民事訴訟法 / テーマ別まとめ

当事者/訴訟参加

訴訟参加の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

このページは、訴訟の途中で第三者が関わってくる場面(補助参加・独立当事者参加・共同訴訟参加・訴訟告知・訴訟引受け)を定めた条文をまとめています。誰がどんな立場で関与できるか、参加の手続、参加した場合の効果を実務担当者向けに整理しています。

訴訟参加
種類参加できる人手続・地位主な効果
補助参加訴訟の結果に利害関係ある第三者当事者を補助する立場で参加裁判の効力が原則として及ぶ
独立当事者参加権利侵害または権利帰属を主張する第三者当事者として参加書面で申出、双方に送達
共同訴訟参加合一確定すべき場合の第三者共同訴訟人として参加43条・47条の規定を準用
義務承継人の訴訟引受け義務を承継した第三者裁判所が決定で引受けさせる当事者・第三者を審尋
訴訟告知参加できる第三者へ通知参加するかどうかは自由参加した時とみなす効果あり
  • 補助参加に異議が出た場合は裁判所が決定で許否を判断し、参加人は理由を疎明する(44条)
  • 弁論をし、または弁論準備手続で申述した後は異議を述べられない(44条2項)
  • 独立当事者参加があった場合、元の当事者は相手方の承諾を得て脱退でき、判決は脱退者にも及ぶ(48条)
  • 権利承継人が独立当事者参加した場合、時効完成猶予は訴訟係属の初めに遡る(49条)
  • 義務承継人の訴訟参加には47条から49条、権利承継人の訴訟引受けには50条を準用する(51条)
  • 共同訴訟参加の申出には43条・47条2項3項の規定を準用する(52条2項)
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訴訟参加

訴訟参加について、条文は何を定めているか。

第42条補助参加利害関係ある第三者が一方に味方して参加できる1項判例 7件
  • 訴訟の結果に利害関係があれば参加できる
  • 当事者の一方を補助する立場で参加する
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第43条補助参加の申出補助参加は理由を示して裁判所に申し出る2項判例なし
  • 参加の趣旨・理由を明らかにして申し出る
  • 申出は訴訟行為と同時にもできる
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第44条補助参加についての異議等異議が出ると裁判所が許否を決定する3項判例 1件
  • 異議が出たら裁判所が決定で許否を判断
  • 参加人は参加理由を疎明する必要がある
  • 決定には即時抗告ができる
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第45条補助参加人の訴訟行為等補助参加人ができる訴訟行為とその限界5項・3号判例 27件
  • 攻撃防御・異議申立て・上訴・再審など幅広く行える
  • 参加時にできない行為や被参加人と矛盾する行為は不可
  • 訴訟記録の閲覧等請求では参加人を当事者とみなす場合がある
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第46条補助参加人に対する裁判の効力補助参加人にも裁判の効力が及ぶのが原則1項・4号判例 16件
  • 裁判の効力は原則として補助参加人にも及ぶ
  • 参加人が訴訟行為をできなかった・無効だった場合は及ばない
  • 被参加人が参加人の行為を妨げた・怠った場合も及ばない
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第47条独立当事者参加第三者が当事者として訴訟に割り込める制度4項判例 9件
  • 権利が害される、または訴訟の目的が自己の権利と主張する第三者が対象
  • 当事者双方または一方を相手方として参加する
  • 参加の申出は書面で行い、当事者双方に送達される
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第48条訴訟脱退参加後、元の当事者は相手方の承諾で脱退できる1項判例なし
  • 相手方の承諾があれば訴訟から脱退できる
  • 脱退しても判決の効力は脱退者にも及ぶ
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第49条権利承継人の訴訟参加の場合における時効の完成猶予等権利を譲り受けた人が参加すると時効の効果が遡る2項判例 1件
  • 権利の譲受人が参加すると時効完成猶予は訴訟係属の初めから生じる
  • 法律上の期間の遵守効力も訴訟係属の初めに遡る
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第50条義務承継人の訴訟引受け義務を承継した第三者に訴訟を引き受けさせる制度3項判例 2件
  • 当事者の申立てにより裁判所が決定で引受けさせる
  • 決定前に当事者と第三者を審尋する
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第51条義務承継人の訴訟参加及び権利承継人の訴訟引受け義務承継人の参加・権利承継人の引受けにも同じ規定を準用1項判例なし
  • 義務を承継した第三者の参加には47条〈独立当事者参加〉から49条〈権利承継人の訴訟参加の場合における時効の完成猶予等〉を準用
  • 権利を譲り受けた場合の引受けには50条〈義務承継人の訴訟引受け〉を準用
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第52条共同訴訟参加合一確定すべき第三者が共同訴訟人として参加2項判例 5件
  • 当事者の一方と合一にのみ確定すべき場合が対象
  • 共同訴訟人として参加する
  • 申出には43条〈補助参加の申出〉や47条2項〈独立当事者参加〉・3項の規定を準用
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第53条訴訟告知当事者は参加できる第三者に訴訟告知ができる4項判例なし
  • 訴訟告知を受けた人はさらに告知できる
  • 告知は理由と訴訟の程度を書いた書面で行う
  • 告知を受けて参加しなくても、参加できた時に参加したとみなされる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第42条民事訴訟法

忌避申立を受けた裁判官が忌避申立についての裁判確定前になした判決の効力。

裁判要旨忌避申立を受けた裁判官が忌避申立についての裁判確定前になした判決は、その後右申立が理由なしとして排斥されその裁判が確定するに至つたときは、有効となるものと解するのを相当とする。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和40年3月11日 昭和39(オ)787
登載
集民 第78号237頁
参照法条
民訴法42条
論点2第42条民事訴訟法

忌避申立を受けた裁判官が右申立についての裁判確定前になした判決の効力。

裁判要旨忌避申立を受けた裁判官が右申立についての裁判確定前になした判決は、その後右申立が理由なしとして排斥され、その裁判が確定するときは、有効となるものと解するのを相当とする。(昭和二九年一〇月二六日第三小法廷判決、民集八巻一〇号一九七九頁と同旨)。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年2月14日 昭和38(オ)576
登載
集民 第72号189頁
参照法条
民訴法42条
論点3第42条民事訴訟法

裁判官忌避申立と判決成立の先後

裁判要旨指定された判決言渡期日の前日に裁判官忌避の申立があつたので、訴訟手続が停止され、忌避申立却下の裁判確定後に判決言渡がなされた事件において、右訴訟手続停止期間中に忌避を申し立てられた裁判官が他に転補されたからといつて、特別の事情の認められないかぎり、右判決は忌避申立前に評議ならびに原本の署名を了えていたものとを認められるから、適法な判決成立が不可能だとはいえない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和37年2月15日 昭和33(オ)259
登載
集民 第58号617頁
参照法条
民訴法395条1項1号,民訴法42条
論点4第42条民事訴訟法

忌避申立を受けた裁判官が忌避申立についての裁判確定前になした判決の効力

裁判要旨忌避申立を受けた裁判官が忌避申立についての裁判確定前になした判決は、その後右申立が理由なしとて排斥されその裁判が確定するときは、有効となるものを解するのを相当とする。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和29年10月26日 昭和27(オ)398
登載
民集 第8巻10号1979頁
参照法条
民訴法42条
論点5第42条民事訴訟法

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成9年法律第85号による改正前のもの)15条1項〈管轄の標準時〉に基づく産業廃棄物のいわゆる管理型最終処分場の設置許可申請に対する知事の不許可処分の取消訴訟において当該施設の周辺地域の住民が知事を補助するため訴訟に参加することの許否

