民事訴訟法 / テーマ別まとめ

少額訴訟に関する特則

少額訴訟に関する特則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

少額訴訟は、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭支払請求について、簡易裁判所で利用できる簡易な審理手続です。反訴の禁止、一期日審理の原則、証拠調べの制限など通常訴訟にはない特則が定められており、判決に対しては控訴ができず、不服がある場合は異議の申立てによります。ここでは民事訴訟法第368条から第381条までの少額訴訟に関する特則を整理しています。

少額訴訟に関する特則
項目内容
対象となる請求60万円以下の金銭支払請求
利用回数同一裁判所で年◯回まで(規則で決定)
申述の時期訴え提起の際に申述
反訴反訴禁止
審理期日原則1期日で完了
証拠調べ即時取調べ可能な証拠のみ
証人尋問宣誓なし・通話方法も可
通常移行被告の申述等で移行
判決言渡し弁論終結後直ちに
支払猶予3年以内で分割等の定め可
仮執行宣言職権で必ず宣言
控訴控訴不可
異議2週間以内に異議可
異議後の判決控訴不可
過料虚偽届出で10万円以下
  • 通常移行の決定(373条3項)には不服申立てができない
  • 支払猶予の定め(375条)に関する裁判にも不服申立てができない
  • 異議後の審理には反訴禁止・証人尋問の順序・支払猶予等の規定が準用される
  • 異議後の終局判決(378条2項準用の359条・379条1項による判決)にも控訴はできない
  • 過料の決定には即時抗告ができる
1

少額訴訟に関する特則

少額訴訟に関する特則について、条文は何を定めているか。

第368条少額訴訟の要件等60万円以下なら少額訴訟を選べる3項判例 1件
  • 訴額60万円以下の金銭支払請求のみが対象
  • 同一裁判所・同一年内は最高裁規則で定める回数まで
  • 利用するには提訴の際に申述し、利用回数を届け出る
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第369条反訴の禁止少額訴訟では反訴ができない1項判例なし
  • 少額訴訟の手続では反訴の提起が認められない
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第370条一期日審理の原則審理は原則1回の期日で終える2項判例 5件
  • 特別の事情がない限り最初の期日で審理を完了する
  • 攻撃防御方法は期日前または期日中に出し切る
  • 口頭弁論が続行された場合はこの限りでない
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第371条証拠調べの制限証拠はその場で調べられるものだけ1項判例 1件
  • 即時に取り調べることができる証拠に限り証拠調べができる
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第372条証人等の尋問証人尋問は簡略化・通話方式も可能3項判例 16件
  • 証人に宣誓させずに尋問することができる
  • 尋問の順序は裁判官が相当と認める順序で決める
  • 裁判所が相当と認めれば通話方法での尋問も可能
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第373条通常の手続への移行被告の申述や事情で通常訴訟に移る5項・4号判例なし
  • 被告は最初の期日で弁論するまでなら通常移行を申述できる
  • 要件違反や届出不備等の場合は裁判所が職権で通常移行を決定
  • 移行の決定には不服申立てができない
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第374条判決の言渡し判決は弁論終結後すぐ言い渡す2項判例 7件
  • 相当でない場合を除き口頭弁論終結後直ちに言渡し
  • 電子判決書によらずに言渡しできる場合がある
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第375条判決による支払の猶予資力等を考慮し支払を猶予できる3項判例なし
  • 認容判決で3年を超えない範囲で分割払・猶予の定めが可能
  • 分割払の場合は期限の利益喪失についての定めも必要
  • この定めに関する裁判には不服申立てができない
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第376条仮執行の宣言認容判決には必ず仮執行宣言が付く2項判例 1件
  • 裁判所は職権で担保の有無にかかわらず仮執行を宣言する
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第377条控訴の禁止少額訴訟の判決には控訴できない1項判例 12件
  • 少額訴訟の終局判決に対しては控訴ができない
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第378条異議2週間以内なら同じ裁判所に異議可2項判例 9件
  • 判決書等の送達から2週間の不変期間内に異議を申立てできる
  • 期間前に申し立てた異議も有効となる
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第379条異議後の審理及び裁判異議が通れば通常手続でやり直す2項判例 1件
  • 適法な異議があると口頭弁論終結前の状態に戻る
  • その後は通常の手続で審理・裁判をする
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第380条異議後の判決に対する不服申立て異議後の判決にも控訴できない2項判例 2件
  • 異議を却下する判決や異議後の終局判決には控訴ができない
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第381条過料回数の虚偽届出は10万円以下の過料3項判例 4件
  • 利用回数を偽って届け出ると10万円以下の過料に処される
  • 過料の決定に対しては即時抗告ができる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第368条民事訴訟法

適法な控訴の提起があつたとされた事例

裁判要旨控訴期間内に控訴人使者の署名捺印のある第一の控訴状が控訴状の提出を委任する旨の控訴人代表者名義の委任状とともに控訴裁判所に提出され、次いで控訴期間経過後に第一の控訴状と同日付をもつて控訴人代表者の署名捺印のある第二の控訴状が提出されたときは、特段の事情のない限り、控訴期間内に第一審判決に対する適法な控訴の提起があつたものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和57年5月28日 昭和56(オ)757
登載
集民 第136号31頁
参照法条
民訴法244条,民訴法367条,民訴法368条
論点2第370条民事訴訟法

