会社法 / テーマ別まとめ

株式の併合

複数の株式を1株にまとめる。端数が出た株主をどう保護するか。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

株式の併合は、複数の株式をまとめてより少ない数の株式にする手続きで、株主総会の決議によって割合や効力発生日などを定めて行います。併合によって1株に満たない端数が生じた株主については、端数分をまとめて競売にかけ、その代金を持分に応じて交付することで清算します。この手続では株主の保有株数や議決権割合が変わるため、通知の期限や決議事項が条文で定められています。

株式の併合の整理表
論点内容
決議要件株主総会の決議
端数の処理端数合計を競売し代金を株主に按分交付
反対株主の買取請求本ページの条文には規定なし
差止め本ページの条文には規定なし
  • 発行可能株式総数の上限は効力発生日の発行済株式総数の4倍(非公開会社は除く)
  • 効力発生日の2週間前までの通知は公告で代えることができる
  • 取締役は株主総会で併合を必要とする理由を説明しなければならない
  • 端数の合計数に1株未満の端数が生じた場合はその端数を切り捨てる
  • 効力発生日に発行可能株式総数について定款変更をしたものとみなされる
  • 反対株主の買取請求・差止めについては、ここで扱う条文には記載がない
1

併合を決める

特別決議と決議事項

第180条株式の併合株主総会の決議で併合内容を決める4項・4号判例なし
  • 割合・効力発生日・発行可能株式総数などを株主総会で決議する
  • 発行可能株式総数は効力発生日の発行済株式総数の4倍が上限(非公開会社は除く)
  • 取締役は総会で併合が必要な理由を説明する
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2

株主に知らせる

通知・公告と事前開示

第181条株主に対する通知等効力発生日の2週間前までに株主へ通知する2項判例なし
  • 効力発生日の2週間前までに株主・登録株式質権者へ通知する
  • 通知は公告で代えることができる
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第182条効力の発生効力発生日に併合後の株数の株主となる2項判例 1件
  • 前日保有株数に併合割合を掛けた数の株式の株主になる
  • 発行可能株式総数について定款変更をしたとみなされる
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3

端数の株主を守る

買取請求と差止め

第182条効力の発生効力発生日に併合後の株数の株主となる2項判例 1件
  • 前日保有株数に併合割合を掛けた数の株式の株主になる
  • 発行可能株式総数について定款変更をしたとみなされる
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第235条端数は競売し代金を株主に按分交付する2項判例なし
  • 一株未満の端数の合計を競売し代金を株主に交付する
  • 端数の合計に一未満の端数が出れば切り捨てる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第182条会社法

会社法182条の4第1項〈反対株主の株式買取請求〉に基づき株式の買取請求をした者が同法182条の5第5項に基づく支払を受けた場合における上記の者の同法318条4項にいう「債権者」該当性

裁判要旨会社法182条の4第1項〈反対株主の株式買取請求〉に基づき株式の買取請求をした者は,同法182条の5第5項〈株式の価格の決定等〉に基づく支払を受けた場合であっても,上記株式の価格につき会社との協議が調い又はその決定に係る裁判が確定するまでは,同法318条4項〈議事録〉にいう「債権者」に当たる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 令和3年7月5日 令和1(受)2052
登載
民集 第75巻7号3392頁
参照法条
会社法182条の4第1項,会社法182条の5第5項,会社法318条4項
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第180条(株式の併合) 詳細ページ
(株式の併合)
第百八十条株式会社は、株式の併合をすることができる。
2株式会社は、株式の併合をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
一併合の割合
二株式の併合がその効力を生ずる日(以下この款において「効力発生日」という。)
三株式会社が種類株式発行会社である場合には、併合する株式の種類
四効力発生日における発行可能株式総数
3前項第四号の発行可能株式総数は、効力発生日における発行済株式の総数の四倍を超えることができない。ただし、株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない。
4取締役は、第二項の株主総会において、株式の併合をすることを必要とする理由を説明しなければならない。
会社法 第181条(株主に対する通知等) 詳細ページ
(株主に対する通知等)
第百八十一条株式会社は、効力発生日の二週間前までに、株主(種類株式発行会社にあっては、前条第二項第三号の種類の種類株主。以下この款において同じ。)及びその登録株式質権者に対し、同項各号に掲げる事項を通知しなければならない。
2前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。
会社法 第182条(効力の発生) 詳細ページ
(効力の発生)
第百八十二条株主は、効力発生日に、その日の前日に有する株式(種類株式発行会社にあっては、第百八十条第二項第三号の種類の株式。以下この項において同じ。)の数に同条第二項第一号の割合を乗じて得た数の株式の株主となる。
2株式の併合をした株式会社は、効力発生日に、第百八十条第二項第四号に掲げる事項についての定めに従い、当該事項に係る定款の変更をしたものとみなす。
会社法 第235条 詳細ページ
第二百三十五条株式会社が株式の分割又は株式の併合をすることにより株式の数に一株に満たない端数が生ずるときは、その端数の合計数(その合計数に一に満たない端数が生ずる場合にあっては、これを切り捨てるものとする。)に相当する数の株式を競売し、かつ、その端数に応じてその競売により得られた代金を株主に交付しなければならない。
2前条第二項から第五項までの規定は、前項の場合について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。