地方税法 / テーマ別まとめ

総則/地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整

地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

地方税法第14条から第14条の19までは、地方団体の徴収金が納税者又は特別徴収義務者の財産についてどこまで他の債権に優先して徴収されるかを定めた規定群である。原則として地方税はすべての公課その他の債権に先立って徴収されるが、滞納処分費用や、地方税の法定納期限等より前に設定された質権・抵当権・先取特権・留置権・担保のための仮登記などとの間では、優先関係が逆転したり細かく調整されたりする。実務担当者は、差押え・交付要求の先後関係や担保権の設定時期によって回収できる順位が変わる点を押さえておく必要がある。

地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整
場面優先関係条文
総財産からの徴収原則として地方税が他の債権に優先14条
強制換価手続の費用手続費用が地方税に優先14条の2
直接の滞納処分費滞納処分費が他の債権に優先14条の3
たばこ税等(強制換価)対象物件の代金から他に優先14条の4
地方税等相互の充当順位まず地方税、次に延滞金等14条の5
差押えの先着手先に差し押さえた地方税が優先14条の6
交付要求の先着手先の交付要求が後より優先14条の7
担保を徴した地方税他の地方税・国税に優先14条の8
法定納期限等前の質権質権の被担保債権が優先14条の9
法定納期限等前の抵当権抵当権の被担保債権が優先14条の10
譲受前の質権・抵当権譲受前の担保権が優先14条の11
質権・抵当権の優先額通知時の債権額が限度14条の12
不動産保存等の先取特権先取特権の被担保債権が優先14条の13
不動産賃貸の先取特権等法定納期限等前なら優先14条の14
留置権留置権の被担保債権が最優先14条の15
担保権付財産の譲渡質権者等から不足分を徴収14条の16
担保のための仮登記仮登記の被担保債権が優先14条の17
譲渡担保財産不足時は譲渡担保財産から徴収14条の18
譲渡担保財産の換価特例買戻権登記等と一括換価可14条の19
  • 14条の優先対象には地方団体の徴収金・国税・その滞納処分費は含まれない
  • 登記できない質権・一部の先取特権は、強制換価手続で執行機関に設定事実等を証明した場合に限り優先効がある
  • 14条の9第2項は法人税割・事業税・地方消費税・個人市町村民税等の法定納期限等について特則を定める
  • 質権・抵当権の優先額は差押え又は交付要求の通知時の債権額が限度で、他の優先債権者を害する場合は限らない
  • 担保権付財産・譲渡担保財産からの徴収は、他の財産に滞納処分してもなお不足すると認められる場合に限る
  • 消滅すべき金銭債務が契約時に特定されていない担保のための仮登記・仮登録は滞納処分において効力を有しない
1

地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整

地方税優先の原則及び地方税と他の債権との調整について、条文は何を定めているか。

第14条地方税優先の原則地方税は原則すべての債権に優先1項判例 1件
  • 納税者等の総財産から、他の公課・債権より地方税を優先して徴収する
  • 国税・他の地方団体の徴収金及びその滞納処分費は対象外
  • 本節に別段の定めがある場合はその定めが優先する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_2条強制換価手続の費用の優先強制換価の手続費用が地方税より優先1項判例 1件
  • 交付要求した地方団体の徴収金は、強制換価手続の費用の次に徴収する
  • 換価代金から手続費用を引いた残りから地方税に充てる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_3条直接の滞納処分費の優先滞納処分費は他の債権より優先徴収1項判例なし
  • 自らの滞納処分による換価代金では滞納処分費(督促手数料含む)を最優先で徴収
  • 他の地方団体の徴収金・国税その他の債権より先に充てる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_4条強制換価の場合の道府県たばこ税等の優先たばこ税等は対象物件の代金から優先1項判例 1件
  • 第13条の3〈強制換価の場合の道府県たばこ税等の徴収〉で徴収する地方団体の徴収金は、原因となった物件の換価代金から優先徴収
  • 他の地方団体の徴収金・国税その他の債権に先立って徴収する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_5条地方団体の徴収金のうちの優先順位配当はまず地方税、次に延滞金等2項判例なし
  • 地方税・延滞金・加算金に充てる金銭は、まず地方税に充当する
