会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第362条取締役会の権限等

原文解釈概要・一覧表・実務注記は当サイトによる解釈です。条文原文と判例は転記です。

この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
取締役会と業務執行ステップ 1 / 4 何を決める機関か委任できない重要事項とは内部統制システムの構築義務ステップ 1 / 3 誰が決めるか取締役会か取締役か取締役会/権限等ステップ 1 / 1 権限等権限等について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 取締役会は、すべての取締役で組織される。
  • 取締役会は、取締役会設置会社の業務執行の決定、取締役の職務の執行の監督、代表取締役の選定及び解職を職務として行う。
  • 取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
  • 取締役会は、重要な財産の処分及び譲受け、多額の借財その他重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
  • 大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、内部統制体制の整備に関する事項を決定しなければならない。

取締役会の職務及び委任禁止事項一覧

原文解釈横スクロールできます
区分号内容
職務(2項)一取締役会設置会社の業務執行の決定
職務(2項)二取締役の職務の執行の監督
職務(2項)三代表取締役の選定及び解職
委任禁止事項(4項)一重要な財産の処分及び譲受け
委任禁止事項(4項)二多額の借財
委任禁止事項(4項)三支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
委任禁止事項(4項)四支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
委任禁止事項(4項)五第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
委任禁止事項(4項)六取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
委任禁止事項(4項)七第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
決定義務(5項)―大会社である取締役会設置会社は、前項第六号に掲げる事項を決定しなければならない

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
会社法職務執行停止,代行者選任仮処分命令申立て却下決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成28(許)24
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成29年2月21日 棄却
登載
民集 第71巻2号195頁
参照法条
会社法295条2項,会社法362条2項3号
判示事項
取締役会設置会社である非公開会社における,取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款の定めの効力
裁判要旨取締役会設置会社である非公開会社における,取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款の定めは有効である。
会社法約束手形金不当利得返還等請求事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成19(受)1219
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成21年4月17日 その他
登載
民集 第63巻4号535頁
参照法条
会社法362条4項,会社法349条4項
判示事項
株式会社の代表取締役が取締役会の決議を経ないで重要な業務執行に該当する取引をしたことを理由に同取引の無効を会社以外の者が主張することの可否
裁判要旨株式会社の代表取締役が取締役会の決議を経ないで重要な業務執行に該当する取引をした場合,当該会社以外の者が取締役会の決議を経ていないことを理由にその無効を主張することは,当該会社の取締役会が上記無効を主張する旨の決議をしているなどの特段の事情がない限り,許されない。

実務注記

原文解釈
  1. 代表取締役は取締役の中から選定取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない(3項)。
  2. 重要な業務執行の決定は委任不可4項各号に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定は、取締役に委任することができない。
  3. 大会社は内部統制体制整備の決定が義務大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、4項6号に掲げる事項(体制の整備)を決定しなければならない(5項)。
  4. 社債募集に関する重要事項も委任不可第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項は、取締役への委任ができない(4項5号)。
  5. 定款に基づく責任免除も取締役会の決定事項第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除は、取締役に委任することができない(4項7号)。

条文原文

原文ママ
会社法 第362条(取締役会の権限等)
(取締役会の権限等)
第三百六十二条取締役会は、すべての取締役で組織する。
2取締役会は、次に掲げる職務を行う。
一取締役会設置会社の業務執行の決定
二取締役の職務の執行の監督
三代表取締役の選定及び解職
3取締役会は、取締役の中から代表取締役を選定しなければならない。
4取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
一重要な財産の処分及び譲受け
二多額の借財
三支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
四支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
五第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
六取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
七第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除
5大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、前項第六号に掲げる事項を決定しなければならない。

一次情報