴルフクラブの会員が破産しても破産管財人が破産法五九条一項により会員契約を解除することができないとされた事例
最高裁判所第一小法廷平成12年3月9日平成11(受)1067集民 第197号289頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 破産宣告当時双務契約の当事者双方に未履行の債務が存在していても、契約を解除することによって相手方に著しく不公平な状況が生じるような場合には、破産管財人は破産法五九条一項に基づく解除権を行使することができない。 二 年会費の定めのある預託金会員制ゴルフクラブの会員が破産した場合において、破産管財人が会員契約を解除する…
参照法条破産法59条1項,民法第3編第2章契約
破産者の財産に対する滞納処分手続における交付要求に係る配当金を交付すべき相手方
最高裁判所第一小法廷平成9年12月18日平成8(行ツ)111集民 第186号685頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産者の財産に対する滞納処分手続において交付要求がされたときは、交付要求に係る請求権に基づき破産宣告前に国税徴収法又は国税徴収の例による差押え又は参加差押えがされている場合を除き、交付要求に係る配当金は、破産管財人に交付すべきである。
参照法条国税徴収法82条,国税徴収法129条1項,国税徴収法133条1項,破産法47条2号,破産法49条,破産法51条1項,破産法71条1項
上告人が上告理由書提出期間経過後に破産宣告を受けた場合に受継手続を経ることなく民訴法四〇一条により上告棄却の判決をすることの可否
最高裁判所第三小法廷平成9年9月9日平成5(オ)747集民 第185号189頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨上告裁判所は、上告を理由なしと認める場合には、上告理由書提出期間の経過後に上告人が破産宣告を受けたときであっても、受継手続を経ることなく、口頭弁論を経ずに上告棄却の判決をすることができる。
参照法条民訴法214条,民訴法222条1項,民訴法401条,破産法69条,破産法246条
一 主たる債務者の破産手続において債権全額を代位弁済した保証人が債権の届出名義の変更の申出をした場合における求償権の消滅時効の中断 二 主たる債務者の破産手続において債権全額を代位弁済した保証人が債権調査期日の後に債権の届出名義の変更の申出…
最高裁判所第三小法廷平成9年9月9日平成7(オ)740集民 第185号287頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 債権者が主たる債務者の破産手続において債権全額の届出をした後、右債権全額を代位弁済した保証人が、破産裁判所に債権の届出をした者の地位を承継した旨の届出名義の変更の申出をしたときは、右代位弁済により保証人が取得した求償権の消滅時効は、右求償権の全部について右届出名義の変更の申出の時から破産手続の終了に至るまで中断する…
参照法条民法147条,民法152条,民法174条ノ2第1項,民法501条,破産法26条2項,破産法240条1項,破産法287条1項
免責の効力を受ける破産債権に基づく詐害行為取消権行使の許否
最高裁判所第三小法廷平成9年2月25日平成8(オ)1430集民 第181号509頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨免責の効力を受ける破産債権の債権者が右債権に基づいて詐害行為取消権を行使することは許されない。
参照法条民法424条,破産法366条ノ12
一回目の手形不渡りが破産法一〇四条二号にいう「支払ノ停止」に当たるとされた事例
最高裁判所第一小法廷平成6年2月10日平成2(オ)126集民 第171号445頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨資金不足を理由にする一回目の手形不渡りが、金額が約三億六〇〇〇万円であり、多額の債務を抱え支払不能の状態にある時点で生じたときは、その後に満期が到来した約一一〇〇万円の手形については弁済等により不渡りが回避されたとしても、右一回目の手形不渡りが破産法一〇四条二号にいう「支払ノ停止」に当たる。
参照法条破産法104条2号
破産会社の予納法人税と破産管財人の予納申告等の義務
最高裁判所第三小法廷平成4年10月20日平成2(行ツ)98集民 第166号105頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産会社の破産管財人には、予納法人税が破産法四七条二号ただし書にいう「破産財団ニ関シテ生シタルモノ」に当たるか否かを問わず、法人税法(昭和五六年法律第一二号による改正前のもの)一〇二条及び一〇五条に基づく予納申告等の義務がある。
参照法条法人税法(昭和56年法律第12号による改正前のもの)102条,法人税法(昭和56年法律第12号による改正前のもの)105条,破産法47条2号ただし書
破産法三六六条ノ四第一項及び三六六条ノ八の各規定と憲法三二条
