会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第322条ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会

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この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
定款の変更ステップ 3 / 3 種類株主の保護種類株主総会の決議が要る場合種類株主総会ステップ 1 / 3 いつ必要になるか損害を及ぼすおそれがある行為株主総会及び種類株主総会等/種類株主総会ステップ 1 / 1 種類株主総会種類株主総会について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 種類株式発行会社が第322条第1項各号に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該種類株主を構成員とする種類株主総会の決議がなければ、当該行為は効力を生じない。
  • ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この決議は不要である。
  • 種類株式発行会社は、ある種類の株式の内容として、この種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めることができる。
  • その定款の定めがある種類の株式の種類株主総会には第1項の規定は適用されないが、第1項第1号に規定する定款の変更(単元株式数についてのものを除く。)を行う場合は、この限りでない。
  • ある種類の株式の発行後に定款を変更してこの決議不要の定めを新たに設けようとするときは、当該種類の種類株主全員の同意を得なければならない。

第322条の要件(種類株主総会が必要となる場合)

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区分(項)対象・内容要件効果
原則(第1項)一 定款の変更(第百十一条第一項又は第二項に規定するものを除く)  イ 株式の種類の追加  ロ 株式の内容の変更  ハ 発行可能株式総数又は発行可能種類株式総数の増加 一の二 第百七十九条の三第一項の承認 二 株式の併合又は株式の分割 三 第百八十五条に規定する株式無償割当て 四 株式を引き受ける者の募集(第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る) 五 新株予約権を引き受ける者の募集(第二百四十一条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る) 六 第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て 七 合併 八 吸収分割 九 吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継 十 新設分割 十一 株式交換 十二 株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得 十三 株式移転 十四 株式交付ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるとき当該種類株主を構成員とする種類株主総会(種類が二以上あるときは各種類株主総会)の決議がなければ、当該行為は効力を生じない
例外(第1項ただし書)上記の種類株主総会当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しないとき種類株主総会の決議は不要
定款による決議不要の定め(第2項)ある種類の株式の内容定款で定めることができる第1項の種類株主総会の決議を要しないものとできる
決議不要の定めの不適用(第3項)第2項の定款の定めがある種類の株式の種類株主総会第1項第1号に規定する定款の変更(単元株式数についてのものを除く)を行う場合この場合に限り第1項の規定を適用する(種類株主総会の決議が必要)
定めの事後設定(第4項)ある種類の株式の発行後に定款を変更して第2項の定款の定めを設けようとするとき当該種類の種類株主全員の同意同意を得なければ当該定款の定めを設けることができない

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 対象行為(第1項各号)への該当性確認定款の変更、株式の併合・分割、株式無償割当て、募集株式・募集新株予約権の発行、新株予約権無償割当て、合併、吸収分割(承継を含む)、新設分割、株式交換(他社発行済株式全部の取得を含む)、株式移転、株式交付のいずれかに該当するかを確認する。
  2. 「損害を及ぼすおそれ」の有無対象行為に該当しても、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときに限り種類株主総会の決議が必要となる。
  3. 議決権行使可能な種類株主の不存在(ただし書)当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、決議自体が不要となる。
  4. 定款による決議不要の定め(第2項)の有無対象となる種類の株式について、種類株主総会の決議を要しない旨の定款の定めがあるかを確認する。第3項ただし書の場合を除き、この定めがあれば第1項は適用されない。
  5. 決議不要の定めを事後的に新設する場合の同意(第4項)発行後の定款変更により決議不要の定めを新たに設けるときは、当該種類の種類株主全員の同意が必要であり、多数決では設けられない。

条文原文

原文ママ
会社法 第322条(ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会)
(ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会)
第三百二十二条種類株式発行会社が次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会。以下この条において同じ。)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
一次に掲げる事項についての定款の変更(第百十一条第一項又は第二項に規定するものを除く。)
イ株式の種類の追加
ロ株式の内容の変更
ハ発行可能株式総数又は発行可能種類株式総数の増加
二株式の併合又は株式の分割
三第百八十五条に規定する株式無償割当て
四当該株式会社の株式を引き受ける者の募集(第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
五当該株式会社の新株予約権を引き受ける者の募集(第二百四十一条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
六第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て
七合併
八吸収分割
九吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継
十新設分割
十一株式交換
十二株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得
十三株式移転
十四株式交付
2種類株式発行会社は、ある種類の株式の内容として、前項の規定による種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めることができる。
3第一項の規定は、前項の規定による定款の定めがある種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会については、適用しない。ただし、第一項第一号に規定する定款の変更(単元株式数についてのものを除く。)を行う場合は、この限りでない。
4ある種類の株式の発行後に定款を変更して当該種類の株式について第二項の規定による定款の定めを設けようとするときは、当該種類の種類株主全員の同意を得なければならない。

一次情報