刑事訴訟法 / テーマ別まとめ

総則/証人尋問

証人尋問の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

この項目は、証人として尋問できる範囲や召喚・出頭の手続、証言を拒める場合と拒めない場合、宣誓や尋問への立会いなど、証人尋問全体のルールを整理しています。公務員・議員・国務大臣の職務上秘密、自己や近親者に不利益な証言、医師・弁護士等の業務上の秘密など、証言拒絶権は種類ごとに条件が異なります。あわせて、出頭しない証人への過料・罰則や、条件付き尋問・付添いといった特則も扱います。

証人尋問
対象証言拒絶の場面可否・条件
証人本人自己が有罪等になる証言拒絶できる
配偶者・近親者等相手方が有罪等になる証言拒絶できる
医師・弁護士等業務上知った秘密拒絶できる(例外あり)
公務員(現・元)職務上の秘密監督官庁の承諾で尋問可
国会議員・国務大臣職務上の秘密院/内閣の承諾で尋問可
共犯者・共同被告人他の共犯者のみの事項拒絶できない
  • 監督官庁・院・内閣は、国の重大な利益を害する場合を除き証言拒絶の承諾を拒めない
  • 医師・弁護士等の証言拒絶は、本人が承諾した場合や被告人のためのみの権利濫用と認められる場合等は認められない
  • 召喚・勾引の手続には被告人に関する規定が準用される
  • 宣誓の趣旨を理解できない者には宣誓させずに尋問する
  • 自己負罪のおそれがある証言について、検察官の請求により供述を不利益な証拠としない条件での尋問が行われる場合がある
  • 正当な理由なく出頭しない証人は過料・費用賠償に加え刑罰の対象にもなる
1

証人尋問

証人尋問について、条文は何を定めているか。

第143条証人適格は原則すべての人にある1項判例 7件
  • 法律に特別の定めがある場合を除き誰でも証人にできる
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第143_2条召喚には相当な猶予期間を置く1項判例なし
  • 裁判所規則で定める猶予期間をおいて召喚する
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第144条公務員の職務上秘密は監督官庁の承諾が必要1項判例 1件
  • 本人・官公署が職務上秘密と申し立てたら承諾がないと尋問不可
  • 監督官庁は国の重大な利益を害する場合以外は承諾を拒めない
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第145条議員・国務大臣は院・内閣の承諾が必要2項・2号判例なし
  • 衆参議員(経験者含む)は所属する院の承諾が必要
  • 国務大臣(経験者含む)は内閣の承諾が必要
  • 国の重大な利益を害する場合以外は承諾を拒めない
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第146条自分が罪に問われる証言は拒否できる1項判例 10件
  • 自己が刑事訴追・有罪判決を受けるおそれがある証言は拒める
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第147条近親者が罪に問われる証言も拒否できる1項・3号判例 3件
  • 配偶者・三親等内の血族・二親等内の姻族等が対象
  • 後見人・後見監督人・保佐人の関係者も対象
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第148条共犯者だけに関する事項は拒否できない1項判例なし
  • 共犯・共同被告人との親族関係があっても他の共犯者のみの事項は拒めない
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第149条医師・弁護士等は業務上の秘密を拒否できる1項判例 1件
  • 医師・歯科医師・助産師・看護師・弁護士・弁理士・公証人・宗教家等が対象
  • 本人の承諾や被告人のためだけの権利濫用等の場合は拒否できない
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第150条正当な理由なき不出頭は過料と費用賠償2項判例なし
  • 十万円以下の過料と、不出頭で生じた費用の賠償を命じられる
  • この決定には即時抗告ができる
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第151条不出頭には刑罰も科される1項判例なし
  • 正当な理由なく出頭しないと一年以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金
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第152条応じない証人は勾引できる1項判例なし
  • 召喚に応じない、又は応じないおそれがあるときは勾引できる
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第153条召喚・勾引には被告人の規定を準用1項判例なし
  • 召喚には62・63・65条〈召喚状は、これを送達する。〉、勾引には62・64・66・67・70・71・73条1項〈勾引状を執行するには、これを被告人に示した上、できる限り速やかに且つ直接、指定された裁判所その他の場所に引致しなければな…〉を準用
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第153_2条護送・引致時は一時留置できる1項判例なし
  • 勾引状執行の護送・引致で必要があれば最寄りの警察署等に一時留置できる
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第154条証人には原則宣誓させる1項判例 4件
  • 法律に特別の定めがある場合を除き宣誓させなければならない
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第155条宣誓の趣旨が分からない者は宣誓なしで尋問2項判例 1件
  • 宣誓の趣旨を理解できない者は宣誓させずに尋問する
  • 宣誓しても供述の証言としての効力は妨げられない
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第156条経験に基づく推測の供述も証言になる2項判例 1件
  • 実験した事実から推測した事項を供述させることができる
  • 鑑定に属する内容でも証言としての効力は妨げられない
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第157条検察官・被告人・弁護人は尋問に立ち会える3項判例 20件
  • 日時・場所は立会い可能な者へあらかじめ通知する(立会わない意思を示した場合を除く)
  • 立ち会った者は裁判長に告げて証人を尋問できる
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第157_2条自己負罪のおそれがある証言に条件付き尋問を請求できる2項・2号判例なし
  • 検察官は重要性等を考慮し、供述を不利益な証拠にしない条件での尋問を請求できる
  • その条件では自己が罪に問われる証言でも拒絶できなくなる
  • 裁判所はその事項が明らかに含まれない場合を除き条件付きで尋問する決定をする
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第157_3条証言拒絶後も条件付き尋問への切替えを請求できる2項判例なし
  • 証人が自己負罪のおそれで証言を拒んだ後も、検察官は条件付き尋問への切替えを請求できる
  • 裁判所は拒んでいない場合等を除き条件付きで行う決定をする
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第157_4条不安や緊張が強い証人に付添人をつけられる2項判例なし
  • 年齢・心身の状態等から著しい不安・緊張が見込まれる場合に付添いを認められる
  • 検察官・被告人又は弁護人の意見を聴いたうえで付添う者を決める
  • 付添人は尋問や供述を妨げたり供述内容に不当な影響を与える言動をしてはならない
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第143条刑事訴訟法

一 法律の錯誤としてたばこ専売法違反の成立を妨げないものとされた事例
二 共同被告人を分離して証人として尋問し、その証言を当該被告人の犯罪を認定する証拠とすることと憲法第三八条第一項

