行政事件訴訟法 / テーマ別まとめ

抗告訴訟/取消訴訟

取消訴訟の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

取消訴訟(処分の取消しの訴え・裁決の取消しの訴え)を提起する際の要件と手続を、行政事件訴訟法第8条から第26条までの規定に沿って整理しています。審査請求との関係、原告・被告適格、管轄、出訴期間、関連請求の併合、執行停止といった、実務上まず確認すべき論点を条文順に確認できます。

取消訴訟
論点内容数値・期限条文
出訴期間(知った日)処分を知った日から6箇月6箇月14条1項
出訴期間(処分の日)処分の日から1年1年14条2項
審査請求後の出訴期間裁決を知った日から6箇月等6箇月/1年14条3項
被告処分行政庁の所属する国等―11条
管轄(原則)被告又は処分庁の所在地裁判所―12条1項
特定管轄裁判所原告住所地の高裁所在地地裁も可―12条4項
執行停止の要件重大な損害を避ける緊急の必要―25条2項
執行停止の除外公共の福祉に重大な影響等―25条4項
  • 審査請求前置の定めがある処分は原則裁決後でないと提訴できない(8条1項ただし書)
  • 出訴期間はいずれも「正当な理由」があれば経過後でも提訴できる(14条各項ただし書)
  • 執行停止は処分の効力停止でなくても目的を達せるときは効力停止のみ不可(25条2項ただし書)
  • 特定管轄裁判所に提訴した場合、他の裁判所に係属する抗告訴訟があれば移送されうる(12条5項)
  • 原告適格の判断では根拠法令の文言だけでなく趣旨・目的等も考慮される(9条2項)
  • 高裁が第一審の場合、関連請求の併合等には被告の同意が原則必要(16条2項)
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取消訴訟

取消訴訟について、条文は何を定めているか。

第8条処分の取消しの訴えと審査請求との関係裁決前でも取消訴訟を起こせる3項・3号判例 5件
  • 審査請求ができても原則すぐに取消訴訟を提起できる
  • 裁決前置の定めがある処分は裁決後まで提訴できない
  • 3箇月裁決なし・緊急の必要等なら裁決を待たず提訴可
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第9条原告適格法律上の利益がある人だけ提訴可2項判例 30件
  • 処分・裁決の取消しを求める法律上の利益が必要
  • 効果が消滅後も回復すべき利益があれば提訴可
  • 利益の有無は法令の文言だけでなく趣旨・目的等も考慮
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第10条取消しの理由の制限自分に関係ない違法は理由にできない2項判例 3件
  • 取消訴訟では自己の法律上の利益に関係ない違法は主張不可
  • 棄却裁決の取消訴訟では処分の違法を理由にできない
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第11条被告適格等被告は処分をした行政庁が属する国・団体6項・4号判例 2件
  • 処分の取消訴訟は処分庁が属する国・公共団体を被告に
  • 裁決の取消訴訟は裁決庁が属する国・公共団体を被告に
  • 訴状には処分・裁決をした行政庁を記載する
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第12条管轄取消訴訟を起こせる裁判所を定める5項判例 4件
  • 被告の所在地か処分・裁決をした行政庁所在地の裁判所へ
  • 不動産等に関する処分は不動産所在地の裁判所にも提起可
  • 原告住所地の高裁所在地の地裁(特定管轄裁判所)にも提起可
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第13条関連請求に係る訴訟の移送関連する訴訟は取消訴訟の裁判所へ移送可1項・6号判例 1件
  • 原状回復・損害賠償等の関連請求訴訟は移送を申立て可能
  • 高裁に係属している場合は移送できない
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第14条出訴期間取消訴訟には出訴期間の制限がある3項判例 5件
  • 処分・裁決を知った日から6箇月で提訴不可(正当な理由あれば例外)
  • 処分・裁決の日から1年で提訴不可(正当な理由あれば例外)
  • 審査請求をした人は裁決を知った日から6箇月・裁決の日から1年
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第15条被告を誤つた訴えの救済被告を間違えても被告変更で救済7項判例 2件
  • 故意・重過失でなければ裁判所の決定で被告変更が可能
  • 変更後も最初に提訴した時に出訴したものとみなす
  • 変更前の被告への訴えは取り下げたものとみなす
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第16条請求の客観的併合関連する請求を一緒の訴訟にできる2項判例 1件
  • 取消訴訟に関連請求に係る訴えを併合提起できる
  • 第一審が高裁のときは関連請求の被告の同意が必要
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第17条共同訴訟複数人が共同で訴え・訴えられる2項判例なし
  • 処分等の取消請求と関連請求の関係にある場合に限り共同訴訟可
  • 高裁係属時の同意ルール(16条2項〈請求の客観的併合〉)を準用
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第18条第三者による請求の追加的併合第三者も関連請求を追加提起できる1項判例 1件
  • 口頭弁論終結までに関連請求の訴えを併合提起できる
  • 取消訴訟が高裁係属なら被告の同意が必要(16条2項〈請求の客観的併合〉準用)
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第19条原告による請求の追加的併合原告も関連請求を追加提起できる2項判例 2件
  • 口頭弁論終結までに関連請求の訴えを併合提起できる
  • 高裁係属なら被告の同意が必要(16条2項〈請求の客観的併合〉準用)
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第20条処分取消しと裁決取消しの併合は同意不要1項判例 1件
  • 棄却裁決の取消訴訟に処分の取消訴訟を併合する場合は被告の同意不要
  • 出訴期間は裁決の取消訴訟を提起した時に処分の訴えも提起したとみなす
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第21条国又は公共団体に対する請求への訴えの変更国・団体への損害賠償請求に訴えを変更可5項判例 1件
  • 請求の基礎に変更がなければ口頭弁論終結まで変更を申立て可能
  • 変更には当事者・新被告の意見聴取が必要
  • 変更を許す決定には即時抗告できる
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第22条第三者の訴訟参加権利を害される第三者を訴訟に参加させる5項判例 2件
  • 裁判所は申立てまたは職権で第三者を訴訟参加させられる
  • 決定前に当事者・第三者の意見を聴く必要がある
  • 却下決定には即時抗告できる
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第23条行政庁の訴訟参加他の行政庁も訴訟に参加させられる3項判例 2件
  • 必要なら申立てや職権で処分庁以外の行政庁を参加させられる
  • 決定前に当事者・当該行政庁の意見を聴く必要がある
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第23_2条釈明処分の特則裁判所が行政庁に資料提出を求められる2項・4号判例なし
  • 処分・裁決の理由を明らかにする資料の提出を求められる
  • 審査請求を経た訴訟では審査請求記録の提出も求められる
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第24条職権証拠調べ裁判所は職権で証拠調べができる1項判例なし
  • 必要なら職権で証拠調べを行うことができる
  • 証拠調べの結果には当事者の意見を聴く必要がある
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第25条執行停止訴えの提起だけでは処分は止まらない8項判例 4件
  • 提訴しても処分の効力・執行・手続の続行は原則止まらない
  • 重大な損害を避ける緊急の必要があれば執行停止を申立て可能
  • 公共の福祉への重大な影響や本案に理由なしと見えるときは不可
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第26条事情変更による執行停止の取消し事情が変わったら執行停止を取り消せる2項判例なし
  • 執行停止決定確定後に理由消滅等の事情変更があれば取消し可
  • 相手方の申立てにより裁判所が決定で取り消す
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第8条行政事件訴訟法

第三者甲が地方税法一九条に規定する処分につき審査請求手続を経た場合と乙の提起した当該処分の取消訴訟についての審査請求手続経由の有無

裁判要旨第三者甲が、地方税法一九条に規定する処分につき、当該処分の取消訴訟において原告乙の主張する事由と同一の事由に基づいて審査請求手続を経ていたとしても、甲と乙とが当該処分に対し一体的な利害関係を有し、実質的にみれば甲のした審査請求は同時に乙のための審査請求でもあるといえるような特段の事情がない限り、右甲による審査請求手続の経由をもつて原告乙の訴えにつき審査請求手続の経由があつたものということはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和61年6月10日 昭和58(行ツ)75
登載
集民 第148号159頁
参照法条
行政事件訴訟法8条1項ただし書,地方税法19条の12
論点2第8条行政事件訴訟法

欠損金額を減額する更正処分に対して不服申立を経由している場合と当該欠損金の繰戻しによる法人税の還付請求を理由がないとする通知処分に対する不服申立経由の必要

裁判要旨欠損金の繰戻しによる前年度の法人税の還付請求を理由がないとする通知処分に対し取消の訴えを提起するためには、右通知処分と同時に同一の理由によりされた当該欠損金額を減額する更正処分に対し不服申立を経由している場合であつても、右通知処分に対する不服申立を経由することが必要である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年6月28日 昭和58(行ツ)85
登載
民集 第38巻8号1029頁
参照法条
国税通則法115条1項,行政事件訴訟法8条1項,法人税法81条6項
論点3第8条行政事件訴訟法

青色申告書提出承認の取消処分と処分の基礎となる事実関係の全部又は一部を共通にする更正処分に対し不服申立てが経由された場合と右取消処分に対する不服申立て経由の必要

裁判要旨青色申告書提出承認の取消処分と同時に又はこれに引き続いて更正処分がされた場合に、たまたま右二つの処分の基礎とされた事実関係の全部又は一部が共通であつて、これに対する納税者の不服の事由も同一であるとみられるようなときでも、更正処分に対し適法に不服申立てを経たからといつて、それだけでは当然に、青色申告書提出承認の取消処分に対する取消訴訟の提起につき不服申立ての前置を不要と解することはできず、また、同処分に対する不服申立てを経ないことにつき国税通則法(昭和四五年法律第八号による改正前のもの)八七条一項四号にいう正当な理由があると解することもできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和57年12月21日 昭和54(行ツ)87
登載
民集 第36巻12号2409頁
参照法条
国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)87条1項4号,行政事件訴訟法8条1項
論点4第8条行政事件訴訟法

