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単元株式制度

1単元を何株にできるか。単元未満株主に何ができて、何ができないか。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

単元株式制度は、一定数の株式をひとまとめにして「1単元」とし、1単元ごとに株主総会・種類株主総会で1個の議決権を行使できることとする仕組みである。単元に満たない株式(単元未満株式)を持つ株主は議決権を行使できず、定款の定めによって他の権利も一部制限され得るが、取得対価の交付や残余財産の分配、単元未満株式の買取請求など一定の権利は定款によっても奪うことができない。単元株式数の設定・変更の手続や、単元未満株式の買取り・売渡しの手続についても会社法上のルールが定められている。

単元未満株主の権利の整理
権利行使できるもの定款で制限できるもの制限できないもの
取得対価の交付を受ける権利○-○
取得条項付株式の対価を受ける権利○-○
株式無償割当てを受ける権利○-○
単元未満株式の買取りを請求する権利○-○
残余財産の分配を受ける権利○-○
法務省令で定めるその他の権利○-○
株券の交付を受ける権利(株券発行会社)○○-
  • 単元未満株式については、定款の定めの有無にかかわらず議決権自体がない(189条1項)。
  • 単元未満株式売渡請求(194条)は制限ではなく、定款で新たに認めることができる権利。
  • 単元株式数が超えられない具体的な数(法務省令で定める数)は本条文には示されていない。
  • 株券の不発行を定款で定められるのは株券発行会社に限る(189条3項)。
  • 単元未満株式の買取り・売渡しの価格決定手続には192条・193条の規定が194条にも準用される。
  • 買取りの効力は代金支払時に生じ、株券発行会社は株券と引換えに代金を支払う(193条6項・7項)。
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単元をどう決めるか

定款の定めと上限

第188条単元株式数一単元の株式数を定款で定められる3項判例なし
  • 単元株式数は法務省令で定める数が上限になる
  • 種類株式発行会社は株式の種類ごとに単元株式数を定める
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第191条定款変更手続の特則分割と同時なら株主総会なしで単元を増やせる1項・2号判例なし
  • 株式分割と同時に単元株式数を増やす・新設するときの特則
  • 分割後の保有株数÷単元株式数が分割前を下回らないことが条件
  • この場合は466条〈株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。〉の手続によらず株主総会決議が不要
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第195条単元の減少・廃止は取締役(会)の決定でできる3項判例なし
  • 単元株式数の減少や制度廃止は株主総会決議不要、取締役(会)決定で可
  • 定款変更の効力発生後遅滞なく該当株主へ通知が必要
  • 通知は公告をもって代えることができる
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2

単元未満株主にできること

制限できる権利とできない権利

第189条単元未満株式についての権利の制限等単元未満株式は議決権なし、他は定款で一部制限可3項・6号判例なし
  • 単元未満株式については株主総会・種類株主総会で議決権を行使できない
  • 定款で、列挙された6種の権利以外は行使できないと定められる
  • 株券発行会社は単元未満株式の株券を発行しない旨を定款で定められる
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第190条理由の開示単元株式数を定める際は理由を説明する義務1項判例なし
  • 単元株式数を定める定款変更議案の株主総会で取締役が理由を説明
  • 説明するのは単元株式数を定めることが必要な理由
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買取りと買増し

会社に買い取らせる、買い足す

第192条単元未満株式の買取りの請求単元未満株主は会社に買取りを請求できる3項判例なし
  • 単元未満株主は自己の単元未満株式の買取りを会社に請求できる
  • 請求時は株式数(種類株式発行会社は種類・種類ごとの数)を明示する
  • 請求の撤回は会社の承諾を得た場合に限り可能
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第193条単元未満株式の価格の決定買取価格は市場価格か、協議・裁判所決定による7項・2号判例なし
  • 市場価格のある株式は省令で定める方法による市場価格が買取価格
  • 市場価格がなければ協議、不調なら20日以内に裁判所へ申立て可
  • 20日以内に申立てがなければ一株当たり純資産額×株式数が価格
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第194条単元未満株主から買増しを求められる制度を導入可4項判例なし
  • 定款で単元未満株式売渡請求(単元化に必要な株式の売渡し)を認められる
  • 請求時は売渡しを受ける単元未満株式の数(種類株式発行会社は種類・数)を明示
  • 会社は請求時にその数の自己株式を有しない場合を除き売渡し義務を負う
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原

