会社法 / テーマ別まとめ

取締役会/運営

運営の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

取締役会をどう招集し、どのような要件で決議し、議事録や報告をどう扱うかという運営ルールを会社法366条から373条に沿って整理しています。招集権者や通知期限、決議の定足数・可決要件、書面決議や特別取締役といった簡略な仕組みまで、実務担当者が押さえるべき条文をまとめています。

運営
項目原則特則・例外
招集権者各取締役定款・取締役会で招集権者を指定可
招集通知期限会日の1週間前まで定款で短縮可
招集手続通知が必要全員同意で省略可
決議の定足数過半数出席定款で引上げ可
決議要件出席者の過半数定款で引上げ可
特別利害関係人議決に加われない―
決議の省略原則不可取締役全員同意+定款の定めで書面決議可
議事録備置期間会日から10年間本店に備置
特別取締役過半数出席・過半数賛成取締役6人以上・社外取締役1人以上必要
  • 招集権者以外の取締役は目的を示して招集権者に招集請求でき、請求から5日以内に2週間以内の日を会日とする通知がなければ自ら招集できる
  • 監査役等を置かない取締役会設置会社の株主は、取締役の目的外行為・法令定款違反やそのおそれがあるとき招集を請求できる
  • 監査役設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社では、株主による議事録の閲覧謄写は裁判所の許可が必要
  • 取締役会設置会社の債権者・親会社社員は役員等の責任追及のため裁判所の許可を得て議事録の閲覧謄写を請求できる(著しい損害のおそれがあれば不許可)
  • 特別取締役以外の取締役は対象事項を決議する取締役会に出席不要だが、決議後遅滞なく報告を受ける
  • 取締役会への報告は対象者全員に通知すれば省略できるが、取締役の職務執行状況の報告(363条2項)には適用されない
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運営

