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手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則

手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

手形訴訟及び小切手訴訟は、手形・小切手による金銭支払請求を迅速に処理するための簡易な訴訟手続です。証拠調べの方法や反訴を制限する一方で、判決に不服がある当事者には控訴ではなく異議申立てにより通常手続へ戻る道が用意されています。本ページでは、手形訴訟・小切手訴訟の開始要件から異議後の手続、他の手続からの移行までの特則条文を整理しています。

手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則
項目内容根拠条文
対象となる請求手形・小切手金と法定利率の遅延損害金350条・367条
申述の時期訴状に手形(小切手)訴訟を求める旨を記載350条2項
反訴提起できない351条
証拠調べ書証・電磁的記録の内容に限る352条1項
当事者尋問成立の真否・手形呈示の事実は可352条3項
嘱託・鑑定証拠調べや調査の嘱託はできない352条2項・4項
通常手続への移行原告はいつでも申述で移行できる353条
弁論の終結被告が争わなければ終結できる354条
対象外の訴え弁論なしで却下判決ができる355条
控訴できない(却下判決を除く)356条
異議申立て送達日から2週間以内に申立て357条
異議後の審理通常手続で審理をやり直す361条
認可・取消し判決が一致すれば認可、不一致なら取消し362条
  • 職権で調査すべき事項には、証拠調べを制限する352条の規定は適用されない(352条5項)
  • 控訴禁止(356条)は、355条1項による却下判決には及ばない
  • 異議の取下げは相手方の同意がなければ効力を生じない(360条2項)
  • 異議の取下げには訴えの取下げに関する261条3項〜6項等の規定が準用される(360条3項)
  • 350条2項・351条から366条までの規定は小切手訴訟に準用される(367条2項)
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手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則

手形訴訟及び小切手訴訟に関する特則について、条文は何を定めているか。

第350条手形訴訟の要件手形訴訟を求めるかは訴状で申し出る2項判例なし
  • 手形金と法定利率による遅延損害金の請求に使える
  • 手形訴訟を求める申述は訴状に記載する
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第351条反訴の禁止手形訴訟では反訴を起こせない1項判例なし
  • 反訴の提起は禁止されている
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第352条証拠調べの制限証拠調べは書証など一部に限定5項判例なし
  • 証拠調べは書証・電磁的記録の内容に限られる
  • 文書提出命令や証拠調べ・調査の嘱託はできない
  • 成立の真否・手形呈示の事実は当事者尋問ができる
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第353条通常の手続への移行原告はいつでも通常手続に戻せる4項判例なし
  • 原告は口頭弁論終結まで、被告の承諾なしに通常手続への移行を申述できる
  • 申述があった時に訴訟は通常手続に移行し、裁判所は被告に直ちに通知する
  • 移行後は、手形訴訟のため指定済みの期日も通常手続の期日とみなす
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第354条口頭弁論の終結被告が争わなければ弁論を打ち切れる1項判例なし
  • 被告が事実を争わず防御方法も出さない場合、通知前でも弁論終結ができる
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第355条口頭弁論を経ない訴えの却下対象外の請求は弁論なしで却下できる2項判例なし
  • 手形訴訟の対象外の請求は口頭弁論を経ずに判決で却下できる
  • 却下判決の送達から2週間以内に通常手続で再提訴なら提起時期は当初のまま
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第356条控訴の禁止手形訴訟の判決には控訴できない1項判例 2件
  • 手形訴訟の終局判決に対する控訴はできない
  • 訴えを却下した判決(355条1項〈口頭弁論を経ない訴えの却下〉によるものを除く)には控訴できる
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第357条異議の申立て判決に不服なら2週間以内に異議申立て1項判例なし
  • 却下判決を除く終局判決には、送達日から2週間の不変期間内に異議を申し立てられる
  • 期間経過前に申し立てた異議も有効
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第358条異議申立権の放棄異議を申し立てる権利はあらかじめ放棄できる1項判例なし
  • 異議申立て前に限り、異議申立権を放棄できる
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第359条口頭弁論を経ない異議の却下不備が直らない異議は弁論なしで却下1項判例なし
  • 補正できない不適法な異議は口頭弁論を経ずに判決で却下できる
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第360条異議の取下げ異議は第一審判決までなら取り下げ可3項判例 7件
  • 通常手続による第一審の終局判決があるまで異議を取り下げられる
  • 取下げには相手方の同意が必要
  • 訴えの取下げに関する規定(261条3項〈訴えの取下げ〉〜6項等)を準用する
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第361条異議後の手続異議が適法なら通常手続で審理し直す1項判例 5件
  • 適法な異議があると訴訟は口頭弁論終結前の状態に戻る
  • その後は通常の手続で審理・裁判する
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第362条異議後の判決判決が一致すれば手形訴訟判決を認可2項判例 2件
  • 異議後の判決が手形訴訟の判決と一致すれば認可する
  • 手形訴訟の手続が法律違反なら認可しない
  • 認可しない場合は手形訴訟の判決を取り消す
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第363条異議後の判決における訴訟費用異議後は訴訟費用も改めて裁判2項判例 5件
  • 異議却下や訴訟費用負担の裁判を認可する場合、異議申立て後の費用負担を裁判する
  • 258条4項〈裁判の脱漏〉の規定を準用する
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第364条事件の差戻し控訴審は原則として第一審に差し戻す1項判例 1件
  • 異議却下の第一審判決を取り消すときは事件を第一審に差し戻す
  • 更に弁論の必要がない場合は差し戻さなくてよい
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第365条訴え提起前の和解の手続から手形訴訟への移行訴え提起前の和解からの移行は申立て時に申述1項判例 2件
  • 275条2項〈訴え提起前の和解〉後段でみなし提訴となる訴えは、和解申立ての際に手形訴訟を求める申述をする
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第366条督促手続から手形訴訟への移行支払督促からの移行も申立て時に申述2項判例 13件
  • 395条〈督促異議の申立てによる訴訟への移行〉・398条1項〈指定簡易裁判所の裁判所書記官に対してされた支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあ…〉でみなし提訴となる訴えは、支払督促の申立ての際に申述する
  • 391条1項〈仮執行の宣言〉の仮執行宣言があったときは、その申述はなかったものとみなす
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第367条小切手訴訟小切手にも手形訴訟と同じ特則を準用2項判例 8件
  • 小切手金と法定利率による遅延損害金の請求に小切手訴訟を求められる
  • 350条2項〈手形訴訟の要件〉・351条〈反訴の禁止〉から366条〈督促手続から手形訴訟への移行〉までの規定を小切手訴訟に準用する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第356条民事訴訟法

