論点1第900条民法
一、相続人間の相続分譲渡契約が公序良俗に違反すると認められた事例
二、相続財産一般につき相続人がその相続分該当の権利を有することの確認請求が認容された事例
裁判要旨一、二(省略)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和48年6月22日 昭和47(オ)1311
- 登載
- 集民 第109号411頁
- 参照法条
- 民法90条,民法900条
論点2第900条民法
民法九〇〇条四号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段と憲法一四条一項
裁判要旨民法
九〇〇条四号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段は、憲法一四条一項に違反しない。
(補足意見及び反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 平成7年7月5日 平成3(ク)143
- 登載
- 民集 第49巻7号1789頁
- 参照法条
- 憲法14条1項,民法900条
論点3第900条民法
1 民法900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段の規定と憲法14条1項
2 民法900条4号ただし書前段の規定を違憲とする最高裁判所の判断が他の相続における上記規定を前提とした法律関係に及ぼす影響
裁判要旨1 民法
900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段の規定は,遅くとも平成13年7月当時において,憲法14条1項に違反していた。
2 民法
900条4号ただし書前段の規定が遅くとも平成13年7月当時において憲法14条1項に違反していたとする最高裁判所の判断は,上記当時から同判断時までの間に開始された他の相続につき,同号ただし書前段の規定を前提としてされた遺産の分割の審判その他の裁判,遺産の分割の協議その他の合意等により確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものではない。
(1,2につき補足意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 平成25年9月4日 平成24(ク)984
- 登載
- 民集 第67巻6号1320頁
- 参照法条
- (1,2につき)憲法14条1項,民法900条 (2につき)憲法81条
論点4第900条民法
民法900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段と憲法14条1項
裁判要旨民法
900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段は,憲法14条1項に違反しない。
(補足意見及び反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成21年9月30日 平成20(ク)1193
- 登載
- 集民 第231号753頁
- 参照法条
- 憲法14条1項,民法900条
論点5第900条民法
共同相続に係る不動産から生ずる賃料債権の帰属と後にされた遺産分割の効力
裁判要旨相続開始から遺産分割までの間に共同相続に係る不動産から生ずる金銭債権たる賃料債権は,各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し,その帰属は,後にされた遺産分割の影響を受けない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成17年9月8日 平成16(受)1222
- 登載
- 民集 第59巻7号1931頁
- 参照法条
- 民法88条2項,民法89条2項,民法427条,民法601条,民法896条,民法898条,民法899条,民法900条,民法907条,民法909条
論点6第900条民法
相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合において第2次被相続人から特別受益を受けた者があるときの持戻しの要否
裁判要旨相続が開始して遺産分割未了の間に相続人が死亡した場合において,第2次被相続人が取得した第1次被相続人の遺産についての相続分に応じた共有持分権は,実体上の権利であって第2次被相続人の遺産として遺産分割の対象となり,第2次被相続人から特別受益を受けた者があるときは,その持戻しをして具体的相続分を算定しなければならない
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成17年10月11日 平成17(許)14
- 登載
- 民集 第59巻8号2243頁
- 参照法条
- 民法896条,民法898条,民法899条,民法900条,民法903条,民法907条,家事審判法9条乙類10号,家事審判規則104条
論点7第900条民法
民法900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段と憲法14条1項
裁判要旨民法
900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段は,憲法14条1項に違反しない。
(補足意見及び反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成16年10月14日 平成16(オ)992
- 登載
- 集民 第215号253頁
- 参照法条
- 憲法14条1項,民法900条
論点8第900条民法
民法900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段と憲法14条1項
裁判要旨民法
