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原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 新設合併等をする場合(第804条第2項に規定する場合及び第805条に規定する場合を除く)、反対株主は消滅株式会社等に対し自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
- 反対株主とは、第804条第1項の株主総会(種類株主総会を含む)に先立って新設合併等に反対する旨を通知し、かつ当該株主総会で反対した株主(議決権を行使することができるものに限る)、又は当該株主総会で議決権を行使することができない株主をいう。
- 消滅株式会社等は、第804条第1項の株主総会の決議の日から二週間以内に、株主に対し新設合併等をする旨並びに消滅会社等及び設立会社の商号及び住所を通知しなければならず(第一項各号の場合を除く)、この通知は公告をもって代えることができる。
- 株式買取請求は、当該通知又は公告をした日から二十日以内に、株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
- 株券が発行されている株式の株式買取請求には株券の提出を要し(第223条の請求をした者を除く)、株式買取請求の撤回には消滅株式会社等の承諾を要し、新設合併等を中止したときは株式買取請求はその効力を失う。
反対株主の株式買取請求の要件・手続
原文解釈横スクロールできます| 項 | 規律事項 | 内容 | 期間・期限 |
|---|---|---|---|
| 1項 | 買取請求権の発生 | 新設合併等をする場合、反対株主は消滅株式会社等に対し自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求できる | ― |
| 1項ただし書 | 適用除外 | 一 第804条第2項に規定する場合/二 第805条に規定する場合 | ― |
| 2項一号 | 反対株主の定義(1) | 第804条第1項の株主総会(種類株主総会を含む)に先立って新設合併等に反対する旨を通知し、かつ当該株主総会において反対した株主(議決権を行使することができるものに限る) | ― |
| 2項二号 | 反対株主の定義(2) | 当該株主総会において議決権を行使することができない株主 | ― |
| 3項 | 消滅株式会社等の通知義務 | 株主に対し新設合併等をする旨並びに消滅会社等及び設立会社の商号及び住所を通知(第一項各号の場合を除く) | 第804条第1項の株主総会の決議の日から二週間以内 |
| 4項 | 通知の代替 | 第3項の通知は公告をもって代えることができる | ― |
| 5項 | 株式買取請求の方式・期限 | 株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにして請求 | 第3項の通知又は第4項の公告をした日から二十日以内 |
| 6項 | 株券の提出 | 株券発行株式について株式買取請求をする株主は株券を消滅株式会社等に提出(第223条の請求をした者を除く) | ― |
| 7項 | 株式買取請求の撤回 | 消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り撤回可能 | ― |
| 8項 | 請求の効力喪失 | 新設合併等を中止したときは株式買取請求は効力を失う | ― |
| 9項 | 適用除外規定 | 第133条の規定は株式買取請求に係る株式については適用しない | ― |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定会社法株式買取価格決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 平成23(許)21
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成24年2月29日 破棄差戻
- 登載
- 民集 第66巻3号1784頁
- 参照法条
- (1〜3につき)会社法773条1項6号,(1,3につき)会社法806条1項,会社法807条2項
- 判示事項
- 1 株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」の意義 2 株式移転における株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものとされる場合 3 株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」を算定するに当たって参照すべき市場株価として,株式買取請求がされた日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることが,裁判所の裁量の範囲内にあるとされる場合
裁判要旨1 株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」は,原則として,株式移転により組織再編による相乗効果その他の企業価値の増加が生じない場合には,当該株式買取請求がされた日における,株式移転を承認する旨の株主総会決議がされることがなければその株式が有したであろう価格をいうが,それ以外の場合には,株式移転計画において定められていた株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものであったならば当該株式買取請求がされた日においてその株式が有していると認められる価格をいう。