  • 滞納処分費はその原因となった地方団体の徴収金より先に配当・充当する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_6条差押先着手による地方税の優先先に差し押さえた地方税が優先2項判例なし
  • 地方税で先に差し押さえていれば、後の他の地方税・国税の交付要求より優先
  • 他の地方税・国税が先に差し押さえていれば、後の交付要求の地方税はその次
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_7条交付要求先着手による地方税の優先先にした交付要求が後より優先1項判例なし
  • 強制換価手続(破産手続を除く)で、先の交付要求の地方税が後より優先
  • 後にした交付要求の地方税は、先にした分の次に徴収される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_8条担保を徴した地方税の優先担保を取った地方税は先着手ルールより優先1項判例なし
  • 担保財産のある地方税は、差押え・交付要求の先着手ルールより優先して徴収
  • 他の地方団体の徴収金・国税に先立って換価代金から徴収する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_9条法定納期限等以前に設定された質権の優先法定納期限等より前の質権は地方税に優先5項・19号判例なし
  • 法定納期限等以前に設定された質権は、被担保債権を地方税より先に配当
  • 登記できない質権は、公正証書等での証明がなければ優先効が生じない
  • 証明を怠ると、本来劣後する後順位質権者にも優先を主張できない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_10条法定納期限等以前に設定された抵当権の優先法定納期限等より前の抵当権は地方税に優先1項判例なし
  • 法定納期限等以前に設定された抵当権の被担保債権は、地方税より先に配当
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_11条譲受前に設定された質権又は抵当権の優先財産譲受け前の質権・抵当権は地方税に優先2項判例なし
  • 質権・抵当権付きの財産を譲り受けた場合、その被担保債権が地方税より優先
  • 登記できない質権は、譲受け前の設定事実を証明した場合に限り優先
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_12条質権及び抵当権の優先額の限度等優先額は差押等の通知時の債権額が上限2項判例なし
  • 地方税に優先する質権・抵当権の元本額は、差押え等の通知時点の債権額が限度
  • 地方税に優先する他の債権者の権利を害する場合はこの限度は適用しない
  • 担保する債権額・極度額を増額登記した場合、増額分は登記時に新設定とみなす
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_12条質権及び抵当権の優先額の限度等優先額は差押等の通知時の債権額が上限2項判例なし
  • 地方税に優先する質権・抵当権の元本額は、差押え等の通知時点の債権額が限度
  • 地方税に優先する他の債権者の権利を害する場合はこの限度は適用しない
  • 担保する債権額・極度額を増額登記した場合、増額分は登記時に新設定とみなす
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_13条不動産保存の先取特権等の優先不動産保存等の先取特権は地方税に優先2項・5号判例なし
  • 不動産保存・不動産工事・立木・船舶関係等の先取特権の被担保債権が優先
  • 地方団体の徴収金のため動産を保存した者の先取特権も対象
  • 一部の先取特権は執行機関への証明が優先適用の条件になる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_14条法定納期限等以前にある不動産賃貸の先取特権等の優先法定納期限等より前の賃貸先取特権等は優先2項・4号判例なし
  • 不動産賃貸・不動産売買・借地借家法上・登記した一般の先取特権が対象
  • 地方税の法定納期限等以前からある場合、又は財産譲受け時にある場合に優先
  • 一部の先取特権は執行機関への証明が優先適用の条件になる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_15条留置権の優先留置権の被担保債権は最も優先して配当2項判例なし
  • 滞納処分による換価の場合、留置権の被担保債権は地方税より優先して配当
  • その債権は質権・抵当権・先取特権・担保のための仮登記の債権より先に配当
  • 留置権者が行政機関等に留置権の存在を証明した場合に限り適用
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_16条担保権付財産が譲渡された場合の地方税の徴収不足時は担保権者の配当予定額から徴収可5項・2号判例なし
  • 他に十分な財産がなく、滞納処分をしてもなお不足する場合に限り適用
