会社更生法 / テーマ別まとめ

更生債権及び更生担保権の調査及び確定/更生債権及び更生担保権の調査

更生債権及び更生担保権の調査の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

更生債権及び更生担保権の調査は、届出のあった更生債権等について、管財人が作成する認否書と、更生債権者等・株主・更生会社が提出する書面異議に基づいて内容や議決権額を確認する手続です。裁判所書記官は更生債権者表及び更生担保権者表を作成・記載し、一般調査期間または特別調査期間内に異議が出なければ、その記載は関係者全員に確定判決と同一の効力を持ちます。

更生債権及び更生担保権の調査
区分対象となる債権等認否書提出期限異議を述べられる者
一般調査(147条)期間内届出の債権等一般調査期間前の指定期限債権者等・株主・会社
特別調査(148条)追完・変更届出の債権等特別調査期間前の指定期限債権者等・株主・会社
退職手当特例(149条)期間経過後の退職手当請求権通知から3日以内に異議管財人・会社のみ
  • 特別調査期間にかかる費用は原則その債権等を有する者の負担(148条2項)
  • 提出された認否書に記載のない事項は管財人が認めたものとみなされる(146条4項・5項)
  • 退職手当特例の債権等には145条から148条は適用されない(149条1項)
  • 更生債権者表・更生担保権者表の記載誤りは申立てまたは職権でいつでも更正できる(144条4項)
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更生債権及び更生担保権の調査

更生債権及び更生担保権の調査について、条文は何を定めているか。

第144条更生債権者表及び更生担保権者表の作成等裁判所書記官が債権者表を作成する4項判例 1件
  • 届出のあった更生債権等について更生債権者表・更生担保権者表を作成する
  • 記載事項は138条1項〈更生債権等の届出〉1〜3号等の内容と最高裁規則で定める事項
  • 記載に誤りがあれば申立てまたは職権でいつでも更正できる
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第145条更生債権等の調査調査は認否書と書面異議に基づく1項判例 1件
  • 裁判所による調査は認否書と書面による異議をもとに行う
  • 対象は144条2項〈更生債権者表及び更生担保権者表の作成等〉・3項に定める記載事項
  • 異議は更生債権者等・株主・更生会社が書面で提出する
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第146条認否書の作成及び提出管財人が認否書を作成し提出する5項・4号判例なし
  • 管財人は届出のあった債権等ごとに認否の内容を認否書に記載する
  • 一般調査期間前の裁判所が定める期限までに提出する
  • 記載のない事項は管財人が認めたものとみなされる
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第147条一般調査期間における調査一般調査期間に書面で異議を述べる5項判例 1件
  • 届出済みの更生債権者等・株主は一般調査期間内に書面で異議できる
  • 更生会社も同期間内に内容について書面で異議できる
  • 調査期間を変更したときの裁判書は関係者に送達される
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第148条特別調査期間における調査追完・変更分は特別調査期間で調査5項判例なし
  • 追完届出や変更のあった債権等は特別調査期間を定めて調査する
  • 認否書は特別調査期間前の指定期限までに提出する
  • 費用は原則その債権等を有する者の負担となる
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第149条債権届出期間経過後の退職による退職手当の請求権の調査の特例期間経過後の退職手当は特例扱い4項判例なし
  • 届出期間経過後の退職による退職手当請求権には145〜148条〈特別調査期間における調査〉を適用しない
  • 通知があった日から3日以内に管財人・会社が書面で異議できる
  • 異議があれば裁判所書記官が届出人に直ちに通知する
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第150条異議等のない更生債権等の確定異議がなければ更生債権等は確定する3項判例なし
  • 管財人が認め、調査期間内に異議がなければ確定する
  • 調査結果は更生債権者表・更生担保権者表に記載される
  • 確定した記載は債権者等・株主全員に確定判決と同一の効力を持つ
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第144条会社更生法

一 会社更生法第一五二条第一項〈更生債権等査定申立てについての決定に対する異議の訴え〉にいう「執行力ある債務名義」の意義
二 更生担保権者表に無効な記載がある場合における訂正方法

