この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 取締役会設置会社は、取締役会の議事録等を取締役会の日から十年間、その本店に備え置かなければならない。
- 株主は、その権利を行使するため必要があるときは、原則として株式会社の営業時間内はいつでも議事録等の閲覧又は謄写を請求できる。
- 監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社では、株主の請求は営業時間内いつでもではなく裁判所の許可を得て行う。
- 取締役会設置会社の債権者は役員又は執行役の責任を追及するため必要があるときに、親会社社員はその権利を行使するため必要があるときに、それぞれ裁判所の許可を得て議事録等の閲覧又は謄写を請求できる。
- 裁判所は、閲覧又は謄写により当該取締役会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該許可をすることができない。
議事録等の備置義務及び閲覧謄写請求の要件
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 主体 | 要件 | 請求方法・許可 |
|---|---|---|---|
| 備置義務 | 取締役会設置会社 | 取締役会の日(前条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた日を含む)から十年間 | 議事録等をその本店に備え置かなければならない |
| 閲覧謄写請求(原則) | 株主 | その権利を行使するため必要があるとき | 株式会社の営業時間内は、いつでも請求できる(書面は閲覧・謄写、電磁的記録は法務省令で定める方法により表示したものの閲覧・謄写) |
| 閲覧謄写請求(監査役設置会社・監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社) | 株主 | その権利を行使するため必要があるとき | 「株式会社の営業時間内は、いつでも」を「裁判所の許可を得て」と読み替えて請求する |
| 閲覧謄写請求 | 取締役会設置会社の債権者 | 役員又は執行役の責任を追及するため必要があるとき | 裁判所の許可を得て、第二項各号に掲げる請求をすることができる |
| 閲覧謄写請求(準用) | 取締役会設置会社の親会社社員 | その権利を行使するため必要があるとき | 第四項の規定を準用し、裁判所の許可を得て請求する |
| 許可の制限 | 裁判所 | 第三項において読み替えて適用する第二項各号の請求又は第四項(第五項において準用する場合を含む)の請求に係る閲覧又は謄写により、当該取締役会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるとき | 第三項において読み替えて適用する第二項の許可又は第四項の許可をすることができない |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる
実務注記
原文解釈- 備置期間・起算点議事録等の備置期間は取締役会の日から十年間であり、前条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた日も起算点に含まれる。
- 電磁的記録の閲覧方法議事録等が電磁的記録で作成されている場合、閲覧謄写請求は当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものに対して行う。
- 会社類型による請求要件の相違監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社では、株主による請求要件が「営業時間内はいつでも」から「裁判所の許可を得て」に読み替えられる点を確認する。
- 債権者・親会社社員の請求要件取締役会設置会社の債権者による請求は役員又は執行役の責任を追及するため必要があるときに限られ、親会社社員による請求(第四項準用)にはこの限定は条文上付されていない。いずれも裁判所の許可が必要。
- 裁判所による許可の可否判断裁判所は、閲覧又は謄写により当該取締役会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、許可をすることができないとされている点を確認する。
条文原文
原文ママ会社法 第371条(議事録等)
(議事録等)
第三百七十一条取締役会設置会社は、取締役会の日(前条の規定により取締役会の決議があったものとみなされた日を含む。)から十年間、第三百六十九条第三項の議事録又は前条の意思表示を記載し、若しくは記録した書面若しくは電磁的記録(以下この条において「議事録等」という。)をその本店に備え置かなければならない。
2株主は、その権利を行使するため必要があるときは、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
一前項の議事録等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
二前項の議事録等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
3監査役設置会社、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、同項中「株式会社の営業時間内は、いつでも」とあるのは、「裁判所の許可を得て」とする。
4取締役会設置会社の債権者は、役員又は執行役の責任を追及するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該取締役会設置会社の議事録等について第二項各号に掲げる請求をすることができる。
5前項の規定は、取締役会設置会社の親会社社員がその権利を行使するため必要があるときについて準用する。
6裁判所は、第三項において読み替えて適用する第二項各号に掲げる請求又は第四項(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の請求に係る閲覧又は謄写をすることにより、当該取締役会設置会社又はその親会社若しくは子会社に著しい損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、第三項において読み替えて適用する第二項の許可又は第四項の許可をすることができない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第371条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。