  • 法定納期限等後に登記した質権・抵当権付き財産を譲渡した場合が対象
  • 徴収額は譲渡財産の換価代金から質権者等が受ける配当額を基準に算定
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_17条法定納期限等以前にされた仮登記により担保される債権の優先等法定納期限等より前の担保仮登記は地方税に優先4項判例なし
  • 担保のための仮登記が法定納期限等以前にあれば、その債権が地方税より優先
  • 消滅すべき金銭債務が契約時に特定されていない仮登記・仮登録は滞納処分で無効
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_18条譲渡担保権者の物的納税責任不足時は譲渡担保財産から徴収できる10項・2号判例なし
  • 納税者の財産に滞納処分してもなお不足する場合に限り、譲渡担保財産から徴収可能
  • 徴収前に譲渡担保権者へ金額等を文書で告知し、納税者にも通知する
  • 告知書発送から10日経過しても完納なければ、譲渡担保権者を第二次納税義務者とみなす
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第14_19条譲渡担保財産の換価の特例等買戻権の登記等は担保財産と一括換価できる2項判例なし
  • 買戻特約の登記等の権利者が滞納者本人であれば、権利と譲渡担保財産を一括換価可能
  • 譲渡担保財産からの徴収に必要な事項は政令で定める
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第14条地方税法

地方団体の徴収金につき連帯納入義務者がある場合の法定納期限等

裁判要旨地方団体の徴収金につき連帯納入義務者がある場合における法定納期限等は、各連帯納入義務者ごとに行われる税額確定手続に応じて各別に定まる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成元年7月14日 昭和60(オ)109
登載
集民 第157号403頁
参照法条
地方税法10条,地方税法14条の9第1項,地方税法14条の10,民法440条
論点2第14_2条地方税法

料理飲食等消費税の逋脱につき通告処分の対象とするほかに重加算金の徴収を定める地方税法の規定が憲法一四条に違反するという主張を欠前提で処理した事例

裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和54年10月19日 昭和53(あ)1079
登載
集刑 第216号143頁
参照法条
憲法14条,地方税法128条,地方税法139条,地方税法142条
論点3第14_4条地方税法

仕入れた重油及び灯油を石油精製工場に持ち込み,同工場を設置する会社に委託してこれらを軽油にし,販売先に譲渡する取引を行っていた業者について,上記業者が当該軽油の所有権を原始取得していなかった疑いがあることのみを理由として,上記業者は地方税法(平成21年法律第9号による改正前のもの)700条の4第1項5号にいう「軽油の製造」を行ったとはいえないから上記業者を同号に基づく軽油引取税の納税義務者であると解する余地はないとした原審の判断に違法があるとされた事例

裁判要旨仕入れた重油及び灯油を石油精製工場に持ち込み,同工場を設置する会社に委託してこれらを軽油にし,販売先に譲渡する取引を行っていた業者が,上記会社との協議や連絡,原料の調達,保管,運搬に関する手配,手数料の支払等に関し重要な役割を担い,販売先への働き掛けを行っていたほか,販売代金の徴収,各種経費の支払等に関して主導的な役割を果たし,これらの関与の対価として多額の利得を得ていたことがうかがわれるなど判示の事情の下では,上記業者が当該軽油の所有権を原始取得していなかった疑いがあることのみを理由として,上記業者は地方税法(平成21年法律第9号による改正前のもの)700条の4第1項5号にいう「軽油の製造」を行ったとはいえないから上記業者を同号に基づく軽油引取税の納税義務者であると解する余地はないとした原審の判断には,違法がある。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成22年2月16日 平成20(行ヒ)356
登載
民集 第64巻2号349頁
参照法条
地方税法(平成17年法律第5号による改正前のもの)700条の3第1項,地方税法(平成21年法律第9号による改正前のもの)700条の4第1項5号,地方税法(平成21年法律第9号による改正前のもの)700条の4の2第1項,地方税法144条の2第1項,地方税法144条の3第1項5号,地方税法144条の4第1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

地方税法 第14条(地方税優先の原則) 詳細ページ
(地方税優先の原則)