民訴法第三五六条〈控訴の禁止〉の和解に対する請求異議の訴の管轄

裁判要旨民訴法第三五六条〈控訴の禁止〉の和解に対する請求異議の訴は、訴訟物の価額の如何にかかわらず、和解の成立した裁判所の専属管轄に属する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年2月10日 昭和39(オ)1184
登載
集民 第82号327頁
参照法条
民訴法356条,民訴法545条,民訴法563条
論点2第356条民事訴訟法

民訴法第三五六条〈控訴の禁止〉の和解に対する請求異議の訴の管轄

裁判要旨民訴第三五六条〈控訴の禁止〉の和解に対する請求異議の訴は、和解の成立した裁判所の専属管轄に属する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和37年3月15日 昭和34(オ)878
登載
民集 第16巻3号548頁
参照法条
民訴法356条,民訴法545条,民訴法560条,民訴法563条
論点3第360条民事訴訟法

被参加人の意思に反する補助参加人の控訴申立の効力

裁判要旨補助参加人のなした控訴の申立が被参加人の意思に反するものであつても、その申立の以前に、被参加人が相手方と不控訴の合意をなし、または控訴権を放棄していたなどの事由の存在しないかぎり、右控訴の申立は、被参加人の訴訟行為に抵触するものとはいえず、無効とはならないものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和46年6月29日 昭和41(オ)539
登載
集民 第103号241頁
参照法条
民訴法69条,民訴法360条,民訴法364条
論点4第360条民事訴訟法

控訴審たる地方裁判所が訴の変更により追加提起された新請求につきした判決と不服申立の種類

裁判要旨事件が控訴審たる地方裁判所に係属中、訴の変更により新請求が追加提起された場合において、同裁判所が新訴に対してする判断は実質上初審としてするものではあるが、第二審としてした判断であり、したがつて、これに対し高等裁判所にする不服申立は上告であつて控訴ではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和44年9月26日 昭和44(テ)23
登載
集民 第96号651頁
参照法条
民訴法360条,民訴法393条1項
論点5第360条民事訴訟法

訴の利益がないとして請求が排斥された場合と勝訴の当事者からの控訴申立の適否。

裁判要旨第一審裁判所が訴の利益がないとして原告の請求を排斥した場合は、請求棄却の判決を求めた被告も控訴申立の利益を有するものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年3月19日 昭和39(オ)352
登載
民集 第19巻2号484頁
参照法条
民訴法226条,民訴法360条
論点6第360条民事訴訟法

一 被参加人が補助参加人のなした控訴の申立を遅滞なく取り消した場合の控訴の申立の効力。

二 補助参加人のなした控訴の申立が権利の濫用と認められた事例。

裁判要旨一 一審における補助参加人が控訴の申立をなした後、被参加人が遅滞なくこれを取り消した場合には、右控訴の申立は効力を生じない。

二 補助参加人は被参加人を勝訴させることによって自己の利益を確保するため、被参加人を補助する目的をもって訴訟に関与するものであるから、一審における補助参加人が控訴を申し立てると同時に被参加人および被控訴人双方を相手方として当事者参加の申立をなし、右申立が被参加人の請求そのものを否定せんとするものであるときは、右控訴の申立は権利の濫用として許されない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年7月2日 昭和37(オ)156
登載
集民 第74号395頁
参照法条
民訴法360条1項,民訴法69条2項,民法1条
論点7第360条民事訴訟法

控訴審が第一審で審理されなかつた予備的請求について審判することの適否。

裁判要旨控訴審は、第一審で審理されなかつた予備的請求について審判する必要が生じた場合には、必ずしも事件を第一審に差し戻されなければならないものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年7月27日 昭和35(オ)77
登載
集民 第61号809頁
参照法条
民訴法360条1項
論点8第360条民事訴訟法