裁判要旨一 繊維製品の販売等を目的とする株式会社の代表取締役たる甲と同会社の取締役にして営業部長なる乙とが共謀の上、右会社が日本専売公社指定の製造たばこ小売人ではないのにもかかわらず、同会社の業務に関し、右公社の製造たばこを他に小売販売した場合には、たとえ甲および乙において、製造たばこの小売人の指定が乙の個人名義でなされていても、同人が右会社の前記のような地域にある関係上、会社において製造たばこの小売販売をなし得るものと信じていたとしても、それは法律の錯誤であつて、故意を阻却するものではなく、本件につきたばこ専売法違反の罪が成立することを妨げるものではない。
二 共犯者にして共同被告人たる甲、乙両名のある場合、甲を分離して乙のために甲を証人として尋問した後、更に併合の上、先に右甲が乙の証人としてなした証言を、甲の犯罪を認定する証拠としても、憲法第三八条第一項に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和35年9月9日 昭和32(あ)2338
登載
刑集 第14巻11号1477頁
参照法条
刑法38条,刑法60条,たばこ専売法29条2項,たばこ専売法71条5号,たばこ専売法77条,憲法38条1項,刑訴法143条,刑訴法146条,刑訴法313条
論点2第143条刑事訴訟法

六歳の児童の証言を証拠に採用した事例

裁判要旨一 弁護人の上告趣意は、事実誤認の主張を出でないものであつて刑訴四〇五条〈高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。〉の上告理由に当らない。また同四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉を適用すべきものとは認められない。
二 (原判決の要旨)第一審判決は、Aの証言を説示の如き理由の下に排斥しているけれども、成程同人は当時僅か年歯六歳であつて智能程度も低く、又本件自故は瞬間的の出来事であるからその供述内容を全面的に信用することは無理であり、又供述の一部には他からの影響によるものもあるかも知れない。しかし同人は被害者Bが郵便ポストの所に立つていて、そのとき駅の方からトラツクが来て四つ角を左折し浜の方に行つた直ぐ後にBが転んでいたこと、その車は車輪が四個あり車体は青色であつたことについては検察官に対する供述以来、原審及び当審の証人尋問に至るまで終始一貫供述しているのであつて、同人は何と云つても本件自故直後における最初の目撃者であり、純真な子供のことであり故らに事実を曲げて供述しているものとは到底考えられないから、詳細微妙の点については不確実なものがあるにしても少くとも右の部分については信用してよいものと考えられる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和35年9月15日 昭和35(あ)759
登載
集刑 第135号329頁
参照法条
刑訴法143条,刑訴法318条
論点3第143条刑事訴訟法

共同被告人が弁論分離後他の事件の証人としてした証言を自己の犯罪事実に対する証拠とすることの可否

裁判要旨甲乙が共同被告人である場合に、弁論分離後乙が甲の事件の証人としてした証言は、乙の犯罪事実に対する証拠となる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和31年12月13日 昭和28(あ)3280
登載
刑集 第10巻12号1629頁
参照法条
刑訴法143条,刑訴法317条,刑訴法322条
論点4第143条刑事訴訟法

共同被告人を分離して証人として尋問することは不利益な供述の強要にあたるか

裁判要旨共同被告人を分離して証人として尋問しても不利益な供述を強要したものとはいえない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和29年6月3日 昭和28(あ)5177
登載
刑集 第8巻6号802頁
参照法条
憲法38条1項,刑訴法143条
論点5第143条刑事訴訟法

有罪判決を受けて服役中の共犯者の供述の証拠能力

裁判要旨記録によれば同人(註、共犯者たる証人を指す)は既に有罪の判決を受けて事件が確定し、服役中の第三者であつて、右供述(註、第一審公判廷における供述及び検察官に対する供述)は、その服役中のものにかかり、従つて、その供述は証言であつて、自白とはいえないことは明らかである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和28年3月26日 昭和26(あ)2856
登載
集刑 第77号327頁
参照法条
刑訴法317条,刑訴法143条,刑訴法321条1項2号,憲法38条
論点6第143条刑事訴訟法

検察官が在監者をいわゆる在延証人として尋問した場合と証言の証拠能力

裁判要旨所論の証人Aがたとえ当時本件に関連する窃盗被告事件のため未決勾留中で上田拘置所に在監していたのを検察官の命令で第一審公判延に出頭させ、検察官からいわゆる在延証人として尋問したものであつてもその故を以つて同証人が検察官に畏怖迎合して供述したものとは速断できないのであつて、所論は結局事実審の専権に属する証拠の証明力に関する判断を非難するもので採るを得ない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和27年3月11日 昭和25(あ)3305
登載
集刑 第62号343頁
参照法条
刑訴法143条,刑訴法318条
論点7第143条刑事訴訟法

共犯者を証人として宣誓せしめることの可否

裁判要旨刑事訴訟法は、一四三条〈裁判所は、この法律に特別の定のある場合を除いては、何人でも証人としてこれを尋問することができる。〉において何人でも証人としてこれを尋問することができる旨を規定し、一五四条〈証人には、この法律に特別の定のある場合を除いて、宣誓をさせなければならない。〉において証人には宣誓させなければならないと定め、唯証人は自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞がある等一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉、一四七条〈何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉等に規定する事由がある場合に限りかかる証言を拒むことができることとなつているのである。従つて共犯者と雖も証人たり得るし、証人である以上宣誓を命ぜられるのは当然である。記録によるとAは、第一審公判に証人として喚問され、裁判長より宣誓を命ぜられ且つ法定の証言拒否権も告げられた上、検察官や弁護人等の尋問に応じ供述しているものであつて、右供述が不任意になされたと認むべき形跡はない。従つて同証人に対する尋問手続は総て適法であつて、その証言は証拠能力のあるものといわなければならない。共犯者には宣誓なさしむべきでないとする所論は独断にすぎないし、共犯者を証人として尋問するに当り、宣誓せしめたが故に、その供述を強制したものと論ずることも根拠なき議論である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和27年2月26日 昭和26(あ)1547
登載
集刑 第61号597頁
参照法条
刑訴法143条,刑訴法154条,憲法38条1項
論点8第144条刑事訴訟法