裁判要旨一 会社更生法第一五二条第一項〈更生債権等査定申立てについての決定に対する異議の訴え〉にいう「執行力ある債務名義」とは、執行力ある正本と同一の効力をもち、直ちに執行をなしうるものであることを要し、執行文を要するものはすでに執行文を受けているものであることを要する。
二 更生担保権者表の記載は、更生決定によるときを除き、訴をもつて当該記載事項の無効を主張し、確定判決を得た後でなければ、訂正することができない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年4月14日 昭和38(オ)831
登載
民集 第20巻4号584頁
参照法条
会社更生法152条,会社更生法145条,会社更生法144条
論点2第147条会社更生法

一、会社更正法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一一二条、二四一条、会社更生法二一三条〈定款の変更に関する特例〉、二四二条〈外国管財人との協力〉と憲法二九条一項、二項
二、会社更生法(昭和四二年法律八八号による改正前のもの)一二五条〈調査命令〉、一四七条〈一般調査期間における調査〉、二三七条〈更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止〉、二四一条〈更生計画認可の決定があった後に更生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人の申立てにより…〉、会社更正法二一三条、二四二条、二四三条と憲法二九条二項、三二条
三、会社更生法(昭和四二年法律第八号による改正前のもの)二四四条〈外国管財人の権限等〉と憲法一四条一項