裁判要旨廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成9年法律第85号による改正前のもの)15条1項〈管轄の標準時〉に基づいてされた廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令(平成9年政令第353号による改正前のもの)7条14号ハ〈併合請求における管轄〉所定の産業廃棄物のいわゆる管理型最終処分場の設置許可申請に対する知事の不許可処分の取消訴訟において,当該施設の周辺に居住し,当該施設から有害な物質が排出された場合に生命,身体等に直接的かつ重大な被害を受けることが想定される範囲の住民は,知事を補助するため訴訟に参加することが許される。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成15年1月24日 平成14(行フ)7
登載
集民 第209号59頁
参照法条
行政事件訴訟法7条,民訴法42条,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成9年法律第85号による改正前のもの)15条
論点6第42条民事訴訟法

労働者災害補償保険法に基づく保険給付の不支給決定取消訴訟において事業主が労働基準監督署長を補助するため訴訟に参加することが許される場合

裁判要旨労働者災害補償保険法に基づく保険給付の不支給決定取消訴訟において,事業主は,その事業が労働保険の保険料の徴収等に関する法律12条3項〈応訴管轄〉各号所定の一定規模以上の事業である場合には,労働基準監督署長を補助するため訴訟に参加することが許される。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成13年2月22日 平成12(行フ)3
登載
集民 第201号201頁
参照法条
行政事件訴訟法7条,民訴法42条,労働保険の保険料の徴収等に関する法律12条3項
論点7第42条民事訴訟法

取締役会の意思決定が違法であるとして取締役に対し提起された株主代表訴訟において株式会社が取締役を補助するため訴訟に参加することの許否

裁判要旨取締役会の意思決定が違法であるとして取締役に対し提起された株主代表訴訟において,株式会社は,特段の事情がない限り,取締役を補助するため訴訟に参加することが許される。
(反対意見がある。)
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成13年1月30日 平成12(許)17
登載
民集 第55巻1号30頁
参照法条
民訴法42条,商法267条,商法268条2項
論点8第44条民事訴訟法

民訴法第四四条〈補助参加についての異議等〉による第三五条第六号〈特別代理人〉の準用の有無。

裁判要旨民訴第三五条第六号〈特別代理人〉の「裁判官が不服ヲ申立テラレタル前審ノ裁判ニ関与シタルトキ」という規定は、裁判所書記官には準用されないと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和34年7月17日 昭和33(オ)473
登載
民集 第13巻8号1095頁
参照法条
民訴法35条6号,民訴法44条
論点9第45条民事訴訟法

商法四四五条一項三号にいう「訴ノ提起」と控訴の申立

裁判要旨商法四四五条一項三号にいう「訴ノ提起」には、控訴の申立は含まれない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和61年7月18日 昭和61(オ)466
登載
集民 第148号357頁
参照法条
商法(昭和56年法律第74号による改正前のもの)445条1項3号,民訴法45条
論点10第45条民事訴訟法

一 法人組織の構成部分と労働組合法二七条〈裁判所書記官への準用〉及び七条〈併合請求における管轄〉所定の使用者
二 法人組織の構成部分を名宛人とする救済命令の効力
三 法人組織の構成部分とこれを名宛人とする救済命令についてのA1委員会の再審査申立棄却命令の取消訴訟における当事者能力の有無

裁判要旨一 法律上独立した権利義務の帰属主体でない法人組織の構成部分は、労働組合法二七条及び七条所定の使用者に当たらない。
二 法律上独立した権利義務の帰属主体でない法人組織の構成部分を名宛人とする救済命令は、当該法人に対し命令の内容を実現することを義務付けるものとして、効力を有する。
三 法律上独立した権利義務の帰属主体でない法人組織の構成部分は、自己を名宛人とする救済命令についてのA1委員会の再審査申立棄却命令の取消訴訟において、当事者能力を有しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和60年7月19日 昭和56(行ツ)205
登載
民集 第39巻5号1266頁
参照法条
労働組合法7条,労働組合法27条,民訴法45条
論点11第45条民事訴訟法

一定の地域の代表として環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等の訴えを提起した者に原告適格がないとされた事例

裁判要旨一定の地域の代表と主張して、環境権に基づき火力発電所の操業の差止め等を請求する訴訟を提起、追行している者は、当該地域の住民からの授権により訴訟追行権を取得するなど任意的訴訟担当の要件を具備していない以上、当該訴訟につき原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和60年12月20日 昭和56(オ)673
登載
集民 第146号339頁
参照法条
民訴法45条
論点12第45条民事訴訟法

普通地方公共団体の申立に基づいて発せられた支払命令に対する異議の申立により提起されたものとみなされる訴えと議会の議決

裁判要旨普通地方公共団体の申立に基づいて発せられた支払命令に対する異議の申立により提起されたものとみなされる訴えについても、地方自治法九六条一項一一号所定の議会の議決が必要である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年5月31日 昭和58(オ)1387
登載
民集 第38巻7号197頁
参照法条
地方自治法96条1項11号,民訴法45条,民訴法58条,民訴法442条1項
論点13第45条民事訴訟法

公簿上相隣接する二筆の土地の中間に第三者所有の土地が介在する場合と右二筆の土地の所有名義人間において境界確定を求めることの許否

裁判要旨公簿上相隣接する二筆の土地の所有名義人間における境界確定を求める訴えにおいて、右両土地の中間に第三者所有の土地が介在しているときは、右訴えは、当事者適格を欠く不適法な訴えとなるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年2月16日 昭和57(オ)875
登載
集民 第141号227頁
参照法条
民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点14第45条民事訴訟法

一 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求と右構成員の当事者適格
二 入会部落の構成員が有する使用収益権に基づく地上権設定仮登記抹消登記手続請求の可否

裁判要旨一 入会部落の構成員が有する使用収益権の確認又はこれに基づく妨害排除の請求については、右構成員各自に当事者適格がある。
二 入会部落の構成員は、自己の有する使用収益権を根拠としては入会地について経由された地上権設定仮登記の抹消登記手続を請求することができない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年7月1日 昭和51(オ)424
登載
民集 第36巻6号891頁
参照法条
民法263条,民訴法45条,民訴法62条
論点15第45条民事訴訟法

地上権者と土地境界確定訴訟の当事者適格

裁判要旨係争土地の地上権者は、境界確定訴訟の当事者適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和57年7月15日 昭和55(オ)624
登載
集民 第136号597頁
参照法条
民訴法45条,民法265条
論点16第45条民事訴訟法

遺言執行者がある場合に包括受遺者が遺贈義務の履行を求める訴の被告適格

裁判要旨遺言執行者がある場合に、包括受遺者が遺言の執行として目的不動産の所有権移転登記手続を求める訴の被告としての適格を有する者は、遺言執行者に限られる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和51年7月19日 昭和51(オ)190
登載
集民 第118号315頁
参照法条
民法990条,民法1012条,民法1013条,民訴法45条
論点17第45条民事訴訟法

一、債権者代位訴訟に債権者が当事参加して第三債務者に対し提起した同一の重複訴訟
二、債権者代位訴訟に債務者が当事者参加して第三債務者に対し提起した同一の訴についての債務者の訴訟追行権