申立の手数料を特別抗告状却下命令ののちに納付したことを理由として右命令に対し特別抗告の申立をすることの許否

裁判要旨申立の手数料等の納付を命ずる補正命令に従わなかつたことを理由として高等裁判所の裁判長がした特別抗告状却下の命令に対しては、右命令ののちに申立の手数料等を納付したことを理由として特別抗告の申立をすることはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和57年2月22日 昭和56(ク)385
登載
集民 第135号217頁
参照法条
民訴法228条,民訴法370条,民訴法396条,民訴法409条ノ2,民訴法409条ノ3,民訴法419条ノ2,民訴法419条ノ3
論点3第370条民事訴訟法

受送達者及び送達場所につき誤つた記載のある送達報告書に基づいてされた高等裁判所裁判長の控訴状却下命令に対する不服申立方法

裁判要旨控訴状補正命令が受送達者である控訴人に送達されていないにもかかわらず、控訴人本人にその住所において送達された旨の誤つた記載のある送達報告書に基づき高等裁判所裁判長が控訴状却下の命令をしたときは、右控訴人は、控訴状却下命令に対し、民訴法四二九条、四二〇条一項九号の規定により、再審の申立をすることができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和54年2月15日 昭和53(ク)371
登載
集民 第126号97頁
参照法条
民訴法228条,民訴法370条,民訴法420条1項9号,民訴法429条
論点4第370条民事訴訟法

一 印紙追貼命令およびこれに従わないことによる上告状却下命令に対する救済を行政事件訴訟によつて求めることの許否
二 控訴審において民訴法第二〇二条〈尋問の順序〉によつた原判決を相当として口頭弁論を経ることなく控訴を棄却することの許否

裁判要旨一 上告状についての印紙追貼命令およびこれに従わないことによる上告状却下命令に対する不服は、民訴法所定の手続によるべく、審級の定めから上訴による不服申立のみちがない場合においても、行政事件訴訟をもつてその救済を求めることは許されない。

二 訴を不適法でその欠缺を補正しがたいものと認め民訴法第二〇二条〈尋問の順序〉により口頭弁論を経ないで却下した第一審判決に対し、控訴のあつた場合において、右原審の判断を相当とするときは、控訴審においても、口頭弁論を経ないで控訴を棄却することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年4月15日 昭和38(オ)969
登載
集民 第83号191頁
参照法条
民訴法397条,民訴法370条,民訴法228条,民訴法378条,民訴法202条,行訴法3条
論点5第370条民事訴訟法

印紙追貼命令およびこれに関連する措置等に対する救済を裁判所法第八二条〈救助の付与〉によつて求めることの許否

裁判要旨上告状についての印紙追貼命令およびこれに関連する措置等に対する救済は、民事訴訟法所定の不服申立方法によるべく、審級その他の定めから上訴による不服申立のみちのない場合においても、これに裁判所法第八二条に基づく司法行政監督上の措置を求めることはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年4月14日 昭和38(オ)1306
登載
集民 第83号167頁
参照法条
民訴法397条,民訴法370条,民訴法228条,裁判所法82条
論点6第370条民事訴訟法

一 控訴状における被控訴人の表示の誤記と補正
二 偽証と民訴法第第四二〇条第一項七号

裁判要旨一 控訴状に被控訴人の表示を「東京都千代田区ab丁目b番地A株式会社右代表者代表取締役D」と記載すべきを、「東京都中央区cd丁目d番地eA株式会社右代表者代表取締役E」と誤記したかしがあつても、控訴審の係属中に訂正した場合には右かしは補正される。
二 綜合認定に供された証言中に、偽証の証言があつても、偽証の証言が認定に全然関係がないか、もしくは主要事実の認定に影響を及ぼさない事情に関するものに過ぎないときは、民訴第四二〇条第一項七号の再審事由とならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和34年11月19日 昭和30(オ)649
登載
民集 第13巻12号1500頁
参照法条
民訴法367条2項,民訴法370条,民訴法228条,民訴法420条1項7号
論点7第371条民事訴訟法

不適法なことが明らかであって当事者の訴訟活動により適法とすることが全く期待できない訴えにつき口頭弁論を経ずに訴えを却下するか又は却下判決に対する控訴を棄却する場合における被告に対する訴状、控訴状又は判決正本の送達の要否

裁判要旨不適法なことが明らかであって当事者の訴訟活動により適法とすることが全く期待できない訴えにつき、口頭弁論を経ずに、訴えを却下するか、又は却下判決に対する控訴を棄却する場合には、訴状において被告とされている者に対し訴状、控訴状又は判決正本を送達することを要しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成8年5月28日 平成7(行ツ)67
登載
集民 第179号95頁
参照法条
民訴法193条,民訴法202条,民訴法229条,民訴法371条,民訴法384条
論点8第372条民事訴訟法

離婚請求について全部勝訴の当事者が控訴審において附帯控訴の方式により新たに財産分与の申立をすることの可否

裁判要旨第一審において離婚請求について全部勝訴の判決を受けた当事者も、控訴審において、附帯控訴の方式により新たに財産分与の申立をすることができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和58年3月10日 昭和56(オ)1087
登載
集民 第138号257頁
参照法条
人事訴訟手続法15条1項,民法768条1項,民法771条,民訴法372条
論点9第372条民事訴訟法

