会社法 / テーマ別まとめ

総会当日の運営と説明義務

議長は何ができるか。取締役はどこまで説明しなければならないか。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

株主総会当日の運営については、議長が総会の秩序を維持し議事を整理する権限を持つことと、取締役・会計参与・監査役・執行役が株主の質問に応じて説明する義務を負うことが会社法に定められている。ただし説明義務には、総会の目的事項に関しない場合や株主共同の利益を著しく害する場合など、法が認める例外がある。あわせて、招集手続・決議方法を調べる検査役の選任や、総会に提出された資料等を調べる者の選任についても定めがある。

取締役等の説明義務―説明の要否
場面取扱い
株主から特定事項の説明を求められたとき必要な説明をする義務あり
総会の目的事項に関しない事項説明を拒める
説明で株主共同の利益を著しく害する場合説明を拒める
法務省令で定める正当な理由がある場合説明を拒める
  • 「正当な理由」の具体的な基準は法務省令(会社法施行規則)に定められ、本条文自体には内容の記載はない
  • 説明義務を負うのは取締役・会計参与・監査役・執行役であり、議長自身の義務ではない
  • 議長の秩序維持・議事整理の権限(315条)と取締役等の説明義務(314条)は別の条文に基づく
  • 検査役選任(306条)は招集手続・決議方法の調査を目的とし、説明義務の有無とは別の制度
  • 総会提出資料の調査者選任(316条)は総会の決議で選べる制度で、裁判所が関与する検査役選任(306条)とは別枠組み
1

議事を整理する

議長の権限と退場命令

第315条議長の権限議長は総会の秩序維持と議事整理を行う2項判例なし
  • 株主総会の議長が秩序維持と議事整理を担う
  • 命令に従わない者や秩序を乱す者を退場させられる
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2

質問に答える

説明義務とその範囲

第314条取締役等の説明義務株主の質問に取締役等は説明する義務がある1項判例なし
  • 対象は取締役・会計参与・監査役・執行役
  • 総会の目的事項に関しない質問は説明不要
  • 共同の利益を著しく害する場合や法務省令で定める正当な理由がある場合も拒める
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3

手続を検査する

総会検査役の選任

第306条株主総会の招集手続等に関する検査役の選任株主が裁判所に検査役選任を申立てできる7項判例なし
  • 総株主の議決権の百分の一以上を持つ株主が対象(定款で引下げ可)
  • 裁判所は不適法な場合を除き検査役を選任し、必要な調査を行わせる
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第316条株主総会に提出された資料等の調査総会の決議で資料等を調べる者を選べる2項判例なし
  • 取締役等が総会に提出・提供した資料を調査する者を選任できる
  • 297条〈株主による招集の請求〉による招集の総会では業務・財産状況を調べる者も選任できる
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原

条文原文

原文ママ

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会社法 第315条(議長の権限) 詳細ページ
(議長の権限)
第三百十五条株主総会の議長は、当該株主総会の秩序を維持し、議事を整理する。
2株主総会の議長は、その命令に従わない者その他当該株主総会の秩序を乱す者を退場させることができる。
会社法 第314条(取締役等の説明義務) 詳細ページ
(取締役等の説明義務)
第三百十四条取締役、会計参与、監査役及び執行役は、株主総会において、株主から特定の事項について説明を求められた場合には、当該事項について必要な説明をしなければならない。ただし、当該事項が株主総会の目的である事項に関しないものである場合、その説明をすることにより株主の共同の利益を著しく害する場合その他正当な理由がある場合として法務省令で定める場合は、この限りでない。
会社法 第306条(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任) 詳細ページ
(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任)
第三百六条株式会社又は総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主は、株主総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、当該株主総会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
2公開会社である取締役会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは「第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項」と、「有する」とあるのは「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とし、公開会社でない取締役会設置会社における同項の規定の適用については、同項中「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは、「第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項」とする。
3前二項の規定による検査役の選任の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
4裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
5第三項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
6裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第三項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
7第三項の検査役は、第五項の報告をしたときは、株式会社(検査役の選任の申立てをした者が当該株式会社でない場合にあっては、当該株式会社及びその者)に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
会社法 第316条(株主総会に提出された資料等の調査) 詳細ページ
(株主総会に提出された資料等の調査)
第三百十六条株主総会においては、その決議によって、取締役、会計参与、監査役、監査役会及び会計監査人が当該株主総会に提出し、又は提供した資料を調査する者を選任することができる。
2第二百九十七条の規定により招集された株主総会においては、その決議によって、株式会社の業務及び財産の状況を調査する者を選任することができる。
出

一次情報

原文ママ

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