民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第20条制限行為能力者の相手方の催告権

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この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
権利の主体ステップ 1 / 1 権利の主体権利の主体について、条文は何を定めているか。人/行為能力ステップ 1 / 1 行為能力行為能力について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 制限行為能力者の相手方は、制限行為能力者が行為能力者となった後、その者に対し一箇月以上の期間を定めてその期間内に取り消すことができる行為を追認するかどうかの確答をすべき旨の催告をすることができる。
  • その期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなされる。
  • 制限行為能力者が行為能力者とならない間は、相手方はその法定代理人、保佐人又は補助人に対しその権限内の行為について同様の催告をすることができ、これらの者が期間内に確答を発しないときも追認したものとみなされる。
  • 特別の方式を要する行為については、前二項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなされる。
  • 相手方は、被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人に対しては保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができ、期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときはその行為を取り消したものとみなされる。

催告権の要件と効果(民法20条)

原文解釈横スクロールできます
項催告の相手方催告の内容期間確答等がない場合の効果
1項行為能力者となった後の制限行為能力者本人その取り消すことができる行為を追認するかどうかの確答をすべき旨一箇月以上その行為を追認したものとみなす
2項制限行為能力者が行為能力者とならない間のその法定代理人、保佐人又は補助人これらの者の権限内の行為について、前項に規定する確答をすべき旨前項の期間(一箇月以上)同項後段と同様(その行為を追認したものとみなす)
3項(1項・2項の催告を受けた者。特別の方式を要する行為の場合)その方式を具備した旨の通知前二項の期間内その行為を取り消したものとみなす
4項被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人その保佐人又は補助人の追認を得るべき旨第一項の期間(一箇月以上)その追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法土地所有権移転登記抹消登記手続請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和42(オ)607
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和44年2月13日 棄却
登載
民集 第23巻2号291頁
参照法条
民法20条
判示事項
無能力者であることを黙秘することと民法二〇条にいう「詐術」
裁判要旨無能力者であることを黙秘することは、無能力者の他の言動などと相まつて、相手方を誤信させ、または誤信を強めたものと認められるときには、民法二〇条にいう「詐術」にあたるが、黙秘することのみでは右詐術にあたらない。
民法土地建物所有権移転登記抹消登記手続請求
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
昭和44(オ)238
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和44年7月8日 棄却
登載
集民 第96号131頁
参照法条
民法20条
判示事項
無能力者が詐術を用いたものとしてその取消権が否定された事例
裁判要旨(省略)

実務注記

原文解釈
  1. 催告期間は「一箇月以上」1項・2項・4項のいずれの催告も、条文上「一箇月以上の期間を定めて」行う必要がある。
  2. 確答なき場合の効果は原則「追認」1項・2項の催告について期間内に確答を発しないときは、条文上「追認したものとみなす」とされる。
  3. 特別の方式を要する行為は「取消」擬制3項では、前二項の期間内に方式具備の通知を発しないときは「取り消したものとみなす」とされ、1項・2項の原則(追認擬制)とは効果の方向が異なる。
  4. 2項の催告先と対象行為の限定2項の催告は、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、これらの者の「権限内の行為」についてのみ行うことができる。
  5. 4項の対象者は限定列挙4項の催告の相手方は「被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人」に限られ、期間内に保佐人又は補助人の追認を得た旨の通知を発しないときは取り消したものとみなされる。

条文原文

原文ママ
民法 第20条(制限行為能力者の相手方の催告権)
(制限行為能力者の相手方の催告権)
第二十条制限行為能力者の相手方は、その制限行為能力者が行為能力者(行為能力の制限を受けない者をいう。以下同じ。)となった後、その者に対し、一箇月以上の期間を定めて、その期間内にその取り消すことができる行為を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、その者がその期間内に確答を発しないときは、その行為を追認したものとみなす。
2制限行為能力者の相手方が、制限行為能力者が行為能力者とならない間に、その法定代理人、保佐人又は補助人に対し、その権限内の行為について前項に規定する催告をした場合において、これらの者が同項の期間内に確答を発しないときも、同項後段と同様とする。
3特別の方式を要する行為については、前二項の期間内にその方式を具備した旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。
4制限行為能力者の相手方は、被保佐人又は第十七条第一項の審判を受けた被補助人に対しては、第一項の期間内にその保佐人又は補助人の追認を得るべき旨の催告をすることができる。この場合において、その被保佐人又は被補助人がその期間内にその追認を得た旨の通知を発しないときは、その行為を取り消したものとみなす。

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