控訴審において全部勝訴の判決を得た当事者と附帯上告の許否

裁判要旨控訴審において全部勝訴の判決を得た当事者は、第一審において自己の請求の一部を棄却され、控訴審において右敗訴部分に対する控訴も附帯控訴も提起しなかつた場合に右敗訴部分の、認容を求めるためにするときであつても、附帯上告を提起することは許されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和54年11月16日 昭和54(オ)578
登載
集民 第128号123頁
参照法条
民訴法372条,民訴法393条,民訴法396条
論点10第372条民事訴訟法

一、間接占有者たる所有者と執行官保管・債権者使用許可の仮処分の執行に対する第三者異議の訴
二、全部勝訴の原告と控訴審における新請求の追加

裁判要旨一、建物に対する債務者の占有を解いて執行官の保管に付し、現状不変更を条件として債権者に使用を許す旨の仮処分の執行に対し、右建物の所有者は、これを仮処分債務者に賃貸占有させている場合でも、第三者異議の訴を提起することができる。
二、第一審において全部勝訴の判決を得た原告も、控訴審において、附帯控訴の方式により請求を拡張して従来の請求に新たな請求を追加することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年2月15日 昭和44(オ)755
登載
集民 第108号185頁
参照法条
民訴法232条,民訴法372条,民訴法549条
論点11第372条民事訴訟法

一、被控訴人が控訴審においてした書面による請求の趣旨変更の申立およびその申立書添付の物件目録訂正の申立が附帯控訴の申立と認められた事例
二、いわゆる立件の意義およびその効力

裁判要旨一、(省略)
二、裁判所が特定の申立についてするいわゆる立件は、裁判所の内部における事務処理上の手続にすぎないものであつて、それがその申立を審理した口頭弁論の終結後になされたときでも、その申立の訴訟法上の効力に影響を及ぼすものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和46年7月1日 昭和45(オ)1222
登載
集民 第103号375頁
参照法条
民訴法372条,民訴法374条,民訴法367条,民訴法150条,民訴法186条,裁判所法60条
論点12第372条民事訴訟法

一、仮執行宣言の申立が却下された場合と不服申立の方法
二、右不服申立に対する裁判

裁判要旨一、第一審において仮執行宣言の申立が却下された場合には、附帯控訴により不服の申立をなすことを妨げない。
二、右附帯控訴にもかかわらず、控訴裁判所において仮執行の宣言が相当でないと判断するときは、その旨を判決の理由中において説示すれば足り、判決の主文において附帯控訴を棄却する旨を宣言する要はない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和46年3月11日 昭和44(オ)540
登載
集民 第102号245頁
参照法条
民訴法196条,民訴法372条
論点13第372条民事訴訟法

上告審に移審していない部分を目的とする不適法な附帯上告とされた事例

裁判要旨甲から乙に対する第一請求と乙・丙に対する固有必要的共同訴訟たる第二請求とにつき原審で一個の判決があり、乙から第一請求に関する敗訴部分を目的として上告の申立があつた場合に、甲が第二請求の敗訴部分を目的として附帯上告を申し立てることは、許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年11月26日 昭和42(オ)591
登載
集民 第93号491頁
参照法条
民訴法396条,民訴法372条
論点14第372条民事訴訟法

二審における請求の趣旨の拡張の申立が附帯控訴の申立と認められた事例

裁判要旨二審において、全部勝訴した当事者が、判示の記載のような請求の趣旨の拡張の申立をしたときには、実質的に附帯控訴の申立をしたものと解することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和42年6月1日 昭和40(オ)1334
登載
集民 第87号926頁
参照法条
民訴法232条,民訴法372条,民訴法374条,民訴法378条
論点15第372条民事訴訟法

一 全部勝訴の原告は控訴審で請求の拡張をなしうるか
二 控訴審において訴が変更された場合と新訴に対する主文の判示方法

裁判要旨一 第一審において全部勝訴の原告は、控訴審において、付帯控訴の方式により請求の拡張をすることができる。
二 控訴審において訴の変更による新訴が係属した場合、新訴については、控訴裁判所は、事実上第一審としての裁判をすべきであり、新訴に対する結論が旧訴に対する第一審判決の主文の文言と合致する場合であつても、控訴棄却の裁判をすべきではない(昭和三二年二月二八日第一小法廷判決、民集一一巻二号三七四頁参照)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年3月6日 昭和36(オ)1262
登載
集民 第72号385頁
参照法条
民訴法232条,民訴法378条,民訴法372条,民訴法384条
論点16第372条民事訴訟法

控訴審においてした請求の拡張を実質的には附帯控訴であるとして右拡張部分を認容しても不利益変更にならないとされた事例。

裁判要旨控訴審においてした請求の拡張が、その実質において附帯控訴と認めうるものであり、それに対して相手方が異議を述べず、その方式も民訴法第三七四条、第三六七条に反する点が認められない場合には、右拡張部分を認容しても、不利益変更の原則に違反しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年1月28日 昭和36(オ)436
登載
集民 第71号401頁
参照法条
民訴法372条,民訴法374条,民訴法367条,民訴法385条
論点17第372条民事訴訟法

附帯上告提起の期間。

裁判要旨附帯上告は、上告理由と別個の理由に基づくものであるときは、当該上告についての上告理由書の提出期限内に原裁判所に附帯上告状を提出してすることを要するものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年7月30日 昭和37(オ)963
登載
民集 第17巻6号819頁
参照法条
民訴法396条,民訴法372条,民訴規則50条,民訴規則57条
論点18第372条民事訴訟法

