会社法 / テーマ別まとめ

指名委員会等及び執行役/指名委員会等の権限等

指名委員会等の権限等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

このページは、指名委員会等設置会社における指名委員会・監査委員会・報酬委員会がそれぞれ何を決定できるかを整理したものです。あわせて、監査委員による調査・取締役会への報告・行為の差止め、執行役等との訴訟における会社の代表者、報酬委員会による報酬決定の方法もまとめています。実務担当者が各委員会・各委員の権限の違いを一目で見分けられることを目的としています。

指名委員会等の権限等
主体権限の内容対象・範囲
指名委員会取締役選任・解任議案の決定株主総会提出議案
監査委員会執行役等の職務執行を監査執行役・取締役等
監査委員会会計監査人の選解任等議案の決定株主総会提出議案
報酬委員会執行役等の個人別報酬を決定執行役・取締役等
監査委員(個人)報告徴収・業務財産の調査執行役等・子会社
監査委員(個人)不正行為等を取締役会へ報告執行役・取締役
監査委員(個人)違法行為等の差止め請求執行役・取締役
  • 監査委員会が選定する監査委員の調査権は、調査事項について監査委員会の決議があるときはそれに従う必要がある(405条4項)
  • 子会社は正当な理由があれば監査委員による報告・調査を拒める(405条3項)
  • 報酬委員会は個人別報酬の決定方針をあらかじめ定め、その方針に従って決定しなければならない(409条1項・2項)
  • 職務執行に必要な費用等の請求は、必要でないと証明された場合を除き会社は拒めない(404条4項)
  • 監査委員による差止めの仮処分は担保を立てさせずに命じられる(407条2項)
  • 訴訟における会社の代表者は、株式交換等完全親会社や最終完全親会社等が関わる場合など、状況に応じて監査委員が代表することがある(408条3項〜5項)
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指名委員会等の権限等

