この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。
- 取消しの対象は「その行為」、すなわち詐術を用いて行われた当該行為である。
- 要件は「行為能力者であることを信じさせるため」の「詐術」を「用いた」ことである。
- 本条は制限行為能力者が詐術を用いた場合の取消権の制限を定めるものである。
第21条の要件
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 主体 | 目的 | 手段 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 取消権の制限 | 制限行為能力者 | 行為能力者であることを信じさせるため | 詐術を用いたとき | その行為を取り消すことができない |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法基本選挙人名簿異議決定取消請求
- 位置づけ
- 最高裁大法廷 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和29(オ)412
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和29年10月20日 棄却
- 登載
- 民集 第8巻10号1907頁
- 参照法条
- 公職選挙法20条,民法21条
- 判示事項
- 一 法令における住所の意義 二 修学のため寄宿舎で生活している学生の選挙人名簿登録の要件としての住所認定の一事例
裁判要旨一 およそ法令において人の住所につき法律上の効果を規定している場合、反対の解釈をなすべき特段の事由のない限り、その住所とは各人の生活の本拠を指すものと解するを相当とする。
二 大学の学生が大学附属の寄宿舎で起臥し、実家からの距離が遠く通学が不可能ないし困難なため、多数の応募学生のうちから厳選のうえ入寮を許され、最も長期の者は四年間最も短期の者でも一年間在寮の予定の下に右寮に居住し名簿調製期日までに最も長期の者は約三年、最も短期の者でも五ケ月間を経過しており、休暇に際してはその全期間またはその一部を郷里またはそれ以外の親戚の許に帰省するけれども、配偶者があるわけでもなく、また、管理すべき財産を持つているわけでもないので、従つて休暇以外は、しばしば実家に帰る必要もなく、またその事実もなく、主食の配給も特別の場合を除いては寄宿舎所在村で受けており、住民登録法による登録も本件名簿調製期日には概ね同村でなされており、登録されていない者も故意に登録の手続をとらなかつたのでない場合はそれらの者については、選挙人名簿調製期日まで三箇月間は同村内に住所があつたものと解するを相当とする。
二 大学の学生が大学附属の寄宿舎で起臥し、実家からの距離が遠く通学が不可能ないし困難なため、多数の応募学生のうちから厳選のうえ入寮を許され、最も長期の者は四年間最も短期の者でも一年間在寮の予定の下に右寮に居住し名簿調製期日までに最も長期の者は約三年、最も短期の者でも五ケ月間を経過しており、休暇に際してはその全期間またはその一部を郷里またはそれ以外の親戚の許に帰省するけれども、配偶者があるわけでもなく、また、管理すべき財産を持つているわけでもないので、従つて休暇以外は、しばしば実家に帰る必要もなく、またその事実もなく、主食の配給も特別の場合を除いては寄宿舎所在村で受けており、住民登録法による登録も本件名簿調製期日には概ね同村でなされており、登録されていない者も故意に登録の手続をとらなかつたのでない場合はそれらの者については、選挙人名簿調製期日まで三箇月間は同村内に住所があつたものと解するを相当とする。
民法農地買収計画取消請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和38(オ)641
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和38年11月19日 棄却
- 登載
- 民集 第17巻11号1408頁
- 参照法条
- 自作農創設特別措置法3条1項1号,民法21条
- 判示事項
- 自作農創設特別措置法上の住所と認めても違法でないとされた事例。
裁判要旨甲町に本籍を有し、風呂屋兼農業を営んでいる父とともに暮らしていた者が、父から農地の贈与を受けて分家し右農地の所在する乙町に本籍を定め、転居の届出もなし、同所において、供出米を納入し、生活必需品の配給を受け、また公租公課等を負担していた事実があつても、分家後も依然本家で風呂屋の手伝いをして生活し、右農地も本家において管理耕作していた等原審認定のような事情(原判決理由参照)のもとでは、甲町をもつて同人の自作農創設特別措置法上の住所と認めても違法ではない。
実務注記
原文解釈- 主体の確認本条の適用対象は「制限行為能力者」であることが条文上の要件である。
- 目的要件の確認詐術は「行為能力者であることを信じさせるため」に用いられたものであることを要する。
- 手段要件の確認「詐術を用いたとき」に該当する事実の有無を確認する。
- 効果の範囲取消しができなくなるのは「その行為」であり、条文上取消権自体が制限される。
条文原文
原文ママ民法 第21条(制限行為能力者の詐術)
(制限行為能力者の詐術)
第二十一条制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第21条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。