附帯控訴は取下後ふたたび申し立てることができるか。

裁判要旨附帯控訴は、いつたんこれを取り下げても、口頭弁論終結にいたるまでは、ふたたび申し立てることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年12月27日 昭和36(オ)1063
登載
民集 第17巻12号1838頁
参照法条
民訴法372条,民訴法237条2項
論点19第372条民事訴訟法

一 戦時補償特別措置法第二条〈裁判所及び当事者の責務〉による決済があつたと認められた事例
二 附帯上告申立期間

裁判要旨一、(省略)
二、附帯上告が上告理由と独立した別個の理由に基づくものである場合には、上告理由書提出期限内に原裁判所に附帯上告状を提出しなければならない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年10月29日 昭和33(オ)311
登載
集民 第68号529頁
参照法条
戦時補償特別措置法2条,民訴法372条,民訴規則50条
論点20第372条民事訴訟法

一 附帯控訴取下の方式
二 附帯控訴取下の効力の発生時期

裁判要旨一 附帯控訴の取下をなすについては、相手方の同意を要しない。
二 附帯控訴の取下を書面でする場合は、その書面を裁判所に提出することによりその効力を生ずる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和34年9月17日 昭和30(オ)619
登載
民集 第13巻11号1372頁
参照法条
民訴法363条,民訴法372条
論点21第372条民事訴訟法

全部勝訴の原告は控訴審において附帯控訴の方式により請求の拡張をなし得るか

裁判要旨第一審において全部勝訴の判決を得た原告も、控訴審において、附帯控訴の方式により請求の拡張をなし得るものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和32年12月13日 昭和31(オ)910
登載
民集 第11巻13号2143頁
参照法条
民訴法232条,民訴法378条,民訴法372条
論点22第372条民事訴訟法

一 一時的に我が国に滞在し将来出国が予定される外国人の逸失利益の算定方法
二 不法残留外国人の労災事故による逸失利益の算定に当たり我が国における就労可能期間を事故の約五箇月後まで勤めた会社を退社した日の翌日から三年間を超えて認めなかった原審の認定判断が不合理ではないとされた事例
三 損害賠償額を過少に算定した違法があるとしてされた上告の上告理由書提出期間経過後にこれを過大に算定した違法があるとしてされた附帯上告の適否

裁判要旨一 一時的に我が国に滞在し将来出国が予定される外国人の事故による逸失利益を算定するに当たっては、予測される我が国での就労可能期間内は我が国での収入等を基礎とし、その後は想定される出国先での収入等を基礎とするのが合理的であり、我が国における就労可能期間は、来日目的、事故の時点における本人の意思、在留資格の有無、在留資格の内容、在留期間、在留期間更新の実績及び蓋然性、就労資格の有無、就労の態様等の事実的に及び規範的な諸要素を考慮して、これを認定するのが相当である。
二 短期滞在の在留資格で我が国に入国し、在留期間経過後も不法に残留して就労していた外国人が、労災事故により後遺障害を残す負傷をし、事故後も国内に残留し事故の二〇日後から約五箇月後までの間は製本会社で就労するなどして収入を得ているが、最終的には退去強制の対象とならざるを得ず、特別に在留が合法化され退去強制を免れ得るなどの事情は認められないという判示の事実関係の下においては、右外国人の逸失利益の算定に当たり、我が国における就労可能期間を同人が事故後に勤めた右製本会社を退社した日の翌日から三年間を超えるものとは認められないとした原審の認定判断は、不合理とはいえない。
三 損害賠償額を過少に算定した違法があるとしてされた上告の上告理由書提出期間経過後に、これを過大に算定した違法があるとしてされた附帯上告は、不適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年1月28日 平成5(オ)2132
登載
民集 第51巻1号78頁
参照法条
民法416条,民法709条,民訴法372条,民訴法396条,民訴規則58条,民訴規則57条
論点23第372条民事訴訟法

上告理由の一部の撤回と附帯上告の適否

裁判要旨上告理由書記載の上告理由の一部を撤回する旨の書面が裁判所に到達した後に、これと同旨の理由に基づいて提起された附帯上告は、その提起が上告理由書提出期限後であるときは、不適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成3年6月18日 昭和61(オ)1304
登載
集民 第163号107頁
参照法条
民訴法372条,民訴法396条,民訴規則50条,民訴規則57条
論点24第374条民事訴訟法

一、企業主が生命または身体を侵害されたことにより生ずる財産上の損害額の算定基準
二、附帯上告が上告理由と同一の理由に基づく場合とその提起期間

裁判要旨一、企業主が生命または身体を侵害されたため企業に従事することができなくなつたことによつて生ずる財産上の損害額は、特段の事情のないかぎり、企業収益中に占める企業主の労務その他企業に対する個人的寄与に基づく収益部分の割合によつて算定すべきである。
二、附帯上告が上告理由と同一の理由に基づく場合において上告審で口頭弁論が開かれたときは、該附帯上告は右口頭弁論の終結時までに提起されなければならない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年8月2日 昭和37(オ)611
登載
民集 第22巻8号1525頁
参照法条
民法709条,民法416条1項,民訴法396条,民訴法374条
論点25第374条民事訴訟法

第一審判決の表示を欠く附帯控訴状を適法とした事例。

裁判要旨附帯控訴状において控訴事件の表示があるときは、第一審判決の表示がなくても、右附帯控訴状は適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年6月8日 昭和39(オ)1245
登載
民集 第19巻4号956頁
参照法条
民訴法374条,民訴法367条2項
論点26第374条民事訴訟法

