論点1第338条民事訴訟法
民訴三三八条〈再審の事由〉に則り尋問事項に関する相手方の主張が真実と認められた事例
裁判要旨(省略)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和44年7月18日 昭和43(オ)1315
- 登載
- 集民 第96号369頁
- 参照法条
- 民訴法338条
論点2第338条民事訴訟法
特許権者が,事実審の口頭弁論終結時までに訂正の再抗弁を主張しなかったにもかかわらず,その後に特許法104条の4第3号所定の特許請求の範囲の訂正をすべき旨の審決等が確定したことを理由に事実審の判断を争うことの許否
裁判要旨特許権者が,事実審の口頭弁論終結時までに訂正の再抗弁(訂正により特許法104条の3第1項の規定に基づく無効の抗弁に係る無効理由が解消されることを理由とする再抗弁)を主張しなかったにもかかわらず,その後に同法104条の4第3号所定の特許請求の範囲の訂正をすべき旨の審決等が確定したことを理由に事実審の判断を争うことは,訂正の再抗弁を主張しなかったことについてやむを得ないといえるだけの特段の事情がない限り,特許権の侵害に係る紛争の解決を不当に遅延させるものとして,同法104条の3及び104条の4の各規定の趣旨に照らして許されない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成29年7月10日 平成28(受)632
- 登載
- 民集 第71巻6号861頁
- 参照法条
- 特許法104条の3,特許法104条の4,特許法126条,特許法134条の2,民訴法338条1項8号
論点3第338条民事訴訟法
1 株式会社の解散の訴えに係る請求を認容する確定判決に対する再審の訴えと上記確定判決の効力を受ける第三者の原告適格
2 当事者の一方の請求に対して訴え却下又は請求棄却の判決を求めるのみの独立当事者参加の申出の適否
裁判要旨1 株式会社の解散の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は,上記確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって,上記確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有することになる。
2 独立当事者参加の申出は,参加人が参加を申し出た訴訟において裁判を受けるべき請求を提出しなければならず,単に当事者の一方の請求に対して訴え却下又は請求棄却の判決を求めるのみの参加の申出は許されない。
(2につき意見及び反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成26年7月10日 平成25(ク)1158
- 登載
- 集民 第247号49頁
- 参照法条
- (1,2につき)民訴法47条 (1につき)会社法833条1項,会社法838条,民訴法第1編第3章 当事者,民訴法338条
論点4第338条民事訴訟法
1 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決に対する再審の訴えと上記確定判決の効力を受ける第三者の原告適格
2 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決と民訴法338条1項3号の再審事由
3 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決に民訴法338条1項3号の再審事由が存在するとみる余地があるとされた事例
裁判要旨1 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者は,上記確定判決に係る訴訟について独立当事者参加の申出をすることによって,上記確定判決に対する再審の訴えの原告適格を有することになる。
2 新株発行の無効の訴えの被告とされた株式会社の訴訟活動が著しく信義に反しており,上記訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者に上記確定判決の効力を及ぼすことが手続保障の観点から看過することができない場合には,上記確定判決には,民訴法338条1項3号の再審事由がある。
3 新株発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合において,次の(1)〜(4)など判示の事情の下においては,上記訴えの被告とされた株式会社の訴訟活動が著しく信義に反しており,上記訴えに係る請求を認容する確定判決の効力を受ける第三者に上記確定判決の効力を及ぼすことが手続保障の観点から看過することができないものとして,上記確定判決には民訴法338条1項3号の再審事由が存在するとみる余地がある。
(1) 当該第三者は,上記訴えに係る訴訟の係属を知らず,上記訴訟の審理に関与する機会を与えられなかった。
(2) 当該第三者は,上記訴訟の係属前から,上記株式会社に対して自らが発行を受けた株式につきその発行の有効性を主張するなどしており,仮に上記訴訟の係属を知れば,上記訴訟に参加するなどして株式の発行の無効を求める請求を争うことが明らかな状況にあり,かつ,上記株式会社はそのような状況にあることを十分に認識していた。
(3) 上記株式会社は,上記訴訟において請求を全く争わず,かえって,請求原因事実の追加立証を求める受訴裁判所の訴訟指揮に対し,自ら請求原因事実を裏付ける書証を提出した。
(4) 上記株式会社は,当該第三者に対して上記訴訟の係属を知らせることが容易であったにもかかわらず,これを知らせなかった。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成25年11月21日 平成24(許)43