最高裁判所第三小法廷平成3年2月21日平成2(ク)127集民 第162号117頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産法三六六条ノ四第一項の破産者の審訊についての規定並びに同法三六六条ノ八の破産者及び異議申立人の意見の聴取についての規定は、憲法三二条に違反しない。
参照法条憲法32条,破産法366条ノ4第1項,破産法366条ノ8
一 給与支給機関が地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき地方公務員共済組合の組合員である地方公務員の給与から貸付金残額を控除して右組合に払い込む行為と破産法七二条二号による否認 二 給与支給機関が地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づ…
最高裁判所第三小法廷平成2年10月2日昭和59(オ)454集民 第161号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 給与支給機関が、地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき、地方公務員共済組合の組合員である地方公務員の給与から未返済の貸付金に相当する金額を控除してこれを右組合に払い込む行為は、破産法七二条二号による否認の対象となる。 二 給与支給機関が、地方公務員等共済組合法一一五条二項に基づき、地方公務員共済組合の組合員であ…
参照法条地方公務員等共済組合法115条2項,破産法72条2号,民事執行法152条2項
財産分与金の支払を目的とする債権と取戻権
最高裁判所第一小法廷平成2年9月27日平成2(オ)718集民 第160号373頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨財産分与の分与者が破産した場合において、その相手方は、破産管財人に対し、取戻権の行使として、財産分与金の支払を目的とする債権の履行を請求することはできない。
参照法条民法768条,破産法87条
いわゆる同族会社の実質的な経営者である破産者が当該会社のためにした保証又は担保の供与が破産法七二条五号にいう無償行為に当たる場合
最高裁判所第二小法廷昭和62年7月10日昭和58(オ)735集民 第151号369頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨いわゆる同族会社の実質的な経営者である破産者が義務なくして当該会社のために保証又は担保の供与をしたことを直接の原因として、債権者が当該会社に対して出損をしても、破産者がその行為の対価として経済的利益を受けない場合には、右行為は、破産法七二条五号にいう無償行為に当たる。 (反対意見がある。)
参照法条破産法72条5号
立証についての釈明権の不行使が違法とされた事例
最高裁判所第一小法廷昭和61年4月3日昭和58(オ)1447集民 第147号489頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産管財人が破産者のした代物弁済を否認してその相手方に対し目的物である中古トラックの価額償還を求める訴訟において、裁判所が価額償還請求権の発生を肯認する判断に達したが、否認権行使時の時価については原告の主たる立証の対象とならず、また被告もこれを積極的に争わないという場合に、代物弁済時及び相手方の処分時の価額については書…
参照法条破産法72条,破産法77条,民訴法127条
破産法七四条一項にいう「支払ノ停止」があつたとはいえないとされた事例
最高裁判所第一小法廷昭和60年2月14日昭和59(オ)467集民 第144号109頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨債務者が債務整理の方法等について弁護士と相談し、右弁護士との間で破産申立の方針を決めたとしても、他に特段の事情のない限り、破産法七四条一項にいう「支払ノ停止」があつたとはいえない。
参照法条破産法74条
建物収去土地明渡請求及び賃料相当損害金請求訴訟の係属中に被告が破産宣告を受けた場合と破産宣告までに発生した賃料相当損害金請求部分の訴訟の受継の手続
最高裁判所第一小法廷昭和59年5月17日昭和58(オ)333集民 第142号1頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨建物収去土地明渡請求及び賃料椙当損害金請求訴訟の係属中に被告が破産宣告を受けた場合、破産宣告の前日までに発生した賃料相当損害金請求部分の訴訟は、破産法六九条所定の破産財団に属する財産に関する訴訟ではなく、同法二四六条所定の破産債権の確定を求める訴訟であつて、その受継は、同法二四六条、二四四条二項、二四七条の定める手続に…
参照法条破産法69条,破産法244条,破産法246条,破産法247条,民訴法214条,民訴法218条
一 指名債権譲渡の対抗要件と譲渡人の破産 二 民法施行法五条四号にいう「確定日附アル証書中ニ私署証書ヲ引用シタルトキ」の意義