事実認定に経験則違反があるとされた事例。

裁判要旨判示の事情のもとで無権代理につき相手方が悪意であつたとの事実を認定するのは経験則に違反する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年2月8日 昭和35(オ)1479
登載
集民 第64号393頁
参照法条
民訴法185条,民訴法374条
論点27第374条民事訴訟法

一 附帯控訴状と第一審判決の表示
二 過大催告が有効と認められた事例

裁判要旨一 附帯控訴状の記載全体から第一審判決を窺知することができるときは、第一審判決の表示を欠く違法があるとはいえない。

二 賃料延滞額を二三二、〇〇〇円としてなされた催告は、延滞額が一〇〇、二三〇円にすぎない場合であつても、催告金額全部の提供がなければ受領を拒絶すべき意思が明確でないときは、右延滞額の限度において有効と認めるべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和32年3月28日 昭和31(オ)596
登載
民集 第11巻3号610頁
参照法条
民訴法374条,民法541条
論点28第376条民事訴訟法

控訴審の終局判決においてなされた仮執行に関する裁判の違法と上告理由

裁判要旨控訴審の終局判決においてなされた仮執行に関する裁判の違法を主張することは、適法な上告理由に当らない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年6月23日 昭和39(オ)1301
登載
集民 第83号899頁
参照法条
民訴法376条1項,民訴法196条
論点29第377条民事訴訟法

第一審で主張されなかつた事実が第一審判決事実摘示に記載され控訴審において「第一審判決事実摘示のとおり陳述する」旨弁論した場合と右弁論の意味

裁判要旨第一審で主張されなかつた事実であつても、第一審判決事実摘示に右の事実が主張された旨記載され、控訴審の口頭弁論期日において第一審の口頭弁論の結果を陳述するに際し「第一審判決事実摘示のとおり陳述する」旨弁論した場合は、右の事実は控訴審の口頭弁論で陳述されたことになる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和61年12月11日 昭和60(オ)1454
登載
集民 第149号275頁
参照法条
民訴法186条,民訴法377条
論点30第377条民事訴訟法

当事者参加訴訟の一審判決に対し一入が控訴した場合における他の二者間の請求と控訴審の審判

裁判要旨原告甲の被告乙に対する請求ならびに参加入丙の甲および乙に対する各請求が合一にのみ確定すべき当事者参加訴訟において、甲の乙に対する請求を棄却し、丙の甲および乙に対する請求をそれぞれ一部認容する旨の一審判決に対し、甲が、その敗訴部分の取消、甲の乙に対する請求認容および丙の甲に対する請求中一審認容部分の棄却を求めて控訴したにとどまり、乙が控訴または附帯控訴をしない場合であつても、控訴審は合一確定に必要な限度で、一審判決中丙の乙に対する請求を認容した部分を丙に不利に変更することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年7月20日 昭和44(オ)316
登載
民集 第27巻7号863頁
参照法条
民訴法62条,民訴法71条,民訴法186条,民訴法377条1項,民訴法385条
論点31第377条民事訴訟法

控訴審の口頭弁論調書に当事者一方の訴訟代理人の陳述として「原判決事実摘示のとおり原審口頭弁論の結果陳述」と記載されている場合の解釈

裁判要旨被控訴代理人のみが出頭した控訴審の口頭弁論期日の調書に、被控訴代理人の陳述として「原判決事実摘示のとおり原審口頭弁論の結果陳述」と記載されているときは、被控訴代理人において当事者双方にかかり、かつ証拠調の結果をも含む第一審口頭弁論の結果を陳述した趣旨を記載したものであつて、被控訴代理人は、その記載にそう陳述をしたものと認めるべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年5月28日 昭和42(オ)1370
登載
集民 第91号165頁
参照法条
民訴法377条2項
論点32第377条民事訴訟法

第一審における口頭弁論の結果の陳述がないままされた判決の違法

裁判要旨第一審における口頭弁論の結果の陳述がないままされた第二審判決には、民訴法第三九五条第一項第一号〈督促異議の申立てによる訴訟への移行〉所定の違法がある。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和42年3月3日 昭和41(オ)1032
登載
集民 第86号439頁
参照法条
民訴法377条,民訴法395条
論点33第377条民事訴訟法

控訴審口頭弁論における「第一審判決事実摘示のとおり陳述」の意味

裁判要旨控訴審口頭弁論において、原審口頭弁論の結果を陳述するに際し、「第一審判決事実摘示のとおり陳述する」旨弁論したときは、第一審の口頭弁論で主張した事項であつて、第一審判決の事実摘示に記載されていない事実は、控訴審口頭弁論では陳述されなかつたことになる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年11月10日 昭和39(オ)651
登載
集民 第85号43頁
参照法条
民訴法377条,民訴法186条
論点34第377条民事訴訟法

控訴棄却の申立なしにその判決をすることと民訴法第一八六条

裁判要旨控訴裁判所は、審理の結果、控訴申立の理由がないと認めるときは、当然これを棄却しなければならないのであつて、このことは被控訴人による控訴棄却の申立を欠いた場合においても同じである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和40年7月29日 昭和40(オ)304
登載
集民 第79号973頁
参照法条
民訴法186条,民訴法377条,民訴法384条
論点35第377条民事訴訟法

