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種類株主総会

種類株主に損害を及ぼすおそれがあるとき、その種類の株主だけで決議する仕組み。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

種類株主総会は、種類株式発行会社が一定の行為を行う際に、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときに、その種類の株主だけを構成員として開く決議機関です。会社法322条に列挙された定款変更・株式の併合や分割・合併などの行為や、定款で決議を必要と定めた事項については、通常の株主総会等の決議に加えて種類株主総会の決議がなければ効力が生じません。決議要件や定款による排除の可否は、行為の種類によって異なります。

種類株主総会が必要となる場合
場面根拠条文決議要件定款で排除できるか
損害のおそれがある行為をする場合会社法322条1項出席過半数・賛成3分の2以上できる(定款の定めで排除可)
定款で決議必須と定めた事項会社法323条原則:出席過半数・賛成過半数対象外(定款で任意に設定)
  • 322条1項・323条の種類株主総会は、議決権を行使できる種類株主がいなければ決議不要。
  • 322条2項の「決議不要」の定めを発行後に新設する場合は、当該種類の株主全員の同意が必要。
  • 322条2項の定めがある種類でも、株式の種類の追加・内容変更・発行可能株式総数等の増加(単元株式数についてのものを除く)の定款変更にはなお決議が必要。
  • 324条2項の出席要件(過半数)は定款で3分の1以上まで引下げ可能、賛成要件(3分の2以上)は定款で引上げのみ可能。
  • 種類株主総会は、会社法に規定する事項及び定款で定めた事項に限り決議できる。
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いつ必要になるか

損害を及ぼすおそれがある行為

第322条ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会損害のおそれがある行為に決議が必要4項・15号判例なし
  • 定款変更・株式併合・分割・合併など14種類の行為が対象
  • 議決権を行使できる種類株主がいなければ決議は不要
  • 定款で決議自体を不要とする定めもできる
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第323条種類株主総会の決議を必要とする旨の定めがある場合定款で決議必須と定めた事項にも適用1項判例なし
  • 株主総会・取締役会等の決議に加えて種類株主総会も必要
  • 議決権を行使できる種類株主がいなければ決議は不要
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決議の要件

定足数と賛成数

第324条種類株主総会の決議決議要件は原則多数決、一部は特別に厳格3項・9号判例なし
  • 原則は総株主の議決権の過半数出席・出席株主の過半数の賛成
  • 一部の重要な決議は出席過半数・賛成3分の2以上が必要
  • 出席要件は定款で引下げ、賛成要件は定款で引上げが可能
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第325条株主総会に関する規定の準用株主総会の規定を種類株主総会にも準用1項判例なし
  • 招集手続や決議方法など株主総会の規定がそのまま使える
  • 議決権を持つ株主だけを基準に人数・議決権数を数える
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招集と運営

株主総会の規定の準用

第321条種類株主総会の権限決議できる事項は法律・定款の範囲内1項判例なし
  • 会社法が定める事項と定款で定めた事項しか決議できない
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第325条株主総会に関する規定の準用株主総会の規定を種類株主総会にも準用1項判例なし
  • 招集手続や決議方法など株主総会の規定がそのまま使える
  • 議決権を持つ株主だけを基準に人数・議決権数を数える
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第322条(ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会) 詳細ページ
(ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会)
第三百二十二条種類株式発行会社が次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会。以下この条において同じ。)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
一次に掲げる事項についての定款の変更(第百十一条第一項又は第二項に規定するものを除く。)
イ株式の種類の追加
ロ株式の内容の変更
ハ発行可能株式総数又は発行可能種類株式総数の増加
二株式の併合又は株式の分割
三第百八十五条に規定する株式無償割当て
四当該株式会社の株式を引き受ける者の募集(第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
五当該株式会社の新株予約権を引き受ける者の募集(第二百四十一条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
六第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て
七合併
八吸収分割
九吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継
十新設分割
十一株式交換
十二株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得
十三株式移転
十四株式交付
2種類株式発行会社は、ある種類の株式の内容として、前項の規定による種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めることができる。
3第一項の規定は、前項の規定による定款の定めがある種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会については、適用しない。ただし、第一項第一号に規定する定款の変更(単元株式数についてのものを除く。)を行う場合は、この限りでない。
4ある種類の株式の発行後に定款を変更して当該種類の株式について第二項の規定による定款の定めを設けようとするときは、当該種類の種類株主全員の同意を得なければならない。
会社法 第323条(種類株主総会の決議を必要とする旨の定めがある場合) 詳細ページ
(種類株主総会の決議を必要とする旨の定めがある場合)
第三百二十三条種類株式発行会社において、ある種類の株式の内容として、株主総会(取締役会設置会社にあっては株主総会又は取締役会、第四百七十八条第八項に規定する清算人会設置会社にあっては株主総会又は清算人会)において決議すべき事項について、当該決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議があることを必要とする旨の定めがあるときは、当該事項は、その定款の定めに従い、株主総会、取締役会又は清算人会の決議のほか、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
会社法 第324条(種類株主総会の決議) 詳細ページ
(種類株主総会の決議)
第三百二十四条種類株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、その種類の株式の総株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
2前項の規定にかかわらず、次に掲げる種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
一第百十一条第二項の種類株主総会(ある種類の株式の内容として第百八条第一項第七号に掲げる事項についての定款の定めを設ける場合に限る。)
四第三百二十二条第一項の種類株主総会
五第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会
六第七百九十五条第四項の種類株主総会
七第八百十六条の三第三項の種類株主総会
3前二項の規定にかかわらず、次に掲げる種類株主総会の決議は、当該種類株主総会において議決権を行使することができる株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。
一第百十一条第二項の種類株主総会(ある種類の株式の内容として第百八条第一項第四号に掲げる事項についての定款の定めを設ける場合に限る。)
会社法 第325条(株主総会に関する規定の準用) 詳細ページ
(株主総会に関する規定の準用)
第三百二十五条前款(第二百九十五条第一項及び第二項、第二百九十六条第一項及び第二項並びに第三百九条を除く。)の規定は、種類株主総会について準用する。この場合において、第二百九十七条第一項中「総株主」とあるのは「総株主(ある種類の株式の株主に限る。以下この款(第三百八条第一項を除く。)において同じ。)」と、「株主は」とあるのは「株主(ある種類の株式の株主に限る。以下この款(第三百十八条第四項及び第三百十九条第三項を除く。)において同じ。)は」と読み替えるものとする。
会社法 第321条(種類株主総会の権限) 詳細ページ
(種類株主総会の権限)
第三百二十一条種類株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。
出

一次情報

原文ママ

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