民事訴訟法 / テーマ別まとめ

争点及び証拠の整理手続/弁論準備手続

弁論準備手続の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

弁論準備手続は、争点及び証拠を整理する必要があるときに裁判所が事件を付する手続で、口頭弁論とは別の期日で準備書面の提出や証拠調べに関する裁判などを行うことができる。当事者双方が立ち会える期日で実施され、当事者の同意のもとで音声通話による期日運用や受命裁判官への実施も認められている。手続終結後は口頭弁論でその結果を陳述する義務があり、終結後に攻撃防御方法を提出した当事者には時機に後れた提出方法に関する規定が準用される。

弁論準備手続
項目内容根拠条文
開始当事者の意見を聴いて決定168条
期日の出席当事者双方が立ち会える期日169条1項
傍聴の可否申出者は原則許可、他は裁判所判断169条2項
できる訴訟行為準備書面提出や証拠調べ等170条1項・2項
電話会議音声通話での期日実施が可能170条3項・4項
受命裁判官裁判所が行わせることが可能171条1項
取消し職権等で取消し、双方申立ては必須172条
終結後の陳述口頭弁論で結果を陳述する義務173条
終結後の攻撃防御方法遅れた提出に167条を準用174条
  • 傍聴は申出者について手続に支障を生ずるおそれがある場合を除き許可義務がある(169条2項ただし書)
  • できる訴訟行為には証拠の申出の裁判、文書や電磁的記録の証拠調べ、一定の提示を含む(170条2項)
  • 148条から151条、152条1項、153条から159条、162条、165条、166条を弁論準備手続に準用(170条5項)
  • 受命裁判官が行う場合でも、異議についての裁判・却下についての裁判は受訴裁判所が行う(171条2項ただし書)
  • 受命裁判官は調査の嘱託、鑑定の嘱託、書証の申出、証拠調べの申出、送付の嘱託についての裁判ができる(171条3項)
  • 音声通話の方法による期日に出頭せず関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす(170条4項)
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弁論準備手続

弁論準備手続について、条文は何を定めているか。

第168条弁論準備手続の開始裁判所が当事者の意見を聴いて開始を決める1項判例なし
  • 争点及び証拠の整理に必要と認めるときに付する
  • 付するかどうかの前に当事者の意見を聴く
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第169条弁論準備手続の期日当事者双方が立ち会える期日で行う2項判例なし
  • 弁論準備手続は当事者双方が立ち会える期日で行う
  • 裁判所が相当と認める者には傍聴を許可できる
  • 当事者が申し出た者は原則として傍聴を許さなければならない
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第170条弁論準備手続における訴訟行為等準備書面提出や証拠調べなどができる5項判例なし
  • 裁判所は当事者に準備書面を提出させることができる
  • 証拠の申出の裁判や文書・電磁的記録の証拠調べ等を期日にできる
  • 音声通話の方法で期日の手続を行うこともでき、その場合出頭したものとみなす
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第171条受命裁判官による弁論準備手続受命裁判官に弁論準備手続を行わせられる3項判例なし
  • 裁判所は受命裁判官に弁論準備手続を行わせることができる
  • 異議や却下についての裁判は受訴裁判所が行う
  • 受命裁判官は嘱託や書証の申出等についての裁判ができる
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第172条弁論準備手続に付する裁判の取消し取消しは職権等で可能、双方申立てなら義務1項判例 1件
  • 裁判所は申立てまたは職権で取消しができる
  • 当事者双方が申し立てたときは取り消さなければならない
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第173条弁論準備手続の結果の陳述口頭弁論で手続の結果を陳述する義務がある1項判例 1件
  • 当事者は口頭弁論で弁論準備手続の結果を陳述しなければならない
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第174条弁論準備手続終結後の攻撃防御方法の提出終結後の攻撃防御方法にも167条〈準備的口頭弁論終了後の攻撃防御方法の提出〉を準用1項判例なし
  • 弁論準備手続終結後に攻撃防御方法を提出した当事者に167条〈準備的口頭弁論終了後の攻撃防御方法の提出〉の規定を準用する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第172条民事訴訟法

