民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第654条委任の終了後の処分

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この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
契約/委任ステップ 1 / 1 委任委任について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 委任が終了した場合において、急迫の事情があるときに適用される規定である。
  • 受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、必要な処分をしなければならない。
  • 処分の義務は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで存続する。

第654条の要件整理

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区分主体発動要件行為義務義務の終期
委任終了後の処分義務受任者又はその相続人若しくは法定代理人委任が終了した場合において、急迫の事情があるとき必要な処分をしなければならない委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法理事長選任互選不存在確認等請求事件
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
平成17(受)614
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成18年7月10日 棄却
登載
集民 第220号689頁
参照法条
(1,2につき)社会福祉法36条1項,2項,社会福祉法45条,民法56条,民法654条
判示事項
1 社会福祉法人において退任した理事が後任理事の選任をすることができる場合 2 社会福祉法人において退任した理事が定款で後任理事の選任に必要とされている同意をすることができるとされた事例
裁判要旨1 社会福祉法人が理事の退任によって定款に定めた理事の員数を欠くに至り,かつ,定款の定めによれば,在任する理事だけでは後任理事を選任するのに必要な員数に満たないため後任理事を選任することができない場合において,仮理事の選任を待つことができないような急迫の事情があり,かつ,退任した理事と当該法人との間の信頼関係が維持されていて,退任した理事に後任理事の選任をゆだねても選任の適正が損なわれるおそれがないときには,民法654条の趣旨に照らし,退任した理事は,後任理事の選任をすることができる。
2 社会福祉法人が,理事定数を10名から6名に変更する旨の定款変更決議をし,所轄庁の認可を受けないうちに定款変更の効力が生じるとの誤解により,4名の理事について後任理事を選任しなかったので,その任期の満了による退任により,理事会の開催及び後任理事の選任に必要な理事の員数を欠くに至った場合において,(1)理事らが上記誤解に気が付いた時点では,当該年度の収支補正予算案や次年度の収支予算案等の重要議案を審議することが予定されていた理事会の開催を3日後に控えており,仮理事選任手続を了するまで理事会において当該法人の意思決定ができない状態が続くとすれば,当該法人に著しい不利益が生じるおそれが顕著であったこと,(2)任期満了により退任した4名の理事は,退任後も評議員として活動していたことなど判示の事実関係の下では,退任した理事は,上記理事会開催の時点において,定款で後任理事の選任に必要とされている同意をすることができる。

実務注記

原文解釈
  1. 適用の前提は「委任が終了した場合」であること本条は委任が終了したことを前提とする規定であり、委任終了の事実がまず必要となる。
  2. 「急迫の事情があるとき」に限定される条文上、処分義務が生じるのは急迫の事情がある場合に限られる。
  3. 義務主体は受任者側の三者のいずれか受任者又はその相続人若しくは法定代理人が処分義務を負う主体として条文に列挙されている。
  4. 相手方も三者のいずれかで足りる処分義務の終期を画する「委任事務を処理することができるに至る」主体は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人である。
  5. 義務の内容は「必要な処分」条文が定めるのは「必要な処分をしなければならない」という義務であり、それ以上の内容は条文に規定されていない。

条文原文

原文ママ
民法 第654条(委任の終了後の処分)
(委任の終了後の処分)
第六百五十四条委任が終了した場合において、急迫の事情があるときは、受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない。

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