民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第466条債権の譲渡性

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原文整理テーマ別まとめ
総則/債権の譲渡ステップ 1 / 1 債権の譲渡債権の譲渡について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 債権は譲り渡すことができるが、その性質がこれを許さないときはこの限りでない(1項)。
  • 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(譲渡制限の意思表示)をしたときであっても、債権の譲渡はその効力を妨げられない(2項)。
  • 譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は債務の履行を拒むことができ、かつ譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって対抗することができる(3項)。
  • 債務者が債務を履行しない場合において、その第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については3項の規定は適用されない(4項)。

第466条 要件・効果一覧

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項内容区分要件・効果
第1項債権譲渡の原則・例外債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
第2項譲渡制限の意思表示と譲渡の効力当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(譲渡制限の意思表示)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
第3項悪意・重過失の譲受人等への対抗譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。
第4項第3項の適用除外債務者が債務を履行しない場合において、前項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、前項の規定は適用しない。

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法債権取立
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和52(オ)884
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和53年2月23日 棄却
登載
民集 第32巻1号11頁
参照法条
地方自治法203条,民法466条,民訴法618条1項5号
判示事項
地方議会議員の報酬請求権の譲渡性
裁判要旨地方議会の議員の報酬請求権は、条例に譲渡禁止の規定がない限り、譲渡することができる。
民法転付債権請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和48(オ)823
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和52年3月17日 棄却
登載
民集 第31巻2号308頁
参照法条
民法119条,民法466条,民法467条
判示事項
譲渡禁止の特約のある指名債権を譲受人が特約の存在を知つて譲り受けたのち債務者がその譲渡につき承諾を与えた場合と承諾後債権の差押・転付命令を得た第三者に対する右債権譲渡の効力
裁判要旨譲渡禁止の特約のある指名債権を譲受人が特約の存在を知つて譲り受けた場合でも、債務者がその譲渡につき承諾を与えたときは、債権譲渡は譲渡の時にさかのぼつて有効となり、譲渡に際し債権者から債務者に対して確定日付のある譲渡通知がされている限り、債務者は、右承諾後に債権の差押・転付命令を得た第三者に対しても債権譲渡の効力を対抗することができる。
民法預金支払請求
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
昭和47(オ)111
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年7月19日 破棄差戻
登載
民集 第27巻7号823頁
参照法条
民法466条2項
判示事項
民法四六六条二項但書と重大な過失のある第三者
裁判要旨譲渡禁止の特約のある債権の譲受人は、その特約の存在を知らないことにつき重大な過失があるときは、その債権を取得しえない。

実務注記

原文解釈
  1. 性質による譲渡制限(1項ただし書)条文は「その性質がこれを許さないとき」に限り譲渡性の例外を認めている。条文上、具体的な性質の内容は示されていない。
  2. 譲渡制限の意思表示があっても譲渡自体は有効(2項)当事者が譲渡を禁止・制限する旨の意思表示をしていても、債権譲渡の効力は妨げられないと条文に明記されている。
  3. 対抗できる相手の主観的要件(3項)3項の対抗が及ぶのは「譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった」譲受人その他の第三者に限られる。
  4. 3項の効果は2つ(3項)債務者に認められるのは「債務の履行を拒むこと」と「譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもって対抗すること」の両方であることが条文に定められている。
  5. 3項の適用除外の3要件(4項)①債務者が債務を履行しないこと、②第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をしたこと、③その期間内に履行がないこと、の全てが揃った場合に3項が適用されない。

条文原文

原文ママ
民法 第466条(債権の譲渡性)
(債権の譲渡性)
第四百六十六条債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
2当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効力を妨げられない。
3前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。
4前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定する第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、その債務者については、適用しない。

一次情報