会社法 / テーマ別まとめ

取締役会の招集と決議

誰が招集するか。特別利害関係を持つ取締役は議決に加われない。書面決議まで。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

取締役会は原則として各取締役が招集できるが、定款や取締役会の定めにより招集権者を特定の取締役1人に絞ることもできる。招集には会日の1週間前までの通知が必要で、決議は出席取締役の過半数の賛成により成立するが、特別の利害関係を持つ取締役は議決に加われない。定款の定めがあれば、取締役全員が書面等で同意することで取締役会を開かずに決議したとみなすこともできる。

取締役会の招集・決議の整理
項目原則定款で調整できる点
招集権者各取締役が招集できる特定の取締役1人に限定可
招集期間会日の1週間前までに通知期間短縮可
決議要件過半数出席・過半数の賛成割合の引上げのみ可
特別利害関係人議決に加われない規定なし
決議の省略全員同意で決議省略可定款の定めが必要
  • 招集手続は取締役(監査役設置会社は監査役も含む)全員の同意があれば省略できる
  • 決議に異議をとどめない出席取締役は、その決議に賛成したものと推定される
  • 決議の省略は、監査役設置会社では監査役が異議を述べていないことが条件になる
  • 招集期間の1週間は定款でこれより短い期間に定めることができる
  • 決議要件の割合は定款で引き上げることのみでき、引き下げはできない
  • 取締役会への報告の省略は363条2項の職務執行状況の報告には適用されない
1

招集する

招集権者と1週間前の通知

第366条招集権者取締役会は各取締役が招集できる3項判例なし
  • 原則として各取締役が招集できる
  • 定款や取締役会で招集する取締役を1人に定められる
  • 請求から5日以内に通知がなければ請求者が招集できる
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第368条招集手続会日の1週間前までに通知が必要2項判例なし
  • 招集通知は会日の1週間前までに発する(定款で短縮可)
  • 監査役設置会社では監査役にも通知が必要
  • 取締役・監査役全員の同意で招集手続を省略できる
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2

決議する

定足数・賛成数・特別利害関係人

第369条取締役会の決議決議は出席取締役の過半数の賛成で成立5項判例なし
  • 議決に加われる取締役の過半数が出席する(定款で引上げ可)
  • 出席取締役の過半数の賛成で成立する(定款で引上げ可)
  • 特別利害関係を持つ取締役は議決に加われない
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3

開かずに決める

書面による決議の省略

第370条取締役会の決議の省略定款の定めがあれば書面決議も可能1項判例なし
  • 取締役全員が提案に書面等で同意すれば決議があったとみなせる
  • 監査役設置会社では監査役が異議を述べていないことが条件
  • この扱いをするには定款の定めが必要
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第372条取締役会への報告の省略全員に通知済みの事項は取締役会への報告を省略できる3項判例なし
  • 取締役全員に通知した事項は報告を省略できる
  • 監査役設置会社では監査役にも通知が必要
  • 363条2項〈取締役会設置会社の取締役の権限〉の職務執行状況報告には適用されない
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第366条(招集権者) 詳細ページ
(招集権者)
第三百六十六条取締役会は、各取締役が招集する。ただし、取締役会を招集する取締役を定款又は取締役会で定めたときは、その取締役が招集する。
2前項ただし書に規定する場合には、同項ただし書の規定により定められた取締役(以下この章において「招集権者」という。)以外の取締役は、招集権者に対し、取締役会の目的である事項を示して、取締役会の招集を請求することができる。
3前項の規定による請求があった日から五日以内に、その請求があった日から二週間以内の日を取締役会の日とする取締役会の招集の通知が発せられない場合には、その請求をした取締役は、取締役会を招集することができる。
会社法 第368条(招集手続) 詳細ページ
(招集手続)
第三百六十八条取締役会を招集する者は、取締役会の日の一週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前までに、各取締役(監査役設置会社にあっては、各取締役及び各監査役)に対してその通知を発しなければならない。
2前項の規定にかかわらず、取締役会は、取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。
会社法 第369条(取締役会の決議) 詳細ページ
(取締役会の決議)
第三百六十九条取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)が出席し、その過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行う。
2前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。
3取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。
4前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。
5取締役会の決議に参加した取締役であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する。
会社法 第370条(取締役会の決議の省略) 詳細ページ
(取締役会の決議の省略)
第三百七十条取締役会設置会社は、取締役が取締役会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき取締役(当該事項について議決に加わることができるものに限る。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたとき(監査役設置会社にあっては、監査役が当該提案について異議を述べたときを除く。)は、当該提案を可決する旨の取締役会の決議があったものとみなす旨を定款で定めることができる。
会社法 第372条(取締役会への報告の省略) 詳細ページ
(取締役会への報告の省略)
第三百七十二条取締役、会計参与、監査役又は会計監査人が取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)の全員に対して取締役会に報告すべき事項を通知したときは、当該事項を取締役会へ報告することを要しない。
2前項の規定は、第三百六十三条第二項の規定による報告については、適用しない。
3指名委員会等設置会社についての前二項の規定の適用については、第一項中「監査役又は会計監査人」とあるのは「会計監査人又は執行役」と、「取締役(監査役設置会社にあっては、取締役及び監査役)」とあるのは「取締役」と、前項中「第三百六十三条第二項」とあるのは「第四百十七条第四項」とする。
出

一次情報

原文ママ

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