裁判要旨一、債権者甲が債務者乙に代位して第三債務者丙に対し提起した訴訟に、乙が、民訴法七一条〈訴訟費用額の確定手続〉により参加して、丙に対し甲の丙に対する訴と訴訟物を同じくする訴を提起することは、重複起訴の禁止にはふれない。
二、債権者甲が債務者乙に代位して第三債務者丙に対し提起した訴訟に、乙が、民訴法七一条により参加して、丙に対し甲の丙に対する訴と訴訟物を同じくする訴を提起した場合において、甲に代位原因がないときは、乙は丙に対する訴につき訴訟追行権を失わない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和48年4月24日 昭和47(オ)908
登載
民集 第27巻3号596頁
参照法条
民訴法45条,民訴法71条,民訴法201条2項,民訴法231条,民法423条1項
論点18第45条民事訴訟法

管財人を被告とすべきであるのに更生会社を被告として訴が提起されたのちに更生会社の取締役に会社更生法二一一条三項〈法定代理人の尋問〉または同法二四八条の二第一項所定の授権がなされた場合と訴の適否

裁判要旨会社更生法等の一部を改正する法律(昭和四二年法律第八八号)施行前に管財人を被告とすべきであるのに誤つて更生会社を被告として提起された訴であつても、右法律施行ののち更生会社の取締役に会社更生法二一一条三項または同法二四八条の二第一項所定の授権がなされた場合には、その訴は、正当な当事者を相手方とした適法な訴となるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年9月7日 昭和45(オ)969
登載
民集 第26巻7号1301頁
参照法条
会社更生法(昭和42年法律第88号による改正前のもの)96条,会社更生法(昭和42年法律第88号による改正前のもの)96条2項,会社更生法等の一部を改正する法律(昭和42年法律第88号)附則2項,会社更生法等の一部を改正する法律(昭和42年法律第88号)附則3項,民訴法45条
論点19第45条民事訴訟法

民法九三六条一項の規定により相続財産管理人が選任された場合と相続財産に関する訴訟における相続人および相続財産管理人の地位

裁判要旨民法九三六条一項の規定により相続財産管理人が選任された場合において、相続財産に関する訴訟については、相続人が当事者適格を有し、相続財産管理人は、相続人全員の法定代理人として訴訟に関与するものであつて、相続財産管理人としての資格では当事者適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和47年11月9日 昭和47(オ)585
登載
民集 第26巻9号1566頁
参照法条
民法936条,民訴法45条
論点20第45条民事訴訟法

会社を当事者とする訴を提起した者の代表権の存否の認定の基準時

裁判要旨会社を当事者とする訴を提起した者の代表権は、事実審の口頭弁論の終結時に存在していなければならないものであつて、裁判所は、右代表権の存否の認定にあたつては、事実審の口頭弁論の終結時を基準としてこれを判断すれば足り、その後に生じる事情の変動を斟酌することを要しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和46年6月22日 昭和46(オ)95
登載
集民 第103号207頁
参照法条
民訴法58条,民訴法45条
論点21第45条民事訴訟法

一、会社の訴訟上の代表者の確定と民法一〇九条、商法二六二条の適用の有無
二、控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過してなされた第一審判決を取り消す場合の措置

裁判要旨一、民法一〇九条、商法二六二条は、会社を訴訟上代表する権限を有する者を定めるにあたつては、適用されない。
二、控訴裁判所が被告会社代表者の代表権限の欠缺を看過してなされた第一審判決を取り消す場合には、原告に対し訴状の補正を命じさせるため、事件を第一審裁判所に差し戻すべきであり、ただちに訴を不適法として却下すべきではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和45年12月15日 昭和45(オ)112
登載
民集 第24巻13号2072頁
参照法条
民訴法58条,民訴法45条,民訴法388条,民訴法389条,民法109条,商法262条
論点22第45条民事訴訟法

民法上の組合の業務執行組合員に対する組合員の任意的訴訟信託の許否

裁判要旨民法上の組合において、組合規約に基づき、自己の名で組合財産を管理し、対外的業務を執行し、訴訟を追行する権限を与えられた業務執行組合員は、組合財産に関する訴訟につき、組合員から任意的訴訟信託を受けたものであり、自己の名で訴訟を追行することが許される。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和45年11月11日 昭和42(オ)1032
登載
民集 第24巻12号1854頁
参照法条
民訴法45条,民法670条
論点23第45条民事訴訟法

遺言執行者がある場合と遺贈義務の履行を求める訴の被告適格

裁判要旨遺言執行者がある場合においては、特定不動産の受遺者から遺言の執行として目的不動産の所有権移転登記手続を求める訴の被告適格を有する者は、遺言執行者にかぎられ、相続人はその適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年5月31日 昭和42(オ)1023
登載
民集 第22巻5号1137頁
参照法条
民訴法45条,民法1012条,民法1013条,民法1014条,民法1015条
論点24第45条民事訴訟法

一、株式会社の訴訟上の代表者と商法第一二条の適用の有無
二、議決権行使の代理人の資格を株主に制限する旨の定款の規定の効力

裁判要旨一、商法第一二条は、当事者である株式会社を訴訟上代表する権限を有する者を定めるにあたつては、適用されない。
二、議決権を行使する株主の代理人の資格を当該会社の株主に制限する旨の定款の規定は、有効である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和43年11月1日 昭和40(オ)1206
登載
民集 第22巻12号2402頁
参照法条
商法12条,商法239条3項,民訴法58条,民訴法45条
論点25第45条民事訴訟法

学校法人の訴訟上の代表者と私立学校法第二八条第二項の適用の有無

裁判要旨私立学校法第二八条第二項は、当事者である学校法人を訴訟上代表する権限を有する者を定めるにあたつては、適用されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年9月30日 昭和40(オ)860
登載
民集 第20巻7号1523頁
参照法条
私立学校法28条,民訴法58条,民訴法45条
論点26第45条民事訴訟法

一 家督相続人指定の遺言をなした者が改正民法施行後に死亡した場合における右遺言の効力
二 家督相続人指定の遺言を包括遺贈と見ることができるか
三 遺言執行者に対する訴の適否

裁判要旨一 家督相続人指定の遺言をなした者が改正民法施行後に死亡した場合には、右遺言は、特段の事情のないかぎり、なんらの効力を生じない。
二 家督相続人指定の遺言書中に、甲を家督相続人に指定する旨および乙等に対し財産の一部を遺贈する旨の記載があるにとどまり、他に遺言者に包括遺贈の意思があつたことを看取するに足る表示行為と目すべき事実上の記載がないときは、右遺言に包括遺贈の効力を認めることはできない。
三 相続人は、被相続人の遺言執行者を被告となし、遺言の無効を主張して、相続財産につき持分を有することの確認を求めることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和31年9月18日 昭和29(オ)875
登載
民集 第10巻9号1160頁
参照法条
旧民法(昭和22年法律222号による改正前のもの)979条,民法985条,民法附則4条,民法附則985条,民法附則990条,民法附則119条,民法1012条,民法1013条,民訴法45条
論点27第45条民事訴訟法

共同相続人の一部の間において土地所有権確認請求を棄却する判決が確定した場合に敗訴原告が右土地につき遺産確認の訴えを提起することの可否

裁判要旨共同相続人甲、乙、丙のうち甲と乙との間において、ある土地につき甲の所有権確認請求を棄却する旨の判決が確定し、右確定判決の既判力により、甲が乙に対して相続による右土地の共有持分の取得を主張し得なくなった場合であっても、甲は右土地につき遺産確認の訴えを提起することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成9年3月14日 平成5(オ)920
登載
集民 第182号537頁
参照法条
民訴法45条,民訴法199条,民訴法225条,民法898条
論点28第45条民事訴訟法

