定款を変えるのに必要な決議と、種類株主に影響が及ぶ場合の追加手続。
定款の変更は、会社の成立後であればいつでも株主総会の決議によって行うことができますが、変更の内容によって必要な決議の重さが変わります。原則は株主総会の決議(いわゆる特別決議)ですが、全部または一部の株式の内容にかかわる変更では、いわゆる特殊決議や株主(種類株主)全員の同意まで求められる場合があります。種類株式発行会社では、ある種類の株主に不利益が及ぶおそれのある定款変更について、通常の株主総会決議に加えて種類株主総会など追加の手続が必要になることがあります。
| 定款変更の類型 | 必要な決議 | 要件の目安 |
|---|---|---|
| 通常の定款変更 | 特別決議※1 | 過半数出席・3分の2以上の賛成 |
| 全部の株式に譲渡制限を新設(非種類会社) | 特殊決議※2 | 株主の半数以上・議決権の3分の2以上が賛成 |
| 全部の株式に取得条項を新設(非種類会社) | 株主全員の同意 | 株主全員の同意が必要 |
| 種類株式に取得条項を新設・変更 | 当該種類株主全員の同意 | その種類の株主全員の同意 |
| 種類株式に拒否権等の定めを新設 | 当該種類株主総会の決議 | その種類株主総会で可決 |
| 第109条2項の定めの変更(廃止除く) | 総株主による特別多数の決議※3 | 総株主の半数以上・4分の3以上 |
| 種類株主に損害の恐れがある変更 | 種類株主総会の決議※4 | その種類株主総会で可決 |
株主総会の決議による変更
全株式の譲渡制限、属人的定め
種類株主総会の決議が要る場合
論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。
一 株式会社のいわゆる全員出席総会における決議の効力
二 株主の代理人の出席を含むいわゆる全員出席総会における決議が有効となる場合
有限会社の社員総会における特定の社員を取締役に選任すべき決議と右特定の社員の特別利害関係
一、株式会社が定款で株主総会における議決権行使の代理人の資格を株主に限定している場合と株主である地方公共団体、株式会社の職員又は従業員による議決権の代理行使
二、株主総会決議取消の訴において商法二四八条一項所定の期間経過後に新たな取消事由を追加主張することの許否
いわゆる一人会社と株主総会の成立
一、取消差戻の控訴審判決を得た控訴人と上告の利益の有無
二、議決権行使の代理資格を株主に制限した定款の定めと議決権行使許容の仮処分の効力
三、当事者一方の請求に対して訴却下または請求棄却の判決を求めるのみの独立当事者参加の申出の適否
代表取締役の解任に関する取締役会の決議についてその代表取締役は特別利害関係人にあたるか
一、株式会社の訴訟上の代表者と商法第一二条の適用の有無
二、議決権行使の代理人の資格を株主に制限する旨の定款の規定の効力
一 株主総会の決議の成立と採決手続を経ることの要否
二 営業を譲渡する会社の株主が譲受会社の代表取締役である場合と営業譲渡の議案についてのいわゆる特別利害関係人
株主である取締役の解任に関する株主総会の決議について右株主は特別利害関係人にあたるか
一 特別の利害関係を有する取締役と取締役会の定足数の算定
二 議決時に定足数を欠くにいたつた取締役会の決議の効力
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