地方公務員災害補償基金の従たる事務所の長がした補償に関する決定の取消の訴と再審査請求の経由

裁判要旨地方公務員災害補償基金の従たる事務所の長がした補償に関する決定の取消の訴は、地方公務員災害補償基金審査会に対する再審査請求の裁決を経た上で提起しなければならない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年9月24日 昭和56(行ツ)43
登載
集民 第133号487頁
参照法条
地方公務員災害補償法51条,地方公務員災害補償法56条,行政事件訴訟法8条1項
論点5第8条行政事件訴訟法

労働者災害補償保険法による保険給付に関する処分について審査請求をした日から三箇月を経過しても決定がないときに再審査請求の手続を経ないで処分の取消しの訴えを提起することの可否

裁判要旨労働者災害補償保険法による保険給付に関する決定に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官に対して審査請求をした日から三箇月を経過しても決定がないときは、審査請求に対する決定及び労働保険審査会に対する再審査請求の手続を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成7年7月6日 平成4(行ツ)68
登載
民集 第49巻7号1833頁
参照法条
労働者災害補償保険法35条1項,労働者災害補償保険法37条,行政事件訴訟法8条1項,行政事件訴訟法8条2項1号
論点6第9条行政事件訴訟法

特許出願の明細書の補正却下の決定に対する審判請求を排斥した審決の取消訴訟の係属中に特許出願の放棄がされた場合における訴えの利益の有無

裁判要旨特許出願の明細書の補正却下の決定に対する審判請求を排斥した審決の取消訴訟の係属中に特許出願の放棄がされた場合には、取消訴訟の訴えの利益は失われる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和60年3月28日 昭和58(行ツ)101
登載
集民 第144号399頁
参照法条
特許法9条,特許法14条,特許法52条3項,特許法52条4項,特許法53条1項,特許法122条1項,行政事件訴訟法9条
論点7第9条行政事件訴訟法

一 訂正審判の係属中に当該実用新案登録の無効審決が確定した場合における訂正審判の請求の適否
二 訂正審判の請求が成り立たない旨の審決の取消訴訟の係属中に当該実用新案登録の無効審決が確定した場合における訴えの利益の有無

裁判要旨一 実用新案登録に関する訂正審判の係属中に当該実用新案登録を無効にする審決が確定した場合には、訂正審判の請求は不適法となる。
二 実用新案登録に関する訂正審判の請求につき請求が成り立たない旨の審決の取消訴訟の係属中に当該実用新案登録を無効にする審決が確定した場合には、取消訴訟の訴えの利益は失われる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和59年4月24日 昭和57(行ツ)27
登載
民集 第38巻6号653頁
参照法条
実用新案法37条,実用新案法39条,実用新案法41条,特許法125条,特許法135条,行政事件訴訟法9条
論点8第9条行政事件訴訟法

一 商標登録査定後における商標登録異議手続受継申立不受理処分の取消を求める訴の利益の有無
二 商標登録異議申立人である会社の合併による消滅と右申立人としての地位の承継の有無

裁判要旨一 商標登録出願につき登録査定がされたのちにおいては、右出願に関する商標登録異議手続受継申立不受理処分の取消を求める訴の利益はない。
二 商標登録異議申立人である会社が合併によつて消滅したときは、右異議申立は失効し、異議申立人としての地位は合併後存続する会社に承継されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年6月19日 昭和53(行ツ)103
登載
民集 第35巻4号827頁
参照法条
商標法17条,商標法77条2項,特許法24条,特許法55条,民訴法209条1項,行政事件訴訟法9条,商法103条,商法416条1項
論点9第9条行政事件訴訟法

いわゆる減額再更正処分の取消を求める訴の利益の有無

裁判要旨いわゆる減額再更正処分につき、納税者は、その取消を求める訴の利益を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年4月24日 昭和52(行ツ)12
登載
民集 第35巻3号672頁
参照法条
国税通則法26条,国税通則法29条2項,行政事件訴訟法9条
論点10第9条行政事件訴訟法

一、私的独占の禁止及び公正取引のに関する法律四八条に基づくいわゆる勧告審決のその名宛人以外の第三者に対する効カ
二、国際的契約につき私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律六条一項〈機関訴訟〉に違反するとしてされた同法四八条に基づくいわゆる勧告審決の取消訴訟と審決の名宛人とされていない右契約の他方当事者の原告適格

裁判要旨一、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律四八条に基づくいわゆる勧告審決は、その名宛人以外の第三者に対し、これを拘束したり、その認定にかかる行為が同法違反の行為であることを確定したり、右審決に基づくその名宛人の行為を正当化したりするなどの法律的影響を及ぼすものではない。
二、外国事業者とわが国内事業者間の商品の継続的販売に関する国際的契約につき、国内事業者に対し契約終了後における競争品の製造販売及び取扱を禁止した条項が私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律六条一項に違反するとして、同法四八条に基づき、右契約の一方当事者である国内事業者のみを名宛人として、右違反条項の削除を命ずるいわゆる勧告審決がされた場合、右契約の他方当事者である外国事業者は、右審決が右外国事業者を同法違反の行為をした者と認定していても、また、右国内事業者が右審決に従つて右契約条項の破棄ないし不履行の挙に出ることがあるとしても、それだけでは右審決の取消を訴求する原告適格を有するとはいえない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年11月28日 昭和46(行ツ)66
登載
民集 第29巻10号1592頁
参照法条
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律6条1項,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律7条,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律48条,行政事件訴訟法9条
論点11第9条行政事件訴訟法

一、税務署長がした処分につき適法な理由附記のある審査請求棄却の裁決があつた場合と右処分に対する異議申立棄却決定につき理由附記の不備を主張してその取消を求める訴の利益

二、税務署長がした処分に対する異議申立棄却決定が判決によつて取り消された場合と昭和四五年法律第八号による改正前の国税通則法八〇条一項一号の適用

裁判要旨一、税務署長がした処分につき適法な理由附記のある審査請求棄却の裁決があつても、右処分に対する異議申立棄却決定につき理由附記の不備を主張してその取消を求める訴の利益は失われない。

二、税務署長がした処分に対する異議申立を棄却する決定が判決によつて取り消された場合において、右判決確定の時当初の異議申立から既に三月を経過していても、右異議申立は、昭和四五年法律第八号による改正前の国税通則法八〇条一項一号の規定により当然に審査請求に移行するものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年9月26日 昭和43(行ツ)39
登載
集民 第112号723頁
参照法条
行政事件訴訟法9条,行政事件訴訟法33条2項,国税通則法84条4項,国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)75条,国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)80条1項1号,行政不服審査法41条1項,行政不服審査法48条
論点12第9条行政事件訴訟法

一、税務署長がした処分に対する異議申立棄却決定が判決によつて取り消された場合と昭和四五年法律第八号による改正前の国税通則法八〇条一項一号の適用
二、税務署長がした処分につき適法な理由附記のある審査請求棄却の裁決があつた場合と右処分に対する異議申立棄却決定につき理由附記の不備を主張してその取消を求める訴の利益

裁判要旨一、税務署長がした処分に対する異議申立を棄却する決定が判決によつて取り消された場合において、右判決確定の時当初の異議申立から既に三月を経過していても、右異議申立は、昭和四五年法律第八号による改正前の国税通則法八〇条一項一号の規定により当然に審査請求に移行するものではない。
二、税務署長がした処分につき適法な理由附記のある審査請求棄却の裁決があつても、右処分に対する異議申立棄却決定につき理由附記の不備を主張してその取消を求める訴の利益は失われない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和49年7月19日 昭和42(行ツ)7
登載
民集 第28巻5号759頁
参照法条
国税通則法84条4項,国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)75条,国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前のもの)80条1項1号,行政事件訴訟法9条,行政事件訴訟法33条2項,行政不服審査法41条1項,行政不服審査法48条
論点13第9条行政事件訴訟法

一、自作農創設特別措置法による買収土地の売渡の椙手方による占有と右土地の所有権の時効取得
二、自作農創設特別措置法による買収土地を売渡の相手方が一〇年間所有の意思をもつて、平穏公然に占有しその占有の始め善意無過失であつた場合と右土地の所有権の回復を目的とする買収計画取消訴訟の利益

裁判要旨一、自作農創設特別措置法による買収土地を売渡の相手方が一〇年間所有の意思をもつて、平穏、公然に占有し、その占有の始め、善意、無過失であつた場合において、買収に関する処分の取消判決が確定したときは、売渡の相手方は、民法一六二条二項により右土地の所有権を時効取得する。
二、自作農創設特別措置法による買収土地を売渡の相手方が一〇年間所有の意思をもつて、平穏、公然に占有し、その占有の始め、善意、無過失であつたときは、被買収者が右土地の所有権の回復を目的として提起した買収計画取消訴訟は、その利益を失う。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和49年12月23日 昭和45(行ツ)23
登載
集民 第113号729頁
参照法条
自作農創設特別措置法3条1項,自作農創設特別措置法16条1項,民法162条,行政事件訴訟法9条
論点14第9条行政事件訴訟法

一、教育委員会沫のもとにおいて教育委員会の会議の公開違反の瑕疵がその議決の取消事由にあたらないとされた事例
二、免職された公務員が免職処分の取消訴訟の係属中に死亡した場合と相続人による訴訟承継の成否

裁判要旨一、教育委員会法のもとにおいて、教育委員会が秘密会で免職処分の議決をした場合に、右秘密会で審議する旨の議決に公開違反の瑕疵があつたとしても、同委員会においては、従来から人事案件はすべて秘密会で審議しており、各委員がこれを了知したうえ全員一致で秘密会で審議する旨を議決したものであつて、その議決を公開の会議で行うことが議決の公正確保のために実質的にさして重要な意義を有せず、また、その議決は、一部関係者だけが傍聴できない状況のもとで行われた点において公開違反があるにとどまり、全く秘密裡にされたものであるとはいえないなど判示のような事情があるときは、右公開違反の瑕疵は、実質的に公開制度の趣旨目的に反するというに値しないほど軽微なものとして、免職処分の議決を取り消すべき事由にはあたらないものと解するのが相当である。
二、免職された公務員が免職処分の取消訴訟の係属中に死亡した場合には、その取消判決によつて回復される当該公務員の給料請求権等を相続する者が右訴訟を承継する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和49年12月10日 昭和44(行ツ)8
登載
民集 第28巻10号1868頁
参照法条
教育委員会法(昭和23年法律第170号)37条,民訴法208条,行政事件訴訟法9条
論点15第9条行政事件訴訟法