控訴審における不服申立の範囲。

裁判要旨控訴人が「原判決中控訴人敗訴の部分を取り消す。被控訴人の請求を棄却する。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。被控訴人の附帯控訴を棄却する。」旨の裁判を求め、第一審で棄却された反訴請求には何ら言及していない場合には、右反訴請求については、不服申立の範囲外であるとして控訴審の判断が示されなくても違法でない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年6月25日 昭和36(オ)360
登載
集民 第66号711頁
参照法条
民訴法377条1項
論点36第377条民事訴訟法

第一審判決事実摘示に基づく口頭弁論結果陳述と第二審の審理の対象。

裁判要旨第二審で第一審判決事実摘示のとおり第一審口頭弁論の結果を陳述した場合、たとい第一審において主張された事実でも、第一審判決事実摘示に記載せられていないかぎり、第二審の審理の対象とならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和38年6月20日 昭和36(ヤ)28
登載
集民 第66号591頁
参照法条
民訴法377条2項
論点37第377条民事訴訟法

控訴審における判決理由の変更と民訴法第三八五条

裁判要旨売買代金の支払を求める訴において、被告がまず売買契約を否認し、予備的に代金支払ずみの主張をした場合において、第一審が被告の右第一次の主張を排斥し、予備的主張を採用して被告勝訴の判決をした場合、これに対する原告の控訴の申立に基づき、第二審が第一審で排斥された第一次の主張を採用して控訴棄却の判決をしても、原審が原告主張の債権の有無について審判したことには変りはないから、原審が原告の控訴しない事項について、第一審判決を変更したものということはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和37年3月13日 昭和34(オ)23
登載
集民 第59号129頁
参照法条
民訴法377条,民訴法385条
論点38第377条民事訴訟法

控訴棄却の申立なしにその判決をすることと民訴法第一八六条。

裁判要旨控訴の申立がある以上控訴裁判所はその当否について判断し応答すべきものであつて、控訴棄却の申立はなくても、控訴の理由がないと認められるときは、その旨の裁判をすることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年2月24日 昭和32(オ)961
登載
民集 第15巻2号301頁
参照法条
民訴法186条,民訴法377条,民訴法384条
論点39第377条民事訴訟法

一 一審において取り寄せ法廷に顕出された証拠書類であつてすでに還付ずみのものを控訴審において改めて取り寄せ法廷に顕出することなく証拠として採用することの適否。
二 行政事件訴訟特例法第九条〈併合請求の場合の価額の算定〉但書に反する違法と責問権の放棄による治癒。

裁判要旨一 一審において取り寄せ法廷に顕出された証拠書類は、すでに還付ずみのものであつても、控訴審において当事者が一審の口頭弁論の結果を陳述することにより控訴審に顕出されたこととなるから、控訴審において改めて取り寄せ法廷に顕出することなくこれを証拠として採用することができる。
二 行政事件訴訟特例法第九条〈併合請求の場合の価額の算定〉による職権証拠調の結果につき当事者の意見を聴かなかつたという違法は、責問権の放棄により治癒される。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和34年4月9日 昭和33(オ)653
登載
民集 第13巻4号504頁
参照法条
民訴法377条,民訴法141条,行政事件訴訟特例法9条
論点40第377条民事訴訟法

当事者の一方だけが出頭した場合における民訴第三七七条第二項〈控訴の禁止〉の手続。

裁判要旨控訴審において当事者が第一審における口頭弁論の結果を陳述すべき場合、当事者の一方が口頭弁論期日に欠席したときは、出頭した当事者に、双方に係る第一審口頭弁論の結果を陳述させることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和33年7月22日 昭和32(オ)122
登載
民集 第12巻12号1817頁
参照法条
民訴法377条2項
論点41第378条民事訴訟法

必要的共同訴訟と二重上告

裁判要旨必要的共同訴訟の共同訴訟人の一人が上告を提起したのちに他の共同訴訟人が提起した上告は、二重上告として不適法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和60年4月12日 昭和59(オ)1476
登載
集民 第144号461頁
参照法条
民訴法62条1項,民訴法231条,民訴法378条,民訴法396条
論点42第378条民事訴訟法

控訴審における証人の再尋問の申出と民訴法第一八七条第三項後段の適用の有無。

裁判要旨民訴法第一八七条第三項〈参考人等の審尋〉後段の規定は、同一審級において裁判官の過半数が変更するに至った場合に証人の再尋問の申立があったときの手続を定めたものであって、第一審裁判所が尋問した証人につき、控訴審において再尋問の申出があった場合に適用すべきものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年7月3日 昭和38(オ)1397
登載
集民 第74号417頁
参照法条
民訴法187条3項,民訴法378条
論点43第378条民事訴訟法

控訴審における訴の変更は審級制度に反しないか

裁判要旨控訴審において交替的訴の変更がなされても、請求の基礎に変更がない場合には、その部分につき第一審の審理がなされているから、相手方の審級の利益を失わしめるものとはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年2月26日 昭和28(オ)1061
登載
民集 第8巻2号630頁
参照法条
民訴法232条,民訴法378条,民訴法360条1項
論点44第378条民事訴訟法

補助参加人の上告提起後にされた被参加人の上告の適否

裁判要旨補助参加人が上告を提起した後に被参加人のした上告は、二重上告として不適法である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成元年3月7日 昭和63(オ)1695
登載
集民 第156号295頁
参照法条
民訴法69条,民訴法231条,民訴法378条,民訴法396条
論点45第378条民事訴訟法

