組織再編に反対する株主が「公正な価格」で買い取らせる権利。手続と期限。
組織再編(吸収合併等・新設合併等)に反対する株主は、会社に対して自己の株式を「公正な価格」で買い取るよう請求できる。請求できる株主の範囲や請求期間、価格が決まらないときの裁判所への申立て、買取りの効力発生時期は、吸収合併等の消滅会社側・存続会社側と、新設合併等とで内容が異なる。実務では自社がどの手続に当たるかを確認し、期限を管理する必要がある。
| 類型 | 買取請求できる株主 | 請求期間 | 価格決定の申立て | 効力発生 |
|---|---|---|---|---|
| 吸収合併等(消滅会社側) | 反対株主(総会で反対等) | 発効日20日前~前日 | 不調なら発効60日以内 | 効力発生日 |
| 吸収合併等(存続会社側) | 反対株主(簡易の場合原則不可) | 発効日20日前~前日 | 不調なら発効60日以内 | 効力発生日 |
| 新設合併等(消滅会社側) | 反対株主(総会で反対等) | 通知・公告日から20日以内 | 不調なら成立60日以内 | 設立会社の成立日 |
反対の通知と議決権の行使
20日前からの期間
協議と裁判所への申立て
論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。
非上場会社において会社法785条1項に基づく株式買取請求がされ,裁判所が収益還元法を用いて株式の買取価格を決定する場合に,非流動性ディスカウント(当該会社の株式には市場性がないことを理由とする減価)を行うことの可否
吸収合併等によりシナジーその他の企業価値の増加が生じない場合に消滅株式会社等の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」の意義
1 吸収合併等によりシナジーその他の企業価値の増加が生じない場合に消滅株式会社等の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」の意義
2 株式買取請求がされた日における吸収合併契約等を承認する旨の株主総会の決議がされることがなければその株式が有したであろう価格を算定するに当たって参照すべき市場株価として,同日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることが,裁判所の裁量の範囲内にあるとされる場合
吸収合併消滅株式会社の株主が吸収合併をするための株主総会に先立って上記会社に対して委任状を送付したことが会社法785条2項1号イにいう吸収合併等に反対する旨の通知に当たるとされた事例
1 株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」の意義
2 株式移転における株式移転設立完全親会社の株式等の割当てに関する比率が公正なものとされる場合
3 株式移転完全子会社の反対株主がした株式買取請求に係る「公正な価格」を算定するに当たって参照すべき市場株価として,株式買取請求がされた日における市場株価やこれに近接する一定期間の市場株価の平均値を用いることが,裁判所の裁量の範囲内にあるとされる場合
これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。
e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。
条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。