第十四条地方団体の徴収金は、納税者又は特別徴収義務者の総財産について、本節に別段の定がある場合を除き、すべての公課(滞納処分の例により徴収することができる債権に限り、かつ、地方団体の徴収金並びに国税及びその滞納処分費(以下本章において「国税」という。)を除く。以下本章において同じ。)その他の債権に先だつて徴収する。
地方税法 第14_2条(強制換価手続の費用の優先) 詳細ページ
(強制換価手続の費用の優先)
第十四条の二納税者又は特別徴収義務者の財産につき強制換価手続が行われた場合において、地方団体の徴収金の交付要求をしたときは、その地方団体の徴収金は、その手続により配当すべき金銭(以下本章において「換価代金」という。)につき、当該強制換価手続に係る費用に次いで徴収する。
地方税法 第14_3条(直接の滞納処分費の優先) 詳細ページ
(直接の滞納処分費の優先)
第十四条の三納税者又は特別徴収義務者の財産を地方団体の徴収金の滞納処分により換価したときは、その滞納処分に係る滞納処分費(督促手数料を含む。第十四条の五第二項及び第十四条の二十において同じ。)は、次条、第十四条の八から第十四条の十一まで、第十四条の十二の二第一項、第十四条の十三から第十四条の十五まで及び第十四条の十七の規定にかかわらず、その換価代金につき、他の地方団体の徴収金、国税その他の債権に先立つて徴収する。
地方税法 第14_4条(強制換価の場合の道府県たばこ税等の優先) 詳細ページ
(強制換価の場合の道府県たばこ税等の優先)
第十四条の四第十三条の三の規定により徴収する地方団体の徴収金は、第十四条の六から第十四条の十一まで、第十四条の十二の二第一項及び第十四条の十三から第十四条の十五までの規定にかかわらず、その徴収の基因となつた売渡し又は引取り等に係る物件の換価代金につき、他の地方団体の徴収金、国税その他の債権に先立つて徴収する。
地方税法 第14_5条(地方団体の徴収金のうちの優先順位) 詳細ページ
(地方団体の徴収金のうちの優先順位)
第十四条の五地方団体の徴収金を滞納処分により徴収する場合において、当該地方団体の徴収金に配当された金銭を地方税及び当該地方税の延滞金、過少申告加算金、不申告加算金又は重加算金に充てるべきときは、その金銭は、まず地方税に充てるものとする。
2滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方団体の徴収金に先立つて配当し、又は充当する。
地方税法 第14_6条(差押先着手による地方税の優先) 詳細ページ
(差押先着手による地方税の優先)
第十四条の六納税者又は特別徴収義務者の財産につき地方団体の徴収金の滞納処分による差押をした場合において、他の地方団体の徴収金又は国税の交付要求があつたときは、当該差押に係る地方団体の徴収金は、その換価代金につき、当該交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に先だつて徴収する。
2納税者又は特別徴収義務者の財産につき他の地方団体の徴収金又は国税の滞納処分による差押があつた場合において、地方団体の徴収金の交付要求をしたときは、当該交付要求に係る地方団体の徴収金は、その換価代金につき、当該差押に係る地方団体の徴収金又は国税(第十四条の二の規定の適用を受ける費用を除く。)に次いで徴収する。
地方税法 第14_7条(交付要求先着手による地方税の優先) 詳細ページ
(交付要求先着手による地方税の優先)
第十四条の七納税者又は特別徴収義務者の財産につき強制換価手続(破産手続を除く。)が行われた場合において、地方団体の徴収金及び国税の交付要求があつたときは、その換価代金につき、先にされた交付要求に係る地方団体の徴収金は、後にされた交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に先だつて徴収し、後にされた交付要求に係る地方団体の徴収金は、先にされた交付要求に係る地方団体の徴収金又は国税に次いで徴収する。
地方税法 第14_8条(担保を徴した地方税の優先) 詳細ページ
(担保を徴した地方税の優先)
第十四条の八地方団体の徴収金につき徴した担保財産があるときは、前二条の規定にかかわらず、当該地方団体の徴収金は、その換価代金につき、他の地方団体の徴収金及び国税に先だつて徴収する。
地方税法 第14_9条(法定納期限等以前に設定された質権の優先) 詳細ページ
(法定納期限等以前に設定された質権の優先)
第十四条の九納税者又は特別徴収義務者がその財産上に質権を設定している場合において、その質権が地方団体の徴収金の法定納期限等(次の各号に掲げる地方税については、それぞれ当該各号に定める日とし、当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税に係る当該各号に定める日とし、その他の地方税に係る地方団体の徴収金については、法定納期限とする。以下この章において同じ。)以前に設定されているものであるときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その質権により担保される債権に次いで徴収する。
一法定納期限後にその納付し、又は納入すべき税額が確定した地方税その納付又は納入の告知書を発した日(申告により税額が確定されたものについては、その申告があつた日)