訴え却下の判決に対する控訴審において訴えの変更が許されるとされた事例

裁判要旨養子に協議離縁の意思及び届出の意思がなかったことを理由とする養親子関係存在確認の訴えを不適法として却下した判決に対する控訴審の第一回口頭弁論期日において、第一審口頭弁論期日に訴えの変更をしない旨の陳述をしていた控訴人(原告)から予備的に離縁無効確認の訴えを追加する旨の訴え変更の申立てがされた場合に、第一審裁判所が協議離縁の意思及び届出の意思についての当事者双方の申請に係る証拠のすべてを取り調べて本件の事実関係についての審理を遂げており、相手方が右訴え変更の申立てについて異議を述べることをしなかったなどの事情が認められ、相手方の有する審級の利益を害することがなく、訴訟手続を遅滞させるおそれもないときには、右訴え変更の申立ては許される。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成5年12月2日 平成3(オ)1249
登載
集民 第170号693頁
参照法条
民訴法232条,民訴法378条,民訴法388条
論点46第379条民事訴訟法

一 控訴審で新たに証人等の尋問申請があつた場合と当該証人等取調の要否
二 調停の申立と訴訟手続中止の要否

裁判要旨一 控訴審で新らたに証人等の尋問申請があつた場合でも、その控訴審は、必ずしも、当該証人等を取り調べることを要しない。
二 訴訟係属中の事件について調停の申立があつたときでも、受訴裁判所は、必ずしも、調停の終了するまで訴訟手続を中止することを要しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年7月27日 昭和36(オ)716
登載
集民 第61号813頁
参照法条
民訴法379条,民事調停規則5条
論点47第380条民事訴訟法

第二審の口頭弁論終結後判決言渡前になされた当事者参加の申出の効力。

裁判要旨第二審口頭弁論終結後に弁論再開の申請とともに当事者参加の申出があつた場合、本来の訴訟について弁論を再開することなく、そのまま判決し、参加申出については、これを分離して却下の判決しても違法でない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年10月1日 昭和35(オ)774
登載
集民 第68号5頁
参照法条
民訴法73条,民訴法133条,民訴法380条
論点48第380条民事訴訟法

民訴法三八〇条一項〈異議後の判決に対する不服申立て〉と憲法三二条

裁判要旨民訴法三八〇条一項〈異議後の判決に対する不服申立て〉は、憲法三二条に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成12年3月17日 平成11(テ)25
登載
集民 第197号697頁
参照法条
民訴法380条1項,憲法32条
論点49第381条民事訴訟法

控訴審における管轄違の主張の許否

裁判要旨控訴審においては、専属管轄に属する場合を除くほか、第一審裁判所が管轄権を有しないことを主張することは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年9月14日 昭和39(オ)281
登載
集民 第80号325頁
参照法条
民訴法381条
論点50第381条民事訴訟法

民訴法第三八一条〈過料〉の法意。

裁判要旨民訴法第三八一条〈過料〉は、すでに第一審裁判所の終局判決がなされた以上、かりにその管轄が不当に認められたものとしても、控訴審においては、専属管轄に関しないかぎり、訴訟経済の見地から、もはや第一審裁判所の管轄については争うことができない趣旨の規定であり、その不当に管轄を認められた経過が、当事者において第一審で管轄違の抗弁を提出したのに対して、第一審裁判所が判断を誤つた場合たると、判断を遺脱した場合たると、さらにまた、当事者が控訴審になつて初めて管轄違の抗弁を提出した場合たるとを問わない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年10月23日 昭和39(オ)93
登載
集民 第75号1013頁
参照法条
民訴法381条
論点51第381条民事訴訟法

支払命令に対する異議申立後における専属管轄違背の主張の許否

裁判要旨支払命令を発した簡易裁判所に土地の管轄違があつた場合でも、異議の申立により通常訴訟となつた後には、民訴第四三一条によつて専属管轄違背を主張することはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和32年1月24日 昭和29(オ)252
登載
民集 第11巻1号81頁
参照法条
民訴法431条,民訴法442条,民訴法381条,民訴法395条1項3号
論点52第381条民事訴訟法