刑訴法第一四四条〈公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたと…〉但書の要件を具備しない証言拒絶を許容した違法があるとの意義申立を棄却する決定と特別抗告

裁判要旨刑訴法第一四四条〈公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたと…〉但書にいう「国の重大な利益を害する」との要件を具備しな証言拒絶を許容した違法があるとの意義申立を棄却する決定の如き訴訟手続に関し判決前にした決定は、刑訴第四三三条第一項〈この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第四百五条に規定する事由があることを理由とする場合に…〉にいう「この法律により不服を申し立てることができない決定」にあたらない
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和33年4月18日 昭和32(し)55
登載
刑集 第12巻6号1109頁
参照法条
刑訴法144条,刑訴法420条,刑訴法433条1項,刑訴法309条
論点9第146条刑事訴訟法

一 刑訴法第二条第一項〈裁判所の土地管轄は、犯罪地又は被告人の住所、居所若しくは現在地による。〉にいわゆる「現在地」の意義
二 被告人の黙秘権と偽証教唆罪の成否
三 証人の証拠拒絶権と偽証罪の成否

裁判要旨一 刑訴第二条第一項〈裁判所の土地管轄は、犯罪地又は被告人の住所、居所若しくは現在地による。〉にいわゆる「現在地」とは、公訴提起の当時被告人が任意または適法な強制処分によつて現在する地域をいう。
二 被告人に黙秘権があるからといつて他人に虚偽の証言をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。
三 証人が証言拒絶権を有する事項であつても宣誓の上虚偽の供述をすれば偽証罪が成立する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和32年4月30日 昭和29(あ)3965
登載
刑集 第11巻4号1502頁
参照法条
刑訴法2条1項,刑訴法311条1項,刑訴法146条,刑訴法154条,刑法61条1項,刑法169条
論点10第146条刑事訴訟法

証言を拒んだ証人に対し過料の制裁を科さない措置と異議申立の適否

裁判要旨証人が正当の理由なく証言を拒んだときに、過料の制裁を科さなかつた措置に対して刑訴第三〇九条第一項〈検察官、被告人又は弁護人は、証拠調に関し異議を申し立てることができる。〉の異議の申立をすることは許されないと解するを相当とする。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和32年11月2日 昭和32(し)37
登載
刑集 第11巻12号3056頁
参照法条
刑訴法160条,刑訴法146条,刑訴法147条,刑訴法149条,刑訴法309条1項
論点11第146条刑事訴訟法

刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」の意義

裁判要旨刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」とは、証言の内容自体に刑事訴追を受ける虞のある事実を包含する場合をいうのであつて、証人が真実を述べることにより其の供述を偽証なりとして訴追を受ける虞ありとの事由で、証言を拒否し得るものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年9月1日 昭和28(し)26
登載
刑集 第7巻9号1796頁
参照法条
憲法38条1項,刑訴法146条,刑法169条
論点12第146条刑事訴訟法

共犯関係にある者の一方(共同審理を受けていない)を他方のための証人として尋問することと憲法第三八条第一項

裁判要旨「何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。」のであるから(刑訴一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉)、被告人と共犯関係があるものとして起訴されている者が証人となつても、自身の公訴事実について不利益な証言を強要されることにはならない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年4月7日 昭和28(し)23
登載
集刑 第78号203頁
参照法条
刑訴法146条,憲法38条1項
論点13第146条刑事訴訟法

刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」の意義

裁判要旨刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉にいう「刑事訴追を受ける虞あるとき」とは、証言の内容自体に刑事訴追を受ける虞のある事実を包含する場合をいうのであつて、証人が真実を述べることによりその供述を偽証なりとして訴追を受ける虞ありとの事由で、証言を拒否し得るものではない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年10月23日 昭和28(し)19
登載
刑集 第7巻10号1968頁
参照法条
刑訴法146条,刑法169条,憲法38条1項
論点14第146条刑事訴訟法

一 被告人の黙祕権と偽証教唆罪の成否
二 刑法第一〇四条の証憑の偽造には証人の偽証を包含するか
三 証人の証言拒絶権と偽証罪の成否

裁判要旨一 被告人自体に黙祕権があるからといつて、他人に虚偽の陳述をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。
二 刑法第一〇四条にいわゆる証憑の偽造とは、証拠自体の偽造を指称し、証人の偽証を包含しないと解すべきである。
三 証人が刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉の証言拒否権を有したとしても、宣誓の上虚偽の陳述をしたときは偽証罪が成立する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年10月19日 昭和27(あ)1976
登載
刑集 第7巻10号1945頁
参照法条
刑法61条1項,刑法169条,刑法104条,刑訴法311条1項,刑訴法146条,刑訴法154条,刑訴法155条1項
論点15第146条刑事訴訟法

一 新聞記者の取材源についての証言と刑訴法上の証言拒絶権
二 憲法第二一条と新聞記者の取材源に関する証言拒絶権
三 憲法第三八条第一項と刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉および第一四七条〈何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉との関係
四 被疑者不特定の被疑事件につき刑訴第二二六条〈犯罪の捜査に欠くことのできない知識を有すると明らかに認められる者が、第二百二十三条第一項の規定による取調に対して、出頭又…〉に基き証人を尋問することと刑訴第一四六条および憲法第三八条第一項
五 刑訴第二二六条による証人尋問の請求と被疑事実の存在
六 逮捕状の請求発付の国家公務員法第一〇〇条にいわゆる「職務上知ることのできた秘密」

裁判要旨一 新聞記者は記事の取材源に関するという理由によつては刑訴法上証言拒絶権を有しない。
二 憲法第二一条は、新聞記者に対し、その取材源に関する証言を拒絶し得る特別の権利までも保障したものではない。
三 刑訴第一四六条〈何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉は、憲法第三八条第一項による憲法上の保障を実現するための規定であるが、刑訴第一四七条〈何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。〉の規定は、右憲法上保障される範囲には属しない。
四 刑訴第二二六条〈犯罪の捜査に欠くことのできない知識を有すると明らかに認められる者が、第二百二十三条第一項の規定による取調に対して、出頭又…〉に基き証人を尋問するにあたり、被疑者が未だ特定していなくても、それだけで、刑訴第一四六条による証言拒絶権を奪い憲法第三八条第一項に違反するということはできない。
五 検察官が刑訴第二二六条により裁判官に証人尋問の請求をするためには、捜査機関において犯罪ありと思料することが相当であると認められる程度の被疑事実の存在があれば足り、被疑事実が客観的に存在することを要しない。
六 当該逮捕状の請求、作成、発付の事務に関与する国家公務員たる職員については、右請求発付の事実は国家公務員法第一〇〇条にいわゆる職員の「職務上知ることのできた秘密」にあたる。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和27年8月6日 昭和25(あ)2505
登載
刑集 第6巻8号974頁
参照法条
刑訴法146条,刑訴法147条,刑訴法226条,憲法21条,憲法38条1項,国家公務員法100条1項,国家公務員法100条2項
論点16第146条刑事訴訟法

