会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第426条取締役等による免除に関する定款の定め

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原文整理テーマ別まとめ
役員の責任と株主代表訴訟ステップ 4 / 6 責任を軽くする3つの方法総会決議・定款+取締役会・責任限定契約の使い分け機関/役員等の損害賠償責任ステップ 1 / 1 役員等の損害賠償責任役員等の損害賠償責任について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 監査役設置会社(取締役が二人以上ある場合に限る)、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社は、役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、第423条第1項の責任について、前条第1項の規定により免除することができる額を限度として、取締役(当該責任を負う取締役を除く)の過半数の同意(取締役会設置会社にあっては取締役会の決議)によって免除することができる旨を定款で定めることができる。
  • この定款の定め(取締役(監査等委員又は監査委員であるものを除く)及び執行役の責任を免除できる旨の定めに限る)を設ける議案の株主総会への提出、当該定めに基づく責任免除についての取締役の同意、及び当該責任の免除に関する議案の取締役会への提出については、前条第3項の規定が準用される。
  • 定款の定めに基づいて役員等の責任を免除する旨の同意(取締役会設置会社にあっては取締役会の決議)を行ったときは、取締役は、遅滞なく、前条第2項各号に掲げる事項及び一定の期間内(1箇月を下ることができない)に異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならず、公開会社でない株式会社では株主への通知で足りる。
  • 株式会社に最終完全親会社等がある場合において、特定責任の免除に係る前項の公告又は通知がされたときは、当該最終完全親会社等の取締役も、遅滞なく、同様の事項及び異議申述期間(1箇月を下ることができない)を公告し、又は株主に通知しなければならず、公開会社でない最終完全親会社等では株主への通知で足りる。
  • 総株主(第3項の責任を負う役員等であるものを除く)の議決権の百分の三(定款でこれを下回る割合を定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が当該期間内に異議を述べたときは、株式会社は当該定款の定めに基づく免除をしてはならない。

第426条の要件一覧

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項目内容主体期間・数値
定款の定めをすることができる会社監査役設置会社(取締役が二人以上ある場合に限る)、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社――
主観的要件当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないこと当該役員等―
特に必要と認める場合の考慮事情責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況その他の事情――
免除の対象及び限度額第423条第1項の責任について、前条第1項の規定により免除することができる額を限度とする――
免除の同意方法取締役(当該責任を負う取締役を除く)の過半数の同意(取締役会設置会社にあっては取締役会の決議)取締役―
定款変更議案等への準用(第2項)前条第3項の規定を準用(取締役(監査等委員又は監査委員であるものを除く)及び執行役の責任免除に関する定め・同意・議案に限る)株主総会・取締役・取締役会―
事後の公告・通知(第3項)前条第2項各号に掲げる事項及び異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知取締役1箇月を下ることができない
非公開会社の特則(第4項)「公告し、又は株主に通知し」を「株主に通知し」と読み替え――
最終完全親会社等における公告・通知(第5項)特定責任の免除に係る公告・通知がされたとき、同様の事項等を公告し、又は株主に通知最終完全親会社等の取締役1箇月を下ることができない
非公開の最終完全親会社等の特則(第6項)「公告し、又は株主に通知し」を「株主に通知し」と読み替え――
異議による免除禁止(第7項)異議を述べた株主の議決権が基準以上のとき、免除をしてはならない株主(第3項の責任を負う役員等を除く)総株主の議決権の百分の三(定款でこれを下回る割合を定めた場合はその割合)以上
準用(第8項)前条第4項及び第5項の規定を準用――

主要な判例

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実務注記

原文解釈
  1. 定款の定めが前提本条による免除は、対象会社の定款にその旨の定めがあることが前提であり、取締役会設置会社かどうかで同意方法(過半数の同意か取締役会決議か)が異なる。
  2. 主観的要件と特に必要と認める事情の確認免除には、役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないことに加え、責任原因事実の内容・職務執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めることが必要。
  3. 免除限度額は前条第1項の額が上限免除できる額は、前条(第425条)第1項の規定により免除することができる額を限度とする。
  4. 公告・通知と異議申述期間免除の同意等を行ったときは前条第2項各号の事項及び異議申述の催告を公告又は株主に通知しなければならず、その期間は1箇月を下ることができない。公開会社でない株式会社・最終完全親会社等では株主への通知で足りる。
  5. 3%ルールは定款で引下げ可能免除を阻止する異議株主の基準は総株主の議決権の百分の三が原則だが、定款でこれを下回る割合を定めた場合にはその割合による。

条文原文

原文ママ
会社法 第426条(取締役等による免除に関する定款の定め)
(取締役等による免除に関する定款の定め)
第四百二十六条第四百二十四条の規定にかかわらず、監査役設置会社(取締役が二人以上ある場合に限る。)、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社は、第四百二十三条第一項の責任について、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、当該役員等の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、前条第一項の規定により免除することができる額を限度として取締役(当該責任を負う取締役を除く。)の過半数の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって免除することができる旨を定款で定めることができる。
2前条第三項の規定は、定款を変更して前項の規定による定款の定め(取締役(監査等委員又は監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任を免除することができる旨の定めに限る。)を設ける議案を株主総会に提出する場合、同項の規定による定款の定めに基づく責任の免除(取締役(監査等委員又は監査委員であるものを除く。)及び執行役の責任の免除に限る。)についての取締役の同意を得る場合及び当該責任の免除に関する議案を取締役会に提出する場合について準用する。この場合において、同条第三項中「取締役(これらの会社に最終完全親会社等がある場合において、第一項の規定により免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該会社及び当該最終完全親会社等の取締役)」とあるのは、「取締役」と読み替えるものとする。
3第一項の規定による定款の定めに基づいて役員等の責任を免除する旨の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)を行ったときは、取締役は、遅滞なく、前条第二項各号に掲げる事項及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。ただし、当該期間は、一箇月を下ることができない。
4公開会社でない株式会社における前項の規定の適用については、同項中「公告し、又は株主に通知し」とあるのは、「株主に通知し」とする。
5株式会社に最終完全親会社等がある場合において、第三項の規定による公告又は通知(特定責任の免除に係るものに限る。)がされたときは、当該最終完全親会社等の取締役は、遅滞なく、前条第二項各号に掲げる事項及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならない。ただし、当該期間は、一箇月を下ることができない。
6公開会社でない最終完全親会社等における前項の規定の適用については、同項中「公告し、又は株主に通知し」とあるのは、「株主に通知し」とする。
7総株主(第三項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が同項の期間内に同項の異議を述べたとき(株式会社に最終完全親会社等がある場合において、第一項の規定による定款の定めに基づき免除しようとする責任が特定責任であるときにあっては、当該株式会社の総株主(第三項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主又は当該最終完全親会社等の総株主(第三項の責任を負う役員等であるものを除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が第三項又は第五項の期間内に当該各項の異議を述べたとき)は、株式会社は、第一項の規定による定款の定めに基づく免除をしてはならない。
8前条第四項及び第五項の規定は、第一項の規定による定款の定めに基づき責任を免除した場合について準用する。

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