破産法 / テーマ別まとめ

破産財団の管理/破産者の財産状況の調査

破産者の財産状況の調査の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

このページは、破産管財人が破産手続開始後に破産財団に属する財産の状況をどのように調査・把握するかを定めた条文をまとめたものです。財産の価額の評定、財産目録・貸借対照表の作成、別除権の目的物の提示要求、財産の封印・帳簿の閉鎖、裁判所による財産引渡命令といった手段が置かれています。調査の結果は裁判所への報告書や財産状況報告集会・債権者集会を通じて開示されます。

破産者の財産状況の調査
手段誰が行うか対象内容・結果
財産の評定破産管財人破産財団に属する一切の財産財産目録・貸借対照表を提出
別除権目的の提示要求破産管財人別除権者が有する財産別除権者は拒否できない
封印・帳簿の閉鎖書記官・執行官・公証人財産・帳簿管財人の申出で実施
財産引渡命令裁判所(決定)破産者が持つ財産審尋必須・即時抗告可
裁判所への報告書破産管財人開始事情・経過・現状等遅滞なく提出
集会での報告破産管財人報告書要旨・財団の状況報告集会・債権者集会で報告
  • 貸借対照表は、財団の総額が最高裁判所規則の定める額未満なら、裁判所の許可で作成・提出をしないことができる(153条3項)
  • 財産の評定には破産者を立ち会わせることができる(153条1項)
  • 財産引渡命令の決定は確定しなければ効力を生じない(156条5項)
  • 財産引渡命令・即時抗告の裁判書は当事者に送達する。送達に関する10条3項本文は適用されない(156条4項)
  • 財産状況報告集会では157条1項各号の事項の要旨を報告する(158条)
  • 債権者集会への報告は、その集会の決議で定めるところによる(159条)
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破産者の財産状況の調査

破産者の財産状況の調査について、条文は何を定めているか。

第153条財産の価額の評定等財団の財産を評定し目録等を作成3項判例なし
  • 開始後遅滞なく財産を評定し、破産者を立ち会わせることもできる
  • 評定後直ちに財産目録・貸借対照表を作成し裁判所に提出
  • 財団総額が最高裁規則の額未満なら許可を得て貸借対照表の提出を省略可
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第154条別除権の目的の提示等別除権者に財産の提示を求められる2項判例なし
  • 別除権の目的である財産の提示を別除権者に求めることができる
  • 管財人がその財産を評価しようとするとき別除権者は拒否できない
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第155条封印及び帳簿の閉鎖必要なら財産に封印、帳簿を閉鎖できる2項判例なし
  • 必要があれば書記官・執行官・公証人に財産の封印・除去をさせられる
  • 管財人の申出により書記官が財団に関する帳簿を閉鎖できる
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第156条破産財団に属する財産の引渡し裁判所が財産の引渡しを命じられる5項判例なし
  • 管財人の申立てで裁判所が破産者に財産の引渡しを決定で命じられる
  • 決定前に破産者を審尋し、決定に対しては即時抗告ができる
  • 決定・抗告の裁判書は当事者に送達し、決定は確定しないと効力を生じない
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第157条裁判所への報告開始事情や財団の状況を裁判所に報告2項・4号判例 2件
  • 開始後遅滞なく、開始に至った事情や経過・現状等を記載した報告書を提出
  • 保全処分や役員責任査定決定の必要性の有無も報告書に記載
  • その後も裁判所の定めにより財産の管理・処分状況等を報告
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第158条財産状況報告集会への報告財産状況報告集会で報告書の要旨を報告1項判例なし
  • 157条1項〈裁判所への報告〉各号の事項の要旨を財産状況報告集会で報告する
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第159条債権者集会への報告債権者集会にも財団の状況を報告1項判例なし
  • 債権者集会がその決議で定めるところにより財団の状況を報告する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第157条破産法