一 団体等規制令第一〇条第三項による法務総裁の出頭要求の効力に関する裁判所の審判権限
二 刑訴第三二一条第一項第二号〈被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り… 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。〉の法意
三 証人が証言を拒む場合と刑訴第三二一条第一項第二号の適用

裁判要旨一 団体等規制令一〇条による法務総裁の出頭要求命令の効力についての争訟は日本の裁判所が裁判権を有しないと解すべきことは昭和二五年(オ)一四七号同年七月五日大法廷判決(民事判例集四巻七号二六四頁以下)及び昭和二三年(れ)一八六二号昭和二四年六月一三日大法廷判決(刑事判例集三巻七号九七四頁以下)の趣旨に徴して明らかなところであるから、被告人Aに対する本件出頭要求命令を無効なりと主張する各論旨は採用することができない。
二 刑訴第三二一条第一項第二号〈被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り… 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。〉の規定に供述者が供述することができないときとしてその事由を掲記しているのは、その供述者を裁判所において証人として尋問することを妨ぐべき障碍事由を示したもので、これと同様またはそれ以上の事由の存する場合において同条所定の書面に証拠能力を認めることを妨げるものではない。
三 本件におけるが如く、Bが第一審裁判所に証人として喚問されながらその証言を拒絶した場合にあつては、検察官の面前における同人の供述につき被告人に反対尋問の機会を与え得ないことは右規定にいわゆる供述者の死亡した場合と何等選ぶところはないのであるから、原審が所論のBの検察官に対する供述調査の記載を、事実認定の資料に供した第一審判決を是認したからといつて、これを目して憲法第三七条第二項に違反すると即断することは出来ない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和27年4月9日 昭和26(あ)2357
登載
刑集 第6巻4号584頁
参照法条
団体等規正令10条1項3項,団体等規正令13条3号,刑訴法321条1項2号,刑訴法146条,刑訴法147条,憲法37条2項
論点17第146条刑事訴訟法

一 いわゆる刑事免責を付与して得られた供述を録取した嘱託証人尋問調書の証拠能力
二 内閣総理大臣が運輸大臣に対し民間航空会社に特定機種の航空機の選定購入を勧奨するよう働き掛けることと賄賂罪における職務行為

裁判要旨一 刑訴法はいわゆる刑事免責の制度を採用しておらず、刑事免責を付与して得られた供述を録取した嘱託証人尋問調書を事実認定の証拠とすることは許容されない。
二 内閣総理大臣が運輸大臣に対し民間航空会社に特定機種の航空機の選定購入を勧奨するよう働き掛けることは、内閣総理大臣の運輸大臣に対する指示として、賄賂罪の職務行為に当たる。
(一につき補足意見,二につき補足意見及び意見がある。)
裁判
最高裁判所大法廷 平成7年2月22日 昭和62(あ)1351
登載
刑集 第49巻2号1頁
参照法条
刑訴法1条,刑訴法146条,刑訴法226条,刑訴法248条,刑訴法317条,憲法38条1項,憲法66条,憲法68条,憲法72条,刑法(昭和55年法律30号による改正前のもの)197条1項,刑法(昭和55年法律30号による改正前のもの)198条1項,運輸省設置法(昭和47年法律105号による改正前のもの)3条11号,運輸省設置法(昭和47年法律105号による改正前のもの)4条1項44号の9,運輸省設置法(昭和47年法律105号による改正前のもの)28条の2第1項13号,航空法(昭和48年法律113号による改正前のもの)100条1項,航空法(昭和48年法律113号による改正前のもの)101条,航空法(昭和48年法律113号による改正前のもの)109条,航空法施行規則(昭和48年運輸省令59号による改正前のもの)210条1項,航空法施行規則(昭和48年運輸省令59号による改正前のもの)220条,内閣法4条,内閣法6条,内閣法8条
論点18第154条刑事訴訟法

一 公判調書中の「証人に別紙宣誓書により宣誓させた」との記載と証人の誓宣が各別に行われたことの有無

二 起訴状に被害場所の番地の未記入並びに被害者の姓の記載に誤記ある場合と公訴事実の同一性

裁判要旨一 所論のように各証人個別に宣誓書を朗読せしめたか否かのごときは公判調書の記載事項でもないし、また、これが記載を欠くからといつてその手続が行われなかつたとはいえない。そして、原審公判調書に「証人に別紙宣誓書により宣誓させた」との記載があり且つ所論の証人が各別に署名押印した宣誓書が現に記録中に存在しているのであるから、所論の証人が各別に宣誓をしたことは明白である。

二 起訴状記載の被害者の姓が誤記であり且つ起訴状に被害場所の番地を記入せず又はその被害場所居住主の氏名の記載等が間違つていても、公訴事実若しくは訴因に変更を来すものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和25年10月19日 昭和24新(れ)351
登載
集刑 第19号897頁
参照法条
刑訴法48条,刑訴法154条,刑訴法256条,刑訴規則44条
論点19第156条刑事訴訟法

一 劇場責任者と公然猥褻幇助罪の成立
二 公然猥褻被告事件において証人が演技を観覧した際の感想を述べることは自己の実験した事実に含まれるか

裁判要旨一 劇場責任者が、その劇場で公演されているストリツプ、シヨウを目撃し、その演技の内容が猥褻であると知りながら、劇場を引き続き使用されるときは、公然猥褻幇助罪が成立する。
二 公然猥褻被告事件において、証人が演技を観覧した際の感想を述べることは、自己の実験した事実の供述に当然包含される。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年3月2日 昭和27(あ)5293
登載
集刑 第93号59頁
参照法条
刑法174条,刑法62条,刑訴法156条
論点20第157条刑事訴訟法

