破産法 / テーマ別まとめ

破産手続の開始/破産手続開始の申立て

破産手続開始の申立ての条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

破産手続は、債務者が支払不能(法人の場合は債務超過も含む)にあるときに、裁判所が申立てに基づき決定で開始する手続です。申立ては債権者・債務者本人のほか、法人では理事・取締役・業務執行社員・清算人もすることができ、申立て後の書面審査、費用の予納、他の手続の中止や財産の保全処分まで一連の流れが条文で定められています。

破産手続開始の申立て
申立人対象疎明の要否
債務者本人すべての債務者不要
債権者すべての債務者必要
理事・取締役・業務執行社員法人(一部)全員申立てなら不要
清算人解散後の法人全員申立てなら不要
  • 一般社団法人・一般財団法人等以外の法人にも19条の規定は準用される
  • 法人は解散後も残余財産の引渡し・分配が終了するまで申立てができる
  • 存立中の合名会社・合資会社には債務超過による開始原因は適用されない
  • 支払を停止したときは支払不能にあるものと推定される
  • 外国で開始された破産に相当する手続があるときは開始原因事実があるものと推定される
  • 一部の役員等のみで申し立てる場合は開始原因事実の疎明が必要
1

破産手続開始の申立て

破産手続開始の申立てについて、条文は何を定めているか。

第15条破産手続開始の原因支払不能なら開始決定ができる2項判例 1件
  • 支払不能にあるとき、裁判所は申立てにより決定で開始する
  • 支払を停止すると支払不能にあるものと推定される
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第16条法人の破産手続開始の原因法人は債務超過でも開始できる2項判例 1件
  • 法人は支払不能に加え債務超過でも開始原因となる
  • 債務超過とは財産で債務を完済できない状態をいう
  • 存立中の合名会社・合資会社には適用されない
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第17条破産手続開始の原因の推定外国倒産手続があれば原因事実を推定1項判例なし
  • 外国で開始された破産に相当する手続があれば開始原因事実があると推定される
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第18条破産手続開始の申立て債権者と債務者が申立てできる2項判例なし
  • 債権者または債務者が破産手続開始の申立てをすることができる
  • 債権者が申し立てるときは債権の存在と開始原因事実を疎明する
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第19条法人の破産手続開始の申立て法人は役員等も申立てできる5項・3号判例なし
  • 一般社団・財団は理事、株式会社等は取締役、持分会社は業務執行社員が申立て可能
  • 清算人も同様に破産手続開始の申立てができる
  • 一部の役員のみ申し立てる場合は開始原因事実の疎明が必要
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第20条破産手続開始の申立ての方式申立ては書面で行う2項判例なし
  • 破産手続開始の申立ては最高裁判所規則で定める書面で行う
  • 債権者以外が申し立てるときは債権者一覧表も提出する
  • 同時提出できない場合は申立て後遅滞なく提出すればよい
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第21条破産手続開始の申立書の審査書面に不備があれば補正を命じられる7項判例なし
  • 必要事項の記載漏れや手数料未納なら裁判所書記官が補正を命じる
  • 補正命令の告知から一週間の不変期間内に異議を申し立てられる
  • 異議を申し立てても補正されなければ申立書は却下される
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第22条費用の予納申立人は手続費用を予納する2項判例なし
  • 申立人は裁判所が定める破産手続費用を予納しなければならない
  • 予納に関する決定には即時抗告ができる
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第23条費用の仮支弁特に必要なら国庫が費用を仮に立て替える2項判例なし
  • 申立人の資力等を考慮し特に必要なときは費用を仮に国庫から支弁できる
  • 職権で開始決定をした場合も同様に国庫支弁ができる
  • 国庫支弁の場合は申立人への予納の規定は適用されない
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第24条他の手続の中止命令等他の強制執行等を止められる6項・6号判例 4件
  • 必要があれば申立てまたは職権で強制執行等の手続を中止できる
  • 対象は強制執行・仮差押え・財産関係の訴訟や行政庁の事件手続など
  • 中止命令や取消命令には即時抗告ができる(執行停止効なし)
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第25条包括的禁止命令全債権者への強制執行等を一括禁止できる8項判例なし
  • 個別の中止命令では目的を達成できないおそれがある特別の事情で発令できる
  • 財産の保全処分や保全管理命令と事前・同時に行うことが条件
  • 禁止命令の失効日の翌日から二月を経過するまで時効は完成しない
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第26条包括的禁止命令に関する公告及び送達等禁止命令は公告し関係者に送達する3項判例 6件
  • 包括的禁止命令等は公告し債務者と申立人に送達される
  • 決定の主文は知れている債権者にも通知される
  • 効力は債務者への裁判書送達時から生じる
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第27条包括的禁止命令の解除特定の債権者だけ禁止を解除できる6項判例なし
  • 不当な損害を受ける債権者の申立てにより、その債権者だけ禁止を解除できる
  • 解除された債権者は強制執行等を再開・続行できる
  • 国税滞納処分を行う者についても同様に解除できる
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第28条債務者の財産に関する保全処分財産の処分禁止などを命じられる6項判例なし
  • 申立てまたは職権で財産の処分禁止の仮処分等を命じられる
  • 保全処分がされたことを知っていた債権者は弁済等の効力を主張できない
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第29条破産手続開始の申立ての取下げの制限開始決定前なら申立てを取り下げられる1項判例なし
  • 開始決定前に限り破産手続開始の申立てを取り下げることができる
  • 中止命令・包括的禁止命令・保全処分等がされた後は裁判所の許可が必要
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第15条破産法

