この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 制限行為能力者の相手方は、制限行為能力者が行為能力者となった後、その者に対し一箇月以上の期間を定めてその期間内に取り消すことができる行為を追認するかどうかの確答をすべき旨の催告をすることができる。
- その期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなされる。
- 制限行為能力者が行為能力者とならない間は、相手方はその法定代理人、保佐人又は補助人に対しその権限内の行為について同様の催告をすることができ、これらの者が期間内に確答を発しないときも追認したものとみなされる。
- 特別の方式を要する行為については、前二項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなされる。
- 相手方は、被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人に対しては保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができ、期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときはその行為を取り消したものとみなされる。
催告権の要件と効果(民法20条)
原文解釈横スクロールできます| 項 | 催告の相手方 | 催告の内容 | 期間 | 確答等がない場合の効果 |
|---|---|---|---|---|
| 1項 | 行為能力者となった後の制限行為能力者本人 | その取り消すことができる行為を追認するかどうかの確答をすべき旨 | 一箇月以上 | その行為を追認したものとみなす |
| 2項 | 制限行為能力者が行為能力者とならない間のその法定代理人、保佐人又は補助人 | これらの者の権限内の行為について、前項に規定する確答をすべき旨 | 前項の期間(一箇月以上) | 同項後段と同様(その行為を追認したものとみなす) |
| 3項 | (1項・2項の催告を受けた者。特別の方式を要する行為の場合) | その方式を具備した旨の通知 | 前二項の期間内 | その行為を取り消したものとみなす |
| 4項 | 被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人 | その保佐人又は補助人の追認を得るべき旨 | 第一項の期間(一箇月以上) | その追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法土地所有権移転登記抹消登記手続請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和42(オ)607
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和44年2月13日 棄却
- 登載
- 民集 第23巻2号291頁
- 参照法条
- 民法20条
- 判示事項
- 無能力者であることを黙秘することと民法二〇条にいう「詐術」
裁判要旨無能力者であることを黙秘することは、無能力者の他の言動などと相まつて、相手方を誤信させ、または誤信を強めたものと認められるときには、民法二〇条にいう「詐術」にあたるが、黙秘することのみでは右詐術にあたらない。
実務注記
原文解釈- 催告期間は「一箇月以上」1項・2項・4項のいずれの催告も、条文上「一箇月以上の期間を定めて」行う必要がある。
- 確答なき場合の効果は原則「追認」1項・2項の催告について期間内に確答を発しないときは、条文上「追認したものとみなす」とされる。
- 特別の方式を要する行為は「取消」擬制3項では、前二項の期間内に方式具備の通知を発しないときは「取り消したものとみなす」とされ、1項・2項の原則(追認擬制)とは効果の方向が異なる。
- 2項の催告先と対象行為の限定2項の催告は、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、これらの者の「権限内の行為」についてのみ行うことができる。
- 4項の対象者は限定列挙4項の催告の相手方は「被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人」に限られ、期間内に保佐人又は補助人の追認を得た旨の通知を発しないときは取り消したものとみなされる。
条文原文
原文ママ民法 第20条(制限行為能力者の相手方の催告権)
(制限行為能力者の相手方の催告権)
第二十条制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
2制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。
3特別の方式を要する行為については、前二項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。
4制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人に対しては、第一項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第20条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。