運営について、条文は何を定めているか。

第366条招集権者取締役会は各取締役が招集するのが原則3項判例なし
  • 原則は各取締役が招集、定款・取締役会で招集権者を定められる
  • 招集権者以外の取締役は目的を示して招集を請求できる
  • 請求から5日以内に2週間以内の日を会日とする通知がなければ自ら招集可
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第367条株主による招集の請求株主が取締役会の招集を請求できる場合がある4項判例なし
  • 監査役等を置かない取締役会設置会社の株主が対象
  • 取締役が目的外行為・法令定款違反やそのおそれがあるとき請求可
  • 招集された取締役会に出席し意見を述べることができる
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第368条招集手続招集通知は会日の1週間前まで、省略も可2項判例なし
  • 各取締役(監査役設置会社は監査役にも)へ会日の1週間前までに通知
  • 定款で1週間より短い期間を定められる
  • 取締役・監査役全員の同意があれば招集手続を省略できる
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第369条取締役会の決議決議は過半数出席・過半数賛成が原則5項判例なし
  • 議決に加われる取締役の過半数が出席し、その過半数で決議(定款で引上げ可)
  • 特別の利害関係を有する取締役は議決に加われない
  • 議事録を作成し出席取締役・監査役が署名等、異議をとどめなければ賛成と推定
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第370条取締役会の決議の省略全員同意があれば決議を書面等で省略できる1項判例なし
  • 取締役全員が書面等で提案に同意すれば決議とみなせると定款で定められる
  • 監査役設置会社では監査役が異議を述べたときは適用されない
  • この省略には定款の定めが必要
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第371条議事録等議事録は10年間本店に備置き、閲覧できる6項・2号判例なし
  • 取締役会の日から10年間、議事録等を本店に備置く
  • 株主は営業時間内いつでも閲覧謄写請求できる
  • 債権者・親会社社員は責任追及目的で裁判所の許可を得て請求できる
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第372条取締役会への報告の省略全員に通知すれば取締役会への報告を省略できる3項判例なし
  • 取締役・会計参与・監査役・会計監査人が対象事項を全員に通知すれば報告不要
  • 取締役の職務執行状況報告(363条2項〈取締役会設置会社の取締役の権限〉)には適用されない
  • 指名委員会等設置会社では対象者・通知先の読み替えがある
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第373条特別取締役による取締役会の決議特別取締役による簡易な決議ができる場合がある4項・2号判例なし
  • 取締役6人以上・社外取締役1人以上等の要件を満たせば定款で定められる
  • 対象事項は特別取締役の過半数出席・過半数賛成で決議可
  • 特別取締役以外は決議後遅滞なく報告を受け、その取締役会に出席不要
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第366条(招集権者) 詳細ページ
(招集権者)
第三百六十六条取締役会は、各取締役が招集する。ただし、取締役会を招集する取締役を定款又は取締役会で定めたときは、その取締役が招集する。
2前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた取締役(以下この章において「招集権者」という。)以外の取締役は、招集権者に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができる。
3前項の規定による請求があった日から五日以内に、その請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした取締役は、取締役会を招集することができる。
会社法 第367条(株主による招集の請求) 詳細ページ
(株主による招集の請求)
第三百六十七条取締役会設置会社(監査役設置会社、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)の株主は、取締役が取締役会設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがあると認めるときは、取締役会の招集を請求することができる。
2前項の規定による請求は、取締役(前条第一項ただし書に規定する場合にあっては、招集権者)に対し、取締役会の目的である事項を示して行わなければならない。
3前条第三項の規定は、第一項の規定による請求があった場合について準用する。
4第一項の規定による請求を行った株主は、当該請求に基づき招集され、又は前項において準用する前条第三項の規定により招集した取締役会に出席し、意見を述べることができる。
会社法 第368条(招集手続) 詳細ページ
(招集手続)
第三百六十八条取締役会を招集する者は、取締役会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各取締役(監査役設置会社にあっては、各取締役及び各監査役)に対してその通知を発しなければならない。
2前項の規定にかかわらず、取締役会は、取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
会社法 第369条(取締役会の決議) 詳細ページ
(取締役会の決議)
第三百六十九条取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。
2前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。
3取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
4前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
5取締役会の決議に参加した取締役であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
会社法 第370条(取締役会の決議の省略) 詳細ページ
(取締役会の決議の省略)
第三百七十条取締役会設置会社は、取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき取締役(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができる。
会社法 第371条(議事録等) 詳細ページ
(議事録等)
第三百七十一条取締役会設置会社は、取締役会の日(前条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた日を含む。)から十年間、第三百六十九条第三項の議事録又は前条の意思表示を記載し、若しくは記録した書面若しくは電磁的記録(以下この条において「議事録等」という。)をその本店に備え置かなければならない。
2株主は、その権利を行使するため必要があるときは、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一前項の議事録等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二前項の議事録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
3監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、同項中「株式会社の営業時間内は、いつでも」とあるのは、「裁判所の許可を得て」とする。
4取締役会設置会社の債権者は、役員又は執行役の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該取締役会設置会社の議事録等について第二項各号に掲げる請求をすることができる。
5前項の規定は、取締役会設置会社の親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
6裁判所は、第三項において読み替えて適用する第二項各号に掲げる請求又は第四項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該取締役会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第三項において読み替えて適用する第二項の許可又は第四項の許可をすることができない。
会社法 第372条(取締役会への報告の省略) 詳細ページ
(取締役会への報告の省略)
第三百七十二条取締役、会計参与、監査役又は会計監査人が取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)の全員に対して取締役会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を取締役会へ報告することを要しない。
2前項の規定は、第三百六十三条第二項の規定による報告については、適用しない。
3指名委員会等設置会社についての前二項の規定の適用については、第一項中「監査役又は会計監査人」とあるのは「会計監査人又は執行役」と、「取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)」とあるのは「取締役」と、前項中「第三百六十三条第二項」とあるのは「第四百十七条第四項」とする。
会社法 第373条(特別取締役による取締役会の決議) 詳細ページ
(特別取締役による取締役会の決議)
第三百七十三条第三百六十九条第一項の規定にかかわらず、取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く。)が次に掲げる要件のいずれにも該当する場合(監査等委員会設置会社にあっては、第三百九十九条の十三第五項に規定する場合又は同条第六項の規定による定款の定めがある場合を除く。)には、取締役会は、第三百六十二条第四項第一号及び第二号又は第三百九十九条の十三第四項第一号及び第二号に掲げる事項についての取締役会の決議については、あらかじめ選定した三人以上の取締役(以下この章において「特別取締役」という。)のうち、議決に加わることができるものの過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を取締役会で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行うことができる旨を定めることができる。
一取締役の数が六人以上であること。
二取締役のうち一人以上が社外取締役であること。
2前項の規定による特別取締役による議決の定めがある場合には、特別取締役以外の取締役は、第三百六十二条第四項第一号及び第二号又は第三百九十九条の十三第四項第一号及び第二号に掲げる事項の決定をする取締役会に出席することを要しない。この場合における第三百六十六条第一項本文及び第三百六十八条の規定の適用については、第三百六十六条第一項本文中「各取締役」とあるのは「各特別取締役(第三百七十三条第一項に規定する特別取締役をいう。第三百六十八条において同じ。)」と、第三百六十八条第一項中「定款」とあるのは「取締役会」と、「各取締役」とあるのは「各特別取締役」と、同条第二項中「取締役(」とあるのは「特別取締役(」と、「取締役及び」とあるのは「特別取締役及び」とする。
3特別取締役の互選によって定められた者は、前項の取締役会の決議後、遅滞なく、当該決議の内容を特別取締役以外の取締役に報告しなければならない。
4第三百六十六条(第一項本文を除く。)、第三百六十七条、第三百六十九条第一項、第三百七十条及び第三百九十九条の十四の規定は、第二項の取締役会については、適用しない。
出

一次情報

原文ママ

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