詐欺を理由に取り消された法律行為に基づく利得を破産者が返還した場合と破産法七二条一号〈破産者に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 破産手続開始後に他人の破産債権を取得したとき。〉の適用

裁判要旨破産会社が、破産宣告を受ける前に、その経営が事実に反し健全であるかのように装つて第三者を欺罔し、新株の引受および貸付の意思表示をさせて金員の給付を受けたのち、その意思表示が詐欺を理由に取り消されたため、その利得の返還として同額の金員を同人に支払つた場合においても、破産債権者を害する意図のもとに支払をしたときは、その弁済について破産法七二条一号が適用されるものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和47年12月19日 昭和42(オ)699
登載
民集 第26巻10号1937頁
参照法条
破産法15条,破産法72条1号,民法96条,民法121条
論点2第16条破産法

1 破産者が破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることの可否
2 地方公務員共済組合の組合員の破産手続中に自由財産である退職手当の中から組合の破産債権に対して地方公務員等共済組合法115条2項〈破産債権者表の作成等〉所定の方法によりされた弁済が組合員による任意の弁済であるというための要件

裁判要旨1 破産者は,破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることを妨げられない。
2 地方公務員共済組合の組合員の破産手続中にその自由財産である退職手当の中から地方公務員等共済組合法115条2項〈破産債権者表の作成等〉所定の方法により組合員の組合に対する貸付金債務についてされた弁済が,組合員による任意の弁済であるというためには,組合員が,破産宣告後に,自由財産から破産債権に対する弁済を強制されるものではないことを認識しながら,その自由な判断により,上記方法をもって上記貸付金債務を弁済したものということができることが必要である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成18年1月23日 平成17(受)1344
登載
民集 第60巻1号228頁
参照法条
(1,2につき)旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)6条,旧破産法(平成16年法律第75号による廃止前のもの)16条,破産法34条,破産法100条 (2につき) 地方公務員等共済組合法115条2項
論点3第24条破産法

各自全部の履行義務を負う数人の債務者の全員又は一部の者が和議開始決定を受けた場合に一部弁済を受けた和議債権者が権利を行使しうる範囲

裁判要旨各自全部の履行義務を負う数人の債務者の全員又は一部の者が和議開始決定を受けた場合、債権の全額を和議債権として届け出た債権者は、債務者から一部弁済を受けても全部の満足を得ない限り、右債権全額について和議債権者としての権利を行使することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和62年6月2日 昭和60(オ)589
登載
民集 第41巻4号769頁
参照法条
和議法45条,破産法24条,破産法26条1項,破産法26条2項
論点4第24条破産法

和議認可決定を受けた連帯保証人の一人に対し他の連帯保証人が和議開始決定後の弁済により取得した求償権の行使の要件とその限度

裁判要旨連帯保証人の一人について和議認可決定が確定した場合に、和議開始決定後の弁済により右連帯保証人に対して求償権を取得した他の連帯保証人は、債権者が債権全部の弁済を受けたときに限り、右弁済による代位によって取得する債権者の和議債権(和議条件により変更されたもの)の限度で右求償権を行使することができる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成7年1月20日 平成3(オ)491
登載
民集 第49巻1号1頁
参照法条
民法501条,和議法45条,和議法57条,破産法24条,破産法26条,破産法326条
論点5第24条破産法