最高裁判所第三小法廷昭和58年3月22日昭和57(オ)973集民 第138号303頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 指名債権の譲渡を受けた者は、破産宣告前に右譲渡について民法四六七条二項所定の対抗要件を具備しない限り、右債権の譲受をもつて破産管財人に対抗しえない。 二 民法施行法五条四号にいう「確定日附アル証書中ニ私署証書ヲ引用シタルトキ」とは、確定日付ある証書それ自体に当該私署証書の存在とその同一性が明確に認識しうる程度にその…
参照法条民法467条2項,破産法6条1項,破産法71条,民法施行法5条4号
強制執行としてした行為と破産法七二条二号の適用
最高裁判所第三小法廷昭和57年3月30日昭和56(オ)1072集民 第135号599頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産法七二条二号にいう「債務ノ消滅ニ関スル行為」には、同法七五条の執行行為に基づくものをも含むが、この場合に、右行為に関しては、破産者が強制執行を受けるにつき害意ある加功をしたことを必要とするものではない。
参照法条破産法72条2号,破産法75条
いわゆる内整理のための債権者委員会の決議の効力
最高裁判所第二小法廷昭和51年11月1日昭和50(オ)614集民 第119号149頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨いわゆる内整理のための債権者委員会の決議は、その表決に加わらなかつた債権者を当然に拘束する効力を有するものではない。
参照法条民法91条,破産法179条,破産法306条
和議認可決定及びこれに対する抗告事件についての抗告棄却決定と憲法三二条、八二条
最高裁判所第三小法廷昭和50年2月27日昭和50(ク)16集民 第114号253頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨和議認可決定及びこれに対する抗告事件についての抗告棄却決定は、口頭弁論を経ないでされても、憲法三二条、八二条に違反しない。
参照法条和議法7条,和議法11条,破産法110条,憲法32条
強制執行としてした行為と破産法七二条二号の適用
最高裁判所第二小法廷昭和48年12月21日昭和48(オ)544集民 第110号807頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産法七二条二号の債務消滅に関する行為とは、破産者の意思に基づく行為のみにかぎらず、賃権者が同法七五条の強制執行としてした行為であつて破産者の財産をもつて債務を消滅させる効果を生じさせる場合を含む。
参照法条破産法72条2号,破産法75条
破産管財人は建物保護ニ関スル法律第一条の第三者にあたるか
最高裁判所第二小法廷昭和48年2月16日昭和46(オ)851集民 第108号215頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産者から建物所有の目的で土地を賃借した者に対する関係で、破産管財人は、建物保護ニ関スル法律第一条の第三者にあたる。
参照法条破産法157条,破産法162条,破産法185条,建物保護ニ関スル法律1条
支払停止後破産申立前になされた仮登記に基づいて破産管財人に対する本登録請求が認められた事例
最高裁判所第二小法廷昭和42年8月25日昭和40(オ)1226集民 第88号285頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨売主の支払停止前になされた農地の売買について、知事の許可がなかつたため、買主において右支払停止後破産申立前に所有権移転請求権保全の仮登記を経たが、破産宣告が右仮登記後一年を超えてなされたときは、右仮登記についてもはや破産法第七四条第一項による否認をしえなくなり、買主は、右仮登記に基づいて、破産管財人に対し知事の許可を条…
参照法条破産法84条,破産法72条,不動産登記法2条
否認権行使の結果原物の価額の償還を求めうるにすぎない場合における、その価額算定の時期
最高裁判所第一小法廷昭和42年6月22日昭和39(オ)881集民 第87号1111頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨否認権行使の結果、原物を破産財団に返還することを求めることができず、その価額の償還を求めうるにすぎない場合においては、その価額は、否認権行使時の時価をもつて算定すべきであり、口頭弁論終結時の時価によるべきではない。
参照法条破産法77条
否認権行使の効果として現物の返還に代る価格の償還を求める場合における価格算定の基準時
最高裁判所第一小法廷昭和41年11月17日昭和37(オ)1323集民 第85号127頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨否認権行使の効果として現物の返還に代る価格の償還を求める場合においては、右価格は、否認権行使の時点における価格を基準として算定すべきである。