物上保証人に対する不動産競売事件において作成された配当表につき競売申立てに係る被担保債権の債務者が配当異議の訴えを提起することの許否

裁判要旨物上保証人に対する不動産競売事件において作成された配当表につき、競売申立てに係る被担保債権の債務者は、右被担保債権その他自己に対.する債権への配当額に変動を生じ得る範囲において、配当異議の訴えを提起することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年2月25日 平成6(オ)1014
登載
民集 第51巻2号432頁
参照法条
民事執行法89条,民事執行法90条,民事執行法188条,民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点29第45条民事訴訟法

新株発行不存在確認の訴えの被告適格

裁判要旨新株発行不存在確認の訴えは、会社を被告としてのみ提起することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年1月28日 平成5(オ)316
登載
民集 第51巻1号40頁
参照法条
商法280条ノ15,民訴法45条
論点30第45条民事訴訟法

宗教法人である寺院の前住職の長男であるにすぎない者は前住職の五男が右法人の代表役員及び責任役員の地位にないことの確認を求める訴えについて原告適格を有しないとされた事例

裁判要旨宗教法人である寺院の前住職の長男であるにすぎない甲は、右法人においては、宗教上の地位である住職の地位にある者を代表役員及び責任役員に充てることになっているが、長男の権利放棄が長男以外の者を住職に任命するための要件にはなっておらず、その他に甲が右法人の代表役員等の地位について何らかの法律上の利害関係を有する地位にあることを肯認するに足りる事情が認められないときは、前住職の五男が右法人の代表役員及び責任役員の地位にないことの確認を求める訴えについて原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成8年6月24日 平成7(オ)823
登載
集民 第179号389頁
参照法条
民訴法45条,民訴法225条,宗教法人法18条
論点31第45条民事訴訟法

隣接する土地の全部の時効取得と境界確定の訴えの原告適格

裁判要旨甲地に隣接する乙地の所有者が甲地の全部を時効取得したときは、甲地の所有者は、右両地の境界確定の訴えの原告適格を失う。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年7月18日 平成6(オ)2470
登載
集民 第176号491頁
参照法条
民法162条,民法223条,民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点32第45条民事訴訟法

境界の全部に接続する土地部分の時効取得と境界確定の訴えの当事者適格

裁判要旨公簿上特定の地番により表示される甲乙両地が相隣接する場合に、乙地の所有者が甲地のうち境界の全部に接続する部分を時効取得したとしても、甲乙両地の各所有者は、境界確定の訴えの当事者適格を失わない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年3月7日 平成6(オ)1728
登載
民集 第49巻3号919頁
参照法条
民法162条,民訴法45条,民訴法第2編第1章訴
論点33第45条民事訴訟法

一 宗教法人である神社の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えの原告適格
二 宗教法人である神社の責任役員及び氏子総代は右法人の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えの原告適格を有するが氏子はこれを有しないとされた事例

裁判要旨一 宗教法人である神社の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えについて第三者の原告適格を肯定するには、組織上、その代表役員の任免に関与するなど代表役員の地位に影響を及ぼすべき立場にあるか、又は自らが代表役員によって任免される立場にあるなど代表役員の地位について法律上の利害関係を有していることを要する。
二 宗教法人である神社の代表役員たる地位の存否の確認を求める訴えについて、右法人の規則に、機関として代表役員及び責任役員等のほか氏子総代及びこれによって組織される総代会を置くこと、代表役員は責任役員である宮司をもって充て、宮司の進退については責任役員の具申により神社本庁統理が行うこと、代表役員以外の責任役員は氏子総代が選考することなどが定められているが、氏子については責任役員又は氏子総代に選任されることがある旨の定めがあるほかその権利義務について特段の定めがないなど判示の事実関係の下においては、責任役員及び氏子総代は右訴えの原告適格を有するが、氏子はこれを有しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年2月21日 平成3(オ)1503
登載
民集 第49巻2号231頁
参照法条
民訴法45条,民訴法225条,宗教法人法18条
論点34第45条民事訴訟法

配当表に債権者として記載されていない者と配当異議の訴えの原告適格

裁判要旨配当表に債権者として記載されていない者は、配当異議の訴えの原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成6年7月14日 平成2(オ)1128
登載
民集 第48巻5号1109頁
参照法条
民事執行法85条,民事執行法89条,民事執行法90条,民訴法45条
論点35第45条民事訴訟法

一 総有権確認請求訴訟において入会団体が原告適格を有する場合
二 権利能力のない社団である入会団体の代表者が総有権確認請求訴訟を原告の代表者として追行する場合における特別の授権の要否
三 権利能力のない社団である入会団体の代表者でない構成員が総有不動産についての登記手続請求訴訟の原告適格を有する場合

裁判要旨一 入会権者である村落住民が入会団体を形成し、それが権利能力のない社団に当たる場合には、右入会団体は、構成員全員の総有に属する不動産についての総有権確認請求訴訟の原告適格を有する。
二 権利能力のない社団である入会団体の代表者が構成員全員の総有に属する不動産について総有権確認請求訴訟を原告の代表者として追行するには、右入会団体の規約等において右不動産を処分するのに必要とされる総会の議決等の手続による授権を要する。
三 権利能力のない社団である入会団体において、規約等に定められた手続により、構成員全員の総有に属する不動産について代表者でない構成員甲を登記名義人とすることとされた場合には、甲は、右不動産についての登記手続請求訴訟の原告適格を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成6年5月31日 平成3(オ)1724
登載
民集 第48巻4号1065頁
参照法条
民法33条,民法263条,民訴法45条,民訴法46条,民訴法58条
論点36第46条民事訴訟法

一 民法上の組合類似の性質を有する頼母子講と公正証書作成嘱託の許否
二 公正証書の本文中と嘱託人の表示欄とにおける各債権者の記載の間に齟齬がないとされた事例

裁判要旨一 民法上の組合類似の性質を有する頼母子講がその名において公正証書の作成嘱託をすることは許されない。
二 頼母子講に講金の取立、支払等について一切の権限を有する講総代が選任されている場合に、講総代が自己の名においてした嘱託に基づいて作成された講掛戻金に関する公正証書の嘱託人の表示欄に債権者として総代何人の住所氏名等が記載され、その本文中に債権者として総代の肩書を付してその氏名が記載されていても、右各記載の間に齟齬があるとはいえない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年1月30日 昭和54(オ)525
登載
集民 第132号61頁
参照法条
民訴法(昭和54年法律第4号による改正前のもの)559条3号,民訴法46条,公証人法36条2号,公証人法36条3号
論点37第46条民事訴訟法

一 沖繩における血縁団体であるいわゆる門中が権利能力なき社団にあたるとされた事例
二 権利能力なき社団と仮理事の選任

裁判要旨一 沖繩における血縁団体であるいわゆる門中が、家譜記録等によつて構成員の範囲を特定することができ、慣行により、有力家の当主を代表機関とし、かつ、毎年一定の時期に構成員の総意によつて選任される当番員を日常業務の執行機関として定め、また、祖先の一人によつて寄附された土地等の財産を門中財産として有し、これを管理利用して得た収益によつて祖先の祭祀等の行事、門中模合(頼母子講の一種)その他の相互扶助事業を行つてきたなど、判示のような実態を有する場合には、その門中は権利能力なき社団にあたる。
二 権利能力なき社団において、代表者が欠け遅滞のため損害を生ずるおそれのある場合には、裁判所は、民法五六条を類推して仮理事を選任することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和55年2月8日 昭和50(オ)701
登載
民集 第34巻2号138頁
参照法条
民法33条,民法56条,民訴法46条
論点38第46条民事訴訟法