二法定納期限前に繰上徴収に係る告知がされた地方税その告知により指定された納期限
三随時に課する地方税その納付の告知書を発した日
四第十四条の十八第二項又は第十六条の四第二項(同条第十二項において準用する場合を含む。)の規定により告知し、又は通知した金額の地方税これらの規定による告知書又は通知書を発した日
五相続人の固有の財産から徴収する被相続人の地方税及び相続財産から徴収する相続人の固有の地方税(相続があつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。)その相続があつた日
六被合併法人に属していた財産から徴収する合併後存続する法人又は当該合併に係る他の被合併法人の固有の地方税及び合併後存続する法人の固有の財産から徴収する被合併法人の地方税(合併のあつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。)その合併のあつた日
七分割を無効とする判決の確定により当該分割をした法人(以下この号において「分割法人」という。)に属することとなつた財産から徴収する分割法人の固有の地方税及び分割法人の固有の財産から徴収する分割法人の第十条の三に規定する連帯して納付し、又は納入する義務に係る地方税(当該判決が確定した日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。)当該判決が確定した日
八分割承継法人の当該分割をした法人から承継した財産(以下この号において「承継財産」という。)から徴収する分割承継法人の固有の地方税、分割承継法人の固有の財産から徴収する分割承継法人の第十条の四に規定する連帯して納付し、又は納入する責任(以下この号において「連帯納税責任」という。)に係る地方税及び分割承継法人の承継財産から徴収する分割承継法人の連帯納税責任に係る当該分割に係る他の分割をした法人の地方税(分割のあつた日前にその納付し、又は納入すべき税額が確定したものに限る。)その分割のあつた日
九第二次納税義務者又は保証人として納付し、又は納入すべき地方税第十一条第一項(これを準用する場合を含む。)の納付又は納入の通知書を発した日
2次の各号に掲げる地方税について前項、次条、第十四条の十四第一項、第十四条の十六第一項、第十四条の十七第一項、第十四条の十八第九項及び第十四条の二十第二号の規定を適用する場合には、当該地方税に係る法定納期限等は、それぞれ当該各号に定める期限又は日とし、当該地方税に係る督促手数料、延滞金、過少申告加算金、不申告加算金、重加算金及び滞納処分費については、その徴収の基因となつた地方税に係る当該各号に定める期限又は日とする。
一法人税の課税に基づいて課する道府県民税又は市町村民税の法人税割(これらと併せて課する均等割を含む。)当該法人税の国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第十五条第一項に規定する法定納期限等
二法人税の課税標準を基準として課する事業税の所得割(これと併せて課する付加価値割及び資本割又は収入割を含む。)当該法人税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
三所得税の課税標準を基準として課する事業税当該所得税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
四消費税の課税に基づいて課する地方消費税当該消費税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
五個人の市町村民税(これと併せて課する個人の道府県民税を含む。以下この号において同じ。)次に掲げる個人の市町村民税の区分に応じそれぞれ次に定める期限又は日
イ所得税の課税標準を基準として課する普通徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税(これと併せて課する均等割を含む。)当該所得税の国税徴収法第十五条第一項に規定する法定納期限等
ロ第三百二十一条の三の規定により特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税第三百二十一条の四第二項に規定する期限(当該期限後にされた通知に係る特別徴収税額については、当該通知があつた日)
ハ第三百二十一条の七の二第一項及び第二項並びに第三百二十一条の七の八第一項の規定により特別徴収の方法によつて徴収する個人の市町村民税第三百二十一条の七の五第一項(第三百二十一条の七の八第三項において準用する場合を含む。)に規定する年金保険者に対する通知の期限
六第七百六条第二項及び第三項、第七百十八条の七第一項及び第二項並びに第七百十八条の八第一項の規定により特別徴収の方法によつて徴収する国民健康保険税第七百十八条の三第一項(第七百十八条の六、第七百十八条の七第三項又は第七百十八条の八第三項において準用する場合を含む。)に規定する年金保険者に対する通知の期限