控訴審が事実の取調として職権により公判期日外において証人を尋問する場合とあらかじめ被告人に証人の氏名立証趣旨を知る機会を与えることの要否

裁判要旨控訴裁判所が事実の取調として行なう場合であつても、あらかじめ被告人に証人の氏名、立証趣旨すら知る機会を与えることなく、公判期日外において職権をもつて証人尋問を決定して施行することは、検察官および弁護人が立ち会い、かつ、異議がないとしても、訴訟法上許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年6月25日 昭和43(あ)267
登載
刑集 第22巻6号552頁
参照法条
刑訴法157条,刑訴法158条,刑訴法393条1項,刑訴規則109条
論点21第157条刑事訴訟法

公判期日外の証人尋問において被告人に退席を命じたところ、被告人は証人尋問立会権を放棄して任意退席した場合と憲法第三七条第二項。

裁判要旨所論は、被告人は所論証人甲外七名の証人尋問につき全然尋問する機会を与えられなかつたのであるから、かかる尋問の機会を与えない証人の尋問調書を証拠として有罪の認定をした第一審判決及びこれをそのまま支持した原判決は、憲法第三七条第二項に違反するものであるというにある。しかし、記録によると、第一審裁判所はその第一回公判期日において右証人等を含む合計一六名の証人を昭和三七年一〇月三日静岡県磐田郡a村所在磐田警察署において尋問する旨の決定をしたこと、その決定に基づき同日同警察署において、被告人及び弁護人立会の上、逐次証人の尋問が行なわれたが第八番目の証人乙の尋問の際、第一審裁判官は、同証人が被告人の面前では威迫を受ける虞れがあり証言することができないものと認め被告人に退席を命じたところ、被告人は右乙に対する証人尋問立会権を放棄するとともに、残余の証人甲以下七名に対する証人尋問立会権をも放棄して任意退席したこと、弁護人は証人全員の尋問に立会つたこと、これらの各証人尋問調書については第一審第二回公判期日において適法な証拠調が施行され、これに対し被告人及び弁護人から何らの意義申立もなされなかつたことが明らかである。されば被告人は所論証人甲以下七名の証人について尋問する機会が与えられなかつたということはできないのであるから、所論違憲の主張はその前提を欠く。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年7月10日 昭和38(あ)856
登載
集刑 第147号715頁
参照法条
刑訴法157条,刑訴法158条,刑訴法159条,刑訴法281条,刑訴法281条の2,刑訴法303条,憲法37条2項
論点22第157条刑事訴訟法

刑訴法第二二七条〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉、第二二八条〈前二条の請求を受けた裁判官は、証人の尋問に関し、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。〉の証人尋問に立会う検察官の証人尋問権。

裁判要旨刑訴二二七条〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉、二二八条〈前二条の請求を受けた裁判官は、証人の尋問に関し、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。〉の証人尋問に立会う検察官には同一五七条三項〈検察官、被告人又は弁護人は、証人の尋問に立ち会うことができる。〉の準用により証人尋問権があると解される。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年2月24日 昭和33(あ)440
登載
集刑 第137号243頁
参照法条
刑訴法227条,刑訴法228条,刑訴法157条3項
論点23第157条刑事訴訟法

勾留中の被告人が原審の公判期日外の証人尋問に立ち合わなかつた場合と憲法第三七条第二項。

裁判要旨勾留中の被告人が出頭している原審公判廷で、被告人が一審においてはその供述調書を証拠とすることに同意していた証人五名を、検証の現場附近で尋問する旨の決定がされたのに、被告人および弁護人から立会の要求もなく、またその証人尋問には弁護人が立ち会い、それら証人尋問調書の証拠調にあたつても異議がなかつたときは、右証人尋問に際し被告人に反対尋問の機会が与えられなかつたから憲法第三七条第二項に反する旨の主張は、その前提を欠く。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和33年7月1日 昭和33(あ)417
登載
集刑 第126号623頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法326条
論点24第157条刑事訴訟法

立会の機会が与えられたのに被告人が立ち合わないで証人尋問がなされた場合の該手続の適否―その証人尋問調書の証拠能力

裁判要旨立会の機会が与えられたのに被告人が立ち合わないで証人尋問がなされたからといつてその尋問手続を違法とする理由はなく、又その証人尋問調書が証拠能力を有しないいわれもない(刑訴三二一条二項〈被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り…〉参照)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和33年2月12日 昭和32(あ)902
登載
集刑 第123号273頁
参照法条
憲法37条,刑訴法157条,刑訴法321条
論点25第157条刑事訴訟法

証人尋問の期日を弁護人に通知しなかつた瑕疵とその治癒

裁判要旨第一審において所論証人尋問の期日を弁護人に通知しなかつた瑕疵があつたとしても、右尋問の調書は後に公判において証拠調が為され右期日に立会つた被告人からも弁護人からも何ら異議の申出のなかつたことは記録上明らかであるから右の疵疵はこれによつて治癒せられたとみとめるべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和30年7月22日 昭和28(あ)3648
登載
集刑 第107号999頁
参照法条
刑訴法157条2項,刑訴法159条1項
論点26第157条刑事訴訟法

刑訴法第二二七条〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉による証人の供述調書を証拠とするにあたり、被告人の審問権を害しない措置がとられた場合と憲法第三七条―差戻前の公判期日では証拠とすることに同意ある場合―

裁判要旨記録についてみるに、原判示第三の事実認定の証拠として挙示されている証人A等に対する裁判官の各証人尋問調書によれば右各証人の尋問には検察官及び弁護人が立会つておる。右証人尋問は本件起訴後第一審第一回公判期日前に刑訴二二七条〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉に基ずく請求によつてなされたものであるが、右各調書は差戻前の第一審第一回公判において、検察官から証拠調の請求があり、被告人は、右請求に異論なく且つ右書面を証拠とすることに同意し、検察官は之を順次朗読して裁判官に提出したことは、第一回公判調書の明記するところであり、被告人及び弁護人の出頭している差戻後の第一審公判においても適法な証拠調がなされているのであるから、各証人の証言内容について被告人がこれを知る機会を与えられていたことは明らかである。しかも、右公判において、被告人及び弁護人に証人喚問請求の機会が与えられていたにも拘わらず、何等その請求をなさず、裁判所においても、これを妨げた形跡は全然存しないのである。従つて所論憲法違反の主張はその前提たる事実を欠くものであつて理由がない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年8月24日 昭和28(あ)2450
登載
集刑 第98号349頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法227条,刑訴法157条
論点27第157条刑事訴訟法

