商標法 / テーマ別まとめ

再審及び訴訟

再審及び訴訟の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

商標登録の取消決定や審決が確定した後にそれを争う最終手段である再審の請求要件・請求権者と、再審により商標権が回復した場合の効力の制限・先使用者の保護を定めています。あわせて再審手続に準用される規定と、取消決定・審決そのものを争う訴え(審決取消訴訟等)の管轄・手続も整理しています。

再審及び訴訟
場面対象・請求権者内容
再審の請求当事者・参加人確定した決定・審決に再審請求できる
共謀による再審害された第三者共同被請求人として請求する
回復した権利の効力制限善意の使用者等善意の使用等には及ばない
先使用者の保護善意使用し周知になった者継続使用の権利がある
再審の手続再審請求他法の審判規定を準用する
審決等に対する訴え訴えを起こす当事者東京高等裁判所の専属管轄
  • 再審の事由は民事訴訟法第338条第1項・第2項、第339条の規定を準用する(57条2項)。
  • 59条の効力制限は、善意の登録商標使用(1号)と37条各号の善意の行為(2号)の2類型。
  • 60条の継続使用権には、32条第2項の規定(対価の支払等)が準用される。
  • 61条では特許法174条3項の文言を商標法の該当する審判名に読み替えて準用する。
  • 62条では意匠法58条2項・3項の文言の一部を読み替えて準用する。
  • 63条1項は取消決定・審決だけでなく、却下の決定に対する訴えも東京高裁の専属管轄とする。
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再審及び訴訟

再審及び訴訟について、条文は何を定めているか。

第57条再審の請求確定した決定・審決に再審請求できる2項判例なし
  • 当事者・参加人は確定した取消決定・確定審決に対し再審を請求できる
  • 再審の事由は民事訴訟法の再審事由の規定を準用する
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第58条共謀による審決には第三者も再審請求できる2項判例なし
  • 請求人と被請求人が共謀し第三者の権利・利益を害する目的で審決をさせた場合が対象
  • 害された第三者はその確定審決に対し再審を請求できる
  • 請求人・被請求人を共同被請求人として請求しなければならない
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第59条再審により回復した商標権の効力の制限回復した商標権の効力が及ばない場合がある1項・2号判例なし
  • 取消・無効にした商標登録の権利が再審で回復しても効力が及ばない行為がある
  • 確定後・再審請求登録前の善意の登録商標の使用には及ばない
  • 確定後・再審請求登録前に善意にした37条〈侵害とみなす行為〉各号の行為にも及ばない
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第60条善意で使用し周知になれば使用を続けられる2項判例なし
  • 確定後・再審請求登録前に善意で登録商標等を使用していた場合が対象
  • 再審請求登録の際に自己の業務の商品・役務として広く認識されていれば継続使用の権利がある
  • 業務を承継した者も同様の権利を持つ
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第60_2条審判の規定の準用審判手続の規定を再審に準用する4項判例なし
  • 確定した取消決定に対する再審に審判手続の各規定を準用する
  • 44条1項〈拒絶査定に対する審判〉の審判の確定審決に対する再審に一部規定を準用する
  • 45条1項〈補正の却下の決定に対する審判〉・46条1項〈商標登録の無効の審判〉等の審判の確定審決に対する再審にも準用する
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第61条特許法の準用再審の請求期間は特許法の規定による1項判例なし
  • 再審の請求期間は特許法第173条の規定を準用する
  • 審判の規定等の準用(特許法174条3項・5項)も適用される
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第62条意匠法の準用意匠法の審判規定も再審に準用する2項判例なし
  • 44条1項〈拒絶査定に対する審判〉の審判の確定審決に対する再審に意匠法58条2項を準用する
  • 45条1項〈補正の却下の決定に対する審判〉の審判の確定審決に対する再審に意匠法58条3項を準用する
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第63条審決等に対する訴え審決等への訴えは東京高裁の専属管轄2項判例 2件
  • 取消決定・審決に対する訴えは東京高等裁判所の専属管轄とする
  • 一定の却下の決定に対する訴えも東京高裁の専属管轄とする
  • 出訴期間・被告適格等は特許法の規定を準用する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第63条商標法

商標権の共有者が当該商標登録の無効審決について単独で取消訴訟を提起することの許否

裁判要旨商標権の共有者は,当該商標登録を無効にすべき旨の審決がされたときは,各自,単独で無効審決の取消訴訟を提起することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成14年2月28日 平成13(行ヒ)12
登載
集民 第205号825頁
参照法条
民法252条,民訴法40条,商標法35条,商標法46条,商標法56条1項,商標法63条,特許法73条,特許法132条
論点2第63条商標法

