民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第169条判決で確定した権利の消滅時効

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原文整理テーマ別まとめ
時効/消滅時効ステップ 1 / 1 消滅時効消滅時効について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあっても、その時効期間は十年となる。
  • 本条は時効期間が十年より短い場合について時効期間を十年に変更する規定である。
  • 前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については適用されない。

第169条の適用要件

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区分対象要件効果
第1項確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利十年より短い時効期間の定めがあるものであることその時効期間は、十年とする
第2項(適用除外)確定の時に弁済期の到来していない債権前項の規定に該当する場合であること前項の規定は、適用しない

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
民法管理費等請求事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成14(受)248
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成16年4月23日 その他
登載
民集 第58巻4号959頁
参照法条
民法169条,建物の区分所有等に関する法律19条,建物の区分所有等に関する法律30条1項
判示事項
マンション管理組合が組合員である区分所有者に対して有する管理費及び特別修繕費に係る債権が民法169条所定の債権に当たるとされた事例
裁判要旨マンション管理組合が組合員である区分所有者に対して有する管理費及び特別修繕費に係る債権が,管理規約の規定に基づいて,区分所有者に対して発生するものであり,その具体的な額は総会の決議によって確定し,月ごとに支払われるものであるときは,当該債権は民法169条所定の債権に当たる。

(補足意見がある。)
民法供託金取戻却下決定取消請求事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成10(行ツ)22
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成13年11月27日 棄却
登載
民集 第55巻6号1334頁
参照法条
供託法8条2項,民法166条1項,民法167条1項,民法169条,民法496条1項
判示事項
1 弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効の起算点 2 債権者不確知を原因とする弁済供託に係る供託金取戻請求の却下処分が違法とされた事例
裁判要旨1 弁済供託における供託金取戻請求権の消滅時効は,過失なくして債権者を確知することができないことを原因とする弁済供託の場合を含め,供託者が免責の効果を受ける必要が消滅した時から進行する。
2 過失なくして債権者を確知することができないことを原因として賃料債務についてされた弁済供託につき,同債務の各弁済期の翌日から民法169条所定の5年の時効期間が経過した時から更に10年が経過する前にされた供託金取戻請求に対し,同取戻請求権の消滅時効が完成したとしてこれを却下した処分は,違法である。
民法放送受信料請求事件
位置づけ
最高裁 / 裁判集登載
事件番号
平成25(受)2024
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成26年9月5日 棄却
登載
集民 第247号159頁
参照法条
民法169条,放送法(平成22年法律第65号による改正前のもの)32条,放送法64条
判示事項
日本放送協会の放送の受信についての契約に基づく受信料債権の消滅時効期間
裁判要旨受信料が月額又は6箇月若しくは12箇月前払額で定められ,その支払方法が2箇月ごとの各期に当該期分を一括して支払う方法又は6箇月分若しくは12箇月分を一括して前払する方法によるものとされている日本放送協会の放送の受信についての契約に基づく受信料債権の消滅時効期間は,民法169条により5年と解すべきである。

実務注記

原文解釈
  1. 対象は「確定判決」に限られない条文は「確定判決又は確定判決と同一の効力を有するもの」によって確定した権利を対象としており、確定判決そのものだけでなく、これと同一の効力を有するものによって確定した権利も含まれる。
  2. 十年より短い時効期間の定めがある場合が対象本条が適用されるのは「十年より短い時効期間の定めがあるもの」であり、その時効期間は十年とされる。
  3. 確定の時に弁済期未到来の債権は適用除外第2項により、確定の時に弁済期の到来していない債権については、第1項の規定(時効期間を十年とする規定)は適用されない。

条文原文

原文ママ
民法 第169条(判決で確定した権利の消滅時効)
(判決で確定した権利の消滅時効)
第百六十九条確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする。
2前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。

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