第一審の判断を経ない予備的請求と第二審の判断。

裁判要旨いわゆる請求の予備的併合の場合、第一審裁判所が主たる請求を認容したため予備的請求につき判断をしなかつたときといえども、第二審裁判所は主たる請求を排斥した上予備的請求につき判断をなし得るものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和33年10月14日 昭和31(オ)822
登載
民集 第12巻14号3091頁
参照法条
民訴法360条,民訴法227条
論点9第360条民事訴訟法

控訴審における訴の変更は審級制度に反しないか

裁判要旨控訴審において交替的訴の変更がなされても、請求の基礎に変更がない場合には、その部分につき第一審の審理がなされているから、相手方の審級の利益を失わしめるものとはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年2月26日 昭和28(オ)1061
登載
民集 第8巻2号630頁
参照法条
民訴法232条,民訴法378条,民訴法360条1項
論点10第361条民事訴訟法

訴訟費用の裁判に対する上告理由の可否

裁判要旨訴訟費用の裁判に対する上告理由は、本案の裁判に対する上告理由がすべて採用されないときは、採用できない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年11月26日 昭和40(オ)780
登載
集民 第81号169頁
参照法条
民訴法361条
論点11第361条民事訴訟法

一 原告主張の金額の債務の負担を認める旨の口頭弁論調書の記載からその弁済期の主張についても自白があつたものと解された事例
二 本案の上訴理由がないときの訴訟費用の裁判に対する不服申立

裁判要旨本案の裁判に対する上訴とともに訴訟費用の裁判に対し不服が申し立てられた場合においても、本案の裁判に対する上訴の理由がないときは、訴訟費用の裁判に対する不服の申立は許されない。(昭和二九年一月二八日第一小法廷判決、民集八巻一号三〇八頁参照)。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年2月26日 昭和35(オ)8
登載
集民 第64号619頁
参照法条
民訴法257条,民訴法361条,民訴法384条,民訴法396条,民訴法414条
論点12第361条民事訴訟法

本案の裁判に対する上訴理由がない場合と訴訟費用の裁判に対する不服申立。

裁判要旨本案の裁判に対する上訴とともに訴訟費用の裁判に対し不服が申し立てられた場合においても、本案の裁判に対する上訴が理由のないときは、訴訟費用の裁判に対する不服の申立は許されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年10月4日 昭和38(オ)122
登載
集民 第68号239頁
参照法条
民訴法361条
論点13第361条民事訴訟法

上訴の理由がない場合の訴訟費用の裁判に対する不服申立。

裁判要旨本案の裁判に対する上訴とともに訴訟費用の裁判に対し不服が申立てられ、本案の裁判に対する上訴が理由のない場合、訴訟費用の裁判に対する不服申立は許されない。(昭和二七年(オ)第七三四号同二九年一月二八日第一小法廷判決、民集八巻三〇八頁参照)
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年6月22日 昭和35(オ)937
登載
集民 第61号337頁
参照法条
民訴法361条
論点14第361条民事訴訟法

本案の裁判に対する上訴と共になされた訴訟費用の裁判に対する不服申立の適否

裁判要旨本案の裁判に対する上訴と共に訴訟費用の裁判に対し不服が申立てられた場合においても、本案の裁判に対する上訴が理由のないときは、訴訟費用の裁判に対する不服の申立は許されない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和29年1月28日 昭和27(オ)734
登載
民集 第8巻1号308頁
参照法条
民訴法361条,民訴法384条(396条),民訴法384条(414条)
論点15第362条民事訴訟法

控訴審の終局判決言渡後判決正本の送達前における訴訟当事者の死亡による訴訟手続の中断と受継決定のみの破棄を求める新当事者の上告の適否

裁判要旨控訴審の終局判決言渡後判決正本の送達前に訴訟当事者が死亡したため訴訟手続が中断した場合において、相手方当事者の受継の申立に基づき、新当事者に対し訴訟手続を受継すべきことを命ずる決定があつたときは、右受継決定に不服のある新当事者は、終局判決に対する上告をもつて適法に右受継決定のみの破棄を求めることができるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年3月23日 昭和46(オ)748
登載
民集 第27巻2号365頁
参照法条
民訴法208条,民訴法218条,民訴法362条,民訴法393条
論点16第362条民事訴訟法

控訴棄却の申立のないのにその旨を二審判決に記載した違法とその効果。

裁判要旨被控訴人が控訴棄却の申立をしていないのに、控訴審判決が控訴棄却の申立のある旨を記載するのは違法であるが、このような違法は二審判決に影響を及ぼすものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年3月5日 昭和39(オ)1162
登載
集民 第78号75頁
参照法条
民訴法362条,民訴法391条,民訴法394条
論点17第363条民事訴訟法

当事者の期日変更申請を許容しなかつた措置が民訴法第一五二条に違反した場合と控訴取下げの効果

裁判要旨控訴審において、当事者の期日変更申請を許容しなかつた措置が民訴法第一五二条に違反したとしても、該期日に当事者双方が出頭しない限り、その後の期間の経過とともに控訴取下げの効果は擬制せられる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和42年4月6日 昭和41(オ)1291
登載
集民 第87号9頁
参照法条
民訴法152条,民訴法238条,民訴法363条
論点18第363条民事訴訟法