- 登載
- 民集 第67巻8号1686頁
- 参照法条
- (1〜3につき) 会社法828条1項2号,会社法838条 (1につき) 民訴法第1編第3章 当事者,民訴法47条,民訴法338条 (2,3につき) 民訴法2条,民訴法338条1項3号
論点5第338条民事訴訟法
特許法104条の3第1項に基づく無効主張を採用して特許権の侵害を理由とする損害賠償等の請求を棄却すべきものとする控訴審判決がされた後に特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正審決が確定した場合において,同審決が確定したため民訴法338条1項8号の再審事由が存するとして控訴審の判断を争うことが特許法104条の3の規定の趣旨に照らし許されないとされた事例
裁判要旨XのYに対する特許権の侵害を理由とする損害賠償等の請求につき,Yの特許法104条の3第1項に基づく無効主張を採用して請求を棄却すべきものとする控訴審判決がされた後に,上記特許権に係る特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正を認める審決が確定した場合において,Xが同審決が確定したため民訴法338条1項8号の再審事由が存するとして控訴審の判断を争うことは,次の(1),(2)などの判示の事情の下では,紛争の解決を不当に遅延させるものとして,特許法104条の3の規定の趣旨に照らし許されない。
(1) 第1審判決もYの無効主張を採用してXの請求を棄却していたものであり,Xは,少なくとも控訴審の審理において,早期にYの無効主張を否定し又は覆す主張を提出すべきであった。
(2) 上記審決はXが控訴審の口頭弁論終結後にした訂正審判請求によるものであるところ,同審決の内容やXが1年以上に及ぶ控訴審の審理期間中に2度にわたって訂正審判請求とその取下げを繰り返したことにかんがみると,XがYの無効主張を否定し又は覆すものとして上記口頭弁論終結後の訂正審判請求に係る主張を口頭弁論終結前に提出しなかったことを正当化する理由を見いだせない。
(意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成20年4月24日 平成18(受)1772
- 登載
- 民集 第62巻5号1262頁
- 参照法条
- 特許法104条の3,特許法126条,民訴法338条1項8号
論点6第338条民事訴訟法
1 受送達者あての訴訟関係書類の交付を受けた同居者等と受送達者との間にその訴訟に関して事実上の利害関係の対立がある場合における上記書類の補充送達の効力
2 受送達者あての訴訟関係書類の交付を受けた同居者等がその訴訟に関して事実上の利害関係の対立がある受送達者に対して上記書類を交付しなかったため受送達者が訴訟が提起されていることを知らないまま判決がされた場合と民訴法338条1項3号の再審事由
裁判要旨1 受送達者あての訴訟関係書類の交付を受けた民訴法106条1項所定の同居者等と受送達者との間に,その訴訟に関して事実上の利害関係の対立があるにすぎない場合には,当該同居者等に対して上記書類を交付することによって,受送達者に対する補充送達の効力が生ずる。
2 受送達者あての訴訟関係書類の交付を受けた民訴法106条1項所定の同居者等と受送達者との間に,その訴訟に関して事実上の利害関係の対立があるため,同居者等から受送達者に対して上記書類が速やかに交付されることを期待することができない場合において,当該同居者等から受送達者に対して上記書類が実際に交付されず,そのため,受送達者が訴訟が提起されていることを知らないまま判決がされたときには,民訴法338条1項3号の再審事由がある。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成19年3月20日 平成18(許)39
- 登載
- 民集 第61巻2号586頁
- 参照法条
- (1,2につき)民訴法106条1項 (2につき)民訴法338条1項3号
論点7第338条民事訴訟法
1 特許を無効にすべき旨の審決の取消請求を棄却した原判決に係る事件の上告審係属中に当該特許について特許請求の範囲を減縮する旨の訂正審決が確定したことにより原判決を破棄する場合に上記無効審決を取り消す旨の自判をした事例
2 特許を無効にすべき旨の審決の取消訴訟の係属中に当該特許について特許請求の範囲を減縮する旨の訂正審決が確定したことにより上記無効審決を取り消す場合に訴訟の総費用を特許権者に負担させた事例
裁判要旨(省略)
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成17年10月18日 平成17(行ヒ)106
- 登載
- 集民 第218号79頁
- 参照法条
- (1,2につき)特許法(平成6年法律第116号による改正前のもの)123条,特許法126条 (1につき)民訴法326条1号,民訴法338条1項8号 (2につき)民訴法62条
論点8第338条民事訴訟法
特許を取り消すべき旨の決定の取消請求を棄却した原判決に係る事件の上告審係属中に当該特許について特許請求の範囲を減縮する旨の訂正審決が確定した場合と民訴法325条2項に規定する法令の違反
裁判要旨特許を取り消すべき旨の決定の取消請求を棄却した原判決に対して上告又は上告受理の申立てがされ,上告審係属中に当該特許について特許請求の範囲を減縮する旨の訂正審決が確定した場合には,原判決には,民訴法325条2項に規定する法令の違反がある。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成15年10月31日 平成14(行ヒ)200
- 登載
- 集民 第211号325頁
- 参照法条