控訴審における証人尋問期日に被告人が出頭できなかつた場合と憲法三七条二項

裁判要旨所論は、結論として原判決が証拠とした三名の証人の供述について被告人に審問の機会を与えなかつたこととなるから、憲法三七条二項に違反すると主張するのであるが、その前提として、右三名の証人を取り調べた原審第七回の公判期日の召喚状は、被告人に不送達となつたため、被告人は出廷することができなかつたことを理由とする。しかし記録によれば原審は被告人の所在不明のため、刑訴規則六三条により右公判期日の召喚状を書留郵便に対して送達したものであることが認められるから、被告人の右公判期日不出頭は同人の責に帰すべきものである。(召喚状の送達と右公判期日との間に三日の猶予しかなかつたからといつて何等不当はない。刑訴規則六七条一項参照)のみならず、右公判期日には弁護人が出席して各証人に対し審問を行つているのであるから、被告人に証人に対する審問の機会を与えなかつたものであるということはできない。所論違憲の主張は前提を欠き採用するに足りない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年7月6日 昭和28(あ)15
登載
集刑 第97号153頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴規則63条,刑訴規則67条1項
論点28第157条刑事訴訟法

弁護人の意見に反し嘱託してなされた証人尋問と反対尋問権

裁判要旨証人を公判廷で尋問されたい旨の弁護人の意見に反して他の裁判所に嘱託して尋問したからといつて第一審裁判所が弁護人及び当時不拘束の被告人の反対尋問権を侵害したものとは認められず、被告人弁護人が任意にその嘱託尋問に立ち会わなかつたからといつて所論違憲の問題は起きない(昭和二六年(あ)二七六〇号同二七年二月八日第二小法廷判決)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和29年6月2日 昭和27(あ)6047
登載
集刑 第96号7頁
参照法条
刑訴法158条,刑訴法157条,憲法37条2項
論点29第157条刑事訴訟法

被告人および弁護人が控訴審における検証および証人尋問に立ち会わなかつた場合と憲法第三七条第二項

裁判要旨被告人および弁護人が検証および証人尋問の決定がなされた控訴審公判期日に出頭していて、裁判所外でなされる、これらの証拠調の日時、場所等を了知していたのにかかわらず、同人らがこれに立ち合わなかつた場合、憲法第三七条第二項に違反するものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和28年8月18日 昭和27(あ)1830
登載
刑集 第7巻8号1742頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法393条
論点30第157条刑事訴訟法

刑訴第二二六条〈犯罪の捜査に欠くことのできない知識を有すると明らかに認められる者が、第二百二十三条第一項の規定による取調に対して、出頭又…〉・第二二七条〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉に基づく裁判官の証人尋問と弁護人に対する尋問の日時および場所の通知

裁判要旨刑訴第二二六条〈犯罪の捜査に欠くことのできない知識を有すると明らかに認められる者が、第二百二十三条第一項の規定による取調に対して、出頭又…〉、第二二七条〈第二百二十三条第一項の規定による検察官、検察事務官又は司法警察職員の取調べに際して任意の供述をした者が、公判期日において…〉に基づく裁判官の証人尋問の場合、弁護人に対し尋問の日時および場所を通知する必要はない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年3月18日 昭和26(あ)1895
登載
刑集 第7巻3号568頁
参照法条
刑訴法226条,刑訴法227条,刑訴法228条2項,刑訴法157条2項
論点31第157条刑事訴訟法

公判廷外における証人尋問と憲法第三七条第二項の被告人の反対尋問権

裁判要旨裁判所が証人を裁判所外で尋問する場合に、被告人が監獄に拘禁されているときのごときは、弁護人に立会の機会を与えてあれば、必ずしも被告人自身を証人尋問に立ち合わせなくても憲法三七条二項の規定に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和28年3月13日 昭和26(あ)2390
登載
刑集 第7巻3号561頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法157条
論点32第157条刑事訴訟法

証人尋問期日通知書の送達の不適法と憲法第三七条第二項(証人尋問期日通知書の送達に関する違背とその治癒)

裁判要旨証人尋問期日通知書の送達が不適法であつたため弁護人が出頭できなかつた違法があつたとしても、原審第二回公判期日に所論の各証人尋問調書は朗読されており、これに対し弁護人から何らの請求も異議の申立もなされておらず、却つて弁護人において尋問調書を弁論に援用しているのであるから、右違法は判決に影響を及ぼすものとは認められないのであつて、所論は理由がない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和28年11月19日 昭和28(あ)2072
登載
集刑 第88号581頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法393条,刑訴法411条1号
論点33第157条刑事訴訟法

証人尋問につき被告人の審問権を実質的に害しない措置が講ぜられた場合と憲法三七条二項

裁判要旨裁判所が弁護人に対しては証人尋問に立会の機会を与え、被告人の審問権を実質的に害しない措置を講じたのに拘わらず、弁護人は、みずからその権利を抛棄し、被告人もその後何等の異議をさしはさまず同証人の公判廷喚問の申請もしなかつたときは、被告人が右証人尋問に立会せしめられなかつたことを以て憲法三七条二項に違反するということはできない。(昭和二四年(れ)第一八七三号同二五年三月一五日大法延判決参照)
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年2月8日 昭和26(あ)2760
登載
集刑 第60号265頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法157条,刑訴法158条,刑訴法159条
論点34第157条刑事訴訟法

一 控訴審における事実の取調と被告人の立会権
二 控訴審における証人尋問と憲法第三七条第二項
三 控訴審の公判期日における証人尋問に被告人が立会しなくても違法でない一事例