指名委員会等の権限等について、条文は何を定めているか。

第404条指名委員会等の権限等指名・監査・報酬委員会の権限を定める4項・5号判例なし
  • 指名委員会は取締役の選任・解任議案の内容を決定する
  • 監査委員会は職務執行の監査と会計監査人議案を決定する
  • 報酬委員会は執行役等の個人別報酬の内容を決定する
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第405条監査委員会による調査監査委員は執行役等や子会社を調査できる4項判例なし
  • 選定された監査委員は執行役等や使用人に報告を求められる
  • 必要があれば子会社に事業報告や業務財産の調査を求められる
  • 調査事項について監査委員会の決議があれば従う必要がある
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第406条取締役会への報告義務不正の疑いがあれば取締役会へ報告する1項判例なし
  • 監査委員は執行役・取締役の不正行為等を認めたら報告する
  • 法令・定款違反や著しく不当な事実も報告対象になる
  • 報告は遅滞なく行う必要がある
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第407条監査委員による執行役等の行為の差止め監査委員は違法行為の差止めを請求できる2項判例なし
  • 目的外行為や法令・定款違反行為で会社に著しい損害のおそれがあるとき請求できる
  • 対象は執行役・取締役の行為
  • 裁判所の仮処分では担保を立てさせない
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第408条指名委員会等設置会社と執行役又は取締役との間の訴えにおける会社の代表等執行役・取締役との訴訟では代表者が変わる5項・10号判例なし
  • 監査委員が訴訟当事者なら取締役会が定める者等が代表する
  • それ以外は監査委員会が選定する監査委員が代表する
  • 一定の場合は監査委員個人が会社を代表する
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第409条報酬委員会による報酬の決定の方法等報酬委員会は方針を定め、それに従い決定する3項・6号判例なし
  • 個人別報酬の決定に関する方針をあらかじめ定める
  • 確定額・算定方法・株式数などを区分ごとに決定する
  • 会計参与の個人別報酬は確定額でなければならない
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第404条(指名委員会等の権限等) 詳細ページ
(指名委員会等の権限等)
第四百四条指名委員会は、株主総会に提出する取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の選任及び解任に関する議案の内容を決定する。
2監査委員会は、次に掲げる職務を行う。
一執行役等(執行役及び取締役をいい、会計参与設置会社にあっては、執行役、取締役及び会計参与をいう。以下この節において同じ。)の職務の執行の監査及び監査報告の作成
二株主総会に提出する会計監査人の選任及び解任並びに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定
3報酬委員会は、第三百六十一条第一項並びに第三百七十九条第一項及び第二項の規定にかかわらず、執行役等の個人別の報酬等の内容を決定する。執行役が指名委員会等設置会社の支配人その他の使用人を兼ねているときは、当該支配人その他の使用人の報酬等の内容についても、同様とする。
4委員がその職務の執行(当該委員が所属する指名委員会等の職務の執行に関するものに限る。以下この項において同じ。)について指名委員会等設置会社に対して次に掲げる請求をしたときは、当該指名委員会等設置会社は、当該請求に係る費用又は債務が当該委員の職務の執行に必要でないことを証明した場合を除き、これを拒むことができない。
一費用の前払の請求
二支出をした費用及び支出の日以後におけるその利息の償還の請求
三負担した債務の債権者に対する弁済(当該債務が弁済期にない場合にあっては、相当の担保の提供)の請求
会社法 第405条(監査委員会による調査) 詳細ページ
(監査委員会による調査)
第四百五条監査委員会が選定する監査委員は、いつでも、執行役等及び支配人その他の使用人に対し、その職務の執行に関する事項の報告を求め、又は指名委員会等設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
2監査委員会が選定する監査委員は、監査委員会の職務を執行するため必要があるときは、指名委員会等設置会社の子会社に対して事業の報告を求め、又はその子会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
3前項の子会社は、正当な理由があるときは、同項の報告又は調査を拒むことができる。
4第一項及び第二項の監査委員は、当該各項の報告の徴収又は調査に関する事項についての監査委員会の決議があるときは、これに従わなければならない。
会社法 第406条(取締役会への報告義務) 詳細ページ
(取締役会への報告義務)
第四百六条監査委員は、執行役又は取締役が不正の行為をし、若しくは当該行為をするおそれがあると認めるとき、又は法令若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役会に報告しなければならない。
会社法 第407条(監査委員による執行役等の行為の差止め) 詳細ページ
(監査委員による執行役等の行為の差止め)
第四百七条監査委員は、執行役又は取締役が指名委員会等設置会社の目的の範囲外の行為その他法令若しくは定款に違反する行為をし、又はこれらの行為をするおそれがある場合において、当該行為によって当該指名委員会等設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、当該執行役又は取締役に対し、当該行為をやめることを請求することができる。
2前項の場合において、裁判所が仮処分をもって同項の執行役又は取締役に対し、その行為をやめることを命ずるときは、担保を立てさせないものとする。
会社法 第408条(指名委員会等設置会社と執行役又は取締役との間の訴えにおける会社の代表等) 詳細ページ
(指名委員会等設置会社と執行役又は取締役との間の訴えにおける会社の代表等)