900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段は,憲法14条1項に違反しない。
(補足意見及び反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成15年3月31日 平成14(オ)1963
- 登載
- 集民 第209号397頁
- 参照法条
- 憲法14条1項,民法900条
論点9第900条民法
民法900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段と憲法14条1項
裁判要旨民法
900条4号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段は,憲法14条1項に違反しない。
(反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成15年3月28日 平成14(オ)1630
- 登載
- 集民 第209号347頁
- 参照法条
- 憲法14条1項,民法900条
論点10第900条民法
民法九〇〇条四号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段と憲法一四条一項
裁判要旨民法
九〇〇条四号〈法定相続分 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。〉ただし書前段は、憲法一四条一項に違反しない。
(補足意見及び反対意見がある。)
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成12年1月27日 平成11(オ)1453
- 登載
- 集民 第196号251頁
- 参照法条
- 憲法14条1項,民法900条
論点11第902条民法
一 遺言無効確認訴訟における確認の利益の判断にあたり原告の相続分が生前贈与等によりなくなるか否かを考慮することの可否
二 遺言無効確認訴訟が固有必要的共同訴訟にあたらないとされた事例
三 同一の証書に記載された二人の遺言の一方に方式違背がある場合と民法九七五条
裁判要旨一 遺言無効確認訴訟における確認の利益の存否を判断するにあたつては、原則として、原告の相続分が被相続人から受けた生前贈与等によりなくなるか否かを考慮すべきものではない。
二 単に相続分及び遺産分割の方法を指定したにすぎない遺言の無効確認を求める訴は、固有必要的共同訴訟にあたらない。
三 同一の証書に二人の遺言が記載されている場合は、そのうちの一方につき氏名を自書しない方式の違背があるときでも、右遺言は、民法
九七五条〈共同遺言の禁止〉により禁止された共同遺言にあたる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和56年9月11日 昭和54(オ)1208
- 登載
- 民集 第35巻6号1013頁
- 参照法条
- 民法902条,民法903条1項,民法903条2項,民法908条,民法968条1項,民法975条,民法985条,民訴法62条,民訴法225条
論点12第902条民法
法定相続分を下回る相続分を指定された共同相続人の一人から法定相続分に応じた共有持分権を譲り受けた者が取得する持分の割合
裁判要旨遺言により法定相続分を下回る相続分を指定された共同相続人の一人が、遺産を構成する特定不動産に法定相続分に応じた共同相続登記がされたことを利用し、右登記に係る自己の共有持分権を第三者に譲渡し、第三者が右持分の移転登記を受けたとしても、右第三者は右共同相続人の指定相続分に応じた持分を取得するにとどまる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成5年7月19日 平成1(オ)714
- 登載
- 集民 第169号243頁
- 参照法条
- 民法177条,民法898条,民法902条
論点13第902条民法
1 相続分の指定が遺留分減殺請求により減殺された場合の効果
2 特別受益に当たる贈与についてされたいわゆる持戻し免除の意思表示が遺留分減殺請求により減殺された場合における具体的相続分の算定方法
裁判要旨1 遺留分減殺請求により相続分の指定が減殺された場合には,遺留分割合を超える相続分を指定された相続人の指定相続分が,その遺留分割合を超える部分の割合に応じて修正される。
2 特別受益に当たる贈与についてされた当該贈与に係る財産の価額を相続財産に算入することを要しない旨の被相続人の意思表示が遺留分減殺請求により減殺された場合,当該贈与に係る財産の価額は,上記意思表示が遺留分を侵害する限度で,遺留分権利者である相続人の相続分に加算され,当該贈与を受けた相続人の相続分から控除される。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成24年1月26日 平成23(許)25
- 登載
- 集民 第239号635頁
- 参照法条
- (1,2につき)民法1031条 (1につき)民法902条 (2につき)民法903条
論点14第902条民法
相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合において,遺留分の侵害額の算定に当たり,遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することの可否
裁判要旨相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合には,遺言の趣旨等から相続債務については当該相続人にすべてを相続させる意思のないことが明らかであるなどの特段の事情のない限り,相続人間においては当該相続人が相続債務もすべて承継したと解され,遺留分の侵害額の算定に当たり,遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成21年3月24日 平成19(受)1548
- 登載
- 民集 第63巻3号427頁
- 参照法条