破産管財人は建物保護ニ関スル法律第一条〈目的〉の第三者にあたるか

裁判要旨破産者から建物所有の目的で土地を賃借した者に対する関係で、破産管財人は、建物保護ニ関スル法律第一条〈目的〉の第三者にあたる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年2月16日 昭和46(オ)851
登載
集民 第108号215頁
参照法条
破産法157条,破産法162条,破産法185条,建物保護ニ関スル法律1条
論点2第157条破産法

破産管財人は民法第一七七条および信託法第三条の第三者にあたるか。

裁判要旨破産者と信託契約をした者に対する関係で、破産管財人は、民法第一七七条および信託法第三条の第三者にあたる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年7月30日 昭和36(オ)153
登載
集民 第67号175頁
参照法条
破産法157条,破産法162条,破産法185条,民法177条,信託法3条

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

破産法 第153条(財産の価額の評定等) 詳細ページ
(財産の価額の評定等)
第百五十三条破産管財人は、破産手続開始後遅滞なく、破産財団に属する一切の財産につき、破産手続開始の時における価額を評定しなければならない。この場合においては、破産者をその評定に立ち会わせることができる。
2破産管財人は、前項の規定による評定を完了したときは、直ちに破産手続開始の時における財産目録及び貸借対照表を作成し、これらを裁判所に提出しなければならない。
3破産財団に属する財産の総額が最高裁判所規則で定める額に満たない場合には、前項の規定にかかわらず、破産管財人は、裁判所の許可を得て、同項の貸借対照表の作成及び提出をしないことができる。
破産法 第154条(別除権の目的の提示等) 詳細ページ
(別除権の目的の提示等)
第百五十四条破産管財人は、別除権者に対し、当該別除権の目的である財産の提示を求めることができる。
2破産管財人が前項の財産の評価をしようとするときは、別除権者は、これを拒むことができない。
破産法 第155条(封印及び帳簿の閉鎖) 詳細ページ
(封印及び帳簿の閉鎖)
第百五十五条破産管財人は、必要があると認めるときは、裁判所書記官、執行官又は公証人に、破産財団に属する財産に封印をさせ、又はその封印を除去させることができる。
2裁判所書記官は、必要があると認めるときは、破産管財人の申出により、破産財団に関する帳簿を閉鎖することができる。
破産法 第156条(破産財団に属する財産の引渡し) 詳細ページ
(破産財団に属する財産の引渡し)
第百五十六条裁判所は、破産管財人の申立てにより、決定で、破産者に対し、破産財団に属する財産を破産管財人に引き渡すべき旨を命ずることができる。
2裁判所は、前項の決定をする場合には、破産者を審尋しなければならない。
3第一項の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。
4第一項の申立てについての決定及び前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
5第一項の決定は、確定しなければその効力を生じない。
破産法 第157条(裁判所への報告) 詳細ページ
(裁判所への報告)
第百五十七条破産管財人は、破産手続開始後遅滞なく、次に掲げる事項を記載した報告書を、裁判所に提出しなければならない。
一破産手続開始に至った事情
二破産者及び破産財団に関する経過及び現状
三第百七十七条第一項の規定による保全処分又は第百七十八条第一項に規定する役員責任査定決定を必要とする事情の有無
四その他破産手続に関し必要な事項
2破産管財人は、前項の規定によるもののほか、裁判所の定めるところにより、破産財団に属する財産の管理及び処分の状況その他裁判所の命ずる事項を裁判所に報告しなければならない。
破産法 第158条(財産状況報告集会への報告) 詳細ページ
(財産状況報告集会への報告)
第百五十八条財産状況報告集会においては、破産管財人は、前条第一項各号に掲げる事項の要旨を報告しなければならない。
破産法 第159条(債権者集会への報告) 詳細ページ
(債権者集会への報告)
第百五十九条破産管財人は、債権者集会がその決議で定めるところにより、破産財団の状況を債権者集会に報告しなければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。