民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第1023条前の遺言と後の遺言との抵触等

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原文整理テーマ別まとめ
遺言/遺言の撤回及び取消しステップ 1 / 1 遺言の撤回及び取消し遺言の撤回及び取消しについて、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分について、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。
  • 撤回の効果が及ぶのは前の遺言のうち後の遺言と抵触する部分に限られる。
  • 第1項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用される。
  • 後の遺言や生前処分その他の法律行為に撤回の意思表示がなくても、抵触関係があれば撤回したものとみなされる。

第1023条の抵触・撤回みなしの整理

原文解釈横スクロールできます
区分対象抵触の相手効果
第1項前の遺言後の遺言抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす
第2項(準用)遺言遺言後の生前処分その他の法律行為前項の規定を準用し、抵触する部分については撤回したものとみなす

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法遺言無効確認
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和56(オ)487
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和57年4月30日 破棄差戻
登載
民集 第36巻4号763頁
参照法条
民法553条,民法554条,民法1022条,民法1023条
判示事項
負担の履行期が贈与者の生前と定められた負担付死因贈与の受贈者が負担の全部又はこれに類する程度の履行をした場合と民法一〇二二条、一〇二三条の規定の準用の有無
裁判要旨負担の履行期が贈与者の生前と定められた負担付死因贈与の受贈者が負担の全部又はこれに類する程度の履行をした場合には、右契約締結の動機、負担の価値と贈与財産の価値との相関関係、契約上の利害関係者間の身分関係その他の生活関係等に照らし右契約の全部又は一部を取り消すことがやむをえないと認められる特段の事情がない限り、民法一〇二二条、一〇二三条の各規定は準用されない。
民法所有権移転登記
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和56(オ)310
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年11月13日 棄却
登載
民集 第35巻8号1251頁
参照法条
民法1023条
判示事項
終生扶養を受けることを前提として養子縁組をしたうえその所有する不動産の大半を養子に遺贈する旨の遺言をした者がその後養子に対する不信の念を深くして協議離縁をした場合と遺言の取消
裁判要旨終生扶養を受けることを前提として養子縁組をしたうえその所有する不動産の大半を養子に遺贈する旨の遺言をした者が、その後養子に対する不信の念を深くして協議離縁をし、法律上も事実上も扶養を受けないことにした場合には、右遺言は、その後にされた協議離縁と抵触するものとして、民法一〇二三条二項の規定により取り消されたものとみなすべきである。
民法遺言執行者不存在確認等請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和40(オ)706
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和43年12月24日 棄却
登載
民集 第22巻13号3270頁
参照法条
民法1023条
判示事項
遺言による寄附行為に基づく財団の設立行為がされたあとで遺言者の生前処分の寄附行為に基づく財団の設立行為がされた場合と遺言の取消
裁判要旨遺言による寄附行為に基づく財団の設立行為がされたあとで、遺言者の遺言後にされた生前処分の寄附行為に基づく財団設立行為がされて両者が競合する形式になつた場合において、右生前処分が遺言と抵触してその遺言が取り消されたとみなされるためには、少なくとも、右生前処分の寄附行為に基づく財団設立行為が、主務官庁の許可によつてその財団が設立され、その効果の生じたことを必要とする。

実務注記

原文解釈
  1. 撤回とみなされる範囲は抵触部分に限定前の遺言の全部が撤回されるのではなく、後の遺言と抵触する部分についてのみ撤回したものとみなされる。
  2. 撤回の意思表示は不要後の遺言で明示的に撤回する旨を述べていなくても、内容が抵触していれば法律上当然に撤回したものとみなされる。
  3. 生前処分その他の法律行為にも準用第1項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用される。
  4. 抵触の相手方の範囲抵触の相手となるのは「後の遺言」(第1項)と「遺言後の生前処分その他の法律行為」(第2項)である。

条文原文

原文ママ
民法 第1023条(前の遺言と後の遺言との抵触等)
(前の遺言と後の遺言との抵触等)
第千二十三条前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。
2前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。

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