会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-05

第449条債権者の異議

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この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
剰余金の配当と分配規制ステップ 1 / 4 資本金を減らす減資の決議と債権者保護手続資本金と準備金の増減ステップ 3 / 3 債権者を保護する異議手続と公告資本金の額の減少等ステップ 1 / 1 資本金の額の減少等資本金の額の減少等について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 株式会社が資本金又は準備金(以下「資本金等」)の額を減少する場合、当該株式会社の債権者は資本金等の額の減少について異議を述べることができる。
  • ただし、減少する準備金の額の全部を資本金とする場合は、この異議権の対象から除かれる。
  • 準備金の額のみを減少する場合であって、定時株主総会で前条第一項各号に掲げる事項を定め、かつその額が欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないときも、異議を述べることができない。
  • 異議を述べることができる場合、株式会社は資本金等の額の減少の内容等を官報に公告し、知れている債権者には各別の催告をしなければならず、異議期間は一箇月を下ることができない。
  • 債権者が異議を述べたときは、株式会社は弁済、相当の担保の提供又は信託会社等への相当の財産の信託をしなければならず、資本金等の額の減少の効力は所定の日に生ずるが、手続が終了していないときはこの限りでない。

資本金等の額の減少に係る債権者異議手続の要否・内容

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区分内容異議を述べることができるか/要件
原則株式会社が資本金又は準備金の額を減少する場合債権者は異議を述べることができる
除外(準備金→資本金への振替)減少する準備金の額の全部を資本金とする場合異議を述べることができない(対象外)
除外(準備金のみの減少・欠損てん補)準備金の額のみを減少する場合次のいずれにも該当するときは異議を述べることができない。一 定時株主総会において前条第一項各号に掲げる事項を定めること。二 前条第一項第一号の額が当該定時株主総会の日(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては第四百三十六条第三項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
公告・催告異議を述べることができる場合の手続資本金等の額の減少の内容、計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの、債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨を官報に公告し、知れている債権者には各別に催告する。当該期間は一箇月を下ることができない。
催告の省略官報公告のほか、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によるとき各別の催告をすることを要しない
異議なしの場合債権者が当該期間内に異議を述べなかったとき当該資本金等の額の減少について承認をしたものとみなす
異議ありの場合債権者が当該期間内に異議を述べたとき株式会社は当該債権者に弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該資本金等の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときはこの限りでない。
効力発生日資本金の額の減少は第四百四十七条第一項第三号の日、準備金の額の減少は前条第一項第三号の日第二項から前項までの手続が終了していないときは、この限りでない。株式会社はその日前は、いつでも当該日を変更することができる。

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 準備金の全部を資本金に振り替える場合の除外減少する準備金の額の全部を資本金とする場合は、そもそも本条の異議手続の対象から除かれる。
  2. 準備金のみ減少・欠損てん補要件の充足確認準備金の額のみを減少し異議手続を要しないとするには、定時株主総会で前条第一項各号の事項を定めること、かつその額が欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないことの両方に該当する必要がある。
  3. 異議申述期間は一箇月を下ることができない官報公告及び各別の催告における債権者が異議を述べることができる期間は、一箇月を下ることができない。
  4. 定款の公告方法の定めによる各別の催告の省略官報公告に加え、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によるときは、各別の催告を要しない。
  5. 異議申述後の措置と効力発生日の取扱い異議を述べた債権者に対しては弁済・相当の担保提供・信託会社等への信託のいずれかの措置が必要(債権者を害するおそれがないときを除く)であり、また第二項から第五項までの手続が終了していないときは効力は生じず、株式会社は効力発生日をその日前であればいつでも変更できる。

条文原文

原文ママ
会社法 第449条(債権者の異議)
(債権者の異議)
第四百四十九条株式会社が資本金又は準備金(以下この条において「資本金等」という。)の額を減少する場合(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)には、当該株式会社の債権者は、当該株式会社に対し、資本金等の額の減少について異議を述べることができる。ただし、準備金の額のみを減少する場合であって、次のいずれにも該当するときは、この限りでない。
一定時株主総会において前条第一項各号に掲げる事項を定めること。
二前条第一項第一号の額が前号の定時株主総会の日(第四百三十九条前段に規定する場合にあっては、第四百三十六条第三項の承認があった日)における欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額を超えないこと。
2前項の規定により株式会社の債権者が異議を述べることができる場合には、当該株式会社は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第三号の期間は、一箇月を下ることができない。
一当該資本金等の額の減少の内容
二当該株式会社の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの
三債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
3前項の規定にかかわらず、株式会社が同項の規定による公告を、官報のほか、第九百三十九条第一項の規定による定款の定めに従い、同項第二号又は第三号に掲げる公告方法によりするときは、前項の規定による各別の催告は、することを要しない。
4債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該資本金等の額の減少について承認をしたものとみなす。
5債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、株式会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等(信託会社及び信託業務を営む金融機関(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関をいう。)をいう。以下同じ。)に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該資本金等の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
6次の各号に掲げるものは、当該各号に定める日にその効力を生ずる。ただし、第二項から前項までの規定による手続が終了していないときは、この限りでない。
一資本金の額の減少第四百四十七条第一項第三号の日
二準備金の額の減少前条第一項第三号の日
7株式会社は、前項各号に定める日前は、いつでも当該日を変更することができる。

一次情報