一 民訴第三八一条〈過料〉の意義。
二 判決言渡期日の告知。

裁判要旨一 民訴第三八一条〈過料〉は、すでに第一審裁判所の終局判決がなされた以上、仮に不当に管轄を認めたとしても、専属管轄に関しない限りは、訴訟経済の見地から、控訴審においては、もはや第一審の裁判所の管轄については争うことを許さない趣旨を定めた規定である。
二 当事者雙方に対し適法な期日の呼出又は告知がなされて開かれた口頭弁論期日において、当事者の一方の不出頭のまゝ弁論が終結され、判決言渡期日の指定告知がなされたときは、その告知は、右の期日に出延していなかつた当事者に対しても、その効力を生ずる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和23年9月30日 昭和22(オ)4
登載
民集 第2巻10号360頁
参照法条
民訴法381条,民訴法207条,民訴法190条2項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事訴訟法 第368条(少額訴訟の要件等) 詳細ページ
(少額訴訟の要件等)
第三百六十八条簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる。ただし、同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えてこれを求めることができない。
2少額訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、訴えの提起の際にしなければならない。
3前項の申述をするには、当該訴えを提起する簡易裁判所においてその年に少額訴訟による審理及び裁判を求めた回数を届け出なければならない。
民事訴訟法 第369条(反訴の禁止) 詳細ページ
(反訴の禁止)
第三百六十九条少額訴訟においては、反訴を提起することができない。
民事訴訟法 第370条(一期日審理の原則) 詳細ページ
(一期日審理の原則)
第三百七十条少額訴訟においては、特別の事情がある場合を除き、最初にすべき口頭弁論の期日において、審理を完了しなければならない。
2当事者は、前項の期日前又はその期日において、すべての攻撃又は防御の方法を提出しなければならない。ただし、口頭弁論が続行されたときは、この限りでない。
民事訴訟法 第371条(証拠調べの制限) 詳細ページ
(証拠調べの制限)
第三百七十一条証拠調べは、即時に取り調べることができる証拠に限りすることができる。
民事訴訟法 第372条(証人等の尋問) 詳細ページ
(証人等の尋問)
第三百七十二条証人の尋問は、宣誓をさせないですることができる。
2証人又は当事者本人の尋問は、裁判官が相当と認める順序でする。
3裁判所は、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方と証人とが音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、証人を尋問することができる。
民事訴訟法 第373条(通常の手続への移行) 詳細ページ
(通常の手続への移行)
第三百七十三条被告は、訴訟を通常の手続に移行させる旨の申述をすることができる。ただし、被告が最初にすべき口頭弁論の期日において弁論をし、又はその期日が終了した後は、この限りでない。
2訴訟は、前項の申述があった時に、通常の手続に移行する。
3次に掲げる場合には、裁判所は、訴訟を通常の手続により審理及び裁判をする旨の決定をしなければならない。
一第三百六十八条第一項の規定に違反して少額訴訟による審理及び裁判を求めたとき。
二第三百六十八条第三項の規定によってすべき届出を相当の期間を定めて命じた場合において、その届出がないとき。
三公示送達によらなければ被告に対する最初にすべき口頭弁論の期日の呼出しをすることができないとき。
四少額訴訟により審理及び裁判をするのを相当でないと認めるとき。
4前項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
5訴訟が通常の手続に移行したときは、少額訴訟のため既に指定した期日は、通常の手続のために指定したものとみなす。
民事訴訟法 第374条(判決の言渡し) 詳細ページ
(判決の言渡し)
第三百七十四条判決の言渡しは、相当でないと認める場合を除き、口頭弁論の終結後直ちにする。
2前項の場合には、判決の言渡しは、電子判決書に基づかないですることができる。この場合においては、第二百五十四条第二項及び第二百五十五条の規定を準用する。
民事訴訟法 第375条(判決による支払の猶予) 詳細ページ
(判決による支払の猶予)
第三百七十五条裁判所は、請求を認容する判決をする場合において、被告の資力その他の事情を考慮して特に必要があると認めるときは、判決の言渡しの日から三年を超えない範囲内において、認容する請求に係る金銭の支払について、その時期の定め若しくは分割払の定めをし、又はこれと併せて、その時期の定めに従い支払をしたとき、若しくはその分割払の定めによる期限の利益を次項の規定による定めにより失うことなく支払をしたときは訴え提起後の遅延損害金の支払義務を免除する旨の定めをすることができる。
2前項の分割払の定めをするときは、被告が支払を怠った場合における期限の利益の喪失についての定めをしなければならない。
3前二項の規定による定めに関する裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
民事訴訟法 第376条(仮執行の宣言) 詳細ページ
(仮執行の宣言)
第三百七十六条請求を認容する判決については、裁判所は、職権で、担保を立てて、又は立てないで仮執行をすることができることを宣言しなければならない。
2第七十六条、第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、前項の担保について準用する。
民事訴訟法 第377条(控訴の禁止) 詳細ページ
(控訴の禁止)
第三百七十七条少額訴訟の終局判決に対しては、控訴をすることができない。
民事訴訟法 第378条(異議) 詳細ページ
(異議)
第三百七十八条少額訴訟の終局判決に対しては、電子判決書又は第二百五十四条第二項(第三百七十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定により当事者及び法定代理人、主文、請求並びに理由の要旨が記録された電子調書の送達を受けた日から二週間の不変期間内に、その判決をした裁判所に異議を申し立てることができる。ただし、その期間前に申し立てた異議の効力を妨げない。
2第三百五十八条から第三百六十条までの規定は、前項の異議について準用する。
民事訴訟法 第379条(異議後の審理及び裁判) 詳細ページ
(異議後の審理及び裁判)
第三百七十九条適法な異議があったときは、訴訟は、口頭弁論の終結前の程度に復する。この場合においては、通常の手続によりその審理及び裁判をする。
2第三百六十二条、第三百六十三条、第三百六十九条、第三百七十二条第二項及び第三百七十五条の規定は、前項の審理及び裁判について準用する。
民事訴訟法 第380条(異議後の判決に対する不服申立て) 詳細ページ
(異議後の判決に対する不服申立て)
第三百八十条第三百七十八条第二項において準用する第三百五十九条又は前条第一項の規定によってした終局判決に対しては、控訴をすることができない。
2第三百二十七条の規定は、前項の終局判決について準用する。
民事訴訟法 第381条(過料) 詳細ページ
(過料)
第三百八十一条少額訴訟による審理及び裁判を求めた者が第三百六十八条第三項の回数について虚偽の届出をしたときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。
2前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
3第百八十九条の規定は、第一項の規定による過料の裁判について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。