権利能力なき社団の代表者が構成員の総有に属する不動産について構成員から信託的に与えられた財産管理権限に基づき総有権確認請求をすることができないとされた事例

裁判要旨権利能力なき社団の複数の代表者の各々が構成員の総有に属する不動産について構成員から信託的に管理権限を与えられている場合であつても、その不動産が右社団にとつて重要な資産であり、代表者全員の共有名義とされているなど、判示の事情があるときには、各代表者は、代表者全員の合意に基づくのでなければ、右管理権限に基づき右不動産につき総有権確認を請求することができない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和55年2月8日 昭和50(オ)702
登載
集民 第129号173頁
参照法条
民法33条,民法43条,民訴法46条,民訴法225条
論点39第46条民事訴訟法

権利能力のない社団の取引上の債務と社団構成員の責任

裁判要旨権利能力のない社団の代表者が社団の名においてした取引上の債務は、社団の構成員全員に一個の義務として総有的に帰属し、社団の総有財産だけがその責任財産となり、構成員各自は、取引の相手方に対し個人的債務ないし責任を負わない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和48年10月9日 昭和45(オ)1038
登載
民集 第27巻9号1129頁
参照法条
民法33条,民法427条,民法675条,民訴法46条
論点40第46条民事訴訟法

一、権利能力なき社団の資産たる不動産についての登記方法
二、権利能力なき社団の資産たる不動産につき登記簿上所有名義人となつていた代表者が交替した場合における新代表者の旧代表者に対する登記請求権

裁判要旨一、権利能力なき社団の資産たる不動産については、社団の代表者が、社団の構成員全員の受託者たる地位において、個人の名義で所有権の登記をすることができるにすぎず、社団を権利者とする登記をし、または、社団の代表者である旨の肩書を付した代表者個人名義の登記をすることは、許されないものと解すべきである。
二、権利能力なき社団の資産たる不動産につき、登記簿上所有名義人となつた代表者がその地位を失い、これに代わる新代表者が選任されたときは、新代表者は、旧代表者に対して、当該不動産につき自己の個人名義に所有権移転登記手続をすることを求めることができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和47年6月2日 昭和45(オ)232
登載
民集 第26巻5号957頁
参照法条
民法43条,民法177条,民訴法46条,民訴法208条1項,民訴法211条,民訴法212条,民訴法384条,不動産登記法26条,不動産登記法36条,不動産登記法110条の3
論点41第46条民事訴訟法

一、有限会社の組織変更の無効を主張する場合と商法四二八条の準用の有無
二、有限会社の組織変更により設立された株式会社の設立無効の訴とともに組織変更前の有限会社に対する持分の確認を求める場合の相手方

裁判要旨一、有限会社の株式会社への組織変更の手続に重大なかしがあるとして、その効力を争う場合には、株式会社の設立無効の訴に関する商法四二八条の規定を準用し、組織変更後の会社の株主または取締役は、組織変更後の会社を被告として、その設立無効の訴を提起しうるものと解するのが相当である。
二、組織変更前の有限会社に対し持分を有する者が、右組織変更の無効を主張して組織変更後の株式会社の設立無効の訴を提起するとともに、右持分の確認を求めるには、組織変更後の株式会社を相手方として、右確認を求めることができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和46年6月29日 昭和44(オ)466
登載
民集 第25巻4号711頁
参照法条
有限会社法18条,有限会社法67条,有限会社法75条,商法428条,民訴法46条
論点42第46条民事訴訟法

一、法人格のない財団として設立中の財団法人に訴訟上の当事者能力が認められた事例
二、遺言による寄附行為の寄附財産について遺言執行者のした処分が有効とされた事例

裁判要旨一、遺言による寄附行為に基づく財団法人の設立を目的として、判示のように、代表機関を持ち、寄附財産を独立に管理運用し活動する財団は、設立中の財団法人として法人格のない財団にあたり、訴訟上の当事者能力を有する。
二、遺言執行者が、遺言による寄附行為に基づく寄附財産として管理する相続財産の株式を、判示のように設立中の財団法人に帰属させ、その代表機関名義に名義を書き換える行為は、遺言の執行に必要な行為にあたり、これにより、相続人は株式についての権利を喪失する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年6月26日 昭和40(オ)907
登載
民集 第23巻7号1175頁
参照法条
民法 34条・41条2項・42条2項・1012条1項・1013条,民訴法46条
論点43第46条民事訴訟法

法人格のない社団に当たると認められた事例

裁判要旨普通地方公共団体の区域に属する特定地域の住民により結成された任意団体であつて、当該地方公共団体の下部行政区画でも、財産区でもなく、原判示のような規約に基づいて存続・活動しているもの(原判決理由参照)は、法人格のない社団に当たると解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和42年10月19日 昭和41(オ)40
登載
民集 第21巻8号2078頁
参照法条
民法33条,民訴法46条
論点44第46条民事訴訟法

一 法人に非ざる社団の成立要件。
二 法人に非ざる社団の資産の帰属。

裁判要旨一 法人に非ざる社団が成立するためには、団体としての組織をそなえ、多数決の原則が行なわれ、構成員の変更にかかわらず団体が存続し、その組織において代表の方法、総会の運営、財産の管理等団体としての主要な点が確定していることを要する。
二 法人に非ざる社団がその名においてその代表者により取得した資産は、構成員に総有的に帰属するものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和39年10月15日 昭和35(オ)1029
登載
民集 第18巻8号1671頁
参照法条
民法33条,民訴法46条
論点45第46条民事訴訟法

宗教法人宗議会の訴訟当事者能力。

裁判要旨宗教法人宗議会は、代表者の定めがあつても、民訴法第四六条〈補助参加人に対する裁判の効力〉により訴訟当事者能力があると解することはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年6月14日 昭和36(オ)1001
登載
集民 第66号511頁
参照法条
民訴法46条
論点46第46条民事訴訟法

債権者集会に訴訟当事者能力が認められた事例。

裁判要旨債権者集会が民法上の組合と認められ、かつ、代表者の定めがなされている限り、これに訴訟当事者能力を認めて妨げない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年4月2日 昭和34(オ)1114
登載
集民 第65号357頁
参照法条
民訴法46条,民法667条
論点47第46条民事訴訟法

民法上の組合の清算人に対する組合員の任意的訴訟信託の適否。

裁判要旨民法上の組合の清算人は、組合員の選定当事者として当事者適格を持ちうるが、組合員からいわゆる任意的訴訟信託を受け、自己の名で訴訟を担当することは許されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年7月13日 昭和34(オ)577
登載
民集 第16巻8号1516頁
参照法条
民訴法46条,民訴法47条,民法688条1項,民法78条
論点48第46条民事訴訟法

民法上の組合の訴訟当事者能力。

裁判要旨代表者の定めがある民法上の組合は、訴訟当事者能力を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和37年12月18日 昭和34(オ)130
登載
民集 第16巻12号2422頁
参照法条
民訴法46条,民法667条
論点49第46条民事訴訟法