一、自作農創設特別措置法による買収計画または買収処分に対する取消訴訟の提起と買収土地の取得時効の中断
二、自作農創設特別措置法による土地の被買収者が右土地の売渡の相手方に対し取得時効を中断する方法
三、自作農創設特別措置法による買収土地が売渡の相手方により時効取得された場合と右土地の所有権の回復のみを目的とする買収計画取消訴訟の利益

裁判要旨一、自作農創設特別措置法に基づき所有土地を買収された者が買収計画または買収処分に対する取消訴訟を提起しても、右土地につき売渡の相手方のために進行する取得時効は中断されない。
二、自作農創設特別措置法に基づき所有土地を買収された者は、右土地の売渡の相手方を被告として、買収計画または買収処分の取消を条件とする原状回復の請求(土地の返還、所有権取得登記の抹消等の請求)の訴または右取消によつて土地所有権を回復すべき法律上の地位に関し条件付権利の確認の訴を提起する等の方法によつて、右土地につき売渡の相手方のために進行する取得時効を中断することができる。
三、自作農創設特別措置法に基づき買収土地の売渡を受けた者が右土地を時効取得したときは、被買収者が右土地の所有権の回復のみを目的として提起した買収計画取消訴訟は、その利益を失う。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年12月12日 昭和46(行ツ)46
登載
民集 第26巻10号1850頁
参照法条
自作農創設特別措置法3条1項,自作農創設特別措置法16条1項,民法147条,民法148条,民法162条,民訴法226条,行政事件訴訟法9条
論点16第9条行政事件訴訟法

被保護者の死亡と生活保護処分に関する裁決取消訴訟承継の成否

裁判要旨生活保護処分に関する裁決の取消訴訟は、被保護者の死亡により、当然終了する。
裁判
最高裁判所大法廷 昭和42年5月24日 昭和39(行ツ)14
登載
民集 第21巻5号1043頁
参照法条
民訴法208条,生活保護法59条,行政事件訴訟法9条
論点17第9条行政事件訴訟法

一 がけ崩れのおそれが多い土地等を開発区域内に含む開発許可の取消訴訟と開発区域周辺住民の原告適格
二 開発許可の取消訴訟を提起した開発区域周辺住民の死亡と訴訟承継の成否

裁判要旨一 開発区域内の土地が都市計画法(平成四年法律第八二号による改正前のもの)三三条一項七号にいうがけ崩れのおそれが多い土地等に当たる場合には、がけ崩れ等により生命、身体等に直接的な被害を受けることが予想される範囲の地域に居住する者は、開発許可の取消訴訟の原告適格を有する。
二 開発行為によって起こり得るがけ崩れ等により生命、身体等を侵害されるおそれがあると主張して開発許可の取消訴訟を提起した開発区域周辺住民が死亡したときは、右訴訟は当然終了する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年1月28日 平成6(行ツ)189
登載
民集 第51巻1号250頁
参照法条
行政事件訴訟法9条,都市計画法(平成4年法律第82号による改正前のもの)29条,都市計画法(平成4年法律第82号による改正前のもの)33条1項7号,都市計画法施行令28条,都市計画法施行規則23条,都市計画法施行規則(平成5年建設省令第8号による改正前のもの)27条,民訴法208条
論点18第9条行政事件訴訟法

労働組合が自然消滅した場合におけるその組合への金員の支払を命じていた救済命令の拘束力の消長と右命令の取消しを求める訴えの利益

裁判要旨組合員が存在しなくなったことなどにより労働組合が自然消滅した場合には、その組合が清算法人として存続していたとしても、使用者に対し右組合への金員の支払を命じていた救済命令の拘束力は失われ、その結果、右命令の取消しを求める訴えの利益は失われる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成7年2月23日 平成4(行ツ)120
登載
民集 第49巻2号393頁
参照法条
労働組合法27条4項,労働組合法27条6項,労働委員会規則45条1項,行政事件訴訟法9条,民法73条
論点19第9条行政事件訴訟法

一 設置許可申請に係る原子炉の周辺に居住する住民と原子炉設置許可処分の無効確認を求めるにつき行政事件訴訟法三六条にいう「法律上の利益を有する者」
二 設置許可申請に係る原子炉(高速増殖炉)から約二九キロメートルないし約五八キロメートルの範囲内の地域に居住している住民が右原子炉の設置許可処分の無効確認を求めるにつき行政事件訴訟法三六条にいう「法律上の利益を有する者」に該当するとされた事例

裁判要旨一 設置許可申請に係る原子炉の周辺に居住し、原子炉事故等がもたらす災害により生命、身体等に直接的かつ重大な被害を受けることが想定される範囲の住民は、原子炉設置許可処分の無効確認を求めるにつき、行政事件訴訟法三六条〈無効等確認の訴えの原告適格〉にいう「法律上の利益を有する者」に該当する。
二 設置許可申請に係る電気出力二八万キロワットの原子炉(高速増殖炉)から約二九キロメートルないし約五八キロメートルの範囲内の地域に居住している住民は、右原子炉の設置許可処分の無効確認を求めるにつき、行政事件訴訟法三六条にいう「法律上の利益を有する者」に該当する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成4年9月22日 平成1(行ツ)130
登載
民集 第46巻6号571頁
参照法条
行政事件訴訟法9条,行政事件訴訟法36条,核原料物質核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律23条,核原料物質核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律24条
論点20第9条行政事件訴訟法

特許出願の取下げがあった場合と拒絶査定に対する審判請求を不成立とした審決の取消しを求める訴えの利益

裁判要旨特許出願の取下げがあった場合には、拒絶査定に対する審判請求を不成立とした審決の取消しを求める訴えの利益は失われる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成3年3月28日 平成2(行ツ)21
登載
集民 第162号267頁
参照法条
行政事件訴訟法9条,特許法9条,特許法14条,特許法39条5項,特許法52条3項,特許法52条4項,特許法178条1項
論点21第9条行政事件訴訟法

じん肺管理区分が管理1に該当する旨の決定を受けた常時粉じん作業に従事する労働者等が管理4に該当するとして提起した当該決定の取消訴訟の係属中に死亡した場合における労働者災害補償保険法11条1項に規定する者による訴訟承継の成否

裁判要旨じん肺管理区分が管理1に該当する旨の決定を受けた常時粉じん作業に従事する労働者又は常時粉じん作業に従事する労働者であった者が管理4に該当するとして提起した当該決定の取消訴訟の係属中に死亡した場合には,労働者災害補償保険法11条1項に規定する者が当該訴訟を承継する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成29年4月6日 平成27(行ヒ)349
登載
民集 第71巻4号637頁
参照法条
民訴法124条1項,じん肺法4条,じん肺法13条2項,じん肺法15条,じん肺法23条,労働者災害補償保険法11条1項,労働者災害補償保険法12条の8第2項,労働基準法75条,労働基準法施行規則35条,労働基準法施行規則別表第1の2第5号,行政事件訴訟法9条1項
論点22第9条行政事件訴訟法

行政手続法12条1項により定められ公にされている処分基準に先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の定めがある場合における先行の処分の取消しを求める訴えの利益

裁判要旨行政手続法12条1項により定められ公にされている処分基準において,先行の処分を受けたことを理由として後行の処分に係る量定を加重する旨の不利益な取扱いの定めがある場合には,上記先行の処分を受けた者は,将来において上記後行の処分の対象となり得るときは,上記先行の処分の効果が期間の経過によりなくなった後においても,当該処分基準の定めにより上記の不利益な取扱いを受けるべき期間内はなお当該処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成27年3月3日 平成26(行ヒ)225
登載
民集 第69巻2号143頁
参照法条
行政事件訴訟法9条1項,行政手続法12条1項
論点23第9条行政事件訴訟法

市街化調整区域内における開発行為に関する工事が完了し検査済証が交付された後における開発許可の取消しを求める訴えの利益

裁判要旨市街化調整区域内にある土地を開発区域として都市計画法(平成26年法律第42号による改正前のもの)29条1項による開発許可を受けた開発行為に関する工事が完了し,当該工事の検査済証が交付された後においても,当該開発許可の取消しを求める訴えの利益は失われない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成27年12月14日 平成27(行ヒ)301
登載
民集 第69巻8号2404頁
参照法条
行政事件訴訟法9条1項,都市計画法(平成26年法律第42号による改正前のもの)29条1項,都市計画法42条1項,都市計画法43条1項
論点24第9条行政事件訴訟法

1 産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟と産業廃棄物の最終処分場の周辺住民の原告適格
2 産業廃棄物の最終処分場の周辺住民が産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の無効確認訴訟並びに上記各処分業の許可更新処分の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例

裁判要旨1 産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民のうち,当該最終処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は,当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分及び許可更新処分の取消訴訟及び無効確認訴訟につき,これらの取消し及び無効確認を求める法律上の利益を有する者として原告適格を有する。
2 産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民は,約3万㎡の埋立地を有する管理型最終処分場である当該最終処分場の中心地点から約1.8kmの範囲内の地域に居住する者であって,当該最終処分場の設置の許可に際して生活環境に及ぼす影響についての調査の対象とされた地域にその居住地が含まれているなどの判示の事情の下では,当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物処分業及び特別管理産業廃棄物処分業の許可処分の無効確認訴訟並びに上記各処分業の許可更新処分の取消訴訟につき,これらの無効確認及び取消しを求める法律上の利益を有する者として原告適格を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成26年7月29日 平成24(行ヒ)267
登載
民集 第68巻6号620頁
参照法条
(1,2につき)行政事件訴訟法9条,行政事件訴訟法36条,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条6項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条7項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条の4第6項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条の4第7項 (1につき)廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条10項1号,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条11項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条の4第10項1号,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)14条の4第11項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条3項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条4項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条5項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条6項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条の2第1項1号,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条の2第1項2号,廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成22年法律第34号による改正前のもの)15条の2第3項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平成23年環境省令第1号による改正前のもの)10条の5第2号イ(1),廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平成23年環境省令第1号による改正前のもの)10条の17第2号イ(1),廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則(平成23年環境省令第1号による改正前のもの)11条の2
論点25第9条行政事件訴訟法