物上保証人に対する不動産競売の開始決定の債務者への送達がいわゆる付郵便送達によりされた場合における被担保債権の消滅時効の中断

裁判要旨物上保証人に対する不動産競売において、開始決定の債務者への送達がいわゆる付郵便送達によりされた場合には、決定正本が郵便に付して発送されたことによっては被担保債権の消滅時効の中断の効力を生ぜず、右正本の到達によって初めて時効中断の効力を生ずる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成7年9月5日 平成7(オ)374
登載
民集 第49巻8号2784頁
参照法条
民法147条,民法148条,民法155条,民訴法172条,民訴法173条,民事執行法45条2項,民事執行法188条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事訴訟法 第168条(弁論準備手続の開始) 詳細ページ
(弁論準備手続の開始)
第百六十八条裁判所は、争点及び証拠の整理を行うため必要があると認めるときは、当事者の意見を聴いて、事件を弁論準備手続に付することができる。
民事訴訟法 第169条(弁論準備手続の期日) 詳細ページ
(弁論準備手続の期日)
第百六十九条弁論準備手続は、当事者双方が立ち会うことができる期日において行う。
2裁判所は、相当と認める者の傍聴を許すことができる。ただし、当事者が申し出た者については、手続を行うのに支障を生ずるおそれがあると認める場合を除き、その傍聴を許さなければならない。
民事訴訟法 第170条(弁論準備手続における訴訟行為等) 詳細ページ
(弁論準備手続における訴訟行為等)
第百七十条裁判所は、当事者に準備書面を提出させることができる。
2裁判所は、弁論準備手続の期日において、証拠の申出に関する裁判その他の口頭弁論の期日外においてすることができる裁判、文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。)の証拠調べ、第二百三十一条の二第一項に規定する電磁的記録に記録された情報の内容に係る証拠調べ並びに第百八十六条第二項、第二百五条第三項(第二百七十八条第二項において準用する場合を含む。)、第二百十五条第四項(第二百七十八条第二項において準用する場合を含む。)及び第二百十八条第三項の提示をすることができる。
3裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、弁論準備手続の期日における手続を行うことができる。
4前項の期日に出頭しないで同項の手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす。
5第百四十八条から第百五十一条まで、第百五十二条第一項、第百五十三条から第百五十九条まで、第百六十二条、第百六十五条及び第百六十六条の規定は、弁論準備手続について準用する。
民事訴訟法 第171条(受命裁判官による弁論準備手続) 詳細ページ
(受命裁判官による弁論準備手続)
第百七十一条裁判所は、受命裁判官に弁論準備手続を行わせることができる。
2弁論準備手続を受命裁判官が行う場合には、前二条の規定による裁判所及び裁判長の職務(前条第二項に規定する裁判を除く。)は、その裁判官が行う。ただし、同条第五項において準用する第百五十条の規定による異議についての裁判及び同項において準用する第百五十七条の二の規定による却下についての裁判は、受訴裁判所がする。
3弁論準備手続を行う受命裁判官は、第百八十六条第一項の規定による調査の嘱託、鑑定の嘱託、文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。)を提出してする書証の申出及び電磁的記録を提出してする証拠調べの申出並びに文書(第二百二十九条第二項及び第二百三十一条に規定する物件を含む。)及び電磁的記録の送付の嘱託についての裁判をすることができる。
民事訴訟法 第172条(弁論準備手続に付する裁判の取消し) 詳細ページ
(弁論準備手続に付する裁判の取消し)
第百七十二条裁判所は、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、弁論準備手続に付する裁判を取り消すことができる。ただし、当事者双方の申立てがあるときは、これを取り消さなければならない。
民事訴訟法 第173条(弁論準備手続の結果の陳述) 詳細ページ
(弁論準備手続の結果の陳述)
第百七十三条当事者は、口頭弁論において、弁論準備手続の結果を陳述しなければならない。
民事訴訟法 第174条(弁論準備手続終結後の攻撃防御方法の提出) 詳細ページ
(弁論準備手続終結後の攻撃防御方法の提出)
第百七十四条第百六十七条の規定は、弁論準備手続の終結後に攻撃又は防御の方法を提出した当事者について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。