債務者に対する破産宣告後に物上保証人から届出債権の一部の弁済を受けた破産債権者が権利を行使し得る範囲

裁判要旨債権の全額を破産債権として届け出た債権者は,債務者に対する破産宣告後に物上保証人から届出債権の弁済を受けても,その全部の満足を得ない限り,届出債権の全額について破産債権者としての権利を行使することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成14年9月24日 平成12(受)1584
登載
民集 第56巻7号1524頁
参照法条
破産法24条,破産法26条,民法351条,民法372条,民法502条1項
論点6第24条破産法

一 構成員に会社を含む共同企業体の債務と各構成員の連帯債務関係
二 和議開始の申立てをした連帯債務者の一人に対し他の連帯債務者が右申立てを知って和議開始決定前の弁済により取得した求償権をもって相殺することの可否
三 和議認可決定を受けた連帯債務者の一人に対し他の連帯債務者が和議開始決定後の弁済により取得した求償権をもってする相殺の要件及び限度

裁判要旨一 構成員に会社を含む共同企業体の各構成員は、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき連帯債務を負う。
二 連帯債務関係が発生した後に連帯債務者の一人が和議開始の申立てをした場合において、右申立てを知って和議開始決定前の弁済により求償権を取得した他の連帯債務者は、右求償権をもって和議債務者の債権と相殺することができる。
三 連帯債務者の一人について和議認可決定が確定した場合において、和議開始決定後の弁済により求償権を取得した他の連帯債務者は、債権者が全額の弁済を受けたときに限り、右弁済によって取得する債権者の和議債権(和議条件により変更されたもの)の限度で右求償権をもって和議債務者の債権と相殺することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成10年4月14日 平成6(オ)2137
登載
民集 第52巻3号813頁
参照法条
民法442条,民法501条,民法675条,商法511条1項,和議法5条,和議法45条,和議法57条,破産法24条,破産法26条,破産法104条,破産法326条
論点7第26条破産法

一 主たる債務者の破産手続において債権全額を代位弁済した保証人が債権の届出名義の変更の申出をした場合における求償権の消滅時効の中断
二 主たる債務者の破産手続において債権全額を代位弁済した保証人が債権調査期日の後に債権の届出名義の変更の申出をした場合における求償権の消滅時効期間

裁判要旨一 債権者が主たる債務者の破産手続において債権全額の届出をした後、右債権全額を代位弁済した保証人が、破産裁判所に債権の届出をした者の地位を承継した旨の届出名義の変更の申出をしたときは、右代位弁済により保証人が取得した求償権の消滅時効は、右求償権の全部について右届出名義の変更の申出の時から破産手続の終了に至るまで中断する。
二 債権者が主たる債務者の破産手続において債権全額の届出をした後、右債権全額を代位弁済した保証人が、債権調査期日の後になって破産裁判所に債権の届出をした者の地位を承継した旨の届出名義の変更の申出をしたときは、債権調査期日において届出債権について破産管財人、破産債権者及び破産者に異議がなかったときであっても、求償権の消滅時効期間は、民法一七四条ノ二第一項により一〇年に変更されるものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成9年9月9日 平成7(オ)740
登載
集民 第185号287頁
参照法条
民法147条,民法152条,民法174条ノ2第1項,民法501条,破産法26条2項,破産法240条1項,破産法287条1項
論点8第26条破産法

一 主たる債務者の破産手続の債権調査期日終了後に債権全額を弁済した保証人が債権の届出名義の変更の申出をした場合における右保証人の求償権の消滅時効の中断
二 主たる債務者の破産手続の債権調査期日において債権者の届出債権につき異議がなく保証人がその後に債権全額を弁済した場合における求償権の消滅時効期間

