会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-05

第854条株式会社の役員の解任の訴え

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原文整理テーマ別まとめ
訴訟/株式会社の役員の解任の訴えステップ 1 / 1 株式会社の役員の解任の訴え株式会社の役員の解任の訴えについて、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 役員の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が株主総会において否決されたとき、又は解任の旨の決議が第三百二十三条の規定により効力を生じないときは、一定の株主が訴えをもって当該役員の解任を請求できる。
  • この訴えは、当該株主総会の日から三十日以内に提起しなければならない。
  • 提訴できる株主は、総株主の議決権の百分の三以上を六箇月前から引き続き有する株主、又は発行済株式の百分の三以上の数の株式を六箇月前から引き続き有する株主のいずれかであり、これらの割合・期間は定款でこれを下回る定めをすることができる。
  • 議決権基準では当該役員を解任する旨の議案について議決権を行使できない株主及び当該請求に係る役員である株主が除かれ、発行済株式基準では当該株式会社である株主及び当該請求に係る役員である株主が除かれる。
  • 公開会社でない株式会社では六箇月の継続保有期間の要件は適用されず、また第百八条第一項第九号の定めがある種類の株式(取締役又は監査役に関するもの)を発行している場合には、株主総会に所定の種類株主総会を含めて本条第一項が適用される。

株主による役員解任の訴えの提訴要件

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区分基準となる数保有割合保有期間除外される株主出訴期間
第一号(議決権基準)総株主の議決権百分の三以上(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)六箇月前から引き続き有する(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)当該役員を解任する旨の議案について議決権を行使することができない株主/当該請求に係る役員である株主当該株主総会の日から三十日以内
第二号(発行済株式基準)発行済株式百分の三以上(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)六箇月前から引き続き有する(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)当該株式会社である株主/当該請求に係る役員である株主当該株主総会の日から三十日以内

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
会社法取締役解任請求事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成19(受)1443
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成20年2月26日 棄却
登載
民集 第62巻2号638頁
参照法条
会社法346条1項,会社法346条2項,会社法854条
判示事項
会社法346条1項に基づき退任後もなお会社の役員としての権利義務を有する者に対する解任の訴えの許否
裁判要旨会社法346条1項に基づき退任後もなお会社の役員としての権利義務を有する者の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があった場合において,同法854条を適用又は類推適用して株主が訴えをもって上記の者の解任請求をすることは許されない。

実務注記

原文解釈
  1. 出訴期間は三十日以内訴えは当該株主総会の日から三十日以内に提起する必要がある。
  2. 少数株主要件は二系統・定款で軽減可能議決権百分の三以上(第一号)又は発行済株式百分の三以上(第二号)のいずれかを満たせばよく、割合・保有期間ともに定款でこれを下回る定めをすることができる。
  3. 公開会社でない株式会社は保有期間要件なし公開会社でない株式会社では、六箇月(定款で下回る期間を定めた場合はその期間)継続保有の要件は適用されず、単に有していればよい。
  4. 除外される株主の確認第一号では当該解任議案について議決権を行使できない株主及び当該請求に係る役員である株主が、第二号では当該株式会社である株主及び当該請求に係る役員である株主が、それぞれ算定対象及び提訴資格から除かれる。
  5. 種類株式発行会社では種類株主総会を含める読み替え第百八条第一項第九号の定めがある種類の株式(取締役又は監査役に関するもの)を発行している場合、第一項の「株主総会」には第三百四十七条第一項又は第二項により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会を含む。

条文原文

原文ママ
会社法 第854条(株式会社の役員の解任の訴え)
(株式会社の役員の解任の訴え)
第八百五十四条役員(第三百二十九条第一項に規定する役員をいう。以下この節において同じ。)の職務の執行に関し不正の行為又は法令若しくは定款に違反する重大な事実があったにもかかわらず、当該役員を解任する旨の議案が株主総会において否決されたとき又は当該役員を解任する旨の株主総会の決議が第三百二十三条の規定によりその効力を生じないときは、次に掲げる株主は、当該株主総会の日から三十日以内に、訴えをもって当該役員の解任を請求することができる。
一総株主(次に掲げる株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)
イ当該役員を解任する旨の議案について議決権を行使することができない株主
ロ当該請求に係る役員である株主
二発行済株式(次に掲げる株主の有する株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主(次に掲げる株主を除く。)
イ当該株式会社である株主
ロ当該請求に係る役員である株主
2公開会社でない株式会社における前項各号の規定の適用については、これらの規定中「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する」とあるのは、「有する」とする。
3第百八条第一項第九号に掲げる事項(取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)に関するものに限る。)についての定めがある種類の株式を発行している場合における第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(第三百四十七条第一項の規定により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会を含む。)」とする。
4第百八条第一項第九号に掲げる事項(監査役に関するものに限る。)についての定めがある種類の株式を発行している場合における第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(第三百四十七条第二項の規定により読み替えて適用する第三百三十九条第一項の種類株主総会を含む。)」とする。

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