民法 / テーマ別まとめ

後見/後見の終了

後見の終了の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

後見の終了に伴う後見人・相続人の義務(後見の計算とその期限)、計算終了後の返還金の利息、成年被後見人が死亡した後に成年後見人がどこまで動けるか、後見に関する債権の消滅時効などを定めています。実務上は、任務終了後の期限管理と、死後に後見人が行える範囲の切り分けが中心になります。

後見の終了
場面誰が対応期限・起算点
任務終了時後見人・相続人後見の計算をする2か月以内(伸長可)
後見監督人がいる場合後見監督人計算に立ち会う—
成年後、計算終了前本人契約・単独行為を取消せる期間の定めなし
計算終了後の返還金双方利息が付く計算終了時から
後見人が金銭を消費後見人利息+損害時は賠償消費した時から
被後見人死亡後成年後見人相続財産の保存行為等相続人管理まで
後見終了後後見人・相続人委任の規定を準用—
後見に関する債権後見人・後見監督人⇔被後見人消滅時効の起算点取消した時から起算
  • 未成年被後見人による取消しには、20条及び121条から126条までの規定を準用する
  • 後見人・後見監督人と被後見人の間の債権の消滅時効は832条の規定を準用する
  • 死後の成年後見人の権限のうち、火葬・埋葬契約の締結等には家庭裁判所の許可が必要
  • 死後の権限は、相続人の意思に反することが明らかなときは行使できない
  • 後見の計算期間(2か月)は家庭裁判所が伸長できる
  • 後見については委任の654条・655条の規定を準用する
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後見の終了

後見の終了について、条文は何を定めているか。

第870条後見の計算任務終了後2か月以内に計算1項判例なし
  • 後見人・相続人が後見の計算を行う
  • 期限は2か月以内、家庭裁判所が伸長できる
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第871条計算には後見監督人が立会う1項判例なし
  • 後見監督人がいるときは、その立会いが必要
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第872条未成年被後見人と未成年後見人等との間の契約等の取消し成年後・計算終了前の契約は取消せる2項判例なし
  • 未成年被後見人が成年後、計算終了前に後見人・相続人とした契約は本人が取消せる
  • 後見人・相続人に対してした単独行為も同様に取消せる
  • 20条〈制限行為能力者の相手方の催告権〉及び121条〈取消しの効果〉から126条〈取消権の期間の制限〉までの規定を準用する
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第873条返還金に対する利息の支払等返還金には計算終了時から利息2項判例なし
  • 後見人・被後見人どちらの返還金にも計算終了時から利息が付く
  • 後見人が金銭を消費したときは消費時から利息、損害があれば賠償も
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第873_2条成年被後見人の死亡後の成年後見人の権限死後も相続財産の保存行為が可能1項・3号判例なし
  • 相続人が管理するまで、保存行為や弁済期到来の債務弁済ができる
  • 火葬・埋葬契約の締結等には家庭裁判所の許可が必要
  • 相続人の意思に反することが明らかなときはできない
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第874条委任の規定の準用委任の規定(654条〈委任の終了後の処分〉・655条〈委任の終了の対抗要件〉)を準用1項判例なし
  • 後見にも委任の終了に関する規定を準用する
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第875条後見に関して生じた債権の消滅時効後見に関する債権の消滅時効2項判例なし
  • 後見人・後見監督人と被後見人の間の債権の消滅時効は832条〈財産の管理について生じた親子間の債権の消滅時効〉を準用
  • 872条〈未成年被後見人と未成年後見人等との間の契約等の取消し〉により取消した場合は、取消しの時から起算する
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民法 第870条(後見の計算) 詳細ページ
(後見の計算)
第八百七十条後見人の任務が終了したときは、後見人又はその相続人は、二箇月以内にその管理の計算(以下「後見の計算」という。)をしなければならない。ただし、この期間は、家庭裁判所において伸長することができる。
民法 第871条 詳細ページ
第八百七十一条後見の計算は、後見監督人があるときは、その立会いをもってしなければならない。
民法 第872条(未成年被後見人と未成年後見人等との間の契約等の取消し) 詳細ページ
(未成年被後見人と未成年後見人等との間の契約等の取消し)
第八百七十二条未成年被後見人が成年に達した後後見の計算の終了前に、その者と未成年後見人又はその相続人との間でした契約は、その者が取り消すことができる。その者が未成年後見人又はその相続人に対してした単独行為も、同様とする。
2第二十条及び第百二十一条から第百二十六条までの規定は、前項の場合について準用する。
民法 第873条(返還金に対する利息の支払等) 詳細ページ
(返還金に対する利息の支払等)
第八百七十三条後見人が被後見人に返還すべき金額及び被後見人が後見人に返還すべき金額には、後見の計算が終了した時から、利息を付さなければならない。
2後見人は、自己のために被後見人の金銭を消費したときは、その消費の時から、これに利息を付さなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う。
民法 第873_2条(成年被後見人の死亡後の成年後見人の権限) 詳細ページ
(成年被後見人の死亡後の成年後見人の権限)
第八百七十三条の二成年後見人は、成年被後見人が死亡した場合において、必要があるときは、成年被後見人の相続人の意思に反することが明らかなときを除き、相続人が相続財産を管理することができるに至るまで、次に掲げる行為をすることができる。ただし、第三号に掲げる行為をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
一相続財産に属する特定の財産の保存に必要な行為
二相続財産に属する債務(弁済期が到来しているものに限る。)の弁済
三その死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要な行為(前二号に掲げる行為を除く。)
民法 第874条(委任の規定の準用) 詳細ページ
(委任の規定の準用)
第八百七十四条第六百五十四条及び第六百五十五条の規定は、後見について準用する。
民法 第875条(後見に関して生じた債権の消滅時効) 詳細ページ
(後見に関して生じた債権の消滅時効)
第八百七十五条第八百三十二条の規定は、後見人又は後見監督人と被後見人との間において後見に関して生じた債権の消滅時効について準用する。
2前項の消滅時効は、第八百七十二条の規定により法律行為を取り消した場合には、その取消しの時から起算する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。