裁判要旨一 債権者が主たる債務者の破産手続において債権全額の届出をし、保証人が、債権調査期日終了後に債権全額を弁済した上、破産裁判所に債権の届出をした者の地位を承継した旨の届出名義の変更の申出をしたときは、右弁済により保証人が取得した求償権の消滅時効は、右求償権の全部について右届出名義の変更の時から破産手続の終了に至るまで中断する。
二 主たる債務者の破産手続の債権調査期日において債権者の届出債権につき破産管財人、破産債権者及び破産者に異議がなく、保証人が、その後に債権全額を弁済した上、破産裁判所に債権の届出をした者の地位を承継した旨の届出名義の変更の申出をしたときであっても、右弁済により保証人が取得した求償権の消滅時効期間は、民法一七四条ノ二第一項により一〇年に変更されるものではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成7年3月23日 平成3(オ)1493
登載
民集 第49巻3号984頁
参照法条
民法147条,民法152条,民法501条,民法174条ノ2第1項,破産法26条2項,破産法240条1項,破産法287条1項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

破産法 第15条(破産手続開始の原因) 詳細ページ
(破産手続開始の原因)
第十五条債務者が支払不能にあるときは、裁判所は、第三十条第一項の規定に基づき、申立てにより、決定で、破産手続を開始する。
2債務者が支払を停止したときは、支払不能にあるものと推定する。
破産法 第16条(法人の破産手続開始の原因) 詳細ページ
(法人の破産手続開始の原因)
第十六条債務者が法人である場合に関する前条第一項の規定の適用については、同項中「支払不能」とあるのは、「支払不能又は債務超過(債務者が、その債務につき、その財産をもって完済することができない状態をいう。)」とする。
2前項の規定は、存立中の合名会社及び合資会社には、適用しない。
破産法 第17条(破産手続開始の原因の推定) 詳細ページ
(破産手続開始の原因の推定)
第十七条債務者についての外国で開始された手続で破産手続に相当するものがある場合には、当該債務者に破産手続開始の原因となる事実があるものと推定する。
破産法 第18条(破産手続開始の申立て) 詳細ページ
(破産手続開始の申立て)
第十八条債権者又は債務者は、破産手続開始の申立てをすることができる。
2債権者が破産手続開始の申立てをするときは、その有する債権の存在及び破産手続開始の原因となる事実を疎明しなければならない。
破産法 第19条(法人の破産手続開始の申立て) 詳細ページ
(法人の破産手続開始の申立て)
第十九条次の各号に掲げる法人については、それぞれ当該各号に定める者は、破産手続開始の申立てをすることができる。
一一般社団法人又は一般財団法人理事
二株式会社又は相互会社(保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第五項に規定する相互会社をいう。第百五十条第六項第三号において同じ。)取締役
三合名会社、合資会社又は合同会社業務を執行する社員
2前項各号に掲げる法人については、清算人も、破産手続開始の申立てをすることができる。
3前二項の規定により第一項各号に掲げる法人について破産手続開始の申立てをする場合には、理事、取締役、業務を執行する社員又は清算人の全員が破産手続開始の申立てをするときを除き、破産手続開始の原因となる事実を疎明しなければならない。
4前三項の規定は、第一項各号に掲げる法人以外の法人について準用する。
5法人については、その解散後であっても、残余財産の引渡し又は分配が終了するまでの間は、破産手続開始の申立てをすることができる。
破産法 第20条(破産手続開始の申立ての方式) 詳細ページ
(破産手続開始の申立ての方式)
第二十条破産手続開始の申立ては、最高裁判所規則で定める事項を記載した書面でしなければならない。
2債権者以外の者が破産手続開始の申立てをするときは、最高裁判所規則で定める事項を記載した債権者一覧表を裁判所に提出しなければならない。ただし、当該申立てと同時に債権者一覧表を提出することができないときは、当該申立ての後遅滞なくこれを提出すれば足りる。
破産法 第21条(破産手続開始の申立書の審査) 詳細ページ
(破産手続開始の申立書の審査)
第二十一条前条第一項の書面(以下この条において「破産手続開始の申立書」という。)に同項に規定する事項が記載されていない場合には、裁判所書記官は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命ずる処分をしなければならない。民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)の規定に従い破産手続開始の申立ての手数料を納付しない場合も、同様とする。
2前項の処分は、相当と認める方法で告知することによって、その効力を生ずる。
3第一項の処分に対しては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内に、異議の申立てをすることができる。
4前項の異議の申立ては、執行停止の効力を有する。
5裁判所は、第三項の異議の申立てがあった場合において、破産手続開始の申立書に第一項の処分において補正を命じた不備以外の不備があると認めるときは、相当の期間を定め、その期間内に当該不備を補正すべきことを命じなければならない。
6第一項又は前項の場合において、破産手続開始の申立人が不備を補正しないときは、裁判長は、命令で、破産手続開始の申立書を却下しなければならない。
7前項の命令に対しては、即時抗告をすることができる。
