この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 所有権以外の財産権について、取得時効の制度を定める規定である。
- 自己のためにする意思をもって、平穏に、かつ、公然と当該財産権を行使することが要件となる。
- 前条(第162条)の区別に従い、20年又は10年の経過により当該権利を取得する。
- 時効期間の起算点や善意無過失等の区別は前条の定めによる。
所有権以外の財産権の取得時効の要件
原文解釈横スクロールできます| 対象 | 主観的要件 | 行使態様1 | 行使態様2 | 時効期間 | 効果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 所有権以外の財産権 | 自己のためにする意思をもって | 平穏に | 公然と | 前条の区別に従い二十年又は十年 | その権利を取得する |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法建物収去土地明渡
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和53(オ)719
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和53年12月14日 棄却
- 登載
- 民集 第32巻9号1658頁
- 参照法条
- 民法163条,民法601条,民法612条
- 判示事項
- 土地賃借権の無断譲受人による土地の使用が賃借意思に基づくものではないとして賃借権の時効取得が否定された事例
裁判要旨土地賃借権の無断譲受人が、土地の引渡を受けながら賃貸人に賃料を支払つたことがなく、また、賃貸人に賃借権譲渡の承諾を求めたが拒絶され、かえつて譲渡人との賃貸借契約は既に解除ずみであるとして土地の明渡を求められ、その後にいたつて賃料の弁済供託を開始したなど、判示の事実関係のもとにおいては、譲受人が賃借意思に基づいて土地の使用を継続したものということはできず、賃借権の時効取得を認めることはできない。
民法建物収去土地明渡本訴ならびに所有権確認等反訴請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和43(オ)795
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和46年11月26日 棄却
- 登載
- 民集 第25巻8号1365頁
- 参照法条
- 特別都市計画法13条,特別都市計画法14条,土地区画整理法99条,民法162条,民法163条
- 判示事項
- 換地予定地指定通知後の従前の土地の占有と従前の土地に対する所有権地上権または賃借権の取得時効の成否
裁判要旨特別都市計画法一三条所定の換地予定地の指定通知が従前の土地の所有者に対してなされたのちにおいては、当該換地予定地を占有するのでなければ、従前の土地を占有したからといつて、その従前の土地の所有権地上権または賃借権を時効によつて取得することはできない。
実務注記
原文解釈- 対象は「所有権以外の財産権」条文上、時効取得の対象は所有権以外の財産権とされている。
- 自己のためにする意思の要否自己のためにする意思をもって当該財産権を行使していることが要件とされている。
- 平穏かつ公然の行使平穏に、かつ、公然と行使することが要件とされている。
- 期間は前条の区別による二十年又は十年のいずれによるかは、前条(第162条)の区別に従う。
条文原文
原文ママ民法 第163条(所有権以外の財産権の取得時効)
(所有権以外の財産権の取得時効)
第百六十三条所有権以外の財産権を、自己のためにする意思をもって、平穏に、かつ、公然と行使する者は、前条の区別に従い二十年又は十年を経過した後、その権利を取得する。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第163条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。