参照法条破産法77条
一 大口債権者に対する代物弁済等に破産債権者を害する意思が認められないとされた事例。 二 破産法第八四条の適用と当事者の主張の要否。
最高裁判所第一小法廷昭和40年4月22日昭和37(オ)1262集民 第78号695頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨一 大口債権者が本件土地の所有権を取得することによりその債務が消滅すれば、残る小口債権者に対する支払は必ずしも困難ではなく、破産会社の債権、操業再開も必ずしも不可能でないということを破産会社の首脳部が信じてなした本件土地の右大口債権者に対する代物弁済契約もしくは根抵当権設定契約に破産債権者を害する意思が認められないとし…
参照法条破産法72条1号,破産法84条
破産債権者のする相殺権の行使は否認権の対象となるか。
最高裁判所第一小法廷昭和40年4月22日昭和39(オ)1216集民 第78号739頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産債権者の相殺権の行使は、破産法第一〇四条の制限に服するのみであつて、同法第七二条各号の否認権の対象となることはないものと解すべきである。
参照法条破産法104条,破産法72条
否認権行使による利得返還の範囲を算定する基準時。
最高裁判所第三小法廷昭和40年4月6日昭和38(オ)669集民 第78号523頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨代物弁済契約の否認により、原物に代わる利得の返還をなすべき範囲は、否認された行為の時における目的物の価額ではなく、否認権の行使される現時の価額を基準として決定すべきであると解すべきである。
参照法条破産法77条1項
破産者に対する強制執行に基づく配当行為に対する否認権の行使を認めた事例。
最高裁判所第二小法廷昭和39年7月29日昭和38(オ)916集民 第74号797頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産法第七二条第二号の債務の消滅に関する行為には、破産者に対する強制執行に基づく配当行為も含まれ、これに対する否認権行使が許される。
参照法条破産法72条2号,破産法75条
登記の否認によつて受益者に対する代価償還請求が行われる場合の価額算定の基準時。
最高裁判所第三小法廷昭和39年3月24日昭和36(オ)950集民 第72号589頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産者より不動産の譲渡を受けた者に対する登記が否認された場合において、その不動産が善意の転得者の所有に帰していて返還請求ができないため、右受益者に対する代価償還請求が行われるときの償還価額は、否認権行使の時の右不動産の時価を基準として算定される。
参照法条破産法74条,破産法77条
破産管財人は民法第一七七条および信託法第三条の第三者にあたるか。
最高裁判所第三小法廷昭和38年7月30日昭和36(オ)153集民 第67号175頁
位置づけ最高裁 / 裁判集登載
裁判要旨破産者と信託契約をした者に対する関係で、破産管財人は、民法第一七七条および信託法第三条の第三者にあたる。
参照法条破産法157条,破産法162条,破産法185条,民法177条,信託法3条
最高裁1件
1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合における破産手続の終了と刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」 2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役と当該会社を被…
最高裁判所第三小法廷令和8年4月7日令和6(あ)1479
裁判要旨1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合には、破産手続が終了したとしても、刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」に当たらない。 2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役は、破産手続開始によりその地位を当然には失わず、破産手続が終了するまで…
参照法条(1、3につき)会社法
475条1号〈清算の開始原因 解散した場合(第四百七十一条第四号に掲げる事由によって解散した場合及び破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)〉、会社法
476条〈清算株式会社の能力〉、会社法
481条1号〈清算人の職務 現務の結了〉 (1につき)刑訴法339条1項4号 (2、3につき)刑訴法27条1項 (2につき)会社法
330条〈株式会社と役員等との関係〉、会社法
349条1項〈株式会社の代表〉、民法653条2号、破産法78条1項 (3につき)会…
該当する裁判例がありません。