控訴取下の効力を判断する審理において取下の新たな瑕疵を主張してなした弁論再開申請に応ずる義務。

裁判要旨控訴取下の効力を判断する審理において、口頭弁論終結後、取下の無効を主張する当事者が取下の新たな瑕疵を主張して弁論再開を申請したときは、裁判所は必ず弁論再開を許さなければならないと解することはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年5月28日 昭和39(オ)1305
登載
集民 第79号245頁
参照法条
民訴法133条,民訴法363条
論点19第363条民事訴訟法

一 附帯控訴取下の方式
二 附帯控訴取下の効力の発生時期

裁判要旨一 附帯控訴の取下をなすについては、相手方の同意を要しない。
二 附帯控訴の取下を書面でする場合は、その書面を裁判所に提出することによりその効力を生ずる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和34年9月17日 昭和30(オ)619
登載
民集 第13巻11号1372頁
参照法条
民訴法363条,民訴法372条
論点20第363条民事訴訟法

休止期間経過前に印紙の貼用されていない期日指定の申立書が提出されていた場合と休止満了の効果の発生の有無。

裁判要旨休止期間経過前に期日指定申立書が提出された場合には、たとえ申立書に法定の印紙が貼用されていない場合でも、裁判所が民事訴訟用印紙法第一一条により印紙を貼用させるかどうかにつき考慮を払わないかぎり、休止満了の効果は確定的に生ずるに至つていないものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和32年12月26日 昭和32(オ)84
登載
民集 第11巻14号2478頁
参照法条
民訴法238条,民訴法363条2項,民事訴訟用印紙法11条
論点21第363条民事訴訟法

一 県がD神社又はE神社の挙行した例大祭、みたま祭又は慰霊大祭に際し玉串料、献灯料又は供物料を県の公金から支出して奉納したことが憲法二〇条三項〈専属管轄の場合の移送の制限〉、八九条〈和解の試み等〉に違反するとされた事例
二 委任又は専決により県の補助職員らが公金支出を処理した場合において知事は指揮監督上の義務に違反したものであり過失があったが補助職員らは判断を誤ったけれども重大な過失があったということはできないとされた事例
三 複数の住民が提起する住民訴訟と類似必要的共同訴訟
四 複数の住民が共同訴訟人として提起した住民訴訟において共同訴訟人の一部の者がした上訴又は上訴の取下げの効力

裁判要旨一 愛媛県が、宗教法人D神社の挙行した恒例の宗教上の祭祀である例大祭に際し玉串料として九回にわたり各五〇〇〇円(合計四万五〇〇〇円)を、同みたま祭に際し献灯料として四回にわたり各七〇〇〇円又は八〇〇〇円(合計三万一〇〇〇円)を、宗教法人愛媛県E神社の挙行した恒例の宗教上の祭祀である慰霊大祭に際し供物料として九回にわたり各一万円(合計九万円)を、それぞれ県の公金から支出して奉納したことは、一般人がこれを社会的儀礼にすぎないものと評価しているとは考え難く、その奉納者においてもこれが宗教的意義を有する者であるという意識を持たざるを得ず、これにより県が特定の宗教団体との間にのみ意識的に特別のかかわり合いを持ったことを否定することができないのであり、これが、一般人に対して、県が当該特定の宗教団体を特別に支援しており右宗教団体が他の宗教団体とは異なる特別のものであるとの印象を与え、特定の宗教への関心を呼び起こすものといわざるを得ないなど判示の事情の下においては、憲法二〇条三項、八九条に違反する。
二 愛媛県が憲法二〇条三項〈専属管轄の場合の移送の制限〉八九条〈和解の試み等〉に違反して宗教法人D神社等に玉串料等を県の公金から支出して奉納したことにつき、右支出の権限を法令上本来的に有する知事は、委任を受け又は専決することを任された補助職員らが右支出を処理した場合であっても、同神社等に対し、右補助職員らに玉串料等を持参させるなどしてこれを奉納したと認められ、当該支出には憲法に違反するという重大な違法があり、地方公共団体が特定の宗教団体に玉串料等の支出をすることについて、文部省自治省等が、政教分離原則に照らし、慎重な対応を求める趣旨の通達、回答をしてきたなどの事情の下においては、その指揮監督上の義務に違反したものであり、過失があったというのが相当であるが、右補助職員らは、知事の右のような指揮監督の下でこれを行い、右支出が憲法に違反するか否かを極めて容易に判断することができたとまではいえないという事情の下においては、その判断を誤ったものであるが、重大な過失があったということはできない。
三 複数の住民が提起する住民訴訟は、類似必要的共同訴訟と解すべきである。
四 複数の住民が共同訴訟人として提起した住民訴訟において、共同訴訟人の一部の者が上訴すれば、それによって原判決の確定が妨げられ、当該訴訟は全体として上訴審に移審し、上訴の判決の効力は上訴をしなかった共同訴訟人にも及ぶが、上訴をしなかった共同訴訟人は、上訴人にはならず、上訴をした共同訴訟人のうちの一部の者が上訴を取り下げた場合は、その者は上訴人ではなくなる。
(一につき、補足意見、意見及び反対意見がある。)
裁判
最高裁判所大法廷 平成9年4月2日 平成4(行ツ)156
登載
民集 第51巻4号1673頁
参照法条
地方自治法153条1項,地方自治法242条の2第1項,地方自治法242条の2第4項,地方自治法243条の2第1項,憲法20条,憲法89条,民訴法52条1項,民訴法363条
論点22第365条民事訴訟法