頼母子講の当事者能力と講管理人の当事者適格の関係。

裁判要旨頼母子講自体に当事者能力があるとしても、講管理人に掛戻金請求訴訟の原告としての当事者適格を認める妨げとならない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和35年6月28日 昭和33(オ)677
登載
民集 第14巻8号1558頁
参照法条
民訴法46条
論点50第46条民事訴訟法

旧民訴法70条所定の効力の客観的範囲

裁判要旨旧民訴法70条所定の効力が及ぶ判決の理由中でされた事実の認定や先決的権利関係の存否についての判断とは,判決の主文を導き出すために必要な主要事実に係る認定及び法律判断などをいう。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成14年1月22日 平成10(オ)512
登載
集民 第205号93頁
参照法条
民訴法46条
論点51第47条民事訴訟法

選定当事者の和解の権限

裁判要旨選定当事者は、選定者から特別の委任を受けないでも、訴訟上の和解をすることができ、その権限は、選定行為においてもこれを制限することができないものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年8月27日 昭和40(オ)903
登載
集民 第92号79頁
参照法条
民訴法47条1項,民訴法81条2項
論点52第47条民事訴訟法

選定当事者によつて追行される訴訟における選定者の証拠調の方式

裁判要旨選定当事者によつて追行される訴訟において、選定者に対する証拠調は、承認尋問の方式によるべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和42年9月7日 昭和41(オ)397
登載
集民 第88号343頁
参照法条
民訴法47条,民訴法271条,民訴法336条
論点53第47条民事訴訟法

訴訟承継人らが選定当事者を選定して特別上告をした事例

裁判要旨右事例としての意義以外に裁判要旨として特記すべき意義はない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年1月19日 昭和33(テ)12
登載
集民 第58号237頁
参照法条
民訴法47条
論点54第47条民事訴訟法

家屋共有者中、一部の者からする家屋明渡訴訟に訴訟追行権ありとされた事例。

裁判要旨家屋の共有者総会によつて右一部の者に共有家屋賃貸の権限が授与され、これに基づき右一部の者が賃貸人となつた場合の賃貸借の終了を原因とする家屋明渡訴訟においては、右一部の者に訴訟追行権がある。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年11月9日 昭和36(オ)457
登載
集民 第63号179頁
参照法条
民訴法47条
論点55第47条民事訴訟法

当事者選定の効力の認められた一事例

裁判要旨同種の債権を有する者一七名の代理人が、右債権につき一括して債務者以外の第三者との間に連帯保証契約を締結したことを原因とし、右第三者に対してその契約上の債務の履行を求める場合、右債権者一七名は、民訴第四七条第一項〈独立当事者参加〉にいわゆる「共同ノ利益ヲ有スル多数者」に該当し、その当事者の選定は有効と解すべきである
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和33年4月17日 昭和32(オ)1108
登載
民集 第12巻6号873頁
参照法条
民訴法47条1項
論点56第47条民事訴訟法

1 株式会社の解散の訴えに係る請求を認容する確定判決に対する再審の訴えと上記確定判決の効力を受ける第三者の原告適格
2 当事者の一方の請求に対して訴え却下又は請求棄却の判決を求めるのみの独立当事者参加の申出の適否

裁判要旨1 株式会社の解散の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は,上記確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって,上記確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有することになる。
2 独立当事者参加の申出は,参加人が参加を申し出た訴訟において裁判を受けるべき請求を提出しなければならず,単に当事者の一方の請求に対して訴え却下又は請求棄却の判決を求めるのみの参加の申出は許されない。
(2につき意見及び反対意見がある。)
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成26年7月10日 平成25(ク)1158
登載
集民 第247号49頁
参照法条
(1,2につき)民訴法47条 (1につき)会社法833条1項,会社法838条,民訴法第1編第3章 当事者,民訴法338条
論点57第47条民事訴訟法

1 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決に対する再審の訴えと上記確定判決の効力を受ける第三者の原告適格
2 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決と民訴法338条1項3号〈再審の事由 法定代理権、訴訟代理権又は代理人が訴訟行為をするのに必要な授権を欠いたこと。〉の再審事由
3 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決に民訴法338条1項3号の再審事由が存在するとみる余地があるとされた事例

裁判要旨1 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は,上記確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって,上記確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有することになる。
2 新株発行の無効の訴えの被告とされた株式会社の訴訟活動が著しく信義に反しており,上記訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者に上記確定判決の効力を及ぼすことが手続保障の観点から看過することができない場合には,上記確定判決には,民訴法338条1項3号〈再審の事由 法定代理権、訴訟代理権又は代理人が訴訟行為をするのに必要な授権を欠いたこと。〉の再審事由がある。
3 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合において,次の(1)〜(4)など判示の事情の下においては,上記訴えの被告とされた株式会社の訴訟活動が著しく信義に反しており,上記訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者に上記確定判決の効力を及ぼすことが手続保障の観点から看過することができないものとして,上記確定判決には民訴法338条1項3号の再審事由が存在するとみる余地がある。
(1) 当該第三者は,上記訴えに係る訴訟の係属を知らず,上記訴訟の審理に関与する機会を与えられなかった。
(2) 当該第三者は,上記訴訟の係属前から,上記株式会社に対して自らが発行を受けた株式につきその発行の有効性を主張するなどしており,仮に上記訴訟の係属を知れば,上記訴訟に参加するなどして株式の発行の無効を求める請求を争うことが明らかな状況にあり,かつ,上記株式会社はそのような状況にあることを十分に認識していた。
(3) 上記株式会社は,上記訴訟において請求を全く争わず,かえって,請求原因事実の追加立証を求める受訴裁判所の訴訟指揮に対し,自ら請求原因事実を裏付ける書証を提出した。
(4) 上記株式会社は,当該第三者に対して上記訴訟の係属を知らせることが容易であったにもかかわらず,これを知らせなかった。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成25年11月21日 平成24(許)43
登載
民集 第67巻8号1686頁
参照法条
(1〜3につき) 会社法828条1項2号,会社法838条 (1につき) 民訴法第1編第3章 当事者,民訴法47条,民訴法338条 (2,3につき) 民訴法2条,民訴法338条1項3号
論点58第47条民事訴訟法

上告審における独立当事者参加の申出を不適法として決定により却下した事例

裁判要旨(省略)
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成12年9月26日 平成12(行ツ)200
登載
集民 第199号761頁
参照法条
民訴法47条,民訴法317条1項
論点59第49条民事訴訟法

一 訴訟行為と民法八二五条の適用の有無
二 父母が共同で親権を行う場合と民法八二六条一項の規定による特別代理人の選任申立権者
三 民法八二六条一項の規定に基づいて選任された特別代理人が未成年者を代理してした行為が利益相反行為にあたるとされた事例

裁判要旨一 訴訟行為には民法八二五条は適用されない。
二 民法八二六条一項の規定による特別代理人の選任申立は、父母が共同で親権を行う場合においても、その一方が単独ですることができる。
三 民法八二六条一項の規定に基づいて選任された特別代理人が親権者のした未成年者所有不動産の担保提供行為を追認することは、その被担保債務について特別代理人自身も連帯保証人となつているときは、同法条にいう「利益が相反する行為」にあたる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和57年11月26日 昭和54(オ)549
登載
民集 第36巻11号2296頁
参照法条
民法825条,民法826条1項,民訴法49条
論点60第50条民事訴訟法