商標権の共有者の1人が当該商標登録の無効審決について単独で取消訴訟を提起することの許否

裁判要旨商標権の共有者の1人は,当該商標登録を無効にすべき旨の審決がされたときは,単独で無効審決の取消訴訟を提起することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成14年2月22日 平成13(行ヒ)142
登載
民集 第56巻2号348頁
参照法条
民法252条,民訴法40条,商標法35条,商標法46条,商標法56条1項,商標法63条,特許法73条,特許法132条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

商標法 第57条(再審の請求) 詳細ページ
(再審の請求)
第五十七条確定した取消決定及び確定審決に対しては、当事者又は参加人は、再審を請求することができる。
2民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第三百三十八条第一項及び第二項並びに第三百三十九条(再審の事由)の規定は、前項の再審の請求に準用する。
商標法 第58条 詳細ページ
第五十八条審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもつて審決をさせたときは、その第三者は、その確定審決に対し再審を請求することができる。
2前項の再審は、その請求人及び被請求人を共同被請求人として請求しなければならない。
商標法 第59条(再審により回復した商標権の効力の制限) 詳細ページ
(再審により回復した商標権の効力の制限)
第五十九条取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復したときは、商標権の効力は、次に掲げる行為には、及ばない。
一当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前における当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の善意の使用
二当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意にした第三十七条各号に掲げる行為
商標法 第60条 詳細ページ
第六十条取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合、又は拒絶をすべき旨の審決があつた商標登録出願について再審により商標権の設定の登録があつた場合において、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をした結果、再審の請求の登録の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。
2第三十二条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
商標法 第60_2条(審判の規定の準用) 詳細ページ
(審判の規定の準用)
第六十条の二第四十三条の三、第四十三条の五から第四十三条の九まで、第四十三条の十二から第四十三条の十五まで、第五十六条第一項において準用する特許法第百三十一条第一項、第百三十一条の二第一項本文、第百三十二条第三項、第百五十四条、第百五十五条第一項並びに第百五十六条第一項、第三項及び第四項並びに第五十六条第二項において準用する同法第百五十五条第三項の規定は、確定した取消決定に対する再審に準用する。
2第五十五条の二及び第五十五条の三の規定は、第四十四条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。
3第五十五条の三及び第五十六条の二の規定は、第四十五条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。
商標法 第61条(特許法の準用) 詳細ページ
(特許法の準用)
第六十一条特許法第百七十三条(再審の請求期間)並びに第百七十四条第三項及び第五項(審判の規定等の準用)の規定は、再審に準用する。この場合において、同条第三項中「第百六十七条から第百六十八条まで」とあるのは「第百六十七条、第百六十八条」と、「特許無効審判又は延長登録無効審判」とあるのは「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項又は第五十三条の二の審判」と読み替えるものとする。
商標法 第62条(意匠法の準用) 詳細ページ
(意匠法の準用)
第六十二条意匠法第五十八条第二項(審判の規定の準用)の規定は、第四十四条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。この場合において、同法第五十八条第二項中「第百六十七条の二本文、第百六十八条」とあるのは、「第百六十八条」と読み替えるものとする。
2意匠法第五十八条第三項の規定は、第四十五条第一項の審判の確定審決に対する再審に準用する。この場合において、同法第五十八条第三項中「第百六十七条の二本文、第百六十八条」とあるのは、「第百六十八条」と読み替えるものとする。
商標法 第63条(審決等に対する訴え) 詳細ページ
(審決等に対する訴え)
第六十三条取消決定又は審決に対する訴え、第五十五条の二第三項(第六十条の二第二項において準用する場合を含む。)において準用する第十六条の二第一項の規定による却下の決定に対する訴え及び登録異議申立書又は審判若しくは再審の請求書の却下の決定に対する訴えは、東京高等裁判所の専属管轄とする。
2特許法第百七十八条第二項から第六項まで(出訴期間等)及び第百七十九条から第百八十二条まで(被告適格、出訴の通知等、審決取消訴訟における特許庁長官の意見、審決又は決定の取消し及び裁判の正本等の送付)の規定は、前項の訴えに準用する。この場合において、同法第百七十九条中「特許無効審判若しくは延長登録無効審判」とあるのは、「商標法第四十六条第一項、第五十条第一項、第五十一条第一項、第五十二条の二第一項、第五十三条第一項若しくは第五十三条の二の審判」と読み替えるものとする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。