条文原文

原文ママ

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会社法 第188条(単元株式数) 詳細ページ
(単元株式数)
第百八十八条株式会社は、その発行する株式について、一定の数の株式をもって株主が株主総会又は種類株主総会において一個の議決権を行使することができる一単元の株式とする旨を定款で定めることができる。
2前項の一定の数は、法務省令で定める数を超えることはできない。
3種類株式発行会社においては、単元株式数は、株式の種類ごとに定めなければならない。
会社法 第191条(定款変更手続の特則) 詳細ページ
(定款変更手続の特則)
第百九十一条株式会社は、次のいずれにも該当する場合には、第四百六十六条の規定にかかわらず、株主総会の決議によらないで、単元株式数(種類株式発行会社にあっては、各種類の株式の単元株式数。以下この条において同じ。)を増加し、又は単元株式数についての定款の定めを設ける定款の変更をすることができる。
一株式の分割と同時に単元株式数を増加し、又は単元株式数についての定款の定めを設けるものであること。
二イに掲げる数がロに掲げる数を下回るものでないこと。
イ当該定款の変更後において各株主がそれぞれ有する株式の数を単元株式数で除して得た数
ロ当該定款の変更前において各株主がそれぞれ有する株式の数(単元株式数を定めている場合にあっては、当該株式の数を単元株式数で除して得た数)
会社法 第195条 詳細ページ
第百九十五条株式会社は、第四百六十六条の規定にかかわらず、取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって、定款を変更して単元株式数を減少し、又は単元株式数についての定款の定めを廃止することができる。
2前項の規定により定款の変更をした場合には、株式会社は、当該定款の変更の効力が生じた日以後遅滞なく、その株主(種類株式発行会社にあっては、同項の規定により単元株式数を変更した種類の種類株主)に対し、当該定款の変更をした旨を通知しなければならない。
3前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
会社法 第189条(単元未満株式についての権利の制限等) 詳細ページ
(単元未満株式についての権利の制限等)
第百八十九条単元株式数に満たない数の株式(以下「単元未満株式」という。)を有する株主(以下「単元未満株主」という。)は、その有する単元未満株式について、株主総会及び種類株主総会において議決権を行使することができない。
2株式会社は、単元未満株主が当該単元未満株式について次に掲げる権利以外の権利の全部又は一部を行使することができない旨を定款で定めることができる。
一第百七十一条第一項第一号に規定する取得対価の交付を受ける権利
二株式会社による取得条項付株式の取得と引換えに金銭等の交付を受ける権利
三第百八十五条に規定する株式無償割当てを受ける権利
四第百九十二条第一項の規定により単元未満株式を買い取ることを請求する権利
五残余財産の分配を受ける権利
六前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める権利
3株券発行会社は、単元未満株式に係る株券を発行しないことができる旨を定款で定めることができる。
会社法 第190条(理由の開示) 詳細ページ
(理由の開示)
第百九十条単元株式数を定める場合には、取締役は、当該単元株式数を定める定款の変更を目的とする株主総会において、当該単元株式数を定めることを必要とする理由を説明しなければならない。
会社法 第192条(単元未満株式の買取りの請求) 詳細ページ
(単元未満株式の買取りの請求)
第百九十二条単元未満株主は、株式会社に対し、自己の有する単元未満株式を買い取ることを請求することができる。
2前項の規定による請求は、その請求に係る単元未満株式の数(種類株式発行会社にあっては、単元未満株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
3第一項の規定による請求をした単元未満株主は、株式会社の承諾を得た場合に限り、当該請求を撤回することができる。
会社法 第193条(単元未満株式の価格の決定) 詳細ページ
(単元未満株式の価格の決定)
第百九十三条前条第一項の規定による請求があった場合には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額をもって当該請求に係る単元未満株式の価格とする。
一当該単元未満株式が市場価格のある株式である場合当該単元未満株式の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
二前号に掲げる場合以外の場合株式会社と前条第一項の規定による請求をした単元未満株主との協議によって定める額
2前項第二号に掲げる場合には、前条第一項の規定による請求をした単元未満株主又は株式会社は、当該請求をした日から二十日以内に、裁判所に対し、価格の決定の申立てをすることができる。
3裁判所は、前項の決定をするには、前条第一項の規定による請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならない。
4第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがあったときは、当該申立てにより裁判所が定めた額をもって当該単元未満株式の価格とする。
5第一項の規定にかかわらず、同項第二号に掲げる場合において、第二項の期間内に同項の申立てがないとき(当該期間内に第一項第二号の協議が調った場合を除く。)は、一株当たり純資産額に前条第一項の規定による請求に係る単元未満株式の数を乗じて得た額をもって当該単元未満株式の価格とする。
6前条第一項の規定による請求に係る株式の買取りは、当該株式の代金の支払の時に、その効力を生ずる。
7株券発行会社は、株券が発行されている株式につき前条第一項の規定による請求があったときは、株券と引換えに、その請求に係る株式の代金を支払わなければならない。
会社法 第194条 詳細ページ
第百九十四条株式会社は、単元未満株主が当該株式会社に対して単元未満株式売渡請求(単元未満株主が有する単元未満株式の数と併せて単元株式数となる数の株式を当該単元未満株主に売り渡すことを請求することをいう。以下この条において同じ。)をすることができる旨を定款で定めることができる。
2単元未満株式売渡請求は、当該単元未満株主に売り渡す単元未満株式の数(種類株式発行会社にあっては、単元未満株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
3単元未満株式売渡請求を受けた株式会社は、当該単元未満株式売渡請求を受けた時に前項の単元未満株式の数に相当する数の株式を有しない場合を除き、自己株式を当該単元未満株主に売り渡さなければならない。
4第百九十二条第三項及び前条第一項から第六項までの規定は、単元未満株式売渡請求について準用する。
出

一次情報

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