官林図が係争地特定の証拠とならないとする判断に審理不尽の違法があるとされた事例。

裁判要旨官林図の測量基点の表示が不明で各定点間の方位・角度・距離の記載が不明確であるという理由だけで、係争地と酷似する形状を示す当該官林図をもつて係争地特定の証拠とすることができないとした判断には審理不尽の違法がある。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年6月29日 昭和39(オ)151
登載
集民 第79号579頁
参照法条
民訴法365条1項6号
論点23第365条民事訴訟法

一 控訴提起後第一審裁判所に控訴権抛棄書を提出した場合における控訴権抛棄の効力
二 弁護士が相手方の委託を受けて為す事実行為と旧弁護士法第二四条第一号〈裁判官の忌避〉

三 控訴の取下を伴わない控訴提起後の控訴権抛棄の効力。

裁判要旨一 控訴人が、控訴提起後第一審裁判所に控訴権抛棄書を提出した場合においても、同書面が記録に綴付されて控訴裁判所に到達すれば、控訴権の抛棄は効力を生じる。
二 被控訴人の代理人弁護士が、控訴人の委託を受け控訴権抛棄書を事実上裁判所に持参し提出する行為は、旧弁護士法第二四条第一号に違反しない。

三 控訴提起後控訴権の抛棄を為す場合において、控訴の取下を同時にしなくても、控訴権の抛棄は有効である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和27年7月29日 昭和24(オ)184
登載
民集 第6巻7号684頁
参照法条
民訴法365条,旧弁護士法24条1号,弁護士法25条1号
論点24第366条民事訴訟法

控訴期間の不遵守が控訴代理人の責に帰すべからざる事由によるかどうかにつき職権調査を尽くさなかつたことが違法とされた事例

裁判要旨昭和五三年一二月一五日判決正本の送達を受けた第一審判決につき、控訴代理人が同年一二月二六日その控訴状を書留速達郵便物として長崎市内の郵便局に差し出したところ、同五四年一月一日に至つて福岡高等裁判所に配達されたとの事情のもとでは、右控訴状の配達の遅延は控訴代理人において予知することのできない程度のものであつた疑いがあり、民訴法一五九条一項〈自白の擬制〉所定の追完事由の存否について十分な職権調査を尽くすことなく、控訴期間を徒過した不適法な控訴であるとしてこれを却下することは違法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和55年10月28日 昭和54(オ)613
登載
集民 第131号37頁
参照法条
民訴法159条,民訴法366条,民訴法395条6号
論点25第366条民事訴訟法

第一審の訴訟手続が公示送達によつてされ控訴期間を徒過した場合に控訴の追完が認められなかつた事例

裁判要旨第一審における訴状、判決を含む訴訟書類の送達が公示送達によつてされた場合であつても、自己に対し訴訟が提起されていることを知り、他日判決が言い渡されるであろうことが十分に予想され、しかもその内容が自己に不利益なものとなることも優に予測されるにもかかわらず、なんらの調査もせずに控訴期間を徒過したときは、控訴期間を遵守することができなかつたことが控訴人の責に帰することのできない事由によるものということはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和54年7月31日 昭和54(オ)46
登載
集民 第127号325頁
参照法条
民訴法159条,民訴法366条
論点26第366条民事訴訟法

補助参加人の控訴申立期間

裁判要旨補助参加人は、被参加人のために定められた控訴申立期間内に限つて、控訴の申立をすることができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和50年7月3日 昭和49(オ)1054
登載
集民 第115号231頁
参照法条
民訴法69条,民訴法366条
論点27第366条民事訴訟法

上告期間起算日について誤記のある送達報告書に依拠し十分な職権調査を尽くさないでされた高等裁判所の上告却下決定に対する不服申立方法

裁判要旨上告期間起算日について誤記のある送達報告書に依拠し十分な職権調査を尽くさないでされた高等裁判所の上告却下決定に対しては、上告期間内に上告の提起があつたことを理由として、民訴法四二九条、四二〇条一項九号の規定により、再審の申立をすることができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年2月27日 昭和42(ク)270
登載
集民 第94号489頁
参照法条
民訴法396条,民訴法366条,民訴法429条,民訴法420条1項9号
論点28第366条民事訴訟法

控訴提起の訴訟委任状が弁護士のもとに送附されたときをもつて民訴法第一五九条〈自白の擬制〉の「事由ノ止ミタル」時に当るとされた事例

裁判要旨サイゴン在住の本人が、公示送達の方法による判決正本の送達を知つた後、その責に帰すべき遅延なしに控訴提起の訴訟委任状を弁護士のもとに送附したときには、この時をもつて、控訴期間不遵守の事由が止んだものというべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年12月17日 昭和42(オ)346
登載
集民 第93号641頁
参照法条
民訴法366条,民訴法159条
論点29第366条民事訴訟法

補助参加人の上告申立期間。

裁判要旨補助参加人の上告申立期間は、被参加人のそれに限られる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年5月28日 昭和40(オ)276
登載
集民 第79号263頁
参照法条
民訴法366条
論点30第366条民事訴訟法

