会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第144条売買価格の決定

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原文整理テーマ別まとめ
株式の譲渡と譲渡制限ステップ 2 / 3 会社が承認しないとき会社または指定買取人が買い取る譲渡制限株式の承認手続ステップ 4 / 4 価格をどう決めるか協議と裁判所の決定株式の譲渡等/株式の譲渡に係る承認手続ステップ 1 / 1 株式の譲渡に係る承認手続株式の譲渡に係る承認手続について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 第141条第1項の規定による通知があった場合、第140条第1項第2号の対象株式の売買価格は、原則として株式会社と譲渡等承認請求者との協議によって定める。
  • 株式会社又は譲渡等承認請求者は、第141条第1項の規定による通知があった日から二十日以内に、裁判所に対し売買価格の決定の申立てをすることができる。
  • 裁判所は売買価格の決定をするには、譲渡等承認請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならない。
  • 二十日の期間内に申立てがあったときは裁判所が定めた額が売買価格となり、当該期間内に申立てがないとき(当該期間内に協議が調った場合を除く)は一株当たり純資産額に対象株式の数を乗じて得た額が売買価格となる。
  • 第141条第2項の規定による供託をした場合において売買価格が確定したときは、株式会社は供託した金銭に相当する額を限度として売買代金の全部又は一部を支払ったものとみなされ、第142条第1項の規定による通知があった場合には指定買取人に読み替えて本条の規定が準用される。

第144条 売買価格決定の要件

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区分主体・対象期間・要件売買価格の算定方法・効果
協議による決定(1項)株式会社と譲渡等承認請求者第141条第1項の通知があった場合協議によって定める
裁判所への申立て(2項)株式会社又は譲渡等承認請求者第141条第1項の通知があった日から二十日以内裁判所に売買価格の決定の申立てをすることができる
裁判所の考慮事情(3項)裁判所前項の決定をするとき譲渡等承認請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮
申立てがあった場合(4項)―2項の期間内に申立てがあったとき当該申立てにより裁判所が定めた額をもって売買価格とする
申立てがない場合(5項)―2項の期間内に申立てがないとき(当該期間内に1項の協議が調った場合を除く)一株当たり純資産額に対象株式の数を乗じて得た額をもって売買価格とする
供託との関係(6項)株式会社第141条第2項の規定による供託をした場合において売買価格が確定したとき供託した金銭に相当する額を限度として売買代金の全部又は一部を支払ったものとみなす
準用(7項)指定買取人第142条第1項の規定による通知があった場合1項から6項までの規定を、株式会社を指定買取人と読み替えて準用

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
会社法株式売買価格決定に対する抗告審の変更決定に対する許可抗告事件
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
令和4(許)8
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和5年5月24日 棄却
登載
集民 第270号113頁
参照法条
会社法144条2項
判示事項
会社法144条2項に基づく譲渡制限株式の売買価格の決定の手続において裁判所が上記売買価格を定める場合に、DCF法によって算定された上記譲渡制限株式の評価額から非流動性ディスカウント(非上場会社の株式には市場性がないことを理由とする減価)を行うことができるとされた事例
裁判要旨会社法144条2項に基づく譲渡制限株式の売買価格の決定の手続において裁判所が上記売買価格を定める場合に、上記譲渡制限株式の評価額の算定過程において上記譲渡制限株式に市場性がないことが考慮されていることはうかがわれないなど判示の事情の下においては、DCF法によって算定された上記評価額から非流動性ディスカウント(非上場会社の株式には市場性がないことを理由とする減価)を行うことができる。

実務注記

原文解釈
  1. 20日の申立て期間第141条第1項の通知があった日から二十日以内に裁判所へ売買価格決定の申立てをしなければ、5項の一株当たり純資産額による算定に移行する。
  2. 期間内に協議が調った場合の除外5項の一株当たり純資産額による算定は、二十日の期間内に1項の協議が調った場合には適用されない。
  3. 裁判所が考慮する事情裁判所は売買価格の決定にあたり、譲渡等承認請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならない。
  4. 供託額を限度とする代金支払のみなし第141条第2項の供託をしている場合、売買価格確定時に供託した金銭に相当する額を限度として売買代金の全部又は一部の支払があったものとみなされる。
  5. 指定買取人への読み替え準用第142条第1項の通知があった場合には、1項から6項までの規定が指定買取人について所定の読み替えのうえ準用される。

条文原文

原文ママ
会社法 第144条(売買価格の決定)
(売買価格の決定)
第百四十四条第百四十一条第一項の規定による通知があった場合には、第百四十条第一項第二号の対象株式の売買価格は、株式会社と譲渡等承認請求者との協議によって定める。
2株式会社又は譲渡等承認請求者は、第百四十一条第一項の規定による通知があった日から二十日以内に、裁判所に対し、売買価格の決定の申立てをすることができる。
3裁判所は、前項の決定をするには、譲渡等承認請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならない。
4第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがあったときは、当該申立てにより裁判所が定めた額をもって第百四十条第一項第二号の対象株式の売買価格とする。
5第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがないとき(当該期間内に第一項の協議が調った場合を除く。)は、一株当たり純資産額に第百四十条第一項第二号の対象株式の数を乗じて得た額をもって当該対象株式の売買価格とする。
6第百四十一条第二項の規定による供託をした場合において、第百四十条第一項第二号の対象株式の売買価格が確定したときは、株式会社は、供託した金銭に相当する額を限度として、売買代金の全部又は一部を支払ったものとみなす。
7前各項の規定は、第百四十二条第一項の規定による通知があった場合について準用する。この場合において、第一項中「第百四十条第一項第二号」とあるのは「第百四十二条第一項第二号」と、「株式会社」とあるのは「指定買取人」と、第二項中「株式会社」とあるのは「指定買取人」と、第四項及び第五項中「第百四十条第一項第二号」とあるのは「第百四十二条第一項第二号」と、前項中「第百四十一条第二項」とあるのは「第百四十二条第二項」と、「第百四十条第一項第二号」とあるのは「同条第一項第二号」と、「株式会社」とあるのは「指定買取人」と読み替えるものとする。

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