裁判の執行の手続の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。
刑事訴訟法471条から486条は、確定した裁判をどのように執行するかを定めています。誰が執行を指揮するか、死刑・拘禁刑・拘留などの執行の進め方や停止できる場合、出頭しない者や逃亡者・所在不明者への対応が定められています。実務担当者は、執行の指揮権者と、停止・収容が認められる要件を区別して押さえる必要があります。
| 場面 | 主体 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 裁判の執行 | ― | 確定後に執行 | ― |
| 執行の指揮(原則) | 裁判をした裁判所の検察官 | 指揮 | ― |
| 執行の指揮(上訴後) | 上訴裁判所の検察官 | 指揮 | ― |
| 指揮の方式 | ― | 書面+裁判書謄本等 | ― |
| 刑の執行順序 | 検察官 | 重い刑を先に執行 | ― |
| 死刑の執行命令 | 法務大臣 | 執行を命令 | 確定から6箇月以内 |
| 死刑の執行実施 | 検察官等 | 命令後に執行 | 命令から5日以内 |
| 死刑執行の立会い | 検察官・検察事務官・刑事施設の長等 | 立会い | ― |
| 死刑執行の停止 | 法務大臣 | 心神喪失・懐胎で停止 | ― |
| 拘禁刑等の執行停止 | 検察官 | 心神喪失で回復まで停止 | ― |
| 裁量的執行停止 | 検察官 | 高齢・重病等で停止可 | 70歳以上等 |
| 訴訟費用の執行停止 | ― | 申立中は執行停止 | 裁判確定まで |
| 呼出し・不出頭 | 検察官 | 呼出し、不出頭で収容状 | ― |
| 逃亡・所在不明 | 検察官 | 収容状発付・収容請求 | ― |
裁判の執行の手続について、条文は何を定めているか。
論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。
刑の執行猶予言渡の取消決定に対する即時抗告棄却決定に対して特別抗告の申立があつた後に刑の執行猶予期間が経過した場合と刑の執行
検察官の過誤による違法な刑の執行指揮と上告理由の適否
刑訴法第九六条第三項〈裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定で、保釈又は勾留の執行停止を取り消す…〉による保釈保証金没取請求をなすべき裁判所
検察官の執行指揮に基づく納付告知及び督促があったときの訴訟費用負担の裁判の執行に関する異議申立ての許否
一 死刑の確定裁判を受けた者が刑法一一条二項に基づき拘置されている場合における死刑の時効の進行の有無
二 死刑の確定裁判を受けた者につき長期間にわたる拘置を継続したのちに死刑を執行することと憲法三六条にいう「残虐な刑罰」
一 心神耗弱者に実刑を科する場合には必ず刑の執行を猶予しなければならないか
二 刑訴法第四〇二条〈被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできない。〉に違反しない事例
重症の結核患者に実刑を科することと憲法第三六条
海軍軍法会議が言い渡した有罪の確定判決に対する再審請求の許否
一 日本の統治下における朝鮮の通常裁判所が言い渡した有罪の確定判決は旧刑訴法第四八五条にいう「有罪ノ言渡ヲ為シタル確定判決」にあたるか
二 右確定判決に対する再審請求の管轄裁判所の指定
旧刑訴第四八五条第六号〈死刑、拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が逃亡したとき、又は逃亡するおそれがあるときは、検察官は、直ちに収容状を発し、又は…〉にあたらない再審請求の一事例
一 刑訴第四一一条第四号〈上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反する… 再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること。〉(再審請求)にあたる一事例
二 いわゆる準新事件について上告審においても事実の取調として証拠調ができるか
三 いわゆる準新事件について刑訴第四一一条第四号に該当するとして原判決を破棄する場合に上告審は自ら判決することができるか
横浜事件再審請求特別抗告審決定
1 旧刑訴法適用事件につき再審が開始された場合,その対象となった判決の確定後に刑の廃止又は大赦があったときは,再審開始後の審判手続において免訴に関する規定の適用を排除して実体判決をすることができるか
2 旧刑訴法適用事件についての再審開始後の審判手続において,被告人は免訴判決に対し無罪を主張して上訴することができるか
3 旧刑訴法適用事件について再審が開始され,第1審判決及び控訴審判決が言い渡されて更に上告に及んだ後に,当該再審の請求人が死亡しても,再審の手続が終了しない場合
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