2 相互に特別の資本関係がない会社間において,株主の判断の基礎となる情報が適切に開示された上で適法に株主総会で承認されるなど一般に公正と認められる手続により株式移転の効力が発生した場合には,当該株主総会における株主の合理的な判断が妨げられたと認めるに足りる特段の事情がない限り,当該株式移転における株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率は公正なものである。
3 株式移転計画に定められた株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものと認められる場合には,株式移転により企業価値の増加が生じないときを除き,株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」を算定するに当たって参照すべき市場株価として,株式買取請求がされた日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることは,裁判所の合理的な裁量の範囲内にある。
(1〜3につき補足意見がある。)
2 相互に特別の資本関係がない会社間において,株主の判断の基礎となる情報が適切に開示された上で適法に株主総会で承認されるなど一般に公正と認められる手続により株式移転の効力が発生した場合には,当該株主総会における株主の合理的な判断が妨げられたと認めるに足りる特段の事情がない限り,当該株式移転における株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率は公正なものである。
3 株式移転計画に定められた株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものと認められる場合には,株式移転により企業価値の増加が生じないときを除き,株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」を算定するに当たって参照すべき市場株価として,株式買取請求がされた日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることは,裁判所の合理的な裁量の範囲内にある。
(1〜3につき補足意見がある。)
実務注記
原文解釈- 第804条第2項・第805条該当性の確認新設合併等をする場合であっても、第804条第2項に規定する場合又は第805条に規定する場合に該当するときは、そもそも株式買取請求をすることができない(第1項ただし書)。
- 反対株主要件の充足確認議決権を行使できる株主は、株主総会に先立つ反対通知と当該株主総会での反対の両方を満たす必要があり、議決権を行使できない株主は当然に反対株主に該当する(第2項)。
- 通知期限の起算日消滅株式会社等の通知(新設合併等をする旨並びに消滅会社等及び設立会社の商号及び住所)は、株主総会の決議の日から二週間以内に行う必要があり、第1項各号の場合はこの通知義務自体がない(第3項)。
- 買取請求の20日以内の期限管理株式買取請求は、第3項の通知又は第4項の公告をした日から二十日以内に、株式の数(種類株式発行会社は種類及び種類ごとの数)を明らかにして行う必要がある(第5項)。
- 株券提出・撤回の可否株券発行株式は株券提出が必要(第223条の請求をした者を除く)であり、いったんした株式買取請求は消滅株式会社等の承諾がなければ撤回できない(第6項・第7項)。
条文原文
原文ママ会社法 第806条(反対株主の株式買取請求)
(反対株主の株式買取請求)
第八百六条新設合併等をする場合(次に掲げる場合を除く。)には、反対株主は、消滅株式会社等に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができる。
2前項に規定する「反対株主」とは、次に掲げる株主をいう。
一第八百四条第一項の株主総会(新設合併等をするために種類株主総会の決議を要する場合にあっては、当該種類株主総会を含む。)に先立って当該新設合併等に反対する旨を当該消滅株式会社等に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該新設合併等に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
二当該株主総会において議決権を行使することができない株主
3消滅株式会社等は、第八百四条第一項の株主総会の決議の日から二週間以内に、その株主に対し、新設合併等をする旨並びに他の新設合併消滅会社、新設分割会社又は株式移転完全子会社(以下この節において「消滅会社等」という。)及び設立会社の商号及び住所を通知しなければならない。ただし、第一項各号に掲げる場合は、この限りでない。
4前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
5第一項の規定による請求(以下この目において「株式買取請求」という。)は、第三項の規定による通知又は前項の公告をした日から二十日以内に、その株式買取請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
6株券が発行されている株式について株式買取請求をしようとするときは、当該株式の株主は、消滅株式会社等に対し、当該株式に係る株券を提出しなければならない。ただし、当該株券について第二百二十三条の規定による請求をした者については、この限りでない。
7株式買取請求をした株主は、消滅株式会社等の承諾を得た場合に限り、その株式買取請求を撤回することができる。
8新設合併等を中止したときは、株式買取請求は、その効力を失う。
9第百三十三条の規定は、株式買取請求に係る株式については、適用しない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第806条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。