- 民訴法325条2項,民訴法338条1項8号,特許法114条,特許法126条
論点9第338条民事訴訟法
民訴法三三八条一項五号に規定する罰すべき行為の公訴時効が完成したが同条二項に規定する有罪の確定判決等を得ることができないときに当たらないとして除権判決に対する不服の理由があるとはいえないとされた事例
裁判要旨民訴法三三八条一項五号に規定する事由があるとして除権判決に対する不服の訴えを提起した原告が右事由の存在を知った時点では罰すべき行為の公訴時効の完成までに少なくとも二年五箇月余りの期間があったのに、同人が捜査機関に右行為について告訴等の手続を執らず、そのことについてやむを得ない事由があったとは認められないという事情の下においては、右訴訟の係属中に右公訴時効が完成しても、同条二項に規定する有罪の確定判決等を得ることができないときに当たらず、除権判決に対する不服の理由があるとはいえない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成11年11月30日 平成9(オ)2267
- 登載
- 集民 第195号543頁
- 参照法条
- 公示催告手続及ビ仲裁手続ニ関スル法律774条2項6号,民訴法338条1項5号,民訴法338条2項,商法230条
論点10第338条民事訴訟法
事件が一人の裁判官により審理された後、判決の基本となる口頭弁論に関与していない裁判官が民訴法254条1項により判決書の原本に基づかないで第1審判決を言い渡した場合において、全部勝訴した原告が控訴をすることの許否
裁判要旨第1審において、事件が一人の裁判官により審理された後、判決の基本となる口頭弁論に関与していない裁判官が民訴法254条1項により判決書の原本に基づかないで第1審判決を言い渡した場合、全部勝訴した原告であっても、第1審判決に対して控訴をすることができる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 令和5年3月24日 令和4(受)324
- 登載
- 民集 第77巻3号803頁
- 参照法条
- 民訴法249条1項、民訴法254条1項、民訴法281条1項、民訴法338条1項1号
論点11第339条民事訴訟法
虚偽の陳述をした当事者に対し受訴裁判所によつて過料の裁判がされないまま事件がその審級を離脱したときと再審事由
裁判要旨虚偽の陳述をした当事者に対し、受訴裁判所によつて過料の裁判がされないまま、事件がその審級を離脱したときは、民訴法四二〇条二項後段所定の証拠欠缺外の理由により過料の確定裁判が得られない場合にあたらない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和51年1月16日 昭和50(オ)1104
- 登載
- 集民 第117号11頁
- 参照法条
- 民訴法339条,民訴法420条1項7号,民訴法420条2項後段
論点12第341条民事訴訟法
訴訟において会社を代表しない代表取締役を証人として尋問することの適否
裁判要旨会社を代表する権限ある取締役であつても、その者が会社を代表しない訴訟においては、これを証人として尋問すべきである。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和27年2月22日 昭和26(オ)704
- 登載
- 民集 第6巻2号279頁
- 参照法条
- 民訴法58条,民訴法271条,民訴法341条
論点13第342条民事訴訟法
民訴法二七九条と責問権の放棄
裁判要旨裁判所が受命裁判官をして尋問させた証人及び本人について民訴法二七九条各号該当の事由がなかつたとしても、当事者が右証拠調につき遅滞なく異議を述べなかつたときは、責問権を放棄したものと解すべきである。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和50年1月17日 昭和49(オ)8
- 登載
- 集民 第114号1頁
- 参照法条
- 民訴法141条,民訴法265条1項,民訴法279条,民訴法342条
論点14第342条民事訴訟法
反対訊問の機会がなかつた本人訊問の結果を証拠資料となし得る一事例。
裁判要旨当事者本人に対する臨床訊問が途中で打ち切られ、結局、反対訊問の機会がなかつたとしても、それが、右本人の病状に照らし、やむを得ない事由によるものと認められる以上、右本人訊問の結果は、これを証拠資料としても違法ではない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和32年2月8日 昭和30(オ)249
- 登載
- 民集 第11巻2号258頁
- 参照法条
- 民訴法294条1項,民訴法342条
論点15第345条民事訴訟法
再審請求を棄却した抗告審の決定に対する再抗告の申立て期間
裁判要旨再審請求を棄却した抗告審の決定に対する再抗告は,民訴法332条所定の即時抗告期間内に申し立てなければならない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成16年9月17日 平成16(ク)545
- 登載
- 集民 第215号193頁
- 参照法条
- 民訴法330条,民訴法332条,民訴法345条,民訴法347条
論点16第349条民事訴訟法
当事者の主張しない事項につき判断しなかつたとされた事例
裁判要旨自作農創設特別措置法第五条五号の事由ありと主張した事案において、同条四号の事由に該当するとの主張があるとしての判断をしなかつたとしても違法はない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和37年1月19日 昭和36(オ)736
- 登載
- 集民 第58号305頁
- 参照法条
- 民訴法349条,民訴法186条