一般廃棄物収集運搬業又は一般廃棄物処分業の許可処分又は許可更新処分の取消訴訟と当該処分の対象とされた区域につき既にその許可又は許可の更新を受けている者の原告適格

裁判要旨市町村長から一定の区域につき既に一般廃棄物収集運搬業又は一般廃棄物処分業の許可又はその更新を受けている者は,当該区域を対象として他の者に対してされた一般廃棄物収集運搬業又は一般廃棄物処分業の許可処分又は許可更新処分について,その取消訴訟の原告適格を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成26年1月28日 平成23(行ヒ)332
登載
民集 第68巻1号49頁
参照法条
行政事件訴訟法9条,廃棄物の処理及び清掃に関する法律4条1項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律6条,廃棄物の処理及び清掃に関する法律6条の2第1項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律7条1項ないし13項,廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則2条の2,廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則2条の4
論点26第9条行政事件訴訟法

滞納者と他の者との共有に係る不動産の滞納者の持分に対する差押処分の取消訴訟と他の共有者の原告適格

裁判要旨滞納者と他の者との共有に係る不動産につき滞納者の持分が国税徴収法47条1項に基づいて差し押さえられた場合における他の共有者は,その差押処分の取消訴訟の原告適格を有する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成25年7月12日 平成24(行ヒ)156
登載
集民 第244号43頁
参照法条
行政事件訴訟法9条1項,国税徴収法47条1項,国税徴収法69条1項ただし書,国税徴収法69条2項
論点27第9条行政事件訴訟法

労働組合からの申立てを受けて労働委員会が発した救済命令の取消しを求める訴えの利益が,使用者に雇用されている当該労働組合の組合員がいなくなるなどの発令後の事情変更によっても失われないとされた事例

裁判要旨所有する船舶の一部につき船舶運航代理業者を傭船者とする裸傭船契約と自らを傭船者とする定期傭船契約を締結するとともに労働協約の更新を拒否するなどした使用者の行為が不当労働行為に当たるとの労働組合からの申立てを受けた労働委員会が,当該使用者に対し,(1)上記各契約に係る船舶を自らの運航業務に使用する場合は当該労働組合の組合員の乗り組んでいる当該船舶を使用しなければならない旨,(2)当該労働組合が上記各契約等について団体交渉を申し入れたときはこれに誠実に応じなければならない旨,(3)労働協約締結に関する団体交渉が実質的かつ公正に行われ具体的な結論が出されるまでは従前の労働協約に従って当該労働組合との労使関係を営まなければならない旨,(4)当該労働組合の組合員である特定の従業員に所定の手当を支払わなければならない旨,(5)労働委員会が不当労働行為と認定した行為を繰り返さないよう留意すること等を記載した文書を当該労働組合に手交しなければならない旨を命ずる救済命令を発した場合において,当該使用者が船舶の運航事業を営む会社として存続し,当該労働組合も多数の船員等を組合員とする産業別労働組合として存続しているという事実関係の下では,当該使用者が上記救済命令の取消しを求める訴えの利益は,当該使用者に雇用されている当該労働組合の組合員がいなくなり,裸傭船契約の対象とされていない当該使用者の所有船舶がなくなるという発令後の事情変更によっても,失われない。
(補足意見がある。)
裸傭船契約 :船舶所有者と船舶借入人との間の船体に係る賃貸借契約であり,船舶借入人が船長及び海員を配乗して船舶を運航し運航費用等を負担することを内容とするもの
定期傭船契約:傭船者が船舶所有者又は船舶借入人から船舶賃貸と労務供給の双方を受けることを内容とする契約
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成24年4月27日 平成22(行ヒ)46
登載
民集 第66巻6号3000頁
参照法条
行政事件訴訟法9条1項,労働組合法27条の12第1項,労働組合法27条の12第4項,労働組合法(平成20年法律第26号による改正前のもの)19条の13第1項,労働組合法(平成20年法律第26号による改正前のもの)19条の13第4項前段,労働委員会規則45条1項
論点28第9条行政事件訴訟法

自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり,一般運転者として扱われ,優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は,当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するか

裁判要旨自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり,一般運転者として扱われ,優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は,上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として,これを回復するため,当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。
(補足意見がある。)
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成21年2月27日 平成18(行ヒ)285
登載
民集 第63巻2号299頁
参照法条
道路交通法84条1項,道路交通法92条1項,道路交通法92条の2第1項,道路交通法93条1項,道路交通法93条3項,道路交通法101条,道路交通法施行令(平成16年政令第390号による改正前のもの)33条の7第1項,道路交通法施行令(平成16年政令第390号による改正前のもの)別表第2の2,道路交通法施行規則29条8項,行政事件訴訟法9条1項
論点29第9条行政事件訴訟法

1 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺に居住する者等は,いわゆる位置基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するか
2 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺において文教施設又は医療施設を開設する者は,いわゆる位置基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するか
3 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺において文教施設又は医療施設を開設する者が,いわゆる位置基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するか否かの判断基準
4 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺に居住する者等は,いわゆる周辺環境調和基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するか

裁判要旨1 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺において居住し又は事業(文教施設又は医療施設に係る事業を除く。)を営む者や,周辺に所在する文教施設又は医療施設の利用者は,自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)15条1項1号所定のいわゆる位置基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するということはできない。
2 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の設置,運営に伴い著しい業務上の支障が生ずるおそれがあると位置的に認められる区域に文教施設又は医療施設を開設する者は,自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)15条1項1号所定のいわゆる位置基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有する。
3 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺において文教施設又は医療施設を開設する者が,自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)15条1項1号所定のいわゆる位置基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するか否かについては,当該場外車券発売施設が設置,運営された場合にその規模,周辺の交通等の地理的状況等から合理的に予測される来場者の流れや滞留の状況等を考慮して,著しい業務上の支障が生ずるおそれがあると位置的に認められる区域に当該文教施設又は医療施設が所在しているか否かを,当該場外車券発売施設と当該医療施設等との距離や位置関係を中心として社会通念に照らし合理的に判断すべきである。
4 自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条2項に基づく設置許可がされた場外車券発売施設の周辺において居住し又は事業を営む者は,自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)15条1項4号所定のいわゆる周辺環境調和基準を根拠として上記許可の取消訴訟の原告適格を有するということはできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成21年10月15日 平成20(行ヒ)247
登載
民集 第63巻8号1711頁
参照法条
(1〜4につき)行政事件訴訟法9条,自転車競技法(平成19年法律第82号による改正前のもの)4条1項・2項,自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)14条1項・2項 (1〜3につき)自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)15条1項1号 (4につき)自転車競技法施行規則(平成18年経済産業省令第126号による改正前のもの)15条1項4号
論点30第9条行政事件訴訟法

医療法(平成18年法律第84号による改正前のもの)7条に基づく病院の開設許可の取消訴訟と同病院の開設地の付近において医療施設を開設し医療行為をする医療法人等の原告適格

裁判要旨医療法(平成18年法律第84号による改正前のもの)7条に基づく病院の開設許可の取消訴訟につき,同病院の開設地の市又はその付近において医療施設を開設し医療行為をする医療法人,社会福祉法人及び医師並びに同市内の医師等の構成する医師会は,原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成19年10月19日 平成17(行ヒ)390
登載
集民 第226号141頁
参照法条
医療法(平成18年法律第84号による改正前のもの)7条,医療法(平成18年法律第84号による改正前のもの)30条の3,医療法(平成18年法律第84号による改正前のもの)30条の7,行政事件訴訟法9条
論点31第9条行政事件訴訟法

情報公開条例に基づき開示請求された公文書の非開示処分の取消訴訟における原告の死亡と訴訟の帰すう

裁判要旨旧鹿児島県情報公開条例(昭和63年鹿児島県条例第4号。平成12年鹿児島県条例第113号による全部改正前のもの)に基づき開示請求された公文書の非開示処分の取消訴訟は,原告の死亡により,当然に終了する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成16年2月24日 平成11(行ツ)251
登載
集民 第213号567頁
参照法条
旧鹿児島県情報公開条例(昭和63年鹿児島県条例第4号。平成12年鹿児島県条例第113号による全部改正前のもの)5条,行政事件訴訟法9条,民訴法124条1項
論点32第9条行政事件訴訟法

労働保険の保険料の徴収等に関する法律(令和2年法律第14号による改正前のもの)12条3項〈管轄〉所定の事業についてされた業務災害に関する保険給付の支給決定の取消訴訟と事業主の原告適格

裁判要旨労働保険の保険料の徴収等に関する法律(令和2年法律第14号による改正前のもの)12条3項〈管轄〉所定の事業の事業主は、当該事業についてされた同項所定の労働者災害補償保険法(令和2年法律第14号による改正前のもの)の規定による業務災害に関する保険給付の支給決定の取消訴訟の原告適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 令和6年7月4日 令和5(行ヒ)108
登載
民集 第78巻3号662頁
参照法条
行政事件訴訟法9条1項、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(令和2年法律第14号による改正前のもの)12条3項、労働保険の保険料の徴収等に関する法律15条1項、3項、労働保険の保険料の徴収等に関する法律19条1項、3項、4項、労働者災害補償保険法(令和2年法律第14号による改正前のもの)7条1項1号、労働者災害補償保険法12条の8第1項、2項
論点33第9条行政事件訴訟法