3第一項の規定は、登記(登録及び電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録を含む。以下この章において同じ。)をすることができる質権以外の質権については、その質権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、その設定の事実を証明した場合に限り適用する。この場合において、有価証券を目的とする質権以外の質権については、その証明は、次の各号に掲げる書類によつてしなければならない。
一公正証書
二登記所又は公証人役場において日付のある印章が押されている私署証書
三郵便法(昭和二十二年法律第百六十五号)第四十八条第一項の規定により内容証明を受けた証書
四民法施行法(明治三十一年法律第十一号)第七条第一項において準用する公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第六十条第四項の規定により交付を受けた書面
4前項各号の規定により証明された質権は、第一項の規定の適用については、民法施行法第五条の規定により確定日付があるものとされた日に設定されたものとみなす。
5第一項の質権を有する者は、第三項の証明をしなかつたため地方団体の徴収金におくれる金額の範囲内においては、第一項の規定により地方団体の徴収金に優先する後順位の質権者に対して優先権を行うことができない。
地方税法 第14_10条(法定納期限等以前に設定された抵当権の優先) 詳細ページ
(法定納期限等以前に設定された抵当権の優先)
第十四条の十納税者又は特別徴収義務者が地方団体の徴収金の法定納期限等以前にその財産上に抵当権を設定しているときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その抵当権により担保される債権に次いで徴収する。
地方税法 第14_11条(譲受前に設定された質権又は抵当権の優先) 詳細ページ
(譲受前に設定された質権又は抵当権の優先)
第十四条の十一納税者又は特別徴収義務者が質権又は抵当権の設定されている財産を譲り受けたときは、地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その質権又は抵当権により担保される債権に次いで徴収する。
2前項の規定は、登記をすることができる質権以外の質権については、その質権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、同項の譲受前にその質権が設定されている事実を証明した場合に限り適用する。この場合においては、第十四条の九第三項後段及び第四項の規定を準用する。
地方税法 第14_12条(質権及び抵当権の優先額の限度等) 詳細ページ
(質権及び抵当権の優先額の限度等)
第十四条の十二前三条の規定に基き地方団体の徴収金に先だつ質権又は抵当権により担保される債権の元本の金額は、その質権者又は抵当権者がその地方団体の徴収金に係る差押又は交付要求の通知を受けた時における債権額を限度とする。ただし、その地方団体の徴収金に優先する他の債権を有する者の権利を害することとなるときは、この限りでない。
2質権又は抵当権により担保される債権額又は極度額を増加する登記がされた場合には、その登記がされた時において、その増加した債権額又は極度額につき新たに質権又は抵当権が設定されたものとみなして、前三条の規定を適用する。
地方税法 第14_13条(不動産保存の先取特権等の優先) 詳細ページ
(不動産保存の先取特権等の優先)
第十四条の十三次に掲げる先取特権が納税者又は特別徴収義務者の財産上にあるときは、地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その先取特権により担保される債権に次いで徴収する。
一不動産保存の先取特権
二不動産工事の先取特権
三立木の先取特権に関する法律(明治四十三年法律第五十六号)第一項の先取特権
四商法(明治三十二年法律第四十八号)第八百二条若しくは第八百四十二条の先取特権、船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(昭和五十年法律第九十四号)第九十五条第一項の先取特権又は船舶油濁等損害賠償保障法(昭和五十年法律第九十五号)第五十五条第一項の先取特権
五地方団体の徴収金に優先する債権のため又は地方団体の徴収金のために動産を保存した者の先取特権
2前項第三号から第五号までの規定(同項第三号に掲げる先取特権で登記をしたものに係る部分を除く。)は、その先取特権者が、強制換価手続において、その執行機関に対し、その先取特権がある事実を証明した場合に限り適用する。
地方税法 第14_14条(法定納期限等以前にある不動産賃貸の先取特権等の優先) 詳細ページ
(法定納期限等以前にある不動産賃貸の先取特権等の優先)
第十四条の十四次に掲げる先取特権が納税者又は特別徴収義務者の財産上に地方団体の徴収金の法定納期限等以前からあるとき、又は納税者若しくは特別徴収義務者がその先取特権のある財産を譲り受けたときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その先取特権により担保される債権に次いで徴収する。