破産法 第22条(費用の予納) 詳細ページ
(費用の予納)
第二十二条破産手続開始の申立てをするときは、申立人は、破産手続の費用として裁判所の定める金額を予納しなければならない。
2費用の予納に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
破産法 第23条(費用の仮支弁) 詳細ページ
(費用の仮支弁)
第二十三条裁判所は、申立人の資力、破産財団となるべき財産の状況その他の事情を考慮して、申立人及び利害関係人の利益の保護のため特に必要と認めるときは、破産手続の費用を仮に国庫から支弁することができる。職権で破産手続開始の決定をした場合も、同様とする。
2前条第一項の規定は、前項前段の規定により破産手続の費用を仮に国庫から支弁する場合には、適用しない。
破産法 第24条(他の手続の中止命令等) 詳細ページ
(他の手続の中止命令等)
第二十四条裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、次に掲げる手続又は処分の中止を命ずることができる。ただし、第一号に掲げる手続又は第六号に掲げる処分についてはその手続の申立人である債権者又はその処分を行う者に不当な損害を及ぼすおそれがない場合に限り、第五号に掲げる責任制限手続については責任制限手続開始の決定がされていない場合に限る。
一債務者の財産に対して既にされている強制執行、仮差押え、仮処分又は一般の先取特権の実行若しくは留置権(商法(明治三十二年法律第四十八号)又は会社法の規定によるものを除く。)による競売(以下この節において「強制執行等」という。)の手続で、債務者につき破産手続開始の決定がされたとすれば破産債権若しくは財団債権となるべきもの(以下この項及び次条第八項において「破産債権等」という。)に基づくもの又は破産債権等を被担保債権とするもの
二債務者の財産に対して既にされている企業担保権の実行手続で、破産債権等に基づくもの
三債務者の財産関係の訴訟手続
四債務者の財産関係の事件で行政庁に係属しているものの手続
五債務者の責任制限手続(船舶の所有者等の責任の制限に関する法律(昭和五十年法律第九十四号)第三章又は船舶油濁等損害賠償保障法(昭和五十年法律第九十五号)第五章、同法第四十三条第五項において準用する同法第三十一条及び第三十二条並びに同法第四十三条第六項において準用する船舶の所有者等の責任の制限に関する法律第三章(第九条、第十条、第十六条及び第五十四条を除く。)若しくは船舶油濁等損害賠償保障法第五十一条第五項において準用する同法第三十一条及び第三十二条並びに同法第五十一条第六項において準用する船舶の所有者等の責任の制限に関する法律第三章(第九条、第十条、第十六条、第四節及び第五十四条を除く。)の規定による責任制限手続をいう。第二百六十三条及び第二百六十四条第一項において同じ。)
六債務者の財産に対して既にされている共助対象外国租税(租税条約等の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律(昭和四十四年法律第四十六号。第百三条第五項及び第二百五十三条第四項において「租税条約等実施特例法」という。)第十一条第一項に規定する共助対象外国租税をいう。以下同じ。)の請求権に基づき国税滞納処分の例によってする処分(以下「外国租税滞納処分」という。)で、破産債権等に基づくもの
2裁判所は、前項の規定による中止の命令を変更し、又は取り消すことができる。
3裁判所は、第九十一条第二項に規定する保全管理命令が発せられた場合において、債務者の財産の管理及び処分をするために特に必要があると認めるときは、保全管理人の申立てにより、担保を立てさせて、第一項の規定により中止した強制執行等の手続又は外国租税滞納処分の取消しを命ずることができる。
4第一項の規定による中止の命令、第二項の規定による決定及び前項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる。
5前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
6第四項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
破産法 第25条(包括的禁止命令) 詳細ページ
(包括的禁止命令)
第二十五条裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合において、前条第一項第一号又は第六号の規定による中止の命令によっては破産手続の目的を十分に達成することができないおそれがあると認めるべき特別の事情があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、全ての債権者に対し、債務者の財産に対する強制執行等及び国税滞納処分(国税滞納処分の例による処分を含み、交付要求を除く。以下同じ。)の禁止を命ずることができる。ただし、事前に又は同時に、債務者の主要な財産に関し第二十八条第一項の規定による保全処分をした場合又は第九十一条第二項に規定する保全管理命令をした場合に限る。
2前項の規定による禁止の命令(以下「包括的禁止命令」という。)を発する場合において、裁判所は、相当と認めるときは、一定の範囲に属する強制執行等又は国税滞納処分を包括的禁止命令の対象から除外することができる。
3包括的禁止命令が発せられた場合には、債務者の財産に対して既にされている強制執行等の手続及び外国租税滞納処分(当該包括的禁止命令により禁止されることとなるものに限る。)は、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、中止する。
4裁判所は、包括的禁止命令を変更し、又は取り消すことができる。