第四百八条第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定並びに第三百五十三条及び第三百六十四条の規定にかかわらず、指名委員会等設置会社が執行役(執行役であった者を含む。以下この条において同じ。)若しくは取締役(取締役であった者を含む。以下この条において同じ。)に対し、又は執行役若しくは取締役が指名委員会等設置会社に対して訴えを提起する場合には、当該訴えについては、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者が指名委員会等設置会社を代表する。
一監査委員が当該訴えに係る訴訟の当事者である場合取締役会が定める者(株主総会が当該訴えについて指名委員会等設置会社を代表する者を定めた場合にあっては、その者)
二前号に掲げる場合以外の場合監査委員会が選定する監査委員
2前項の規定にかかわらず、執行役又は取締役が指名委員会等設置会社に対して訴えを提起する場合には、監査委員(当該訴えを提起する者であるものを除く。)に対してされた訴状の送達は、当該指名委員会等設置会社に対して効力を有する。
3第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定並びに第三百五十三条及び第三百六十四条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる株式会社が指名委員会等設置会社である場合において、当該各号に定める訴えを提起するときは、当該訴えについては、監査委員会が選定する監査委員が当該指名委員会等設置会社を代表する。
一株式交換等完全親会社(第八百四十九条第二項第一号に規定する株式交換等完全親会社をいう。次項第一号及び第五項第三号において同じ。)その株式交換等完全子会社(第八百四十七条の二第一項に規定する株式交換等完全子会社をいう。第五項第三号において同じ。)の取締役、執行役又は清算人(清算人であった者を含む。以下この条において同じ。)の責任(第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限る。)を追及する訴え
二最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。次項第二号及び第五項第四号において同じ。)その完全子会社等(同条第二項第二号に規定する完全子会社等をいい、同条第三項の規定により当該完全子会社等とみなされるものを含む。第五項第四号において同じ。)である株式会社の取締役、執行役又は清算人に対する特定責任追及の訴え(同条第一項に規定する特定責任追及の訴えをいう。)
4第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる株式会社が指名委員会等設置会社である場合において、当該各号に定める請求をするときは、監査委員会が選定する監査委員が当該指名委員会等設置会社を代表する。
一株式交換等完全親会社第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第一号に規定する訴えの提起の請求に限る。)
二最終完全親会社等第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第二号に規定する特定責任追及の訴えの提起の請求に限る。)
5第四百二十条第三項において準用する第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、監査委員が指名委員会等設置会社を代表する。
一指名委員会等設置会社が第八百四十七条第一項、第八百四十七条の二第一項若しくは第三項(同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。)又は第八百四十七条の三第一項の規定による請求(執行役又は取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合(当該監査委員が当該訴えに係る訴訟の相手方となる場合を除く。)
二指名委員会等設置会社が第八百四十九条第四項の訴訟告知(執行役又は取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る。)並びに第八百五十条第二項の規定による通知及び催告(執行役又は取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合(当該監査委員がこれらの訴えに係る訴訟の当事者である場合を除く。)
三株式交換等完全親会社である指名委員会等設置会社が第八百四十九条第六項の規定による通知(その株式交換等完全子会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
四最終完全親会社等である指名委員会等設置会社が第八百四十九条第七項の規定による通知(その完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
会社法 第409条(報酬委員会による報酬の決定の方法等) 詳細ページ
(報酬委員会による報酬の決定の方法等)
第四百九条報酬委員会は、執行役等の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定めなければならない。
2報酬委員会は、第四百四条第三項の規定による決定をするには、前項の方針に従わなければならない。
3報酬委員会は、次の各号に掲げるものを執行役等の個人別の報酬等とする場合には、その内容として、当該各号に定める事項について決定しなければならない。ただし、会計参与の個人別の報酬等は、第一号に掲げるものでなければならない。
一額が確定しているもの個人別の額
二額が確定していないもの個人別の具体的な算定方法
三当該株式会社の募集株式当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び種類ごとの数)その他法務省令で定める事項
四当該株式会社の募集新株予約権当該募集新株予約権の数その他法務省令で定める事項
五次のイ又はロに掲げるものと引換えにする払込みに充てるための金銭当該イ又はロに定める事項
イ当該株式会社の募集株式執行役等が引き受ける当該募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び種類ごとの数)その他法務省令で定める事項
ロ当該株式会社の募集新株予約権執行役等が引き受ける当該募集新株予約権の数その他法務省令で定める事項
六金銭でないもの(当該株式会社の募集株式及び募集新株予約権を除く。)個人別の具体的な内容
出

一次情報

原文ママ

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