補助参加人の上告申立期間

裁判要旨補助参加人の上告申立期間は、被参加人の上告申立期間に限られる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和40年12月9日 昭和40(オ)606
登載
集民 第81号355頁
参照法条
民訴法69条,民訴法396条,民訴法366条
論点31第366条民事訴訟法

控訴期間の不遵守が控訴代理人の責に帰すべからざる事由によるかどうかにつき審理不尽の違法があるとされた事例。

裁判要旨大阪市内の郵便局に書留速達郵便物として差し出した控訴状が、通じて四日を費して名古屋市内の裁判所に配達され、控訴代理人の予知できない事情に基づく郵便物延着の疑をさしはさみうるにかかわらず、この間の事情を審究せず、右郵便物配達の時にはすでに控訴期間が経過していたとの理由で、控訴を不適法として却下した判決には、審理不尽の違法がある。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和39年9月15日 昭和37(オ)1019
登載
集民 第75号231頁
参照法条
民訴法366条,民訴法159条,民訴法395条6号
論点32第366条民事訴訟法

補助参加人の控訴申立期間

裁判要旨補助参加人の控訴申立期間は、被参加人の控訴申立期間に限られる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年1月19日 昭和36(オ)469
登載
民集 第16巻1号106頁
参照法条
民訴法69条,民訴法366条
論点33第366条民事訴訟法

控訴申立の追完が許容された事例。

裁判要旨被告に追する訴状、期日呼出状および判決正本の公示送達が、被告の最後の住所地を管轄する裁判所でなされたが、被告は、訴の提起されたことも、第一審判決の言渡のあつたことも知らず、右判決の執行力ある正本に基き被告所有の自動車について強制執行手続が開始され、その競売期日が指定された後にいたつて初めこれを知り、直ちに判決正本を受領して控訴の申立をしたときは、特段の事情の認められないかぎり、当事者の責に帰すべからざる事由によつて控訴期間を遵守することができなかつたものとして、その追完を許容すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年5月26日 昭和33(オ)226
登載
民集 第15巻5号1425頁
参照法条
民訴法159条,民訴法178条,民訴法366条
論点34第366条民事訴訟法

一 権限のない者によつて選任せられた投票立会人の立会と投票管理者の黙認
二 選挙を一部無効とすべき場合
三 補助参加人の上告申立期間
四 補助参加人の上告理由書提出期間

裁判要旨一 権限のない者によつて選任せられた投票立会人の立会について、投票管理者が異義を述べなかつたからといつて、右の投票立会人が投票立会人としての資格を具有するに至るものと解することはできない。
二 ある村の選挙を全部無効とし改めて適法な手続によつて選挙をやりなおすにおいては、その村の属する選挙区における候補者の当落に異動を生ずる虞がある場合は、その村の選挙を無効とすべきである。
三 補助参加人の上告申立期間は、被参加人の上告申立期間に限られる。
四 被参加人が上告申立をした場合、補助参加人が被参加人のために上告理由書を提出することのできる期間は、被参加人の上告理由書提出期間に限られる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和25年9月8日 昭和24(オ)321
登載
民集 第4巻9号359頁
参照法条
衆議院議員選挙法24条,衆議院議員選挙法82条,民訴法69条,民訴法366条(396条),民訴法398条
論点35第366条民事訴訟法

第一審判決の言渡前になされた控訴申立の適否。

裁判要旨第一審の判決の言渡前になされた控訴の申立は不適法で、たとえそれが不適法として却下されない間に、控訴を申し立てた当事者に不利益な第一審判決が言い渡されても、右控訴の申立は適法とはならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和24年8月18日 昭和23(オ)111
登載
民集 第3巻9号376頁
参照法条
民訴法366条
論点36第366条民事訴訟法

控訴の追完が認められた事例

裁判要旨原告が、訴えの目的である移転登記義務の履行について被告と継続的に和解の交渉をし、原告側の譲歩を内容とする和解成立も予想できる状況にありながら、被告から海外渡航により不在である旨告げられた期間中に訴えを提起し、従前の経緯を一切伏せたまま公示送達の許可を受けた上、勝訴判決を得た場合において、被告も右訴えが提起されることは予測し得ず、被告が住民登録の変更をしなかったのも原告の粗暴な言動を恐れたことによるなど判示の事情の下では、被告の控訴の追完は許される。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成4年4月28日 平成2(オ)1228
登載
集民 第164号395頁
参照法条
民訴法159条1項,民訴法178条,民訴法366条
論点37第367条民事訴訟法

適法な控訴の提起があつたとされた事例

裁判要旨控訴期間内に控訴人使者の署名捺印のある第一の控訴状が控訴状の提出を委任する旨の控訴人代表者名義の委任状とともに控訴裁判所に提出され、次いで控訴期間経過後に第一の控訴状と同日付をもつて控訴人代表者の署名捺印のある第二の控訴状が提出されたときは、特段の事情のない限り、控訴期間内に第一審判決に対する適法な控訴の提起があつたものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和57年5月28日 昭和56(オ)757
登載
集民 第136号31頁
参照法条
民訴法244条,民訴法367条,民訴法368条
論点38第367条民事訴訟法

控訴が控訴期間経過後に提起された不適法なものとしてこれを却下した原判決に違法があるとされた事例

裁判要旨(省略)
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年5月25日 昭和46(オ)1188
登載
集民 第106号175頁
参照法条
民訴法367条
論点39第367条民事訴訟法