一、上告審と無権代理人の訴訟行為の追認
二、家庭裁判所が選任した不在者財産管理人の上訴権限

裁判要旨一、権限のある代理人は、上告審において、上告審および控訴審における無権代理人の訴訟行為を追認することができる。
二、家庭裁判所が選任した不在者財産管理人は、民法二八条所定の家庭裁判所の許可を得ることなしに、不在者を被告とする建物収去土地明渡請求を認容した第一審判決に対し控訴を提起し、その控訴を不適法として却下した第二審判決に対し上告を提起する権限を有する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和47年9月1日 昭和46(オ)474
登載
民集 第26巻7号1289頁
参照法条
民訴法50条,民訴法54条,民訴法87条,民訴法395条2項,民法28条,民法103条
論点61第50条民事訴訟法

一、 普通地方公共団体が地方自治法第二四三条の二第四項の訴に応訴する場合における議会の議決の要否
二、 地方自治法第二四三条の二の遡及適用の許否
三、 地方自治法第二四三条の二の遡及適用の否定と憲法第九二条、第九四条

裁判要旨一、 普通地方公共団体が地方自治法第二四三条の二第四項の訴に応訴する場合には議会の議決を必要としない。
二、 地方自治法第二四三条の二は、同条が地方自治法の改正によつて加えられた以前の事実について適用がないものと解すべきである。
三、 地方自治法第二四三条の二の遡及適用を否定しても、憲法第九二条、第九四条に違反しない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和34年7月20日 昭和28(オ)449
登載
民集 第13巻8号1103頁
参照法条
地方自治法243条の2,地方自治法96条1項本文10号,地方自治法243条の2第4項の規定による請求に関する規則(昭和23年最高裁判所規則28号)2項,行政事件訴訟特例法1条,民訴法58条,民訴法50条1項,憲法92条,憲法94条
論点62第52条民事訴訟法

選定当事者の選定書に「第一審の訴訟手続について」との文言が記載されている場合と上訴審における選定の効力

裁判要旨選定書に「第一審の訴訟手続について」との文言が記載されている場合でも、特段の事情のない限り、右記載は、事件名等と相まつて選定当事者を選定する事件を特定するためのものであつて、選定の効力を第一審の訴訟に限定する趣旨のものではなく、選定の効力は訴訟の終了にいたるまで継続しているものと解するのを相当とする。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年9月22日 昭和52(オ)369
登載
集民 第121号271頁
参照法条
民訴法52条
論点63第52条民事訴訟法

民事調停における法定代理権証明の方法

裁判要旨未成年者の法定代理人が未成年者を代理して民事調停行為をなす場合には、民事訴訟法五二条〈共同訴訟参加〉を準用して、その法定代理権は書面によつて証明すべきものと解するのが相当であるが、過去の民事調停行為についての法定代理権の存否は、書面のみに限らず、他の証拠方法をもつて証明することができるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年2月8日 昭和47(オ)769
登載
集民 第108号169頁
参照法条
民事調停法22条,非訟事件手続法7条,民訴法52条
論点64第52条民事訴訟法

一 県がD神社又はE神社の挙行した例大祭、みたま祭又は慰霊大祭に際し玉串料、献灯料又は供物料を県の公金から支出して奉納したことが憲法二〇条三項〈専属管轄の場合の移送の制限〉、八九条〈和解の試み等〉に違反するとされた事例
二 委任又は専決により県の補助職員らが公金支出を処理した場合において知事は指揮監督上の義務に違反したものであり過失があったが補助職員らは判断を誤ったけれども重大な過失があったということはできないとされた事例
三 複数の住民が提起する住民訴訟と類似必要的共同訴訟
四 複数の住民が共同訴訟人として提起した住民訴訟において共同訴訟人の一部の者がした上訴又は上訴の取下げの効力

裁判要旨一 愛媛県が、宗教法人D神社の挙行した恒例の宗教上の祭祀である例大祭に際し玉串料として九回にわたり各五〇〇〇円(合計四万五〇〇〇円)を、同みたま祭に際し献灯料として四回にわたり各七〇〇〇円又は八〇〇〇円(合計三万一〇〇〇円)を、宗教法人愛媛県E神社の挙行した恒例の宗教上の祭祀である慰霊大祭に際し供物料として九回にわたり各一万円(合計九万円)を、それぞれ県の公金から支出して奉納したことは、一般人がこれを社会的儀礼にすぎないものと評価しているとは考え難く、その奉納者においてもこれが宗教的意義を有する者であるという意識を持たざるを得ず、これにより県が特定の宗教団体との間にのみ意識的に特別のかかわり合いを持ったことを否定することができないのであり、これが、一般人に対して、県が当該特定の宗教団体を特別に支援しており右宗教団体が他の宗教団体とは異なる特別のものであるとの印象を与え、特定の宗教への関心を呼び起こすものといわざるを得ないなど判示の事情の下においては、憲法二〇条三項、八九条に違反する。
二 愛媛県が憲法二〇条三項〈専属管轄の場合の移送の制限〉八九条〈和解の試み等〉に違反して宗教法人D神社等に玉串料等を県の公金から支出して奉納したことにつき、右支出の権限を法令上本来的に有する知事は、委任を受け又は専決することを任された補助職員らが右支出を処理した場合であっても、同神社等に対し、右補助職員らに玉串料等を持参させるなどしてこれを奉納したと認められ、当該支出には憲法に違反するという重大な違法があり、地方公共団体が特定の宗教団体に玉串料等の支出をすることについて、文部省自治省等が、政教分離原則に照らし、慎重な対応を求める趣旨の通達、回答をしてきたなどの事情の下においては、その指揮監督上の義務に違反したものであり、過失があったというのが相当であるが、右補助職員らは、知事の右のような指揮監督の下でこれを行い、右支出が憲法に違反するか否かを極めて容易に判断することができたとまではいえないという事情の下においては、その判断を誤ったものであるが、重大な過失があったということはできない。
三 複数の住民が提起する住民訴訟は、類似必要的共同訴訟と解すべきである。
四 複数の住民が共同訴訟人として提起した住民訴訟において、共同訴訟人の一部の者が上訴すれば、それによって原判決の確定が妨げられ、当該訴訟は全体として上訴審に移審し、上訴の判決の効力は上訴をしなかった共同訴訟人にも及ぶが、上訴をしなかった共同訴訟人は、上訴人にはならず、上訴をした共同訴訟人のうちの一部の者が上訴を取り下げた場合は、その者は上訴人ではなくなる。
(一につき、補足意見、意見及び反対意見がある。)
裁判
最高裁判所大法廷 平成9年4月2日 平成4(行ツ)156
登載
民集 第51巻4号1673頁
参照法条
地方自治法153条1項,地方自治法242条の2第1項,地方自治法242条の2第4項,地方自治法243条の2第1項,憲法20条,憲法89条,民訴法52条1項,民訴法363条
論点65第52条民事訴訟法

住民訴訟における共同訴訟参加の申出につき,これと当事者,請求の趣旨及び原因が同一である別訴において適法な住民監査請求を前置していないことを理由に訴えを却下する判決が確定している場合における当該申出の許否

裁判要旨住民訴訟における共同訴訟参加の申出は,これと当事者,請求の趣旨及び原因が同一である別訴において適法な住民監査請求を前置していないことを理由に訴えを却下する判決が確定している場合には,当該判決の既判力により不適法な申出として却下されるべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成22年7月16日 平成20(行ヒ)304
登載
民集 第64巻5号1450頁
参照法条
民訴法52条1項,民訴法114条1項,地方自治法242条1項,地方自治法242条の2第1項
論点66第52条民事訴訟法