- 民法427条,民法899条,民法902条,民法908条,民法1029条,民法1031条
論点15第902条民法
1 遺言執行者は、共同相続人の相続分を指定する旨の遺言を根拠として、平成30年法律第72号の施行日前に開始した相続に係る相続財産である不動産についてされた所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴えの原告適格を有するか
2 相続財産の全部又は一部を包括遺贈する旨の遺言がされた場合における、上記の包括遺贈が効力を生じてからその執行がされるまでの間に包括受遺者以外の者に対してされた不動産の所有権移転登記の抹消登記手続又は一部抹消(更正)登記手続を求める訴えと遺言執行者の原告適格
3 複数の包括遺贈のうちの一つがその効力を生ぜず、又は放棄によってその効力を失った場合における、その効力を有しない包括遺贈につき包括受遺者が受けるべきであったものの帰すう
裁判要旨1 遺言執行者は、共同相続人の相続分を指定する旨の遺言を根拠として、平成30年法律第72号の施行日前に開始した相続に係る相続財産である不動産についてされた所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴えの原告適格を有するものではない。
2 相続財産の全部又は一部を包括遺贈する旨の遺言がされた場合において、遺言執行者は、上記の包括遺贈が効力を生じてからその執行がされるまでの間に包括受遺者以外の者に対する所有権移転登記がされた不動産について、上記登記のうち上記不動産が相続財産であるとすれば包括受遺者が受けるべき持分に関する部分の抹消登記手続又は一部抹消(更正)登記手続を求める訴えの原告適格を有する。
3 複数の包括遺贈のうちの一つがその効力を生ぜず、又は放棄によってその効力を失った場合、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときを除き、その効力を有しない包括遺贈につき包括受遺者が受けるべきであったものは、他の包括受遺者には帰属せず、相続人に帰属する。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 令和5年5月19日 令和4(受)540
- 登載
- 民集 第77巻4号1007頁
- 参照法条
- (1、2につき)民法(平成30年法律第72号による改正前のもの)1012条、民法(平成30年法律第72号による改正前のもの)1013条、民法(平成30年法律第72号による改正前のもの)1015条、民訴法第1編第3章 当事者 (1につき)民法(平成30年法律第72号による改正前のもの)902条1項 (2につき)民法(平成30年法律第72号による改正前のもの)964条 (3につき)民法990条、民法995条
論点16第902条民法
遺言により相続分がないものと指定され、遺留分侵害額請求権を行使した相続人は、特別寄与料を負担するか
裁判要旨遺言により相続分がないものと指定された相続人は、遺留分侵害額請求権を行使したとしても、特別寄与料を負担しない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 令和5年10月26日 令和4(許)14
- 登載
- 民集 第77巻7号1911頁
- 参照法条
- 民法902条、民法1046条、民法1050条
論点17第903条民法
相続人が被相続人から贈与された金銭をいわゆる特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合と受益額算定の方法
裁判要旨相続人が被相続人から贈与された金銭をいわゆる特別受益として遺留分算定の基礎となる財産の価額に加える場合には、贈与の時の金額を相続開始の時の貨幣価値に換算した価額をもつて評価すべきである。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和51年3月18日 昭和49(オ)1134
- 登載
- 民集 第30巻2号111頁
- 参照法条
- 民法903条,民法904条,民法1029条,民法1044条
論点18第903条民法
特定の財産がいわゆる特別受益財産であることの確認を求める訴えの適否
裁判要旨特定の財産がいわゆる特別受益財産であることの確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成7年3月7日 平成3(オ)252
- 登載
- 民集 第49巻3号893頁
- 参照法条
- 民法903条1項,民訴法225条
論点19第903条民法
共同相続人間においてされた無償による相続分の譲渡と民法903条1項に規定する「贈与」
裁判要旨共同相続人間においてされた無償による相続分の譲渡は,譲渡に係る相続分に含まれる積極財産及び消極財産の価額等を考慮して算定した当該相続分に財産的価値があるとはいえない場合を除き,上記譲渡をした者の相続において,民法
903条1項〈特別受益者の相続分〉に規定する「贈与」に当たる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成30年10月19日 平成29(受)1735
- 登載
- 民集 第72巻5号900頁
- 参照法条
- 民法903条1項,民法905条,民法1044条
論点20第903条民法
被相続人を保険契約者及び被保険者とし共同相続人の1人又は一部の者を保険金受取人とする養老保険契約に基づく死亡保険金請求権と民法903条
裁判要旨被相続人を保険契約者及び被保険者とし,共同相続人の1人又は一部の者を保険金受取人とする養老保険契約に基づき保険金受取人とされた相続人が取得する死亡保険金請求権は,民法