裁判要旨一 控訴裁判所では、必ずしも常に事実の取調に被告人を立ち会わせ、被告人に弁論の機会を与えなければならないものということはない。
二 控訴審で事実の取調の一方法として証人の尋問をし、これを裁判の資料とするような場合には、憲法第三七条第二項の刑事被告人の権利保護のため特に被告人をこれに立ち会わせ、その証人を審問する機会を与えなければならないものと解するを相当とする。
三 本件記録によると、原審は第三回公判で証人二名を尋問し、しかもこれら証人の供述を事実認定の資料に供したこと、並びに、右証人尋問が行われた公判には被告人が出頭しておらず、且つその後においても特に被告人に対し、これら証人の供述の内容を知らせる手続を執らなかつたことは所論のとおりである。しかしながら、本件では、前記公判期日における証人の取調は、もともと弁護人の申請した証人の尋問であつて、各被告人にはいずれも右公判期日の召喚状が適法に送達され、且つ、弁護人は同公判期日に出頭して右各証人に対し、それぐ尋問もしていることが記録上明白であるから、被告人の前記憲法上の権利保護に充分な機会を与えたものといわなければならない。されば原審の手続には所論の違法があるとはいえない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和27年2月6日 昭和25(あ)641
登載
刑集 第6巻2号134頁
参照法条
刑訴法393条,刑訴法390条,刑訴法389条,刑訴法388条,刑訴法293条,刑訴法404条,刑訴法157条,憲法37条2項
論点35第157条刑事訴訟法

一 法廷外の訴訟行為と公判手続の更新の要否
二 被害者の供述記載を含む検証調書と判断の資料に供した「検証の結果」の意義
三 控訴審において勾留中の被告人に対し、尋問の日時場所を予め通知しないで法廷外で決定実施した証人尋問と憲法第三七条第二項
四 弁護人の控訴趣意と内容同一なる被告人の控訴趣意に対して特に判断をしない控訴判決と刑訴四一一条〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する…〉

裁判要旨一 証拠決定、並にこれが実施をしたのが何れも法廷外の訴訟行為であるときは、裁判所の構成に変更があつても、公判手続の更新を要しない。
二 控訴審でした検証調書に被害者の供述が記載されていても、同裁判所は別にその被害者を証人として訊問し、その判決において、「右検証の結果と右証人の証言とに徴し、第一審判決の事実認定には誤りがない。」と判断した場合には、その判決は、右検証調書中の被害者の供述を除いた、裁判官自ら実験した検証の結果と証人として尋問した被害者の証言とを判断の資料としたものと解すべきである。
三 被告人が勾留されている事件の控訴審において、公判延でした証拠決定に基き、検証とその検証現場における証人尋問を実施した際、裁判所が法廷外で職権により新な証人を尋問しようとして、検察官及び弁護人の何れも「然るべく」との意見を聴いた上、その証人尋問を決定し、即日その場で検察官、弁護人立会の上その証人を尋問したときは、予め被告人に対し右証人尋問の日時場所を通知せず又被告人をその尋問に立ち会わせなくても、憲法第三七条第二項に違反しない。
四 原審が被告人の弁護人砂山博をして、被告人本人の控訴趣意書及び同弁護人の控訴趣意書に基いて弁論をさせながら、原判決には弁護人の控訴趣意についてのみ判断を示し、被告人の控訴趣意については判断を示していないことは所論のとおりである。しかし被告人の控訴趣意は、事実誤認の主張で弁護人の控訴趣意第一点の内容と同様である。そして右第一点について原判決は判断を示しているので、原判決は被告人の控訴趣意についても判断を示したと同様に帰するから原判決の右瑕疵はこれを以つて、原判決を破棄しなければ著しく正義に反するものといえない。(昭和二五年(あ)第一四四号同年七月六日第一小法廷判決、同二五年(あ)第四二号同年一〇月三日第三小法廷判決参照)
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和27年1月11日 昭和26(あ)3051
登載
刑集 第6巻1号78頁
参照法条
刑訴法315条,刑訴法321条2項,刑訴法157条,刑訴法392条1項,刑訴法411条1号,憲法37条2項
論点36第157条刑事訴訟法

控訴審が採用しなかつた証拠について憲法第三七条第二項違反の主張と上告理由

裁判要旨原審が公判期日外の証人尋問をするに当り勾留中の被告人に実質的に立会の機会を与えていないのは憲法第三七条第二項に違反するというのであるが、原審は、これら証人尋問調書中の供述記載を事実認定或は量刑の資料としたものではなく、単に第一審判決を是認して控訴棄却したに止まることは、原判文自体に徴して極めて明らかである。然らば原判決には原判に影響のある憲法違反があるとの主張は、その前提を欠くものといわなればならない。。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和26年6月8日 昭和26(あ)211
登載
刑集 第5巻7号1250頁
参照法条
憲法37条2項,刑訴法393条1項,刑訴法157条,刑訴法405条1号,刑訴法410条1項
論点37第157条刑事訴訟法

検察官に対する検証並びに証人尋問の日時、場所の変更通知の方法と通知の事実が記録に記録されていない場合における右通知の有無

裁判要旨所論検証並びに証人尋問の日時、場所の変更を検察官に通知したことの明らかな証拠が、記録に存しないことは所論のとおりである。しかし、証人尋問や検証の日時、場所を検察官に通知するについては如何なる方法によるもの差支えないものであり、その通知の事実を記録に留めることは必ずしも必要ではないのであるから、その通知の明らかな証拠が記録にないとの一事によつて直ちに通知がなかつたものと断定することはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和26年3月6日 昭和25(れ)1594
登載
集刑 第41号213頁
参照法条
刑訴法142条,刑訴法157条2項
論点38第157条刑事訴訟法

平成28年法律第54号による改正前の刑訴法157条の3,157条の4と憲法37条1項,2項前段,82条1項〈勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる。〉

裁判
最高裁判所第二小法廷 平成31年4月19日 平成30(あ)1333
登載
集刑 第325号95頁
参照法条
憲法37条1項,憲法37条2項,憲法82条1項,刑訴法(平成28年法律第54条による改正前のもの)157条の3,刑訴法(平成28年法律第54条による改正前のもの)157条の4
論点39第157条刑事訴訟法

刑訴法157条の3〈検察官は、証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項について証言を拒んだと認める場合であつて、当該事項に…〉,157条の4〈裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれ…〉と憲法82条1項,37条1項,2項前段

裁判要旨刑訴法157条の3〈検察官は、証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項について証言を拒んだと認める場合であつて、当該事項に…〉,157条の4〈裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれ…〉は,憲法82条1項,37条1項,2項前段に違反しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成17年4月14日 平成16(あ)1618
登載
刑集 第59巻3号259頁
参照法条
憲法37条1項,憲法37条2項,憲法82条1項,刑訴法157条の3,刑訴法157条の4
原