商法268条2項による株主代表訴訟への参加が不当に訴訟を遅延させるものとはいえないとされた事例

裁判要旨甲が提起した株主代表訴訟において,控訴審の第1回口頭弁論期日後に乙がした商法268条2項による参加の申出が,甲の第1審における不適切な訴訟追行を是正するためであって,遅きに失したとまではいえないこと,乙の参加の申出を許したとしても相当期間にわたる審理を要するものではないことなど判示の事情の下においては,乙の参加は本件訴訟を不当に遅延させるものとはいえない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成14年1月22日 平成10(オ)282
登載
集民 第205号73頁
参照法条
商法268条2項,民訴法52条
原

条文原文

原文ママ

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民事訴訟法 第42条(補助参加) 詳細ページ
(補助参加)
第四十二条訴訟の結果について利害関係を有する第三者は、当事者の一方を補助するため、その訴訟に参加することができる。
民事訴訟法 第43条(補助参加の申出) 詳細ページ
(補助参加の申出)
第四十三条補助参加の申出は、参加の趣旨及び理由を明らかにして、補助参加により訴訟行為をすべき裁判所にしなければならない。
2補助参加の申出は、補助参加人としてすることができる訴訟行為とともにすることができる。
民事訴訟法 第44条(補助参加についての異議等) 詳細ページ
(補助参加についての異議等)
第四十四条当事者が補助参加について異議を述べたときは、裁判所は、補助参加の許否について、決定で、裁判をする。この場合においては、補助参加人は、参加の理由を疎明しなければならない。
2前項の異議は、当事者がこれを述べないで弁論をし、又は弁論準備手続において申述をした後は、述べることができない。
3第一項の裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
民事訴訟法 第45条(補助参加人の訴訟行為等) 詳細ページ
(補助参加人の訴訟行為等)
第四十五条補助参加人は、訴訟について、攻撃又は防御の方法の提出、異議の申立て、上訴の提起、再審の訴えの提起その他一切の訴訟行為をすることができる。ただし、補助参加の時における訴訟の程度に従いすることができないものは、この限りでない。
2補助参加人の訴訟行為は、被参加人の訴訟行為と抵触するときは、その効力を有しない。
3補助参加人は、補助参加について異議があった場合においても、補助参加を許さない裁判が確定するまでの間は、訴訟行為をすることができる。
4補助参加人の訴訟行為は、補助参加を許さない裁判が確定した場合においても、当事者が援用したときは、その効力を有する。
5次に掲げる請求に関する規定の適用については、補助参加人(当事者が前条第一項の異議を述べた場合において補助参加を許す裁判が確定したもの及び当事者が同条第二項の規定により異議を述べることができなくなったものに限る。)を当事者とみなす。
一非電磁的訴訟記録(第九十一条第一項に規定する非電磁的訴訟記録をいう。)の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又はその複製(第九十二条第一項において「非電磁的訴訟記録の閲覧等」という。)の請求
二電磁的訴訟記録(第九十一条の二第一項に規定する電磁的訴訟記録をいう。)の閲覧若しくは複写又はその内容の全部若しくは一部を証明した書面の交付若しくはその内容の全部若しくは一部を証明した電磁的記録の提供(第九十二条第一項において「電磁的訴訟記録の閲覧等」という。)の請求
三第九十一条の三に規定する訴訟に関する事項を証明した書面の交付又は当該事項を証明した電磁的記録の提供の請求
民事訴訟法 第46条(補助参加人に対する裁判の効力) 詳細ページ
(補助参加人に対する裁判の効力)
第四十六条補助参加に係る訴訟の裁判は、次に掲げる場合を除き、補助参加人に対してもその効力を有する。
一前条第一項ただし書の規定により補助参加人が訴訟行為をすることができなかったとき。
二前条第二項の規定により補助参加人の訴訟行為が効力を有しなかったとき。
三被参加人が補助参加人の訴訟行為を妨げたとき。
四被参加人が補助参加人のすることができない訴訟行為を故意又は過失によってしなかったとき。
民事訴訟法 第47条(独立当事者参加) 詳細ページ
(独立当事者参加)
第四十七条訴訟の結果によって権利が害されることを主張する第三者又は訴訟の目的の全部若しくは一部が自己の権利であることを主張する第三者は、その訴訟の当事者の双方又は一方を相手方として、当事者としてその訴訟に参加することができる。
2前項の規定による参加の申出は、書面でしなければならない。
3前項の書面は、当事者双方に送達しなければならない。
4第四十条第一項から第三項までの規定は第一項の訴訟の当事者及び同項の規定によりその訴訟に参加した者について、第四十三条の規定は同項の規定による参加の申出について準用する。
民事訴訟法 第48条(訴訟脱退) 詳細ページ
(訴訟脱退)
第四十八条前条第一項の規定により自己の権利を主張するため訴訟に参加した者がある場合には、参加前の原告又は被告は、相手方の承諾を得て訴訟から脱退することができる。この場合において、判決は、脱退した当事者に対してもその効力を有する。
民事訴訟法 第49条(権利承継人の訴訟参加の場合における時効の完成猶予等) 詳細ページ
(権利承継人の訴訟参加の場合における時効の完成猶予等)
第四十九条訴訟の係属中その訴訟の目的である権利の全部又は一部を譲り受けたことを主張する者が第四十七条第一項の規定により訴訟参加をしたときは、時効の完成猶予に関しては、当該訴訟の係属の初めに、裁判上の請求があったものとみなす。
2前項に規定する場合には、その参加は、訴訟の係属の初めに遡って法律上の期間の遵守の効力を生ずる。
民事訴訟法 第50条(義務承継人の訴訟引受け) 詳細ページ
(義務承継人の訴訟引受け)
第五十条訴訟の係属中第三者がその訴訟の目的である義務の全部又は一部を承継したときは、裁判所は、当事者の申立てにより、決定で、その第三者に訴訟を引き受けさせることができる。
2裁判所は、前項の決定をする場合には、当事者及び第三者を審尋しなければならない。
3第四十一条第一項及び第三項並びに前二条の規定は、第一項の規定により訴訟を引き受けさせる決定があった場合について準用する。
民事訴訟法 第51条(義務承継人の訴訟参加及び権利承継人の訴訟引受け) 詳細ページ
(義務承継人の訴訟参加及び権利承継人の訴訟引受け)
第五十一条第四十七条から第四十九条までの規定は訴訟の係属中その訴訟の目的である義務の全部又は一部を承継したことを主張する第三者の訴訟参加について、前条の規定は訴訟の係属中第三者がその訴訟の目的である権利の全部又は一部を譲り受けた場合について準用する。
民事訴訟法 第52条(共同訴訟参加) 詳細ページ
(共同訴訟参加)
第五十二条訴訟の目的が当事者の一方及び第三者について合一にのみ確定すべき場合には、その第三者は、共同訴訟人としてその訴訟に参加することができる。
2第四十三条並びに第四十七条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による参加の申出について準用する。
民事訴訟法 第53条(訴訟告知) 詳細ページ
(訴訟告知)
第五十三条当事者は、訴訟の係属中、参加することができる第三者にその訴訟の告知をすることができる。
2訴訟告知を受けた者は、更に訴訟告知をすることができる。
3訴訟告知は、その理由及び訴訟の程度を記載した書面を裁判所に提出してしなければならない。
4訴訟告知を受けた者が参加しなかった場合においても、第四十六条の規定の適用については、参加することができた時に参加したものとみなす。
出

一次情報

原文ママ

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