903条1項〈特別受益者の相続分〉に規定する遺贈又は贈与に係る財産には当たらないが,保険金の額,この額の遺産の総額に対する比率,保険金受取人である相続人及び他の共同相続人と被相続人との関係,各相続人の生活実態等の諸般の事情を総合考慮して,保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合には,同条の類推適用により,特別受益に準じて持戻しの対象となる。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成16年10月29日 平成16(許)11
- 登載
- 民集 第58巻7号1979頁
- 参照法条
- 民法903条,商法673条,商法675条1項
論点21第903条民法
民法九〇三条一項〈特別受益者の相続分〉により算定されるいわゆる具体的相続分の価額又は割合の確認を求める訴えの適否
裁判要旨民法
九〇三条一項〈特別受益者の相続分〉により算定されるいわゆる具体的相続分の価額又はその価額の遺産の総額に対する割合の確認を求める訴えは、確認の利益を欠くものとして不適法である。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成12年2月24日 平成11(受)110
- 登載
- 民集 第54巻2号523頁
- 参照法条
- 民法903条1項,民訴法134条
論点22第903条民法
民法九〇三条一項〈特別受益者の相続分〉の定める相続人に対する贈与と遺留分減殺の対象
裁判要旨民法
九〇三条一項〈特別受益者の相続分〉の定める相続人に対する贈与は、右贈与が相続開始よりも相当以前にされたものであって、その後の時の経過に伴う社会経済事情や相続人など関係人の個人的事情の変化をも考慮するとき、減殺請求を認めることが右相続人に酷であるなどの特段の事情のない限り、同法
一〇三〇条〈配偶者居住権の存続期間〉の定める要件を満たさないものであっても、遺留分減殺の対象となる。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成10年3月24日 平成9(オ)2117
- 登載
- 民集 第52巻2号433頁
- 参照法条
- 民法903条1項,民法1030条,民法1031条,民法1044条
論点23第904条民法
家事審判法九条一項乙類九号の二の寄与分を定める処分の審判の合憲性
裁判要旨家事審判法九条一項乙類九号の二の寄与分を定める処分の審判は、憲法三二条、八二条に違反しない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和60年7月4日 昭和60(ク)226
- 登載
- 集民 第145号131頁
- 参照法条
- 家事審判法9条1項乙類9号の2,民法904条の2,憲法32条,憲法82条
論点24第904条民法
民法応急措置法施行前父の分家により子のために開始した後見は同法の施行により終了するか
裁判要旨民法応急措置法施行前、父の分家により子のため後見開始し、親族会により選任された後見人があるが、同法の施行により右後見は終了しない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和30年7月29日 昭和27(オ)1023
- 登載
- 民集 第9巻9号1169頁
- 参照法条
- 民法応急措置法3条,民法応急措置法6条,旧民法904条
論点25第905条民法
共同相続人の一人が遺産たる特定不動産に対する共有持分権を譲渡した場合と民法九〇五条の適用又は類推適用の可否
裁判要旨共同相続人の一人が遺産を構成する特定の不動産について同人の有する共有持分権を第三者に譲渡した場合に、民法
九〇五条〈相続分の取戻権〉の規定を適用又は類推適用することはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和53年7月13日 昭和52(オ)1171
- 登載
- 集民 第124号317頁
- 参照法条
- 民法905条
論点26第905条民法
相続税法五五条本文にいう「相続分」と共同相続人間の譲渡に係る相続分
裁判要旨相続税法五五条本文にいう「相続分」には、共同相続人間の譲渡に係る相続分が含まれる。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成5年5月28日 平成1(行ツ)162
- 登載
- 集民 第169号99頁
- 参照法条
- 相続税法55条本文,民法905条1項
論点27第905条民法
共同相続人のうち自己の相続分の全部を譲渡した者と遺産確認の訴えの当事者適格
裁判要旨共同相続人のうち自己の相続分の全部を譲渡した者は,遺産確認の訴えの当事者適格を有しない。
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 平成26年2月14日 平成23(受)603
- 登載
- 民集 第68巻2号113頁
- 参照法条
- 民訴法第1編第3章 当事者,民訴法40条,民訴法134条,民法898条,民法905条
論点28第905条民法
1 共同相続人間においてされた相続分の譲渡に伴って生ずる農地の権利移転についての農地法3条1項〈私権の享有は、出生に始まる。〉の許可の要否
2 共同相続人間の相続分の贈与を原因とする農地の持分移転登記の申請を農地法3条1項の許可を証する書面の添付がないことを理由に却下することの可否
裁判要旨1 共同相続人間においてされた相続分の譲渡に伴って生ずる農地の権利移転については,農地法3条1項の許可を要しない。
2 共同相続人の共有の相続登記がされている農地につき,「相続分の贈与」を原因として共同相続人の1人に対する他の共同相続人の持分の移転登記が申請された場合には,登記官は,農地法3条1項の許可を証する書面の添付がないことを理由に申請を却下することはできない。
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成13年7月10日 平成11(行ヒ)24
- 登載
- 民集 第55巻5号955頁
- 参照法条
- 民法905条,農地法3条1項,不動産登記法35条1項,不動産登記法49条