墓地、埋葬等に関する法律10条〈取消しの理由の制限〉の規定により大阪市長がした納骨堂の経営等に係る許可の取消訴訟と納骨堂の周辺住民の原告適格

裁判要旨墓地、埋葬等に関する法律10条〈取消しの理由の制限〉の規定により大阪市長がした納骨堂の経営又はその施設の変更に係る許可について、当該納骨堂の所在地からおおむね300m以内の場所に敷地がある人家に居住する者は、その取消しを求める原告適格を有する。(補足意見及び意見がある。)
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和5年5月9日 令和4(行ヒ)150
登載
民集 第77巻4号859頁
参照法条
行政事件訴訟法9条、墓地、埋葬等に関する法律10条、大阪市墓地、埋葬等に関する法律施行細則(昭和31年大阪市規則第79号)8条
論点34第9条行政事件訴訟法

1 租税特別措置法施行令(平成29年政令第114号による改正前のもの)39条の16第1項を適用することができないとした原審の判断に違法があるとされた事例
2 増額更正処分後に国税通則法23条1項の規定による更正の請求をし、更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けた者は、当該通知処分の取消しを求める訴えの利益を有するか

裁判要旨1 内国法人に係る特定外国子会社等の事業年度の途中で当該特定外国子会社等の発行する優先出資証券が償還され、当該事業年度終了の時には、当該特定外国子会社等の発行済株式等が、当該内国法人が有し剰余金の配当等が予定されていない普通株式のみとなった場合において、当該特定外国子会社等の事業年度を当該優先出資証券の償還日の前日までとするなどの方法を採る余地もあったなど判示の事情の下では、租税特別措置法施行令(平成29年政令第114号による改正前のもの)39条の16第1項を適用することができないとした原審の判断には、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)66条の6第1項の解釈適用を誤った違法がある。
2 増額更正処分後に国税通則法23条1項の規定による更正の請求をし、更正をすべき理由がない旨の通知処分を受けた者は、当該通知処分の取消しを求める訴えの利益を有する。
(1につき補足意見がある。)
裁判
最高裁判所第二小法廷 令和5年11月6日 令和4(行ヒ)228
登載
民集 第77巻8号1933頁
参照法条
(1につき)租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)66条の6第1項、租税特別措置法施行令(平成29年政令第114号による改正前のもの)39条の16第1項 (2につき)行政事件訴訟法9条1項、国税通則法23条1項、国税通則法23条4項
論点35第9条行政事件訴訟法

地方自治法255条の2第1項1号の規定による審査請求に対する裁決について、原処分をした執行機関の所属する行政主体である都道府県は、取消訴訟を提起する適格を有するか

裁判要旨地方自治法255条の2第1項1号の規定による審査請求に対する裁決について、原処分をした執行機関の所属する行政主体である都道府県は、取消訴訟を提起する適格を有しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 令和4年12月8日 令和4(行ヒ)92
登載
民集 第76巻7号1519頁
参照法条
行政不服審査法1条、行政不服審査法2条、行政不服審査法4条、行政不服審査法52条1項、地方自治法2条9項1号、地方自治法245条3号、地方自治法255条の2第1項1号、行政事件訴訟法9条1項
論点36第10条行政事件訴訟法

国家公務員に対する懲戒処分につき修正裁決があつた場合と右処分の帰すう

裁判要旨国家公務員に対する懲戒処分について人事院が修正裁決をした場合には、右処分は、消滅するのではなく、当初から右裁決により修正された内容の懲戒処分として存在していたものとみなされる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和62年4月21日 昭和59(行ツ)68
登載
民集 第41巻3号309頁
参照法条
国家公務員法82条,国家公務員法92条1項,国家公務員法92条の2,行政事件訴訟法10条2項,行政事件訴訟法11条1項
論点37第10条行政事件訴訟法

異議申立棄却決定に対する取消訴訟の許否

裁判要旨国税に関する処分に対する異議申立てを棄却した決定に対しては、異議決定固有の瑕疵を理由としてその取消訴訟を提起することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和49年7月19日 昭和44(行ツ)68
登載
集民 第112号315頁
参照法条
行政事件訴訟法3条3項,行政事件訴訟法10条2項
論点38第10条行政事件訴訟法

土地改良区総代選挙の無効の裁決に対し当該土地改良区が提起した取消訴訟の適否

裁判要旨土地改良区が町選挙管理委員会の管理した当該土地改良区総代選挙を無効とした県選挙管理委員会の裁決の取消を求めることは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和42年5月30日 昭和42(行ツ)2
登載
民集 第21巻4号1030頁
参照法条
土地改良法23条,土地改良法施行令27条,行政事件訴訟法10条
論点39第11条行政事件訴訟法

いわゆる権限の委任がされた場合における処分の取消の訴の被告適格

裁判要旨いわゆる権限の委任がされた場合における委任を受けた行政庁がした処分の取消を求める訴は、委任を受けた行政庁を被告とすべきものであつて、委任をした行政庁を被告とすることは、許されない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和54年7月20日 昭和54(行ツ)46
登載
集民 第127号281頁
参照法条
行政事件訴訟法11条
論点40第12条行政事件訴訟法

行政庁を被告とする取消訴訟の管轄を定めた行政事件訴訟法一二条の規定と憲法三二条

裁判要旨行政庁を被告とする取消訴訟の管轄を定めた行政事件訴訟法一二条の規定は、憲法三二条に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成元年6月8日 平成1(行ト)2
登載
集民 第157号25頁
参照法条
憲法32条,行政事件訴訟法12条
論点41第12条行政事件訴訟法

1 行政組織法上の行政機関以外の組織が行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当する場合
2 日本年金機構の下部組織である事務センターが行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当しないとした原審の判断に違法があるとされた事例

裁判要旨1 処分行政庁を補助して処分に関わる事務を行った組織は,それが行政組織法上の行政機関ではなく,法令に基づき処分行政庁の監督の下で所定の事務を行う特殊法人等又はその下部組織であっても,法令に基づき当該特殊法人等が委任又は委託を受けた当該処分に関わる事務につき処分行政庁を補助してこれを行う機関であるといえる場合において,当該処分に関し事案の処理そのものに実質的に関与したと評価することができるときは,行政事件訴訟法12条3項〈管轄〉にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当する。
2 国民年金法に基づき年金の給付を受ける権利の裁定に係る事務の委託を受けた日本年金機構の下部組織である事務センターが日本年金機構法等の定めに従って上記裁定に係る処分に関わる事務を行った場合において,上記事務センターが当該処分に関し事案の処理そのものに実質的に関与したと評価することができるか否かについて審理判断することなく,上記事務センターが行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当しないとした原審の判断には,違法がある。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成26年9月25日 平成26(行フ)2
登載
民集 第68巻7号781頁
参照法条
(1,2につき)行政事件訴訟法12条3項 (2につき)日本年金機構法3条,日本年金機構法27条1項2号,国民年金法16条,国民年金法109条の10第1項3号,国民年金法施行規則117条
論点42第12条行政事件訴訟法

1 行政事件訴訟法12条3項〈管轄〉にいう「下級行政機関」の意義
2 総務庁恩給局長がした旧軍人普通恩給の改定請求を却下する旨の処分に関し知事が行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当するとされた事例

裁判要旨1 行政事件訴訟法12条3項〈管轄〉にいう「下級行政機関」は,当該処分又は裁決を行った行政庁の指揮監督下にある行政機関に限られない。
2 総務庁恩給局長が,現地召集解除以後の残留期間も旧軍人普通恩給算定上恩給基礎在職年に算入すべきことを理由とする旧軍人普通恩給の改定請求を却下する旨の処分をした場合において,改定請求書等の提出を受けた京都府の担当者が,請求者の履歴の審査をし,厚生省から示されていた処理方針に従い,上記残留期間は恩給基礎在職年に算入されないとの実質的な判断をして,請求者の軍人退職年月日を現地召集解除の日とする履歴書を作成し,上記の経過を記載した意見書を添えて上記局長に送付し,これに基づいて上記処分がされたものとみることができるなど判示の事情の下においては,京都府知事は,上記処分に関し,行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たった下級行政機関」に該当する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成15年3月14日 平成14(行フ)10
登載
集民 第209号255頁
参照法条
行政事件訴訟法12条3項,恩給法(平成11年法律第160号による改正前のもの)12条,恩給法(平成11年法律第160号による改正前のもの)18条の2,恩給給与規則1条,恩給給与規則2条1項,恩給給与規則22条1項,恩給給与細則(平成12年総理府令第90号による改正前のもの)2条ただし書,地方自治法附則10条1項
論点43第12条行政事件訴訟法

1 行政事件訴訟法12条3項〈管轄〉にいう「事案の処理に当たつた下級行政機関」の意義
2 社会保険庁長官がした国民年金法による障害基礎年金の支給停止処分等につき和歌山県知事が行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たつた下級行政機関」に該当するとされた事例

裁判要旨1 行政事件訴訟法12条3項〈管轄〉にいう「事案の処理に当たつた下級行政機関」とは,当該処分又は裁決に関し事案の処理そのものに実質的に関与した下級行政機関をいう。
2 国民年金法による障害基礎年金と地方公務員等共済組合法による退職共済年金の併給を受けていた者が,和歌山県知事の補助機関である和歌山東社会保険事務所の担当者に対し,国民年金法による老齢基礎年金の裁定請求書を提出したところ,同担当者が,法令上障害基礎年金と退職共済年金の併給は不可能である旨を指摘し,年金受給選択の申出をするよう促して年金受給選択申出書等を提出させ,年金受給選択に係る意思を確認した上でこれを受理し,和歌山県知事において特段の処分意見を付すことなく上記申出書等を社会保険庁長官に進達し,これを受けた社会保険庁長官において上記申出書等に依拠して障害基礎年金を過去にさかのぼって支給停止する旨の処分及び同年金の過誤払に係る額を老齢基礎年金の内払とみなす旨の処分をしたなど判示の事実関係の下においては,和歌山県知事は,社会保険庁長官の下級行政機関として上記各処分に関し事案の処理そのものに実質的に関与したと評価することができ,行政事件訴訟法12条3項にいう「事案の処理に当たつた下級行政機関」に該当する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成13年2月27日 平成12(行フ)2
登載
民集 第55巻1号149頁
参照法条
行政事件訴訟法12条3項,国民年金法20条1項,国民年金法20条2項,国民年金法21条1項
論点44第13条行政事件訴訟法