一、被控訴人が控訴審においてした書面による請求の趣旨変更の申立およびその申立書添付の物件目録訂正の申立が附帯控訴の申立と認められた事例
二、いわゆる立件の意義およびその効力

裁判要旨一、(省略)
二、裁判所が特定の申立についてするいわゆる立件は、裁判所の内部における事務処理上の手続にすぎないものであつて、それがその申立を審理した口頭弁論の終結後になされたときでも、その申立の訴訟法上の効力に影響を及ぼすものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和46年7月1日 昭和45(オ)1222
登載
集民 第103号375頁
参照法条
民訴法372条,民訴法374条,民訴法367条,民訴法150条,民訴法186条,裁判所法60条
論点40第367条民事訴訟法

第一審判決の表示を欠く附帯控訴状を適法とした事例。

裁判要旨附帯控訴状において控訴事件の表示があるときは、第一審判決の表示がなくても、右附帯控訴状は適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年6月8日 昭和39(オ)1245
登載
民集 第19巻4号956頁
参照法条
民訴法374条,民訴法367条2項
論点41第367条民事訴訟法

一審判決に不服である旨の記載のある控訴状の記載と請求原因の事実についての認否の有無。

裁判要旨ただ単に一審判決の主文に対し不服である旨の控訴状の記載のみでは、請求原因たる事実についての認否を明らかにしているとはいえず、擬制自白が成立しうる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年2月21日 昭和38(オ)585
登載
集民 第72号235頁
参照法条
民訴法140条,民訴法367条
論点42第367条民事訴訟法

控訴審においてした請求の拡張を実質的には附帯控訴であるとして右拡張部分を認容しても不利益変更にならないとされた事例。

裁判要旨控訴審においてした請求の拡張が、その実質において附帯控訴と認めうるものであり、それに対して相手方が異議を述べず、その方式も民訴法第三七四条、第三六七条に反する点が認められない場合には、右拡張部分を認容しても、不利益変更の原則に違反しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年1月28日 昭和36(オ)436
登載
集民 第71号401頁
参照法条
民訴法372条,民訴法374条,民訴法367条,民訴法385条
論点43第367条民事訴訟法

一 控訴状における被控訴人の表示の誤記と補正
二 偽証と民訴法第第四二〇条第一項七号

裁判要旨一 控訴状に被控訴人の表示を「東京都千代田区ab丁目b番地A株式会社右代表者代表取締役D」と記載すべきを、「東京都中央区cd丁目d番地eA株式会社右代表者代表取締役E」と誤記したかしがあつても、控訴審の係属中に訂正した場合には右かしは補正される。
二 綜合認定に供された証言中に、偽証の証言があつても、偽証の証言が認定に全然関係がないか、もしくは主要事実の認定に影響を及ぼさない事情に関するものに過ぎないときは、民訴第四二〇条第一項七号の再審事由とならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和34年11月19日 昭和30(オ)649
登載
民集 第13巻12号1500頁
参照法条
民訴法367条2項,民訴法370条,民訴法228条,民訴法420条1項7号
論点44第367条民事訴訟法

管轄権を有しない上訴裁判所に上訴状が提出された場合の処置

裁判要旨管轄権を有しない上訴裁判所に上訴状が提出されたときは、これを管轄上訴裁判所に移送すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和25年11月17日 昭和24(オ)51
登載
民集 第4巻11号603頁
参照法条
民訴法30条,民訴法367条1項
原

