この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 株式会社又は総株主の議決権の百分の一以上(定款で下回る割合を定めた場合にあっては、その割合)を有する株主は、株主総会に先立ち、招集の手続及び決議の方法を調査させるため、裁判所に対し検査役の選任の申立てをすることができる。
- 議決権の割合を算定する総株主からは、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。
- 公開会社である取締役会設置会社については、対象事項が第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項に限定されるほか、当該議決権を六箇月(定款で下回る期間を定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有することが要件となる。
- 公開会社でない取締役会設置会社については、対象事項が第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項に限定されるが、保有期間の要件は課されない。
- 申立てがあった場合、裁判所は不適法として却下する場合を除き検査役を選任しなければならず、報酬額を定めることができ、検査役は調査結果を記載又は記録した書面又は電磁的記録により裁判所に報告し、株式会社(申立人が当該株式会社でない場合は当該株式会社及びその者)に対し当該書面の写しの交付又は当該電磁的記録に記録された事項の提供をしなければならない。
検査役選任申立ての要件(株式会社形態別)
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 対象事項 | 議決権要件 | 保有期間要件 |
|---|---|---|---|
| 取締役会設置会社でない株式会社 | 株主総会において決議をすることができる事項の全部 | 総株主(議決権を行使することができない株主を除く)の議決権の百分の一以上(定款で下回る割合を定めた場合にあっては、その割合) | 定めなし |
| 公開会社である取締役会設置会社 | 第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項 | 総株主(議決権を行使することができない株主を除く)の議決権の百分の一以上(定款で下回る割合を定めた場合にあっては、その割合) | 六箇月(定款で下回る期間を定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有すること |
| 公開会社でない取締役会設置会社 | 第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項 | 総株主(議決権を行使することができない株主を除く)の議決権の百分の一以上(定款で下回る割合を定めた場合にあっては、その割合) | 定めなし |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる
実務注記
原文解釈- 議決権要件は定款で下げられる議決権の百分の一という割合は、定款でこれを下回る割合を定めた場合にはその割合が適用される。
- 議決権を行使できない株主は総株主から除外議決権要件を算定する際、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主は総株主に含めない。
- 公開会社×取締役会設置会社は保有期間要件あり対象議決権を六箇月前から引き続き有することが必要だが、定款でこれを下回る期間を定めた場合にはその期間で足りる。
- 取締役会設置会社は対象事項が限定される公開会社・非公開会社を問わず取締役会設置会社では、対象事項が第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項に限定される。
- 却下事由がない限り選任は義務裁判所は申立てを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
条文原文
原文ママ会社法 第306条(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任)
(株主総会の招集手続等に関する検査役の選任)
第三百六条株式会社又は総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主は、株主総会に係る招集の手続及び決議の方法を調査させるため、当該株主総会に先立ち、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをすることができる。
2公開会社である取締役会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは「第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項」と、「有する」とあるのは「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とし、公開会社でない取締役会設置会社における同項の規定の適用については、同項中「株主総会において決議をすることができる事項」とあるのは、「第二百九十八条第一項第二号に掲げる事項」とする。
3前二項の規定による検査役の選任の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。
4裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。
5第三項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。
6裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第三項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。
7第三項の検査役は、第五項の報告をしたときは、株式会社(検査役の選任の申立てをした者が当該株式会社でない場合にあっては、当該株式会社及びその者)に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第306条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。