同一の敷地にあって一つのリゾートホテルを構成している複数の建物の固定資産課税台帳の登録価格についてされた審査申出の棄却決定の取消しを求める各請求が互いに行政事件訴訟法13条6号所定の関連請求に当たるとされた事例

裁判要旨同一の敷地にあって一つのリゾートホテルを構成している同一人所有の複数の建物について,固定資産課税台帳に登録された同一年度の価格につき需給事情による減点補正がされていないのは違法であるとしてされた審査の申出を棄却する固定資産評価審査委員会の決定のうち,所有者が各建物の適正な時価と主張する価格を超える部分の取消しを求める各請求は,互いに行政事件訴訟法13条6号所定の関連請求に当たる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成17年3月29日 平成16(行フ)5
登載
民集 第59巻2号477頁
参照法条
行政事件訴訟法13条6号,行政事件訴訟法16条1項,民訴法9条1項
論点45第14条行政事件訴訟法

一時利用地指定処分の取消しの訴えが換地処分の取消しの訴えに変更された場合と出訴期間の遵守

裁判要旨一時利用地が従前の土地に照応していないことを理由とする換地予定地的な一時利用地の指定処分の取消しの訴えが出訴期間内に提起され、その係属中に右の一時利用地をそのまま換地として指定する旨の換地処分があり、訴えが換地処分の取消しの訴えに交換的に変更された場合には、換地処分の取消しの訴えは、訴えの変更が右訴えの出訴期間経過後にされたときであつても、出訴期間の遵守に欠けるところがないものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和61年2月24日 昭和59(行ツ)70
登載
民集 第40巻1号69頁
参照法条
行政事件訴訟法14条,民訴法235条,土地改良法54条
論点46第14条行政事件訴訟法

予備的に追加された土地収用法一三三条所定の損失の補償に関する訴えが出訴期間を徒過したものとして不適法とされた事例

裁判要旨収用委員会に対する収用裁決取消請求の訴えと起業者に対する違法な収用地の形状の変更等を理由とする不法行為上の損害賠償請求等の訴えとが併合して提起されたのち、土地収用法一三三条一項所定の期間経過後に、同条所定の損失の補償に関する訴えが予備的に追加された場合において、右損害賠償請求等の主位的請求は右裁決取消請求の関連請求として提起されたものであり、右主位的請求と予備的請求とは全くその性質を異にするなど判示の事情があるときは、右主位的請求が収用時における収用地の価額と収用裁決における損失補償額との差額の支払を求めるものであるため、その請求金額と右予備的請求の請求金額とがたまたま一致していたとしても、右主位的請求が損失補償額自体を争う趣旨を含むものとみることはできず、右予備的請求に係る訴えは、出訴期間を徒過したものとして、不適法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和58年9月8日 昭和54(行ツ)129
登載
集民 第139号457頁
参照法条
行政事件訴訟法14条,土地収用法133条1項
論点47第14条行政事件訴訟法

課税処分に対する審査請求につき裁決があつた場合と右課税処分に対する異議申立につき税務署長がした決定の取消を求める訴の出訴期間

裁判要旨課税処分に対する異議申立につき税務署長がした決定の取消を求める訴の出訴期間は、右課税処分に対する審査請求につき裁決があつた場合においても、異議申立についての決定があつたことを知つた日又は決定の日から起算すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和51年5月6日 昭和50(行ツ)93
登載
民集 第30巻4号頁
参照法条
行政事件訴訟法14条,国税通則法75条1項,国税通則法75条3項,国税通則法76条1号
論点48第14条行政事件訴訟法

1 個人情報の一部を不開示とする決定の取消しを求める訴えが,行政事件訴訟法14条1項〈出訴期間〉本文の定める出訴期間を経過した後に提起されたものとされた事例
2 個人情報の一部を不開示とする決定の取消しを求める訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき,行政事件訴訟法14条1項ただし書にいう「正当な理由」があるとはいえないとされた事例

裁判要旨1 京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)に基づく開示請求に対してされた個人情報の一部を不開示とする決定に係る通知書に,当該開示請求に対する応答として一部を開示するものである旨明示され,不開示とされた部分を特定してその理由が示されているという判示の事情の下においては,上記通知書が到達してから6か月を経過して提起された当該決定の取消しを求める訴えは,当該決定に係る個人情報の開示が実施された日から6か月以内に提起されたものであるとしても,行政事件訴訟法14条1項〈出訴期間〉本文の定める出訴期間を経過した後に提起されたものである。
2 京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)に基づく開示請求に対してされた個人情報の一部を不開示とする決定に係る通知書において出訴期間の教示がなされていること,当該通知書の記載は不開示部分を特定して不開示の理由を付したものであること,当該通知書が開示請求者を代理する弁護士の下に到達した1週間後に当該決定に係る個人情報の開示が実施されたことなど判示の事情の下においては,当該決定の取消しを求める訴えが出訴期間を経過した後に提起されたことにつき,行政事件訴訟法14条1項ただし書にいう「正当な理由」があるとはいえない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成28年3月10日 平成27(行ヒ)221
登載
集民 第252号35頁
参照法条
(1,2につき)行政事件訴訟法14条1項,京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)15条1項,京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)15条2項,京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)16条1項,京都府個人情報保護条例(平成8年京都府条例第1号)16条2項
論点49第14条行政事件訴訟法

収用委員会の裁決につき審査請求をすることができる場合に審査請求がされたときにおける収用委員会の裁決の取消訴訟の出訴期間

裁判要旨収用委員会の裁決につき審査請求をすることができる場合において,審査請求がされたときは,収用委員会の裁決の取消訴訟の出訴期間は,土地収用法133条1項ではなく行政事件訴訟法14条3項の適用により,その審査請求に対する裁決があったことを知った日から6か月以内かつ当該裁決の日から1年以内となる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成24年11月20日 平成24(行ヒ)20
登載
民集 第66巻11号3521頁
参照法条
行政事件訴訟法14条3項,行政事件訴訟法20条,土地収用法133条1項
論点50第15条行政事件訴訟法

一、行政事件訴訟法第一五条〈被告を誤つた訴えの救済〉の規定に基づく被告変更許可決定の効力
二、保留地の払下決定およびそれに基づく保留地の売渡処分の性質
三、保留地の払下申請の性質

裁判要旨一、裁判所が、行政事件訴訟法第一五条〈被告を誤つた訴えの救済〉の規定に基づき、被告を変更することを許可する旨の決定をした場合においても、原告の新被告に対する訴を不適法として却下することができないわけではない。
二、土地区画整理事業の施行者がした保留地の払下決定およびそれに基づく保留地の売渡処分は、いずれも行政事件訴訟法第三条第一項にいう行政庁の公権力の行使に該当しない。
三、私人が土地区画整理事業の施行者に対してした保留地の払下申請は、行政事件訴訟法第三条第五項〈抗告訴訟〉にいう法令に基づく申請に該当しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年12月17日 昭和43(オ)695
登載
集民 第93号685頁
参照法条
行政事件訴訟法15条,行政事件訴訟法3条,土地区画整理法108条
論点51第15条行政事件訴訟法

一 地方自治法二四二条の二第一項四号所定の「当該職員」に対する訴えの原告が「当該職員」に該当しない者を誤って被告としたときにおける行政事件訴訟法一五条の準用の有無
二 地方自治法二四二条の二第一項四号所定の「当該職員」に対する訴えの原告が「当該職員」には該当するものの現実に専決するなどの財務会計上の行為をしたと認められない者を誤って被告としたときにおける行政事件訴訟法一五条の準用の有無
三 地方自治法二四二条の二第一項四号所定の「当該職員」に対する訴えにおいて行政事件訴訟法一五条の準用により被告の変更がされた場合の従前の被告に対する訴えの提起と新たな被告に対する請求権の時効の中断

裁判要旨一 地方自治法二四二条の二第一項四号所定の「当該職員」に対する損害賠償請求又は不当利得返還請求に係る訴えの原告が「当該職員」に該当しない者をを誤って被告としたときは、裁判所は行政事件訴訟法一五条を準用して、被告を変更することを許すことができる。
二 訓令等の事務処理上の明確な定めにより、財務会計上の行為に関し、額の多募に応じるなどして、専決することを任され、権限行使についての意思決定を行う者がそれぞれ規定されている場合において、地方自治法二四二条の二第一項四号所定の「当該職員」に対する損害賠償請求又は不当利得返還請求に係る訴えの原告が、当該財務会計上の行為につき専決することを任されている者として「当該職員」には該当するものの、現実に専決するなどの財務会計上の行為をしたと認められない者を誤って被告としたときは、裁判所は、行政事件訴訟法一五条〈被告を誤つた訴えの救済〉を準用して、被告を変更することを許すことができる。
三 地方自治法二四二条の二第一項四号所定の「当該職員」に対する損害賠償請求又は不当利得返還請求に係る訴えにおいて、原告が被告とすべき「当該職員」を誤ったとしてした被告変更の申立てに対して行政事件訴訟法一五条の準用による裁判所の許可決定がされた場合、従前の被告に対する訴えの提起は、新たな被告に対する損害賠償請求権又は不当利得返還請求権についての裁判上の請求又はこれに準ずる事項中断事由には該当しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成11年4月22日 平成9(行ツ)165
登載
民集 第53巻4号759頁
参照法条
地方自治法242条の2第1項4号,地方自治法242条の2第6項,行政事件訴訟法15条,行政事件訴訟法40条2項,行政事件訴訟法43条3項,民法147条1号,民法148条
論点52第18条行政事件訴訟法