一不動産賃貸の先取特権その他質権と同一の順位又はこれらに優先する順位の動産に関する特別の先取特権(前条第一項第三号から第五号までに掲げる先取特権を除く。)
二不動産売買の先取特権
三借地借家法(平成三年法律第九十号)第十二条又は接収不動産に関する借地借家臨時処理法(昭和三十一年法律第百三十八号)第七条に規定する先取特権
四登記をした一般の先取特権
2前条第二項の規定は、前項第一号に掲げる先取特権について準用する。
地方税法 第14_15条(留置権の優先) 詳細ページ
(留置権の優先)
第十四条の十五留置権が納税者又は特別徴収義務者の財産上にある場合において、その財産を滞納処分により換価したときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その留置権により担保されていた債権に次いで徴収する。この場合において、その債権は、質権、抵当権、先取特権又は第十四条の十七第一項に規定する担保のための仮登記により担保される債権に先立つて配当するものとする。
2前項の規定は、その留置権者が、滞納処分の手続において、その行政機関等に対し、その留置権がある事実を証明した場合に限り適用する。
地方税法 第14_16条(担保権付財産が譲渡された場合の地方税の徴収) 詳細ページ
(担保権付財産が譲渡された場合の地方税の徴収)
第十四条の十六納税者又は特別徴収義務者が他に地方団体の徴収金に充てるべき十分な財産がない場合において、その者がその地方団体の徴収金の法定納期限等後に登記した質権又は抵当権を設定した財産を譲渡したときは、納税者又は特別徴収義務者の財産につき滞納処分をしてもなおその地方団体の徴収金に不足すると認められるときに限り、その地方団体の徴収金は、その質権者又は抵当権者から、これらの者がその譲渡に係る財産の強制換価手続においてその質権又は抵当権によつて担保される債権につき配当を受けるべき金額のうちから徴収することができる。
2前項の規定により徴収することができる金額は、第一号に掲げる金額から第二号に掲げる金額を控除した額をこえることができない。
一前項の譲渡に係る財産の換価代金から同項に規定する債権が配当を受けるべき金額
二前号の財産を納税者又は特別徴収義務者の財産とみなし、その財産の換価代金につき前項の地方団体の徴収金の交付要求があつたものとした場合に同項の債権が配当を受けるべき金額
3地方団体の長は、第一項の規定により地方団体の徴収金を徴収するため、同項の質権者又は抵当権者に代位してその質権又は抵当権を実行することができる。
4地方団体の長は、第一項の規定により地方団体の徴収金を徴収しようとするときは、その旨を質権者又は抵当権者に通知しなければならない。
5地方団体の長は、第一項の譲渡に係る財産につき強制換価手続が行われた場合には、同項の規定により徴収することができる金額の地方団体の徴収金につき、執行機関に対し、交付要求をすることができる。
地方税法 第14_17条(法定納期限等以前にされた仮登記により担保される債権の優先等) 詳細ページ
(法定納期限等以前にされた仮登記により担保される債権の優先等)
第十四条の十七地方団体の徴収金の法定納期限等以前に納税者又は特別徴収義務者の財産につき、その者を登記義務者(登録義務者を含む。)として、仮登記担保契約に関する法律第一条に規定する仮登記担保契約に基づく仮登記又は仮登録(以下本条において「担保のための仮登記」という。)がされているときは、その地方団体の徴収金は、その換価代金につき、その担保のための仮登記により担保される債権に次いで徴収する。
2担保のための仮登記がされている納税者又は特別徴収義務者の財産上に、第十四条の十三第一項各号に掲げる先取特権があるとき、地方団体の徴収金の法定納期限等以前から第十四条の十四第一項各号に掲げる先取特権があるとき、又は地方団体の徴収金の法定納期限等以前に質権若しくは抵当権が設定され、若しくは担保のための仮登記がされているときは、その地方団体の徴収金は、仮登記担保契約に関する法律第三条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)に規定する清算金に係る換価代金につき、同法第四条第一項(同法第二十条において準用する場合を含む。)の規定により権利が行使されたこれらの先取特権、質権及び抵当権並びに同法第四条第二項(同法第二十条において準用する場合を含む。)において準用する同法第四条第一項の規定により権利が行使された同条第二項に規定する後順位の担保仮登記により担保される債権に次いで徴収する。
3第十四条の十一第一項の規定は、納税者又は特別徴収義務者が担保のための仮登記がされている財産を譲り受けたときについて、前条(第三項を除く。)の規定は、納税者又は特別徴収義務者が他に地方団体の徴収金に充てるべき十分な財産がない場合において、その者がその地方団体の徴収金の法定納期限等後に担保のための仮登記をした財産を譲渡したときについて、それぞれ準用する。