条文原文

原文ママ

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民事訴訟法 第350条(手形訴訟の要件) 詳細ページ
(手形訴訟の要件)
第三百五十条手形による金銭の支払の請求及びこれに附帯する法定利率による損害賠償の請求を目的とする訴えについては、手形訴訟による審理及び裁判を求めることができる。
2手形訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、訴状に記載してしなければならない。
民事訴訟法 第351条(反訴の禁止) 詳細ページ
(反訴の禁止)
第三百五十一条手形訴訟においては、反訴を提起することができない。
民事訴訟法 第352条(証拠調べの制限) 詳細ページ
(証拠調べの制限)
第三百五十二条手形訴訟においては、証拠調べは、書証及び電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べに限りすることができる。
2文書の提出の命令若しくは送付の嘱託又は第二百三十一条の三第一項において準用する第二百二十三条に規定する命令若しくは同項において準用する第二百二十六条に規定する嘱託は、することができない。対照の用に供すべき筆跡又は印影を備える物件の提出の命令又は送付の嘱託についても、同様とする。
3文書若しくは電磁的記録の成立の真否又は手形の提示に関する事実については、申立てにより、当事者本人を尋問することができる。
4証拠調べの嘱託は、することができない。第百八十六条第一項の規定による調査の嘱託についても、同様とする。
5前各項の規定は、裁判所が職権で調査すべき事項には、適用しない。
民事訴訟法 第353条(通常の手続への移行) 詳細ページ
(通常の手続への移行)
第三百五十三条原告は、口頭弁論の終結に至るまで、被告の承諾を要しないで、訴訟を通常の手続に移行させる旨の申述をすることができる。
2訴訟は、前項の申述があった時に、通常の手続に移行する。
3前項の場合には、裁判所は、直ちに、被告に対し、訴訟が通常の手続に移行した旨の通知をしなければならない。ただし、第一項の申述が被告の出頭した期日において口頭でされたものであるときは、その通知をすることを要しない。
4第二項の場合には、手形訴訟のため既に指定した期日は、通常の手続のために指定したものとみなす。
民事訴訟法 第354条(口頭弁論の終結) 詳細ページ
(口頭弁論の終結)
第三百五十四条裁判所は、被告が口頭弁論において原告が主張した事実を争わず、その他何らの防御の方法をも提出しない場合には、前条第三項の規定による通知をする前であっても、口頭弁論を終結することができる。
民事訴訟法 第355条(口頭弁論を経ない訴えの却下) 詳細ページ
(口頭弁論を経ない訴えの却下)
第三百五十五条請求の全部又は一部が手形訴訟による審理及び裁判をすることができないものであるときは、裁判所は、口頭弁論を経ないで、判決で、訴えの全部又は一部を却下することができる。
2前項の場合において、原告が電子判決書の送達を受けた日から二週間以内に同項の請求について通常の手続により訴えを提起したときは、第百四十七条の規定の適用については、その訴えの提起は、前の訴えの提起の時にしたものとみなす。
民事訴訟法 第356条(控訴の禁止) 詳細ページ
(控訴の禁止)
第三百五十六条手形訴訟の終局判決に対しては、控訴をすることができない。ただし、前条第一項の判決を除き、訴えを却下した判決に対しては、この限りでない。
民事訴訟法 第357条(異議の申立て) 詳細ページ
(異議の申立て)
第三百五十七条手形訴訟の終局判決に対しては、訴えを却下した判決を除き、電子判決書又は第二百五十四条第二項の規定により当事者及び法定代理人、主文、請求並びに理由の要旨が記録された電子調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に、その判決をした裁判所に異議を申し立てることができる。ただし、その期間前に申し立てた異議の効力を妨げない。
民事訴訟法 第358条(異議申立権の放棄) 詳細ページ
(異議申立権の放棄)
第三百五十八条異議を申し立てる権利は、その申立て前に限り、放棄することができる。
民事訴訟法 第359条(口頭弁論を経ない異議の却下) 詳細ページ
(口頭弁論を経ない異議の却下)
第三百五十九条異議が不適法でその不備を補正することができないときは、裁判所は、口頭弁論を経ないで、判決で、異議を却下することができる。
民事訴訟法 第360条(異議の取下げ) 詳細ページ
(異議の取下げ)
第三百六十条異議は、通常の手続による第一審の終局判決があるまで、取り下げることができる。
2異議の取下げは、相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。
3第二百六十一条第三項から第六項まで、第二百六十二条第一項及び第二百六十三条の規定は、異議の取下げについて準用する。
民事訴訟法 第361条(異議後の手続) 詳細ページ
(異議後の手続)
第三百六十一条適法な異議があったときは、訴訟は、口頭弁論の終結前の程度に復する。この場合においては、通常の手続によりその審理及び裁判をする。
民事訴訟法 第362条(異議後の判決) 詳細ページ
(異議後の判決)
第三百六十二条前条の規定によってすべき判決が手形訴訟の判決と符合するときは、裁判所は、手形訴訟の判決を認可しなければならない。ただし、手形訴訟の判決の手続が法律に違反したものであるときは、この限りでない。
2前項の規定により手形訴訟の判決を認可する場合を除き、前条の規定によってすべき判決においては、手形訴訟の判決を取り消さなければならない。
民事訴訟法 第363条(異議後の判決における訴訟費用) 詳細ページ
(異議後の判決における訴訟費用)
第三百六十三条異議を却下し、又は手形訴訟においてした訴訟費用の負担の裁判を認可する場合には、裁判所は、異議の申立てがあった後の訴訟費用の負担について裁判をしなければならない。
2第二百五十八条第四項の規定は、手形訴訟の判決に対し適法な異議の申立てがあった場合について準用する。
民事訴訟法 第364条(事件の差戻し) 詳細ページ
(事件の差戻し)
第三百六十四条控訴裁判所は、異議を不適法として却下した第一審判決を取り消す場合には、事件を第一審裁判所に差し戻さなければならない。ただし、事件につき更に弁論をする必要がないときは、この限りでない。
民事訴訟法 第365条(訴え提起前の和解の手続から手形訴訟への移行) 詳細ページ
(訴え提起前の和解の手続から手形訴訟への移行)
第三百六十五条第二百七十五条第二項後段の規定により提起があったものとみなされる訴えについては、手形訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、同項前段の申立ての際にしなければならない。
民事訴訟法 第366条(督促手続から手形訴訟への移行) 詳細ページ
(督促手続から手形訴訟への移行)
第三百六十六条第三百九十五条又は第三百九十八条第一項の規定により提起があったものとみなされる訴えについては、手形訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、支払督促の申立ての際にしなければならない。
2第三百九十一条第一項の規定による仮執行の宣言があったときは、前項の申述は、なかったものとみなす。
民事訴訟法 第367条(小切手訴訟) 詳細ページ
(小切手訴訟)
第三百六十七条小切手による金銭の支払の請求及びこれに附帯する法定利率による損害賠償の請求を目的とする訴えについては、小切手訴訟による審理及び裁判を求めることができる。
2第三百五十条第二項及び第三百五十一条から前条までの規定は、小切手訴訟に関して準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。