行政処分の取消訴訟に併合して提起された訴えが併合要件を満たさない場合に不適法として却下することなく管轄裁判所に移送すべきものとされた事例

裁判要旨会社代表取締役が国立公園特別地域内の会社所有の土地上に自己のため建物を建築するにつき県知事から不許可処分を受けたのを不服として提起した右処分の取消訴訟が控訴審に係属中に、会社が右土地上に建物を建築することが不可能とされたことにより土地所有権の行使ができなくなつたことを理由として憲法二九条三項の規定に基づき損失補償請求の訴えを追加的に併合提起した場合に、それが右取消訴訟と同一手続内で審判されることを前提とし、専らかかる併合審判を受けることを目的としてされたものと認められないときには、後者の訴えは、行政事件訴訟法一三条〈関連請求に係る訴訟の移送〉の関連請求にあたらないからといつて直ちに不適法として却下することなく、これを管轄裁判所に移送すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和59年3月29日 昭和55(行ツ)141
登載
集民 第141号511頁
参照法条
行政事件訴訟法18条,行政事件訴訟法19条
論点53第19条行政事件訴訟法

請求を追加的に併合したうえで旧訴を取り下げることによる任意的当事者変更が許された事例

裁判要旨原告が、刑務所長を被告とする訴訟関係発信書類披閲の違法確認を求める訴訟において、これと関連する矯正管区長に対する請求を追加的に併合したうえで旧訴を取り下げることにより、被告を右刑務所長から矯正管区長に任意的に変更することは許される。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年12月24日 昭和39(行ツ)98
登載
集民 第81号789頁
参照法条
行政事件訴訟法19条,民訴法236条
論点54第21条行政事件訴訟法

指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体と行政事件訴訟法21条1項所定の「当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体」

裁判要旨指定確認検査機関による建築基準法6条の2第1項の確認に係る建築物について,同法6条1項の確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は,指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の「当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体」に当たる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成17年6月24日 平成16(行フ)7
登載
集民 第217号277頁
参照法条
行政事件訴訟法21条1項,建築基準法4条,建築基準法6条1項,建築基準法6条の2,建築基準法第4章の2第2節 指定確認検査機関
論点55第22条行政事件訴訟法

救済を申し立てなかった労働者がその所属する労働組合の救済申立てに係る救済命令の取消訴訟に行政事件訴訟法22条1項に基づく参加をすることの許否

裁判要旨自ら救済を申し立てなかった労働者がその所属する労働組合の救済申立てに係る救済命令の取消訴訟に行政事件訴訟法22条1項に基づく参加をすることは,当該救済命令の内容が当該労働者に対する賃金相当額の支払を命じるものであるなど当該労働者個人の雇用関係上の権利にかかわるものであっても,許されない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成14年9月26日 平成13(行ニ)5
登載
集民 第207号327頁
参照法条
行政事件訴訟法22条1項,労働組合法27条
論点56第22条行政事件訴訟法

行政事件訴訟法22条1項〈第三者の訴訟参加〉の規定により第三者を訴訟に参加させる決定に対する即時抗告の許否

裁判要旨行政事件訴訟法22条1項〈第三者の訴訟参加〉の規定により第三者を訴訟に参加させる決定に対して即時抗告をすることは許されない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成14年2月12日 平成13(行フ)1
登載
集民 第205号415頁
参照法条
行政事件訴訟法22条
論点57第23条行政事件訴訟法

当事者の訴訟代理人である弁護士が行政事件訴訟法四五条、二三条によつて参加した行政庁の訴訟代理人を兼ねる場合と民法一〇八条、弁護士法二五条

裁判要旨当事者の訴訟代理人である弁護士が行政事件訴訟法四五条、二三条によつて参加した行政庁の訴訟代理人を兼ねたとしても、民法一〇八条、弁護士法二五条に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和54年5月28日 昭和53(行ツ)124
登載
集民 第127号11頁
参照法条
行政事件訴訟法23条,行政事件訴訟法45条,民法108条,弁護士法25条
論点58第23条行政事件訴訟法

行政事件訴訟法二三条一項〈行政庁の訴訟参加〉(同項を準用する場合を含む。)の規定により行政庁を訴訟に参加させる決定に対する不服申立ての許否と憲法三二条

裁判要旨行政事件訴訟法二三条一項〈行政庁の訴訟参加〉(同項を準用する場合を含む。)の規定により行政庁を訴訟に参加させる決定に対して不服申立てをすることは許されず、このように解しても憲法三二条に違反しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成6年12月16日 平成6(行ト)61
登載
集民 第173号533頁
参照法条
行政事件訴訟法23条1項,憲法32条
論点59第25条行政事件訴訟法

一 行政処分の取消を求める訴が判決の既判力によつて不適法とされた事例。
一 高等海難審判庁の裁決に対する執行停止の要否。

裁判要旨一 さきに農地賃貸借契約解除許可処分が農地法第二〇条第二項一号に違反することを請求の原因とし、農林大臣宛の訴願が三箇月を経過しても裁決されないと主張して訴願の裁決を経ることなく、知事を相手どり、右処分の取消を求める訴を提起して敗訴の確定判決を受けた者が、右訴の口頭弁論終結後にいたり前記訴願について棄却の裁決がなされたところから、さらに、右と全く同一の請求原因事実に基づき、同一の被告に対して提起した右農地賃貸借契約解除許可処分自体の取消を求める訴は、前訴の確定判決の既判力により不適法であるというべきである。
二 高等海難審判庁の裁決は、確定の後執行されるものであるから、その執行停止の必要は存しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年10月16日 昭和39(行ツ)5
登載
集民 第75号871頁
参照法条
民訴法199条1項,民訴法201条1項,行政事件訴訟特例法2条,海難審判法57条,行政事件訴訟法25条
論点60第25条行政事件訴訟法

逃亡犯罪人引渡法二〇条一項に基づき逃亡犯罪人を請求国の官憲に引き渡したことにより同法一四条一項に基づく引渡命令の執行停止の余地がなくなったとされた事例

裁判要旨逃亡犯罪人引渡法二〇条一項に基づき逃亡犯罪人を請求国の官憲に引き渡したときは、同法一四条一項に基づく引渡命令の執行停止はその余地がなくなる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成2年5月1日 平成2(行ト)14
登載
集民 第160号1頁
参照法条
逃亡犯罪人引渡法14条1項,逃亡犯罪人引渡法20条1項,行政事件訴訟法25条
論点61第25条行政事件訴訟法

村議会の議員である者につき地方自治法92条の2の規定に該当する旨の決定がされ,その補欠選挙が行われた場合において,上記の者が上記決定の取消判決を得ても上記議員の地位を回復することはできないとされた事例

裁判要旨村議会の議員である者につき地方自治法92条の2の規定に該当する旨の決定がされ,その補欠選挙が行われた場合において,同選挙は上記決定の効力が停止された後に行われたものであったが,同選挙及び当選の効力に関し公職選挙法所定の期間内に異議の申出がされなかったという事実関係の下では,上記の者は,上記決定の取消判決を得ても,上記議員の地位を回復することはできない。
(補足意見及び反対意見がある。)
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成29年12月19日 平成29(行フ)3
登載
集民 第257号43頁
参照法条
地方自治法92条の2,地方自治法(平成28年法律第94号による改正前のもの)127条1項,行政事件訴訟法25条2項,公職選挙法113条1項,公職選挙法202条1項,公職選挙法206条1項
論点62第25条行政事件訴訟法

検察審査会法41条の6第1項所定の検察審査会による起訴をすべき旨の議決の適否につき行政事件訴訟を提起して争い,これを本案とする行政事件訴訟法25条2項の執行停止の申立てをすることができるか

裁判要旨検察審査会法41条の6第1項所定の検察審査会による起訴をすべき旨の議決の適否については,行政事件訴訟を提起して争うことはできず,これを本案とする行政事件訴訟法25条2項の執行停止の申立てをすることもできない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成22年11月25日 平成22(行ト)63
登載
民集 第64巻8号1951頁
参照法条
検察審査会法41条の6第1項,検察審査会法41条の10第1項,行政事件訴訟法1条,行政事件訴訟法25条2項
原