裁判要旨一、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一一二条〈差引納付〉、二四一条〈更生計画認可の決定があった後に更生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、管財人の申立てにより…〉、会社更生法二一三条〈定款の変更に関する特例〉、二四二条〈外国管財人との協力〉は、憲法二九条一項、二項に違反しない。
二、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)一二五条〈調査命令〉、一四七条〈一般調査期間における調査〉、二三七条〈更生手続開始原因が消滅した場合の更生手続廃止〉、二四一条、会社更生法二一三条、二四二条、二四三条〈更生手続の開始原因の推定〉は、憲法二九条二項、三二条に違反しない。
三、会社更生法(昭和四二年法律第八八号による改正前のもの)二四四条〈外国管財人の権限等〉は、憲法一四条一項に違反しない。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和45年12月16日 昭和40(ク)464
登載
民集 第24巻13号2099頁
参照法条
会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)112条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)125条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)147条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)237条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)241条,会社更生法(昭和43年法律第88号による改正前のもの)244条,会社更生法213条,会社更生法242条,会社更生法243条,憲法29条1項,憲法29条2項,憲法32条,憲法14条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社更生法 第144条(更生債権者表及び更生担保権者表の作成等) 詳細ページ
(更生債権者表及び更生担保権者表の作成等)
第百四十四条裁判所書記官は、届出があった更生債権等について、更生債権者表及び更生担保権者表を作成しなければならない。
2前項の更生債権者表には、各更生債権について、第百三十八条第一項第一号から第三号までに掲げる事項その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
3第一項の更生担保権者表には、各更生担保権について、第百三十八条第二項第一号から第三号までに掲げる事項その他最高裁判所規則で定める事項を記載しなければならない。
4更生債権者表又は更生担保権者表の記載に誤りがあるときは、裁判所書記官は、申立てにより又は職権で、いつでもその記載を更正する処分をすることができる。
会社更生法 第145条(更生債権等の調査) 詳細ページ
(更生債権等の調査)
第百四十五条裁判所による更生債権等の調査は、前条第二項及び第三項に規定する事項について、管財人が作成した認否書並びに更生債権者等、株主及び更生会社の書面による異議に基づいてする。
会社更生法 第146条(認否書の作成及び提出) 詳細ページ
(認否書の作成及び提出)
第百四十六条管財人は、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間内に届出があった更生債権等について、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項についての認否を記載した認否書を作成しなければならない。
一更生債権内容、一般の優先権がある債権又は約定劣後更生債権であること及び議決権の額
二更生担保権内容、担保権の目的である財産の価額及び議決権の額
2管財人は、第百三十九条第一項若しくは第三項の規定によりその届出があり、又は同条第五項の規定により届出事項の変更があった更生債権等についても、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項についての認否を前項の認否書に記載することができる。
一更生債権前項第一号に定める事項(届出事項の変更があった場合には、変更後の同号に定める事項)
二更生担保権前項第二号に定める事項(届出事項の変更があった場合には、変更後の同号に定める事項)
3管財人は、一般調査期間(第四十二条第一項に規定する更生債権等の調査をするための期間をいう。)前の裁判所の定める期限までに、前二項の規定により作成した認否書を裁判所に提出しなければならない。
4第一項の規定により同項の認否書に認否を記載すべき事項であって前項の規定により提出された認否書に認否の記載がないものがあるときは、管財人において当該事項を認めたものとみなす。
5第二項の規定により同項各号に定める事項についての認否を認否書に記載することができる更生債権等について、第三項の規定により提出された認否書に当該事項の一部についての認否の記載があるときは、管財人において当該事項のうち当該認否書に認否の記載のないものを認めたものとみなす。
会社更生法 第147条(一般調査期間における調査) 詳細ページ
(一般調査期間における調査)
第百四十七条届出をした更生債権者等及び株主は、前条第三項に規定する一般調査期間内に、裁判所に対し、同条第一項又は第二項に規定する更生債権等についての同条第一項各号又は第二項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める事項について、書面で異議を述べることができる。
2更生会社は、前項の一般調査期間内に、裁判所に対し、同項に規定する更生債権等の内容について、書面で異議を述べることができる。
3第一項の一般調査期間を変更する決定をしたときは、その裁判書は、管財人、更生会社、届出をした更生債権者等及び株主(第百三十八条第一項に規定する債権届出期間の経過前にあっては、管財人、更生会社並びに知れている更生債権者等及び株主)に送達しなければならない。
4前項の規定による送達は、書類を通常の取扱いによる郵便に付し、又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第二項に規定する信書便の役務を利用して送付する方法によりすることができる。
5前項の規定による送達をした場合においては、その郵便物等が通常到達すべきであった時に、送達があったものとみなす。
会社更生法 第148条(特別調査期間における調査) 詳細ページ
(特別調査期間における調査)
第百四十八条裁判所は、第百三十九条第一項若しくは第三項の規定によりその届出があり、又は同条第五項の規定により届出事項の変更があった更生債権等について、その調査をするための期間(以下この条において「特別調査期間」という。)を定めなければならない。ただし、当該更生債権等について、管財人が、第百四十六条第三項の規定により提出された認否書に、同条第二項の規定により同項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める事項のいずれかについての認否を記載している場合は、この限りでない。
2前項本文の場合には、特別調査期間に関する費用は、当該更生債権等を有する者の負担とする。
3管財人は、特別調査期間に係る更生債権等については、第百四十六条第二項各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項についての認否を記載した認否書を作成し、特別調査期間前の裁判所の定める期限までに、これを裁判所に提出しなければならない。この場合には、同条第四項の規定を準用する。
4届出をした更生債権者等及び株主にあっては前項の更生債権等についての第百四十六条第二項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める事項につき、更生会社にあっては当該更生債権等の内容につき、特別調査期間内に、裁判所に対し、それぞれ書面で異議を述べることができる。
5前条第三項から第五項までの規定は、特別調査期間を定める決定又はこれを変更する決定をした場合における裁判書の送達について準用する。
会社更生法 第149条(債権届出期間経過後の退職による退職手当の請求権の調査の特例) 詳細ページ
(債権届出期間経過後の退職による退職手当の請求権の調査の特例)
第百四十九条第百四十条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定による届出があった更生債権等の調査については、第百四十五条から前条までの規定は、適用しない。当該更生債権等について、第百三十九条第五項の規定による届出事項の変更があった場合についても、同様とする。
2前項の届出又は届出事項の変更があった場合には、裁判所は、同項の更生債権等の調査を行うため、直ちに、その旨を、管財人及び更生会社に通知しなければならない。
3管財人は、前項の規定による通知があった日から三日以内に、裁判所に対し、書面で、第一項の更生債権等についての第百四十六条第二項各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める事項について、異議を述べることができる。更生会社が当該更生債権等の内容について異議を述べる場合についても、同様とする。
4前項前段の規定による異議があったときは、裁判所書記官は、直ちに、その旨を、第一項の届出又は届出事項の変更をした更生債権者等に通知しなければならない。
会社更生法 第150条(異議等のない更生債権等の確定) 詳細ページ
(異議等のない更生債権等の確定)
第百五十条第百四十六条第二項各号に定める事項は、更生債権等の調査において、管財人が認め、かつ、届出をした更生債権者等及び株主が調査期間内に異議を述べなかったとき(前条第一項の更生債権等の調査においては、管財人が同条第三項前段の規定による異議を述べなかったとき)は、確定する。
2裁判所書記官は、更生債権等の調査の結果を更生債権者表及び更生担保権者表に記載しなければならない。
3第一項の規定により確定した事項についての更生債権者表及び更生担保権者表の記載は、更生債権者等及び株主の全員に対して確定判決と同一の効力を有する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。