条文原文

原文ママ

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刑事訴訟法 第143条 詳細ページ
第百四十三条裁判所は、この法律に特別の定のある場合を除いては、何人でも証人としてこれを尋問することができる。
刑事訴訟法 第143_2条 詳細ページ
第百四十三条の二裁判所は、裁判所の規則で定める相当の猶予期間を置いて、証人を召喚することができる。
刑事訴訟法 第144条 詳細ページ
第百四十四条公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたときは、当該監督官庁の承諾がなければ証人としてこれを尋問することはできない。但し、当該監督官庁は、国の重大な利益を害する場合を除いては、承諾を拒むことができない。
刑事訴訟法 第145条 詳細ページ
第百四十五条左に掲げる者が前条の申立をしたときは、第一号に掲げる者についてはその院、第二号に掲げる者については内閣の承諾がなければ、証人としてこれを尋問することはできない。
一衆議院若しくは参議院の議員又はその職に在つた者
二内閣総理大臣その他の国務大臣又はその職に在つた者
2前項の場合において、衆議院、参議院又は内閣は、国の重大な利益を害する場合を除いては、承諾を拒むことができない。
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第百四十六条何人も、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。
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第百四十七条何人も、左に掲げる者が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができる。
一自己の配偶者、三親等内の血族若しくは二親等内の姻族又は自己とこれらの親族関係があつた者
二自己の後見人、後見監督人又は保佐人
三自己を後見人、後見監督人又は保佐人とする者
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第百四十八条共犯又は共同被告人の一人又は数人に対し前条の関係がある者でも、他の共犯又は共同被告人のみに関する事項については、証言を拒むことはできない。
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第百四十九条医師、歯科医師、助産師、看護師、弁護士(外国法事務弁護士を含む。)、弁理士、公証人、宗教の職に在る者又はこれらの職に在つた者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについては、証言を拒むことができる。但し、本人が承諾した場合、証言の拒絶が被告人のためのみにする権利の濫用と認められる場合(被告人が本人である場合を除く。)その他裁判所の規則で定める事由がある場合は、この限りでない。
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第百五十条召喚を受けた証人が正当な理由がなく出頭しないときは、決定で、十万円以下の過料に処し、かつ、出頭しないために生じた費用の賠償を命ずることができる。
2前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
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第百五十一条証人として召喚を受け正当な理由がなく出頭しない者は、一年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
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第百五十二条裁判所は、証人が、正当な理由がなく、召喚に応じないとき、又は応じないおそれがあるときは、その証人を勾引することができる。
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第百五十三条第六十二条、第六十三条及び第六十五条の規定は、証人の召喚について、第六十二条、第六十四条、第六十六条、第六十七条、第七十条、第七十一条及び第七十三条第一項の規定は、証人の勾引についてこれを準用する。
刑事訴訟法 第153_2条 詳細ページ
第百五十三条の二勾引状の執行を受けた証人を護送する場合又は引致した場合において必要があるときは、一時最寄の警察署その他の適当な場所にこれを留置することができる。
刑事訴訟法 第154条 詳細ページ
第百五十四条証人には、この法律に特別の定のある場合を除いて、宣誓をさせなければならない。
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第百五十五条宣誓の趣旨を理解することができない者は、宣誓をさせないで、これを尋問しなければならない。
2前項に掲げる者が宣誓をしたときでも、その供述は、証言としての効力を妨げられない。
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第百五十六条証人には、その実験した事実により推測した事項を供述させることができる。
2前項の供述は、鑑定に属するものでも、証言としての効力を妨げられない。
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第百五十七条検察官、被告人又は弁護人は、証人の尋問に立ち会うことができる。
2証人尋問の日時及び場所は、あらかじめ、前項の規定により尋問に立ち会うことができる者にこれを通知しなければならない。但し、これらの者があらかじめ裁判所に立ち会わない意思を明示したときは、この限りでない。
3第一項に規定する者は、証人の尋問に立ち会つたときは、裁判長に告げて、その証人を尋問することができる。
刑事訴訟法 第157_2条 詳細ページ
第百五十七条の二検察官は、証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項についての尋問を予定している場合であつて、当該事項についての証言の重要性、関係する犯罪の軽重及び情状その他の事情を考慮し、必要と認めるときは、あらかじめ、裁判所に対し、当該証人尋問を次に掲げる条件により行うことを請求することができる。
一尋問に応じてした供述及びこれに基づいて得られた証拠は、証人が当該証人尋問においてした行為が第百六十一条又は刑法第百六十九条の罪に当たる場合に当該行為に係るこれらの罪に係る事件において用いるときを除き、証人の刑事事件において、これらを証人に不利益な証拠とすることができないこと。
二第百四十六条の規定にかかわらず、自己が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある証言を拒むことができないこと。
2裁判所は、前項の請求を受けたときは、その証人に尋問すべき事項に証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項が含まれないと明らかに認められる場合を除き、当該証人尋問を同項各号に掲げる条件により行う旨の決定をするものとする。
刑事訴訟法 第157_3条 詳細ページ
第百五十七条の三検察官は、証人が刑事訴追を受け、又は有罪判決を受けるおそれのある事項について証言を拒んだと認める場合であつて、当該事項についての証言の重要性、関係する犯罪の軽重及び情状その他の事情を考慮し、必要と認めるときは、裁判所に対し、それ以後の当該証人尋問を前条第一項各号に掲げる条件により行うことを請求することができる。
2裁判所は、前項の請求を受けたときは、その証人が証言を拒んでいないと認められる場合又はその証人に尋問すべき事項に証人が刑事訴追を受け、若しくは有罪判決を受けるおそれのある事項が含まれないと明らかに認められる場合を除き、それ以後の当該証人尋問を前条第一項各号に掲げる条件により行う旨の決定をするものとする。
刑事訴訟法 第157_4条 詳細ページ
第百五十七条の四裁判所は、証人を尋問する場合において、証人の年齢、心身の状態その他の事情を考慮し、証人が著しく不安又は緊張を覚えるおそれがあると認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、その不安又は緊張を緩和するのに適当であり、かつ、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるおそれがないと認める者を、その証人の供述中、証人に付き添わせることができる。
2前項の規定により証人に付き添うこととされた者は、その証人の供述中、裁判官若しくは訴訟関係人の尋問若しくは証人の供述を妨げ、又はその供述の内容に不当な影響を与えるような言動をしてはならない。
出

一次情報

原文ママ

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