条文原文

原文ママ

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行政事件訴訟法 第8条(処分の取消しの訴えと審査請求との関係) 詳細ページ
(処分の取消しの訴えと審査請求との関係)
第八条処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない。ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない。
2前項ただし書の場合においても、次の各号の一に該当するときは、裁決を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することができる。
一審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないとき。
二処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき。
三その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。
3第一項本文の場合において、当該処分につき審査請求がされているときは、裁判所は、その審査請求に対する裁決があるまで(審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないときは、その期間を経過するまで)、訴訟手続を中止することができる。
行政事件訴訟法 第9条(原告適格) 詳細ページ
(原告適格)
第九条処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。
2裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。
行政事件訴訟法 第10条(取消しの理由の制限) 詳細ページ
(取消しの理由の制限)
第十条取消訴訟においては、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として取消しを求めることができない。
2処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにおいては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。
行政事件訴訟法 第11条(被告適格等) 詳細ページ
(被告適格等)
第十一条処分又は裁決をした行政庁(処分又は裁決があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁。以下同じ。)が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める者を被告として提起しなければならない。
一処分の取消しの訴え当該処分をした行政庁の所属する国又は公共団体
二裁決の取消しの訴え当該裁決をした行政庁の所属する国又は公共団体
2処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。
3前二項の規定により被告とすべき国若しくは公共団体又は行政庁がない場合には、取消訴訟は、当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体を被告として提起しなければならない。
4第一項又は前項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟を提起する場合には、訴状には、民事訴訟の例により記載すべき事項のほか、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を記載するものとする。
一処分の取消しの訴え当該処分をした行政庁
二裁決の取消しの訴え当該裁決をした行政庁
5第一項又は第三項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟が提起された場合には、被告は、遅滞なく、裁判所に対し、前項各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を明らかにしなければならない。
6処分又は裁決をした行政庁は、当該処分又は裁決に係る第一項の規定による国又は公共団体を被告とする訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有する。
行政事件訴訟法 第12条(管轄) 詳細ページ
(管轄)
第十二条取消訴訟は、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
2土地の収用、鉱業権の設定その他不動産又は特定の場所に係る処分又は裁決についての取消訴訟は、その不動産又は場所の所在地の裁判所にも、提起することができる。
3取消訴訟は、当該処分又は裁決に関し事案の処理に当たつた下級行政機関の所在地の裁判所にも、提起することができる。
4国又は独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人若しくは別表に掲げる法人を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(次項において「特定管轄裁判所」という。)にも、提起することができる。
5前項の規定により特定管轄裁判所に同項の取消訴訟が提起された場合であつて、他の裁判所に事実上及び法律上同一の原因に基づいてされた処分又は裁決に係る抗告訴訟が係属している場合においては、当該特定管轄裁判所は、当事者の住所又は所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点又は証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は第一項から第三項までに定める裁判所に移送することができる。
行政事件訴訟法 第13条(関連請求に係る訴訟の移送) 詳細ページ
(関連請求に係る訴訟の移送)
第十三条取消訴訟と次の各号の一に該当する請求(以下「関連請求」という。)に係る訴訟とが各別の裁判所に係属する場合において、相当と認めるときは、関連請求に係る訴訟の係属する裁判所は、申立てにより又は職権で、その訴訟を取消訴訟の係属する裁判所に移送することができる。ただし、取消訴訟又は関連請求に係る訴訟の係属する裁判所が高等裁判所であるときは、この限りでない。
一当該処分又は裁決に関連する原状回復又は損害賠償の請求
二当該処分とともに一個の手続を構成する他の処分の取消しの請求
三当該処分に係る裁決の取消しの請求
四当該裁決に係る処分の取消しの請求
五当該処分又は裁決の取消しを求める他の請求
六その他当該処分又は裁決の取消しの請求と関連する請求
行政事件訴訟法 第14条(出訴期間) 詳細ページ
(出訴期間)
第十四条取消訴訟は、処分又は裁決があつたことを知つた日から六箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合又は行政庁が誤つて審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があつたときは、処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については、前二項の規定にかかわらず、これに対する裁決があつたことを知つた日から六箇月を経過したとき又は当該裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
行政事件訴訟法 第15条(被告を誤つた訴えの救済) 詳細ページ
(被告を誤つた訴えの救済)
第十五条取消訴訟において、原告が故意又は重大な過失によらないで被告とすべき者を誤つたときは、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、被告を変更することを許すことができる。
2前項の決定は、電子決定書(民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百二十二条において準用する同法第二百五十二条第一項の規定により作成された電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)をいう。以下この項において同じ。)を作成してするものとし、その電子決定書(同法第百二十二条において準用する同法第二百五十三条第二項の規定により裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録されたものに限る。)を新たな被告に送達しなければならない。
3第一項の決定があつたときは、出訴期間の遵守については、新たな被告に対する訴えは、最初に訴えを提起した時に提起されたものとみなす。
4第一項の決定があつたときは、従前の被告に対しては、訴えの取下げがあつたものとみなす。
5第一項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
6第一項の申立てを却下する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
7上訴審において第一項の決定をしたときは、裁判所は、その訴訟を管轄裁判所に移送しなければならない。
行政事件訴訟法 第16条(請求の客観的併合) 詳細ページ
(請求の客観的併合)
第十六条取消訴訟には、関連請求に係る訴えを併合することができる。
2前項の規定により訴えを併合する場合において、取消訴訟の第一審裁判所が高等裁判所であるときは、関連請求に係る訴えの被告の同意を得なければならない。被告が異議を述べないで、本案について弁論をし、又は弁論準備手続において申述をしたときは、同意したものとみなす。
行政事件訴訟法 第17条(共同訴訟) 詳細ページ
(共同訴訟)
第十七条数人は、その数人の請求又はその数人に対する請求が処分又は裁決の取消しの請求と関連請求とである場合に限り、共同訴訟人として訴え、又は訴えられることができる。
2前項の場合には、前条第二項の規定を準用する。
行政事件訴訟法 第18条(第三者による請求の追加的併合) 詳細ページ
(第三者による請求の追加的併合)
第十八条第三者は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、その訴訟の当事者の一方を被告として、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第十六条第二項の規定を準用する。
行政事件訴訟法 第19条(原告による請求の追加的併合) 詳細ページ
(原告による請求の追加的併合)
第十九条原告は、取消訴訟の口頭弁論の終結に至るまで、関連請求に係る訴えをこれに併合して提起することができる。この場合において、当該取消訴訟が高等裁判所に係属しているときは、第十六条第二項の規定を準用する。
2前項の規定は、取消訴訟について民事訴訟法第百四十三条の規定の例によることを妨げない。
行政事件訴訟法 第20条 詳細ページ
第二十条前条第一項前段の規定により、処分の取消しの訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決の取消しの訴えに併合して提起する場合には、同項後段において準用する第十六条第二項の規定にかかわらず、処分の取消しの訴えの被告の同意を得ることを要せず、また、その提起があつたときは、出訴期間の遵守については、処分の取消しの訴えは、裁決の取消しの訴えを提起した時に提起されたものとみなす。
行政事件訴訟法 第21条(国又は公共団体に対する請求への訴えの変更) 詳細ページ
(国又は公共団体に対する請求への訴えの変更)
第二十一条裁判所は、取消訴訟の目的たる請求を当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体に対する損害賠償その他の請求に変更することが相当であると認めるときは、請求の基礎に変更がない限り、口頭弁論の終結に至るまで、原告の申立てにより、決定をもつて、訴えの変更を許すことができる。
2前項の決定には、第十五条第二項の規定を準用する。
3裁判所は、第一項の規定により訴えの変更を許す決定をするには、あらかじめ、当事者及び損害賠償その他の請求に係る訴えの被告の意見をきかなければならない。
4訴えの変更を許す決定に対しては、即時抗告をすることができる。
5訴えの変更を許さない決定に対しては、不服を申し立てることができない。
行政事件訴訟法 第22条(第三者の訴訟参加) 詳細ページ
(第三者の訴訟参加)
第二十二条裁判所は、訴訟の結果により権利を害される第三者があるときは、当事者若しくはその第三者の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その第三者を訴訟に参加させることができる。
2裁判所は、前項の決定をするには、あらかじめ、当事者及び第三者の意見をきかなければならない。
3第一項の申立てをした第三者は、その申立てを却下する決定に対して即時抗告をすることができる。
4第一項の規定により訴訟に参加した第三者については、民事訴訟法第四十条第一項から第三項までの規定を準用する。
5第一項の規定により第三者が参加の申立てをした場合には、民事訴訟法第四十五条第三項及び第四項の規定を準用する。
行政事件訴訟法 第23条(行政庁の訴訟参加) 詳細ページ
(行政庁の訴訟参加)
第二十三条裁判所は、処分又は裁決をした行政庁以外の行政庁を訴訟に参加させることが必要であると認めるときは、当事者若しくはその行政庁の申立てにより又は職権で、決定をもつて、その行政庁を訴訟に参加させることができる。
2裁判所は、前項の決定をするには、あらかじめ、当事者及び当該行政庁の意見をきかなければならない。
3第一項の規定により訴訟に参加した行政庁については、民事訴訟法第四十五条第一項及び第二項の規定を準用する。
行政事件訴訟法 第23_2条(釈明処分の特則) 詳細ページ
(釈明処分の特則)
第二十三条の二裁判所は、訴訟関係を明瞭にするため、必要があると認めるときは、次に掲げる処分をすることができる。
一被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、処分又は裁決の内容、処分又は裁決の根拠となる法令の条項、処分又は裁決の原因となる事実その他処分又は裁決の理由を明らかにする資料(次項に規定する審査請求に係る事件の記録を除く。)であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。
二前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する資料であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。
2裁判所は、処分についての審査請求に対する裁決を経た後に取消訴訟の提起があつたときは、次に掲げる処分をすることができる。
一被告である国若しくは公共団体に所属する行政庁又は被告である行政庁に対し、当該審査請求に係る事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の提出を求めること。
二前号に規定する行政庁以外の行政庁に対し、同号に規定する事件の記録であつて当該行政庁が保有するものの全部又は一部の送付を嘱託すること。
行政事件訴訟法 第24条(職権証拠調べ) 詳細ページ
(職権証拠調べ)
第二十四条裁判所は、必要があると認めるときは、職権で、証拠調べをすることができる。ただし、その証拠調べの結果について、当事者の意見をきかなければならない。
行政事件訴訟法 第25条(執行停止) 詳細ページ
(執行停止)
第二十五条処分の取消しの訴えの提起は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。
2処分の取消しの訴えの提起があつた場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるため緊急の必要があるときは、裁判所は、申立てにより、決定をもつて、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止(以下「執行停止」という。)をすることができる。ただし、処分の効力の停止は、処分の執行又は手続の続行の停止によつて目的を達することができる場合には、することができない。
3裁判所は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たつては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。
4執行停止は、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、することができない。
5第二項の決定は、疎明に基づいてする。
6第二項の決定は、口頭弁論を経ないですることができる。ただし、あらかじめ、当事者の意見をきかなければならない。
7第二項の申立てに対する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
8第二項の決定に対する即時抗告は、その決定の執行を停止する効力を有しない。
行政事件訴訟法 第26条(事情変更による執行停止の取消し) 詳細ページ
(事情変更による執行停止の取消し)
第二十六条執行停止の決定が確定した後に、その理由が消滅し、その他事情が変更したときは、裁判所は、相手方の申立てにより、決定をもつて、執行停止の決定を取り消すことができる。
2前項の申立てに対する決定及びこれに対する不服については、前条第五項から第八項までの規定を準用する。
出

一次情報

原文ママ

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