5裁判所は、第九十一条第二項に規定する保全管理命令が発せられた場合において、債務者の財産の管理及び処分をするために特に必要があると認めるときは、保全管理人の申立てにより、担保を立てさせて、第三項の規定により中止した強制執行等の手続又は外国租税滞納処分の取消しを命ずることができる。
6包括的禁止命令、第四項の規定による決定及び前項の規定による取消しの命令に対しては、即時抗告をすることができる。
7前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
8包括的禁止命令が発せられたときは、破産債権等(当該包括的禁止命令により強制執行等又は国税滞納処分が禁止されているものに限る。)については、当該包括的禁止命令が効力を失った日の翌日から二月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。
破産法 第26条(包括的禁止命令に関する公告及び送達等) 詳細ページ
(包括的禁止命令に関する公告及び送達等)
第二十六条包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その裁判書を債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。)及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている債権者及び債務者(保全管理人が選任されている場合に限る。)に通知しなければならない。
2包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定は、債務者に対する裁判書の送達がされた時から、効力を生ずる。
3前条第六項の即時抗告についての裁判(包括的禁止命令を変更し、又は取り消す旨の決定を除く。)があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
破産法 第27条(包括的禁止命令の解除) 詳細ページ
(包括的禁止命令の解除)
第二十七条裁判所は、包括的禁止命令を発した場合において、強制執行等の申立人である債権者に不当な損害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該債権者の申立てにより、当該債権者に限り当該包括的禁止命令を解除する旨の決定をすることができる。この場合において、当該債権者は、債務者の財産に対する強制執行等をすることができ、当該包括的禁止命令が発せられる前に当該債権者がした強制執行等の手続で第二十五条第三項の規定により中止されていたものは、続行する。
2前項の規定は、裁判所が国税滞納処分を行う者に不当な損害を及ぼすおそれがあると認める場合について準用する。
3第一項(前項において準用する場合を含む。次項及び第六項において同じ。)の規定による解除の決定を受けた者に対する第二十五条第八項の規定の適用については、同項中「当該包括的禁止命令が効力を失った日」とあるのは、「第二十七条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定による解除の決定があった日」とする。
4第一項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
5前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
6第一項の申立てについての裁判及び第四項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
破産法 第28条(債務者の財産に関する保全処分) 詳細ページ
(債務者の財産に関する保全処分)
第二十八条裁判所は、破産手続開始の申立てがあった場合には、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、債務者の財産に関し、その財産の処分禁止の仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。
2裁判所は、前項の規定による保全処分を変更し、又は取り消すことができる。
3第一項の規定による保全処分及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
4前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
5第三項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
6裁判所が第一項の規定により債務者が債権者に対して弁済その他の債務を消滅させる行為をすることを禁止する旨の保全処分を命じた場合には、債権者は、破産手続の関係においては、当該保全処分に反してされた弁済その他の債務を消滅させる行為の効力を主張することができない。ただし、債権者が、その行為の当時、当該保全処分がされたことを知っていたときに限る。
破産法 第29条(破産手続開始の申立ての取下げの制限) 詳細ページ
(破産手続開始の申立ての取下げの制限)
第二十九条破産手続開始の申立てをした者は、破産手続開始の決定前に限り、当該申立てを取り下げることができる。この場合において、第二十四条第一項の規定による中止の命令、包括的禁止命令、前条第一項の規定による保全処分、第九十一条第二項に規定する保全管理命令又は第百七十一条第一項の規定による保全処分がされた後は、裁判所の許可を得なければならない。
出

一次情報

原文ママ

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