4仮登記担保契約に関する法律第一条に規定する仮登記担保契約で、消滅すべき金銭債務がその契約の時に特定されていないものに基づく仮登記及び仮登録は、地方団体の徴収金の滞納処分においては、その効力を有しない。
地方税法 第14_18条(譲渡担保権者の物的納税責任) 詳細ページ
(譲渡担保権者の物的納税責任)
第十四条の十八納税者又は特別徴収義務者が地方団体の徴収金を滞納した場合において、その者が譲渡した財産でその譲渡により担保の目的となつているもの(以下この章において「譲渡担保財産」という。)があるときは、その者の財産につき滞納処分をしてもなお徴収すべき地方団体の徴収金に不足すると認められるときに限り、譲渡担保財産から納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金を徴収することができる。
2地方団体の長は、前項の規定により徴収しようとするときは、譲渡担保財産の権利者(以下この条において「譲渡担保権者」という。)に対し、徴収しようとする金額その他必要な事項を記載した文書により告知しなければならない。この場合においては、納税者又は特別徴収義務者に対し、その旨を通知しなければならない。
3前項の告知書を発した日から十日を経過した日までにその徴収しようとする金額が完納されていないときは、徴税吏員は、譲渡担保権者を第二次納税義務者とみなして、その譲渡担保財産につき滞納処分をすることができる。
4第十一条第三項から第五項まで及び第十三条の二の規定は、前項の場合について準用する。
5譲渡担保財産を第一項の納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えは、同項の要件に該当する場合に限り、第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行することができる。この場合において、地方団体の長は、遅滞なく第二項の告知及び通知をしなければならない。
6地方団体の長は、前項の規定により滞納処分を続行する場合において、譲渡担保財産が次の各号に掲げる財産であるときは、当該各号に定める者に対し、納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えを第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行する旨を通知しなければならない。
一第三者が占有する動産(国税徴収法第二十四条第五項第一号に規定する動産をいう。以下この号において同じ。)又は有価証券動産又は有価証券を占有する第三者
二国税徴収法第六十二条又は第七十三条の規定の適用を受ける財産(これらの財産の権利の移転につき登記を要するものを除く。)第三債務者又はこれに準ずる者(第十五条の二の三第三項及び第十六条の四第十項において「第三債務者等」という。)
7地方団体の長は、第五項の規定により滞納処分を続行する場合において、国税徴収法第五十五条第一号又は第三号に掲げる者のうち知れている者があるときは、これらの者に対し、納税者又は特別徴収義務者の財産としてした差押えを第三項の規定による差押えとして滞納処分を続行する旨を通知しなければならない。
8第二項の規定による告知又は第五項の規定の適用を受ける差押えをした後、納税者又は特別徴収義務者の財産の譲渡により担保される債権が債務不履行その他弁済以外の理由により消滅した場合(譲渡担保財産につき買戻し、再売買の予約その他これらに類する契約を締結している場合において、期限の経過その他その契約の履行以外の理由によりその契約が効力を失つたときを含む。)においても、なお譲渡担保財産として存続するものとみなして、第三項の規定を適用する。
9第一項の規定は、地方団体の徴収金の法定納期限等以前に、担保の目的でされた譲渡に係る権利の移転の登記がある場合又は譲渡担保権者が地方団体の徴収金の法定納期限等以前に譲渡担保財産となつている事実を、その財産の売却決定の前日までに証明した場合には、適用しない。この場合においては、第十四条の九第三項後段及び第四項の規定を準用する。
10第一項の規定の適用を受ける譲渡担保権者は、この法律中滞納処分に関する罪及び滞納処分に関する検査拒否等の罪に関する規定の適用については、納税者又は特別徴収義務者とみなす。
地方税法 第14_19条(譲渡担保財産の換価の特例等) 詳細ページ
(譲渡担保財産の換価の特例等)
第十四条の十九買戻しの特約のある売買の登記、再売買の予約の請求権の保全のための仮登記(仮登録を含む。)その他これに類する登記(以下本条において「買戻権の登記等」という。)がされている譲渡担保財産のその買戻権の登記等の権利者が滞納者であるときは、その差し押さえた買戻権の登記等に係る権利及び前条第三項の規定により差し押さえたその買戻権の登記等のある譲渡担保財産を一括して換価することができる。
2前条及び前項に規定するもののほか、譲渡担保財産からする納税者又は特別徴収義務者の地方団体の徴収金の徴収に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。