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株式会社による自己の株式の取得/相続人等に対する売渡しの請求

相続人等に対する売渡しの請求の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

譲渡制限株式を発行する会社が、相続などで株式を引き継いだ人から会社が株式を買い取れるようにする制度です。あらかじめ定款で定めておいた上で、請求のたびに株主総会で対象株式数と相手を決議し、売買価格は当事者間の協議か裁判所の決定で確定します。会社が相続等の事実を知った日から1年を過ぎると請求できなくなります。

相続人等に対する売渡しの請求
場面内容主体期限
定款の定め売渡し請求できる旨を規定株式会社(定款)―
総会決議請求株式数・対象者を決定株主総会請求のたびに決議
議決権制限対象株主は議決権行使不可対象株主全員行使不能なら例外
請求対象者に売渡しを請求株式会社知った日から1年以内
価格協議売買価格を協議会社・対象者―
価格決定申立て裁判所に申立て会社・対象者請求日から20日以内
申立てなし請求が効力を失う―20日経過(協議成立除く)
  • 対象となるのは譲渡制限株式のみ(174条)
  • 定款に定めがない会社はこの制度を使えない(174条)
  • 議決権制限の例外:対象者以外の株主全員が議決権行使できない場合は対象者も行使可(175条2項ただし書)
  • 会社は売渡し請求をいつでも撤回できる(176条3項)
  • 20日以内に協議が調った場合は、申立てがなくても請求は失効しない(177条5項かっこ書)
  • 裁判所は価格決定にあたり会社の資産状態その他一切の事情を考慮する(177条3項)
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相続人等に対する売渡しの請求

相続人等に対する売渡しの請求について、条文は何を定めているか。

第174条相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め定款で相続人等への売渡し請求を可能に1項判例なし
  • 対象は譲渡制限株式に限られる
  • 定款に定めがなければこの請求はできない
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第175条売渡しの請求の決定請求のたびに総会決議で株式数と相手を決定2項・2号判例なし
  • 請求する株式数(種類株式なら種類ごとの数)を決議で決定
  • 対象株主の氏名・名称も同じ決議で定める
  • 対象株主は原則その総会で議決権行使不可(他の株主全員が行使不能なら例外)
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第176条売渡しの請求会社が期限内に売渡しを請求できる3項判例なし
  • 相続等を知った日から1年を経過すると請求不可
  • 請求時に株式数(種類株式は種類ごとの数)を明示
  • 会社はいつでも請求を撤回できる
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第177条売買価格の決定売買価格は協議、まとまらなければ裁判所が決定5項判例なし
  • 価格は会社と対象者の協議で決定
  • 請求があった日から20日以内に裁判所へ価格決定を申立て可能
  • 20日以内に申立てがなければ請求は効力を失う(協議成立時を除く)
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第174条(相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め) 詳細ページ
(相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め)
第百七十四条株式会社は、相続その他の一般承継により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができる。
会社法 第175条(売渡しの請求の決定) 詳細ページ
(売渡しの請求の決定)
第百七十五条株式会社は、前条の規定による定款の定めがある場合において、次条第一項の規定による請求をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一次条第一項の規定による請求をする株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
二前号の株式を有する者の氏名又は名称
2前項第二号の者は、同項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、同号の者以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。
会社法 第176条(売渡しの請求) 詳細ページ
(売渡しの請求)
第百七十六条株式会社は、前条第一項各号に掲げる事項を定めたときは、同項第二号の者に対し、同項第一号の株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる。ただし、当該株式会社が相続その他の一般承継があったことを知った日から一年を経過したときは、この限りでない。
2前項の規定による請求は、その請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。
3株式会社は、いつでも、第一項の規定による請求を撤回することができる。
会社法 第177条(売買価格の決定) 詳細ページ
(売買価格の決定)
第百七十七条前条第一項の規定による請求があった場合には、第百七十五条第一項第一号の株式の売買価格は、株式会社と同項第二号の者との協議によって定める。
2株式会社又は第百七十五条第一項第二号の者は、前条第一項の規定による請求があった日から二十日以内に、裁判所に対し、売買価格の決定の申立てをすることができる。
3裁判所は、前項の決定をするには、前条第一項の規定による請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならない。
4第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがあったときは、当該申立てにより裁判所が定めた額をもって第百七十五条第一項第一号の株式の売買価格とする。
5第二項の期間内に同項の申立てがないとき(当該期間内に第一項の協議が調った場合を除く。)は、前条第一項の規定による請求は、その効力を失う。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。